【連結財務諸表注記】

1.報告企業

 味の素株式会社(以下「当社」という。)は、日本に所在する会社であり、日本の会社法に基づいて設立された株式会社です。当社の登記上の本社は、ホームページ(https://www.ajinomoto.co.jp/company/ )で開示しております。この連結財務諸表は、当社及び子会社(以下「当社グループ」という。)並びに当社グループの関連会社及び共同支配企業に対する持分により構成されております。当社グループの事業内容及び主要な活動は、注記「7.セグメント情報」に記載しております。2025年3月31日に終了する連結会計年度の連結財務諸表は、2025年6月12日に経営会議により承認され、その後、提出日までの後発事象について検討を行っております。

 

2.作成の基礎

(1) 連結財務諸表がIFRS会計基準に準拠している旨

 当社グループの連結財務諸表は、国際会計基準審議会によって公表されたIFRS会計基準に準拠して作成しております。当社グループは、連結財務諸表規則第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たしていることから、同第312条の規定を適用しております。

 

(2) 機能通貨及び表示通貨

 当社グループの各社の個別財務諸表は、それぞれの機能通貨で作成されております。当社グループの各社は主として現地通貨を機能通貨としておりますが、その会社の活動する経済環境が主に現地通貨以外である場合は、現地通貨以外を機能通貨としております。

 当社グループの連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円を表示通貨としており、単位を百万円としております。また、百万円未満の端数は切り捨てております。

 

3.重要性がある会計方針

 当社グループの連結財務諸表の作成に当たり適用した重要性がある会計方針は以下のとおりです。

 

(1) 連結の基礎

① 子会社

 子会社とは、当社グループに支配されている企業です。当社グループが、企業(投資先)への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利を有し、かつ、投資先に対するパワーにより当該リターンに影響を及ぼす能力を有している場合は、投資先を支配していると判断しております。子会社は、当社グループが支配を獲得した日を取得日とし、支配を獲得した日から支配を喪失する日まで連結しております。子会社が適用する会計方針が当社グループにおいて適用する会計方針と異なる場合は、その子会社の財務諸表の調整を行っております。

 子会社の決算日が当社グループの連結決算日と異なる場合は、連結決算日現在で実施した仮決算に基づく子会社の財務数値を用いております。

 当社グループ内の投資と資本、債権債務残高、取引高及び当社グループ内取引で発生した未実現損益を連結財務諸表の作成に際して消去しております。

 子会社の包括利益は、非支配持分が負の残高となる場合であっても、当社持分と非支配持分に帰属させております。

 支配が継続する子会社に対する当社グループの持分変動は、資本取引として会計処理しております。非支配持分の調整額と対価の公正価値との差額は、当社の所有者に帰属する持分として資本に直接認識しております。

 また、子会社に対する支配を喪失した場合は、当社グループは、子会社の資産及び負債、子会社に関連する非支配持分及びその他の資本の構成要素の認識を中止しております。支配の喪失から生じた利得又は損失は、純損益で認識しております。支配喪失後においても、当社グループが従前の子会社に対する持分を保持する場合は、その持分は支配喪失日の公正価値で測定しております。

 

② 関連会社及び共同支配企業

 関連会社とは、当社グループが財務及び営業の方針に重要な影響力を有しているが支配はしていない企業であり、当社グループが重要な影響力を有することとなった日から喪失する日まで、持分法により処理しております。共同支配企業とは、複数の当事者が共同支配により純資産に対する権利を有している企業であり、共同支配を獲得した日から喪失する日まで、持分法により処理しております。関連会社及び共同支配企業が適用する会計方針が当社グループにおいて適用する会計方針と異なる場合は、その関連会社及び共同支配企業の財務諸表の調整を行っております。

 持分法の下では、投資額は当初は原価で測定し、それ以後は、関連会社及び共同支配企業の純資産に対する当社グループの持分の取得後の変動に応じて投資額を変動させております。その際、関連会社及び共同支配企業の純損益のうち当社グループの持分相当額は当社グループの純損益に計上しております。また、関連会社及び共同支配企業のその他の包括利益のうち当社グループの持分相当額は当社グループのその他の包括利益に計上しております。関連会社又は共同支配企業との取引から発生した未実現損益は、投資に加減算しております。

 関連会社及び共同支配企業の取得日に認識した資産、負債及び偶発負債の正味の公正価値に対する持分を取得対価が超える額はのれん相当額として計上し投資の帳簿価額に含めており、償却はしておりません。持分法適用会社への投資の帳簿価額の一部を構成するのれんは、他の部分と区分せず、持分法適用会社に対する投資を一体の資産として、減損の客観的な証拠が存在する場合において、減損テストの対象としております。

 当該客観的な証拠があるかどうかの決定にあたっては、損失事象に関して気付いた観察可能なデータの検討が必要となります。これには、関連会社又は共同支配企業の市場環境又は経済環境において生じ、投資の原価が回収されない可能性があることを示す不利な影響を伴う著しい変動に関する情報の検討が含まれます。

 関連会社及び共同支配企業への投資について重要な影響力又は共同支配を喪失した場合、利得又は損失を純損益で認識しております。重要な影響力又は共同支配を喪失後においても、当社グループが従前の関連会社及び共同支配企業に対する持分を保持する場合は、その持分は持分法を中止した日の公正価値で測定しております。

 

③ 共同支配事業

 共同支配事業とは、共同支配の取決めのうち、共同支配を行う当事者が契約上の取決めに関連する資産に対する権利及び負債に係る義務を有するものをいいます。共同支配事業に係る投資は、その共同支配事業に関連する自らの資産、負債、収益及び費用を認識しております。

 

(2) 企業結合

 企業結合は、取得法を適用して会計処理しております。移転された対価は、取得企業が移転した資産及び取得企業に発生した被取得企業の旧所有者に対する負債の金額並びに取得企業が発行した資本持分の取得日の公正価値の合計額として計算しております。非支配持分を公正価値で測定するか、又は被取得企業の識別可能な純資産の比例持分で測定するかを、取得日に個別の企業結合ごとに選択しております。移転された対価及び被取得企業のすべての非支配持分の金額の総計が、取得した識別可能な資産及び引き受けた負債の取得日の公正価値を超過する場合は、その超過額をのれんとして認識しております。反対に下回る場合は、結果として生じた利得を、取得日において純損益で認識しております。企業結合が生じた期間の末日までに企業結合の当初の会計処理が完了しない場合は、暫定的な金額で会計処理を行っております。取得日から1年以内の測定期間において取得日時点に存在した事実及び状況に関する新しい情報を入手した場合は、暫定的な金額を遡及修正しております。

 取得関連費用は、発生した期間の費用として会計処理しております。

 

(3) 外貨換算

① 外貨建取引の換算

 外貨建取引は、取引日における直物為替レート又はそれに近似するレートを外貨金額に適用し、機能通貨で記録しております。その後、外貨建の貨幣性項目は、期末日の直物為替レートで換算しております。公正価値で測定する外貨建の非貨幣性項目は、当該公正価値が測定された日の直物為替レートで換算しております。取得原価で測定する外貨建の非貨幣性項目は、引き続き取引日の直物為替レート又はそれに近似するレートで換算しております。

 当該換算及び決済により生じる換算差額は純損益で認識しております。ただし、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産、及びキャッシュ・フロー・ヘッジから生じる換算差額は、その他の包括利益として認識しております。

 

 

② 在外営業活動体の財務諸表の換算

 在外営業活動体の資産及び負債は期末日の直物為替レートで、収益及び費用は取引日の直物為替レート又はそれに近似するレートで、それぞれ日本円に換算しております。その換算差額はその他の包括利益に計上しております。在外営業活動体を処分した場合は、その在外営業活動体に関連する累積換算差額を処分した期の純損益に計上しております。なお、当社は、当社の子会社が所在するトルコ共和国が、国際会計基準第29号「超インフレ経済下における財務報告」に定める超インフレ経済下にあると判断しておりますが、当該基準を適用することで生じる連結財務諸表への影響が軽微であることから、その適用はしておりません。

 

(4) 金融商品

① 金融資産

 金融資産は、当初認識時において、償却原価で測定する金融資産、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しております。金融資産は、当社グループが当該金融資産の契約当事者となった取引日に当初認識しております。純損益を通じて公正価値で測定する金融資産は公正価値で当初測定しておりますが、それ以外の金融資産は、公正価値に当該金融資産に直接起因する取引コストを加算した金額で測定しております。

 金融資産は、金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合、又は金融資産を譲渡し、当該金融資産の所有に係るリスクと経済価値のほとんどすべてを移転している場合に、認識を中止しております。

 

(a) 償却原価で測定する金融資産

 次の条件がともに満たされる金融資産を償却原価で測定する金融資産に分類しております。

 ・契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて、資産が保有されている。

 ・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払いのみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる。

 当初認識後は実効金利法に基づく償却原価で測定しております。

 

(b) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産(負債性金融商品)

 当社グループが保有する金融資産のうち、次の条件がともに満たされる場合は、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品に分類しております。

 ・契約上のキャッシュ・フローの回収と売却の両方によって目的が達成される事業モデルの中で保有されている。

 ・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払いのみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる。

 当初認識後は公正価値で測定し、事後的な変動はその他の包括利益に含めて認識しております。投資を処分したときに、その他の包括利益を通じて認識された利得又は損失の累計額をその他の資本の構成要素から純損益に組替調整額として振り替えております。

 

(c) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産(資本性金融商品)

 当社グループは、資本性金融商品に対する投資について、公正価値の事後の変動をその他の包括利益に表示するという取消不能の選択を行っており、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品に分類しております。

 当初認識後は公正価値で測定し、事後的な変動はその他の包括利益に含めて認識しております。投資を処分したときに、その他の包括利益を通じて認識された利得又は損失の累計額をその他の資本の構成要素から利益剰余金に振り替えております。

 なお、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産からの配当金は、金融収益として純損益で認識しております。

 

(d) 純損益を通じて公正価値で測定する金融資産

 上記の償却原価で測定する金融資産又はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産以外の金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しております。なお、当社グループは、当初認識時において、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産として、取消不能の指定を行ったものはありません。

 当初認識後は公正価値で測定し、事後的な変動は純損益で認識しております。

 

 

② 金融資産の減損

 償却原価で測定する金融資産の予想信用損失及びその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産(負債性金融商品)の予想信用損失に対して損失評価引当金として計上しております。金融資産に係る損失評価引当金の繰入額は、純損益で認識しております。損失評価引当金を減額する事象が発生した場合は、損失評価引当金の戻入額を純損益で認識しております。

 損失評価引当金の詳細は、注記「38.金融商品 (4) 損失評価引当金」に記載しております。

 

③ 金融負債

 金融負債は当初認識時に償却原価で測定する金融負債と純損益を通じて公正価値で測定する金融負債に分類しております。金融負債は、当社グループが当該金融負債の契約当事者になる取引日に当初認識しております。償却原価で測定する金融負債は、公正価値に当該金融負債に直接起因する取引コストを減算した金額で当初測定しておりますが、純損益を通じて公正価値で測定する金融負債は、公正価値で当初測定しております。

 金融負債が消滅したとき、すなわち、契約中に特定された債務が免責、取消し、又は失効となったときに認識を中止しております。

 

(a) 償却原価で測定する金融負債

 償却原価で測定する金融負債は、当初認識後は実効金利法に基づく償却原価で測定しております。

 

(b) 純損益を通じて公正価値で測定する金融負債

 純損益を通じて公正価値で測定する金融負債は、当初認識後は公正価値で測定し、事後的な変動は純損益で認識しております。

 

④ デリバティブ及びヘッジ会計

 当社グループでは、為替変動リスクや金利変動リスクなどをヘッジするために、先物為替予約取引や金利スワップ取引などのデリバティブ取引を行っております。

 ヘッジ会計の適用に当たっては、ヘッジ取引開始時に、ヘッジ対象とヘッジ手段の対応関係並びにヘッジの実施についてのリスク管理目的及び戦略に関して、公式に指定し文書を作成しております。その文書は、ヘッジ手段の特定、ヘッジの対象となる項目又は取引、ヘッジされるリスクの性質及びヘッジされたリスクに起因するヘッジ対象の公正価値又はキャッシュ・フローの変動に対するエクスポージャーを相殺するに際してのヘッジ手段の有効性の評価方法が含まれます。ヘッジ有効性の継続的な評価は、各期末日又はヘッジ有効性の要求に影響を与える状況の重大な変化があったときのいずれか早い方に行っております。

 デリバティブは公正価値で当初認識しております。当初認識後も公正価値で測定し、その事後的な変動は以下のとおり処理しております。

 

(a) 公正価値ヘッジ

 ヘッジ手段であるデリバティブの公正価値変動は純損益で認識しております。また、ヘッジされたリスクに対応するヘッジ対象の公正価値の変動は、ヘッジ対象の帳簿価額を修正して、純損益で認識しております。

 

(b) キャッシュ・フロー・ヘッジ

 ヘッジ手段であるデリバティブの公正価値変動のうち有効なヘッジと判定される部分は、その他の包括利益に認識しております。ヘッジ非有効部分は純損益で認識されます。

 当社グループでは、為替リスクをヘッジするキャッシュ・フロー・ヘッジ関係において、ヘッジ手段の直物要素の公正価値の変動のみを指定しております。先渡要素の公正価値の変動はヘッジのコストとして区分して会計処理しております。

 その他の包括利益に認識した金額は、予定取引のヘッジがその後において非金融資産又は非金融負債の認識を生じさせるものである場合、又は非金融資産若しくは非金融負債に係るヘッジされた予定取引が公正価値ヘッジの適用される確定約定となった場合、その他の包括利益に認識した金額を当該非金融資産又は非金融負債の当初の帳簿価額に含めております。

 上記以外のキャッシュ・フロー・ヘッジは、ヘッジされた予想将来キャッシュ・フローが純損益に影響を与える会計期間においてその他の資本の構成要素から純損益に振り替えております。ただし、当該金額が損失であり、当該損失の全部又は一部が将来の期間において回収されないと予想する場合は、回収が見込まれない金額を、直ちに純損益に振り替えております。

 ヘッジ手段が消滅、売却、終了又は行使された場合、ヘッジがヘッジ会計の要件を満たしていない場合は、ヘッジ会計を将来に向けて中止しております。予定取引の発生がもはや見込まれない場合は、その他の包括利益に認識した金額は、直ちにその他の資本の構成要素から純損益に振り替えております。

 

(c) ヘッジ指定されていないデリバティブ

 デリバティブの公正価値の変動は純損益で認識しております。

 

⑤ 非支配持分の所有者に付与した子会社株式の売建プット・オプション

 当社グループが非支配持分の所有者に対して付与した子会社株式の売建プット・オプションについて、その償還金額の現在価値をその他の金融負債として当初認識するとともに、同額を資本剰余金から減額しております。また、当初認識後は実効金利法に基づく償却原価で測定するとともに、当初認識後の変動について連結損益計算書の金融収益又は金融費用に認識しております。なお、当該プット・オプションが失効した場合は、「その他の金融負債」を「資本剰余金」に振り替えます。

 

⑥ 金融資産と金融負債の相殺

 金融資産と金融負債は、認識した金額を相殺する法的に強制力のある権利を有しており、かつ、純額で決済するか又は資産の実現と負債の決済を同時に実行する意図を有している場合に、相殺して純額で表示しております。

 

(5) 現金及び現金同等物

 現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3か月以内に償還期限の到来する短期的投資からなっております。

 

(6) 棚卸資産

 棚卸資産の原価には、購入原価、加工費及び棚卸資産が現在の場所と状態に至るまでに発生したその他のコストのすべてを含めております。棚卸資産の原価は、主として加重平均法の原価算定方式により算定しております。通常は代替性がなく、特定のプロジェクトのために製造され区分されている財又はサービスの棚卸資産の原価は、個別法により算定しております。

 棚卸資産は、原価と正味実現可能価額のいずれか低い金額で測定しております。正味実現可能価額は、通常の事業の過程における見積売価から、完成までに要する原価の見積額及び販売に要するコストの見積額を控除して算定しております。

 

(7) 売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業

 継続的使用ではなく、主に売却取引により帳簿価額が回収される非流動資産又は処分グループは、売却目的保有に分類しております。売却目的保有に分類するためには、現状で直ちに売却することが可能であり、かつ、売却の可能性が非常に高いことを条件としており、当社グループの経営者が売却計画の実行を確約し、原則として1年以内に売却が完了する予定である場合に限っております。売却目的保有に分類した後は、帳簿価額又は売却費用控除後の公正価値のいずれか低い金額で測定しており、減価償却又は償却を行っておりません。

 非継続事業には、既に処分されたか又は売却目的保有に分類された企業の構成要素が含まれ、グループの一つの事業若しくは地域を構成し、その一つの事業若しくは地域の処分の計画がある場合に認識しております。

 

(8) 有形固定資産(使用権資産を除く)

 有形固定資産は、当初認識時に取得原価で測定しております。取得原価は、購入価格、直接起因するコスト、解体及び除去並びに敷地の原状回復コスト、借入コストから構成されております。

 当初認識後の測定は原価モデルを採用し、有形固定資産は取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で計上しております。

 土地等の償却を行わない資産を除き、有形固定資産は、それぞれの耐用年数にわたって定額法で減価償却しております。

 主要な有形固定資産の耐用年数は、以下のとおりです。

 ・建物及び構築物  : 3~50年

 ・機械装置及び運搬具: 2~20年

 ・工具器具及び備品 : 2~20年

 資産の残存価額、耐用年数及び減価償却方法は、毎期末に見直しを行い、これらを変更する場合は、会計上の見積りの変更として会計処理しております。

 

(9) のれん及び無形資産

① のれん

 当初認識時におけるのれんの測定は、「(2) 企業結合」に記載しております。

 当初認識後の測定は、取得原価から減損損失累計額を控除した価額で測定し、償却はしておりません。

 のれんは、関連する資金生成単位又は資金生成単位グループの中の事業を処分した場合、認識を中止します。処分による利得又は損失を算定する際に、その処分する事業に関連するのれんは、当該事業の帳簿価額に含めております。

 

② 無形資産(使用権資産を除く)

 無形資産は、当初認識時に取得原価で測定しております。企業結合で取得した無形資産の取得原価は取得日現在の公正価値で測定しております。なお、自己創設無形資産は、資産化の要件を満たす開発費用を除いて、発生時の費用として認識しております。

 当初認識後の測定は、原価モデルを採用し、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で計上しております。

 耐用年数を確定できる無形資産は、それぞれの耐用年数にわたって定額法で償却しております。

 耐用年数を確定できる主要な無形資産の耐用年数は、以下のとおりです。

 ・ソフトウェア: 3~5年

 ・商標権   : 20年以内

 ・特許権   : 10年以内

 ・顧客関係資産: 6~17年

 耐用年数を確定できる無形資産の耐用年数及び償却方法は、毎期末に見直しを行い、これらを変更する場合は、会計上の見積りの変更として会計処理しております。なお、残存価額はゼロと推定しております。

 耐用年数を確定できない無形資産及びいまだ使用可能でない無形資産は、償却はしておりません。耐用年数を確定できない無形資産は、当該資産の耐用年数を確定できないものと判断する事象又は状況が引き続き存在しているか否かについて、期末日に見直しを行っております。

 

(10) リース

 当社グループは、借手としてのリース取引について、リース開始日に使用権資産及びリース負債を認識しております。リース負債は未払リース料総額の現在価値で測定し、使用権資産は、リース負債の当初測定の金額に開始日以前に支払ったリース料等、借手に発生した当初直接コスト及びリースの契約条件で要求されている原状回復義務等のコストを調整した取得原価で測定しております。使用権資産は、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した金額で連結財政状態計算書の有形固定資産に含めて表示しております。なお、当初認識後は、使用権資産は耐用年数とリース期間のいずれか短い年数にわたって、定額法で減価償却を行っております。

 リース料は、実効金利法に基づき金融費用とリース負債の返済額に配分し、利息費用は連結損益計算書において認識しております。

 ただし、リース期間が12か月以内の短期リース及び原資産が少額のリースについては、使用権資産及びリース負債を認識せず、リース料をリース期間にわたって、定額法により費用として認識しております。

 なお、貸手としてのリース取引で重要なものはありません。

 

(11) 非金融資産の減損

 期末日に、非金融資産が減損している可能性を示す兆候があるか否かを検討しております。減損の兆候が存在する場合は、当該資産又はその資産が属する資金生成単位の回収可能価額を見積っております。のれん、耐用年数を確定できない無形資産及びいまだ使用可能でない無形資産は、毎年、及び減損の兆候がある場合はいつでも、減損テストを実施しております。のれんは、企業結合のシナジー効果によりキャッシュ・フローの獲得への貢献が期待される資金生成単位(最小の単位又は単位グループ)に配分しております。

 回収可能価額は、資産又は資金生成単位の処分コスト控除後の公正価値及び使用価値のいずれか高い金額です。回収可能価額が帳簿価額を下回っている場合に、当該資産又は資金生成単位をその回収可能価額まで減額し、当該減額を減損損失として純損益で認識しております。認識した減損損失は、まずその資金生成単位に配分されたのれんの帳簿価額を減額するよう配分し、次に資金生成単位内ののれんを除く各資産の帳簿価額を比例的に減額するように配分しております。

 期末日に、過去の期間にのれん以外の資産又は資金生成単位について認識した減損損失がもはや存在しないか又は減少している可能性を示す兆候があるかどうかを検討しております。そのような兆候が存在する場合は、回収可能価額を見積り、当該資産又は資金生成単位の帳簿価額を回収可能価額まで増額して減損損失の戻入れを行っております。減損損失の戻入れによって増加する資産又は資金生成単位の帳簿価額は、過去の期間において当該資産又は資金生成単位について認識した減損損失がなかったとした場合の(償却又は減価償却控除後の)帳簿価額を超えないようにしております。減損損失の戻入れは直ちに純損益で認識しております。のれんについて認識した減損損失は、以後の期間において戻入れは行っておりません。

(12) 引当金

 引当金は、過去の事象の結果として現在の債務(法的又は推定的)を有しており、当該債務を決済するために経済的便益を有する資源の流出が必要となる可能性が高く、当該債務の金額について信頼性のある見積りができる場合に認識しております。

 貨幣の時間価値の影響に重要性がある場合は、引当金の金額は、債務を決済するために必要となると見込まれる支出の現在価値としております。現在価値の算定に当たって使用する割引率は、貨幣の時間価値と当該負債に固有のリスクについての現在の市場の評価を反映した税引前の利率です。

 

(13) 従業員給付

① 短期従業員給付

 短期従業員給付は、勤務対価として支払うと見込まれる金額を見積り、割引計算は行わず、負債及び費用として認識しております。

 有給休暇費用は、将来の有給休暇の権利を増加させる勤務を従業員が提供したときに負債及び費用として認識しております。

 賞与は、当社グループが、従業員から過去に提供された勤務の対価として支払うべき現在の法的又は推定的債務を負っており、かつ、その金額を信頼性をもって見積ることができる場合、負債及び費用として認識しております。

 

② 退職後給付

 当社グループは、退職後給付の制度として確定給付制度と確定拠出制度を運営しております。

 確定給付制度の会計処理は、確定給付制度債務の現在価値及び関連する当期勤務費用並びに過去勤務費用を、予測単位積増方式を用いて算定しております。割引率は、主に期末日の優良社債の市場利回りを参照し、給付支払の見積期日に対応するように決定しております。退職給付に係る負債又は資産は、確定給付制度債務の現在価値から制度資産の公正価値を控除して算定しております。確定給付制度が積立超過である場合には、確定給付資産の純額を当該確定給付制度の積立超過額あるいは資産上限額のいずれか低い金額で測定しております。退職給付に係る負債又は資産に係る利息純額は、金融費用又は金融収益として純損益で認識しております。

 確定給付負債又は資産の純額の再測定は、その他の包括利益に認識し、その後の期間において純損益に組み替えておりません。過去勤務費用は、発生した期間に費用として認識しております。

 確定拠出制度の会計処理は、当該制度への拠出を従業員が勤務を提供した期間に費用として認識し、未払拠出額を負債として認識しております。

 

③ その他の長期従業員給付

 退職後給付以外の長期従業員給付に対する債務は、従業員が過年度及び当年度において提供した勤務の対価として獲得した将来給付額を現在価値に割り引くことによって算定しております。

 

(14) 政府補助金

 政府補助金は、その補助金交付に付帯する諸条件を満たし、かつ補助金を受領するという合理的な保証が得られたときに公正価値で認識しております。発生した費用に対する補助金は、費用の発生と同じ連結会計年度に収益として認識しております。資産の取得に対する補助金は、繰延収益として認識し、関連資産の耐用年数にわたり規則的に純損益で認識しております。

 

(15) 自己株式

 自己株式は、取得原価で評価し、資本から控除しております。自己株式の購入、売却及び消却に関しては、利得又は損失を認識しておりません。なお、支払った対価又は受け取った対価は、資本に直接認識しております。

 

(16) 株式に基づく報酬

 当社は、中期業績連動型株式報酬制度を導入しており、当該制度において受領したサービスの対価は、付与日における当社株式の公正価値を基礎として、又は発生した負債の公正価値で測定しており、対象期間にわたり費用として認識し、同額を資本又は負債の増加として認識しております。

 当該制度の詳細は、注記「26.株式報酬 (1) 業績連動型株式報酬制度の概要」に記載しております。

 

 

(17) 収益

 当社グループは、IFRS第9号に基づく利息及び配当収益等やIFRS第17号に基づく保険料収入等を除き、以下の5ステップアプローチに基づき、顧客への財やサービスの移転との交換により、その権利を得ると見込む対価を反映した金額を収益で認識しております。

 

ステップ1:顧客との契約を識別する。

ステップ2:契約における履行義務を識別する。

ステップ3:取引価格を算定する。

ステップ4:取引価格を契約における別個の履行義務へ配分する。

ステップ5:履行義務を充足した時点で(又は充足するに応じて)収益を認識する。

 

(18) 借入コスト

 適格資産の取得、建設又は生産に直接起因する借入コストは、資産の取得原価の一部として資産化しております。その他の借入コストは、発生した期間の費用として認識しております。

 

(19) 法人所得税

 税金費用は、当期の純損益の計算に含まれる当期税金費用と繰延税金費用の合計として表示しております。当期税金費用及び繰延税金費用は、当該税金費用がその他の包括利益又は資本に直接に認識される取引又は事象及び企業結合から生じる場合を除いて、純損益で認識しております。当期税金費用は、期末日において制定され、又は実質的に制定されている税率(及び税法)を使用して、税務当局に納付(又は税務当局から還付)されると予想される額で算定しております。繰延税金費用は、期末日における資産及び負債の税務基準額と会計上の帳簿価額との間の一時差異に基づいて算定しております。

 繰延税金資産は、将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除のうち、将来課税所得に対して利用できる可能性が高い範囲内で認識しております。繰延税金資産の帳簿価額は期末日に再検討しており、繰延税金資産の便益を実現させるのに十分な課税所得を稼得する可能性が高くなくなった範囲で繰延税金資産の帳簿価額を減額しております。未認識の繰延税金資産についても期末日に再検討し、将来の課税所得により繰延税金資産が回収される可能性が高くなった範囲で認識しております。繰延税金負債は、原則としてすべての将来加算一時差異について認識しております。繰延税金資産及び負債は、期末日における法定税率又は実質的法定税率(及び税法)に基づいて、資産が実現する期又は負債が決済される期に適用されると予想される税率で算定しております。

 次の場合は、繰延税金資産及び負債を認識しておりません。

 ・のれんの当初認識

 ・企業結合取引ではなく、取引時に会計上の利益にも課税所得(欠損金)にも影響を与えず、かつ、取引時に同額の将来加算一時差異と将来減算一時差異とを生じさせない取引から発生する資産及び負債の当初認識

 ・子会社、支店及び関連会社に対する投資並びに共同支配企業に対する持分に係る将来加算一時差異について、当該一時差異を解消する時期をコントロールすることができ、かつ予測可能な期間にその一時差異が解消しない可能性が高い場合

 ・子会社、支店及び関連会社に対する投資並びに共同支配企業に対する持分に係る将来減算一時差異について、当該一時差異が予測し得る期間内に解消、又は当該一時差異を活用できる課税所得が稼得される可能性が高くない場合

 繰延税金資産及び繰延税金負債は、当期税金資産と当期税金負債を相殺する法律上強制力のある権利を有しており、かつ法人所得税が同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合又は別々の納税主体であるものの当期税金資産及び当期税金負債とを純額で決済するか、あるいは資産の実現と負債の決済を同時に行うことを意図している場合に相殺しております。

 当社グループは、IAS第12号「法人所得税」(2023年5月改訂)の適用により、経済協力開発機構(OECD)が公表した第2の柱モデルルールに関する税制から生じる税金(以下、第2の柱の法人所得税)に係る繰延税金の認識及び開示を一時的に免除する例外規定を適用し、第2の柱の法人所得税に係る繰延税金について認識及び開示を行っておりません。

 

(20) 1株当たり利益

 基本的1株当たり当期利益は、親会社の所有者に帰属する当期利益を、その期間の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して計算しております。希薄化後1株当たり当期利益は、希薄化効果を有するすべての潜在株式の影響を調整しております。

4.会計方針及び開示における変更

(1) 新IFRS会計基準適用の影響

 重要な事項はありません。

 

(2) 表示方法の変更

 該当事項はありません。

 

5.重要な会計上の判断、見積り及び仮定

 IFRS会計基準に準拠した連結財務諸表の作成において、経営者は会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定を設定することが義務付けられております。実際の業績はこれらの見積りと異なる場合があります。

 見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直しております。会計上の見積りの見直しによる影響は、見積りを見直した会計期間及び将来の会計期間において認識しております。

 

(1) 連結財務諸表上で認識する金額に重要な影響を与える会計方針の適用

重要な判断に関する情報は、次の注記に含めております。

 ・子会社、関連会社、共同支配企業及び共同支配事業の範囲

  (注記3.重要性がある会計方針 (1) 連結の基礎、注記16.子会社、注記17.持分法で会計処理されている投資)

 

(2) 翌連結会計年度において重要な修正をもたらすリスクのある、仮定及び見積りの不確実性

重要な判断に関する情報は、次の注記に含めております。

 ・非金融資産の減損

  (注記3.重要性がある会計方針 (11) 非金融資産の減損、注記14.非金融資産の減損)

 

6.未適用の公表済み基準書及び解釈指針

 連結財務諸表の承認日までに新設又は改訂が公表された基準書及び解釈指針のうち、当社グループが早期適用していない主なものは、以下のとおりです。

IFRS会計基準

強制適用時期

(以降開始年度)

当社グループ

適用時期

新設・改訂の概要

IFRS第18号

財務諸表における表示及び開示

2027年1月1日

2028年3月期

・財務諸表における表示及び開示に関する現行の会計基準であるIAS第1号を置き換える新基準

・IFRS第18号においては、主として純損益計算書の財務業績に関する表示及び開示に関する新たな規定を設定

・IFRS第18号の公表と併せてIAS第7号「キャッシュ・フロー計算書」の改訂

 

 なお、上記の適用による影響は検討中であります。

 

7.セグメント情報

(1) 報告セグメントの概要

 当社グループの報告セグメントは、主として製品別のセグメントから構成されており、「調味料・食品」、「冷凍食品」、「ヘルスケア等」の3つを報告セグメントとしております。

 いずれの報告セグメントも、当社グループの構成単位のうち、分離された財務情報が入手可能であり、経営会議が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。

 

 各報告セグメントに属する製品の種類は、以下のとおりです。

報告セグメント

製品区分

主要製品

調味料・食品

調味料

うま味調味料「味の素®」、「ほんだし®」、「Cook Do®」、

「味の素KKコンソメ」、「ピュアセレクト® マヨネーズ」、

「Ros Dee®」(風味調味料)、「Masako®」(風味調味料)、

「Aji-ngon®」(風味調味料)、「Sazon®」(風味調味料)、

「SAJIKU®」(メニュー用調味料)、

「CRISPY FRY®」(メニュー用調味料)等

栄養・加工食品

「クノール® カップスープ」、

「YumYum®」(即席麺)、「Birdy®」(コーヒー飲料)、

「Birdy®3in1」(粉末飲料)、

「Blendy®」ブランド品(「CAFÉ LATORY®」、スティックコーヒー等)、

「MAXIM®」ブランド品、「ちょっと贅沢な珈琲店®」ブランド品、

ギフト各種、オフィス飲料(カップ自販機、給茶機)等

ソリューション&イングリディエンツ

国内外食用・食品加工業用うま味調味料「味の素®」、

外食用調味料・加工食品、

加工用調味料(天然系調味料、酵素製剤「アクティバ®」)、

弁当・惣菜、ベーカリー製品、核酸系調味料、

甘味料(加工用アスパルテーム等)等

冷凍食品

冷凍食品

餃子類(「ギョーザ」、「POT STICKERS」等)、

米飯類(「ザ★®チャーハン」、「CHICKEN FRIED RICE」等)、

麺類(「YAKISOBA」、「RAMEN」等)、

スイーツ類(業務用ケーキ、「MACARON」等)、

焼売類(「ザ★®シュウマイ」、「エビシューマイ」等)、

鶏肉加工品類(「やわらか若鶏から揚げ」、「ザ★®から揚げ」等)等

ヘルスケア等

医薬用・食品用アミノ酸

医薬用・食品用アミノ酸、培地

バイオファーマサービス(CDMO)

医薬中間体及び原薬、無菌製剤(Fill&Finish)等の受託開発製造サービス

ファンクショナルマテリアルズ(電子材料等)

電子材料(半導体パッケージ用層間絶縁材料「味の素ビルドアップフィルム®(ABF)」等)、

機能性材料(接着剤「プレーンセット®」、

磁性材料「AFTINNOVA® Magnetic Film」等)、活性炭、離型紙等

その他

飼料用アミノ酸、

スポーツニュートリション(サプリメント(「アミノバイタル®」)等)、

パーソナルケア素材(アミノ酸系洗浄剤「アミソフト®」、アミノ酸系メークアップ用油剤「エルデュウ®」・粉剤「アミホープ®」等)、

メディカルフード、農業サービス等

 

 

(2) 報告セグメントごとの情報

 当社グループは、IFRS会計基準の適用に当たり、投資家、取締役会及び経営会議が各事業の恒常的な業績や将来の見通しを把握すること、取締役会及び経営会議が継続的に事業ポートフォリオを評価することを目的として、「事業利益」という段階利益を導入しております。当該「事業利益」は、「売上高」から「売上原価」、「販売費」、「研究開発費」及び「一般管理費」を控除し、「持分法による損益」を加えたものであり、「その他の営業収益」及び「その他の営業費用」を含まない段階利益です。

 報告されている各事業セグメントの会計処理の方法は、注記「3.重要性がある会計方針」における記載とおおむね同一です。

 セグメント間の内部売上高は、主に第三者間取引価格に基づいております。

 

① 売上高及びセグメント利益(△損失)

報告セグメントごとの純損益に関する情報は以下のとおりです。

前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他

(注)1

調整額

(注)2

連結

財務諸表

計上額

 

調味料・

食品

冷凍食品

ヘルス

ケア等

売上高

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客に対する売上高

846,977

281,870

294,564

15,819

1,439,231

1,439,231

セグメント間の内部売上高

7,399

152

3,689

29,264

40,505

40,505

854,376

282,023

298,253

45,083

1,479,737

40,505

1,439,231

持分法による損益

1,518

71

3,284

4,730

4,730

セグメント利益又は損失

(事業利益又は事業損失)

111,550

9,576

24,386

2,167

147,681

147,681

 

 

 

 

 

その他の営業収益

20,487

 

 

 

 

 

その他の営業費用

21,486

 

 

 

 

 

営業利益

146,682

 

 

 

 

 

金融収益

7,775

 

 

 

 

 

金融費用

12,414

 

 

 

 

 

税引前当期利益

142,043

(注)1. 「その他」には、提携事業及びその他サービス事業が含まれております。

(注)2. 各報告セグメントに帰属しない全社共通費は、合理的な基準に基づき各報告セグメントに配分しております。
全社共通費は、主に親会社の管理部門にかかる費用です。

 

当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他

(注)1

調整額

(注)2

連結

財務諸表

計上額

 

調味料・

食品

冷凍食品

ヘルス

ケア等

売上高

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客に対する売上高

896,012

289,388

328,397

16,758

1,530,556

1,530,556

セグメント間の内部売上高

8,805

754

6,145

37,902

53,608

53,608

904,817

290,142

334,543

54,660

1,584,164

53,608

1,530,556

持分法による損益

2,397

277

4,194

6,314

6,314

セグメント利益又は損失

(事業利益又は事業損失)

113,997

8,040

31,795

5,468

159,302

159,302

 

 

 

 

 

その他の営業収益

4,936

 

 

 

 

 

その他の営業費用

50,269

 

 

 

 

 

営業利益

113,968

 

 

 

 

 

金融収益

8,792

 

 

 

 

 

金融費用

14,431

 

 

 

 

 

税引前当期利益

108,330

(注)1. 「その他」には、提携事業及びその他サービス事業が含まれております。

(注)2. 各報告セグメントに帰属しない全社共通費は、合理的な基準に基づき各報告セグメントに配分しております。
全社共通費は、主に親会社の管理部門にかかる費用です。

 

② その他の損益項目

報告セグメントごとのその他の損益項目に関する情報は以下のとおりです。

前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他

(注)1

調整額

(注)2

連結

財務諸表

計上額

 

調味料・

食品

冷凍食品

ヘルス

ケア等

減価償却費及び償却費

37,090

13,766

19,785

810

71,453

6,844

78,298

減損損失

917

109

2,409

300

3,736

3,736

(注)1.「その他」には、提携事業及びその他のサービス事業が含まれております。

(注)2.減価償却費及び償却費並びに減損損失の調整額は、全社資産に係る減価償却費及び償却費並びに減損損失です。

 

当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他

(注)1

調整額

(注)2

連結

財務諸表

計上額

 

調味料・

食品

冷凍食品

ヘルス

ケア等

減価償却費及び償却費

39,529

14,115

24,776

1,005

79,426

7,034

86,461

減損損失

1,137

904

31,239

572

33,854

33,854

(注)1.「その他」には、提携事業及びその他のサービス事業が含まれております。

(注)2.減価償却費及び償却費並びに減損損失の調整額は、全社資産に係る減価償却費及び償却費並びに減損損失です。

 

③ 資産

報告セグメントごとの資産に関する情報は以下のとおりです。

前連結会計年度(2024年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他

(注)1

調整額

(注)2

連結

財務諸表

計上額

 

調味料・

食品

冷凍食品

ヘルス

ケア等

セグメント資産

646,927

209,982

463,325

102,218

1,422,453

345,918

1,768,371

うち、持分法で会計処理される関連会社及び共同支配企業に対する投資

51,961

6,828

69,748

128,538

128,538

(注)1.「その他」には、提携事業及びその他のサービス事業が含まれております。

(注)2.セグメント資産の調整額には、主として、全社資産407,986百万円、セグメント間の債権と債務の相殺消去額△62,065百万円が含まれております。全社資産の主なものは、当社グループの現金及び現金同等物、長期投資資金、事業の用に供していない土地、管理部門に係る資産及び研究所設備の一部です。

 

当連結会計年度(2025年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他

(注)1

調整額

(注)2

連結

財務諸表

計上額

 

調味料・

食品

冷凍食品

ヘルス

ケア等

セグメント資産

653,782

206,552

452,456

100,641

1,413,433

307,696

1,721,131

うち、持分法で会計処理される関連会社及び共同支配企業に対する投資

50,696

6,501

72,446

129,645

129,645

(注)1.「その他」には、提携事業及びその他のサービス事業が含まれております。

(注)2.セグメント資産の調整額には、主として、全社資産370,131百万円、セグメント間の債権と債務の相殺消去額△62,434百万円が含まれております。全社資産の主なものは、当社グループの現金及び現金同等物、長期投資資金、事業の用に供していない土地、管理部門に係る資産及び研究所設備の一部です。

 

前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他

(注)1

調整額

(注)2

連結

財務諸表計上額

 

調味料・

食品

冷凍食品

ヘルス

ケア等

非流動資産への追加額

(注)3

33,594

8,826

116,258

1,053

159,733

3,338

163,071

(注)1.「その他」には、提携事業及びその他のサービス事業が含まれております。

(注)2.非流動資産に対する支出の調整額は、全社資産に係る非流動資産の取得額です。

(注)3.金融商品、繰延税金資産、確定給付資産及び使用権資産を除いております。

 

当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他

(注)1

調整額

(注)2

連結

財務諸表計上額

 

調味料・

食品

冷凍食品

ヘルス

ケア等

非流動資産への追加額

(注)3

48,760

10,487

32,267

1,251

92,766

3,672

96,439

(注)1.「その他」には、提携事業及びその他のサービス事業が含まれております。

(注)2.非流動資産に対する支出の調整額は、全社資産に係る非流動資産の取得額です。

(注)3.金融商品、繰延税金資産、確定給付資産及び使用権資産を除いております。

 

(3) 地域ごとの情報

外部顧客に対する売上高及び非流動資産の地域別内訳は、以下のとおりです。

 

① 売上高

前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

日本

アジア

米州

欧州

合計

 

タイ

その他

米国

その他

売上高

466,187

155,713

284,393

272,845

94,431

165,658

1,439,231

売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。

本邦以外の区分に属する主な国又は地域は以下のとおりです。

 アジア:東アジア及び東南アジア諸国

 米州 :北米及び中南米諸国

 欧州 :ヨーロッパ及びアフリカ諸国

 

当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

日本

アジア

米州

欧州

合計

 

タイ

その他

米国

その他

売上高

466,842

172,750

318,660

302,890

103,671

165,741

1,530,556

売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。

本邦以外の区分に属する主な国又は地域は以下のとおりです。

 アジア:東アジア及び東南アジア諸国

 米州 :北米及び中南米諸国

 欧州 :ヨーロッパ及びアフリカ諸国

② 非流動資産

前連結会計年度(2024年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

日本

アジア

米州

欧州

合計

 

タイ

その他

米国

その他

非流動資産

297,242

79,823

88,886

277,703

35,813

47,734

827,204

非流動資産は資産の所在地によっており、金融商品、繰延税金資産、確定給付資産を含んでおりません。

本邦以外の区分に属する主な国又は地域は以下のとおりです。

 アジア:東アジア及び東南アジア諸国

 米州 :北米及び中南米諸国

 欧州 :ヨーロッパ及びアフリカ諸国

 

当連結会計年度(2025年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

日本

アジア

米州

欧州

合計

 

タイ

その他

米国

その他

非流動資産

302,685

84,794

89,253

230,590

39,249

47,601

794,175

非流動資産は資産の所在地によっており、金融商品、繰延税金資産、確定給付資産を含んでおりません。

本邦以外の区分に属する主な国又は地域は以下のとおりです。

 アジア:東アジア及び東南アジア諸国

 米州 :北米及び中南米諸国

 欧州 :ヨーロッパ及びアフリカ諸国

 

 

8.現金及び現金同等物

 現金及び現金同等物の内訳は、以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2024年3月31日)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

現金及び預金

171,537

164,776

有価証券のうち、現金同等物とみなされるもの

0

0

連結財政状態計算書上の現金及び現金同等物

合計

171,537

164,776

連結キャッシュ・フロー計算書上の現金及び

現金同等物合計

171,537

164,776

 

 

9.売上債権及びその他の債権

 売上債権及びその他の債権の内訳は、以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2024年3月31日)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

受取手形及び売掛金

174,135

161,632

未収金

10,875

12,079

その他

1,914

1,215

損失評価引当金

△1,361

△791

合計

185,564

174,136

 受取手形及び売掛金は、通常の営業過程において物品の販売及びサービスの提供等により顧客から受け取る、契約に基づく対価です。

 売上債権及びその他の債権は、連結財政状態計算書では、損失評価引当金控除後の金額で表示しております。

 

 

10.棚卸資産

 棚卸資産の内訳は、以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2024年3月31日)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

商品及び製品

156,422

161,416

仕掛品

45,313

39,027

原材料及び貯蔵品

85,386

86,508

合計

287,122

286,952

 期中に費用に認識した棚卸資産の金額は、前連結会計年度916,681百万円、当連結会計年度967,999百万円です。

 期中に認識した棚卸資産の評価減の金額は以下のとおりであり、上記の期中に費用に認識した棚卸資産の金額に含まれております。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2023年4月 1日

  至 2024年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2024年4月 1日

  至 2025年3月31日)

評価減

2,179

3,206

 

11.売却目的保有に分類される処分グループ及び非継続事業

(1) 売却目的保有に分類される処分グループ

 当社は、当連結会計年度末における味の素アルテア社(以下「アルテア社」)株式の売却可能性が高まったことを受け、単一の資金生成単位であるバイオファーマサービス(CDMO)低/中/高分子事業からアルテア社を分離したうえで、のれん及び固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、「その他の営業費用」に29,840百万円の減損損失を計上しております。その上で、アルテア社の資産・負債を売却目的保有に分類される処分グループに分類しております。

 当社は、アルテア社の株式の全てを、Packaging Coordinators Inc.(以下「PCI社」)に譲渡することを2025年4月24日開催の取締役会において決議し、同日PCI社との間で株式譲渡契約を締結した後、2025年5月1日に全株式の譲渡を完了しております。

 売却目的保有に分類される処分グループの内訳は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(2024年3月31日)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

売却目的保有に分類される処分グループに係る資産

 

 

売上債権及びその他の債権

3,008

その他の金融資産

247

棚卸資産

4,490

その他の流動資産

303

有形固定資産

8,900

無形資産

284

長期金融資産

72

資産合計

17,308

売却目的保有に分類される処分グループに係る負債

 

 

仕入債務及びその他の債務

2,329

その他の金融負債(流動)

228

短期従業員給付

1,002

その他の流動負債

6,330

その他の金融負債(非流動)

4,617

負債合計

14,512

 当該売却目的保有に分類される処分グループについては、売却コスト控除後の公正価値(2,796百万円)により測定しております。なお、公正価値は、PCI社との株式譲渡契約で見込まれる売却予定価格に基づいて決定しており、この公正価値測定はレベル3の公正価値に区分されます。

 当連結会計年度末における売却目的保有に分類される処分グループに係るその他の資本の構成要素は3,253百万円(税効果考慮後)です。

 

(2) 非継続事業

 該当事項はありません。

12.有形固定資産

(1) 有形固定資産の帳簿価額の増減、取得原価並びに減価償却累計額及び減損損失累計額は、以下のとおりです。

 

① 帳簿価額

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

建物

及び構築物

機械装置

及び運搬具

工具器具

及び備品

土地

建設仮勘定

合計

2023年4月1日残高 (注)1

230,877

198,706

20,094

45,830

41,057

536,565

外部からの購入による取得 (注)2

7,327

6,427

1,565

116

63,004

78,441

企業結合による取得

11,234

4,730

106

350

16,422

売却又は処分

△662

△1,232

△110

△186

△147

△2,339

減損損失

△1,731

△1,541

△154

△285

△3,712

減価償却費

△24,017

△36,764

△6,763

△458

△68,004

建設仮勘定からの振替

19,253

34,413

6,545

△60,211

連結除外による減少

△89

△47

△12

△114

△0

△264

為替換算差額

13,445

13,341

975

1,942

2,548

32,254

その他

△723

56

34

△380

△942

△1,954

2024年3月31日残高 (注)1

254,914

218,090

22,280

46,749

45,373

587,407

外部からの購入による取得 (注)2

6,320

5,076

1,953

428

83,024

96,803

売却又は処分

△507

△1,016

△97

△725

△249

△2,596

減損損失

△5,067

△4,863

△111

△1,517

△11,559

減価償却費

△25,726

△40,711

△7,798

△503

△74,740

建設仮勘定からの振替

21,670

39,890

8,040

△69,601

為替換算差額

△2,172

△523

△32

308

△1,088

△3,508

その他

△54

△114

△151

△4

△1,250

△1,575

売却目的保有資産への振替

△5,040

△3,129

△213

△517

△8,900

2025年3月31日残高 (注)1

244,337

212,696

23,870

46,252

54,172

581,330

 有形固定資産の減価償却費は、連結損益計算書の売上原価、販売費、研究開発費及び一般管理費、その他の営業費用に含めております。

 

 

(注)1.有形固定資産に含まれる使用権資産の帳簿価額は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

建物

及び構築物

機械装置

及び運搬具

工具器具

及び備品

土地

合計

2023年4月 1日残高

40,102

6,202

1,041

8,161

55,507

2024年3月31日残高

40,127

6,251

1,000

7,797

55,177

2025年3月31日残高

33,444

6,097

882

7,235

47,660

 

(注)2.前連結会計年度及び当連結会計年度において、期中に資産化した借入コストはありません。

 

② 取得原価

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

建物

及び構築物

機械装置

及び運搬具

工具器具

及び備品

土地

建設仮勘定

合計

2023年4月 1日残高

508,193

727,118

88,163

47,662

41,057

1,412,194

2024年3月31日残高

565,550

804,470

95,056

49,256

45,659

1,559,993

2025年3月31日残高

558,127

815,257

98,814

49,162

55,690

1,577,052

 

③ 減価償却累計額及び減損損失累計額

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

建物

及び構築物

機械装置

及び運搬具

工具器具

及び備品

土地

建設仮勘定

合計

2023年4月 1日残高

277,315

528,412

68,068

1,832

875,629

2024年3月31日残高

310,635

586,380

72,776

2,507

285

972,585

2025年3月31日残高

313,790

602,560

74,943

2,909

1,517

995,722

 

(2) コミットメント

 前連結会計年度末及び当連結会計年度末における有形固定資産の取得に関するコミットメントはそれぞれ26,664百万円及び19,088百万円です。

 

13.のれん及び無形資産

(1) のれん及び無形資産の帳簿価額の増減、取得原価並びに償却累計額及び減損損失累計額の残高は、以下のとおりです。

 

① 帳簿価額

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

のれん

無形資産

商標権

ソフト

ウエア

顧客関係

資産

その他

合計

2023年4月1日残高

92,114

32,164

23,197

2,311

8,243

65,916

個別の取得による増加額

1

6,201

56

6,258

企業結合による取得

37,777

363

16,342

15,581

32,287

売却又は処分

△240

△346

△330

△918

減損損失

△24

△24

償却費

△816

△7,744

△479

△1,252

△10,293

連結除外による減少

△13

△13

為替換算差額

10,064

866

586

1,128

1,294

3,876

その他

△77

390

723

△394

719

2024年3月31日残高

139,879

32,366

22,956

19,302

23,184

97,810

個別の取得による増加額

3

6,895

87

6,986

売却又は処分

△65

△65

減損損失

△20,913

△355

△355

償却費

△812

△7,588

△1,439

△1,880

△11,720

為替換算差額

△943

△67

△20

△209

△236

△534

その他

△82

△149

345

136

332

売却目的保有への振替

△284

△284

2025年3月31日残高

117,940

31,341

21,882

17,652

21,292

92,168

 前連結会計年度及び当連結会計年度において、期中に資産化した借入コストはありません。

 無形資産の償却費は、連結損益計算書の売上原価、販売費、研究開発費及び一般管理費に含めております。

 

② 取得原価

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

のれん

無形資産

商標権

ソフト

ウエア

顧客関係

資産

その他

合計

2023年4月 1日残高

126,335

39,300

86,314

10,741

16,193

152,549

2024年3月31日残高

177,686

40,445

91,791

28,516

33,069

193,824

2025年3月31日残高

175,597

40,689

89,859

28,239

33,798

192,586

 

③ 償却累計額及び減損損失累計額

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

のれん

無形資産

商標権

ソフト

ウエア

顧客関係

資産

その他

合計

2023年4月 1日残高

34,220

7,135

63,117

8,430

7,949

86,632

2024年3月31日残高

37,806

8,079

68,834

9,214

9,884

96,013

2025年3月31日残高

57,657

9,347

67,977

10,586

12,506

100,418

 

(2) コミットメント

 前連結会計年度末及び当連結会計年度末における無形資産の取得に関するコミットメントはそれぞれ562百万円及び972百万円です。

 

(3) 耐用年数を確定できない無形資産

 前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、耐用年数を確定できない無形資産の帳簿価額はそれぞれ28,235百万円及び28,219百万円です。主なものは2016年10月に当社が取得したコーヒー類(日本)事業に関する「Blendy」「MAXIM」等味の素AGF製品の「商標権」です。事業期間が確定していない商標権は、事業が継続する限り基本的に存続するため、将来の経済的便益が流入する期間が予見できないと判断し、耐用年数を確定できない無形資産に分類しております。

 

(4) 個別に重要な無形資産

 連結財政状態計算書に計上されている個別に重要な無形資産は、以下の通りです。

・コーヒー類(日本)事業に関する「商標権」であり、前連結会計年度末及び当連結会計年度末の帳簿価額は

 25,907百万円です。

・バイオファーマサービス(CDMO)遺伝子治療薬事業に関する「顧客関係資産」及び「その他(技術的ノウハ

 ウ)」です。顧客関連資産の前連結会計年度末及び当連結会計年度末の帳簿価額はそれぞれ17,161百万円及び

 15,945百万円です。その他(技術的ノウハウ)の前連結会計年度末及び当連結会計年度末の帳簿価額はそれぞれ

 15,077百万円及び14,009百万円、残存償却期間はともに15年です。

 

 

 

14.非金融資産の減損

(1) 認識した減損損失及び資産の種類別内訳

 当社グループは、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ3,736百万円及び33,854百万円の減損損失を計上しております。これらの減損損失は連結損益計算書の「その他の営業費用」に計上しております。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2023年4月 1日

  至 2024年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2024年4月 1日

  至 2025年3月31日)

建物及び構築物

1,731

5,067

機械装置及び運搬具

1,541

4,863

工具器具及び備品

154

111

建設仮勘定

285

1,517

ソフトウェア

23

355

のれん

20,913

その他

1,025

合計

3,736

33,854

(注)使用権資産は各資産に含めて表示しております。

 

(2) 減損損失を認識した主な資産及びセグメントの内訳

前連結会計年度

重要な減損損失は生じていないため、記載は省略しております。

 

当連結会計年度

ヘルスケア等セグメント

当社は、当連結会計年度末におけるアルテア社株式の売却可能性が高まったことを受け、単一の資金生成単位であるバイオファーマサービス(CDMO)低/中/高分子事業からアルテア社を分離したうえで、のれん及び固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、「その他の営業費用」に29,840百万円の減損損失を計上しております。

なお、当社は、2025年4月24日開催の取締役会において、アルテア社の株式の全てを、PCI社に譲渡することを決議し、同日PCI社との間で株式譲渡契約を締結した後、2025年5月1日に全株式の譲渡を完了しております。

減損損失の内訳は以下のとおりです。

 

 

 

(単位:百万円)

所在地

資金生成単位

種類

金額

アメリカ

味の素アルテア社

建物及び構築物

4,370

 

 

機械装置及び備品

3,082

 

 

建設仮勘定

448

 

 

のれん

20,913

 

 

その他

1,025

 

 

合計

29,840

回収可能価額は、売却コスト控除後の公正価値(2,796百万円)により測定しており、公正価値はPCI社との株式譲渡契約で見込まれる売却予定価額に基づいて決定しております。

 

(3) のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の減損テスト

1. 味の素フーズ・ノースアメリカ社(以下、「AFNA」という。)

 前連結会計年度及び当連結会計年度における、AFNAののれんの減損テストは、資産の回収可能価額を使用価値により算定しております。使用価値の算定に当たっては、割引キャッシュ・フロー予測を用いております。

 使用価値の算定に当たっては、経営者が承認した5年間の事業計画に基づいております。当該事業計画は、業界の将来の見通しに関する経営者の評価と過去の実績を反映したものであり、外部情報及び内部情報に基づき作成しております。また、事業計画の対象期間を超える将来キャッシュ・フロー予測を推定するために用いた成長率は3.0%(前連結会計年度は3.0%)、将来キャッシュ・フロー予測に適用した税引前割引率は12.3%(前連結会計年度は12.0%)です。

 なお、当連結会計年度において回収可能価額は帳簿価額を99,344百万円上回っており、仮に割引率が6.9%上昇した場合、減損損失が発生する可能性があります。

 

2. コーヒー類(日本)

 前連結会計年度及び当連結会計年度における、味の素AGF㈱を含むコーヒー類(日本)ののれんの減損テスト及び耐用年数を確定できない無形資産(商標権)の減損テストは、資産の回収可能価額を使用価値により算定しております。使用価値の算定に当たっては、割引キャッシュ・フロー予測を用いております。

 使用価値の算定に当たっては、経営者が承認した3年間の事業計画に基づいております。当該事業計画は、業界の将来の見通しに関する経営者の評価と過去の実績を反映したものであり、外部情報及び内部情報に基づき作成しております。また、事業計画の対象期間を超える将来キャッシュ・フロー予測を推定するために用いた成長率は1.8%(前連結会計年度は1.8%)、将来キャッシュ・フロー予測に適用した税引前割引率は7.8%(前連結会計年度は7.4%)です。

 なお、当連結会計年度において回収可能価額は帳簿価額を52,934百万円上回っており、仮に割引率が4.0%上昇した場合、減損損失が発生する可能性があります。

 

3. バイオファーマサービス(CDMO)低/中/高分子医薬

 当連結会計年度は、(2) 減損損失を認識した主な資産及びセグメントの内訳に記載の通り、当資金生成単位からアルテア社を分離しております。

 前連結会計年度及び当連結会計年度のバイオファーマサービス(CDMO)低/中/高分子医薬ののれんの減損テストは、資産の回収可能価額を使用価値により算定しております。使用価値の算定に当たっては、割引キャッシュ・フロー予測を用いております。

 使用価値の算定に当たっては、経営者が承認した3年間の事業計画に基づいております。当該事業計画は、業界の将来の見通しに関する経営者の評価と過去の実績を反映したものであり、外部情報及び内部情報に基づき作成しております。また、事業計画の対象期間を超える将来キャッシュ・フロー予測を推定するために用いた成長率は2.1%~6.0%(前連結会計年度は2.3%~6.0%)、将来キャッシュ・フロー予測に適用した税引前割引率は13.9%~20.4%(前連結会計年度は12.8%~20.7%)です。

 なお、当連結会計年度において回収可能価額は帳簿価額を91,452百万円上回っており、仮に各国における割引率が19.8%上昇した場合、減損損失が発生する可能性があります。

 

4. バイオファーマサービス(CDMO)遺伝子治療薬

 前連結会計年度及び当連結会計年度のバイオファーマサービス(CDMO)遺伝子治療薬ののれんの減損テストは、資産の回収可能価額を使用価値により算定しております。使用価値の算定に当たっては、割引キャッシュ・フロー予測を用いております。

 使用価値の算定に当たっては、遺伝子治療薬市場環境及び会社事業の今後の成長を踏まえ経営者が承認した7年間の事業計画(前連結会計年度は取得時の事業計画)に基づいております。当該事業計画は、業界の将来の見通しに関する経営者の評価と過去の実績を反映したものであり、外部情報及び内部情報に基づき作成しております。また、事業計画の対象期間を超える将来キャッシュ・フロー予測を推定するために用いた成長率は3.5%(前連結会計年度は3.3%)、将来キャッシュ・フロー予測に適用した税引前割引率は16.7%(前連結会計年度は13.0%)です。

 なお、当連結会計年度において回収可能価額は帳簿価額を11,191百万円上回っており、仮に割引率が1.6%上昇した場合、減損損失が発生する可能性があります。

 

 資金生成単位及び資金生成単位グループに配分したのれんの帳簿価額は、以下のとおりです。

 

 

 

(単位:百万円)

資金生成単位及び資金生成単位グループ

前連結会計年度

(2024年3月31日)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

AFNA

33,298

32,882

コーヒー類(日本)

30,906

30,906

バイオファーマサービス(CDMO)低/中/高分子医薬事業

23,439

2,612

バイオファーマサービス(CDMO)遺伝子治療薬事業

39,865

39,367

その他

12,370

12,170

合計

139,879

117,940

 

 資金生成単位及び資金生成単位グループに配分した耐用年数を確定できない無形資産の帳簿価額は、以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

資金生成単位及び資金生成単位グループ

前連結会計年度

(2024年3月31日)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

コーヒー類(日本)

25,907

25,907

その他

2,328

2,312

合計

28,235

28,219

 

15.リース

当社グループのリース取引は、以下のとおりです。

(1) 借手としてのリース

当社グループでは、多様な形態のリース契約を各社毎に締結しております。リース取引による使用権資産は、主に各社の事務所、工場用地等で構成されております。リース期間は個別資産毎に使用期間を見積っております。リース契約により課されている制限又は特約に重要なものはありません。

使用権資産は、連結財政状態計算書上、有形固定資産に含まれており、当連結会計年度末の帳簿残高は、注記「12. 有形固定資産」に記載しております。

 

前連結会計年度及び当連結会計年度において、新たに取得した使用権資産の金額はそれぞれ7,753百万円及び7,350百万円です。

 

リース負債は、リース料の支払期日が前連結会計年度末及び当連結会計年度末より1年以内に到来する負債額は流動負債、それ以外を非流動負債とし、それぞれ、連結財政状態計算書上、その他の金融負債(流動負債)及びその他の金融負債(非流動負債)に含まれております。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2024年3月31日)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

支払期日が1年以内

7,375

6,823

支払期日が1年超

41,807

33,883

合計

49,183

40,707

 

リース負債の期日別残高については、注記「38.金融商品(2)金融商品に係るリスク管理②流動性リスク」に記載しております。

 

リースに係る損益の内訳は以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

(自 2023年4月 1日

至 2024年3月31日)

当連結会計年度

(自 2024年4月 1日

至 2025年3月31日)

使用権資産の減価償却費

 

 

建物及び構築物

8,154

8,631

機械装置及び運搬具

1,369

1,551

工具器具及び備品

125

138

土地

458

503

合計

10,108

10,825

リース負債に係る利息費用

716

698

短期リース料

1,684

1,953

少額リース料

4,254

4,413

リース負債に含めない変動リース料

2,839

2,715

サブリース収益

△2

 

前連結会計年度及び当連結会計年度における、リースに係るキャッシュ・アウトフローの合計額はそれぞれ17,738百万円及び18,876百万円です。また、当連結会計年度末において、まだ開始していない契約済みのリース取引は44百万円(前連結会計年度末25百万円)です。

 

(2) 貸手としてのリース

当社グループにおいて、重要な取引はありません。

16.子会社

(1) 重要な子会社の詳細

 重要な子会社は以下のとおりです。

会社名

資本金又は

出資金

主要な事業内容

所在地

当社グループが保有する普通株式の割合(%)

非支配持分が保有する普通株式の割合(%)

味の素冷凍食品㈱

百万円

冷凍食品

日本

100.0

9,537

味の素食品㈱

百万円

調味料、栄養・加工食品、ソリューション&イングリディエンツ

日本

100.0

4,000

味の素AGF㈱

百万円

栄養・加工食品

日本

100.0

3,862

味の素ファインテクノ㈱

百万円

ファンクショナルマテリアルズ(電子材料等)

日本

100.0

315

タイ味の素社

千タイバーツ

調味料

タイ

99.8

0.2

796,362

タイ味の素販売社

千タイバーツ

調味料

タイ

100.0

50,000

インドネシア味の素社

千米ドル

調味料

インドネシア

51.0

49.0

8,000

インドネシア味の素販売社

千米ドル

調味料

インドネシア

100.0

250

ベトナム味の素社

千米ドル

調味料

ベトナム

100.0

50,255

味の素フーズ・ノースアメリカ社

千米ドル

冷凍食品

アメリカ

100.0

15,030

味の素ヘルス・アンド・ニュートリション・ノースアメリカ社

米ドル

ソリューション&イングリディエンツ

アメリカ

100.0

0

ブラジル味の素社

千ブラジル

レアル

調味料

ブラジル

100.0

913,298

味の素オムニケム社

千ユーロ

バイオファーマサービス(CDMO)

ベルギー

100.0

21,320

 

 

 

(2) 支配の喪失を伴わない子会社に対する所有持分の変動

 支配の喪失を伴わない子会社に対する所有持分の変動による資本剰余金への影響は以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2023年4月 1日

  至 2024年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2024年4月 1日

  至 2025年3月31日)

非支配持分株主との資本取引による変動額

△4,055

27

 

(3) 子会社の支配喪失に伴う損益

 前連結会計年度において子会社の支配喪失に伴う所有持分の変動について認識した損益(税効果前)は△143百万円及び184百万円であり、連結損益計算書上、その他の営業費用の「その他」及びその他の営業収益の「その他」に計上しております。このうち、前連結会計年度において残存保有持分を公正価値で測定することにより認識した損益(税効果前)はありません。

 当連結会計年度において子会社の支配喪失に伴う所有持分の変動について認識した損益(税効果前)は△21百万円であり、連結損益計算書上、その他の営業費用の「その他」に計上しております。このうち、当連結会計年度において残存保有持分を公正価値で測定することにより認識した損益(税効果前)はありません。

 

(4) 子会社の支配喪失に伴うキャッシュ・フロー

 子会社の支配喪失に伴うキャッシュ・フローへの影響は、以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2023年4月 1日

  至 2024年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2024年4月 1日

  至 2025年3月31日)

現金による受取対価

318

383

支配を喪失した子会社の現金及び現金同等物の金額

251

463

差引:連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入

67

△79

 

 

17.持分法で会計処理されている投資

(1) 関連会社

 個々には重要性のない関連会社に対する持分の帳簿価額、並びに当期利益、その他の包括利益及び包括利益合計に対する持分は以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2024年3月31日)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

関連会社に対する持分の帳簿価額

80,782

83,986

 

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2023年4月 1日

  至 2024年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2024年4月 1日

  至 2025年3月31日)

親会社の所有者に帰属する当期利益

3,391

4,293

親会社の所有者に帰属するその他の包括利益

555

△239

親会社の所有者に帰属する包括利益合計

3,946

4,054

 

(2) 共同支配企業

 個々には重要性のない共同支配企業に対する持分の帳簿価額、並びに当期利益、その他の包括利益及び包括利益合計に対する持分は以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2024年3月31日)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

共同支配企業に対する持分の帳簿価額

47,755

45,658

 

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2023年4月 1日

  至 2024年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2024年4月 1日

  至 2025年3月31日)

親会社の所有者に帰属する当期利益

1,339

2,021

親会社の所有者に帰属するその他の包括利益

△1,244

△2,254

親会社の所有者に帰属する包括利益合計

94

△233

 

 

18.法人所得税

(1) 繰延税金資産及び繰延税金負債の変動の内訳

 繰延税金資産及び繰延税金負債の変動の内訳は、以下のとおりです。

前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

期首残高

純損益

として

認識

その他の

包括利益

として

認識

企業結合

による

増加

その他

期末残高

繰延税金資産

 

 

 

 

 

 

退職給付に係る負債等

4,046

336

△156

159

4,384

有給休暇に係る債務

2,603

141

51

2,795

未払賞与

4,879

△471

118

4,526

連結会社間内部利益消去

5,439

△266

5,173

繰越欠損金

951

218

125

1,294

期間費用

4,749

125

150

5,024

減損損失

5,567

△2,285

403

3,685

リース負債

9,463

△18

373

9,818

その他

7,199

△3,031

△123

△608

3,437

 合計

44,896

△5,251

△279

771

40,140

繰延税金負債

 

 

 

 

 

 

退職給付に係る資産等

△5,258

△3,678

△3,694

25

△12,605

固定資産再評価

△11,002

△420

△1,303

△12,725

固定資産圧縮積立金

△2,956

115

△2,841

金融資産の公正価値の

純変動

△8,966

△1,474

△7

△10,447

在外子会社等の留保利益

△16,898

557

△16,341

リース資産

△9,154

△59

△315

△9,528

その他

△4,051

938

△1,714

△117

△4,944

 合計

△58,289

△2,547

△5,168

△1,714

△1,717

△69,433

繰延税金資産及び負債の純額

△13,393

△7,798

△5,447

△1,714

△946

△29,294

 

当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

期首残高

純損益

として

認識

その他の

包括利益

として

認識

企業結合

による

増加

その他

期末残高

繰延税金資産

 

 

 

 

 

 

退職給付に係る負債等

4,384

589

47

△48

4,973

有給休暇に係る債務

2,795

100

△3

2,892

未払賞与

4,526

558

△79

5,005

連結会社間内部利益消去

5,173

498

5,671

繰越欠損金

1,294

455

△4

1,745

期間費用

5,024

928

△43

5,909

減損損失

3,685

△56

△204

3,425

リース負債

9,818

△1,695

△1

8,122

在外子会社等の留保損失

9,848

9,848

その他

3,437

△3,742

△230

△11

△548

 合計

40,140

7,485

△183

△394

47,044

繰延税金負債

 

 

 

 

 

 

退職給付に係る資産等

△12,605

△1,439

1,066

△12,978

固定資産再評価

△12,725

3,057

△9,668

固定資産圧縮積立金

△2,841

34

△2,807

金融資産の公正価値の

純変動

△10,447

△315

2,377

△8,385

在外子会社等の留保利益

△16,341

2,449

△13,892

リース資産

△9,528

1,201

57

△8,270

その他

△4,944

2,020

△1,064

155

△3,833

 合計

△69,433

7,322

△313

2,589

△59,835

繰延税金資産及び負債の純額

△29,294

14,807

△496

2,194

△12,791

 

 連結財政状態計算書上の繰延税金資産及び繰延税金負債は、以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2024年3月31日)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

繰延税金資産

8,565

10,198

繰延税金負債

△37,859

△22,989

純額

△29,294

△12,791

 

(2) 繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異、繰越欠損金及び繰越税額控除

 繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異、繰越欠損金及び繰越税額控除は、以下のとおりです。(税額ベース)

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2024年3月31日)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

将来減算一時差異

34,306

37,607

繰越欠損金

17,853

19,204

繰越税額控除

818

442

合計

52,977

57,255

 

 繰延税金資産を認識していない繰越欠損金及び繰越税額控除の失効予定は、以下のとおりです。

繰越欠損金(税額ベース)

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2024年3月31日)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

1年以内

91

571

1年超2年以内

575

511

2年超3年以内

520

55

3年超4年以内

57

924

4年超5年以内

890

1,404

5年超

15,716

15,736

合計

17,853

19,204

 

繰越税額控除(税額ベース)

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2024年3月31日)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

1年以内

116

240

1年超2年以内

240

202

2年超3年以内

461

3年超4年以内

4年超5年以内

5年超

合計

818

442

 

(3) 繰延税金負債を認識していない子会社に対する投資に関する将来加算一時差異

 当社は子会社に対する投資に係る将来加算一時差異について、報告期間末において配当することが予定されている未分配利益に係るものを除き、繰延税金負債を認識しておりません。これは、当社が一時差異の取崩しの時期をコントロールする立場にあり、このような差異を予測可能な期間内に取崩さない可能性が高いためです。前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、繰延税金負債を認識していない子会社に対する投資に係る将来加算一時差異は、それぞれ333,083百万円及び357,875百万円です。

 

(4) 将来の課税所得に依拠した繰延税金資産

 各期末から起算した当連結会計年度又は前連結会計年度において、損失を生じており、かつ、繰延税金資産の回収可能性が将来の課税所得の有無に依存している当社及び一部の子会社について、前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、繰延税金資産をそれぞれ1,205百万円及び1,092百万円認識しております。

 上記は、各社のマネジメントが、繰越欠損金及び将来減算一時差異を控除可能な課税所得の発生可能性を、過去の業績、承認された将来の事業計画、タックスプランニングの機会等に基づき慎重に評価した結果、繰延税金資産を認識したものです。

 

(5) 税金費用

 税金費用の内訳は、以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2023年4月 1日

  至 2024年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2024年4月 1日

  至 2025年3月31日)

当期税金費用

32,213

42,364

繰延税金費用

 

 

一時差異の発生と解消

7,970

△14,495

繰延税金資産の回収可能性の評価

△178

△199

その他

6

△112

繰延税金費用計

7,798

△14,807

合計

40,011

27,556

 

 当期税金費用には、従前は未認識であった税務上の欠損金、税額控除又は過去の期間の一時差異から生じた便益の額が含まれております。これに伴う当期税金費用の減少額は、前連結会計年度において、116百万円です。

 当社が所在する日本では、令和5年度(2023年度)税制改正によりBEPSのグローバル·ミニマム課税ルールのうち所得合算ルール(IIR)が導入されており、当社グループは、当連結会計年度より子会社等の税負担が最低税率(15%)に至るまで、当社に対して追加で上乗せ課税が適用されております。当社グループにおいては、アイルランドにおける第2の柱の実効税率が12.5%となっており、当連結会計年度において、51百万円の第2の柱の法人所得税を当期税金費用に計上しております。

 

(6) 法定実効税率と実際負担税率の調整

 法定実効税率と実際負担税率との差異について、原因となった主要な項目の内訳は、以下のとおりです。

 実際負担税率は税引前利益に対する税金費用の負担割合を表示しております。

 

 

(単位:%)

 

 前連結会計年度

(自 2023年4月 1日

  至 2024年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2024年4月 1日

  至 2025年3月31日)

法定実効税率

30.6

30.6

持分法による損益

△1.0

△1.8

在外営業活動体の適用税率との差異

△6.8

△7.9

永久に損金又は益金に算入されない項目

2.2

3.2

法人税額の特別控除等

△1.0

△3.3

未認識の繰延税金資産及び負債の増減

1.7

1.8

外国子会社からの配当に係る源泉税等

5.6

6.7

その他

△3.2

△4.0

実際負担税率

28.2

25.4

 

 当社は、主に法人税、住民税及び損金算入される事業税を課されており、これらを基礎として法定実効税率を計算しております。ただし、在外営業活動体はその所在地における法人税等が課されております。

 

19.仕入債務及びその他の債務

(1) 仕入債務及びその他の債務の内訳は、以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2024年3月31日)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

支払手形及び買掛金

132,497

142,313

未払金

43,949

44,890

返金負債(注)

16,840

16,999

その他

38,691

36,412

合計

231,979

240,614

(注)返金負債は、主に顧客に返金すると見込まれるリベートを含んでおります。

 

(2) サプライヤー・ファイナンス契約

 当社グループは、仕入先が資金供給者から割引による請求書額の早期支払いを自らの裁量で受けることを選択できるサプライヤー・ファイナンス契約に参加しており、各仕入先と締結した契約に基づいて支払を行っております。

 当該契約においては、当社グループは、サプライヤー・ファイナンス契約のための担保資産あるいは第三者による保証の提供を行っておりません。

 

 サプライヤー・ファイナンス契約に係る金融負債の帳簿価額は以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2024年3月31日)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

サプライヤー・ファイナンス契約の一部である金融負債の帳簿価額

 仕入債務及びその他の債務

4,565

18,464

上記のうち、仕入先がすでに支払を受けている金額

(注)

13,723

 

 サプライヤー・ファイナンス契約等に係る支払期日の範囲は以下のとおりです。

 

前連結会計年度

(2024年3月31日)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

サプライヤー・ファイナンス契約に基づく負債

(注)

日本:395~485日後

日本以外:20~185日後

サプライヤー・ファイナンス契約の一部ではない比較可能な営業債務

(注)

日本:45~150日後

日本以外:7~90日後

(注)当社グループは、「サプライヤー・ファイナンス契約」(IAS第7号及びIFRS第7号の改訂)に基づく経過措置を適用しており、適用初年度の比較情報は提供しておりません。

 

 当社グループが締結しているサプライヤー・ファイナンス契約は、当該契約に参加していない他の仕入先と合意した通常の支払条件と比較して支払期日の集中をもたらすものではなく、サプライヤー・ファイナンス契約による重大な流動性リスクを抱えておりません。

 

 当連結会計年度において、サプライヤー・ファイナンス契約の対象となる金融負債の帳簿価額に、重要な非資金変動はありません。

 

20.社債及び借入金等

(1) 社債

 前連結会計年度末及び当連結会計年度末における社債の内訳は、以下のとおりです。

会社名

銘柄

発行

年月日

前連結会計年度

(2024年3月31日)

(百万円)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

(百万円)

利率

(%)

担保

償還期限

味の素㈱

第22回無担保社債

2016年

3月2日

24,979

(-)

24,989

(24,989)

0.305

なし

2026年

3月2日

味の素㈱

第23回無担保社債

2016年

3月2日

24,922

(-)

24,928

(-)

0.939

なし

2036年

2月29日

味の素㈱

第25回無担保社債

2017年

3月9日

29,966

(-)

29,977

(-)

0.355

なし

2027年

3月9日

味の素㈱

第26回無担保社債

2017年

3月9日

29,900

(-)

29,907

(-)

0.921

なし

2037年

3月9日

味の素㈱

第27回無担保社債

2021年

10月21日

9,969

(-)

9,976

(-)

0.130

なし

2028年

10月20日

味の素㈱

第28回無担保社債

2023年

6月15日

9,968

(-)

9,975

(-)

0.320

なし

2028年

6月15日

味の素㈱

第29回無担保社債

2023年

6月15日

19,920

(-)

19,928

(-)

0.770

なし

2033年

6月15日

味の素㈱

第30回無担保社債

2024年

9月20日

(-)

9,975

(-)

0.583

なし

2027年

9月17日

味の素㈱

第31回無担保社債

2024年

9月20日

(-)

29,922

(-)

0.690

なし

2029年

9月20日

味の素㈱

第32回無担保社債

2024年

9月20日

(-)

19,921

(-)

1.204

なし

2034年

9月20日

味の素㈱

第33回無担保社債

2024年

9月20日

(-)

19,898

(-)

2.073

なし

2044年

9月20日

合計

149,626

(-)

229,402

(24,989)

 「前連結会計年度」、「当連結会計年度」欄の( )内は1年内償還予定の金額です。

 

(2) 借入金等

 前連結会計年度末及び当連結会計年度末における借入金等の内訳は、以下のとおりです。

 

前連結会計年度

(2024年3月31日)

(百万円)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

(百万円)

平均利率

(%)

返済期限

短期借入金

97,553

5,923

7.47

コマーシャル・ペーパー

53,000

1年内返済予定の長期借入金

37,717

8,234

1.15

長期借入金

104,598

211,795

1.34

2026年9月

2043年4月

合計

292,869

225,953

 平均利率は、各連結会計年度末借入金残高に対する加重平均利率を記載しております。

 

21.キャッシュ・フロー情報

 財務活動から生じる負債の変動は、以下のとおりです。

 

 前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

期首残高

キャッシュ・フローから生じる変動

非資金取引から生じる変動

期末残高

企業結合

為替換算

差額

公正価値

の変動

使用権資産の取得

その他

短期借入金

12,599

73,849

8,668

1,546

890

97,553

コマーシャル・ペーパー

53,000

53,000

長期借入金(注)1

136,281

3,532

2,501

142,315

社債(注)1

139,684

9,876

65

149,626

リース負債

47,933

△8,960

546

1,910

7,753

49,183

デリバティブ負債又は資産(△)(注)2

△1,701

1,153

△1,730

△2,279

財務活動によるキャッシュ・フローから生じる負債合計額

334,798

132,450

9,214

5,958

△1,730

7,753

956

489,400

(注)1.1年内返済及び償還予定の残高を含んでおります。

(注)2.デリバティブは、借入金をヘッジする目的で保有しているものです。

 

 当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

期首残高

キャッシュ・フローから生じる変動

非資金取引から生じる変動

期末残高

企業結合

為替換算

差額

公正価値

の変動

使用権資産の取得

その他

売却目的で保有する処分グループへの振替

短期借入金

97,553

△90,993

△636

5,923

コマーシャル・ペーパー

53,000

△53,000

長期借入金(注)1

142,315

79,458

△1,743

220,029

社債(注)1

149,626

79,697

78

229,402

リース負債

49,183

△9,793

△1,187

7,350

△4,846

40,707

デリバティブ負債又は資産(△)(注)2

△2,279

1,226

239

△813

財務活動によるキャッシュ・フローから生じる負債合計額

489,400

6,594

△3,567

239

7,350

78

△4,846

495,249

(注)1.1年内返済及び償還予定の残高を含んでおります。

(注)2.デリバティブは、借入金をヘッジする目的で保有しているものです。

 

22.引当金

 主な引当金の増減並びに期首及び期末残高は、以下のとおりです。

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

賦課

引当金

環境対策

引当金

訴訟損失

引当金

資産除去

債務

持株会

特別奨励金

引当金

その他

合計

2023年4月1日残高

3,435

1,347

1,311

776

3,158

1,194

11,223

期中増加額(引当)

3,158

29

593

518

574

4,874

期中増加額

(時の経過により生じた増加額)

1

1

期中減少額(目的使用)

△3,149

△269

△47

△94

△3,158

△467

△7,186

期中減少額(戻入)

△27

△0

△534

△411

△973

為替換算差額

81

69

189

20

56

417

その他

△21

0

11

△10

2024年3月31日残高

3,475

1,175

1,513

1,222

959

8,346

期中増加額(引当)

3,179

33

1,115

79

565

4,972

期中増加額

(時の経過により生じた増加額)

1

1

期中減少額(目的使用)

△3,169

△84

△127

△39

△429

△3,851

期中減少額(戻入)

△24

△57

△294

△27

△403

為替換算差額

△0

△4

△195

△4

△32

△237

その他

0

△0

0

0

△44

△44

2025年3月31日残高

3,460

1,062

2,010

1,258

989

8,782

 

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2024年3月31日)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

流動負債

4,440

4,514

非流動負債

3,905

4,267

合計

8,346

8,782

 

(1) 賦課引当金

 賦課金に係る引当金は、当社グループが法規制に従い政府に対して支払いが見込まれる金額を計上しております。経済的便益の流出が予想される時期は、当連結会計年度末より1年以内の時期です。

(2) 環境対策引当金

 土壌改良工事等の環境対策を目的とした支出に備えるため、今後発生すると見込まれる金額を計上しております。経済的便益の流出が予想される時期は、主に当連結会計年度末より1年を経過した後の時期です。

(3) 訴訟損失引当金

 訴訟関連費用の支出に備え、損害賠償金等について、各連結会計年度末において必要と認めた合理的な発生見積額を計上しております。経済的便益の流出が予想される時期は、主に当連結会計年度末より1年を経過した後の時期です。

(4) 資産除去債務

 当社グループが使用する建物・工場設備等に対する原状回復義務に備えて、過去の実績に基づき将来支払うと見込まれる金額を計上しております。経済的便益の流出が予想される時期は、主に当連結会計年度末より1年を経過した後の時期です。

(5) 持株会特別奨励金引当金

 従業員持株会加入者への持株会特別奨励金の支出に備えるため、負担すべき額を計上しておりました。

 

23.従業員給付

(1) 退職後給付

 当社グループでは、確定給付型の制度として、企業年金基金制度及び退職一時金制度を設けております。また、当社及び一部の連結子会社では確定給付型の制度のほか、確定拠出型の制度を設けております。

(a) 国内の確定給付型の退職後給付制度

 当社グループは日本において複数の確定給付型の制度を有しております。これらの確定給付型の制度における給付額は、退職までに獲得した退職金累計ポイントを基に算定される基準給与及び20年国債利回り又は基金の運用実績をベースとした給付利率に基づいて算定しております。また、加入期間が20年以上の場合、年金による受給の選択が可能となります。

 主な確定給付制度は味の素企業年金基金により運営されております。この制度は法律に従って最低積立基準額を満たすことが要求されており、積立不足が存在する場合は、定められた期間内に掛け金の追加拠出を行うことが要求されております。なお、将来の基金財政悪化に備えるため、リスク対応掛金を導入し、基金財政を均衡状態とすることで安定的な運営を可能にしております。

 同年金基金は当社の指定した所定の方針に基づき制度資産を運用する責任を有しております。

(b) 海外の確定給付型の退職後給付制度

 在外連結子会社では、インドネシア、ベルギー、タイ、フランス、フィリピン等で確定給付型の退職後給付制度を採用しております。このうち主なものはインドネシアの連結子会社であるインドネシア味の素社、インドネシア味の素販売社及びアジネックス・インターナショナル社が採用している確定給付型退職一時金制度です。

 インドネシアの確定給付型退職一時金制度における給付額は、主に最終の給与に一定割合を乗じた金額を積み上げて計算される最終給与比例方式により算定されております。

 当該確定給付型退職一時金制度は、インドネシア会社法の定めにより最低給付水準の定めがあります。

 

① 確定給付制度に関連するリスク

 当社グループの主要な制度は、利率リスク、制度資産の運用リスク等のリスクにさらされております。

 

(a) 利率リスク

 優良社債又は国債の利回りの下落は、確定給付制度債務の増加となります。しかし、これは制度資産の公正価値の増加と部分的に相殺されます。

 

(b) 制度資産の運用リスク

 制度資産の一部は株式及び債券で運用されており、価格変動の影響を受けます。

 

② 退職給付に係る負債又は資産の内訳

 前連結会計年度末の退職給付に係る負債又は資産の内訳は、以下のとおりです。

 

 

 

(単位:百万円)

 

国内

海外

合計

確定給付制度債務の現在価値

211,514

31,697

243,211

制度資産の公正価値

258,885

11,891

270,777

資産上限額の影響

12,109

1,089

13,198

退職給付に係る負債又は資産の純額

△35,262

20,895

△14,366

連結財政状態計算書上の金額

 

 

 

資産(その他の非流動資産)

40,254

77

40,332

負債(長期従業員給付)

4,992

20,973

25,965

 

 当連結会計年度末の退職給付に係る負債又は資産の内訳は、以下のとおりです。

 

 

 

(単位:百万円)

 

国内

海外

合計

確定給付制度債務の現在価値

189,256

33,705

222,962

制度資産の公正価値

257,525

12,566

270,092

資産上限額の影響

33,245

1,209

34,455

退職給付に係る負債又は資産の純額

△35,023

22,348

△12,674

連結財政状態計算書上の金額

 

 

 

資産(その他の非流動資産)

39,917

73

39,991

負債(長期従業員給付)

4,894

22,422

27,316

 

③ 確定給付制度債務

 確定給付制度債務の現在価値の変動は、以下のとおりです。

 

 

 

(単位:百万円)

 

国内

海外

合計

2023年4月1日残高

224,709

29,638

254,348

勤務費用

4,823

2,560

7,383

利息費用

3,162

1,468

4,630

確定給付債務の現在価値の再測定

 

 

 

人口統計上の仮定の変更により生じた数理計算上の差異

552

336

889

財務上の仮定の変更により生じた数理計算上の差異

△12,294

△362

△12,656

その他の数理計算上の仮定の変更及び実績修正

1,906

△1,731

175

過去勤務費用

364

364

制度加入者による拠出

32

32

制度からの支払

△10,993

△3,062

△14,056

為替換算差額

2,348

2,348

その他

△353

105

△248

2024年3月31日残高

211,514

31,697

243,211

勤務費用

4,594

2,584

7,178

利息費用

3,504

1,505

5,009

確定給付債務の現在価値の再測定

 

 

 

人口統計上の仮定の変更により生じた数理計算上の差異

△307

△307

財務上の仮定の変更により生じた数理計算上の差異

△19,226

△138

△19,365

その他の数理計算上の仮定の変更及び実績修正

525

352

877

過去勤務費用

37

37

制度加入者による拠出

31

31

制度からの支払

△11,437

△1,657

△13,095

為替換算差額

△558

△558

その他

90

△147

△57

2025年3月31日残高

189,256

33,705

222,962

 なお、当連結会計年度末における確定給付制度債務の加重平均デュレーションは、国内が15.6年、海外が11.3年です。

 

④ 制度資産

 制度資産の公正価値の変動は、以下のとおりです。

 

 

 

(単位:百万円)

 

国内

海外

合計

2023年4月1日残高

236,989

10,960

247,950

利息収益

3,466

449

3,915

制度資産の公正価値の再測定

 

 

 

制度資産に係る収益

16,535

△80

16,454

財務上の仮定の変更により生じた数理計算上の差異

108

1

109

制度への拠出

 

 

 

事業主による拠出

12,970

1,610

14,581

制度加入者による拠出

40

40

制度からの支払

△10,762

△2,339

△13,102

為替換算差額

1,255

1,255

その他

△421

△5

△427

2024年3月31日残高

258,885

11,891

270,777

利息収益

4,105

469

4,574

制度資産の公正価値の再測定

 

 

 

制度資産に係る収益

△3,122

△14

△3,137

財務上の仮定の変更により生じた数理計算上の差異

118

△20

98

制度への拠出

 

 

 

事業主による拠出

8,572

1,703

10,275

制度加入者による拠出

37

37

制度からの支払

△11,100

△1,135

△12,235

為替換算差額

△145

△145

その他

65

△218

△153

2025年3月31日残高

257,525

12,566

270,092

 なお、翌連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)の確定給付制度への予想拠出額は、7,908百万円です。

 

 制度資産の構成は、以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2024年3月31日)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

国内

海外

国内

海外

債券

 

 

 

 

活発な市場における相場価格―あり

190

251

活発な市場における相場価格―なし

株式

 

 

 

 

活発な市場における相場価格―あり

活発な市場における相場価格―なし

合同運用投資

 

 

 

 

債券

 

 

 

 

活発な市場における相場価格―なし

126,001

717

125,875

654

株式

 

 

 

 

活発な市場における相場価格―なし

61,499

58,492

その他

 

 

 

 

活発な市場における相場価格―なし

14,027

7,672

生保一般勘定

 

 

 

 

活発な市場における相場価格―なし

41,967

10,352

39,595

10,889

オルタナティブ

活発な市場における相場価格―なし

 

12,791

 

 

23,738

 

現金及び現金同等物

439

551

457

729

その他

2,158

80

1,694

41

合計

258,885

11,891

257,525

12,566

 上記の債券及び株式は、活発な市場における相場価格があるものは、相場価格を用いて評価しており、活発な市場における相場価格があるものに分類しております。それ以外の債券及び株式は、主に信託銀行による合同運用投資で、投資資産の公正価値に基づき信託銀行が計算した純資産価値を用いて評価しており、活発な市場における相場価格がないものに分類しております。また、オルタナティブには、主にヘッジファンドが含まれております。

 また、制度資産のうち、当社自身が保有している当社の譲渡可能な金融商品はありません。

 

⑤ 資産上限額の影響

 資産上限額の変動は、以下のとおりです。

 

 

 

(単位:百万円)

 

国内

海外

合計

2024年4月1日残高

12,109

1,089

13,198

利息収益の制限

38

38

再測定

資産上限額の影響の変動

 

21,136

 

91

 

21,228

為替換算差額

△9

△9

2025年3月31日残高

33,245

1,209

34,455

 

 

⑥ 数理計算上の仮定

 数理計算に用いた主な仮定は、以下のとおりです。

 

 

 

 

(単位:%)

 

前連結会計年度

(2024年3月31日)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

国内

海外

国内

海外

割引率

1.7

4.9

2.4

4.7

 

⑦ 確定給付制度債務の感応度分析

 割引率が0.1%変化した場合に想定される主な会社の確定給付制度債務の現在価値への影響は、以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

当連結会計年度

(2025年3月31日)

国内

海外

割引率が0.1%低下した場合の確定給付制度債務の増加額

2,519

475

割引率が0.1%上昇した場合の確定給付制度債務の減少額

△2,466

△462

 なお、当該分析は、割引率以外の数理計算上の仮定が一定であることを前提として計算されておりますが、実際には他の数理計算上の仮定の変化が影響する可能性があります。

 

⑧ 確定給付費用

 発生した退職給付費用のうち、確定給付費用の内訳は、以下のとおりです。

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2023年4月 1日

  至 2024年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2024年4月 1日

  至 2025年3月31日)

国内

海外

合計

国内

海外

合計

勤務費用

4,823

2,560

7,383

4,594

2,584

7,178

利息収益又は利息費用

△303

1,018

715

△601

1,036

434

過去勤務費用

364

364

37

37

その他の費用

合計(純損益)

4,519

3,942

8,462

3,992

3,657

7,650

人口統計上の仮定の変更により生じた数理計算上の差異

552

336

889

△307

△307

財務上の仮定の変更により生じた数理計算上の

差異

△12,402

△363

△12,765

△19,345

△117

△19,463

制度資産に係る収益

(利息収益に含まれる金額を除く)

△16,535

80

△16,454

3,122

14

3,137

その他の数理計算上の仮定の変更及び実績修正

1,906

△1,731

175

525

352

877

合計

(その他の包括利益)

△26,478

△1,677

△28,155

△16,006

249

△15,756

 

 

⑨ 確定拠出制度

 確定拠出制度に関して費用として認識した金額は、前連結会計年度19,403百万円、当連結会計年度21,111百万円です。

 

(2) その他の従業員給付

 短期従業員給付、その他長期従業員給付として、連結財政状態計算書で認識した金額は以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2024年3月31日)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

短期従業員給付

 

 

未払給与

3,908

4,033

未払賞与

21,972

23,481

有給休暇に係る債務

13,649

14,020

その他

6,386

5,681

合計

45,916

47,217

その他長期従業員給付

 

 

株式給付引当金

98

164

役員退職慰労引当金

449

578

その他

2,352

2,384

合計

2,900

3,126

 

24.資本金及び剰余金

(1) 授権株式数、発行済株式数、自己株式数

 

 

前連結会計年度

(2024年3月31日)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

授権株式数(株)

(無額面普通株式)

1,000,000,000

1,000,000,000

発行済株式数(株)(注)1

(無額面普通株式)

 

 

期首:

529,798,154

521,430,854

自己株式の消却による減少

8,367,300

18,612,046

期末:

521,430,854

502,818,808

当社保有の自己株式数(株)(注)2

(無額面普通株式)

 

 

期首:

495,714

8,864,260

期末:

8,864,260

5,618,924

(注)1.発行済株式は全額払込済みとなっております。

(注)2.当社は、当社の役員等を対象として、中期業績連動型株式報酬制度(以下、「本制度」という。)を導入しております。

 本制度は、役員報酬BIP(Board Incentive Plan)信託の仕組みを採用しており、役員報酬BIP信託により、前連結会計年度において、当社普通株式409,900株(株式の取得価額の総額1,695百万円)、当連結会計年度において、当社普通株式405,600株(株式の取得価額の総額1,678百万円)を保有しております。

 なお、役員報酬BIP信託が有する当社株式は、連結財政状態計算書において「自己株式」として表示しております。

(注)3.当社は、2025年4月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っており、授権株式数及び発行済株式数がそれぞれ1,000,000,000株及び502,818,808株増加しております。

 

(2) 資本剰余金及び利益剰余金

 剰余金は以下から構成されます。

① 資本剰余金

i.資本準備金

 日本の会社法では、資本性金融商品の発行に対しての払込み又は給付の2分の1以上を資本金に組み入れ、残りは資本準備金に組み入れることが規定されております。資本準備金は組み入れた後、株主総会決議等の一定の要件を充たす場合は、資本準備金の額を減少させ、その全部又は一部を資本金とすることができます。資本準備金は分配可能額の計算からは控除されます。

ⅱ.その他資本剰余金

 資本準備金以外の資本剰余金で、自己株式処分差額等が含まれます。

② 利益剰余金

i.利益準備金

 日本の会社法では、剰余金の配当として支出する金額の10分の1を、資本準備金及び利益準備金の合計額が資本金の4分の1に達するまで資本準備金又は利益準備金として積み立てることが規定されております。利益準備金は積み立てた後、株主総会決議等の一定の要件を充たす場合は、利益準備金の額を減少させ、その全部又は一部を資本金とすることができます。利益準備金は分配可能額の計算からは控除されます。

ⅱ.その他利益剰余金

 その他利益剰余金は、繰越利益剰余金等が含まれます。これらは当社グループの稼得した利益の累積額を表しております。

 

 

(3) 自己資本の管理

 当社グループの資本管理は、経営の健全性・効率性を維持し、持続的な成長を実現するため、事業のリスクとリターンに見合った適正な資本水準を維持することを基本方針としております。

 そのために、当社グループは自己資本の効率性を重視し、親会社所有者帰属持分比率、親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)を主要な指標に用いております。自己資本は、親会社の所有者に帰属する持分です。

 

前連結会計年度

(2024年3月31日)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

自己資本(単位:百万円)

815,074

746,804

親会社所有者帰属持分比率(単位:%)

46.1

43.4

親会社所有者帰属持分当期利益率(単位:%)

11.0

9.0

 

 当社グループは、経営計画の策定及び見直しの都度、収益及び投資計画に加え、この指標に関してもマネジメントがモニターし、確認しております。

 なお、当社グループにおいて、外部から課されている自己資本に対する規制はありません。

 

 

25.配当金

 配当金の支払額は、以下のとおりです。

 

前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

 

配当金の総額

(百万円)

基準日

決議日

効力発生日

期末配当

(1株当たり配当額:37円)

19,598

2023年3月31日

2023年6月27日

2023年6月28日

中間配当

(1株当たり配当額:37円)

19,239

2023年9月30日

2023年11月6日

2023年12月4日

(注)1.上記の期末配当金の総額には、役員報酬BIP信託の所有する当社株式に対する配当金13百万円が含まれております。

(注)2.上記の中間配当金の総額には、役員報酬BIP信託の所有する当社株式に対する配当金10百万円が含まれております。

 

 また、配当の効力発生が2024年4月1日以降になるものは以下のとおりです。

 

配当金の総額

(百万円)

基準日

決議日

効力発生日

期末配当

(1株当たり配当額:37円)

18,980

2024年3月31日

2024年6月25日

2024年6月26日

(注)上記の期末配当金の総額には、役員報酬BIP信託の所有する当社株式に対する配当金15百万円が含まれております。

 

当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

配当金の総額

(百万円)

基準日

決議日

効力発生日

期末配当

(1株当たり配当額:37円)

18,980

2024年3月31日

2024年6月25日

2024年6月26日

中間配当

(1株当たり配当額:40円)

20,170

2024年9月30日

2024年11月7日

2024年12月3日

(注)1.上記の期末配当金の総額には、役員報酬BIP信託の所有する当社株式に対する配当金15百万円が含まれております。

(注)2.上記の中間配当金の総額には、役員報酬BIP信託の所有する当社株式に対する配当金16百万円が含まれております。

 

 また、配当の効力発生が2025年4月1日以降になるものは以下のとおりです。

 

配当金の総額

(百万円)

基準日

決議日

効力発生日

期末配当

(1株当たり配当額:40円)

19,904

2025年3月31日

2025年6月20日

2025年6月23日

(注)1.当社は、2025年4月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行っております。1株当たり配当額は、当該株式分割前の実際の配当金の額を記載しております。

(注)2.上記の期末配当金の総額には、役員報酬BIP信託の所有する当社株式に対する配当金16百万円が含まれております。

 

 中間配当の支払いは取締役会により、期末配当の支払いは株主総会により決議されており、配当の効力発生日が2025年4月1日以降になるものについては、2025年6月20日の定時株主総会の議案として付議する予定です。

 

26.株式報酬

(1) 業績連動型株式報酬制度の概要

 当社は、中長期的な業績向上と企業価値の増大への貢献意欲を高めることを目的として、中期業績連動型株式報酬制度(以下、「本制度」という。)を導入しております。

 本制度は、2023年4月1日から開始する3事業年度(以下、「対象期間」という。)の終了後に、予め定めた評価指標により評価し、株式交付信託(以下、「信託」という。)から対象者に対して当社株式の交付等を行うものです。

 本制度のために、当社が信託に拠出する金銭の上限は、対象期間に対して22億円、信託が拠出された金額で取得する当社株式の上限は110万株です。

 本制度の対象者は、執行役(取締役を兼任する執行役を含む)です。

 対象者に交付等が行われる当社株式等の対象となる当社株式数は、目標達成率と評価ウエイトから算定される業績評価指標ごとの業績評価指数に、予め設定した役位別の基準額を乗じて得られた金額の合計額(中期業績連動報酬額)を、2023年3月31日の当社株式の終値(2,303.0円)で除して得られた数となります。ただし、100株未満は切り捨てます。

 本制度は、持分決済型の株式報酬として会計処理しております。本制度は報酬として株式の交付等を行うものであるため行使価額はありません。

 

評価指標、目標値、評価ウエイト及び不支給基準は、以下のとおりです。

評価指標

目標値

評価ウエイト

不支給基準

経済価値指標

ROIC(投下資本税引後営業利益率)(注)1

2023年度:9.5%

2024年度:10.0%

2025年度:11.0%

40%

80%未満

相対TSR(対TOPIX)(注)2

1

20%

80%未満

社会価値指標

温室効果ガス排出量削減率

Scope1・2:30%削減

Scope3:14%削減

10%

未達成判定

健康寿命の延伸人数

8.5億人

10%

未達成判定

無形資産強化指標

従業員エンゲージメントスコア(注)3

80%

10%

未達成判定

グローバル女性管理職比率

35%

5%

未達成判定

コーポレートブランド価値(注)4

1,484百万USD

5%

未達成判定

(注)1.ROIC(投下資本税引後営業利益率)は、以下の算定式に基づき算出します(いずれの数値も連結ベース)。

ROIC(投下資本税引後営業利益率)=(事業年度の税引後営業利益)÷{(事業年度の投下資本)+(前事業年度の投下資本)÷2}

税引後営業利益=営業利益×(1-法人所得税÷税引前当期利益)

投下資本=(親会社の所有者に帰属する持分)+(有利子負債)

有利子負債=(短期借入金)+(コマーシャル・ペーパー)+(1年内償還予定の社債)+(1年内返済予定の長期借入金)+(社債)+(長期借入金)+(短期リース債務)+(長期リース債務)

(注)2.相対TSRは、以下の算定式に基づき算出します。

相対TSR=(最終事業年度末日の当社株主総利回り)÷(当社株主総利回り計算期間に相当する期間の配当見込TOPIXの株主総利回り)

最終事業年度末日の当社株主総利回り=(最終事業年度末日の株価+最終事業年度の4事業年度前から最終事業年度までの1株当たり配当額の累計額)÷最終事業年度の5事業年度前の末日の株価

当社株主総利回り計算期間に相当する期間の配当込みTOPIXの株主総利回り=最終事業年度末日の配当込みTOPIX÷最終事業年度の5事業年度前の末日の配当込みTOPIX

(注)3.従業員エンゲージメントは、「ASV実現プロセス」の9設問の平均値を評価し、達成または未達成かを判定します。

(注)4.コーポレートブランド価値は、インターブランド社調べの「Best Japan Brands」を評価し、達成または未達成かを判定します。

(注)5.ROIC(投下資本税引後営業利益率)達成率は、以下の各年度の加重合算値により算出します。

2023年度実績値÷2023年度目標値×25%

2024年度実績値÷2024年度目標値×25%

2025年度実績値÷2025年度目標値×50%

 

(2) 信託に残存する当社株式

 信託に残存する当社株式を、信託における帳簿価額(付随費用の金額を除く。)により、資本に自己株式として計上しております。前連結会計年度末における当該自己株式の帳簿価額及び株式数は、1,695百万円及び819,800株であり、当連結会計年度末における当該自己株式の帳簿価額及び株式数は、1,678百万円及び811,200株です。

(注)当社は、2025年4月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行っております。上記株式数は、当該株式分割後の株式数に換算して記載しております。

 

(3) 公正価値の測定基礎及び加重平均公正価値

 付与日における公正価値は、当社株式の観察可能な市場価格を基礎として測定しております。また、予想配当を公正価値の測定に織り込んでおります。

 期中に付与した当社株式の公正価値の測定基礎及び加重平均公正価値は以下のとおりです。

 

 

前連結会計年度

(自 2023年4月 1日

  至 2024年3月31日)

当連結会計年度

(自 2024年4月 1日

  至 2025年3月31日)

付与日の株価

2,303.0円

権利確定期間

3年

年間予想配当

37円/株

割引率

0.0%

加重平均公正価値

2,192円

(注)当社は、2025年4月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行っております。これにより、付与日の株価、

年間予想配当額及び加重平均公正価値は当該株式分割後の株式数に換算して記載しております。

 

(4) 本制度に関して計上した費用の総額

 本制度に関して計上した費用は、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ414百万円及び330百万円です。

 

(5) 税務当局に移転すると見込んでいる金額の見積り

 本制度に関して、従業員の納税義務を決済するために税務当局に移転すると見込んでいる金額は、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ182百万円及び399百万円と見積もっております。

 

27.売上高

 顧客との契約から認識した収益は売上高に表示しております。

 

(1) 財及びサービスの内容

① 調味料・食品

 当社グループの調味料・食品セグメントは、主に一般消費者向けの調味料、栄養・加工食品の販売や、外食向け・食品加工業向けサービスの提供から収益を稼得しております。

 当社はこれらの顧客との販売契約において、受注した製品を引き渡す義務を負っております。これらの履行義務を充足する通常の時点は主に物品の引渡時です。また、支払期限は顧客との個別契約に基づきますが、市場慣行に整合した支払期限となっており、約束した対価の金額に重要な金融要素は含まれておりません。

 また、リベートは売上高から控除しておりますが、重大な戻入が生じない可能性が非常に高い範囲でのみ収益を計上しております。リベートの見積りに際しては、国内においては、顧客との契約に基づき、一定期間における販売実績に達成が見込まれるリベート率を乗じることによって算出しており、海外においては、一定期間における販売量を見積り、取引実績に応じたリベート率を乗じることによって算出しております。

 

② 冷凍食品

 当社グループの冷凍食品セグメントは、主に冷凍食品の販売から収益を稼得しております。

 当社はこれらの顧客との販売契約において、受注した製品を引き渡す義務を負っております。これらの履行義務を充足する通常の時点は主に物品の引渡時です。また、支払期限は顧客との個別契約に基づきますが、市場慣行に整合した支払期限となっており、約束した対価の金額に重要な金融要素は含まれておりません。

 また、リベートは売上高から控除しておりますが、重大な戻入が生じない可能性が非常に高い範囲でのみ収益を計上しております。リベートの見積りに際しては、顧客との契約に基づき、一定期間における販売実績に達成が見込まれるリベート率を乗じることによって算出しております。

 

③ ヘルスケア等

 当社グループのヘルスケア等セグメントは、主に医薬用・食品用アミノ酸及びバイオファーマサービス(CDMO)の提供、ファンクショナルマテリアルズ(電子材料等)の販売等から収益を稼得しております。

 「医薬用・食品用アミノ酸」では、医薬品・食品原料の販売を行っており、当社は顧客との契約に基づき受注した製品を引き渡す義務を負っております。

 「バイオファーマサービス(CDMO)」では、医薬中間体・原薬の製造及び開発を行っております。これらの履行義務を充足する時点は、製造及び開発完了が認められる時期としております。また、支払期限は顧客との個別契約に基づきますが、市場慣行に整合した支払期限となっており、約束した対価の金額に重要な金融要素は含まれておりません。

 「ファンクショナルマテリアルズ(電子材料等)」では、国内取引先、海外取引先に向けて電子材料等の販売を行っており、当社は顧客との契約に基づき受注した製品を引き渡す義務を負っております。これらの履行義務を充足する通常の時点は主に物品の引渡時です。また、支払期限は顧客との個別契約に基づきますが、市場慣行に整合した支払期限となっており、約束した対価の金額に重要な金融要素は含まれておりません。

 「その他」について、主に飼料用アミノ酸、スポーツ選手向けサプリメントの販売を行っております。

 また、リベートは売上高から控除しておりますが、重大な戻入が生じない可能性が非常に高い範囲でのみ収益を計上しております。リベートの見積りに際しては、顧客との契約に基づき、一定期間における販売実績に達成が見込まれるリベート率を乗じることによって算出しております。

 

(2) 収益の分解

 当社グループは、顧客との契約から生じる収益を顧客との契約に基づき、各セグメントを主要な製品区分に分解しております。なお、主要な地域区分への分解については、注記「7.セグメント情報」をご参照ください。

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

主要な製品区分

前連結会計年度

(自 2023年4月 1日

 至 2024年3月31日)

当連結会計年度

(自 2024年4月 1日

 至 2025年3月31日)

調味料・食品

調味料

425,315

453,319

 

栄養・加工食品

228,586

244,578

 

ソリューション&イングリディエンツ

193,074

198,114

 

小計

846,977

896,012

冷凍食品

冷凍食品

281,870

289,388

 

小計

281,870

289,388

ヘルスケア等

医薬用・食品用アミノ酸

52,478

58,342

 

バイオファーマサービス(CDMO)

79,458

89,290

 

ファンクショナルマテリアルズ(電子材料等)

60,869

76,568

 

その他

101,757

104,195

 

小計

294,564

328,397

その他

 

15,819

16,758

合計

 

1,439,231

1,530,556

 

(3) 契約残高

 顧客との契約から生じた契約負債の残高は、以下のとおりです。なお、顧客との契約から生じた債権については、注記「9.売上債権及びその他の債権」をご参照ください。

前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

(単位:百万円)

 

2023年4月1日

2024年3月31日

契約負債

8,589

11,256

 

当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

(単位:百万円)

 

2024年4月1日

2025年3月31日

契約負債

11,256

4,305

 前連結会計年度及び当連結会計年度に認識された収益について、期首現在の契約負債の残高に含まれていた金額は、それぞれ8,589百万円及び11,256百万円です。

 契約負債は、主に医薬品の製造受託契約について、顧客から受け取った前受対価に関連するものであり、「その他の流動負債」に計上しております。なお、当期中における契約負債の主な減少要因は、売却目的保有に分類される処分グループに係る負債への振替によるものです。

 

(4) 残存履行義務に配分する取引価格

 前連結会計年度末及び当連結会計年度末において、医薬品の製造受託契約に関する残存履行義務がありますが、当該契約における取引金額や時期の見積りは、将来の新薬の認可取得状況等により、今後変動する可能性があるため、残存履行義務に配分した取引価格の総額及び収益の認識が見込まれる期間は開示しておりません。

 また、当社グループはIFRS第15号第121項の実務上の便法を適用し、当初の予想残存期間が1年以内の残存履行義務に関する情報は開示しておりません。

 

28.販売費

 販売費の内訳は、以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2023年4月 1日

  至 2024年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2024年4月 1日

  至 2025年3月31日)

物流費

56,071

57,357

広告費

44,041

44,529

販売促進費

26,386

28,217

販売手数料

2,376

2,419

従業員給付費用

48,061

52,837

減価償却費及び償却費

3,436

3,848

その他

21,256

22,766

合計

201,631

211,976

 

 

29.研究開発費

 研究開発費の内訳は、以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2023年4月 1日

  至 2024年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2024年4月 1日

  至 2025年3月31日)

従業員給付費用

12,224

12,748

減価償却費及び償却費

2,739

3,068

委託費及び消耗品費

6,380

7,639

その他

7,422

7,465

合計

28,766

30,921

 

 

30.一般管理費

 一般管理費の内訳は、以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2023年4月 1日

  至 2024年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2024年4月 1日

  至 2025年3月31日)

従業員給付費用

73,767

82,136

減価償却費及び償却費

19,104

21,148

その他

45,228

51,592

合計

138,099

154,878

 

31.従業員給付費用

 従業員給付費用の発生金額の内訳は、以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2023年4月 1日

  至 2024年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2024年4月 1日

  至 2025年3月31日)

給与

156,921

175,880

賞与

41,715

43,715

有給休暇費用

3,167

3,750

退職給付費用

27,151

28,326

役員報酬

3,068

3,154

役員賞与

815

780

株式報酬

414

330

福利費他

31,126

33,221

合計

264,380

289,159

 

 

32.その他の営業収益

 その他の営業収益の内訳は、以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2023年4月 1日

  至 2024年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2024年4月 1日

  至 2025年3月31日)

固定資産売却益

14,604

570

リース料収入

1,182

958

保険金収入

356

111

棚卸資産売却益

600

457

その他

3,742

2,838

合計

20,487

4,936

(注)前連結会計年度の固定資産売却益には、マレーシア味の素社の保有する旧工場土地等の売却益12,249百万円が含まれております。

 

33.その他の営業費用

 その他の営業費用の内訳は、以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2023年4月 1日

  至 2024年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2024年4月 1日

  至 2025年3月31日)

減損損失

3,736

33,854

固定資産除却損

4,732

4,778

賃貸用資産経費

751

758

為替差損

5,837

1,826

その他

6,429

9,052

合計

21,486

50,269

(注)当連結会計年度の減損損失には、アルテア社におけるのれん及び固定資産の減損損失29,840百万円が含まれております。

 

 

34.金融収益

 金融収益の内訳は、以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2023年4月 1日

  至 2024年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2024年4月 1日

  至 2025年3月31日)

受取利息

 

 

償却原価で測定する金融資産

5,542

6,328

小計

5,542

6,328

受取配当金

 

 

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産

959

861

小計

959

861

その他

1,273

1,603

合計

7,775

8,792

 

35.金融費用

 金融費用の内訳は、以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2023年4月 1日

  至 2024年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2024年4月 1日

  至 2025年3月31日)

支払利息

 

 

償却原価で測定する金融負債

4,058

7,653

リース負債

716

698

デリバティブ

317

271

小計

5,092

8,624

デリバティブ評価損

 

 

純損益を通じて公正価値で測定する金融資産及び金融負債

196

1,539

小計

196

1,539

為替差損

3,722

1,718

引当金の時の経過による割引の戻し

1

1

損失評価引当金繰入額

113

16

その他

3,288

2,531

合計

12,414

14,431

 

 

36.その他の包括利益

 その他の包括利益の内訳は、以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2023年4月 1日

  至 2024年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2024年4月 1日

  至 2025年3月31日)

純損益に振り替えられることのない項目

 

 

その他の包括利益を通じて測定する

金融資産の公正価値の純変動:

 

 

当期発生額

10,199

5,048

税効果調整前

10,199

5,048

税効果額

△2,807

△315

その他の包括利益を通じて測定する

金融資産の公正価値の純変動

7,392

4,733

確定給付制度の再測定:

 

 

当期発生額

14,917

△5,471

税効果調整前

14,917

△5,471

税効果額

△3,851

1,113

確定給付制度の再測定

11,066

△4,357

持分法適用会社における持分相当額:

 

 

当期発生額

464

△187

持分法適用会社における持分相当額

464

△187

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2023年4月 1日

  至 2024年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2024年4月 1日

  至 2025年3月31日)

純損益に振り替えられる可能性のある項目

 

 

キャッシュ・フロー・ヘッジ:

 

 

当期発生額

 

 

為替リスク

△6,606

△4,425

金利リスク

177

49

組替調整額

 

 

為替リスク

7,036

4,868

金利リスク

317

271

税効果調整前

925

765

税効果額

△257

△230

キャッシュ・フロー・ヘッジ

667

534

ヘッジコスト剰余金:

 

 

当期発生額

1,328

1,179

組替調整額

△1,204

△1,025

税効果調整前

124

153

税効果額

△17

△23

ヘッジコスト剰余金

106

130

在外営業活動体の換算差額:

 

 

当期発生額

79,361

△5,718

組替調整額

税効果調整前

79,361

△5,718

税効果額

△1,064

在外営業活動体の換算差額

79,361

△6,783

持分法適用会社における持分相当額:

 

 

当期発生額

△1,207

△2,306

組替調整額

53

持分法適用会社における持分相当額

△1,154

△2,306

その他の包括利益合計

97,904

△8,236

(注)ヘッジコスト剰余金の組替調整額は連結損益計算書上、金融収益、金融費用のいずれか、又はその両方に計上されております。

 

37.1株当たり当期利益

 親会社の所有者に帰属する1株当たり当期利益に関する各指標は、以下のとおりです。

 

(1) 親会社の所有者に帰属する当期利益

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2023年4月 1日

  至 2024年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2024年4月 1日

  至 2025年3月31日)

基本的1株当たり当期利益の計算に使用する金額

87,121

70,272

希薄化後1株当たり当期利益の計算に使用する金額

87,121

70,272

 

(2) 期中平均普通株式数

 

 

(単位:千株)

 

 前連結会計年度

(自 2023年4月 1日

  至 2024年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2024年4月 1日

  至 2025年3月31日)

期中平均普通株式数

1,040,657

1,007,203

 希薄化性潜在的普通株式の影響

209

2

希薄化効果調整後期中平均普通株式数

1,040,866

1,007,206

(注)当社は、2025年4月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行っております。期中平均普通株式数、希薄化性潜在的普通株式の影響、希薄化効果調整後期中平均普通株式数は、前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算定しております。

 

(3) 親会社の所有者に帰属する基本的1株当たり当期利益

 

 

(単位:円)

 

 前連結会計年度

(自 2023年4月 1日

  至 2024年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2024年4月 1日

  至 2025年3月31日)

基本的1株当たり当期利益

83.72

69.77

希薄化後1株当たり当期利益

83.70

69.77

(注)1.当社は、2025年4月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行っております。基本的1株当たり当期利益、

希薄化後1株当たり当期利益は、前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算定しておりま

す。

(注)2.基本的1株当たり当期利益の算定上、役員報酬BIP信託が保有する当社株式を、期中平均株式数の計算におい

て控除する自己株式に含めております。

 

38.金融商品

(1) 金融商品の分類

 金融商品の分類は、以下のとおりです。

① 純損益を通じて公正価値で測定する金融資産及び金融負債

 

 

(単位:百万円)

 

強制的に公正価値で測定されるもの

前連結会計年度

(2024年3月31日)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

(流動資産)

 

 

その他の金融資産

 

 

デリバティブ資産(注)

3,471

1,900

(非流動資産)

 

 

長期金融資産

 

 

負債性金融商品

437

879

デリバティブ資産(注)

904

216

(流動負債)

 

 

その他の金融負債

 

 

デリバティブ負債(注)

1,106

1,430

(非流動負債)

 

 

その他の金融負債

 

 

デリバティブ負債(注)

820

258

(注)上記のデリバティブ資産及び負債のうち、キャッシュ・フロー・ヘッジを適用しているものについては公正価値の変動をその他の包括利益で認識しております。金額は「(3) ヘッジ会計」をご参照ください。

 

② 償却原価で測定する金融資産及び金融負債

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2024年3月31日)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

(流動資産)

 

 

現金及び現金同等物

171,537

164,776

売上債権及びその他の債権

185,564

174,136

その他の金融資産

 

 

負債性金融商品

19,179

16,090

(非流動資産)

 

 

長期金融資産

 

 

負債性金融商品

4,564

4,389

(流動負債)

 

 

仕入債務及びその他の債務

231,979

240,614

短期借入金

97,553

5,923

コマーシャル・ペーパー

53,000

1年内償還予定の社債

24,989

1年内返済予定の長期借入金

37,717

8,234

その他の金融負債

299

1,382

(非流動負債)

 

 

社債

149,626

204,412

長期借入金

104,598

211,795

その他の金融負債

11,917

11,988

 

③ その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2024年3月31日)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

(非流動資産)

 

 

長期金融資産

 

 

資本性金融商品(注)

48,190

40,337

(注)相手先との良好な取引関係を構築し、事業の円滑な推進を図るため、主として相手先からの保有要請を受け、政策保有株式を取得し保有することがあります。その保有目的に鑑み、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定しております。

 

 上記の資本性金融商品に関する前連結会計年度及び当連結会計年度における、主な銘柄別の公正価値は以下のとおりです。

 

前連結会計年度(2024年3月31日)

 

(単位:百万円)

銘柄

金額

㈱セブン&アイ・ホールディングス

6,610

ハウス食品グループ本社㈱

4,194

CITIC Capital Asian Foods Holdings Limited

3,206

東海澱粉㈱

3,054

第一生命ホールディングス

2,849

 

当連結会計年度(2025年3月31日)

 

(単位:百万円)

銘柄

金額

㈱セブン&アイ・ホールディングス

6,481

東海澱粉㈱

3,298

ハウス食品グループ本社㈱

3,063

CITIC Capital Asian Foods Holdings Limited

2,808

伊藤忠食品㈱

2,550

 

 前連結会計年度及び当連結会計年度において保有する資本性金融商品からの受取配当金は以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2023年4月 1日

  至 2024年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2024年4月 1日

  至 2025年3月31日)

期中に認識を中止した資本性金融商品からの配当金

6

297

期末日現在で保有する資本性金融商品からの配当金

953

563

合計

959

861

 

 政策保有株式は、取引関係の強化、ひいては当社事業の発展に資すると判断する限り保有し続けますが、毎年取締役会で検証を行い、保有する意義の乏しい銘柄は、適宜株価や市場動向を見て売却します。また、持分の追加取得により子会社株式等となる場合は、処分に含んでおります。

 処分日における公正価値及び処分に係る累積利得又は損失は以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2023年4月 1日

  至 2024年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2024年4月 1日

  至 2025年3月31日)

処分日における公正価値

8,555

13,950

処分に係る累積利得又は損失(△)

5,746

10,470

 

 その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の公正価値の変動による累積利得又は損失は、投資を処分した場合に利益剰余金に振り替えることとしております。利益剰余金へ振り替えたその他の包括利益の累積利得又は損失は、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ4,413百万円及び8,084百万円です。

 

(2) 金融商品に係るリスク管理

① 信用リスク

 当社グループは、国内外の取引先に対して営業債権等の形で信用供与を行っております。取引先の信用状況の悪化や経営破綻等により、これらの営業債権等が回収不能となる信用リスクにさらされております。

 当社は、営業債権等について、各事業部門又は営業管理部門が主要な取引先の状況を定期的にモニタリングし、取引先ごとに回収期日及び残高を管理することで回収損失リスクの早期把握や軽減を図っており、必要に応じて保証金を受け入れる等の対応を行っております。子会社に関しても、当社に準じて、同様の管理を行っております。なお、当社グループは、単独の取引先に対して過度に集中した信用リスクを有しておりません。

 デリバティブ取引の利用に当たっては、カウンターパーティーリスクがありますが、これを軽減するために、原則として格付の高い金融機関とのみ取引を行っております。

 保証債務を除き、当社グループの信用リスクに対する最大エクスポージャーは連結財政状態計算書に表示されている金融資産の帳簿価額です。

 当社グループは、一部の営業債権等に対する担保として主に預り保証金を保有しております。前連結会計年度末及び当連結会計年度末において連結財政状態計算書のその他の金融負債に計上されている金額はそれぞれ、11,553百万円及び11,625百万円です。なお、金融資産と金融負債の相殺の要件を満たさないため連結財政状態計算書において相殺していない金融商品に関する相殺の権利は通常、倒産その他の事由により取引先が債務を履行できなくなるなどの特定の状況が発生した場合にのみ強制力が生じるものです。

 

② 流動性リスク

 金融市場の混乱又は停止、信用格付機関による当社格付けの引下げ、金融機関等の融資判断及び方針の変更が、当社グループの資金調達に影響を与えるとともに、資金調達コストを増加させ、流動性の悪化、すなわち資金を必要なときに必要な額を調達できなくなる流動性リスクにさらされております。これに対して、当社及び主要な連結子会社は、キャッシュマネジメントシステム及びグループ内融資の活用により、連結有利子負債の削減と流動性リスク軽減に努めております。流動性リスクは、手許流動性を一定水準に維持するとともに、継続的にコミットメントラインを設定することにより管理しております。

 

 当社グループの非デリバティブ金融負債の期日別残高は、以下のとおりです。流動負債のうち、仕入債務及びその他の債務並びにコマーシャル・ペーパーについては、支払期日が1年以内であり、かつ帳簿残高と契約上のキャッシュ・フローが一致しているものは下表に含めておりません。

 

前連結会計年度末(2024年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

契約上の

キャッシュ・フロー

1年以内

1年超

2年以内

2年超

3年以内

3年超

4年以内

4年超

5年以内

5年超

社債

158,179

892

25,892

30,816

710

20,694

79,173

借入金

251,540

136,836

8,262

4,854

15,027

1,132

85,425

リース負債

56,386

8,110

7,589

6,942

5,024

4,200

24,519

その他(注)

11,631

26

11,605

(注)その他の内容は、預り保証金と金融保証契約です。

 

当連結会計年度末(2025年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

契約上の

キャッシュ・フロー

1年以内

1年超

2年以内

2年超

3年以内

3年超

4年以内

4年超

5年以内

5年超

社債

248,512

26,803

31,737

11,601

21,556

31,423

125,389

借入金

254,624

17,026

6,373

35,253

2,575

2,369

191,024

リース負債

47,117

7,696

6,851

5,880

4,067

2,938

19,681

その他(注)

11,732

32

35

48

11,617

(注)その他の内容は、預り保証金と金融保証契約です。

 

 当社グループのデリバティブ等の流動性分析は、以下のとおりです。

 

前連結会計年度末(2024年3月31日)

 

 

 

(単位:百万円)

 

 

1年以内

1年超

通貨関連

収入

2,025

181

 

支出

1,098

0

金利関連

支出

206

1,786

金利通貨関連

収入

1,706

728

 

当連結会計年度末(2025年3月31日)

 

 

 

(単位:百万円)

 

 

1年以内

1年超

通貨関連

収入

1,233

216

 

支出

1,430

金利関連

支出

139

1,153

金利通貨関連

収入

1,289

 

③ 市場リスク

 当社グループは、グローバルに事業活動を行っており、様々な通貨に関して生じる為替変動リスクにさらされております。為替変動リスクは、認識されている外貨建ての債権債務及び外貨建ての予定取引から発生しております。

 外貨建ての債権債務に関して、通貨別月別に把握した為替変動リスクに対して、先物為替予約等を利用してヘッジしております。外貨建ての予定取引に関しては、為替相場の状況により、原則として決済までの期間が6か月を超えない範囲では月別の予定取引額の50%を上限とし、決済までの期間が6か月以上1年未満の範囲では月別の予定取引額の25%を上限として先物為替予約を行っております。

 また、当社グループは、有利子負債による資金調達を行っております。有利子負債のうち一部は変動金利であり、金利変動リスクにさらされております。有利子負債に係る金利変動リスクに対して、金利スワップ取引を利用しております。

 さらに、当社グループは、主に取引先企業の資本性金融商品を保有しておりますが、これらから生じる市場の変動リスクにさらされております。なお、資本性金融商品には、短期トレーディング目的で保有するものはありません。資本性金融商品は、定期的に時価や発行体の財務状況等を把握しております。

 なお、デリバティブ取引は、取引権限や限度額等を定めた管理規程に基づき、財務部門が取引を行っております。また、定期的に取引実績を、財務部門所管の役員及び経営会議に報告しております。連結子会社に関しても、当社の規程に準じて管理を行っております。

 主な為替変動リスクのエクスポージャー(純額)は、以下のとおりです。なお、デリバティブ取引により為替変動リスクについてヘッジされているものを除いております。

 

 

前連結会計年度

(2024年3月31日)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

米ドル

46,276

千米ドル

92,242

千米ドル

ユーロ

17,713

千ユーロ

△3,045

千ユーロ

 

 当社グループが連結会計年度末において保有する金融商品について、日本円が米ドル及びユーロについてそれぞれ1%円高になった場合の税引前当期利益及びその他の包括利益(税効果調整前)に与える影響額は次のとおりです。なお、当該分析は他のすべての変数が一定であると仮定しております。

 当該分析には機能通貨建ての金融商品、外貨建て収益及び費用の換算並びに在外営業活動体の資産及び負債の換算による影響額は含まれておりません。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2023年4月 1日

 至 2024年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2024年4月 1日

 至 2025年3月31日)

税引前当期利益

 

 

米ドル

△36

△97

ユーロ

△28

4

その他の包括利益(税効果調整前)

 

 

米ドル

△32

△112

ユーロ

5

14

 

 金利変動リスクのエクスポージャーは、以下のとおりです。なお、デリバティブ取引により金利変動リスクがヘッジされている借入金を除いております。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2024年3月31日)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

変動金利の借入金

7,024

3,957

 

 株価変動リスクのエクスポージャーは、以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2024年3月31日)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産

 

 

長期金融資産

27,630

19,296

 

 

(3) ヘッジ会計

① 為替リスク

 外貨建債権及び外貨建債務について為替リスクにさらされております。また、外貨建の棚卸資産の販売、外貨建の棚卸資産の仕入及び外貨建の子会社株式等の取得に係る予定取引等について為替リスクにさらされております。

 

(公正価値ヘッジ)

 当社グループの為替リスクの管理は、外貨建債権及び外貨建債務の残高の範囲内で先物為替予約等によりリスクヘッジすることを原則としております。

 外貨建債権及び外貨建債務は、取引ごとにヘッジ対象の決済通貨に対して先物為替予約等でヘッジしております。

 ヘッジ対象となる外貨建債権及び外貨建債務に関してヘッジ会計の適格要件を満たす場合に、公正価値ヘッジを適用しております。当社グループではヘッジ対象の外貨建債権及び外貨建債務額とヘッジ手段の想定元本が等しくなるようにヘッジ指定しております。また、連結会社間の外貨建債権債務の為替リスクのヘッジは、ヘッジ対象とヘッジ手段の想定元本が等しくなるようにヘッジ指定しております。ヘッジ有効性評価の目的上、ヘッジ対象とヘッジ手段との間の経済的関係を判断するに当たっては、公正価値の変動に対して高度に相殺効果を有すると予想されるかどうかに基づいております。ヘッジ関係にその存続期間中に影響を与えると予想されるヘッジ非有効部分の主な発生原因は、ヘッジ対象とヘッジ手段の為替レート差から生じるものが想定されます。

 

(キャッシュ・フロー・ヘッジ)

 当社グループの予定取引の為替リスクの管理は、予定取引に対して先物為替予約等を行う場合、原則として決済までの期間が6か月を超えない範囲では月別の予定取引額の50%を上限とし、決済までの期間が6か月以上1年未満の範囲では月別の予定取引額の25%を上限とし、決済までの期間が1年を超える期間の先物為替予約等を行ってはならないとしております。

 外貨建の棚卸資産の販売、外貨建の棚卸資産の仕入、外貨建の子会社株式等の取得及び売却に係る予定取引について、取引ごとにヘッジ対象の決済通貨に対して先物為替予約等でヘッジしております。

 また、連結会社間の一部の外貨建資金取引の為替リスクについて、通貨スワップでヘッジしております。

 上記の取引に関してヘッジ会計の適格要件を満たす場合に、キャッシュ・フロー・ヘッジを適用しております。当社グループではヘッジ対象の外貨建棚卸資産の販売価額、外貨建棚卸資産の仕入価額、外貨建子会社株式等の取得価額及び売却価額とヘッジ手段の想定元本が等しくなるようにヘッジ指定しております。連結会社間の一部の外貨建資金取引の為替リスクのヘッジは、ヘッジ手段の直物要素の公正価値の変動のみを指定し、先渡要素の公正価値の変動はヘッジのコストとして区分して会計処理しております。

 ヘッジ有効性評価の目的上、ヘッジ対象とヘッジ手段との間の経済的関係を判断するに当たっては、キャッシュ・フローの変動に対して高度に相殺効果を有すると予想されるかどうかに基づいております。ヘッジ関係にその存続期間中に影響を与えると予想されるヘッジ非有効部分の主な発生原因は、ヘッジ対象とヘッジ手段の為替レート差から生じるものが想定されます。

 

 期末日におけるヘッジ手段の想定元本の期日別残高及びヘッジ手段の平均レートの内訳は以下のとおりです。

 

前連結会計年度末(2024年3月31日)

 

期日別残高

平均レート

1年以内

1年超

合計

先物為替予約

 

 

 

 

(売建)

 

 

 

 

米ドル

13,867千米ドル

13,867千米ドル

142.21円/米ドル

ユーロ

3,288千ユーロ

3,288千ユーロ

157.26円/ユーロ

(買建)

 

 

 

 

米ドル

13,000千米ドル

13,000千米ドル

145.65円/米ドル

通貨スワップ

 

 

 

 

(売建)

 

 

 

 

80,015,400千円

80,015,400千円

0.24タイバーツ/円

 

当連結会計年度末(2025年3月31日)

 

期日別残高

平均レート

1年以内

1年超

合計

先物為替予約

 

 

 

 

(売建)

 

 

 

 

米ドル

12,977千米ドル

12,977千米ドル

148.59円/米ドル

ユーロ

8,847千ユーロ

8,847千ユーロ

159.74円/ユーロ

(買建)

 

 

 

 

米ドル

61,600千米ドル

61,600千米ドル

145.92円/米ドル

通貨スワップ

 

 

 

 

(売建)

 

 

 

 

52,750,000千円

52,750,000千円

0.23タイバーツ/円

 

 為替リスクに関する公正価値ヘッジの状況は以下のとおりです。

 前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

 ヘッジ指定されているヘッジ手段が連結財政状態計算書に与える影響は以下のとおりです。

 

ヘッジ手段

想定元本

帳簿価額

(資産)

帳簿価額

(負債)

連結財政状態計算書上の表示科目

先物為替予約

 

 

 

 

(売建)

6,269千米ドル

45百万円

 

その他の金融負債

 

2,847千ユーロ

 

 

 前連結会計年度においてヘッジ非有効部分に重要性はありません。

 

 当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 ヘッジ指定されているヘッジ手段が連結財政状態計算書に与える影響は以下のとおりです。

 

ヘッジ手段

想定元本

帳簿価額

(資産)

帳簿価額

(負債)

連結財政状態計算書上の表示科目

先物為替予約

 

 

 

 

(売建)

11,346千米ドル

2百万円

13百万円

 

その他の金融資産

その他の金融負債

 

8,813千ユーロ

 

 

 当連結会計年度においてヘッジ非有効部分に重要性はありません。

 

 為替リスクに関するキャッシュ・フロー・ヘッジの状況は以下のとおりです。

 前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

 ヘッジ指定されているヘッジ手段が連結財政状態計算書に与える影響は以下のとおりです。

 

ヘッジ手段

想定元本

帳簿価額

(資産)

帳簿価額

(負債)

連結財政状態計算書上の表示科目

先物為替予約

 

 

 

 

(売建)

7,598千米ドル

46百万円

 

その他の金融負債

 

441千ユーロ

先物為替予約

 

 

 

 

(買建)

13,000千米ドル

49百万円

 

その他の金融資産

 

通貨スワップ

 

 

 

 

(売建)

80,015,400千円

1,023百万円

その他の金融資産

 

 ヘッジ指定されているヘッジ対象が連結財政状態計算書に与える影響は以下のとおりです。

 

(単位:百万円)

ヘッジ対象

キャッシュ・フロー・ヘッジ

棚卸資産の販売に係る予定取引

△32

棚卸資産の仕入に係る予定取引

33

 

 上記のヘッジ関係は、以下のとおり純損益又はその他の包括利益に影響を与えます。

 上記のほかに、連結会社間の貨幣性項目についてキャッシュ・フロー・ヘッジを適用しておりますが、ヘッジ対象は連結財政状態計算書において相殺消去されております。

 前連結会計年度においてヘッジ非有効部分に重要性はありません。

 

 

 

 

(単位:百万円)

ヘッジ対象

その他の包括利益に認識した報告期間のヘッジ損益

キャッシュ・フロー・ヘッジから純損益に組替調整した金額

組替調整額の連結損益計算書上の表示科目

キャッシュ・フロー・ヘッジからベーシス調整した金額

棚卸資産の販売に係る予定取引

33

△60

その他の営業収益

棚卸資産の仕入に係る予定取引

325

△304

連結会社間の一部の外貨建資金取引

△7,123

7,123

金融費用

 なお、予定取引の発生が見込まれなくなったために、キャッシュ・フロー・ヘッジの評価差額から純損益に再分類した金額はありません。

 連結会社間外貨建債権債務に関連するヘッジコストについて、1,231百万円をその他の包括利益に認識し、

△1,124百万円を組替調整し、金融収益に計上しております。

 

 当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 ヘッジ指定されているヘッジ手段が連結財政状態計算書に与える影響は以下のとおりです。

 

ヘッジ手段

想定元本

帳簿価額

(資産)

帳簿価額

(負債)

連結財政状態計算書上の表示科目

先物為替予約

 

 

 

 

(売建)

1,631千米ドル

1百万円

0百万円

 

その他の金融資産

その他の金融負債

 

34千ユーロ

先物為替予約

 

 

 

 

(買建)

61,600千米ドル

110百万円

 

その他の金融資産

 

通貨スワップ

 

 

 

 

(売建)

52,750,000千円

557百万円

その他の金融負債

 

 ヘッジ指定されているヘッジ対象が連結財政状態計算書に与える影響は以下のとおりです。

 

(単位:百万円)

ヘッジ対象

キャッシュ・フロー・ヘッジ

棚卸資産の販売に係る予定取引

1

棚卸資産の仕入に係る予定取引

76

 

 上記のヘッジ関係は、以下のとおり純損益又はその他の包括利益に影響を与えます。

 上記のほかに、連結会社間の貨幣性項目についてキャッシュ・フロー・ヘッジを適用しておりますが、ヘッジ対象は連結財政状態計算書において相殺消去されております。

 当連結会計年度においてヘッジ非有効部分に重要性はありません。

 

 

 

 

(単位:百万円)

ヘッジ対象

その他の包括利益に認識した報告期間のヘッジ損益

キャッシュ・フロー・ヘッジから純損益に組替調整した金額

組替調整額の連結損益計算書上の表示科目

キャッシュ・フロー・ヘッジからベーシス調整した金額

棚卸資産の販売に係る予定取引

115

△82

その他の営業収益

棚卸資産の仕入に係る予定取引

274

△231

連結会社間の一部の外貨建資金取引

△4,987

4,987

金融費用

 なお、予定取引の発生が見込まれなくなったために、キャッシュ・フロー・ヘッジの評価差額から純損益に再分類した金額はありません。

 連結会社間外貨建債権債務に関連するヘッジコストについて、1,228百万円をその他の包括利益に認識し、

△1,098百万円を組替調整し、金融収益に計上しております。

 

② 金利リスク

 当社グループは、変動金利の借入金及び社債の将来キャッシュ・フローの変動リスクを回避する目的で、金利スワップによりリスクヘッジすることを原則としております。

 変動金利の借入金及び社債は、取引ごとにヘッジ対象である変動金利の借入金及び社債の支払利息に対して金利スワップでヘッジしております。ヘッジ対象となる変動金利の借入金及び社債に関してヘッジ会計の適格要件を満たす場合は、キャッシュ・フロー・ヘッジを適用しております。当社グループではヘッジ対象の金融商品残高とヘッジ手段の名目金額が等しくなるようにヘッジ指定しております。ヘッジ有効性評価の目的上、ヘッジ対象とヘッジ手段との間の経済的関係を判断するに当たっては、キャッシュ・フローの変動に対して高度に相殺効果を有すると予想されるかどうかに基づいております。

 当社グループの管理するヘッジ会計を適用している変動金利の借入金及び社債のリスク・エクスポージャーの程度は以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2024年3月31日)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

変動金利の借入金残高

17,985

13,987

 

 期末日における主なヘッジ手段の想定元本の期日別残高及びヘッジ手段の平均レートは以下のとおりです。

前連結会計年度末(2024年3月31日)

 

期日別残高(百万円)

平均利率(%)

 

1年以内

1年超

合計

金利スワップ

 

 

 

 

 

変動受取固定払

4,000

14,000

18,000

変動

0.0737

固定

1.2521

 

当連結会計年度末(2025年3月31日)

 

期日別残高(百万円)

平均利率(%)

 

1年以内

1年超

合計

金利スワップ

 

 

 

 

 

変動受取固定払

1,000

13,000

14,000

変動

0.4874

固定

1.4880

 

 金利リスクに関するキャッシュ・フロー・ヘッジの状況は以下のとおりです。

 前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

 ヘッジ指定されているヘッジ手段が連結財政状態計算書に与える影響は以下のとおりです。

 

 

 

 

(単位:百万円)

ヘッジ手段

想定元本

帳簿価額

(資産)

帳簿価額

(負債)

連結財政状態計算書上の表示科目

金利スワップ

 

 

 

 

変動受取固定払

18,000

827

その他の金融負債

 

 ヘッジ指定されているヘッジ対象が連結財政状態計算書に与える影響は以下のとおりです。

 

(単位:百万円)

ヘッジ対象

キャッシュ・フロー・ヘッジ

変動金利借入

△574

 このほかに、社債に関してヘッジ会計を中止したヘッジ関係から生じたキャッシュ・フロー・ヘッジの残高が△420百万円あります。

 

 上記のヘッジ関係は、以下のとおり純損益又はその他の包括利益に影響を与えます。

 前連結会計年度においてヘッジ非有効部分はありません。

 

 

 

(単位:百万円)

ヘッジ対象

その他の包括利益に認識した報告期間のヘッジ損益

キャッシュ・フロー・ヘッジから純損益に組替調整した金額

組替調整額の連結損益計算書上の表示科目

変動金利借入

111

170

金融費用

 このほかに、社債に関してヘッジ会計を中止したヘッジ関係から生じたその他の包括利益に認識した報告期間のヘッジ損益が18百万円、キャッシュ・フロー・ヘッジから純損益に組替調整した金額が68百万円あります。

 

 当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 ヘッジ指定されているヘッジ手段が連結財政状態計算書に与える影響は以下のとおりです。

 

 

 

 

(単位:百万円)

ヘッジ手段

想定元本

帳簿価額

(資産)

帳簿価額

(負債)

連結財政状態計算書上の表示科目

金利スワップ

 

 

 

 

変動受取固定払

14,000

11

269

その他の金融資産

その他の金融負債

 

 ヘッジ指定されているヘッジ対象が連結財政状態計算書に与える影響は以下のとおりです。

 

(単位:百万円)

ヘッジ対象

キャッシュ・フロー・ヘッジ

変動金利借入

△176

 このほかに、社債に関してヘッジ会計を中止したヘッジ関係から生じたキャッシュ・フロー・ヘッジの残高が△591百万円あります。

 

 上記のヘッジ関係は、以下のとおり純損益又はその他の包括利益に影響を与えます。

 当連結会計年度においてヘッジ非有効部分はありません。

 

 

 

(単位:百万円)

ヘッジ対象

その他の包括利益に認識した報告期間のヘッジ損益

キャッシュ・フロー・ヘッジから純損益に組替調整した金額

組替調整額の連結損益計算書上の表示科目

変動金利借入

263

134

金融費用

 このほかに、社債に関してヘッジ会計を中止したヘッジ関係から生じたその他の包括利益に認識した報告期間のヘッジ損益が△242百万円、キャッシュ・フロー・ヘッジから純損益に組替調整した金額が71百万円あります。

 

(4) 損失評価引当金

① 信用リスク管理実務

 当社グループは、償却原価で測定する金融資産の予想信用損失に対して損失評価引当金を計上しております。

 損失評価引当金の認識・測定に当たっては、金融資産に関する信用リスクの著しい増大の有無及び信用減損の有無によって金融資産をステージに分類しております。

 ステージ1:信用リスクの著しい増大が見受けられない。

 ステージ2:信用リスクの著しい増大が見受けられるが、信用減損は見受けられない。

 ステージ3:信用リスクの著しい増大、信用減損がともに顕在化している。

 なお、信用リスクの著しい増大とは、当初認識時と比較して、期末日に債務不履行発生のリスクが著しく増大していることをいいます。当社グループにおいては、利息又は元本の支払いについて、原則として30日超の延滞の事実に、債務者の属する業界の景気動向等を加味し、債務者の弁済能力が将来において変化する可能性を踏まえて、信用リスクの著しい増大の有無を判断しております。

 また、当社グループにおいては、発行者又は債務者の重大な財政的困難、利息又は元本の支払いについて原則として90日超の延滞などが生じた場合に債務不履行が生じていると判断しております。

 債務不履行に該当した場合は信用減損の客観的な証拠が存在すると判断し、信用減損金融資産に分類しております。

 上記のステージに関わらず、法的に債権が消滅する場合など、金融資産の全部又は一部について回収できないと合理的に判断される場合は、当該金融資産の帳簿価額を直接償却しております。

 損失評価引当金の見積りに当たっては、一部の金融資産の予想信用損失を集合的ベースで測定しており、グループ会社ごとに独自にグループ又はサブグループを設定しております。

 

 予想信用損失は、契約に基づいて当社グループが受け取るべき契約上のキャッシュ・フローと、当社グループが受け取ると見込んでいるキャッシュ・フローとの差額の現在価値です。金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大している場合は、当該金融資産に係る損失評価引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定し、著しく増大していない場合は、12か月の予想信用損失に等しい金額で測定しております(一般的なアプローチ)。

 なお、上記にかかわらず、重大な金融要素を含んでいない営業債権は、損失評価引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定しております(単純化されたアプローチ)。

 

 12か月及び全期間の予想信用損失の測定に当たっては、過去の事象、現在の状況及び将来の経済状況の予測についての、期末日において過大なコストや労力をかけずに利用可能な合理的で裏付け可能な情報を用いております。なお、予想信用損失を集合的ベースで測定する際、過去における債務不履行の実績率を用いることがあります。

 

② 損失評価引当金及び対象となる金融資産に関する定量的及び定性的情報

 一般的なアプローチが適用される金融資産

 償却原価で測定する金融資産及びその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品の主な期末残高について、当社グループの内部規程に基づいた信用リスクの分類は以下のとおりです。

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2024年3月31日)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

ステージ1

見積期間が

12か月のもの

ステージ2

見積期間が

全期間のもの

ステージ3

見積期間が

全期間のもの

ステージ1

見積期間が

12か月のもの

ステージ2

見積期間が

全期間のもの

ステージ3

見積期間が

全期間のもの

未収金

10,669

205

12,070

9

その他の金融資産

19,179

16,090

長期金融資産

4,732

202

4,828

201

その他

1,819

1,215

 表中の金額は信用リスクに対する最大エクスポージャー(損失評価引当金控除前)を表しております。

 

 上記に対応する損失評価引当金のクラス別増減は以下のとおりです。

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2023年4月 1日

  至 2024年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2024年4月 1日

  至 2025年3月31日)

 

ステージ1

見積期間が

12か月のもの

ステージ2

見積期間が

全期間のもの

ステージ3

見積期間が

全期間のもの

ステージ1

見積期間が

12か月のもの

ステージ2

見積期間が

全期間のもの

ステージ3

見積期間が

全期間のもの

期首残高

124

368

105

408

増加

88

210

331

減少

△129

△170

△36

△194

為替換算差額

20

△0

△87

△3

期末残高

105

408

312

210

 

 単純化されたアプローチが適用される金融資産

 償却原価で測定する金融資産の期末残高について、当社グループの内部規程に基づいた信用リスクの分類は以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2024年3月31日)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

信用リスク度合:低

173,848

161,279

信用リスク度合:中

297

73

信用リスク度合:高

337

279

合計

174,484

161,632

 表中の金額は信用リスクに対する最大エクスポージャー(損失評価引当金控除前)を表しております。

 信用リスク度合(低、中、高)は、ステージの分類(ステージ1、2、3)を参考に判断しております。「① 信用リスク管理実務」をご参照ください。

 

 上記に対応する損失評価引当金の増減は以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2023年4月 1日

  至 2024年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2024年4月 1日

  至 2025年3月31日)

期首残高

906

1,119

増加

407

147

減少

△254

△590

売却目的で保有する処分グループへの振替

△23

為替換算差額

60

△101

期末残高

1,119

551

 

③ 信用補完

 当社グループは、一部の営業債権及び貸付金に対する信用補完として、保険の付保や市場性のある有価証券及び預り保証金等の担保の取得を行っております。

 損失評価引当金の見積りに当たっては、担保等による信用補完の金額を引当対象から控除しております。

 期末日における信用減損金融資産について、クラス別の信用補完の状況は、以下のとおりです。

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2024年3月31日)

当連結会計年度

(2025年3月31日)

 

一般的アプローチが適用される金融資産(未収金等)

単純化されたアプ

ローチが適用される金融資産

一般的アプローチが適用される金融資産(未収金等)

単純化されたアプ

ローチが適用される金融資産

信用減損金融資産

408

337

210

279

担保等による信用補完

 

 

39.公正価値

(1) 経常的に公正価値で測定する資産及び負債

 当初認識後に経常的に公正価値で測定する金融商品は、測定に用いたインプットの観察可能性及び重要性に応じて、公正価値ヒエラルキーの3つのレベルに分類しております。

 

 当該分類において、公正価値のヒエラルキーはレベルの高い順に、以下のように定義しております。

 レベル1:同一の資産又は負債の活発な市場における(無調整の)相場価格により測定した公正価値

 レベル2:レベル1以外の直接又は間接的に観察可能なインプットを使用して測定した公正価値

 レベル3:観察可能でないインプットを使用して測定した公正価値

 

 公正価値測定に複数のインプットを使用している場合は、その公正価値測定の全体において重要な最も低いレベルのインプットに基づいて公正価値のレベルを決定しております。

 

 期末日における経常的に公正価値で測定する資産及び負債の内訳は、以下のとおりです。

 なお、公正価値ヒエラルキーのレベル間の振替は、振替のあった報告期間の期末日に認識することとしております。

 前連結会計年度末(2024年3月31日)

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

レベル1

レベル2

レベル3

合計

資産

 

 

 

 

純損益を通じて公正価値で測定する

金融資産

 

 

 

 

 デリバティブ資産

 

 

 

 

 通貨関連

2,206

2,206

 金利通貨関連

2,169

2,169

 負債性金融商品

352

85

437

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産

 

 

 

 

資本性金融商品

27,630

987

19,572

48,190

 資産 合計

27,630

5,716

19,658

53,004

負債

 

 

 

 

純損益を通じて公正価値で測定する

金融負債

 

 

 

 

 デリバティブ負債

 

 

 

 

 通貨関連

1,098

1,098

 金利関連

827

827

 負債 合計

1,926

1,926

 期末日に保有している資産及び負債について、レベル1とレベル2の間の振替はありません。

 

 

 当連結会計年度末(2025年3月31日)

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

レベル1

レベル2

レベル3

合計

資産

 

 

 

 

純損益を通じて公正価値で測定する

金融資産

 

 

 

 

 デリバティブ資産

 

 

 

 

 通貨関連

1,450

1,450

 金利関連

0

0

 金利通貨関連

666

666

 負債性金融商品

356

523

879

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産

 

 

 

 

資本性金融商品

19,296

729

20,311

40,337

 資産 合計

19,296

3,203

20,834

43,333

負債

 

 

 

 

純損益を通じて公正価値で測定する

金融負債

 

 

 

 

 デリバティブ負債

 

 

 

 

 通貨関連

1,430

1,430

 金利関連

258

258

 負債 合計

1,689

1,689

 期末日に保有している資産及び負債について、レベル1とレベル2の間の振替はありません。

 

 各金融商品の公正価値の評価技法とインプット情報の説明は以下のとおりです。

デリバティブ資産及びデリバティブ負債

 レベル2のデリバティブ資産及びデリバティブ負債は、相対取引のデリバティブであり、金利、外国為替レートなどの観察可能なインプットを使用して公正価値を評価しております。

 

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産

 レベル3のその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産は、市場性のない株式等であり、主に類似企業比準法及びその他の評価技法等を用いて評価しております。公正価値は類似企業のPER比準等によって変動することが想定されます。

 

 なお、観察可能でないインプットを合理的に考えうる代替的な仮定に変更した場合に著しい公正価値の増減は見込まれておりません。

 

 経常的に公正価値で測定するレベル3の資産及び負債の調整表は以下のとおりです。

 前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

期首残高

その他の包括利益

購入等による増加

売却等による減少

期末残高

資本性金融商品

16,939

1,509

1,229

△104

19,572

 

 当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

期首残高

その他の包括利益

購入等による増加

売却等による減少

期末残高

資本性金融商品

19,572

1,480

1,093

△1,835

20,311

 

 その他の包括利益で認識した金額は、連結包括利益計算書の「その他の包括利益を通じて測定する金融資産の公正価値の純変動」に含めております。

 上記のほか、レベル3に区分される負債性金融商品について、前連結会計年度及び当連結会計年度における公正価値の変動に重要性はありません。

 前連結会計年度及び当連結会計年度においてレベル間の振替はありません。

 レベル3に区分される公正価値測定についての評価プロセスに関して、財務部門責任者により承認された評価方針及び手続きに従い、財務部門担当者が四半期ごとに公正価値を測定しております。

 

(2) 非経常的に公正価値で測定する資産及び負債

 前連結会計年度末及び当連結会計年度末における、非経常的に公正価値で測定する資産及び負債の内訳は、主に注記「11.売却目的保有に分類される処分グループ及び非継続事業」、注記「14.非金融資産の減損」に記載しております。

 

(3) 償却原価で測定する金融商品の公正価値

 期末日における償却原価で測定する金融商品の帳簿価額及び公正価値の内訳は、以下のとおりです。

 前連結会計年度末(2024年3月31日)

 

 

(単位:百万円)

 

帳簿価額

公正価値

レベル2

資産

 

 

負債性金融商品

4,564

4,551

合計

4,564

4,551

負債

 

 

社債

149,626

146,494

長期借入金

104,598

104,757

合計

254,225

251,251

 

 当連結会計年度末(2025年3月31日)

 

 

(単位:百万円)

 

帳簿価額

公正価値

レベル2

資産

 

 

負債性金融商品

4,389

4,389

合計

4,389

4,389

負債

 

 

社債

204,412

193,469

長期借入金

211,795

205,216

合計

416,208

398,685

 

 上記を除く金融資産及び負債の公正価値は帳簿価額と一致又は近似しているため、開示しておりません。

 

 各金融商品の公正価値の測定方法は以下のとおりです。

 負債性金融商品

 負債性金融商品の満期償還額及び満期までの受取利息合計額を、新規に類似の負債性金融商品を取得した場合に想定される利率で割り引いた現在価値により算定しております。

 

 社債

 市場価格に基づき算定しております。

 

 長期借入金

 固定金利によるものは元利金の合計額を新規に同様の借入を行った場合に想定される信用リスクを加味した利率で割り引いた現在価値により算定しております。変動金利によるものは短期間で市場金利を反映し、また、当社グループの信用状況も借入実行時と大きく変動していないことから、公正価値は帳簿価額にほぼ等しいと考えられるため、当該帳簿価額によっております。

 

 

 

 

 

40.関連当事者

(1) 関連当事者との取引

 当社と関連当事者との間の取引は、以下のとおりです。なお、当社グループの子会社との取引は連結財務諸表上消去されているため、開示しておりません。

 前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

 

  重要な取引はありません。

 

 当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

  重要な取引はありません。

 

(2) 経営幹部に対する報酬

 当社グループの経営幹部に対する報酬は、以下のとおりです。

 

 

(単位:百万円)

 

 前連結会計年度

(自 2023年4月 1日

  至 2024年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2024年4月 1日

  至 2025年3月31日)

短期従業員給付

 

 

基本報酬

926

990

業績連動報酬

523

465

 合計

1,449

1,456

 短期従業員給付は基本報酬と業績連動報酬であり、それぞれ算定基準を設けております。

 なお、上記以外に前連結会計年度において株式報酬531百万円、当連結会計年度において株式報酬434百万円を計上しております。

 

41.企業結合

 前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

当社の連結子会社である味の素北米ホールディングス社(現北米味の素社)を通じて、米国の遺伝子治療薬CDMOのForge Biologics Holdings, LLC(以下、「Forge社」)の全持分を2023年12月21日(現地時間)に取得し、同社及びその子会社5社は当社の連結子会社となりました。

当社は2023年2月に発表した中期ASV経営 2030ロードマップにおいて、アミノサイエンス®の強みを活かした4つの成長領域を掲げており、ヘルスケア領域はその1つとなります。本買収により、味の素グループのアミノサイエンス®とForge社の遺伝子治療薬CDMOプラットフォームを融合することで、希少疾患で困難を抱える人々に新たな治療法の道を開き、強固な先端医療分野の事業基盤を構築することにより、ロードマップの早期実現を目指します。また2050年を見据え、これまで培った技術・顧客を基盤として、次世代の事業領域に進出することで、付加価値の高い事業モデルへの転換を進め、ヘルスケア領域の成長加速と高収益化を推進します。

 

① 当社グループの業績に与える影響

前連結会計年度の連結損益計算書に含まれるForge社から生じた売上高は7百万ドル(1,010百万円)、当期利益は△15百万ドル(△2,249百万円)です。また、当該企業結合が前連結会計年度の期首に実施されたと仮定した場合の影響額は、売上高は34百万ドル(4,862百万円)、当期利益は△77百万ドル(△11,048百万円)であったと算定されます(非監査情報)。

 

② 移転された対価合計の取得日における公正価値

 

金額

現金

548百万ドル(78,666百万円)

※1. 現金を対価とする企業結合に係る取得関連費用1,290百万円は、「一般管理費」に計上しております。

※2. 1ドル=143.48円(株式取得時レート)

※3. 持分取得後における価格調整が完了し、取得対価は確定しております。

 

③ 子会社の取得によるキャッシュ・アウト

 

金額

取得により支出した現金

548百万ドル(78,666百万円)

取得した子会社における現金及び現金同等物

27百万ドル (3,952百万円)

子会社の取得によるキャッシュ・アウト

520百万ドル(74,714百万円)

※重要な影響はありませんが、契約に基づく価格調整金を上記に含んでいます。

 

 

④ 取得した資産及び引き受けた負債の公正価値及びのれん

(単位:百万円)

 

金額

流動資産

8,429

 現金及び現金同等物

3,952

 売上債権及びその他の債権

1,049

 棚卸資産

2,402

 その他

1,025

非流動資産

48,586

 有形固定資産

16,422

 無形資産

31,924

 その他

239

資産合計

57,015

流動負債

15,433

 仕入債務及びその他の債務

2,770

 短期借入金

8,668

 その他

3,994

非流動負債

2,209

 繰延税金負債

1,714

 その他

494

負債合計

17,642

非支配持分

△1,516

非支配持分控除後資本合計(A)

40,889

移転された対価の合計の取得日の公正価値(B)

78,666

のれん(C)=(B)-(A)

37,777

 取得した資産及び引き受けた負債については、前連結会計年度において取得日公正価値の測定が完了していないため、暫定的に算定しておりましたが、当中間連結会計期間に確定しております。

 この暫定的な会計処理の確定に伴い、取得日公正価値の当初測定額に重要な見直しがなされており、前連結会計年度末の取得日公正価値の測定価額と比較すると、主に繰延税金負債が6,266百万円、のれんが5,803百万円減少しております。

 また、連結財務諸表及び注記などに含まれる前連結会計年度の数値は、当該修正を反映した後の確定額に基づく金額を表示しております。

 

⑤ 取得した債権の公正価値、契約上の未収入金額及び回収不能見込額

取得した「売上債権及びその他の債権」の主な内訳は売掛金であり、その公正価値は7百万ドル(1,049百万円)です。契約金額の総額は7百万ドル(1,049百万円)であり、回収不能と見込まれるものはありません。

 

 当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

前連結会計年度に行われたForge社との企業結合について、前連結会計年度において取得日公正価値の測定が完了していないため、暫定的に算定しておりましたが、当中間連結会計期間に確定しております。また、前連結会計年度に関連する連結財務諸表は、暫定的な会計処理の確定による内容を反映させた金額としております。

 

42.重要な後発事象

(株式分割)

 当社は、2024年11月7日開催の取締役会決議に基づき、2025年4月1日付で株式分割を行っております。

 

1.株式分割の目的

 当社株式の投資単位当たりの金額を引き下げることにより、投資家の皆様がより投資しやすい環境を整え、投資家層の拡大を図ることを目的としております。

 

2.株式分割の概要

(1) 分割の方法

 2025年3月31日を基準日として、同日最終の株主名簿に記録された株主の所有する普通株式1株につき、2株の割合をもって分割いたします。

 

(2) 分割により増加する株式数

株式分割前の発行済株式総数

502,818,808株

今回の分割により増加する株式数

502,818,808株

株式分割後の発行済株式総数

1,005,637,616株

株式分割後の発行可能株式総数

2,000,000,000株

 

(3) 分割の日程

基準日公告日

2025年3月14日

基準日

2025年3月31日

効力発生日

2025年4月1日

 

(4) その他

① 配当について

 今回の株式分割は、2025年4月1日を効力発生日としておりますので、2025年3月31日を基準日とする2025年3月期の期末配当金については、株式分割前の当社普通株式が対象となります。

② 資本金の額について

 今回の株式分割に際し、資本金の額の変更はありません。

 

(5) 1株当たり情報に及ぼす影響

 株式分割による影響については、注記「37.1株当たり当期利益」に記載しております。

 

 

(自己株式の取得)

 当社は、2025年5月8日開催の取締役会において、以下のとおり、会社法第165条第3項の規定により読み替えて適用される同法第156条の規定に基づき、自己株式取得に係る事項を決議いたしました。

 

1.自己株式の取得を行う理由

 株主還元水準の向上及び資本効率の改善を目的としております。

 

2.取得に係る事項の内容

(1) 取得対象株式の種類

普通株式

(2) 取得し得る株式の総数

50百万株(上限)

(発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合5.03%)

(3) 株式の取得価額の総額

1,000億円(上限)

(4) 取得期間

2025年5月9日から2025年11月30日まで

(5) 取得方法

①自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による買付け

②東京証券取引所における市場買付け

(6) その他

本件により取得した自己株式については、会社法第178条の規定に基づく取締役会決議により、全て消却する予定であります。(注1)

 

 (注1)当社は、2023年5月11日に発行済株式総数の1%程度を上限に、取得した自己株式を保有する方針を決議しました。自己株式として保有する数量が上限に達しているため、今回の自己株式取得分は全て消却することとします。

 

<ご参考:2025年3月31日時点(注2)>    発行済株式総数(自己株式を除く) 994,399,768株

自己株式数 11,237,848株

 

 (注2)2025年4月1日を効力発生日として、普通株式1株につき2株の割合をもって株式分割を実施しており、上記株式数は当該株式分割を考慮した株式数を記載しております。

 

 上記(5)取得方法の①自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による買付けについては、2025年5月9日に、以下のとおり、自己株式の取得を実施しております。

(1) 取得対象株式の種類

普通株式

(2) 取得した株式の総数

9,824,800株

(発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合約0.99%)

(3) 取得した株式の総額

29,621,772,000円(1株につき3,015円)

 なお、①自己株式立会外買付取引による自己株式の取得完了後、2025年5月8日の取締役会において決議した取得し得る株式の総数及び総額の上限から、①自己株式立会外買付取引により取得した株式の総数及び総額を控除した株式の数量及び金額を上限として、②東京証券取引所における市場買付けを引き続き実施してまいります。

 

 

 

 

(2)【その他】

当連結会計年度における半期情報等

 

 

中間連結会計期間

当連結会計年度

売上高(百万円)

744,250

1,530,556

税引前中間(当期)利益(百万円)

78,179

108,330

親会社の所有者に帰属する中間

(当期)利益(百万円)

50,227

70,272

基本的1株当たり中間(当期)利益(円)

49.47

69.77

(注)当社は、2025年4月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行っております。基本的1株当たり中間(当期)利益は、当連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算定しております。