なお、重要事象等は存在しておりません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、一部に改善の遅れが見られるものの、設備投資や個人消費は緩やかな持ち直しの動きが見られ、景気全体としては回復基調が続いております。
製油産業におきましては、原料相場ならびに為替が短期間で大きく変動する中、難しい経営のかじ取りを求められております。主原料である大豆・菜種の相場は、北米産地における作付進捗・天候を材料に上下する展開となりました。大豆相場は5月中旬にかけては米国の天候不良による作付遅延懸念から1ブッシェル当たり9米ドル台後半まで上昇しましたが、5月下旬には作付進捗が改善を見せたことや、作付面積の増加期待、南米の豊作期待の高まりなどから下げ基調に転じ1ブッシェル当たり9米ドル台前半まで下落しました。6月末にかけては産地の天候が高温・乾燥型となったことから1ブッシェル当たり9米ドル台半ばまで上昇しました。菜種相場は需給逼迫感と低温・降雨過多による作付遅延が懸念され4月末にかけて1トン当たり530加ドルへと上昇しました。その後は一進一退の展開が続き、6月に入るとカナダ産地南部を中心に高温・乾燥天候による作柄悪化懸念等により1トン当たり550加ドル超まで上昇しました。また、為替相場は4月のシリア・北朝鮮などの地政学的リスクの高まりから1米ドル=108円台まで円高が進行、5月上旬のフランス大統領選挙結果によるリスク回避姿勢の後退から1米ドル=114円台まで円安が進行しました。その後米国政権の政策運営の不透明感などから円高方向へ進行した後、6月末にかけて米国の政策金利引き上げなどから1米ドル=113円台まで円安が進行、概ね110円から115円の間で変動を繰り返しました。
このような状況下において当社は、原材料コストに見合った販売価格の是正や高付加価値商品群の拡販、更なるコストダウン等を進め、各事業において収益基盤の強化に努めました。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高467億61百万円(前年同四半期比3.5%増)、営業利益8億69百万円(前年同四半期比47.4%減)、経常利益10億68百万円(前年同四半期比40.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益7億10百万円(前年同四半期比39.1%減)となりました。
当第1四半期連結累計期間におけるセグメントの営業概況は、次のとおりであります。
(製油事業)
油脂部門においては、原料コストが上昇する中、2017年2月から価格改定を発表し、製品価値に見合った販売価格の実現に取り組み、一定の成果を上げることはできましたが、完全に浸透するまでには至りませんでした。家庭用油脂の売上高は、「AJINOMOTOオリーブオイルエクストラバージン」の2017年2~3月実施のテレビコマーシャル効果と、2017年春季の新製品「AJINOMOTOコクとうまみの大豆の油」の発売効果もあり、全体として堅調に推移しました。業務用油脂は“長く使える”をコンセプトとした「長調得徳®」等の高付加価値商品の拡販に注力したことにより、販売数量は堅調に推移しました。
マーガリン部門においては、家庭用では新商品「ラーマ®ベーシック」の販売や主力商品の期間限定増量セールの実施など拡販に努めましたが、市場の低迷が続く環境下において、売上高は前年同四半期を下回りました。業務用では従来に引き続き「グランマスター®」シリーズを中心とした拡販に努めましたが、売上高は前年同四半期をわずかに下回りました。
油糧部門においては、油糧製品の主たる需要先である配混合飼料の生産量は前年同四半期と同程度となりました。配合飼料における配合率は、大豆ミールが前年同四半期を下回りましたが、菜種ミールは相対的な割安感から配合率、使用量ともに前年同四半期を大きく上回りました。当社におきましては、大豆ミールの販売数量は前年同四半期を大きく上回り、販売価格はシカゴ相場影響から前年同四半期よりも高値水準で推移しました。一方菜種ミールの販売数量と販売価格は国内需給を背景に前年同四半期と同水準となりました。この結果、油糧部門全体の売上高は前年同四半期を上回りました。
以上の結果、当事業の売上高は426億97百万円(前年同四半期比3.7%増)、セグメント利益は14億31百万円(前年同四半期比34.7%減)となりました。
(その他)
スターチ部門においては、食品用加工澱粉がソリューション営業の強化で外食・中食・加工食品向けに付加価値品が多数採用されたことにより売上高は前年同四半期を上回りましたが、工業用途の販売不振によりコーンスターチの販売数量が前年同四半期を大きく下回った影響を受け、スターチ部門全体の売上高は微減となりました。
健康食品部門においては、健康食品事業は前連結会計年度末に大幅な商品終売を行った影響で売上高は前年同四半期を大きく下回りましたが、主力のレシチンについては無店舗チャネルを中心に拡売を続けております。ファイン事業ではビタミンK2が国内での認知度向上活動によって採用実績が増えたことで売上高は前年同四半期を上回りました。SOYシート事業は米国の現地需要が堅調であり売上高は前年同四半期を上回りました。
ケミカル部門においては、主たる需要家である木材建材産業は新設住宅着工戸数が前年同四半期と同水準となり順調に推移しました。一方原料は値上げにより高値で推移しました。このような状況下において、木材建材用接着剤の価格改定を実施するとともに販売数量の維持に努めた結果、売上高は前年同四半期を僅かに上回りました。
以上の結果、その他の売上高は40億64百万円(前年同四半期比1.0%増)、セグメント利益は2億55百万円(前年同四半期比6.9%減)となりました。
(2) 財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末と比べ37億68百万円減少し1,611億56百万円となりました。主な増加は、受取手形及び売掛金が6億83百万円、投資その他の資産(合計)が6億27百万円であります。主な減少は、資産効率策の一環として有利子負債の削減による残高の低減を図ったことにより現金及び預金が30億33百万円、たな卸資産(合計)が16億71百万円、繰延税金資産が2億95百万円、流動資産その他が2億65百万円であります。
負債は、前連結会計年度末と比べ41億67百万円減少し772億25百万円となりました。主な増加は、支払手形及び買掛金が23億83百万円、固定負債その他が3億94百万円であります。主な減少は、借入金合計が43億円、未払法人税等が11億36百万円、未払消費税等が3億94百万円、賞与引当金が4億48百万円、流動負債その他が4億1百万円、役員退職慰労引当金が3億82百万円であります。
純資産は、前連結会計年度末と比べ3億99百万円増加し839億31百万円となり、自己資本比率は52.1%となりました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。
なお、当社は財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等は次のとおりです。この基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることにより当社の企業価値・株主共同の利益が毀損されることを防止するための取組みとして、当社株式の大量取得行為に関する対応策(以下「本買収防衛策」といいます。)を導入しております。
当社は、経営支配権の移転を通じた企業活動の活性化の意義を否定するものではなく、当社株式の大規模買付についての判断は、最終的には当社株主の皆様全体の意思に基づいて行われるべきものと考えております。
しかしながら、株式の大量取得の中には、その目的等から見て企業価値や株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量取得の内容等について検討しあるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社グループの財務および事業の内容や当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者であることが必要と考えています。
特に、当社の企業価値の源泉は、主として、長年に亘って安全で高品質な商品を安定的に供給してきた実績から得られたお客様の信頼と、それを裏付ける技術力にあると考えておりますが、かかる当社の企業価値の源泉に対する理解が必要不可欠です。当社株式の大量取得を行う者が、当社グループの財務および事業の内容を理解するのは勿論のこと、こうした当社の企業価値の源泉を理解した上で、それを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値・株主共同の利益は毀損されることになります。
当社は、このような当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大量取得を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量取得に対しては、必要かつ相当な対抗措置を採ることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保する必要があると考えます。
当社の企業価値の源泉は、長年に亘って安全で高品質な商品を安定的に供給してきた実績から得られたお客様の信頼と、それを裏付ける技術力にあると考えており、具体的には以下の6点を挙げることができます。
(ⅰ) 安全で安心な製品に対する信頼
(ⅱ) 安全な製品を生み出す高度な技術力
(ⅲ) 安定供給による信頼
(ⅳ) 高付加価値・高品質の製品を生み出す研究開発力
(ⅴ) 長年培った販売力
(ⅵ) 従業員
当社は、これら当社の企業価値の源泉を今後も維持・発展させていくことが、企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上につながるものと考えており、また中期経営計画を策定することにより、企業価値の発展を図っております。
平成30年3月期(2017年度)を初年度とする4ヶ年の第五期中期経営計画においては、4つの成長戦略と3つの構造改革を事業戦略の基本方針とし、その事業戦略を支えるべく、経営基盤の強化および企業ビジョンの浸透と組織風土改革を行います。
また当社は、企業価値ひいては株主共同の利益の向上のための重要な仕組みとして、従来よりコーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでまいりました。
当社は経営効率化のために執行役員制度をとり、原則として月に3回開催される経営会議における意思決定に基づき各執行役員が業務を執行しております。業務執行および意思決定のうち重要なものについては、毎月開催される取締役会に付議・報告され、その監督に服するものとしております。
取締役のうち3名は非常勤の社外取締役(うち独立社外取締役2名)であり、取締役会での審議に当たり、客観的な意見を述べております。
監査役会は、常勤の監査役1名、常勤の社外監査役1名、非常勤の監査役1名、非常勤の社外監査役1名の4名からなり、各監査役は、毎月開催される取締役会に出席して取締役の意思決定・業務執行を監視・監督しております。また、常勤監査役は経営会議にも出席し、取締役による業務執行を適法性・適正性の観点から監視・監督しております。
このように当社では、経営上の意思決定および業務執行につき、取締役会および監査役会による監視・監督により、適法かつ適正な業務執行が行われるような仕組みをとっておりますが、今後更にコーポレート・ガバナンスの充実を図り、企業価値ひいては株主共同の利益を向上させていく所存であります。
本買収防衛策は、当社株式の大量取得行為が行われる場合の当社における手続を定め、このような大量買付に応じるか否かを株主の皆様が適切に判断し、あるいは当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案するために必要かつ十分な情報と時間を確保するとともに、買付者等との交渉の機会を確保することにあります。
これにより、当社の企業価値の源泉である、長年に亘って安全で高品質な商品を安定的に供給してきた実績から得られたお客様の信頼と、それを裏付ける技術力等が害されることを防止し、当社の企業価値および株主の皆様の共同の利益を確保し、向上させることを目的としています。
本買収防衛策は、有事の際に対抗措置を発動する可能性を事前に予告する事前警告型買収防衛策です。具体的には、次のような内容を有しています。
(ⅰ) 当社が発行者である株券等について20%以上の買付その他の取得等を行うことを希望する買付者等は、あらかじめ買付等の内容の検討に必要な情報を当社に対して提出していただきます。
(ⅱ) 独立委員会は、当社取締役会に対し、上記買付等の内容に対する意見や根拠資料、これに対する代替案(もしあれば)等を提出するよう求めることができます。
※独立委員会は、当社社外取締役、当社社外監査役または社外の有識者(実績ある会社経営者、官庁出身者、投資銀行業務に精通する者、弁護士、公認会計士もしくは学識経験者またはこれらに準ずる者)で、当社経営陣から独立した者のみから構成されます。
(ⅲ) 独立委員会は、買付者等や当社取締役会から情報を受領した後、必要に応じて外部専門家等の助言を得た上で、買付等の内容の評価・検討、当社取締役会の提示した代替案の検討等を行います。
(ⅳ) 買付者等が、本買収防衛策の手続を遵守しない場合や当社の企業価値または株主の皆様の共同の利益を著しく損なうと認められる場合には、当社取締役会は、独立委員会の判断を経た上、新株予約権の無償割当てを実施するか否かを決定します。
(ⅴ) 上記(ⅱ)乃至(ⅳ)にかかわらず、当社取締役会は、(a)買付者等が本買収防衛策に定める手続を遵守しているとともに、買付等が当社の企業価値または株主共同の利益を毀損することが明白ではない場合で、かつ、(b)新株予約権の無償割当ての実施について株主総会を開催することが実務上可能である場合には、独立委員会における手続の他、株主意思確認株主総会を招集して、当該株主総会において、新株予約権の無償割当てを実施するか否かを決定します。
(ⅵ) 本買収防衛策に基づく対抗措置として、新株予約権を割り当てる場合には、当該新株予約権に、買付者等およびその関係者による権利行使は認められないという行使条件、および当社が買付者等およびその関係者以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得することができる旨の取得条項が付されることが予定されています。
(ⅶ) 本買収防衛策の有効期間は、平成32年3月期に関する定時株主総会終結の時までとします。
本買収防衛策は、当社株券等に対する買付等が行われる場合に、当該買付等に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、あるいは当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案するために必要な情報や時間を確保したり、株主の皆様のために買付者等と協議・交渉等を行うことを可能とすることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保するための枠組みであり、基本方針に沿うものです。
当社は、次の理由から、本買収防衛策は、当社株主の共同の利益を損なうものでなく、また、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。
(ⅰ) 経済産業省および法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の要件を完全に充足し、また、東京証券取引所の「有価証券上場規程」に定められる買収防衛策の導入に係る尊重事項を全て充足していること。さらに、本買収防衛策は、企業価値研究会が平成20年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」その他昨今の買収防衛策に関する議論等を踏まえていること。
(ⅱ) 株主意思を重視するものであること。
(ⅲ) 独立性の高い社外者の判断を重視し、適時適切な情報開示を定めていること。
(ⅳ) 合理的な客観性要件を設定していること。
(ⅴ) 外部専門家の意見を取得することとしていること。
(ⅵ) 当社取締役の任期は1年であること。
(ⅶ) デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)やスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交替を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)ではないこと。
(4) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は3億23百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。