第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において、決定又は締結等した経営上の重要な契約等はありません。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当社グループは、IFRSの適用に当たり、投資家、取締役会及び経営会議が各事業の恒常的な業績や将来の見通しを把握すること、取締役会及び経営会議が継続的に事業ポートフォリオを評価することを目的として、「事業利益」という段階利益を導入しております。当該「事業利益」は、「売上高」から「売上原価」、「販売費」、「研究開発費」及び「一般管理費」を控除し、「持分法による損益」を加えたものであり、「その他の営業収益」及び「その他の営業費用」を含まない段階利益です。

 

(1) 業績の状況

 当第3四半期連結累計期間の売上高は、コーヒー類が減収となったものの、為替の影響や、調味料・加工食品(海外)の現地通貨ベースでの増収等により、前年同期を481億円上回る8,598億円(前年同期比105.9%)となりました。同事業利益は、為替の影響等もあり、前年同期を34億円上回る828億円(前年同期比104.3%)となりました。

 親会社の所有者に帰属する四半期利益は、前年同期を62億円上回る550億円(前年同期比112.8%)となりました。

 

セグメント別の概況
 セグメント別の業績は次のとおりです。

 

 

売上高

(億円)

前年同期増減

(億円)

前年同期比

事業利益

(億円)

前年同期増減

(億円)

前年同期比

日本食品

2,926

△55

98.1

340

△1

99.5

海外食品

3,483

326

110.3

343

△3

99.0

ライフサポート

995

75

108.2

76

37

195.2

ヘルスケア

720

103

116.7

46

△6

87.0

その他

472

32

107.5

22

8

168.6

合計

8,598

481

105.9

828

34

104.3

 

(注)国内外の食品加工業向け「アクティバ®」類及び天然系調味料は、日本食品セグメントに区分されております。また、国内外の食品加工業向け「味の素®」、核酸及び甘味料は、海外食品セグメントに区分されております。

 

(日本食品セグメント)

 日本食品セグメントの売上高は、家庭用のマーケットの縮小とそれに伴う競争の激化によりコーヒー類の売上げが前年同期を下回ったことに加え、子会社売却等の影響により調味料・加工食品(日本)の売上げが前年同期を下回ったことから、前年同期を55億円下回る2,926億円(前年同期比98.1%)となりました。事業利益は、冷凍食品(日本)、コーヒー類が減益となったものの、調味料・加工食品(日本)が前年同期並みとなったことから、前年同期並みの340億円(前年同期比99.5%)となりました。

 

<調味料・加工食品(日本)>

 家庭用は、「クノール® カップスープ」や中華合わせ調味料「Cook Do®(クックドゥ)」等の売上げが前年同期を上回ったことから、増収となりました。

 業務用は、国内外での食品用酵素製剤「アクティバ®」の売上げが前年同期を上回ったものの、子会社売却等の影響により、全体としては減収となりました。

 以上の結果、全体としては減収となりました。

 

<冷凍食品(日本)>

 家庭用は、「ザ★チャーハン」が前年同期を上回ったことに加え、「ザ★シュウマイ」が好調に拡大し、増収となりました。
 業務用は、デザート、餃子等の売上げが前年同期を上回りましたが、鶏肉加工品等の売上げが前年同期を下回り、全体としては前年同期並みの実績となりました。
 以上の結果、全体としては増収となりました。

<コーヒー類>

 家庭用は、スティックタイプコーヒーの売上げが順調に拡大し前年同期を上回ったものの、家庭用マーケットの縮小とそれに伴う競争の激化によりインスタントコーヒー、ボトルコーヒーの売上げが前年同期を下回り、全体としては減収となりました。
 業務用は、大手需要家への売上げが前年同期を下回ったものの、加工原料や外食・オフィス向けの取組拡大により、全体としては増収となりました。

 以上の結果、全体としては減収となりました。

 

(海外食品セグメント)

 海外食品セグメントの売上高は、為替の影響等もあり、調味料・加工食品(海外)、冷凍食品(海外)の売上げが増加し、前年同期を326億円上回る3,483億円(前年同期比110.3%)となりました。事業利益は、冷凍食品(海外)が大幅な減益となったものの、為替の影響等により調味料・加工食品(海外)が増益となったこと等により、前年同期並みの343億円(前年同期比99.0%)となりました。

 

<調味料・加工食品(海外)>

 アジアでは、ベトナム、インドネシアにおけるうま味調味料「味の素®」、インドネシアにおける風味調味料「Masako®(マサコ)」等の売上げが前年同期を上回り、増収となりました。

 米州では、ブラジルにおける風味調味料「Sazón®(サゾン)」等の売上げが前年同期を上回り、大幅な増収となりました。

 欧州・アフリカでは、アフリカにおける「味の素®」の売上げが前年同期を大幅に上回り、大幅な増収となりました。

 以上の結果、全体として増収となりました。

 

<冷凍食品(海外)>

 味の素ウィンザー社の売上げが現地通貨ベースで前年同期並みとなりましたが、為替の影響に加え、新規連結子会社の影響等もあり、全体としては増収となりました。

 

<加工用うま味調味料・甘味料>

 食品加工業向け「味の素®」は、海外での販売数量は前年同期を上回ったものの、現地通貨ベースでの販売価格が前年同期を下回り、国内でも売上げが前年同期を下回ったことから、全体としては前年同期並みの実績となりました。

 核酸は、国内外で販売数量が増加し、増収となりました。

 甘味料は、加工用アスパルテームの販売数量が減少したものの、現地通貨ベースでの販売価格が前年同期並みであったことに加え、為替の影響もあり、全体としては増収となりました。

 以上の結果、全体としては増収となりました。

 

(ライフサポートセグメント)

 ライフサポートセグメントの売上高は、動物栄養、化成品ともに増収となり前年同期を75億円上回る995億円(前年同期比108.2%)となりました。事業利益は、動物栄養が大幅な増益となるとともに、化成品も増益となったこと等により、前年同期を37億円上回る76億円(前年同期比195.2%)となりました。

 

<動物栄養>

 リジンとスレオニンは、為替の影響があったものの、販売数量が前年同期を下回ったため、前年同期並みの実績となりました。トリプトファンは、販売数量、販売価格ともに前年同期を大幅に上回ったため、大幅な増収となりました。AjiPro®-L等のスペシャリティ製品は、大幅な増収となりました。

 以上の結果、全体としては増収となりました。

 

<化成品>

 香粧品素材が前年同期を下回ったものの、半導体パッケージ用層間絶縁材料等が増収となったことにより、全体としては増収となりました。

 

 

(ヘルスケアセグメント)

 ヘルスケアセグメントの売上高は、医薬用・食品用アミノ酸が前年同期並みだったものの、製薬カスタムサービスが大幅な増収となったこと等により、全体としては前年同期を103億円上回る720億円(前年同期比116.7%)となりました。事業利益は、医薬用・食品用アミノ酸、製薬カスタムサービスともに前年同期を大幅に下回ったことから、前年同期を6億円下回る46億円(前年同期比87.0%)となりました。

 

<アミノ酸>

 医薬用・食品用アミノ酸は、海外の売上げが為替の影響もあって増収となりましたが、国内が減収となったことにより、全体としては前年同期並みの実績となりました。製薬カスタムサービスは、北米の売上げが前年同期を下回ったものの、欧州、国内が大幅に上回ったことにより、全体としては大幅な増収となりました。
 以上の結果、全体としては増収となりました。

 

(その他)

 その他の事業の売上高は、前年同期を32億円上回る472億円(前年同期比107.5%)となり、事業利益は前年同期を8億円上回る22億円(前年同期比168.6%)となりました。

 

(2) 財政状態

 当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末の1兆3,501億円に対して985億円増加し、    1兆4,486億円となりました。これは主として、新規連結子会社の取得による影響や在外子会社の財政状態計算書の円貨への換算値が増加したこと等によるものです。

 負債合計は、前連結会計年度末の6,594億円に対して253億円増加し、6,847億円となりました。なお、有利子負債残高は前連結会計年度末に対して259億円増加し、3,619億円となりました。

 資本合計は、利益剰余金が増加し、在外営業活動体の換算差額の変動等により、前連結会計年度末に対して731億円増加しました。資本合計から非支配持分を引いた親会社の所有者に帰属する持分は、6,832億円となり、親会社所有者帰属持分比率は47.2%となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

 当第3四半期連結累計期間におけるキャッシュ・フローの状況は、次のとおりです。

 営業活動によるキャッシュ・フローは、728億円の収入(前年同期は617億円の収入)となりました。税引前四半期利益が822億円、減価償却費及び償却費が378億円であった一方、法人所得税の支払額が193億円となったこと、棚卸資産等の運転資本が支出であったこと等によるものです。

 投資活動によるキャッシュ・フローは、803億円の支出(前年同期は1,179億円の支出)となりました。キャンブルック社、キュクレ食品社、オルゲン食品社の株式及び同社の商標権の取得による支出、アグロ2アグリ社(以下、「AA社」という。)の株式の取得による支出があったこと等によるものです。

 財務活動によるキャッシュ・フローは、31億円の支出(前年同期は191億円の収入)となりました。配当金の支払があったこと等によるものです。

 以上の結果、当第3四半期末における現金及び現金同等物の残高は、1,778億円(前年同期末残高は1,697億円)となりました。

 

(4) 経営方針・経営戦略等

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(6) 研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、19,848百万円です。

 なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

 

(7) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

① 資金の流動性について

 当第3四半期連結累計期間は短期流動性に関し、手元流動性確保のために、コミットメント・ライン、当座貸越枠、コマーシャル・ペーパー発行枠等の調達手段を備えております。

② 資金の調達

 当第3四半期連結累計期間の資金調達は、調達コストとリスク分散の観点による直接金融と間接金融のバランス及び長期と短期の資金調達のバランスを勘案し、金融機関からの借入等による資金調達活動を行いました。

③ 資金の使途

 当第3四半期連結累計期間の資金の使途は、主として事業資金、オルゲン食品社の株式及び同社のブランド「ビジム ムトゥファク」の商標権取得、並びにキュクレ食品社の株式50%の追加取得、AA社の株式65.5%の追加取得、及びキャンブルック社の株式98.4%の追加取得です。