第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。
 なお、重要事象等は存在しておりません。

 

2 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 業績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、景気の一部に改善の遅れも見られるものの、雇用・所得環境の改善が続くなかで生産活動や個人消費に持ち直しの動きが見られ、緩やかな回復基調で推移しました。

製油産業におきましては、原料相場ならびに為替が短期間で大きく変動する中、難しい経営のかじ取りを求められております。主原料である大豆・菜種の10月から12月初旬にかけての相場は、大豆は作付期をむかえた南米産地の天候懸念を材料に、1ブッシェル当たり9米ドル半ばから10米ドル半ばまで上昇しました。菜種はカナダにおける収獲期の降雪により、春の雪融けまで収穫が持ち越されることによる収穫ロス・品質悪化懸念から、1トン当たり460加ドル台から530加ドルまで上昇しました。12月後半にかけての相場は、投機筋のポジション調整から、大豆相場は1ブッシェル当たり10米ドル付近まで、菜種相場は1トン当たり500加ドル付近まで値を戻しました。また、10月から12月にかけての為替相場は、米国大統領選挙による新政権への政策期待と、堅調な経済を背景とした利上げ観測の高まりから、1米ドル=101円台から118円台まで大幅に円安が進みました。

このような状況下において当社は、更なるコストダウンや高付加価値商品群の拡販を進め、各事業において収益基盤の強化に努めました。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高1,377億5百万円(前年同四半期比4.1%減)、営業利益57億75百万円(前年同四半期比60.8%増)、経常利益60億46百万円(前年同四半期比52.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益38億74百万円(前年同四半期比72.0%増)となりました。

 

当第3四半期連結累計期間におけるセグメントの営業概況は、次のとおりであります。

 

(製油事業)

油脂部門においては、家庭用油脂は2016年秋季の新製品「AJINOMOTO オリーブオイルEV フルーティアプレミアム」を投入するなど、量販店店頭等における販促施策を実施しました。業務用油脂ではコンビニエンスストア、量販店惣菜を中心とした中食業種が好調に推移する中、お客様の課題・ニーズに対応した「長調得徳®」シリーズや風味油などの高付加価値商品の拡販に注力いたしました。これにより油脂部門全体の売上高は前年同四半期をわずかに上回りました。

マーガリン部門においては、家庭用マーガリンは市場の低迷が続く中、今年度上期より「ラーマ®50周年」記念の消費者キャンペーンや、主力品の増量セールを実施するなどの対応に努め、販売数量は堅調に推移しました。業務用マーガリンでは「グランマスター®」シリーズ製品でのレシピ提案および販促広告を継続し好評をいただいたことにより、売上高が前年同四半期をわずかに上回りました。

油糧部門においては、油糧製品の主たる需要先である配合飼料の生産量が前年同四半期と同程度でした。配合飼料における大豆ミール配合率は直近では低下傾向にありますが、配合率および使用量は前年同四半期をやや上回る水準を維持しました。一方、菜種ミール配合率は直近では回復していますが、配合率および使用量は前年同四半期を下回りました。また、ミールの販売価格は為替相場の円高影響により前年同四半期を下回りました。このような状況下において油糧部門全体の売上高は前年同四半期を下回りました。

以上の結果、当事業の売上高は1,257億1百万円(前年同四半期比4.0%減)、セグメント利益は76億23百万円(前年同四半期比46.8%増)となりました。

 

(その他)

スターチ部門においては、食品用加工澱粉の機能性素材である畜肉製品向け「ハイトラスト®」、惣菜向け「ネオトラスト®」などの販売に注力したことにより、売上高は順調に推移しました。コーンスターチは工業用途の販売不振で販売数量が前年同四半期をわずかに下回りました。スターチ部門全体の売上高は、円高による原料安で製品値下げをおこなったことにより前年同四半期を下回りました。

健康食品部門においては、レシチンはeコマースを中心とした無店舗販売チャネルの伸長が顕著であることに加え、店舗においても機能提案型陳列の広がりによって回転率が向上し、売上高は前年同四半期を上回りました。SOYシート事業は海外市場での新規採用が増加しており、売上高は前年同四半期を上回りました。ファイン事業は注力しているビタミンK2の売上高が前年同四半期を大きく下回りました。ビタミンK2は米国においての販路拡大を進めるべく戦略見直しを行っております。メディカル事業は膵臓がん診断薬に関する製造販売承認申請を行っておりましたが、承認取得のためには更なる検討を要し当初想定を超える開発期間が必要との認識に至り、製造販売承認申請を取り下げました。今後は、経営資源を自社開発と並行して推進中の、国内外の診断薬メーカーとの共同開発に基づく当社独自の診断薬原料事業展開に集中して参ります。

ケミカル部門においては、主たる需要家である建材業界が新設住宅着工戸数の増加により比較的順調に推移しました。一方、原油価格は前年同四半期に比べ大幅に値下がりしました。このような状況下において、木材建材用接着剤や塗料などの拡販に努め、販売数量は伸びたものの製品価格を大幅に修正したことにより、売上高は前年同四半期を下回りました。なお、第2四半期連結累計期間より化成品部門はケミカル部門と名称を変更いたしました。

以上の結果、その他の売上高は120億3百万円(前年同四半期比5.2%減)、セグメント利益は5億70百万円(前年同四半期比1.2%減)となりました。

 

(2) 財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末と比べ79億44百万円増加し、1,615億87百万円となりました。主な増加は、受取手形及び売掛金が57億64百万円、有形固定資産が22億23百万円、投資その他の資産(合計)が19億58百万円、流動資産その他が5億46百万円であります。主な減少は、現金及び預金が4億66百万円、たな卸資産(合計)が19億62百万円、繰延税金資産(流動)が1億13百万円であります。

負債は、前連結会計年度末と比べ37億63百万円増加し、775億95百万円となりました。主な増加は、支払手形及び買掛金が12億47百万円、未払法人税等が2億20百万円、未払消費税等が6億50百万円、借入金合計が25億50百万円、繰延税金負債(固定)が4億67百万円であります。主な減少は、賞与引当金が5億20百万円、流動負債その他が7億87百万円であります。

純資産は、前連結会計年度末と比べ41億80百万円増加し、839億91百万円となり、自己資本比率は52.0%となりました。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。

 

(財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針)

当社は財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等は次のとおりです。この基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることにより当社の企業価値・株主共同の利益が毀損されることを防止するための取組みとして、当社株式の大量取得行為に関する対応策(以下「本買収防衛策」といいます。)を導入しております。

1.当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社グループの財務および事業の内容や当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者であることが必要と考えています。
 当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づいて行われるべきものと考えており、当社株式の大量取得であっても、当社の企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。
 しかしながら、株式の大量取得の中には、その目的等から見て企業価値や株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量取得の内容等について検討しあるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
 特に、当社の企業価値の源泉は、主として、長年に亘って安全で高品質な商品を安定的に供給してきた実績から得られたお客様の信頼と、それを裏付ける技術力にあると考えておりますが、かかる当社の企業価値の源泉に対する理解が必要不可欠です。当社株式の大量取得を行う者が、当社グループの財務および事業の内容を理解するのは勿論のこと、こうした当社の企業価値の源泉を理解した上で、それを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値・株主共同の利益は毀損されることになります。
 当社は、このような当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大量取得を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量取得に対しては、必要かつ相当な対抗措置を採ることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保する必要があると考えます。

 

2.基本方針の実現に資する取組み

当社の企業価値の源泉は、長年に亘って安全で高品質な商品を安定的に供給してきた実績から得られたお客様の信頼と、それを裏付ける技術力にあると考えており、具体的には以下の6点を挙げることができます。

(ⅰ) 安全で安心な製品に対する信頼

(ⅱ) 安全な製品を生み出す高度な技術力

(ⅲ) 安定供給による信頼

(ⅳ) 高付加価値・高品質の製品を生み出す研究開発力

(ⅴ) 長年培った販売力

(ⅵ) 従業員

① 中期経営計画

当社は、これら当社の企業価値の源泉を今後も維持・発展させていくことが、企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上につながるものと考えております。また、当社の企業価値の源泉をさらに強固なものとするため、当社では、まず『ステークホルダー(株主・取引先・社員・社会)の幸せを実現する』という基本理念を策定しております。
 このような基本理念の下、当社は中期経営計画を策定することにより、企業価値の発展を図っております。

平成27年3月期(2014年度)を初年度とする7ヶ年計画である第四期中期経営計画においては、『安定と成長 2020』を基本方針とし、質の向上を伴った「構造変革」を目指します。この「構造変革」は、事業自体の変革を目指すとともに、当社内の変革も目指すものであります。事業に関しては、ⅰ)製油領域、ⅱ)食品・ファインケミカル領域、ⅲ)海外事業領域の「構造変革」、企業・社員としては、ⅳ)仕事の質の変革、ⅴ)組織の変革、ⅵ)人財の育成・変革に取り組み、これをもって、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に努めてまいります。

② コーポレート・ガバナンス

また当社は、企業価値ひいては株主共同の利益の向上のための重要な仕組みとして、従来よりコーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでまいりました。
 当社は経営効率化のために執行役員制度をとり、原則として月に3回開催される経営会議における意思決定に基づき各執行役員が業務を執行しております。業務執行および意思決定のうち重要なものについては、毎月開催される取締役会に付議・報告され、その監督に服するものとしております。
 監査役会は、常勤監査役3名(うち社外監査役2名)・非常勤の社外監査役1名の4名からなり、各監査役は、毎月開催される取締役会に出席して取締役の意思決定・業務執行を監視・監督しております。また、常勤監査役は経営会議にも出席し、取締役による業務執行を適法性・適正性の観点から監視・監督しております。
 このように当社では、経営上の意思決定および業務執行につき、取締役会および監査役会による監視・監督により、適法かつ適正な業務執行が行われるような仕組みをとっておりますが、今後更にコーポレート・ガバナンスの充実を図り、企業価値ひいては株主共同の利益を向上させていく所存であります。

 

3.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み

① 本買収防衛策の目的

本買収防衛策は、当社株式の大量取得行為が行われる場合の当社における手続を定め、このような大量買付に応じるか否かを株主の皆様が適切に判断し、あるいは当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案するために必要かつ十分な情報と時間を確保するとともに、買付者等との交渉の機会を確保することにあります。
 これにより、当社の企業価値の源泉である、長年に亘って安全で高品質な商品を安定的に供給してきた実績から得られたお客様の信頼と、それを裏付ける技術力等が害されることを防止し、当社の企業価値および株主の皆様の共同の利益を確保し、向上させることを目的としています。

② 本買収防衛策の概要

本買収防衛策は、有事の際に対抗措置を発動する可能性を事前に予告する事前警告型買収防衛策です。具体的には、次のような内容を有しています。

(ⅰ) 当社が発行者である株券等について20%以上の買付その他の取得等を行うことを希望する買付者等は、あらかじめ買付等の内容の検討に必要な情報を当社に対して提出していただきます。

(ⅱ) 独立委員会は、当社取締役会に対し、上記買付等の内容に対する意見や根拠資料、これに対する代替案(もしあれば)等を提出するよう求めることができます。

※独立委員会は、当社社外取締役、当社社外監査役または社外の有識者(実績ある会社経営者、官庁出身者、投資銀行業務に精通する者、弁護士、公認会計士もしくは学識経験者またはこれらに準ずる者)で、当社経営陣から独立した者のみから構成されます。

(ⅲ) 独立委員会は、買付者等や当社取締役会から情報を受領した後、必要に応じて外部専門家等の助言を得た上で、買付等の内容の評価・検討、当社取締役会の提示した代替案の検討等を行います。

(ⅳ) 買付者等が、本買収防衛策の手続を遵守しない場合や当社の企業価値または株主の皆様の共同の利益を著しく損なうと認められる場合には、当社取締役会は、独立委員会の判断を経た上、新株予約権の無償割当てを実施するか否かを決定します。

(ⅴ) 上記(ⅱ)乃至(ⅳ)にかかわらず、当社取締役会は、(a)買付者等が本買収防衛策に定める手続を遵守しているとともに、買付等が当社の企業価値または株主共同の利益を毀損することが明白ではない場合で、かつ、(b)新株予約権の無償割当ての実施について株主総会を開催することが実務上可能である場合には、独立委員会における手続の他、株主意思確認株主総会を招集して、当該株主総会において、新株予約権の無償割当てを実施するか否かを決定します。

(ⅵ) 本買収防衛策に基づく対抗措置として、新株予約権を割り当てる場合には、当該新株予約権に、買付者等およびその関係者による権利行使は認められないという行使条件、および当社が買付者等およびその関係者以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得することができる旨の取得条項が付されることが予定されています。

(ⅶ) 本買収防衛策の有効期間は、平成29年3月期に関する定時株主総会終結の時までとします。

 

4.上記の取組みに対する当社取締役会の判断およびその理由

① 本買収防衛策が基本方針に沿うものであること

本買収防衛策は、当社株券等に対する買付等が行われる場合に、当該買付等に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、あるいは当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案するために必要な情報や時間を確保したり、株主の皆様のために買付者等と協議・交渉等を行うことを可能とすることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保するための枠組みであり、基本方針に沿うものです。

② 本買収防衛策が株主共同の利益を損なうものではなく、また、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものでないこと

当社は、次の理由から、本買収防衛策は、当社株主の共同の利益を損なうものでなく、また、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。

(ⅰ) 経済産業省および法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の要件を完全に充足し、また、東京証券取引所の「有価証券上場規程」に定められる買収防衛策の導入に係る尊重事項を全て充足していること。さらに、本買収防衛策は、企業価値研究会が平成20年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」その他昨今の買収防衛策に関する議論等を踏まえていること。

(ⅱ) 株主意思を重視するものであること。

(ⅲ) 独立性の高い社外者の判断を重視し、適時適切な情報開示を定めていること。

(ⅳ) 合理的な客観性要件を設定していること。

(ⅴ) 外部専門家の意見を取得することとしていること。

(ⅵ) 当社取締役の任期は1年であること。

(ⅶ) デッドハンド型(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)やスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交替を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)ではないこと。

 

(4) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は10億64百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。