第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当社グループは、IFRSの適用に当たり、投資家、取締役会及び経営会議が各事業の恒常的な業績や将来の見通しを把握すること、取締役会及び経営会議が継続的に事業ポートフォリオを評価することを目的として、「事業利益」という段階利益を導入しております。当該「事業利益」は、「売上高」から「売上原価」、「販売費」、「研究開発費」及び「一般管理費」を控除し、「持分法による損益」を加えたものであり、「その他の営業収益」及び「その他の営業費用」を含まない段階利益です。

 

 前第1四半期連結会計期間より、当社の子会社であった味の素物流株式会社(以下、「AB社」という。)の資産及び負債を売却目的保有に分類される処分グループに分類し、物流事業を非継続事業に分類しております。2019年4月1日にAB社を存続会社として、カゴメ物流サービス株式会社、ハウス物流サービス株式会社、F-LINE株式会社、九州F-LINE株式会社を統合し、その商号をF-LINE株式会社に変更しております。この結果、F-LINE株式会社は第1四半期連結会計期間より当社の持分法適用関連会社となりました。当第3四半期連結累計期間において、支配の喪失に係る損益は非継続事業に含め、持分法による損益は継続事業に含めております。

 

(1) 業績の状況

 当第3四半期連結累計期間の売上高は、動物栄養が大幅な減収となったこと等により、前年同期を146億円下回る8,318億円(前年同期比98.3%)となりました。事業利益は、動物栄養が大幅減収に伴い大幅減益となったことに加え、持分法による損益にプロマシドール・ホールディングス社(以下、「PH社」という。)の商標権に係る減損損失を計上したものの、加工用うま味調味料、調味料・加工食品(海外)及び冷凍食品(日本)が大幅増益となったこと等により、前年同期を97億円上回る840億円(前年同期比113.1%)となりました。

 営業利益は、その他の営業費用に欧州の動物栄養事業の製造設備、PH社に係る持分法で会計処理されている投資、ベーカリー事業の製造設備及び欧州の調味料製造設備に係る減損損失を計上したものの、事業利益が増加したことに伴い前年同期を40億円上回る484億円(前年同期比109.2%)となりました。

 親会社の所有者に帰属する四半期利益は、前年同期を8億円上回る231億円(前年同期比103.7%)となりました。

 なお、欧州の動物栄養事業の製造設備、PH社、ベーカリー事業の製造設備及び欧州の調味料製造設備に係る減損損失の内容を各段階利益別に記載すると以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

 

事業利益

営業利益

税引前四半期利益

親会社の所有者に帰属する四半期利益

(1) 欧州の動物栄養事業の製造設備に係る減損損失

14,958

11,739

(2) 持分法で会計処理されているPH社に対する投資に係る減損損失

(33.33%出資相当)

4,232

4,232

(3) PH社商標権に係る減損損失

(33.33%出資相当)

3,897

3,897

3,897

(4) ベーカリー事業の製造設備に係る減損損失

3,835

2,936

(5) 欧州の調味料製造設備に係る減損損失

6,899

6,899

合計

3,897

33,824

29,706

 

セグメント別の概況

 セグメント別の業績は次のとおりです。

 

売上高

(億円)

前年同期増減

(億円)

前年同期比

事業利益

(億円)

前年同期増減

(億円)

前年同期比

日本食品

2,845

△21

99.3

294

37

114.6

海外食品

3,583

△22

99.4

409

78

123.8

ライフサポート

715

△109

86.7

46

△30

60.7

ヘルスケア

970

10

101.1

76

2

103.6

その他

203

△3

98.1

12

8

328.0

合計

8,318

△146

98.3

840

97

113.1

 

(注)国内外の食品加工業向け「アクティバ®」類及び天然系調味料は、日本食品セグメントに区分されております。

また、国内外の食品加工業向けうま味調味料「味の素®」、核酸及び甘味料は、海外食品セグメントに区分されております。

 

 

① 日本食品セグメント

 日本食品セグメントの売上高は、調味料・加工食品(日本)、冷凍食品(日本)は前年並みとなるも、コーヒー類が減収となったため、前年同期を21億円下回る2,845億円(前年同期比99.3%)となりました。事業利益は、冷凍食品(日本)及びコーヒー類が大幅な増益となったことから、前年同期を37億円上回る294億円(前年同期比114.6%)となりました。

 

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<主要な変動要因>

・調味料・加工食品(日本)は、家庭用は増収も、業務用はベーカリー事業等が前年を下回り減収。全体で前年並み。

・冷凍食品(日本)は、家庭用は、米飯類の一部製品休売影響あるも、「ギョーザ」の好調継続等により増収。業務用は、主力カテゴリーの販売が拡大するも、一部製品が前年の販促影響等を受け、減収。全体で前年並み。

・コーヒー類は、主力製品のスティックコーヒー、インスタントコーヒー、レギュラーコーヒーは増収も、パーソナルサイズリキッドコーヒーの事業縮小、ギフトの一部製品終売等により全体で減収。

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<主要な変動要因>

・調味料・加工食品(日本)は、売上前年並みも、諸費用及びモア・ザン・グルメ・ホールディングス社の取得関連費用等により減益。

・冷凍食品(日本)は、減収も、生産性改善や、マーケティング費用の効率的使用等により大幅増益。

・コーヒー類は、減収も、主力製品の増収や、原価低減等により大幅増益。

 

 

② 海外食品セグメント

 海外食品セグメントの売上高は、調味料・加工食品(海外)、加工用うま味調味料は前年並みとなるも、冷凍食品(海外)が減収となったため、前年同期を22億円下回る3,583億円(前年同期比99.4%)となりました。事業利益は、加工用うま味調味料及び冷凍食品(海外)が大幅な増益となったことにより、前年同期を78億円上回る409億円(前年同期比123.8%)となりました。

 

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<主要な変動要因>

・調味料・加工食品(海外)は、第2四半期までのベトナムでの流通在庫影響や、換算為替影響あるも、その他法人の販売数量増や値上げ効果等により前年並み。

・冷凍食品(海外)は、北米、欧州におけるアジアン製品の需要は堅調も、換算為替影響やアモイ・フード社売却影響により減収。

・加工用うま味調味料は、換算為替影響あるも、主に海外における販売単価上昇により前年並み。

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<主要な変動要因>

・調味料・加工食品(海外)は、値上げ効果等により増益。

・冷凍食品(海外)は、北米における前年の値上げ効果及び生産性改善等により大幅増益。

・加工用うま味調味料は、海外における販売単価上昇やコストダウン等により大幅増益。

 

 

③ ライフサポートセグメント

 ライフサポートセグメントの売上高は、化成品が増収となったものの、動物栄養が大幅な減収となったことにより、前年同期を109億円下回る715億円(前年同期比86.7%)となりました。事業利益は、動物栄養が大幅な減収に伴い大幅な減益となったことから、前年同期を30億円下回る46億円(前年同期比60.7%)となりました。

 

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<主要な変動要因>

・動物栄養は、アフリカ豚コレラの世界的拡大による需要減少及び販売単価の下落により大幅減収。

・化成品は、主に電子材料の販売好調により増収。

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<主要な変動要因>

・動物栄養は、大幅減収に伴い大幅減益。

・化成品は、増収に伴い増益。

 

 

④ ヘルスケアセグメント

 ヘルスケアセグメントの売上高は、健康基盤食品や香粧品素材が減収となったものの、医薬用・食品用アミノ酸、製薬カスタムサービスが増収となったことにより、前年同期を10億円上回る970億円(前年同期比101.1%)となりました。事業利益は、医薬用・食品用アミノ酸が大幅な増益となったことから、前年同期を2億円上回る76億円(前年同期比103.6%)となりました。

 

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<主要な変動要因>

・アミノ酸は、医薬用・食品用アミノ酸、製薬カスタムサービスともに、販売拡大により増収。

・その他は、主に健康基盤食品や香粧品素材が前年を下回り減収。

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<主要な変動要因>

・アミノ酸は、製薬カスタムサービスは減益も、医薬用・食品用アミノ酸は増収に伴い大幅増益。全体で増益。

・その他は、減収に伴い、減益。

 

 

⑤ その他

 その他の事業の売上高は、前年同期を3億円下回る203億円(前年同期比98.1%)となりました。事業利益は、前年同期を8億円上回る12億円(前年同期比328.0%)となりました。

 

(2) 財政状態

 当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末の1兆3,938億円に対して73億円増加し、1兆4,012億円となりました。これは、IFRS第16号適用による使用権資産の増加等によるものです。

 負債合計は、前連結会計年度末の7,079億円に対して48億円減少し、7,030億円となりました。なお、有利子負債残高は、IFRS第16号適用によるリース負債の増加等により、前連結会計年度末に対して332億円増加し、3,703億円となりました。

 資本合計は、利益剰余金が増加し、前連結会計年度末に対して121億円増加しました。資本合計から非支配持分を引いた親会社の所有者に帰属する持分は、6,158億円となり、親会社所有者帰属持分比率は44.0%となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

 当第3四半期連結累計期間におけるキャッシュ・フローの状況は、次のとおりです。

 営業活動によるキャッシュ・フローは、771億円の収入(前年同期は630億円の収入)となりました。税引前四半期利益が492億円であり、減価償却費及び償却費466億円と、法人所得税の支払額172億円があったこと等によるものです。

 投資活動によるキャッシュ・フローは、470億円の支出(前年同期は487億円の支出)となりました。有形固定資産の取得による支出562億円があったこと等によるものです。

 財務活動によるキャッシュ・フローは、455億円の支出(前年同期は462億円の支出)となりました。配当金の支払があったこと等によるものです。

 以上の結果、当第3四半期末における現金及び現金同等物の残高は、1,385億円となりました。

 

(4) 経営方針・経営戦略等

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(6) 研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、201億円です。

 なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(7) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

① 資金の流動性について

 当第3四半期連結累計期間は短期流動性に関し、手元流動性確保のために、コミットメント・ライン、当座貸越枠、コマーシャル・ペーパー発行枠等の調達手段を備えております。

② 資金の調達

 当第3四半期連結累計期間の資金調達は、調達コストとリスク分散の観点による直接金融と間接金融のバランス及び長期と短期の資金調達のバランスを勘案し、金融機関からの借入等による資金調達活動を行いました。

③ 資金の使途

 当第3四半期連結累計期間の資金の使途は、主として事業資金です。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

 子会社株式の追加取得(株式売買契約)

 当社は、2020年1月31日開催の取締役会決議に基づき、当社の連結子会社であるタイ味の素社の株式を追加取得する株式売買契約を締結いたしました。詳細については、「第 4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 16.後発事象」をご参照ください。