文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「売り手によし、買い手によし、世間によし、三方よし」を規範とし、飼料の生産から食品の販売まで取り扱う垂直型メーカーとして「安全・安心」で「良質」な製品を提供することを通じて、豊かな食文化の実現に貢献することを経営理念としております。
当社グループは、これまでに取り組んでまいりました構造改革、売上拡大、企業体質の強化による収益基盤の改善を更に推し進め、本年4月からの2ヵ年を事業基盤の確立の期間として「第四次中期経営計画」を策定いたしました。整いつつある収益構造を確実なものとし、持続的な事業発展を目指してまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、前中期経営計画期間において、従来、当面の目標値としていた売上高経常利益率2%を達成し、期末配当も実施いたしました。今後は、持続的な成長を可能とする事業基盤の確立に取り組み売上高500億円、経常利益15億円、売上高経常利益率3%超を目標として、安定配当を目指してまいります。
(3) 中長期的な経営戦略
「第四次中期経営計画」では、「前進~次のステージへ」をテーマとして、「収益基盤」「財務基盤」「経営基盤」の安定化を図り、持続的な成長を可能とする事業基盤の確立に取り組みます。「収益基盤」については、急拡大している機能性食品の増産対応や加工食品工場の最適生産体制を構築するとともに、投資効果の検証等を通じて収益体制を確立させてまいります。「財務基盤」については、有利子負債や在庫の圧縮による財務改善を図りつつ成長事業、利益拡大が見込める分野へ集中投資を行います。「経営基盤」については、コーポレートガバナンスを更に強化し継続的な企業価値向上を図ってまいります。
(4) 会社の対処すべき課題
当社を取巻く原料事情は、今後も厳しい状況が続くものと思われます。魚肉ねり製品の主原料であるすり身、食肉加工品の主原料である豚肉、養魚用飼料の主原料である魚粉などは相場変動により収益を圧迫する要因となります。当社は、前中期経営計画において企業体質の強化を事業戦略の最大テーマとして実行し、当初の目標を達成することができました。「第四次中期経営計画」においても、外部環境の変化に柔軟に対応しうる「ぶれない事業」を構築すべく、先行き不透明な事業環境にも左右されない力強い企業として持続的な事業発展を目指してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性がある全てのリスクを網羅したものではありません。
(1) 特定の取引先への依存
当社グループは、主に魚肉ねり製品、養魚用飼料においてマルハニチロ株式会社への売上比率が高く、売上高全体に占める割合は15.5%となっております。同社との取引は安定的に推移しておりますが、この取引に支障が生じた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 水・畜産物相場等
当社グループは、水・畜産物の加工品、豚肉、牛肉などの取り扱いが多く、水・畜産物相場の変動により業績に影響を及ぼす可能性があります。また、飼料事業における配合飼料の販売先には水・畜産物の生産者が多く含まれるため、生産物の市場相場が大幅に低下した場合には、その販売先の経営状況悪化により、債権回収に問題が発生することや債務保証に対する保証債務の履行を求められる可能性があります。
(3) 原材料仕入価格の変動
当社グループで製造する主な製品の主原料の多くは農・畜産物や水産物です。このため、産地での天候不順などによる収穫量の減少や、先物相場における投機の過熱などは、大幅な価格変動を与える要因となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 為替変動リスク
当社グループは、原材料などの輸入および製品などの輸出入において外貨建取引を行っていること、ならびに外貨建の資産を保有していることから、急激な為替変動があった場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 食品の安全性
当社グループは、食品の安全性がますます強く求められるなか、品質管理体制の強化を図り「安全・安心」に取り組んでおります。
しかしながら、当社グループの取り組みを超えた事象の発生や、食の安全を脅かすような社会全般にわたる問題が発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 金利の変動
当社グループは、資金需要に対してその内容や財政状況および金融環境を考慮し、調達の金額・期間・方法などを判断しております。今後の金利の変動に備え、固定金利・変動金利を適宜組み合わせて調達を行っておりますが、金利が上昇した場合には支払利息が増加し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 自然災害等のリスク
地震や台風などの大規模災害の発生により、当社グループの事業所が被害を受け、事業活動の停止や多額の復旧費用の支出などの甚大な損害を被る可能性があります。また、飼料事業における配合飼料の販売先には水・畜産物の生産者が多く含まれ、これらの事業所が被害を受けた場合には、売上高の減少やその販売先の経営状況悪化による債権回収に係る問題の発生、あるいは保証債務の履行を求められることなどにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
当連結会計年度のわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続く緩やかな回復基調で推移いたしました。食品業界におきましては、販売競争が激化するなか、物流費などのコスト増加に加え、人手不足が深刻化するなど厳しい経営環境が続きました。
このような状況のなか、当社グループは前連結会計年度からの2ヵ年を「強化」の期間とし、「人財育成」および「基盤整備」を基本方針とする「第三次中期経営計画」(2017年3月期~2018年3月期)のもと、安定的な利益確保に向けて構造強化を図り、持続的な事業発展を目指してまいりました。
「人財育成」については、課題解決による能力向上をテーマに、人事評価制度の再構築や個々のスキルに合わせた従業員教育の充実などを通じて、能力開発や技術レベルの向上を図りました。また、「基盤整備」については、前計画の基本方針である「売上最大」「品質最高」「経費最小」に継続して取り組み、一層の強化に努めました。
当連結会計年度の当社グループの売上高は、機能性食品素材カツオエラスチンの販売拡大や魚肉ねり製品の輸出増加などがあったものの、養魚用飼料の販売数量が減少したことにより432億74百万円(前期比4.3%減少)となりました。損益面におきましては、売上減少や豚肉相場が高値で推移したことによる仕入コストの増大などにより営業利益10億14百万円(前期比10.9%減少)となったものの、営業外収支の改善により経常利益11億50百万円(前期比4.7%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益8億17百万円(前期比17.8%増加)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
魚肉ねり製品におきましては、国内市場が縮小傾向にあるなか、中国・香港への輸出量が増加したことなどにより、増収となりました。
機能性食品におきましては、機能性食品素材カツオエラスチンの販売が国内外で大きく伸長したことや、高齢者向けソフト食「ソフミート」や和菓子の販売が好調に推移したことにより、増収となりました。
これらにより、売上高は44億96百万円(前期比10.5%増加)、セグメント利益(営業利益)は3億39百万円(前期は19百万円)となりました。
畜産食品事業
ハム・ソーセージ等食肉加工品におきましては、OEM(相手先ブランド供給)製品の販売数量が減少したことにより、減収となりました。
肉類におきましては、豚肉相場が高値推移するなか、豚肉の販売数量が増加したことにより、増収となりました。
調理食品におきましては、新規ルートでの販売を開始したことにより、増収となりました。
これらにより、売上高は202億38百万円(前期比1.9%増加)となりました。損益面においては、豚肉仕入コストや物流費の増加などによりセグメント利益(営業利益)は5億61百万円(前期比4.6%減少)となりました。
飼料事業
養魚用飼料におきましては、厳しい販売競争が続くなか、既存取引先への販売数量が減少したことにより、減収となりました。
水産物におきましては、鰻の販売数量が減少したことなどにより、減収となりました。
畜産用飼料におきましては、養豚用飼料の販売単価が上昇したことにより、増収となりました。
これらにより、売上高は165億69百万円(前期比12.8%減少)、セグメント利益(営業利益)は9億90百万円(前期比29.9%減少)となりました。
その他の事業
その他の事業におきましては、売上高は19億70百万円(前期比14.9%減少)、セグメント利益(営業利益)は1億61百万円(前期比0.0%増加)となりました。
当連結会計年度末における資産合計は294億8百万円となり、前連結会計年度末に比べ16億86百万円増加しました。流動資産の増加(前期末比15億4百万円増加)は、主に現金及び預金が6億25百万円、受取手形及び売掛金が8億7百万円増加したことなどによるものであり、固定資産の増加(前期末比1億82百万円増加)は、主にリース資産(純額)が1億35百万円増加したことなどによるものです。
当連結会計年度末における負債合計は216億90百万円となり、前連結会計年度末に比べ9億7百万円増加しました。流動負債の増加(前期末比13億11百万円増加)は、主に短期借入金が2億62百万円、その他(未払消費税等)が1億87百万円減少したものの、買掛金が10億4百万円、未払金が6億4百万円増加したことなどによるものであり、固定負債の減少(前期末比4億3百万円減少)は、主にリース債務が1億26百万円増加したものの、長期借入金が5億84百万円減少したことなどによるものです。
当連結会計年度末における純資産合計は77億18百万円となり、前連結会計年度末に比べ7億78百万円増加しました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益を8億17百万円計上したことなどによるものです。
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、投資活動によるキャッシュ・フロー、財務活動によるキャッシュ・フローは減少したものの、営業活動によるキャッシュ・フローは増加し、前連結会計年度末に比べ6億75百万円増加の27億65百万円(前期末比32.3%増加)となりました。
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は22億91百万円(前期は25億38百万円の増加)となりました。これは主に、売上債権の増加額が6億78百万円あったものの、税金等調整前当期純利益10億60百万円、減価償却費7億91百万円の計上や、仕入債務の増加額が10億42百万円あったことなどによるものです。
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は3億98百万円(前期は4億52百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が4億30百万円あったことなどによるものです。
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は12億13百万円(前期は14億9百万円の減少)となりました。これは主に長期借入れによる収入が8億40百万円あったものの、長期借入金の返済による支出が14億56百万円、リース債務の返済による支出が2億69百万円、短期借入金の純減少額が2億30百万円あったことなどによるものです。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前期比(%) |
|
水産食品事業 |
3,229,690 |
+6.0 |
|
畜産食品事業 |
13,933,255 |
△0.1 |
|
飼料事業 |
16,994,041 |
△11.8 |
|
合計 |
34,156,986 |
△5.8 |
(注) 1 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
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セグメントの名称 |
金額(千円) |
前期比(%) |
|
水産食品事業 |
401,032 |
+3.7 |
|
畜産食品事業 |
6,346,546 |
+3.2 |
|
飼料事業 |
2,409,744 |
△15.1 |
|
その他の事業 |
922,434 |
△10.2 |
|
合計 |
10,079,757 |
△3.1 |
(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前期比(%) |
|
水産食品事業 |
4,496,128 |
+10.5 |
|
畜産食品事業 |
20,238,380 |
+1.9 |
|
飼料事業 |
16,569,899 |
△12.8 |
|
その他の事業 |
1,970,202 |
△14.9 |
|
合計 |
43,274,610 |
△4.3 |
(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりです。
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相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
マルハニチロ㈱ |
8,227,948 |
18.2 |
6,725,454 |
15.5 |
(注) 総販売実績に対する割合が10%以上のものについて記載しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。また、この連結財務諸表の作成にあたって、一部将来の見積もりに基づき作成されているものについては、当社グループにおける過去の実績や将来の計画を検討し、合理的と考えられる事項に基づいて作成しております。これらの詳細については、「第5 経理の状況 1 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、売上高は前年を下回ったものの、利益面においては魚肉ねり製品や機能性食品、調理食品等の販売が拡大し収益力の底上げが図られていると認識しております。
また、継続して取り組んでまいりました与信管理の徹底や有利子負債の削減等により営業外収支も改善し、売上高経常利益率は2.7%となり、前連結会計年度に続いて2%を超えることができております。
これらのことから従来、当面の目標値としていた売上高経常利益率2%は達成したと判断しており、今後は売上高500億円、経常利益15億円、売上高経常利益率3%超を新たな目標として取り組んでまいります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、主には「2 事業等のリスク」に記載したものが考えられます。特に、当社グループが取り扱う製・商品や原材料の多くは農・畜産物や水産物であるため、相場による価格変動が業績に影響を与える可能性があると認識しております。そのため、為替予約による為替リスクのヘッジや原材料の調達範囲の拡大等により、リスク要因を分散・低減するよう努めております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、運転資金及び設備資金は自己資金または金融機関からの借入れにより調達することとし、安定的な資金調達により十分な流動性を確保することを方針としております。また、短期流動性を確保するため、資金余剰状態にあるグループ会社から当社が資金を借入れ、資金需要が発生しているグループ会社へ貸出しを行うグループ資金貸借を行っております。なお、当連結会計年度末現在において計画されている重要な設備の新設は、今後も売上拡大が見込まれる機能性食品素材の増産対応のための設備です。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりです。
水産食品事業
魚肉ねり製品は生産性の改善や輸出の拡大、機能性食品は機能性食品素材カツオエラスチンや高齢者向けソフト食「ソフミート」の売上拡大等により、業績が大きく改善しております。特に、販売数量が急拡大しているカツオエラスチンについては増産対応のための設備を計画しており、更なる業績の拡大が見込まれます。
畜産食品事業
OEM製品の販売数量が減少する等ハム・ソーセージ等食肉加工品は売上が減少していますが、新たな取引先の開拓等により調理食品は売上を伸ばしております。今後は複数ある加工食品工場の最適生産体制を構築し、それぞれの生産拠点の特性を活かした効率的な生産を行い業績の拡大を図ってまいります。
飼料事業
厳しい販売競争が続く中、養魚用飼料は販売数量が減少していますが、輸出の拡大や魚粉事情に影響されにくい新時代飼料の伸長等の販売強化策を実施しています。また、当社の技術力を活用した抗病性飼料の開発やマグロ用飼料ツナフードの市場開拓、安定的な原料調達やコスト低減を目的とした原料調達範囲の拡大等を通じて業績の拡大を図ってまいります。
該当事項はありません。
当社グループ(当社及び連結子会社)は、日本の食卓を安全で、豊かで、楽しいものにすることを基本方針として、新しい食品素材の開発から製品の開発、環境に配慮した配合飼料の開発等、幅広い研究開発活動を行っております。
研究開発体制は、当社の開発部、品質保証部、品質管理課、事業開発課、商品開発課、研究課、水産研究センター、家畜魚類診療所および各子会社の研究開発部門により推進されており、研究開発要員はグループ全体で79名です。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は5億12百万円であり、各セグメント別の研究の目的、主要課題、研究成果及び研究開発費は、次のとおりです。
(1) 水産食品事業及び畜産食品事業
水産食品事業及び畜産食品事業における研究開発の基本方針として、
① 大手食品メーカーおよび異業種との協働型新規食品の開発
② 受託食肉加工品(OEM)の迅速かつ効率的開発
③ 高齢者社会に対応した健康志向食品及び機能性食品の開発
④ 天然物由来機能性素材(健康食品及び化粧品素材)の研究・開発
以上4項目を研究開発テーマとし、当社の開発部を中心に品質保証部、品質管理課、事業開発課、商品開発課、林兼フーズ㈱の研究開発部門と連携し、水産食品事業及び畜産食品事業一体として研究開発活動を推進しております。
研究開発テーマの内、特に注力しているのは天然物由来機能性素材の研究・開発であり、当連結会計年度における主な取り組みは、機能性素材の試験管内試験、動物試験やヒト臨床試験の実施によるエビデンスの蓄積と成果発表で、その内容は以下の通りです。
エラスチンに関しては、ヒト臨床試験を行った結果、「血小板凝集阻害作用」「血管弛緩作」「血管内皮保護作用」「血流低下抑制作用」が確認され、血管老化・弾性・内皮機能の改善が見られました。また、体感のアンケートでは、「手足の冷え」「腰痛」「疲れやすさ」「目の疲れ」「イライラ感」「物忘れ」「体調の悪さ」が改善されるとの結果を得ました。
ヒシエキスに関しては、抗糖化に着目し、「美容」「生活習慣病」の分野で研究開発とユーザーによる商品化推進のためのエビデンス取得に努めております。
アスコフィランHSに関しては、免疫を中心とした研究を行いました。
これらの成果については学会、展示会での発表や商業誌への投稿などで公表しております。
さらに、大学及び異業種企業との共同研究により、有望な機能性を有する食品及び素材の開発、製品化を推進しております。
なお、当連結会計年度における研究開発費は3億89百万円です。
飼料事業における研究開発は、「食の安全・安心」を基本として、生産物の安全性と環境への配慮を重視した配合飼料の開発に重点をおき、素材から製品まで幅広い分野で行っております。
養魚用飼料は、「自然に魚に人にやさしい飼料」を研究開発の基本方針として、
① 環境への負担が少なく生産性向上能力を併せ持つ高性能EP飼料の開発と普及
② 魚が本来有する恒常性維持能力や健康維持能力の向上を目的とした機能性飼料の開発と普及
③ 見た目と味で満足させる高品質養殖魚の生産に寄与する肉質改善飼料開発
④ 供給・価格の安定しない魚粉に依存しない新時代養魚用飼料の開発
⑤ 難治性魚病対策や魚の衛生対策の確立
以上5項目をテーマに掲げて、当社研究課、水産研究センターおよび家畜魚類診療所が一体となって研究開発に取り組んでおります。
当連結会計年度における養魚用飼料の主な成果は、商品開発では、マグロ用配合飼料「ツナフード」について物性面および性能面での更なる改良を行い、大きな成果が期待できるようになりました。また、特許では、マルハニチロ㈱および国立大学法人東京大学と共同でベコ病の予防法を世界で初めて開発し、共同出願にて特許を取得しました。ベコ病とは、主にブリ類の稚魚が感染する病気で、微胞子虫の感染により個体のへい死や筋肉に痕跡が残り商品価値を下げるなど、養殖場では大きな被害を出しているもので、今後は共同で水産用医薬品化を目指してまいります。
継続中のものとしては、当社が販売する全ての魚種用で魚粉に依存しない新時代飼料の開発、抗寄生虫や抗病性等の養殖生産性改善効果を有する機能性飼料開発などがあります。また、外部機関との共同研究として、国立研究開発法人 水産研究・教育機構等の産官学研究機関と「クロマグロ養殖用の高機能、高効率餌料の開発事業」に取り組んでおり、その他では、国立大学法人九州大学及び長崎総合水産試験場と共同研究開発に取り組んでおります。
畜産用飼料は、黒豚や赤鶏に代表される高品質・高付加価値生産物を育てる飼料の開発に注力しております。
なお、当連結会計年度における研究開発費は1億23百万円です。