当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間は、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が徐々に緩和する兆しが見られたものの、変異株による影響から依然として不透明な状況が続いています。また、油脂製品の主な原料である大豆や菜種およびパーム油など購入油の価格上昇と海上運賃の上昇もあり、引き続き原料コストは高値水準が継続しております。このような状況下において当社は原料コスト上昇に見合った販売価格の改定や、成長ドライバーとなる高付加価値品の拡販、継続的なコストダウンを進め収益基盤の強化に努めております。この結果、増収を確保いたしましたが、原料コスト上昇の影響等により営業利益、経常利益ともに減益となりました。また特別損益では、2021年5月の株式会社J-ケミカル株式譲渡完了に伴い関係会社株式売却益を計上した一方で、油脂加工品事業の事業資産等について減損損失を計上いたしました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高1,485億70百万円(前年同四半期比21.8%増)、営業利益1億92百万円(前年同四半期比96.3%減)、経常利益5億57百万円(前年同四半期比89.8%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益15億46百万円(前年同四半期比60.4%減)となりました。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等の適用により、売上高は9億33百万円減少し、営業利益、経常利益はそれぞれ39百万円増加しております。また、利益剰余金の当期首残高は70百万円減少しております。
セグメントの概況は、次のとおりであります。
なお、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントを変更しており、当第3四半期連結累計期間の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
(油脂事業)
油脂事業環境につきましては、主原料である大豆相場は、米国産大豆の需給逼迫予想やバイオ燃料向け大豆油需要増加期待、さらに植物油脂全般の価格高騰を受けて、5月に期近限月で2012年来の高値である1ブッシェル当たり16米ドル台まで上昇した後、バイオ燃料混合義務割合の引き下げ観測、米国産地の天候改善による生産量見通しの上方修正、南米の豊作観測などから10月には1ブッシェル当たり11米ドル台まで下落しました。その後、南米産地の乾燥減産懸念から12月には13米ドル台まで再度上昇する値動きとなり、総じて前年同四半期と比較して高値での推移となりました。菜種相場は、カナダ産地の天候懸念や需給逼迫予想、植物油脂全般の価格高騰を受けて、5月に1トン当たり1,000加ドル台まで上昇しました。その後しばらくはカナダ産地の高温乾燥天候による大幅な生産量の減少見通しから1トン当たり900加ドル台での値動きが続きましたが、カナダの大減産による需給逼迫が確実となった10月以降は再び騰勢を強め、12月には史上最高値を更新して1,100加ドル台まで上昇する値動きとなり、前年同四半期と比較して高値での推移となりました。ドル円相場は、4月の1米ドル108円付近から、米国経済の回復期待による株高や米金利の上昇、インフレ高進見通しや米国金融政策の正常化へ向けた動き等を受け、12月には1米ドル115円台まで円安ドル高が進行するなど、前年同四半期と比較して円安での推移となりました。
油脂部門につきましては、急激かつ大幅な原料コスト上昇を受けた価格改定の発表とあわせて、販売価格の改定に注力しました。家庭用は、緊急事態宣言により市場が大きく拡大した翌年にあたるため、第1四半期を中心に反動の影響を受け、売上高は前年同四半期をわずかに下回りました。オリーブオイルはテレビCMを投下したことによる効果はあったものの、売上高は前年同四半期を下回りました。健康イメージが高く、他油種より需要のシフトが進んだこめ油の売上高は前年同四半期を大きく上回りました。業務用は、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の影響により、上期は外食向けを中心に厳しい状況が継続しましたが、10月以降の外食市場の回復や市場が大きく減退した翌年にあたるため、売上高は前年同四半期を大きく上回りました。また、お客様のコスト負担軽減に貢献するべく、長く使える油「長徳®」の提案を強化し、当該商品の売上高は前年同四半期を大きく上回りました。
油糧部門につきましては、大豆ミールは、搾油量が前年同四半期を上回ったことから、販売数量は前年同四半期を上回りました。販売価格はシカゴ相場の大幅上昇により前年同四半期を大きく上回りました。菜種ミールは、搾油量が前年同四半期をわずかに上回り、またミール歩留が上昇し、生産量が増加したことから販売数量は前年同四半期を上回りました。販売価格は大豆ミール価格に連動して上昇したことにより前年同四半期を大きく上回りました。
以上の結果、当事業は売上高1,307億16百万円(前年同四半期比27.4%増)、原料価格上昇に伴い価格改定に注力してまいりましたが、急激なコスト上昇を吸収することができずセグメント利益1億79百万円(前年同四半期比96.3%減)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は9億77百万円減少し、セグメント利益は34百万円増加しております。
(スペシャリティフード事業)
油脂加工品部門につきましては、家庭用は主力商品の「ラーマバターの風味」増量セールを実施するとともに、ラーマ全品を対象としたラーマ55周年記念消費者キャンペーンを実施し拡販に努めましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により需要が拡大した翌年にあたるため、その反動で売上高は前年同四半期をやや下回りました。業務用はグランマスターシリーズを中心に高付加価値品の拡販に努めると共に主な原料であるパーム油、大豆、菜種の調達価格の上昇に応じた価格改定に注力しました。新型コロナウイルス感染症拡大によるインバウンド需要の消失、緊急事態宣言等による外出自粛の影響を受け、販売数量は前年同四半期をやや下回ったものの、価格改定の効果もあり、売上高は前年同四半期をわずかに上回りました。粉末油脂は、新型コロナウイルス感染症の影響は限定的となり、売上高は前年同四半期を上回りました。
テクスチャーデザイン部門につきましては、スターチはコーンスターチの食品用途及び工業用途ともに拡販継続に努めたため、数量、売上高ともに前年同四半期を上回りました。食品用加工澱粉の重点拡販商品である「ネオトラスト®」を含む高付加価値商品は、品質、食感改良材として中食・外食向けに新規採用が増えたことから、数量、売上高ともに前年同四半期を大きく上回りました。第2四半期に上市いたしました、業務用スターチ製品の新ブランド「TXdeSIGN® (テクスデザイン) シリーズ」、ならびにプラントベースミート用の大豆たん白「プランテクスト」につきましては、拡販にむけ提案を強化いたしました。大豆たん白をベースとしたシート状大豆食品「まめのりさん®」は、主要販売先である北米において新型コロナウイルスのワクチン接種が進む中、外食需要が回復してきたこともあり、売上高はロックダウンによる出荷影響を受けた前年同四半期を大きく上回りました。
ファイン部門につきましては、事業拡大の柱として特に注力しているビタミンK2の販売が国内外既存顧客の拡大、新規販売先の獲得により売上高は前年同四半期を大きく上回りました。
以上の結果、当事業は売上高160億67百万円(前年同四半期比9.0%増)、原料価格の高騰によるコスト上昇などを吸収するまで価格の改定が追いつかずセグメント損失2億29百万円(前年同四半期はセグメント損失1億68百万円)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は37百万円増加し、セグメント利益は5百万円増加しております。
(その他)
その他の事業につきましては、第1四半期連結会計期間においてケミカル事業を構成していた株式会社J-ケミカルの株式を譲渡し、連結の範囲から除外した影響を受け、売上高17億86百万円(前年同四半期比61.6%減)、セグメント利益2億43百万円(前年同四半期比52.4%減)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は6百万円増加し、セグメント利益は0百万円減少しております。
(2) 財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末と比べ19億65百万円増加し、1,584億74百万円となりました。主な増加は、受取手形、売掛金及び契約資産が40億12百万円、棚卸資産が68億79百万円であります。主な減少は、現金及び預金が46億60百万円、有形固定資産が36億16百万円であります。
負債は、前連結会計年度末と比べ26億25百万円増加し、646億59百万円となりました。主な増加は、安定的な運転資金確保のための短期借入金が144億円であります。主な減少は、支払手形及び買掛金が55億56百万円、未払法人税等が18億85百万円、流動負債その他が19億17百万円、賞与引当金が8億76百万円であります。
純資産は、前連結会計年度末と比べ6億60百万円減少し、938億15百万円となり、自己資本比率は59.0%となりました。
(3) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は9億14百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。