なお、重要事象等は存在しておりません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境が改善し、設備投資や個人消費に持ち直しの動きが見られ、景気全体としては緩やかな回復基調が続いております。一方で消費者物価は弱含みで推移しており、デフレからの脱却には時間がかかると予想されます。
製油産業におきましては、原料相場ならびに為替が短期間で大きく変動する中、難しい経営のかじ取りを求められております。大豆相場は作付期をむかえた南米産地の天候懸念を材料に、1ブッシェル当たり9米ドル台半ばから10米ドルを突破するまで上昇しましたが、12月末には米国産大豆の需給緩和予想や、アルゼンチンの天候改善期待から9米ドル台半ばまで値を戻しました。菜種相場は11月中旬にかけては1トン当たり490加ドル台から520加ドルまで上昇しましたが、12月末にはカナダの豊作観測の高まりから480加ドルまで値を戻しました。また、為替相場は11月上旬にかけて世界的な株高を背景に円安が進み、1米ドル=109円台から115円台で推移しました。
このような状況下において当社は、第五期中期経営計画の成長戦略である油脂・育成領域での高付加価値品の販売が順調に伸長しております。また、コストダウン等を進め各事業において収益基盤の強化に努めました。しかしながら、原料・為替相場によるコスト上昇など厳しい環境が続いております。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高1,407億84百万円(前年同四半期比2.2%増)、営業利益30億41百万円(前年同四半期比47.3%減)、経常利益34億3百万円(前年同四半期比43.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益26億31百万円(前年同四半期比32.1%減)となりました。
当第3四半期連結累計期間におけるセグメントの営業概況は、次のとおりであります。
(製油事業)
油脂部門においては、原料や物流費などのコストが上昇する中、8月に油脂価格の値上げを発表しましたが、進捗はしているものの、完全に浸透するまでには至りませんでした。家庭用油脂は2017年春のテレビCMと合わせた店頭での積極的な拡販によりオリーブオイルの売上高は順調に推移しました。業務用油脂は長く使える「TEE UP®製法」を活用した製品や、秋季に発売した「揚げヂカラ」シリーズ、プロのための調味油シリーズ「J-OILPRO」などの高付加価値品の拡販により売上高は堅調に推移しました。この結果、油脂部門全体の売上高は前年同四半期をわずかに上回りました。
マーガリン部門においては、家庭用では市場の低迷が続く中、新製品の「ラーマ®ベーシック」の拡販に努めましたが、売上高は前年同四半期を下回りました。業務用では「グランマスター®」シリーズを中心とした高付加価値品の拡販に努め、売上高は前年同四半期をわずかに上回りました。
油糧部門においては、油糧製品の主たる需要先である配混合飼料の生産量が前年同四半期と同程度となりました。当社におきましては、大豆ミールの売上高は拡販に努めた結果により前年同四半期を上回りました。菜種ミールの売上高は国内需給を背景に前年同四半期をやや下回りました。この結果、油糧部門全体の売上高は前年同四半期を上回りました。
以上の結果、当事業の売上高は1,282億59百万円(前年同四半期比2.0%増)、セグメント利益は45億53百万円(前年同四半期比40.3%減)となりました。
(その他)
スターチ部門においては、食品加工澱粉が引続き外食・中食・加工食品向けに高付加価値品が多数採用されたことから売上高は堅調に推移しました。レジスタントスターチを豊富に含む澱粉「アミロファイバー®」は低糖質素材として採用に向けた動きが広がっております。しかしながら工業用途の需要減少の影響等により、スターチ部門全体の売上高は前年同四半期と比較して微増となりました。
健康食品部門においては、SOYシート事業は米国の現地需要が堅調であったことにより、売上高は前年同四半期を大きく上回りました。ファイン事業はビタミンK2の採用実績が増え、売上高は前年同四半期をわずかに上回りました。なお、前期における戦略見直しに伴うコスト負担の影響で前年同四半期と比較して増益となりました。
ケミカル部門においては、主たる需要家である木材建材産業における新設住宅着工戸数が前年同四半期をわずかに下回りました。原料価格の上昇は落ち着きましたが高値での推移となり、このような状況下において、木質建材用接着剤の価格改定を実施するとともに販売数量の維持に努めた結果、売上高は前年同四半期を上回りました。
以上の結果、その他の売上高は125億25百万円(前年同四半期比4.3%増)、セグメント利益は10億8百万円(前年同四半期比76.9%増)となりました。
(2) 財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末と比べ16億14百万円減少し、1,633億10百万円となりました。主な増加は、受取手形及び売掛金が65億76百万円であります。主な減少は、資産効率の向上を図ったことにより現金及び預金が26億86百万円と投資その他の資産が8億73百万円、たな卸資産(合計)が26億7百万円、有形固定資産が21億29百万円であります。
負債は、前連結会計年度末と比べ19億69百万円減少し、794億23百万円となりました。主な増加は、支払手形及び買掛金が19億58百万円、借入金(合計)が25億50百万円であります。主な減少は、未払法人税等が3億50百万円、未払消費税等が4億8百万円、賞与引当金が3億85百万円、流動負債その他が48億7百万円、繰延税金負債(固定)が4億82百万円であります。
純資産は、前連結会計年度末と比べ3億55百万円増加し、838億86百万円となり、自己資本比率は51.3%となりました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。
なお、当社は財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等は次のとおりです。この基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることにより当社の企業価値・株主共同の利益が毀損されることを防止するための取組みとして、当社株式の大量取得行為に関する対応策(以下「本買収防衛策」といいます。)を導入しております。
当社は、経営支配権の移転を通じた企業活動の活性化の意義を否定するものではなく、当社株式の大規模買付についての判断は、最終的には当社株主の皆様全体の意思に基づいて行われるべきものと考えております。
しかしながら、株式の大量取得の中には、その目的等から見て企業価値や株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量取得の内容等について検討しあるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社グループの財務および事業の内容や当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者であることが必要と考えています。
特に、当社の企業価値の源泉は、主として、長年に亘って安全で高品質な商品を安定的に供給してきた実績から得られたお客様の信頼と、それを裏付ける技術力にあると考えておりますが、かかる当社の企業価値の源泉に対する理解が必要不可欠です。当社株式の大量取得を行う者が、当社グループの財務および事業の内容を理解するのは勿論のこと、こうした当社の企業価値の源泉を理解した上で、それを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値・株主共同の利益は毀損されることになります。
当社は、このような当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大量取得を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量取得に対しては、必要かつ相当な対抗措置を採ることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保する必要があると考えます。
当社の企業価値の源泉は、長年に亘って安全で高品質な商品を安定的に供給してきた実績から得られたお客様の信頼と、それを裏付ける技術力にあると考えており、具体的には以下の6点を挙げることができます。
(ⅰ) 安全で安心な製品に対する信頼
(ⅱ) 安全な製品を生み出す高度な技術力
(ⅲ) 安定供給による信頼
(ⅳ) 高付加価値・高品質の製品を生み出す研究開発力
(ⅴ) 長年培った販売力
(ⅵ) 従業員
当社は、これら当社の企業価値の源泉を今後も維持・発展させていくことが、企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上につながるものと考えており、また中期経営計画を策定することにより、企業価値の発展を図っております。
平成30年3月期(2017年度)を初年度とする4ヶ年の第五期中期経営計画においては、4つの成長戦略と3つの構造改革を事業戦略の基本方針とし、その事業戦略を支えるべく、経営基盤の強化および企業ビジョンの浸透と組織風土改革を行います。
また当社は、企業価値ひいては株主共同の利益の向上のための重要な仕組みとして、従来よりコーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでまいりました。
当社は経営効率化のために執行役員制度をとり、原則として月に3回開催される経営会議における意思決定に基づき各執行役員が業務を執行しております。業務執行および意思決定のうち重要なものについては、毎月開催される取締役会に付議・報告され、その監督に服するものとしております。
取締役のうち3名は非常勤の社外取締役(うち独立社外取締役2名)であり、取締役会での審議に当たり、客観的な意見を述べております。
監査役会は、常勤の監査役1名、常勤の社外監査役1名、非常勤の監査役1名、非常勤の社外監査役1名の4名からなり、各監査役は、毎月開催される取締役会に出席して取締役の意思決定・業務執行を監視・監督しております。また、常勤監査役は経営会議にも出席し、取締役による業務執行を適法性・適正性の観点から監視・監督しております。
このように当社では、経営上の意思決定および業務執行につき、取締役会および監査役会による監視・監督により、適法かつ適正な業務執行が行われるような仕組みをとっておりますが、今後更にコーポレート・ガバナンスの充実を図り、企業価値ひいては株主共同の利益を向上させていく所存であります。
本買収防衛策は、当社株式の大量取得行為が行われる場合の当社における手続を定め、このような大量買付に応じるか否かを株主の皆様が適切に判断し、あるいは当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案するために必要かつ十分な情報と時間を確保するとともに、買付者等との交渉の機会を確保することにあります。
これにより、当社の企業価値の源泉である、長年に亘って安全で高品質な商品を安定的に供給してきた実績から得られたお客様の信頼と、それを裏付ける技術力等が害されることを防止し、当社の企業価値および株主の皆様の共同の利益を確保し、向上させることを目的としています。
本買収防衛策は、有事の際に対抗措置を発動する可能性を事前に予告する事前警告型買収防衛策です。具体的には、次のような内容を有しています。
(ⅰ) 当社が発行者である株券等について20%以上の買付その他の取得等を行うことを希望する買付者等は、あらかじめ買付等の内容の検討に必要な情報を当社に対して提出していただきます。
(ⅱ) 独立委員会は、当社取締役会に対し、上記買付等の内容に対する意見や根拠資料、これに対する代替案(もしあれば)等を提出するよう求めることができます。
※独立委員会は、当社社外取締役、当社社外監査役または社外の有識者(実績ある会社経営者、官庁出身者、投資銀行業務に精通する者、弁護士、公認会計士もしくは学識経験者またはこれらに準ずる者)で、当社経営陣から独立した者のみから構成されます。
(ⅲ) 独立委員会は、買付者等や当社取締役会から情報を受領した後、必要に応じて外部専門家等の助言を得た上で、買付等の内容の評価・検討、当社取締役会の提示した代替案の検討等を行います。
(ⅳ) 買付者等が、本買収防衛策の手続を遵守しない場合や当社の企業価値または株主の皆様の共同の利益を著しく損なうと認められる場合には、当社取締役会は、独立委員会の判断を経た上、新株予約権の無償割当てを実施するか否かを決定します。
(ⅴ) 上記(ⅱ)乃至(ⅳ)にかかわらず、当社取締役会は、(a)買付者等が本買収防衛策に定める手続を遵守しているとともに、買付等が当社の企業価値または株主共同の利益を毀損することが明白ではない場合で、かつ、(b)新株予約権の無償割当ての実施について株主総会を開催することが実務上可能である場合には、独立委員会における手続の他、株主意思確認株主総会を招集して、当該株主総会において、新株予約権の無償割当てを実施するか否かを決定します。
(ⅵ) 本買収防衛策に基づく対抗措置として、新株予約権を割り当てる場合には、当該新株予約権に、買付者等およびその関係者による権利行使は認められないという行使条件、および当社が買付者等およびその関係者以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得することができる旨の取得条項が付されることが予定されています。
(ⅶ) 本買収防衛策の有効期間は、平成32年3月期に関する定時株主総会終結の時までとします。
本買収防衛策は、当社株券等に対する買付等が行われる場合に、当該買付等に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、あるいは当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案するために必要な情報や時間を確保したり、株主の皆様のために買付者等と協議・交渉等を行うことを可能とすることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保するための枠組みであり、基本方針に沿うものです。
当社は、次の理由から、本買収防衛策は、当社株主の共同の利益を損なうものでなく、また、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。
(ⅰ) 経済産業省および法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の要件を完全に充足し、また、東京証券取引所の「有価証券上場規程」に定められる買収防衛策の導入に係る尊重事項を全て充足していること。さらに、本買収防衛策は、企業価値研究会が平成20年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」その他昨今の買収防衛策に関する議論等を踏まえていること。
(ⅱ) 株主意思を重視するものであること。
(ⅲ) 独立性の高い社外者の判断を重視し、適時適切な情報開示を定めていること。
(ⅳ) 合理的な客観性要件を設定していること。
(ⅴ) 外部専門家の意見を取得することとしていること。
(ⅵ) 当社取締役の任期は1年であること。
(ⅶ) デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)やスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交替を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)ではないこと。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は9億84百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5) 主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設等について、当第3四半期連結累計期間において完了したものは、次のとおりであります。
|
会社名 |
事業所名 |
セグメントの |
設備の内容 |
投資総額 |
工事着手年月 |
完了年月 |
|
提出会社 |
倉敷工場 (岡山県倉敷市) |
製油事業 |
大豆搾油設備 |
11,329 |
平成28年3月 |
平成29年7月 |
当第3四半期連結累計期間において、新たに確定した主要な設備の新設の計画は、次のとおりであります。
|
会社名 |
事業所名 |
セグメントの |
設備の内容 |
投資予定額 |
資金調達方法 |
工事着手年月 |
完了予定年月 |
完成後の増加能力 |
|
|
総額 |
既支払額 |
||||||||
|
㈱J-ケミカル |
静岡工場 (静岡市清水区) |
その他 |
接着剤製造設備 |
1,468 |
430 |
自己資金 |
平成29年11月 |
平成31年3月 |
― |
(注) 上記の金額に消費税等は含まれておりません。