当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間の業績は、新型コロナウイルス感染症の影響により、家庭用商品の需要が増加する一方、主に外食向けを含む業務用商品の需要減退により売上高は減収となりました。このような状況のなか、高付加価値品のさらなる拡売に加え、経費の抑制などに取り組みましたが、営業利益は減益となりました。また、投資有価証券の売却益の計上、東北の物流拠点で発生した火災による受取損害賠償金を特別利益へ計上、一方で同火災による災害損失を特別損失に計上いたしました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高1,219億98百万円(前年同四半期比11.2%減)、営業利益51億37百万円(前年同四半期比24.3%減)、経常利益54億78百万円(前年同四半期比22.3%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益39億9百万円(前年同四半期比33.1%減)となりました。
セグメントの概況は、次のとおりであります。
(油脂事業)
油脂事業環境につきましては、主原料である大豆相場は、4月に1ブッシェル当たり8ドル台前半まで下落しましたが、その後は緩やかな上昇傾向が続きました。8月に入り米国産地の乾燥による作柄悪化懸念や中国の米国産大豆の大量成約を受けて上昇傾向に転じると、9月には10ドル台まで上昇しました。菜種相場は、4月に1トン当たり450加ドル付近まで下落しましたが、その後は緩やかな上昇傾向が継続し、9月には500加ドル台前半まで上昇しました。為替相場は、4月に109円台を付けた後は新型コロナウイルスの感染再拡大懸念と経済活動再開に伴う景気回復期待が交錯する中、緩やかな円高ドル安傾向が続きました。搾油原料の買付けは直前の四半期末までに完了しており、相場変動と業績に3ヶ月程度のタイムラグが生じます。当第3四半期の原料調達コストは、原料相場の上昇の影響を受けたものの為替相場が円高で推移したことから、先に述べた通り前年同四半期と比較してやや低下しています。
油脂部門においては、家庭用油脂は、新型コロナウイルス感染症の影響により家庭内調理機会の増加傾向が継続していることから、売上高は堅調に推移しました。キャノーラ油、ごま油の売上高は前年同四半期をやや上回りました。オリーブオイルは小容量品種が大きく伸長しましたが、輸入品などとの競合激化により、売上高は前年同四半期を下回りました。健康価値の高い、「健康サララ®」、えごま油・アマニ油・こめ油などの高付加価値品の売上高は前期に続き好調に推移しました。業務用油脂は、新型コロナウイルス感染症による外食産業の市場減退の影響を受け、販売数量は前年同四半期を下回りました。外食産業向けの売上高は第1四半期を底に、第2四半期、第3四半期と改善傾向にありますが、第3波の感染拡大により今後も動向を注視する必要があります。そのような環境の中、デリバリー・テイクアウト需要の拡大や、衛生管理の徹底による調理現場での作業負担増など、同感染症の影響による得意先の変化に対応し、「麺のための油」や「ごはんのための米油」「J-OILPRO®」など、経時劣化を抑制しテイクアウト品の美味しさ向上やオペレーション改善に貢献する製品の提案を進めました。また、コストダウンニーズへの対応を図るべく、長く使えるフライ油「長調得徳®」の提案を強化いたしました。
油糧部門においては、油糧製品の主たる需要先である配混合飼料の国内生産量は前年同四半期並みの水準で推移しました。大豆ミールの販売数量は新型コロナウイルス感染症の影響により搾油量が減少したこともあり前年同四半期を大きく下回りました。販売価格はシカゴ相場により前年同四半期をわずかに下回りました。菜種ミールの販売数量は前年同四半期を下回り、販売価格は大豆ミール価格に連動して、前年同四半期をわずかに下回りました。この結果、油糧部門の売上高は前年同四半期を下回りました。
以上の結果、当事業は売上高1,026億6百万円(前年同四半期比11.7%減)、セグメント利益47億95百万円(前年同四半期比19.1%減)となりました。
(油脂加工品事業)
マーガリン部門においては、家庭用は新型コロナウイルス感染症の影響による家庭内調理機会の増加による市場の拡大に加え、ラーマブランド全品を対象とした消費者キャンペーン(4~8月にかけて実施)や、主力製品の「ラーマバターの風味」の増量キャンペーン等の施策の実施もあり、販売数量は前年同四半期をわずかに上回り、売上高は前年同程度を確保しました。業務用では主力製品のグランマスターシリーズにアイルランド産発酵バターを配合した新製品をラインナップに加え、その中でも「グランマスター®アイリッシュ」を基幹商品に据えて高付加価値品の拡販に努めましたが、新型コロナウイルス感染症拡大によるインバウンド需要の低下、外出自粛の影響を受けた観光需要の低迷などにより、販売数量、売上高はともに前年同四半期を下回りました。
粉末油脂部門においては、新型コロナウイルス感染症の影響は限定的であり、当社が受託している粉末油脂の需要は堅調に推移しましたが、工場稼働日数の減少を補えず販売数量、売上高はともに前年同四半期を下回りました。
当事業は、2019年度に将来キャッシュフローが当該資産の帳簿価格を下回っていたため減損損失を計上し、2020年度は償却費が減少しました。その他経費につきましても効率的な活用を推進しておりますが、先に述べた販売量の減少により、売上高91億55百万円(前年同四半期比6.5%減)、原料調達コストの改善の遅れなどによりセグメント損失3億18百万円(前年同四半期はセグメント損失97百万円)となりました。
(食品・ファイン事業)
テクスチャーデザイン部門(10月にスターチ部門を改称)においては、コーンスターチは食品用途および工業用途ともに不採算品の改善と拡販に継続した取組みを行い、売上高は前年同四半期を上回りました。食品用加工澱粉は業務用向け販売の回復が遅れており、売上高は前年同四半期をやや下回ったものの、高付加価値品である「ネオトラスト®」は品質・食感改良材として中食・外食向けに新規採用が継続して増加しており、売上高は前年同四半期を大きく上回りました。
ファイン部門においては、機能性素材への新型コロナウイルス感染症の影響は軽微であり、売上高は前年同四半期をわずかに上回り、成長事業として位置付けているビタミンK2の売上高は前年を大きく上回りました。大豆たん白をベースとしたシート状調理素材SOYシートの販売については、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、売上高は前年同四半期を大きく下回りましたが、主要販売先である北米をはじめとする海外各地の外食店の営業制限が継続するなか、デリバリー用途などの新たな需要が創出されたこと等により、9月以降の売上高は前年を上回り好調に推移しました。
ケミカル部門においては、2019年10月の消費税増税前の駆け込み需要反動と新型コロナウイルス感染症の影響により新設住宅着工戸数が前年同四半期を下回り、直近では一部持ち直しの傾向が見られるものの、主たる需要家である木質建材産業の業績も同様に低調に推移しました。また、原油価格下落に伴って需要家からの値下げ要求が強まった状況下で、木質建材用接着剤の販売数量と販売価格の維持に努めましたが、販売数量および売上高は前年を大きく下回りました。
以上の結果、当事業は売上高94億79百万円(前年同四半期比8.4%減)、セグメント利益5億44百万円(前年同四半期比29.2%減)となりました。
(その他)
その他の事業につきましては、売上高7億58百万円(前年同四半期比27.0%減)、セグメント利益1億17百万円(前年同四半期比39.4%減)となりました。
(2) 財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末と比べ14億72百万円減少し、1,460億68百万円となりました。主な増加は、受取手形及び売掛金が37億34百万円、たな卸資産が15億93百万円であります。主な減少は、現金及び預金が54億24百万円、有形固定資産が19億28百万円であります。
負債は、前連結会計年度末と比べ43億96百万円減少し、534億60百万円となりました。主な増加は、繰延税金負債が5億6百万円であります。主な減少は、未払法人税等が15億7百万円、流動負債その他が23億12百万円であります。
純資産は、前連結会計年度末と比べ29億23百万円増加し、926億7百万円となり、自己資本比率は63.2%となりました。
(3) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は11億8百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。