(1) 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への取組み
味の素グループは、事業継続できることへの深い感謝の気持ちを持ち、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と闘う人びとのウェルネスに、ワンチームで全力を尽くします。
(2) 前中期経営計画の振り返り
味の素グループは、「確かなグローバル・スペシャリティ・カンパニー」の実現に向け、2020年度の「グローバル食品企業トップ10クラス」入りを目指し、ASV(Ajinomoto Group Shared Value)向上を軸に2017-2019(for 2020)中期経営計画を推進してきました。
最終年度である2019年度は、食品事業は、強いブランド力を有する調味料・加工食品事業は順調に推移したものの、競争優位性の高くない一部の事業が低迷しました。アミノサイエンス事業は、当社グループ独自の付加価値を有するスペシャリティ事業への転換を進めましたが、アフリカ豚コレラ拡大の影響を受けて動物栄養事業の市場が縮小し、たいへん苦戦しました。これらにより、一部の事業において減損損失を計上しています。さらに2020年1月以降、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な流行が発生し、大きな影響を受けました。全体として、消費者向けの調味料・加工食品は内食需要が増加し、売上の伸長が見られたものの、外食向けは大きく需要が減少しました。この影響は長期化が予想され、市場の不透明さが続いています。
中期的な視点で振り返ると、顧客課題に対して他社にない解決策を提案し、競争優位にある事業は前進しました。具体的には、健康志向に対応した特定の食品やアミノ酸、また市場の拡大を成果に結びつけた化成品素材等が伸長しています。また規模は大きくないものの、オリゴ核酸医薬品の先進的な開発受託、再生医療用培地、アミノインデックス事業も次の10年で期待できるところに来ています。一方、構造改革に全力で取り組みつつも結果を残せていない事業や、一定の利益貢献は果たせているものの長期にわたって横ばいや微減の事業があることも明らかになりました。2018年ごろから、部分最適を目指して展開している比較的規模の小さいスペシャリティ事業・製品が、限られた製品に経営資源を絞り込んだ現地の競合に局地戦で負けることが出てきています。また、社会や事業構造の変容を伴う急速な情報技術の発展(“デジタル革命”)が進む中、人々の価値観や購買スタイルの変化が大きくなり、市場の細分化、競争激化への対応力に課題が生じ、持続性のある成長を果たせませんでした。これらの課題の原因は、売上や利益等の規模を追う経営により、競争力の劣る事業や経済価値を生まない事業にも経営資源が投下されるリスクが顕在化し、主力事業への投資が希薄化したことにあると考えています。さらには近年成長への先行投資として進めてきたM&A等による資産増加もあり、資産効率の低下も課題となっています。
この結果、2017-2019(for 2020)中期経営計画で掲げた財務目標を達成することができませんでしたが、2019年度を2020-2025中期経営計画の準備の年と位置付け、重点事業への選択と集中や構造改革への体制整備を実施しました。その一環として、事業資産の圧縮施策を前倒しで進め、これに伴う減損損失を計上したため、EPS成長率において目標値との大きな乖離が生じました。
財務・非財務目標とその実績は、次のとおりです。
① 財務目標(経済価値)
② 非財務目標(社会価値)
事業を通じた「健康なこころとからだ」、「食資源」、「地球持続性」への貢献を目指し、「環境」、「社会」、「ガバナンス」(E・S・G)の項目に沿って定量的な目標を定めています。
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非財務目標の内容 |
2017年度 実績 |
2018年度 実績 |
2019年度 実績 |
2020年度目標 ※一部、2020年度以降の 目標を掲げています。 |
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社 会 |
うま味を通じてたんぱく質・野菜をおいしく摂取し、栄養バランスを改善します。 |
味の素グループ製品による肉・野菜の摂取量(日本・Five Stars (注1)) |
肉: 720万トン
野菜: 440万トン |
肉: 720万トン
野菜: 440万トン |
肉: 700万トン
野菜: 430万トン |
肉: 年860万トン: 19%(9.7kg/人/年) 〈対 2015年度+3%(+2.0kg)〉 野菜: 年550万トン: 8% (6.2kg/人/年) 〈対 2015年度+2%(+1.6kg)〉 |
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共に食べる場を増加します。 |
味の素グループ製品による共食の場への貢献回数(日本・Five Stars (注1)) |
60回 |
60回 |
58回 |
70回/世帯/年 〈対 2015年度+20回〉 |
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おいしくスマートな調理を実現します。 |
味の素グループ製品を通じて創出される時間(日本) |
37 百万時間 |
37 百万時間 |
37 百万時間 |
38百万時間/年 (6時間/世帯) 〈対 2015年度 +7百万時間〉 |
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人々の快適な生活を実現します。 |
アミノ酸製品(アミノサイエンス)を通じた快適な生活への貢献人数 |
1,980 万人 |
1,990 万人 |
1,950 万人 |
2,200万人 〈対 2015年度 +400万人〉 |
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環 境 |
温室効果ガスの削減:製品ライフサイクル全体でカーボンニュートラルにします。 |
温室効果ガスの排出量対生産量原単位 |
35%削減 (対2005年度) |
33%削減 (対2005年度) |
39%削減 (対2005年度) |
2020年度:9%削減 〈対2015年度〉(注2) 2030年度:50%削減 〈対2005年度〉 |
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再生可能エネルギー比率 |
23%
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24%
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26%
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2020年度:28% 2030年度:50% |
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脱フロン |
-
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-
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-
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2025年度:新規導入100% 2030年度:HFCs (注3) 保有量極小 |
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フードロスの削減:2050年までにライフサイクルでフードロスを半減します。 |
原料受入からお客様納品までのフードロス削減 |
4%増加
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17%増加 (注4) |
2%増加
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2020年度:20%削減 〈対2016年度〉 2025年度:50%削減 〈対2016年度〉 |
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食資源の確保と生態系・生物多様性を含む自然環境の保全:次世代のための食資源の確保と生態系・生物多様性を含む自然環境の保全に貢献し、持続可能な調達を実現します。 |
持続可能な調達 |
パーム油 14%
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パーム油 25%
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パーム油 25%
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2020年度:パーム油・紙100% 2030年度:課題原料100% |
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低資源利用発酵技術・副生物活用・原料代替技術による天然原料使用量削減 |
79%
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79% |
79% |
2025年度:100%導入 |
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非財務目標の内容 |
2017年度 実績 |
2018年度 実績 |
2019年度 実績 |
2020年度目標 ※一部、2020年度以降の 目標を掲げています。 |
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環境 |
水資源の保全:持続的に水を利用し続けられる環境を創出します。 |
工場の水使用量対生産量原単位 |
77%削減 (対2005年度) |
78%削減 (対2005年度) |
78%削減 (対2005年度) |
2020年度:12%削減 〈対2015年度〉(注2) 2030年度:80%削減 〈対2005年度〉 |
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廃棄物の3R (Reduce、Reuse、Recycle): 廃棄物のゼロエミッション |
事業活動で排出される廃棄物削減・資源化率 |
99.3% |
99.2% |
98.9% |
2020年度、2025年度:99%以上維持 |
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ガ バ ナ ン ス |
従業員の働きがいを向上します。 |
働きがいを実感している従業員の割合 |
79% |
- |
80% |
80% |
(注1)タイ、ベトナム、インドネシア、フィリピン、ブラジル
(注2)2020年度目標を上方修正しております。
(注3)Hydrofluorocarbon(代替フロン)
(注4)関係会社の追加に伴い修正しております。
(3) 新中期経営計画
― 味の素グループのASV経営 ―「2030年の目指す姿と2020-2025中期経営計画」
① 経営環境
現在、急速なデジタル革命の進展に伴い、味の素グループを取り巻く環境は大きく変化しています。電子商取引の普及等で人々の購買スタイルは変化しつつあり、企業のビジネスモデルにも変革の波が押し寄せています。
さらに、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が世界中に拡大・長期化する中、市場のニーズや生活様式は変化しています。この市場構造の変化を正確・迅速に捉える必要があります。
このように、変化が激しく競争が厳しい時代では、近視眼的な従来の環境認識では外部環境変化に素早く対応しきれません。今般、この観点で経営の在り方を見直し、10年後もステークホルダーから期待される存在であるために、今なすべきことに取り組み会社を変革する新しい経営計画をスタートします。
② 私たちの目指すもの
味の素グループは、地球的な視野にたち、“食”と“健康”、そして、明日のよりよい生活に貢献します。
今般、味の素グループビジョンを「アミノ酸のはたらきで食習慣や高齢化に伴う食と健康の課題を解決し、人びとのウェルネスを共創します」に改めました。アミノ酸には、「食べ物をおいしくする」、「成長、発育を促す」、「消耗を回復する」、「体調を整える」等の機能があります。これを活用して食と健康にかかわる生活習慣を改善することは、私たちの強みを活かした社会貢献であり、成長を取り戻す機会でもあります。
このビジョンのもと、10年後の2030年を目指して、味の素グループは「食と健康の課題解決企業」に生まれ変わります。現在、製品を通じて約7億人の生活者と接点がありますが、アミノ酸のはたらきを活かした製品とサービスで“減塩”や“低栄養”等の食習慣の課題解決に取り組み、10億人の健康寿命延伸に貢献することを目指します。
③ ASV経営を通じた持続的成長へ
味の素グループは、うま味を通じて粗食をおいしくし、国民の栄養を改善するという創業の志を受け継ぎ、創業以来一貫した、事業を通じて社会価値と経済価値を共創する取組みにより成長してきました。この取組みをASV(Ajinomoto Group Shared Value)と称します。これからもASVを向上する経営を一層加速・進化させることで、さらに高い次元で社会課題解決への貢献と価値創造を実現し、持続的成長と企業価値の向上につなげます。
④ 企業価値の再定義
企業価値の定義を一新いたします。これまでの「財務価値+非財務価値(ESG)=統合価値(コーポレートブランド)」という定義では、企業価値をどのように向上させていくかというプロセスの重要性をステークホルダーと共有できないことを投資家との対話で認識しました。下図で示すように、顧客価値向上に対する従業員のエンゲージメント(働きがい)向上が経済価値を生み、経済価値が従業員のエンゲージメントを高めるサイクルを“企業価値”と再定義しました。
⑤ 目標とする経営指標
(a) 2030年に目指す構造目標
2030年の構造目標として、効率性の観点から資本コストを上回るROIC(投下資本利益率)13%超を、成長性の観点からオーガニック成長率5%を目指します。それにつながる重点指標として、重点事業売上高比率、従業員エンゲージメントスコアおよび単価成長率を次のとおり設定しました。
今般、ROIC(>資本コスト)重視の収益方針へ転換しますが、これは売上や利益等の規模を追う経営が資産効率低下の一因となった前中期経営計画の反省に立つものです。従来のように規模の指標を志向する考え方は、長年にわたり醸成されてきた企業文化であり、効率性・収益性の改善にあたっては、この企業文化を変革する必要があります。
(b) 非財務目標
「環境」、「社会」、「ガバナンス」のESG課題について、特に健康、環境に関する課題解決に注力します。環境課題に対しては、2030年までに温室効果ガスを50%削減し、将来、炭素税等の経済リスク80~100億円を軽減することを最重要対策として取り組みます。同時に、水使用量、プラスチック廃棄物、食資源の廃棄量、持続可能な調達に関する重要課題について、ステークホルダーと連携して負荷軽減を進めます。
(4) 会社の対処すべき課題および中長期的な会社の経営戦略
新ビジョン実現のため、「食と健康の課題解決」を味の素グループがグローバルに、かつ長期的に貢献可能な領域として設定し、そこにあらゆる経営資源を集中する方針でグループ経営を行い、効率性改善と成長回帰を目指します。
「人財と組織のマネジメント変革」、「健康を軸とした生活者への提供価値向上」、「効率性高く成長できる収益構造」という3つの基本戦略を、デジタル・トランスフォーメーション(*)による業務改革で下支えして強力に推進します。さらに、最高経営責任者のリーダーシップのもと、事業本部、コーポレート本部横断で変革を推進し、戦略遂行のスピード不足も解消していきます。これらの取組みにより、時価総額(株主価値)、コーポレートブランド価値(顧客価値)および従業員エンゲージメント(人財価値)のバランスのとれた企業価値向上を図ります。
* AI等の情報技術を用いて業務を高度に自動化し、生産性向上と競争力強化を実現すること。
(a) 人財と組織のマネジメント変革
従業員の食と健康の課題解決力を高める能力開発を強化し、「栄養」・「環境」・「デジタル」に対する感性・知識・能力を向上させます。同時に、顧客と一体となった課題解決を組織・個人の目標としてPDCAサイクルを回すマネジメントをグループ全体で標準化します。また、各従業員が顧客価値向上を通じて企業価値の向上に貢献できる仕組みを組織マネジメントに組み入れることで、全社一丸となって企業価値を向上してまいります。
(b) 健康を軸とした生活者への提供価値向上を事業戦略の中心に
「顧客価値向上」のため、健康価値の訴求と生活様式に対応したおいしさの追求を中心戦略にして成長回帰を果たします。近年成長が鈍化してきた食品事業においても、「減塩」、「栄養・生理機能改善」等の価値訴求製品を強化します。戦術としては、日本で成功している地域社会と連携した食習慣改善に貢献する事業を海外にも展開してまいります。さらに、新中期経営計画後半の成長の柱にすることを目指して、現在、アミノ酸バランスの改善で個人の健康課題を解決する商品やサービスを統合する事業モデル開発を、ベンチャー企業と連携して進めているところです。
(c) 収益に関するマネジメントポリシーと変革
部門別の短期利益積み上げの企業文化から脱却し、オーガニック成長と投下資本(時間、モノ、カネ)効率を重要視する経営に転換します。
中期的には、持続性の観点からROIC 13%超を目指し、2030年に実現することを目標とします。2020-2022年は構造改革段階と位置づけ、現時点の非重点事業の縮小/撤退を完遂し、業務効率によるコストダウンを進め、業界水準のROIC 8%に回復させます。2023-2025年は、再成長段階として、重点事業拡大による収益性向上と追加的なアセットライト (資産圧縮)でROIC 10-11%に引き上げ、2030年構造目標への基盤をつくります。
また、資本コスト(WACC)を上回るROICと成長性を基準に、「調味料」「栄養・加工食品」「冷凍食品」「ソリューション&イングリディエンツ(外食・加工用調味料)」「ヘルスケア」「電子材料」の6事業を重点事業と定めました。非重点事業は2022年までに資産転用・撤退・売却を進め、成長性または効率性に課題がある事業は、立て直しを図ります。これらを通じ、事業ポートフォリオを再編します。
成長については、年率5%のオーガニック成長率を目指します。2019年のオーガニック成長率は微増でしたが、そのうち重点事業は4%超の成長となっています。2020-2022年、2023-2025年に重点事業売上高比率を70%、80%と引き上げていくことで、全体の成長率をさらに向上させられると想定しています。さらには重点事業における健康価値訴求等を強化し、製品の単価向上を目指します。2025年には、個々の生活者と直接つながる健康課題解決を行う新事業モデルを上乗せして、5%成長を実現していきます。
また、2020-2025年では、重点事業への投資を強化していきます。研究開発、マーケティング、設備投資にかかる経営資源の80%を重点事業に振り向けていくことに加えて、 新たにデジタル技術を用いた業務効率化、新事業モデル構築、人財開発に重点的に投資します。
これらの基本戦略遂行を着実に実行するために、最高経営責任者直轄の「事業モデル変革タスクフォース」と「全社オペレーション変革タスクフォース」を立ち上げます。さらにCIO (Chief Innovation Officer) とCXO (Chief Transformation Officer)を設置し、CDO(Chief Digital Officer)が推進するデジタル・トランスフォーメーションを取り入れて、2つの事業本部、コーポレート本部が一丸となって変革を進めます。これにより、ROICを全組織で向上させると同時に、従業員エンゲージメントを高めるよう組織マネジメントの改革を実践し、企業文化の変革を目指します。
(5) 新型コロナウイルス感染症に関するリスクの認識
新型コロナウイルスの影響は、各国の緊急事態宣言などによる消費活動の制限、また今後の経済の落ち込みにより当社の事業にも大きな影響が予想されます。現在の世界的な感染拡大期、その後ウイルスとの共存期を経て、ワクチン等の確立による回復期までには1年以上かかり、一部の国においては第二波、第三波と流行が繰り返されると予想しています。
また、生活者の消費活動も大きく変化していくと考えております。一日も早い収束を願うとともに当社グループとしては「2020-2025中期経営計画」における味の素グループビジョンである「アミノ酸のはたらきで食習慣や高齢化に伴う食と健康の課題を解決し、人々のウェルネスを協創します」を実現していくために一丸となって努力していきます。
当社グループでは、中国での感染拡大期より対応・対策を進め、世界での拡大初期においてはグループの従業員およびその家族の安全確保を第一として、事業活動を継続してまいりました。具体的には、次のような点を感染拡大初期に実施済です。
・日本地域対策本部の設置、各地域本部危機管理担当者との連携
・対応方針を「新型コロナウイルスの感染予防に関して」として更新・継続し従業員に周知
・罹患者発生時の対応指針をグループに適用
・事業状況(販売、生産、物流、開発)の一元把握
その上で味の素グループとして、「新型コロナウイルス 企業継続計画 基本方針」を定め、活動の優先順位を1) 従業員およびその家族の安全確保、2) 地域・社会への貢献、3) 事業活動の継続(お客様へ商品・サービスを届ける)とし、対応計画を以下のように策定して実施しております。
① 従業員と家族の安全確保に向けた取り組み
・国内グループ主要会社において本社・営業・研究部門では約9割の従業員が在宅でのリモート勤務
・全世界のグループ会社における罹患等情報をリアルタイムで把握
・人事部が行うグローバル研修を100%オンライン化
・全世界の生産現場で事業継続のために必要なマスク・消毒剤の手配
・生産現場でのソーシャルディスタンス確保と公共交通機関の使用低減
② 地域・社会に向けた取り組み
・レシピ紹介のためのインターネットコンテンツ「味の素パーク」などを通じて生活者をサポートする情報を提供
・「知的財産に関する新型コロナウイルス感染症対策支援宣言」に発起人として参画。新型コロナウイルス感染症まん延の終結を目的とした診断・検査・治療・衛生管理等に関連した行為に対し、保有している知的財産権を一定期間開放する活動を開始。
・医療従事者に、抵抗活力をサポートするアミノ酸健康栄養食品、「抵抗活力」(シスチン/テアニン)、「具たっぷりみそ汁」、スープなど当社商品の提供。
・アメリカ合衆国連邦緊急事態管理庁と契約締結。COVID-19の検体を入れるバイアルを250万本提供。
③ 事業活動の継続に向けた取り組み
(a) 共存期、回復期に向けた事業戦略
・各国における事業影響把握のための情報収集の強化。
・経営会議メンバー、事業本部長、地域本部長を主要メンバーとするCOVID-19シナリオプランニングミーティングを継続実施し、ニューノーマルでの事業戦略を策定、実行。
(b) サプライチェーンの維持に向けた取り組み
・安全を確保した生産体制の継続とお客様の需要に対応するため主要製品の生産に集中化。
・サステナブルな調達の維持に向けたサプライヤーとの関係強化、支援。
(c) 資金面での取り組み
・十分な手元流動性比率の維持と既に設定している主要取引銀行との間のコミットメントラインにより資金の安全性を確保。
・加えて、資金流動性リスク等が発生する可能性のある海外連結子会社に対して、当社が緊急貸付枠を設定し、一時的な資金繰りの支援体制を整備。
業績への影響
現時点で新型コロナウイルス感染症の終息時期は見通せず経済の先行きが不透明な中、以下の前提で経営環境を見通しております。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
・当社グループが事業展開をしている各国において、第2四半期までに非常事態宣言やロックダウン等が解除されるが、同期間の経済活動等が大きな影響を受ける。
・第3四半期から経済活動等が徐々に回復していくが、北米・南米では同感染症の第二波の襲来により、継続的に影響を受ける。
また、同感染症による次期の事業別の影響は、以下を想定しております。
<調味料・食品>
・国内外における、内食傾向の高まりによる家庭用の需要増加と、外食機会の減少による、業務用の需要減少。
・ロックダウン等の解除後における、業務用の需要回復に対する着実な取り込み。
<冷凍食品>
・国内はギョーザ等の主力カテゴリーの家庭用需要が伸長する一方、業務用は外食・給食向け中心に大幅な需要減。
・海外は家庭用で需要が増加する一方、業務用の需要が大幅に減少。
<ヘルスケア等>
・電子材料については影響なし。
・医薬用アミノ酸の需要が増加する一方で、スポーツイベント中止により食品用アミノ酸等の需要は減少。治験の遅れ等により、製薬カスタムサービス事業における成長に遅れ。
・動物栄養については、感染症が緩和するにつれて競争が再び激化。
当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、重要項目ごとに以下のようなものがありますが、中でも新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的な大流行)については、現在進行形で極めて重要な経営リスクの1つであると認識しています。
以下は、すべてのリスクを網羅したものではなく、現時点では予見出来ない又は重要と見なされていないリスクの影響を将来的に受ける可能性があります。当社グループではこのような経営及び事業リスクを最小化するとともに、これらを機会として活かすための様々な対応及び仕組み作りを行っております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、新型コロナウイルス感染症による当社グループへの影響、及び同感染症に対する当社グループの対応策等に関しては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」の(5) 新型コロナウイルス感染症に関するリスクの認識 をご参照ください。
(1) 財務に関わる機会とリスク
(2) マテリアリティ
業績等の概要
当社グループは、IFRSの適用に当たり、投資家、取締役会及び経営会議が各事業の恒常的な業績や将来の見通しを把握すること、取締役会及び経営会議が継続的に事業ポートフォリオを評価することを目的として、「事業利益」という段階利益を導入しております。当該「事業利益」は、「売上高」から「売上原価」、「販売費」、「研究開発費」及び「一般管理費」を控除し、「持分法による損益」を加えたものであり、「その他の営業収益」及び「その他の営業費用」を含まない段階利益です。
前連結会計年度より、当社の子会社であった味の素物流株式会社(以下、「AB社」という。)の資産及び負債を売却目的保有に分類される処分グループに分類し、物流事業を非継続事業に分類しております。2019年4月1日にAB社を存続会社として、カゴメ物流サービス株式会社、ハウス物流サービス株式会社、F-LINE株式会社、九州F-LINE株式会社を統合し、その商号をF-LINE株式会社に変更しております。この結果、F-LINE株式会社は当連結会計年度より当社の持分法適用関連会社となりました。当連結会計年度において、支配の喪失に係る損益は非継続事業に含め、持分法による損益は継続事業に含めております。
また、当社は、当社の連結子会社であるタイ国の包装材料製造・販売会社フジエース社(以下、「FA社」)の発行済株式総数の51%に相当する当社グループが保有する全株式を、株式会社フジシールインターナショナル等へ譲渡する契約を2020年2月5日に締結しました。これにより、FA社の支配を喪失することが確実になったため、当第4四半期連結会計期間にFA社を非継続事業に分類しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
オーガニック成長と投下資本効率重視に転換
・外部環境変化への適合力が課題
当社グループは、2017-2019(for2020)中期経営計画(下表では「17-19中計」)において2020年度の事業利益率10%及びROE10%以上を財務構造の目標としてきましたが、いずれも未達となる見通しです。子会社の非支配持分の取得、政策保有株式の段階的削減などのリソースアロケーションや株主還元、グローバル・タックスポリシー等の財務・資本戦略は着実に遂行してきましたが、外部環境が大きく変化する中でコア事業への投資の成果が十分でなかったことや、リソースの効率的な活用に改善余地を残したこと等が大きな課題となりました。
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財務目標 |
17-19中計におけるFY20目標 |
FY19実績 |
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事業利益額 |
1,370億円~ |
992億円 |
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事業利益率 |
10% |
9.0% |
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ROE |
10%~ |
3.3% |
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EPS成長率 |
年二桁成長 |
△35.9% |
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海外売上成長率 |
年二桁成長 |
+1% |
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財務戦略 |
17-19中計 計画 |
17-19実績 |
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営業キャッシュ・フロー |
3か年で約3,500億円 |
3か年で3,647億円 |
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売上高EBITDA率 |
13%台後半 |
14.9%(FY19単年) |
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成長投資 |
R&D、設備投資、M&Aを三位一体で マネジメント <R&D> 各年度で290億円程度 <設備投資> 3か年で約2,300億円 |
<R&D> FY17:278億円 FY18:278億円 FY19:275億円 <設備投資> 3か年で2,427億円 <M&A> 3か年で291億円 |
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株主還元 |
<配当性向> 単年度30%を目途
<総還元性向> 3か年で50%~を目途 |
<配当性向> FY17:30.0% FY18:59.7%(除く減損 30.7%) FY19:93.1%(除く減損 37.5%) <総還元性向> 3か年で85.9%(除く減損56.7%) |
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資金調達 |
ネットD/Eレシオ※:50%を目途 |
ネットD/Eレシオ※:46.5%(FY19単年) |
※ネットD/Eレシオの算式におけるネット有利子負債の金額は、有利子負債の金額から現金及び現金同等物に0.75を乗じた金額を控除した金額です。なお、上表のネットD/Eレシオはリース債務を除く数値です。
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<2019年度業績サマリー> ■売上高:減収 バイオファーマサービスや医薬用・食品用アミノ酸等が増収も、動物栄養事業が大幅な減収。 ■事業利益:増益(過去最高) 動物栄養が大幅な減益も、加工用うま味調味料、アミノ酸、国内冷凍食品、化成品、コーヒー類が大幅な増益。 ■親会社の所有者に帰属する当期利益:減益 欧州の動物栄養事業の製造設備、欧州の調味料製造設備、持分法で会計処理されているプロマシドール・ホールディングス社に対する投資及び商標権、ベーカリー事業の製造設備及びイスタンブール味の素食品社ののれん及び商標権に係る減損損失を計上(318億円)。 ■ROIC 3.0% ■オーガニック成長率 +0.3%
<2020年度業績予想> ■売上高 10,480億円 ■事業利益 780億円 ■親会社の所有者に帰属する当期利益 225億円 ■ROIC 3.0% ■オーガニック成長率 △0.5%
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・オーガニック成長への回帰と投下資本効率の重視へ
当社グループは、2030年の目指す姿として、「アミノ酸のはたらきで、世界の健康寿命を延ばすことに貢献する」と宣言し、食と健康に関わる生活習慣を改善することに企業活動を集中し、グローバル企業として成長を持続させていくためのレベルとして、2030年にはオーガニック成長率5%、ROIC13%の構造を実現していきます。
2030年のあるべき姿からのバックキャストとして、2025年にはROIC10-11%、その中期経営計画の最初の2020-22年を構造改革フェーズと位置付けて、まずはROIC8%を実現していきます。構造改革フェーズにおける重要な点は、①事業ポートフォリオを成長性と効率性の観点から再構築すること、②投資を重点事業に集中すること、③全社共通費を効率化することです。非重点事業は2022年度までに撤退・売却を含め資産圧縮を進めます。
事業ごとに、事業の特性や戦略に応じた資産規模およびそれを支える資本構成を見定めWACCを上回る超過利潤を創出し続けることを目指します。
そのために、当初は事業別ROA、CCC、事業利益率を社内のKPIとして使用していきますが、「全社オペレーション変革タスクフォース」を通じてすべての業務でROIC改善を自分事化していけるようROICツリーを浸透させていきます。
・バランスシートの目指す姿
2020-2025中期経営計画における構造改革フェーズとしての2020-22年においては、資産サイドは非重点事業を中心とした資産圧縮、CCC改善、政策保有株式の段階的な削減、グループ間の資金効率化を行い、総資産の増加を抑えていきます。負債・資本サイドは、子会社株式の追加取得等により一時的にネットD/Eレシオ(※)が50%を超過する可能性があるものの、中期的にはネットD/Eレシオ50%(※)を目途とするようコントロールしていきます。
(※ネットD/Eレシオの算式におけるネット有利子負債の金額は、有利子負債の金額から現金及び現金同等物に0.75を乗じた金額を控除した金額です。なお、上記のネットD/Eレシオはリース債務を除く数値です。)
2022年度に向けたバランスシート増減内訳
・キャッシュ・フロー計画
2020-2025中期経営計画における構造改革フェーズとしての2020-22年においては、営業キャッシュ・フローと事業構造改革による資産圧縮等に伴うキャッシュ・インの合計を4,000億円以上と計画。2,900億円を成長投資にあて、うち2,100億円の設備投資の約64%を重点事業に集中させます。また株主還元は1,000億円以上を計画しています。
・資金調達リスク、為替リスクへの対応
当社グループは現在の新型コロナウィルスのパンデミック下において、食と健康のライフラインを守るため、最大限の努力と可能な限りの対策を講じ、世界各国で生産の継続に当たっています。事業継続をサポートするためにいち早くグループ内での緊急貸付枠を設定しています。金融市場の急激な変化をリスクと認識し、連結ベースで十分な手元流動性を確保しており、これによって危機時の安全性を高めるとともに、地域毎のキャッシュマネジメントシステムを整備しグループ間で余剰資金を有効に活用しています。また資金調達手段については、社債、CP、金融機関借入、売上債権流動化等多様化を図り期日を分散させています。またこれらをバックアップするコミットメントライン等を備えています。
為替リスクについては、各国において外貨建ての営業債権・債務、有利子負債などの確定した取引については原則として為替予約をすることで、急激な変動からのリスクを回避しています。
・株主還元方針
長期的に企業価値の最大化を目指す中で安定的・継続的に株主還元を拡充していくことを目指します。2020-22年の中期経営計画においては構造改革に伴う売上減や費用の発生があるものの連結配当性向を40%に引き上げ(従来は30%)、自己株式取得についてはフリー・キャッシュ・フローの状況、市場環境をふまえ、連結総還元性向50%以上を目途に実施していきます。
(2) 生産、受注及び販売の実績
当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その形態、単位等は必ずしも一様ではなく、また製品のグループ内使用(製品を他のセグメントの原材料として使用)や、受注生産形態をとる製品が少ないため、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため生産、受注及び販売の実績は、「(4) 当連結会計年度の経営成績の分析」における各セグメント業績に関連付けて示しております。
(3) 重要な会計方針及び見積り
当社の連結財務諸表は、IFRSに基づき作成されております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表」に記載しております。
連結財務諸表の作成に当たっては会計上の見積りを行う必要があり、各種引当金の計上、非金融資産の減損、繰延税金資産の回収可能性の判断等につきましては、過去の実績又は各状況下で合理的と判断される前提に基づき見積りを実施しております。ただし、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果はこれら見積りと異なる場合があります。
採用している重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」及び同「5.重要な会計上の判断、見積り及び仮定」に記載しております。
(4) 当連結会計年度の経営成績の分析
当期の世界経済は、米中貿易摩擦などにより不透明感が高まる局面も見られましたが、各国での良好な雇用環境を背景に全体としては堅調な状況が続きました。しかしながら、中国において2019年12月以降に発生が報告された新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により、年度末にかけては世界経済の急減速と社会的な混乱が見られました。このような中、当社は速やかに対策本部を設置して従業員の安全を第一に対応を図りつつ、生産・物流を除く人員についてはスムーズに在宅勤務体制へ移行することにより、事業運営に取り組んでおります。
当連結会計年度の売上高は、製薬カスタムサービスや医薬用・食品用アミノ酸が増収となったものの、動物栄養の大幅な減収により、前期を142億円下回る1兆1,000億円(前期比98.7%)となりました。
事業利益は、動物栄養が大幅な減益となったことに加え、持分法による損益にプロマシドール・ホールディングス社(以下、「PH社」という。)の商標権に係る減損損失を計上しましたが、加工用うま味調味料、冷凍食品(日本)、化成品及びコーヒー類が大幅な増益となったことから、前期を59億円上回る992億円(前期比106.4%)となりました。年度末にかけては、新型コロナウイルス感染症の拡大により、一部の医薬用アミノ酸や家庭用の調味料・加工食品の需要に増加が見られたものの、外食向けの調味料・加工食品や食品用アミノ酸の需要が減少したため、全体としては同感染症の影響は軽微なものに留まりました。
営業利益は、その他の営業費用に欧州の動物栄養事業の製造設備、PH社に係る持分法で会計処理されている投資、ベーカリー事業の製造設備、欧州の調味料製造設備及びイスタンブール味の素食品社(以下、「AIS社」という。)に係るのれん及び商標権に係る減損損失を計上したこと等により、前期を48億円下回る487億円(前期比90.9%)となりました。
親会社の所有者に帰属する当期利益は、前期を108億円下回る188億円(前期比63.4%)となりました。
なお、欧州の動物栄養事業の製造設備、PH社、ベーカリー事業の製造設備、欧州の調味料製造設備及びAIS社ののれん及び商標権に係る減損損失の内容を各段階利益別に記載すると以下のとおりです。
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(単位:百万円) |
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事業利益 |
営業利益 税引前当期利益 |
親会社の所有者に帰属する当期利益 |
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(1) 欧州の動物栄養事業の製造設備に係る減損 |
- |
14,958 |
11,739 |
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(2) 持分法で会計処理されているPH社に対する投資に係る減損損失(33.33%出資相当) |
- |
4,232 |
4,232 |
|
(3) PH社商標権に係る減損損失 (33.33%出資相当) |
3,897 |
3,897 |
3,897 |
|
(4) ベーカリー事業の製造設備に係る減損損失 |
- |
3,835 |
2,936 |
|
(5) 欧州の調味料製造設備に係る減損損失 |
- |
6,899 |
6,899 |
|
(6) AIS社ののれん及び商標権に係る減損損失 |
- |
2,258 |
2,121 |
|
合計 |
3,897 |
36,082 |
31,827 |
当連結会計年度のセグメント別の概況
セグメントごとの業績は、次のとおりです。
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売上高 (億円) |
前期増減 (億円) |
前期比 |
事業利益 (億円) |
前期増減 (億円) |
前期比 |
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|
日本食品 |
3,753 |
2 |
100.1 |
% |
328 |
29 |
109.9 |
% |
|
海外食品 |
4,776 |
△40 |
99.2 |
% |
488 |
65 |
115.5 |
% |
|
ライフサポート |
953 |
△126 |
88.3 |
% |
71 |
△24 |
74.6 |
% |
|
ヘルスケア |
1,363 |
10 |
100.7 |
% |
123 |
2 |
102.4 |
% |
|
その他 |
153 |
11 |
107.7 |
% |
△19 |
△13 |
- |
% |
|
合計 |
11,000 |
△142 |
98.7 |
% |
992 |
59 |
106.4 |
% |
(注)1.国内外の食品加工業向け「アクティバ®」類及び天然系調味料は、日本食品セグメントに区分されております。また、国内外の食品加工業向けうま味調味料「味の素®」、核酸及び甘味料は、海外食品セグメントに区分されております。
(注)2.各セグメントの主要製品につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 7.セグメント情報 (1) 報告セグメントの概要」をご参照ください。
① 日本食品セグメント
日本食品セグメントの売上高は、調味料・加工食品(日本)及び冷凍食品(日本)の売上げが前年並みとなったことから、前期を2億円上回る3,753億円(前期比100.1%)となりました。事業利益は、調味料・加工食品(日本)は減益となったものの、冷凍食品(日本)及びコーヒー類が大幅な増益となったことから、前期を29億円上回る328億円(前期比109.9%)となりました。
|
|
<主要な変動要因> |
|
|
・調味料・加工食品(日本)は、家庭用は増収も、業務用はベーカリー事業が前年を下回り、また外食向け調味料が新型コロナウイルス感染症の影響を受け減収。全体で前年並み。 ・冷凍食品(日本)は、家庭用は、「ギョーザ」を中心とした主力カテゴリーの販売拡大継続等により増収。業務用は、主力カテゴリーの販売が拡大するも、一部製品が前年の販促影響等を受け、減収。全体で前年並み。 ・コーヒー類は、主力製品のインスタントコーヒー、スティックコーヒー、レギュラーコーヒーは増収も、パーソナルサイズリキッドコーヒーの事業縮小、ギフトの一部製品の終売等により全体で減収。 |
||
|
|
<主要な変動要因> |
|
|
・冷凍食品(日本)は、売上前年並みも、生産性改善や業務用の値上げ効果等により大幅増益。 ・コーヒー類は、減収も、原価低減、主力製品の増収及びマーケティング費用の効率的使用等により大幅増益。 ・調味料・加工食品(日本)は、家庭用は増益も、業務用は減収により減益。全体で減益。 |
||
② 海外食品セグメント
海外食品セグメントの売上高は、冷凍食品(海外)の売上げが減少したことにより、前期を40億円下回る4,776億円(前期比99.2%)となりました。事業利益は、加工用うま味調味料の大幅な増益に加え、調味料・加工食品(海外)が値上げ効果等により増益となったことから、前期を65億円上回る488億円(前期比115.5%)となりました。
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|
<主要な変動要因> |
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|
・調味料・加工食品(海外)は、値上げ効果があるも、ベトナムが前年を下回り、また換算為替影響等もあり前年並み。 ・冷凍食品(海外)は、北米、欧州におけるアジアン製品の販売が引き続き拡大したが、換算為替影響、アモイ・フード社売却影響等により減収。 ・加工用うま味調味料は、換算為替影響あるも、主に海外における販売単価上昇により増収。 |
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<主要な変動要因> |
|
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・加工用うま味調味料は、海外における販売単価上昇やコストダウン等により大幅増益。 ・調味料・加工食品(海外)は、値上げ効果等により増益。 ・冷凍食品(海外)は、北米は現地通貨ベースでの増収や生産性改善による大幅増益も、欧州における新型コロナウイルス感染症の影響とデザート事業の不振により、全体で大幅減益。
|
||
③ ライフサポートセグメント
ライフサポートセグメントの売上高は、化成品は増収となったものの、動物栄養が大幅な減収となったことにより、前期を126億円下回る953億円(前期比88.3%)となりました。事業利益は、化成品は大幅な増益となりましたが、動物栄養の大幅な減益により、前期を24億円下回る71億円(前期比74.6%)となりました。
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<主要な変動要因> |
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・動物栄養は、アフリカ豚コレラの世界的拡大による需要減少及び販売単価の下落により大幅減収。
・化成品は、主に電子材料の販売好調により増収。
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<主要な変動要因> |
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・動物栄養は、大幅減収に伴い大幅減益。
・化成品は、増収に伴い大幅増益。
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④ ヘルスケアセグメント
ヘルスケアセグメントの売上高は、製薬カスタムサービス及び医薬用・食品用アミノ酸が増収となったことにより、前期を10億円上回る1,363億円(前期比100.7%)となりました。事業利益は、その他は大幅な減益となったものの、医薬用・食品用アミノ酸及び製薬カスタムサービスの増収に伴う大幅な増益により、前期を2億円上回る123億円(前期比102.4%)となりました。
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<主要な変動要因> |
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|
・アミノ酸は、主に製薬カスタムサービスや医薬用・食品用アミノ酸の販売拡大により増収。
・その他は、健康基盤食品や香粧品素材が前年を下回り減収。
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<主要な変動要因> |
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・アミノ酸は、医薬用・食品用アミノ酸、製薬カスタムサービスともに増収に伴い大幅増益。
・その他は、減収に伴い、大幅減益。
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⑤ その他
その他の事業の売上高は、主にサービス関連事業が前年を上回り、前期を11億円上回る153億円(前期比107.7%)となりました。事業利益は、持分法適用会社において減損損失等があり、前期比で13億円赤字幅が拡大し、19億円の損失となりました。
当連結会計年度の連結損益計算書の段階ごとの概況
① 売上高
売上高は前期を142億円下回る1兆1,000億円(前期比98.7%)となりました。地域別に見ますと、日本では、前年並みの4,846億円(前期比100.0%)となりました。海外では、前期を141億円下回る6,153億円(前期比97.8%)となりました。海外の地域別では、アジア、米州及び欧州でそれぞれ2,658億円(前期比97.9%)、2,353億円(前期比98.3%)及び1,141億円(前期比96.4%)となりました。なお、売上高海外比率は55.9%(前期は56.5%)となりました。
② 売上原価、販売費、研究開発費及び一般管理費、持分法による損益
売上原価は、売上高の減少に伴い、前期から231億円減少し、6,961億円(前期比96.8%)となりました。売上原価の売上高に対する比率は、1.3ポイント改善し、63.3%となりました。販売費は、主として為替影響により、前期から21億円減少し、1,720億円(前期比98.7%)となりました。研究開発費は、前期並みの275億円(前期比99.2%)となりました。一般管理費は、従業員給付費用等の増加により前期から33億円増加し、1,025億円(前期比103.4%)となりました。持分法による損益は、24億円の損失(前期は5億円の損失)となりました。
③ 事業利益
事業利益は、前期を59億円上回る992億円(前期比106.4%)となりました。地域別に見ますと、日本では442億円(前期比110.1%)、海外では550億円(前期比103.7%)となりました。海外の地域別では、アジア、米州及び欧州でそれぞれ430億円(前期比110.7%)、135億円(前期比101.3%)及び△16億円(前期比-%)となりました。なお、事業利益海外比率は55.4%(前期は56.9%)となりました。
セグメント別の事業利益の詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 7.セグメント情報」をご参照ください。
④ その他の営業収益(費用)
その他の営業収益は、前期から15億円増加し、75億円(前期比126.0%)となりました。その他の営業費用は、減損損失及び特別転進支援施策関連費用を計上したこと等により、前期から124億円増加し、580億円(前期比127.3%)となりました。
⑤ 営業利益
営業利益は、前期を48億円下回り、487億円(前期比90.9%)となりました。
⑥ 金融収益(費用)
金融収益は、前年並みの80億円(前期比98.9%)となりました。金融費用は、前期から9億円増加し、80億円(前期比113.4%)となりました。
⑦ 親会社の所有者に帰属する当期利益
親会社の所有者に帰属する当期利益は前期を108億円下回り、188億円(前期比63.4%)となり、1株当たり当期利益は34円37銭(前期は53円62銭)となりました。
(5) 当連結会計年度の連結財政状態の分析
当連結会計期間末資産合計は、IFRS第16号「リース」適用により使用権資産が増加した一方で、主に円高の換算為替影響等により、前連結会計年度末の1兆3,938億円に対して402億円減少し、1兆3,536億円となりました。
負債合計は、前連結会計年度末の7,079億円に対して536億円増加し、7,615億円となりました。なお有利子負債残高は、IFRS第16号「リース」適用によるリース負債の増加やコマーシャル・ペーパーの増加等により、前連結会計年度末に対して767億円増加し、4,137億円となりました。
資本合計は、円高の影響によりその他の資本の構成要素が減少し、前連結会計年度末に対して938億円減少しました。資本合計から非支配持分を引いた親会社の所有者に帰属する持分は、5,389億円となり、親会社所有者帰属持分比率は39.8%となりました。
セグメントごとの概況は、次のとおりです。
① 日本食品セグメント
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末の2,939億円に対して234億円増加し、3,173億円となりました。これは主として、IFRS16号「リース」の適用に伴う有形固定資産の増加や、モア・ザン・グルメ・ホールディングス社の新規連結子会社化による増加です。
② 海外食品セグメント
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末の4,208億円に対して328億円減少し、3,880億円となりました。これは主として欧州の調味料製造設備に係る減損損失やAIS社ののれん及び商標権に係る減損損失、並びにPH社に係る持分法で会計処理されている投資に係る減損損失を計上したことによる減少です。
③ ライフサポートセグメント
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末の1,110億円に対して202億円減少し、908億円となりました。これは主として、欧州の動物栄養事業の製造設備に係る減損損失を計上したことによる減少です。
④ ヘルスケアセグメント
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末の1,626億円に対して236億円増加し、1,862億円となりました。これは主として、IFRS16号「リース」の適用や設備投資等に伴う有形固定資産の増加による増加です。
(6) キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度の連結キャッシュ・フローの状況
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(億円) |
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2019年3月期 |
2020年3月期 |
差額 |
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営業活動によるキャッシュ・フロー |
1,232 |
1,148 |
△84 |
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投資活動によるキャッシュ・フロー |
△729 |
△666 |
62 |
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財務活動によるキャッシュ・フロー |
△789 |
△523 |
266 |
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現金及び現金同等物に係る換算差額 |
△7 |
△79 |
△71 |
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現金及び現金同等物の増減額 |
△293 |
△120 |
173 |
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売却目的保有に分類される処分グループに係る 資産に含まれる現金及び現金同等物 |
△47 |
- |
47 |
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現金及び現金同等物の期末残高 |
1,537 |
1,417 |
△120 |
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,148億円の収入(前期は1,232億円の収入)となりました。税引前当期利益が487億円であり、減価償却費及び償却費619億円と、法人所得税の支払額211億円があったこと等によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、666億円の支出(前期は729億円の支出)となりました。有形固定資産の取得による支出737億円と、無形資産の取得による支出83億円があったこと等によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、523億円の支出(前期は789億円の支出)となりました。配当金の支払があったこと等によるものです。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、1,417億円となりました。
(7) 当連結会計年度の資金の流動性及び資金の調達、使途
① 資金の流動性について
当連結会計年度は短期流動性に関し、手元流動性確保のために、コミットメント・ライン、当座貸越枠、コマーシャル・ペーパー発行枠等の調達手段を備えております。
② 資金の調達
当連結会計年度の資金調達は、調達コストとリスク分散の観点による直接金融と間接金融のバランス及び長期と短期の資金調達のバランスを勘案し、金融機関からの借入等による資金調達活動を行いました。
③ 資金の使途
当連結会計年度の資金の使途は、主として事業資金です。
(8) 経営上の目標の達成状況について
経営上の目標の達成状況につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
技術援助を受ける契約等
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契約会社名 |
契約締結先 |
国名 |
契約内容 |
対価 |
契約期間 |
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味の素㈱ 味の素食品㈱ |
コノプコ社 |
アメリカ |
日本国内におけるスープ、ブイヨンその他の食品に係る独占的商標使用権の許諾 |
左記製品販売高の一定率 |
対象商標が日本で有効に登録されている限り |
販売援助、経営援助契約等
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契約会社名 |
契約締結先 |
国名 |
契約内容 |
対価 |
契約期間 |
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味の素㈱ |
日本ケロッグ(同) |
日本 |
ケロッグ社グループの穀類調整食品等の総発売元としての、日本国内における同商品の販売 |
左記製品販売高の一定率 |
2014年4月1日から3年間。以後3年毎自動更新 |
(注)上記の契約は、2020年3月31日付で終了しました。
子会社株式の追加取得(株式売買契約)
当社は、2020年1月31日開催の取締役会決議に基づき、当社の連結子会社であるタイ味の素社の株式をTHANACHART SPV2 CO., LTD.より追加取得する株式売買契約(以下、「売買契約①」)を締結し、株式を取得いたしました。また、売買契約①に引き続き、当社は、2020年2月28日開催の取締役会決議に基づき、タイ味の素社の株式をKASIKORNBANK PUBLIC COMPANY LIMITEDおよびThe Siam Commercial Bank Public Company Limitedより追加取得する株式売買契約(以下、「売買契約②」)を締結し、株式を取得いたしました(以下、売買契約①と売買契約②をあわせて「本件株式売買契約」といいます)。
(1)本件株式売買契約の目的
当社は、2017-2019(for 2020)中期経営計画における財務戦略として、連結子会社の持株比率引き上げを通じた、親会社の所有者に帰属する当期利益向上の検討を掲げており、当該株式の追加取得がROEやEPSの向上を通じた株主価値の向上に資すると判断し、本件株式売買契約を締結いたしました。
(2)株式を追加取得する子会社(タイ味の素社)の概要
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名称 |
AJINOMOTO CO., (THAILAND) LTD. |
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所在地 |
487/1 Si Ayutthaya Road, Khwaeng Thanon Phaya Thai, Khet Ratchathewi, Bangkok, Thailand |
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代表者の役職・氏名 |
取締役社長 本橋 弘治 |
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事業内容 |
調味料、食品等の製造・販売 |
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資本金 |
796百万タイ・バーツ |
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設立年 |
1960年4月29日 |
(3)株式取得の相手先の概要
売買契約①
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名称 |
THANACHART SPV2 CO., LTD. |
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所在地 |
444 MBK Tower 17th Floor, Phayathai Road, Wangmai, Phathumwan, Bangkok, Thailand |
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当社と当該会社の関係 |
該当事項はありません。 |
売買契約②
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名称 |
KASIKORNBANK PUBLIC COMPANY LIMITED ("KBANK") |
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所在地 |
1 Soi Rat Burana 27/1, Rat Burana Road, Rat Burana Sub-District, Rat Burana District, Bangkok, Thailand |
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当社と当該会社の関係 |
該当事項はありません。 |
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名称 |
The Siam Commercial Bank Public Company Limited ("SCB") |
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所在地 |
9 Rutchadapisek Rd., Jatujak, Bangkok 10900 Thailand |
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当社と当該会社の関係 |
該当事項はありません。 |
(4)取得価額
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売買契約① |
7,167百万タイ・バーツ(253億円) |
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売買契約② |
KBANKからの取得価額:5,972百万タイ・バーツ(198億円) SCBからの取得価額:1,194百万タイ・バーツ(39億円) |
(5)取得前後の所有株式の状況
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取得前の所有株式割合 |
議決権の所有割合:82.52% |
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取得後の所有株式割合 |
議決権の所有割合:94.52% |
(6)日程
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売買契約① |
売買契約② |
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取締役会決議日 |
2020年1月31日 |
2020年2月28日 |
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契約締結日 |
2020年1月31日 |
2020年2月28日 |
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株式譲渡実行日 |
2020年2月13日 |
SCB:2020年3月11日 KBANK:2020年3月12日 |
味の素グループは、2030年に食と健康の課題解決企業に生まれ変わります。2020-2025中期経営計画ではその実現に向けて経営資源を集中します。研究開発に関しては、これまで新規分野の研究開発や全社横断で技術支援をしてきた味の素㈱旧イノベーション研究所を、事業に沿ったR&D体制という観点から、2019年4月にバイオ・ファイン研究所、食品研究所、情報企画部などに役割・機能ごとに再編しました。新たにスタートした事業に紐づくR&D体制のもと、基礎研究から製品開発、工業化までを一気通貫とすることで、顧客課題解決への機動性とスピードの向上と、持続的な成長を目指していきます。
食品領域においてはおいしさと栄養、そして生活者価値に基づく技術と商品開発を通じて、また、アミノサイエンス領域においては先端バイオ・ファイン技術を追求し新価値を創造することで、世界の食と人々の「こころとからだ」の健康課題を解決し、未来のより良い生活に貢献します。
当連結会計年度における味の素グループの研究開発費は
また、当社グループが保有している特許は国内外合わせて約3,900件です。
当連結会計年度の各事業区分における研究開発活動の概要とその成果は次のとおりです。
(1)日本食品セグメント
味の素㈱食品研究所が中心となり、味の素冷凍食品㈱、味の素AGF㈱、上海味の素食品研究開発センター社(中国)をはじめとする国内外のグループ会社の研究開発部門とも密接に連携し、味、香り・風味、食感など、「おいしさを構成するすべての要素」を俯瞰した技術開発、商品開発、及びそのアプリケーション開発を行っています。また、少子化・高齢化、世帯人数の減少、健康志向といった国内市場におけるニーズを掘り起こし、当社独自の素材と技術及び斬新な発想による価値提案型の製品開発に取り組んでいます。
<調味料・加工食品(日本)>
2019年度の家庭用商品は、多様化するお客様のニーズと価値観に対応し、おいしさと栄養そして生活者価値に基づく技術・商品を通じて、人々の「健康なこころとからだ」に貢献すべく「スペシャリティ」を持った新製品を開発・発売しました。
高品質・スマートな調理をお客様にご提供すべく、メニュー用調味料市場においては、当社独自技術を活用して、身近な食材1つで簡単に本格麺メニューが楽しめる「Cook Do®」<濃厚練りごま 四川担担麺用スープ>、「Cook Do®」<濃厚あんかけ ふかひれ麺用スープ>、「Cook Do®」<ジャージャー麺用ソース>を発売しました。また、コンビニエンスストアで購入できる豆腐やサラダチキン等、身近な食材と合わせるだけで、簡便に本格ディナーを作れる「今夜はてづくり気分®」<サラダチキンで作るグリーンカレー>、「今夜はてづくり気分®」<麻辣麻婆豆腐>を発売しました。スープ市場においては、野菜の甘みとしゃきしゃきの食感にこだわった、たっぷり野菜のスープごはんの素「スープごはん」<キムチクッパ>、野菜のおいしさをとことん引き出した「クノール®カップスープベジレシピ®」<キャロット&パンプキン>、「クノール®カップスープベジレシピ®」<グリーンポタージュ>、「クノール®スープDELI®」<クラムチャウダー パスタ入り>、贅沢に使用した素材をじっくり時間をかけてとろとろに煮込んだ、濃厚で軽い食事になるスープ「クノール®スープグランデ®」<ミネストローネ>、「クノール®スープグランデ®」<オニオングラタン風>を発売しました。また、たっぷりのフリーズドライ具材とサッと溶ける風味豊かな“だし味噌”が入った即席味噌汁「具たっぷり味噌汁」シリーズにおいて、<小松菜とねぎ>を発売しました。当社独自技術を活用して、簡単に本格的な味付けができる肉用調味料「お肉やわらかの素®」シリーズにおいて、<タンドリーチキン>、<ガリバタ風チキン>を発売しました。洋風だし市場においては、独自のおいしく減塩する技術を更に深化させ、「味の素KKコンソメ」のおいしさそのままに40%減塩を実現した「味の素KKコンソメ」<塩分ひかえめ>を発売しました。また、電子レンジでやわらかジューシーなおかずが手軽にできる「スチーミー」<豚チャーシュー用>を首都圏エリア及びEコマースチャネル限定で発売しました。健康志向向けの市場においては、筋肉や血液などを構成する「たんぱく質」のもととなるアミノ酸を効率的に補える独自成分「Amino L40」を配合したまったく新しいダイエットサポート食品「Amino Line」をEコマースチャネルにて発売しました。
業務用では、外食市場の多くを占める個人外食店での「コストを抑え、人手や手間をかけずに他店とは異なったメニューを提供したい」、「客数や注文が少なくても使い切れる適度な容量の商品が欲しい」等の要望、及び、業務用スーパー等の利用が増え<買い場の変化>にも対応するために、従来の業務用品種の半分のサイズである中容量製品(「ほんだし®」かつおだし500g他・「GABAN®スパイスソース」黒胡椒&ガーリック500ml他)を発売しました。
また、加工領域ではユーザーの使用特性(性状・濃度等)に合わせた製品を開発・発売しました。
ベーカリー製品では、コンビニエンスストア(CVS)向けに既存の焼きたてパンに加え、チルド調理パン向け製品やデザート向け製品の開発を行い、CVS内での新領域への提案を進めました。また、外食産業の省人・省力化ニーズに対応し、解凍及び最終発酵工程の省略を可能とする時短型商品の開発を進め、ファストフードチェーンに製品導入を果たすなど事業拡大に取り組みました。
超高齢化が進む今日の日本において、国、地方自治体は健康寿命延伸施策を積極的に進めています。当社においても、高齢者のフレイル(虚弱)、低栄養の予防改善に向け、当社のスペシャリティである「たんぱく質・アミノ酸栄養」の研究開発知見を活かした製品の開発を進めています。2019年度は、当社では、従来の医療機関、介護施設向けのみならず在宅で療養される高齢者・ご家族、また介護予備軍とされる方々をも対象とした味の素KK「栄養ケア食品」の新製品の開発を進め(発売は2020年以降)、併せて、これまでの研究成果に基づく機能性情報の発信や高齢者の健康栄養課題解決に向けた啓発活動も推進しました。
<冷凍食品(日本)>
家庭用では、「やわらか若鶏から揚げ ボリュームパック」を、“香ばしい醤油風味で、食べごたえあるから揚げ”に製品改定を行いました。指定農場で大切に育てた安心の若鶏の一枚肉を大ぶりにカットし、さらに生姜醤油に漬け込むことでお肉をやわらかくし、揚げる前に丸大豆醤油に絡めて香ばしくする「二段仕込み製法」で仕上げました。「小麦・卵・乳」不使用でみんな一緒に同じものを“おいしく”“安心”して食べられる製品ラインナップを強化しました。
業務用では、提供者のオペレーション課題を解決しながら、生活者それぞれのニーズに合った製品を開発しました。手間のかかるベジタリアンメニューをおいしく、大量に調理できる「ベジタリアン向け」<餃子(焼調理済)>、<焼売>、<蓮根の挟み揚げ>、<枝豆と生姜の豆腐揚げ>の4品種を新しく発売しました。
<コーヒー類>
スティック市場の牽引役である「ブレンディ®」スティック<カフェオレ>は、“クリーミー&スイートな味わい”を維持しつつ、味の素グループの素材活用により更にコーヒー感・濃度感を増強する品質改良を行い、お客様の嗜好性評価を高める改訂を実施しました。また、当社紅茶オレ比糖質50%オフの「ブレンディ®」スティック<紅茶オレ 糖質オフ>を発売するなど健康意識の高まりに呼応した製品開発も進めました。そして、茶筅無しで豊かに泡立ち、上質な抹茶ならではの旨みを手軽に味わえる「ブレンディ®」<抹茶一服>2種を市場導入するなど新たな市場開拓を図っています。
「ちょっと贅沢な珈琲店®」<レギュラー・コーヒーシリーズ>では、前年度九州エリア限定で発売した<九州まろやかブレンド(300g)>の好評を受け、<プレミアムドリップ・九州まろやかブレンド(14袋入り)>を追加するとともに、東北エリア限定商品として“豊かなコク”と“まろやかな口当たり”を特徴とする<東北コクゆたかブレンド(300g)>を発売し、エリア嗜好への対応によるファンの獲得に結び付く開発を行っています。
日本食品セグメントに係わる研究開発費は、
(2)海外食品セグメント
味の素㈱食品研究所を中心とし、国内外のグループ会社の研究開発部門と密接に連携を図ったグローバルな製品開発体制のもと、マーケティング力、ブランド力を強みに、各国生活者の嗜好とニーズに適応した調味料、加工食品、冷凍食品の開発に継続して取り組んでいます。
<調味料・加工食品(海外)>
主力となるアセアン地域では、都市化やライフスタイルの変化が進む中、簡便で加工度の高い製品や健康価値を有す製品への需要も増加しています。
その中で、うま味調味料「AJI-NO-MOTO®」とともに主力である風味調味料製品では先進的技術を駆使した継続的な品質向上を行いました。新興国の発展に伴い需要が拡大するメニュー用調味料製品では新製品を発売しました。また、加工食品では、当社グループならではのおいしさと健康価値をコンセプトに持つプレミアムな製品の発売を通じて、拡大する個食・即食・健康ニーズへの対応を強化しています。((例)即席麺 「Yum Yum®」<Sood Ded>(タイ)、子ども向けたんぱく質高含有粉末飲料「Prottie」(タイ、フィリピン)など)
今後も当社グループの独自素材の活用や独自技術に裏打ちされたおいしさの追求とともに健康価値領域での製品開発を継続強化していきます。
<冷凍食品(海外)>
北米や欧州では日本食人気の高まりや日式レストランの増加によりアジアン冷凍食品市場が引き続き成長しています。北米市場では販売好調な拉麵、炒麺に続き「うどん」を発売し、麺類の製品ラインナップが拡がりました。欧州市場では、外食から家庭用に販売を拡大し、電子レンジ調理の「焼き調理済ギョーザ」をタイで開発するなど、拠点間を跨るグローバル開発が進められています。
今後も日本で培われた生産技術で作り立ての食感・香り溢れる美味しさを提供していくと共に、健康機能を付与した製品を市場投入する等、製品の付加価値を常に向上させながら、更なる事業拡大に貢献していきます。
<加工用うま味調味料>
世界複数拠点でうま味調味料「味の素®」や核酸系調味料を生産し、グローバルネットワークを活かして100か国以上でBtoB及びBtoCビジネスを展開しています。
2019年は環境負荷を低減する取組みやプロセス改良による生産性の向上を進め、事業を通じた社会価値と経済価値の共創に貢献しました。
<甘味料>
アスパルテーム市場は、世界の多くの国で砂糖の過剰摂取による健康課題が深刻化する中、引き続き伸張しています。当社はサステナブルな製品供給を更に強化すべく、コスト競争力の強化及び環境負荷低減を目的とするアスパルテーム改良プロセスの開発を継続して進めています。また日本国内のコンシューマー市場に向けては、砂糖代替に加えて整腸効果が期待できる機能性表示食品の新製品「パルスイート®おなかすこやかオリゴ®」を開発し発売しました。
海外食品セグメントに係わる研究開発費は、
(3)ライフサポートセグメント
味の素㈱バイオ・ファイン研究所が中心となり、味の素-ジェネチカ・リサーチ・インスティチュート社、味の素ファインテクノ㈱等の国内外の各グループ会社及びその技術開発部門とも密接に連携し、世界中の市場に向けたソリューションを提供しています。
世界トップレベルのアミノ酸に関する知見、安全性の高い素材開発力や配合評価技術、グローバルネットワークを強みとし、動物栄養、電子材料などの幅広い事業領域における研究開発に取り組んでいます。当社ならではのスペシャリティによる顧客価値を創出し、事業拡大を図っています。
<動物栄養>
動物栄養事業の構造改革の一環として、スペシャリティ事業拡大のため、乳牛用アミノ酸製剤「AjiPro®-L」のグローバル展開を目的とした研究開発を推進しています。
<化成品>
電子材料につきましては、味の素ファインテクノ㈱と共同で、次世代PC、データセンター向けサーバー、5G通信ネットワーク用途向けに「味の素ビルドアップフィルム®(ABF)」の開発を継続しています。また、次世代機能性材料としてCPUの低消費電力化を実現する磁性材料の開発を進めています。
ライフサポートセグメントに係わる研究開発費は、
(4)ヘルスケアセグメント
味の素㈱バイオ・ファイン研究所、食品研究所、味の素バイオ・ファーマサービス、味の素-ジェネチカ・リサーチ・インスティチュート社等の国内外の各グループ会社及びその技術開発部門とも連携し、世界の健康に貢献するための商品や技術の開発を進めています。
先端バイオ・ファイン技術を活かしたアミノ酸等の生産力、レギュレーション対応力、サービス提供力を強みに、世界中の医薬企業等への多様で特徴ある素材・原薬・技術の提供に取り組んでいます。また、アミノ酸の機能、有用性に関する知見、新規用途探索力をアミノ酸サプリメントの開発等に応用することで、生活者のQOL向上、快適な生活のサポートに貢献しています。
<医薬用・食品用アミノ酸>
医薬用・食品用アミノ酸につきましては、アミノ酸市場の伸びに対応するために、生産性の向上とコスト競争力の強化を目的とした発酵・精製プロセス開発と導入を継続して進めています。また、動物細胞培養用の培地事業は味の素ジェネクシン社をプラットホームとし、国内外のバイオ医薬品メーカーとの開発を継続、拡大しています。
再生医療用培地では、iPS/ES細胞の汎用培地として「StemFit® Basic04」を、米国・欧州・中国・韓国他、海外向け製品として2019年5月より発売しました。また2019年11月には、間葉系幹細胞用培地「StemFit® For Mesenchymal Stem Cell」、分化誘導用サプリメント「StemFit® For Differentiation」の販売を開始しました。今後、再生医療に求められる、高性能かつ動物・ヒト由来原料不含の安全性の高い培地の製造・開発を推進していきます。
<製薬カスタムサービス>
製薬メーカーからの原薬受託製造について、低分子医薬品原薬、高活性原薬(HAPI)、ペプチド/オリゴ核酸、タンパク医薬、抗体薬物複合体(Antibody Drug Conjugate:ADC)などの幅広い開発・供給体制の充実を図り、継続的な案件の受注に繋げています。
タンパク質発現技術(「CORYNEX」技術)においては、味の素バイオ・ファーマサービスUSと連携して、グローバル大手製薬企業とバイオ医薬品の開発・製造支援事業「CORYNEX®」を推進しています。オリゴ核酸の受託製造においては、㈱ジーンデザインと連携して固相合成を活用した少量多品種製造から「AJIPHASE®」の液相合成技術による大量製造までの開発体制を構築し、また営業面では味の素バイオ・ファーマサービスUSとの連携も深めながら、オリゴ核酸製造受託事業を推進しています。
<スポーツニュートリション>
スポーツ栄養科学研究に関して、機能性エビデンスに基づいた独自のアミノ酸組成の構築にアミノサイエンス技術を、おいしさ、飲みやすさの追求に食品技術をそれぞれ駆使して、スポーツサプリメント製品の創出に取り組んでいます。
2019年8月には、アミノ酸含有食品「アミノバイタル®プロ」、「アミノバイタル®」のアミノ酸組成、口溶け性、味を全面的にリニューアルして、全国発売しました(「アミノバイタル®」については、名称を「アミノバイタル®アクティブファイン」と改称)。今回のリニューアルは、1995年の「アミノバイタル®プロ」、1998年の「アミノバイタル®」の発売以来初となります。
今後も「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」オフィシャルパートナーとして引き続き、社外の研究機関等とのオープン&リンクイノベーションを積極的に推進しながら、アスリートやスポーツを愛する生活者に貢献できる製品開発を行っていきます。
<ダイレクトマーケティング>
アミノ酸スキンケアブランド「ジーノ®」の旗艦製品である美容クリーム「アミノシューティカルクリーム®」を2019年10月にリニューアルし、アミノ酸成分(ベタインやカルノシン)を新配合することによるエイジングケア機能の強化と、バックレスチューブ(酸素の逆流を防ぐ機構)採用による品質保持性能の強化や軽量化を実現しました。当社は、長年のアミノ酸研究の知見を活かし、アミノ酸スキンケア製品「ジーノ®」を1997年に発売して以降、生活者の肌の悩みに合わせて、エイジングケア機能を持つ化粧水、美容液など製品ラインアップを拡大してきました。今後も、当社独自の健康・美容価値を有する製品や情報の提供を通じて、顧客のQOL向上にむけて取り組んでいきます。
<アミノインデックス®>
アミノインデックス®リスクスクリーニング(AIRS®)は、血液中のアミノ酸濃度のバランスから、三大疾病(がん、脳卒中、心疾患)等のリスクを一度に評価する当社独自の技術です。2019年8月には大阪府四條畷市と住民健診解析に関する共同研究契約を締結し、住民の健康意識向上や生活習慣の見直しに貢献する取り組みを始めました。
9月には、多施設の前向き研究においてがん発見に関する検査性能を検証した論文(Science Report誌)が発表され、AIRS®におけるがんの評価に対するエビデンスレベルの向上、医師の納得度向上に繋がっています。10月には、太陽生命保険㈱等との三大疾病予防に関する業務提携に合意し、AIRS®のさらなる普及促進や、新サービスの開発につながる共同研究の検討も進めています。さらに、11月には国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の公募に採択された神奈川県立がんセンターと、肺がん治療の「患者層別化マーカー」探索に関する研究開発契約を締結し、より適切な治療法選択の具現化を介した、がん患者の身体的負担の軽減や医療費の削減への貢献を目指す研究も開始しています。今後は認知機能低下を予防するサービスの開発や既存サービスの充実を進め、AIRS®を予防ソリューションサービスに発展させていきます。
<香粧品素材>
香粧品素材につきましては、アミノ酸由来の洗浄剤、湿潤剤、メークアップ素材を中心に、独自の研究開発を行っています。2019年度は、新たにグローバルなテクニカルサポート体制を導入し、処方開発や顧客提案等の効率化を実現しました。また、当社素材の新領域として、メークアップ用途への展開を本格化し、顧客提案用のデータや処方を拡充しました。さらに、当社グループのバイオ・ファイン技術を活用し、市場要請である低環境負荷に貢献するアミノ酸系の洗浄剤、メークアップ素材の新プロセスの開発を進めていきます。
ヘルスケアセグメントに係わる研究開発費は、
(5)その他
その他セグメントに係わる研究開発費は、
(6)全社
味の素グループの将来を担うと期待される領域での事業展開を見据え、関係する研究テーマを全社研究とし、資源を集中的に投資し、開発を進めています。
全社研究では、味の素㈱食品研究所、バイオ・ファイン研究所が中心となり、国内外の研究機関と連携して進めている先端研究・技術を活用し、グループ内の各研究所とともに様々な事業に向けた新技術・新素材の開発や、各事業分野に共通した基盤技術の強化に取り組んでいます。
食品・栄養領域では、食品中の栄養素をスコアで可視化する栄養プロファイリングシステム(The Ajinomoto Group Nutrient Profiling System:ANPS)の構築を進めています。栄養に関するグローバルトップ企業及びWHO(世界保健機関)等の独立機関の推奨値を参考に栄養素の選定やスケールを設定し、製品自体に加えて、製品を使用したメニューも対象とし、健康的な製品・メニュー開発のツールとして活用しています。また、「健康なこころとからだ」に貢献できる次世代の栄養研究領域として「栄養×感覚」に注目し、種々の外部研究機関との協業、国内外のシンポジウムを通じた情報発信やネットワーク構築を進めています。また、生体内におけるアミノ酸の栄養・代謝研究を基盤として、健康長寿社会の実現や、栄養不良の二重負荷(不足栄養と過剰栄養)の解決に向けた研究にも取り組んでいます。
さらに「おいしさ設計技術®」として、食品の味・香り・食感などの感じ方とその食品の好ましさとの関係性を定量的に評価・解析し最適化を図り、商品や技術・素材の開発に応用しています。さらに、「人は味や香りをどのような仕組みで感じ、『おいしい』と思うのか?」について、外部の先端研究機関との協業を進め、お客様に新たな価値をもたらす独自の素材や配合の探索にも取り組んでいます。
このような技術や仕組みを世界各地の味の素グループ企業において、現地のお客様の様々な嗜好に合い、おいしさと栄養改善に貢献する味の素グループにしか提供できない商品の開発に活用していきます。
ヘルスケア領域では、成長戦略の1つである先端バイオ医療周辺領域で「AJIPHASE」技術、「CORYNEX」技術に加え、新たに「TALAMAX」技術を開発しました。抗体等の複雑なタンパク質医薬品を微生物で製造でき、動物細胞等を用いた従来法に比して、技術優位性、コスト優位性を有す、競争力の高い独自技術であり、この成果が認められ第71回日本生物工学会大会「トピックス賞」を受賞しました。抗体薬物複合体(ADC)製造技術である「AJICAP」技術と合わせ、お客様の課題を解決することにより製薬カスタムサービス事業に貢献するとともに、バイオ医薬品の普及に貢献していきます。
低炭素社会及び持続可能な資源循環型社会を目指して、新たな技術開発や新事業の創出にも継続して取り組んでいます。オープン&リンクイノベーションの取り組みにて、東京工業大学細野教授らと新規触媒を用いたアンモニア合成の検討を進め、2017年4月につばめBHB㈱を設立し、世界で初めてとなるオンサイト型のアンモニア合成システムを2021年頃の実用化を目指しています。
また、基盤技術として、高感度アミノ酸・タンパク質分析などの先端分析技術を開発し、様々な事業領域における研究開発、新事業開発につなげています。2019年10月にはD-アミノ酸の新規分析法の開発の成果が認められ「日本アミノ酸学会2019年度 科学・技術賞」を受賞しました。この技術はグループ内での成分/不純物解析など製品の配合技術開発や品質管理・安全性検証で活用されるほか、グループ外の分析メーカーへライセンスアウトされ受託分析という形で活用されています。
オープン&リンクイノベーションの推進では、2018年6月に開設したクライアント・イノベーション・センターやオープンイノベーションプラットフォームであるeiiconを通じた機会創出、インキュベーションプログラムPhoenixiやアクセラレーションプログラムPlug and Playへの参加等、社内外の各種ツールを積極的に活用しビジネスパートナーとの交流や技術の融合によるイノベーションの創出など、当社グループの新たな価値・事業の共創に取り組んでいます。
全社に係わる研究開発費は、