第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

カゴメグループは、「感謝」「自然」「開かれた企業」を企業理念としております。これは、創業100周年にあたる1999年を機に、カゴメグループの更なる発展を目指して、創業者や歴代経営者の信条を受け継ぎ、カゴメの商品と提供価値の源泉、人や社会に対し公正でオープンな企業を目指す決意を込めて、2000年1月に制定したものです。


また、カゴメグループは今後も「自然を、おいしく、楽しく。KAGOME」をお客様と約束するブランド価値として商品をお届けしてまいります。

 

 (2) 中長期的な会社の経営戦略と目標とする経営指標

① 環境認識

中長期的な環境変化として、世界においては、人口の増加、異常気象による天然資源、食糧・水の不足が更に深刻化し、国内においては、人口減少や超高齢化社会の進行、それに伴う労働力不足や介護問題の深刻化などが予想されます。そのため、企業は今以上に、これらの課題に対応することで、社会に貢献していくことが求められます。

当社は社会環境の変化を予測し、その時代の要請を事業戦略に組み込みながら、当社ならではの方法で社会課題の解決に貢献することが、当社の社会的価値を高めることに繋がると考えております。そして、それらを実現するための新たな経済価値やビジネスモデルを創出する力の向上が、当社にとっての事業機会と捉えております。そして、環境変化を事業機会と捉え、新たな経済価値やビジネスモデルを創出する力を向上しなければなりません

② 長期ビジョン及び中期経営計画

<長期ビジョン>

 当社は、2015年に行った「10年後の環境予測」において「深刻化する国内外の社会問題」を認識し、特に取り組むべき社会課題を「健康寿命の延伸」、「農業振興・地方創生」、「世界の食糧問題」の3つに定めております。

 

当社のありたい姿として「食を通じて社会課題の解決に取り組み、持続的に成長できる強い企業になる」ことを掲げ、2025年までの長期ビジョンとして「トマトの会社」から、「野菜の会社」になることを目指しております。事業領域をトマトから野菜に広げ、価値ある多様な野菜を、多様な加工度・形態で、多様な市場に提供することにより、国内の野菜摂取不足を解消させることで「健康寿命の延伸」に貢献していき、連結売上収益2,500億円、連結事業利益200億円(事業利益率8%)を目指します。

 

<中期経営計画>

2025年のありたい姿や長期ビジョンの達成に向けて、2021年度までの3ヵ年を新たな中期経営計画として位置付けております。新事業・新領域に挑戦し、当社の社会的価値、経済的価値を一層高めていくことに取り組んでまいります。

重点戦略につきましては、対処すべき課題の項に記載します。定量目標につきましては、2021年度の連結売上収益2,120億円、連結事業利益162億円の達成を目指します。

※長期ビジョン及び中期経営計画の定量目標はIFRSに基づき作成しております。

 

 (3) 会社の対処すべき課題

2020年度は、以下4点の重点課題に取り組んでまいります。

① 「バリューアップ」と「ムダ・ムリ・ムラの削減」の継続

・第1次中期経営計画の積み残し課題である農事業、国際事業の収益構造改革の完遂

・事業や商品の価値を磨き採算性を高めるバリューアップ

② 新事業・新領域への挑戦

・ベジタブル・ソリューションによる多様な野菜素材の活用

・「野菜をおかずで摂る」ことを通じた野菜摂取機会の創出

③ 「働き方の改革」から「生き方改革」へ

・ダイバーシティの推進

・総労働時間1,800時間に向けた取組み

・人事、研修制度改革

・健康経営の推進

④ 「強い企業」になるためのしくみづくり

・品質、環境マネジメント

・基幹業務システム入替に伴う業務標準化

 

(4) 株式会社の支配に関する基本方針

①  基本方針の内容

当社の株式について、特定の買付者による大量取得行為が行われる場合に、株主の皆さまが当社の株式を売却されるか否かは、最終的には株主の皆さまのご判断に委ねられるべきものと考えられますが、その前提として、株主の皆さまに適切かつ十分な情報をご提供したうえで、ご判断を頂くために適切かつ十分な期間と機会を確保することが重要と考えられます。そのためには、当社取締役会が、大量取得行為を行おうとする者から詳細な情報を収集して、これを株主の皆さまにご提供するとともに、かかる大量取得行為が当社の企業価値及び株主共同の利益を害する虞があるものと判断する場合には、当該大量取得行為に係る提案と当社取締役会が作成する代替案のいずれを選択すべきかについて、株主の皆さまに適切かつ十分な情報をご提供したうえでそのご判断を仰ぐことが、当社の企業価値及び株主共同の利益を確保・向上させるために最善の方策であると当社は考えます。

 

②  基本方針の実現に資する特別な取り組み

当社グループは、この企業理念に則り、企業の成長は、社会の成長とともにあることを認識し、「開かれた企業」として、世界に広がるあらゆるステークホルダーの皆さまと手を携え、新たな価値ある商品を提供できるよう取り組んでおります。また、当社グループのつくる商品の価値の源は、「自然」であり、自然に根差し、農業から生産、加工、販売と一貫したバリューチェーンを持った世界でもユニークな企業として、この強みを活かし、グローバル市場を見据えて激しい環境変化に対応するスピードと競争力を強化する経営を推進しております。そして、すべてのステークホルダーに「感謝」の心を持ち、皆さまに愛され支持される会社であり続けられるよう、たゆまず努力をしてまいります。

 

(イ)中期経営計画による企業価値向上への取り組み

当社グループは、中期経営計画を策定するにあたり、将来の環境変化について、徹底した予測を行いました。その結果、明らかになったのは日本国内における社会問題の深刻化でした。中でも「健康寿命の延伸」は当社グループが真っ先に取り組むべきテーマであり、この他にも「農業の成長産業化」「地方創生」「世界の食糧不足」などは、当社グループが解決に貢献をするべきテーマであると認識しました。そこで当社は、2025年のありたい姿を「食を通じて社会問題の解決に取り組み、持続的に成長できる『強い企業』になる」とし、2016年には「トマトの会社から野菜の会社に」という長期ビジョンを定めました。当社の保有する生鮮野菜、ジュース・調味料、冷凍素材、サプリメントなど、野菜を手軽に摂取できる幅広い商品や、野菜の健康価値情報の提供、新規事業の創出などを通じて、ありたい姿や長期ビジョンの実現を目指してまいります。長期ビジョンの定量目標は、連結売上収益2,500億円、連結事業利益200億円の達成ですが、当社は、この財務的な目標数値以外にも「日本人の1日1人あたりの野菜摂取量を293gから厚生労働省の推奨する目標値350g以上にすること」と「カゴメが国内で供給する緑黄色野菜の供給割合を約12%から15%以上にすること」を掲げ、「野菜の会社」の実現に向けた企業活動を展開してまいります。

 更に長期の2035年~40年を見据えては「社員から役員までの全ての階層における女性比率を50%にする」という目標を定め、ダイバーシティ活動を推進しております。この活動によって、新たなイノベーションを起こす企業へと変革し、多様化する消費者ニーズへの対応や、購買者視点に立った事業戦略の展開を進めてまいります。

 

(ロ)コーポレート・ガバナンスの強化に向けた取り組み

当社は、企業理念「感謝」、「自然」、「開かれた企業」に則り、持続的な成長と中長期的な企業価値向上の実現を目指しており、そのためにコーポレート・ガバナンスを重要な経営課題であると認識しております。当社では、コーポレート・ガバナンスの基本を「『自律』の更なる強化と『他律』による補完である」と考えております。これは、自らの意思で時代に適応するコーポレート・ガバナンスを構築することを原則としながら、「カゴメファン株主づくり」の推進や社外取締役の機能の活用などにより外部の多様な視点を取り入れていくことで、客観性や透明性を担保していくというものです。

当社は、カゴメならではの個性や独自性を活かしつつ、ステークホルダーとの対話を図る中で、高度なアカウンタビリティを実現し、真の「開かれた企業」を目指してまいります。

当社は、監督と執行の機能分離をすすめ、経営のスピードアップと経営責任の明確化につなげるべく2016年3月に監査等委員会設置会社に移行しました。移行にあたっては、取締役会の主たる役割を、経営戦略・経営方針の決定とその執行モニタリングと定めました。また、当社は、独自に定めた「社外取締役の独立性基準」を満たす社外取締役を3名以上選任することで、アドバイス機能の充実と監督機能の強化を図り、その実効性を高めております。

監査等委員会においては、常勤監査等委員を1名以上置くことを方針とし、内部統制システムを利用して、取締役の業務執行の適法性、妥当性を監査しております。

取締役の指名や報酬については、独立社外取締役が半数以上を占める報酬・指名諮問委員会において、審議した内容を取締役会に諮り決定することで、客観性、公正性を高めております。

業務執行については、執行役員制度のもと、一定の基準により、執行の責任と権限を各部門に委任し、取締役会決議・報告事項の伝達、周知及び執行役員間の連絡、調整を図ることを目的に執行役員会を設置しております。また、社長のリーダーシップの下、機動的かつ相互に連携して業務執行ができるよう経営会議を設置しております。経営会議において審議を行うことで適切なリスクテイクを可能としており、責任を明確にしたうえでスピーディーな意思決定を行っております。

 

③  基本方針に基づく不適切な支配の防止のための取り組み

当社はこのような考え方に基づき以下のとおり、当社株式の大量取得行為に関する対応策(以下「本ルール」といいます。)を制定し、導入いたしました。本ルールは、当社株式の買付(以下において定義します。)が行われる場合に、買付者(以下において定義します。)に対して、予め遵守すべき手続きを提示し、株主の皆さまに対して、買付者による買付提案に応ずるべきか否かを判断するために適切かつ十分な情報並びに期間及び機会をご提供することを確保するとともに、買付提案の検証及び買付者との交渉を行うことを通じて、当社の企業価値及び株主共同の利益を害する買付を抑止し、当社の企業価値及び株主共同の利益を確保し、向上させることを目的としております。
 

 

当社は、万一当社の企業価値及び株主共同の利益を害する虞がある買付の提案がなされた場合であっても、かかる買付提案に対する対抗策の発動は、株主の皆さまの株主共同の利益にかかわるものであるため、原則として株主の皆さまの意思を確認したうえで行うべきものであると考えております。そのため、本ルールでは、買付者から買付提案がなされた場合には、当社取締役会が買付者から詳細な情報を収集し、これを独立委員会(以下において定義します。)に提供したうえで、当社取締役会及び独立委員会において慎重かつ十分な検証を行います。当社取締役会は、独立委員会が、当該買付提案は当社の企業価値及び株主共同の利益を害する虞があるとの勧告を行った場合には、その勧告に従い(但し、勧告に従うことが、取締役の善管注意義務に違反する場合があると判断する場合は除きます。)、株主の皆さまに対して、買付者の買付提案及び当該買付提案に対する当社取締役会の見解並びに当社取締役会が作成する代替案に関する適切かつ十分な情報を提供したうえで、速やかに株主意思確認総会等を開催することにより、株主の皆さまに対抗策を発動すべきか否かをご判断頂くこととしております。

なお、買付が当社の企業価値及び株主共同の利益を毀損することが明らかである場合や、買付者が本ルールを遵守しない場合には、株主意思確認総会等を開催することなく、独立委員会の勧告に従い(但し、勧告に従うことが、取締役の善管注意義務に違反する場合があると判断する場合は除きます。)、対抗策を発動の決議を行います。

※1 「買付」とは、当社が発行者である株券等について、保有者の株券等保有割合が20%以上となる買付その他一切の行為、または当社が発行者である株券等について、公開買付者及びその特別関係者の株券等所有割合の合計が20%以上となる公開買付をいいます。

 

※2 「買付者」とは、買付を行う者及び買付を行おうとする者(当社の同意を得ることなく、かかる買付に関する情報開示等を行う者及び買付提案を行う者を含む)をいいます。

 

※3 「独立委員会」とは、当社の業務執行を行う経営陣から独立した当社の社外役員又は学識経験者等の中から、当社取締役会決議に基づき選任される3名以上の委員によって構成される委員会をいいます。

 

④  具体的取り組みに対する当社取締役会の判断及びその理由

当社取締役会は、本ルールの設計にあたり、以下の事項を考慮し盛り込むことにより、本ルールが基本方針に従い、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上させるために最善の方策であると考えております。

 

(イ)買収防衛策に関する指針の要件を充足していること

本ルールは、経済産業省と法務省が2005年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」に定める三原則を充足しており、また企業価値研究会が2008年6月30日に発表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」における提言内容と整合的な内容となっております。

(ロ)株主の皆さまの意思を重視するものであること

本ルールは、株主の皆さまにご判断をいただくために適切かつ十分な情報を提供したうえで、当社取締役会が、独立委員会の勧告を最大限尊重したうえで、買付者による買付提案が当社の企業価値及び株主共同の利益を害する虞があり、対抗策を発動すべきであるとの判断がなされた場合には、株主意思確認手続きを行うことにより、株主の皆さまに対抗策を発動すべきか否かを直接ご判断いただく方法を採用しています。

また、当社は当社取締役会において決議した本ルールを2018年3月開催の定時株主総会において株主の皆さまの承認を得たうえで継続することとしており、その後当社株主総会において変更又は廃止の決議がなされた場合は、当該決議に従い変更又は廃止されるものとなっております。さらに、本ルールには有効期間を約3年とするいわゆるサンセット条項が付されております。また、当社は、取締役(監査等委員を除く)の任期を1年としており、本ルールの有効期間中でも、毎年の株主総会での取締役選任を通じて、株主の皆様の意向を反映させることが可能となっております。

このように、本ルールは、株主の皆さまの意思が十分に反映される仕組みを採用しております。

 

 

(ハ)当社取締役会の判断による対抗策発動の制限

当社取締役会が株主意思確認手続きを行わずに対抗策を発動できる場合は、買付者が本ルールに違反した場合や買付が当社の企業価値及び株主共同の利益を毀損することが明らかな場合であり、かつ独立委員会が当社取締役会の判断による対抗策の発動に賛同する場合に限定されています。

 

(ニ)独立委員会及び第三者たる専門家の意見を重視

本ルールにおいては、買付者による買付提案に対して対抗策を発動するか否かの判断が適切になされることを確保するために、当社の業務執行を行う経営陣から独立した3名以上の委員から構成される独立委員会を設置し、買付者からの買付提案に関する情報の収集、買付者による買付提案が当社の企業価値及び株主共同の利益を害する虞があるとして株主意思確認手続きに基づき対抗策を発動することの是非、及び株主意思確認手続きを行うことなく当社取締役会の判断により対抗策を発動することの是非等について、独立委員会の意見を諮問し、これを最大限尊重する仕組みを採用しています。

また、当社取締役会は、代替案及び買付者の買付提案に関する当社取締役会の見解の作成にあたり、当社の業務執行を行う経営陣から独立した第三者(フィナンシャルアドバイザー、公認会計士、弁護士、コンサルタントその他の専門家を含みます。)の助言を得ることが可能であり、かかる助言を得る場合には、これを尊重することにより、当社取締役会の判断が恣意的なものとならないよう配慮するものとされています。

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、株価及び財政状況等に影響を及ぼす可能性のある主なリスクについて記載しております。

なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2020年3月13日)現在において当社グループが判断したものであります。

① 経済状況・消費動向

当社グループが製品を販売している市場は、その大部分を日本国内が占めております。したがって、日本国内における景気の後退、及びそれに伴う需要の減少、または、消費動向に影響を及ぼすような不測の事態の発生は、当社グループの業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

② 市場競争力

当社グループ収入のかなりの部分は、変わりやすい顧客嗜好などを特徴とする激しい競争に晒されています。

当社グループは、こうした市場環境にあって、継続して魅力的な商品やサービスを提供してまいりますが、これを保証するものではありません。

当社グループが市場の変化を充分に予測できず、魅力的な商品やサービスを提供できない場合は、将来における売上の低迷と収益性を低下させ、業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

③ 原材料、商品の調達に関するリスク

当社グループは、原材料及び一部の商品を、複数の国から調達しております。これらの調達にあたっては、世界的な食料需給構造変化に伴う、安定的な価格や調達量確保に対するリスク及び調達先の国における下記のリスクが内在しております。

・予期しない法律または規制の変更

・政治、経済の混乱

・テロ、戦争等による社会的混乱

これらの要因は、当社グループにおける調達価格の上昇や供給不足の原因となるリスクを孕んでおり、業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

④ 天候リスク

当社グループの主要な事業である飲料事業などの販売は、特に夏季における天候に左右されます。また、国内農事業の生鮮トマト等は、日射量等の天候により生産量が左右されます。

そのため、天候不良はこれらの事業における売上の低迷をもたらし、業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループは農作物を原材料に使用した商品が多いため、これら原材料の生産地にて天候不良などによる不作が生じた場合、調達価格の上昇や供給不足を招くリスクを孕んでおり、業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 安全性に関するリスク

当社グループは、商品の品質、安全性を経営の最重要課題のひとつだと考えており、そのために様々な活動を行っております。具体的には部門横断の品質保証委員会を毎月開催し、商品クレームや事故の未然防止活動、商品表示の適正化に取り組んでおります。また、いわゆる「フード・ディフェンス」の考え方を取り入れ、意図的な異物混入を防御すると共に異常が無いことを証明できる体制づくりを行っております。

しかしながら、異物混入などの事故・被害によりブランドイメージを損ね、回収費用や訴訟・損害賠償などにより業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、商品の品質や安全性を確保するためのトレーサビリティーの強化などは、そのシステム構築に多大な費用がかかる可能性があり、これらも業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑥ 為替変動に関するリスク

当社グループは、国外における事業も展開しております。各地域において現地通貨にて作成された財務諸表は、連結財務諸表作成のために円換算されております。このため、為替の変動は、現地通貨における価値に変動がなかったとしても、当社グループの業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループが原材料及び商品の一部を調達している国外との取引は、為替変動の影響を受ける可能性があります。こうした影響を最小限に止めるべく、当社グループではヘッジ方針に従ったヘッジ取引を行っておりますが、中長期的な為替変動は、当社グループの業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 減損会計に関するリスク

当社グループでは、事業の用に供する不動産をはじめとする様々な資産を所有しております。こうした資産は、時価の下落や、将来のキャッシュ・インフローの状況により、減損会計の適用を受ける可能性があります。これらは業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑧ グループ外委託先への商品供給の依存

当社グループでは、一部の商品についてグループ外の複数の委託先に、その供給を依存しております。こうした委託先にて充分な生産が確保できない場合、業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑨ 有価証券の時価変動リスク

当社グループでは、売買を目的とした有価証券は保有しておりませんが、様々な理由により、売却可能な有価証券を保有しております。

これらの有価証券のうち、時価を有するものについては、全て時価にて評価されており、市場における時価の変動は財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑩ 公的規制に関するリスク

当社グループでは、事業活動を展開する各国において、様々な公的規制を受けております。

これらの規制を遵守できなかった場合は、当社グループの活動が制限される可能性や、コストの増加を招く可能性があり、業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑪ 天災・感染症リスク

当社グループでは、生産ラインの中断による潜在的なリスクを回避するため、必要だと考えられる定期的な災害防止検査と、設備点検、更にサプライチェーンの複線化などの災害対策を行っております。

しかしながら、天災等による生産施設における災害を完全に防止できる保証はありません。また、物流網の混乱などにより商品供給が滞る可能性があります。こうした影響は、売上高の低下、コストの増加を招く可能性があり、業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、新型ウイルスなどの感染症の蔓延による消費の低迷、国内外のサプライチェーンの混乱、従業員や取引先への感染等により事業活動に多大な影響を及ぼす可能性があります。

⑫ 情報システムに関するリスク

当社グループでは、販売促進キャンペーン、通信販売等により多数のお客様の個人情報を保持しております。当社グループは、これらの重要な情報の紛失、誤用、改ざん等を防止するため、システムを含め情報管理に対して適切なセキュリティ対策を実施しております。

しかしながら、停電、災害、ソフトウエアや機器の欠陥、コンピュータウィルスの感染、不正アクセス等予測の範囲を超える出来事により、情報システムの崩壊、停止または一時的な混乱、顧客情報を含めた内部情報の消失、漏洩、改ざん等のリスクがあります。このような事態が発生した場合、営業活動に支障をきたし、業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑬ 環境に関するリスク

当社グループでは、廃棄物再資源化、省エネルギー、二酸化炭素排出の削減の徹底を図り、事業を遂行していくうえで環境に関連する各種法律、規制を遵守しております。

しかしながら、関係法令等の変更によって、新規設備の投資、廃棄物処理方法の変更等による大幅なコストの増加が発生する場合、業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑭ カントリーリスク

当社グループは、複数の国で事業を展開しております。各国の政治・経済・社会・法制度等の変化や暴動、テロ及び戦争の発生による経済活動の制約、サプライ・チェーンや流通網の遮断等が発生した場合、業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑮ 人材流出に関するリスク

当社グループは、ジョブグレード制に基づき役職員に対して同業他社比で競争力のある処遇を行っております。

しかし、好調な景況感を反映して転職市場は活発となっており、特に一部専門分野において人材流出を完全に防止することはできません。

ノウハウをグループで共有する等の管理運営を行ってはおりますが、流出が起きた場合には当該分野での業務遅滞を招く可能性があります。

 

⑯ 需給管理に関するリスク

当社グループは国内加工食品事業において、専ら需給調整を行うSCM本部を設置し、欠品防止と在庫削減に努めております。

しかし、想定範囲を超える需要の急変動には追随できません。

欠品が頻発した場合には、売上機会の損失や顧客からの信用失墜、在庫が過剰になった場合には滞留品処分費用が増加する可能性があります。

⑰ イノベーションに関するリスク

ニュートラシューティカルやデジタル・トランスフォーメーションを始めとするイノベーションは、当社グループの持続的成長に欠かせない戦略分野である一方、選択的な先行投資が必要となります。

将来性を見誤った投資分野の選択や、必要最低規模に達しない過少投資等により先行投資が実らず、結果として競合他社に劣後する可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

※当社グループは当連結会計年度(2019年1月1日から2019年12月31日まで)より、従来の日本基準に替えてIFRSを適用しており、前連結会計年度の数値をIFRSに組み替えて比較分析を行っております。

 

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(重要な会計方針及び見積り)

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積りは、過去実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるために実際の結果は異なる場合があります。

 

 (1) 経営成績の分析

当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、次の通りであります。

①  売上収益

売上収益は、1,808億49百万円となり、前連結会計年度の1,845億95百万円に比べ、37億45百万円の減少2.0%減)となりました。
 国内加工食品事業は、トマトケチャップなど食品他の販売は好調に推移したものの、飲料は7月の天候不順等により一時的に需要が落ち込んだ結果、前期比4億29百万円の減少0.3%減)となりました。
 また、国内農事業及び国際事業は、環境変化への対応が遅れたことにより想定を下回る成長となりました。

② 事業利益

当連結会計年度の売上原価は、1,156億67百万円となり、前連結会計年度の1,182億96百万円に比べ、26億29百万円の減少(2.2%減)となりました。また、売上原価率は前連結会計年度の64.1%から64.0%と0.1ポイント改善しております。国内加工食品事業の原材料調達価格の高騰、国際事業では主要子会社であるKAGOME INC.(米国)の人件費の高騰により売上原価率の悪化となりましたが、Holding da Industria Transformadora do Tomate, SGPS S.A.(ポルトガル)及びUnited Genetics Holdings LLCにおける構造改革の進捗による原価低減が大きく寄与した結果、前連結会計年度より売上原価率は改善しました。

この結果、当連結会計年度の売上総利益は、651億81百万円となり、前連結会計年度の662億98百万円に比べ、11億16百万円の減少(1.7%減)となりました。

当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、529億86百万円となり、前連結会計年度の539億1百万円に比べ、9億14百万円の減少(1.7%減)となりました。効率的な広告宣伝費の活用はありましたが、国内の運賃・保管料が上昇したことにより、売上高販管費比率では29.3%と前連結会計年度の29.2%から0.1ポイント悪化しております。

当連結会計年度の持分法投資利益は、1億8百万円となり、前連結会計年度の3百万円に比べ、1億5百万円の増加となりました。これは主に2019年4月に設立した新物流会社F-LINE㈱への投資によるものです。

この結果、当連結会計年度の事業利益は、123億4百万円となり、前連結会計年度の124億円に比べ、96百万円の減少(0.8%減)となりました。

また、売上高事業利益率は、前連結会計年度の6.7%から6.8%と0.1ポイント改善しております。

③ 営業利益

当連結会計年度のその他の収益は、27億33百万円となり、前連結会計年度の18億97百万円から8億35百万円の増加となりました。これは当連結会計年度に、物流子会社であるカゴメ物流サービス㈱を新物流会社F-LINE㈱に統合した際の事業譲渡益を16億92百万円計上していることによるものです。

また、当連結会計年度のその他の費用は、9億58百万円となり、前連結会計年度の20億69百万円から11億11百万円の減少となりました。これは前連結会計年度に、子会社である加太菜園(株)が大型の台風の影響により、大きな被害を受けたことから災害による損失を11億54百万円計上していたことによります。

この結果、当連結会計年度における営業利益は、140億79百万円となり、前連結会計年度の122億28百万円に比べ、18億50百万円の増加(15.1%増)となり、過去最高益を更新しました。

また、売上高営業利益率は、前連結会計年度の6.6%から7.8%と1.2ポイント改善しております。

 

④  親会社の所有者に帰属する当期利益

当連結会計年度の法人所得税費用は、前連結会計年度の36億57百万円に比べ、83百万円減少35億74百万円となりました。また、税効果会計適用後の法人税等の負担率は、物流子会社であるカゴメ物流サービス㈱を新物流会社F-LINE㈱に統合した際の事業譲渡益が非課税であることから、日本の法定実効税率を下回る25.7%となりました。

上記に非支配株主に帰属する当期純利益を差し引いた結果、当連結会計年度における親会社の所有者に帰属する当期利益は、101億98百万円となり、前連結会計年度の89億98百万円に比べ12億円の増加(13.3%増)となりました。

 

以上により、当連結会計年度の売上収益は、前期比2.0%減1,808億49百万円、事業利益は前期比0.8%減の123億4百万円、営業利益は前期比15.1%増140億79百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は前期比13.3%増101億98百万円となりました。

 

セグメント別の業績は、次の通りであります。

 (単位:百万円)

セグメントの名称

売上収益

事業利益(△は損失)

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

 

 

飲料

72,712

72,039

△673

5,834

5,826

△8

食品他

60,202

60,445

243

5,344

5,390

45

加工食品 計

132,914

132,485

△429

11,178

11,216

37

11,169

9,567

△1,601

△97

△225

△127

その他

16,904

4,187

△12,717

796

532

△263

消去及び調整

△15,700

△2,885

12,815

国内事業 計

145,287

143,354

△1,933

11,876

11,523

△353

国際事業

46,234

44,061

△2,172

523

780

256

消去及び調整

△6,927

△6,566

360

合計

184,595

180,849

△3,745

12,400

12,304

△96

 

(注) 1国内事業内のセグメント間売上収益を消去しております。

2国内事業と国際事業間のセグメント売上収益を消去しております。

 

<国内事業>

国内事業の売上収益は、前期比1.3%減1,433億54百万円、事業利益は、前期比3.0%減115億23百万円となりました。各事業別の売上高の状況は以下の通りであります。

 

① 加工食品事業

加工食品事業では、飲料や調味料等の製造・販売を手掛けております。

当事業における売上収益は、前期比0.3%減1,324億85百万円、事業利益は、前期比0.3%増112億16百万円となりました。

 

 [飲料:「野菜生活100」シリーズ、トマトジュース、他]

 「野菜生活100」シリーズは、ターゲットを明確にした新商品「野菜生活100 アップルサラダ」が好調に推移いたしました。また、9月から展開した『名探偵コナン』とコラボレーションしたキャンペーンにより、飲用機会の増加につながりました。トマトジュースについても、機能性表示の効果によって飲用の習慣化が進み、引き続き堅調に推移しています。また、「野菜生活100」シリーズ、トマトジュースの一部大型容器商品については、7月から価格改定を実施しています。なお、7月の天候不順等により一時的に需要が落ち込みました。

以上により、飲料カテゴリーの売上収益は、前期比0.9%減の720億39百万円となりました。事業利益は、前期比0.1%減58億26百万円となりました。

 

  [食品他:トマトケチャップ、トマト調味料、ソース、通販・贈答用製品、他]

トマトケチャップは、5月に全国の絶品オムライスを集めた実食イベント「オムライススタジアム2019」を開催しました。家庭用・業務用のカテゴリーを超えた統合的なマーケティングを展開し堅調に推移しました。

業務用カテゴリーにおいては、量販店に向けた中食向け商品の販売が増加したものの、コンビニエンスストア向け等の受託製品の販売が減少しました。

 通販・贈答用製品カテゴリーにおいては、通販の主力飲料である「つぶより野菜」に加え、野菜の美味しさを味わうポタージュや、機能性表示食品のサプリメントが引き続き堅調です。

以上により、食品他カテゴリーの売上収益は、前期比0.4%増の604億45百万円となりました。事業利益は、前期比0.9%増53億90百万円となりました。

 

② 農事業

農事業では、主に、生鮮トマト、ベビーリーフ等の販売を手掛けております。

当期も引き続き収益構造改革に取り組み、変動する生鮮トマトの市況に対して供給量をコントロールする取組みを進めました。5月から6月の低迷した市況下では供給量を計画的に減らすことが出来ましたが、第1四半期連結会計期間における日照不足、並びに、第3四半期連結会計期間における夏秋産地形成の遅れ等により、供給量が低下しました。

この結果、当事業の売上収益は、前期比14.3%減95億67百万円事業損失は2億25百万円(前期は事業損失97百万円)となりました。

 

③ その他事業

その他事業には、運送・倉庫業(*)、不動産賃貸業、業務受託事業などが含まれております。

売上収益は、前期比75.2%減41億87百万円、事業利益は、前期比33.1%減5億32百万円となりました。

 

* 当社は、物流費高騰など深刻化する食品物流の諸課題の解決に向けて、食品メーカー協働での取り組みを一層推進することを目的として、当社を含む食品メーカー5社で物流統合会社を2019年4月に発足しております。

この物流事業の再編に伴いカゴメ物流サービス㈱を物流統合会社であるF-LINE㈱へ統合したことから、同社を連結の範囲から除外しております。従って、当連結会計年度は同社の2019年1月から2019年3月までの3ヶ月間の業績を連結しております。

 

<国際事業>

国際事業では、トマトの種子開発から農業生産、商品開発、加工、販売事業を展開しております。

 

主な子会社における現地通貨建業績の概要は以下の通りです。

KAGOME INC.(米国)は、顧客のシステム変更による出荷遅れが売上に悪影響をもたらした他、関連会社であるIngomar Packing Company, LLC(米国)の業績悪化等により、減収減益となりました。Holding da Industria Transformadora do Tomate, SGPS S.A.(ポルトガル)は、顧客別採算管理を強化し、増収増益となりました。Kagome Australia Pty Ltd.(豪州)においては、グループ向け販売が減少したことにより減収となりましたが、製造コストの抑制等により、事業利益は前期同水準となりました。United Genetics Holdings LLC(米国)は、トルコでの育苗事業が堅調に推移し、増収増益となりました。

以上により、売上収益は、前期比4.7%減440億61百万円、事業利益は、前期比49.1%増7億80百万円となりました。

 

 なお、今後の見通しにつきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通りであります。

 また、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載の通りであります。

 

(2)財政状態の分析

当連結会計年度末は、資産合計については、前連結会計年度末に比べ13億52百万円増加いたしました。

流動資産については、前連結会計年度末に比べ49億50百万円減少いたしました。

これは、「棚卸資産」が9億53百万円増加したものの、「現金及び現金同等物」が配当金や法人所得税の支払い、並びに有利子負債の返済などにより21億47百万円、「営業債権及びその他の債権」が13億17百万円、「売却目的保有に分類される処分グループに係る資産」が物流事業の再編に伴い12億66百万円減少したことによります。

非流動資産については、前連結会計年度末に比べ63億3百万円増加いたしました。

これは、「持分法で会計処理されている投資」が物流事業の再編に伴い関係会社株式を取得したことなどにより40億96百万円、「無形資産」が基幹システムの更新などにより7億81百万円、「その他の金融資産」が保有株式の時価の上昇などにより11億54百万円それぞれ増加したことによります。

負債については、前連結会計年度末に比べ66億69百万円減少いたしました。

これは、「営業債務及びその他の債務」が21億30百万円、「借入金(長期借入金を含む)」が返済により15億84百万円、「未払法人所得税」が18億46百万円、「売却目的保有に分類される処分グループに係る負債」が物流事業の再編に伴い16億17百万円、それぞれ減少したことによります。

資本については、前連結会計年度末に比べ80億22百万円増加いたしました。これは、主に「親会社の所有者に帰属する当期利益」により101億98百万円増加、剰余金の配当により35億58百万円減少したことによります。

この結果、親会社所有者帰属持分比率は53.9%、1株当たり親会社所有者帰属持分は1,219円47銭となりました。

 

(3)連結キャッシュ・フローの状況の分析

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、272億60百万円となり、前連結会計年度末比で21億47百万円減少いたしました。

各キャッシュ・フローの状況は次の通りであります。

営業活動によるキャッシュ・フローは、122億24百万円の純収入(前期は107億22百万円の純収入)となりました。この主要因は、税引前当期利益が138億88百万円となったこと、減価償却費及び償却費が63億95百万円となったこと(以上、キャッシュの純収入)、法人所得税等の支払いにより52億74百万円支出したこと(以上、キャッシュの純支出)によります。

投資活動によるキャッシュ・フローは、92億67百万円の純支出(前期は2億99百万円の純支出)となりました。この主要因は、有形固定資産及び無形資産の取得(投資不動産含む)により104億44百万円支出したことによります。

財務活動によるキャッシュ・フローは、50億68百万円の純支出(前期は16億75百万円の純支出)となりました。この主要因は、借入金(長期借入金を含む)の純返済により10億32百万円、配当金の支払いにより35億53百万円、それぞれ支出したことによります。

 

(資本の財源及び資金の流動性)

 当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。当社グループの主な資金の源泉は、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入金となります。設備投資等の長期資金需要は、自己資金又は金融機関からの長期借入金等により賄い、運転資金等の短期資金需要は、主に自己資金により賄っております。

なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は272億60百万円、有利子負債の残高は380億20百万円となっております。

 

(生産、受注及び販売の状況)

a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメント毎に示すと、次の通りであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

 

 

飲料

32,474

3.6

%

食品他

17,589

△0.1

%

加工食品 計

50,063

2.3

%

2,441

△21.2

%

その他

198

△8.5

%

国内事業 計

52,703

0.8

%

国際事業

35,206

△8.7

%

合計

87,910

△3.2

%

 

(注) 1  金額は製造原価によっております。

2  金額は消費税等を含めておりません。

 

b. 受注状況

主要製品の受注生産は行っておりません。

 

 

c. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメント毎に示すと、次の通りであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

構成比(%)

前期比(%)

 

 

飲料

外部顧客に対するもの

72,039

 

△0.9

セグメント間取引

 

72,039

39.8

△0.9

食品他

外部顧客に対するもの

60,445

 

0.4

セグメント間取引

 

60,445

33.4

0.4

加工食品

外部顧客に対するもの

132,485

 

△0.3

セグメント間取引

 

132,485

73.3

△0.3

外部顧客に対するもの

9,567

 

△14.3

セグメント間取引

 

9,567

5.3

△14.3

その他

外部顧客に対するもの

1,271

 

14.7

セグメント間取引

2,915

 

△81.5

4,187

2.3

△75.2

調整額(注1)

△2,885

△1.6

 

 

外部顧客に対するもの

143,324

 

△15.8

セグメント間取引

29

 

△68.9

国内事業  計

143,354

79.3

△1.3

国際事業

外部顧客に対するもの

37,524

 

△4.8

セグメント間取引

6,536

 

△4.3

44,061

24.4

△4.7

調整額(注2)

△6,566

△3.6

 

連結売上収益

180,849

100.0

△2.0

 

(注) 1  国内事業内のセグメント間売上収益を消去しております。

2 国内事業と国際事業間のセグメント売上収益を消去しております。

     3  金額は消費税等を含めておりません。

4  主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の通りであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

株式会社日本アクセス

32,108

17.4

32,725

18.1

 

 

 

(4)並行開示情報

連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」という。)により作成した要約連結財務諸表、要約連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更は、次のとおりであります。

なお、日本基準により作成した要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。

 

① 要約連結貸借対照表

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2018年12月31日)

当連結会計年度

(2019年12月31日)

資産の部

 

 

流動資産

117,321

112,487

固定資産

 

 

有形固定資産

56,602

58,162

無形固定資産

2,192

3,019

投資その他の資産

17,496

21,453

固定資産合計

76,291

82,634

資産合計

193,612

195,120

負債の部

 

 

流動負債

62,563

65,894

固定負債

26,206

18,124

負債合計

88,769

84,018

純資産の部

 

 

株主資本

98,771

104,074

その他の包括利益累計額

2,961

3,634

新株予約権

202

306

非支配株主持分

2,908

3,088

純資産合計

104,843

111,102

負債純資産合計

193,612

195,120

 

 

 

② 要約連結損益及び包括利益計算書

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 2018年1月1日

至 2018年12月31日)

当連結会計年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

売上高

209,865

180,849

売上原価

115,216

115,609

売上総利益

94,649

65,240

販売費及び一般管理費

82,648

53,348

営業利益

12,000

11,892

営業外収益

1,053

1,384

営業外費用

1,002

823

経常利益

12,051

12,453

特別利益

6,056

2,037

特別損失

2,179

702

税金等調整前当期純利益

15,928

13,788

法人税等

4,921

3,345

当期純利益

11,006

10,443

(内訳)

 

 

親会社株主に帰属する当期純利益

11,527

10,088

非支配株主に帰属する当期純利益又は非支配株主に帰属する当期純損失(△)

△521

355

その他の包括利益

 

 

その他の包括利益合計

△9,617

574

包括利益

1,389

11,017

(内訳)

 

 

親会社株主に係る包括利益

2,206

10,760

非支配株主に係る包括利益

△817

257

 

 

③ 要約連結株主資本等変動計算書

前連結会計年度(自 2018年1月1日 至 2018年12月31日)

 

(単位:百万円)

 

株主資本

その他の
包括利益累計額

新株予約権

非支配株主持分

純資産合計

当期首残高

89,665

12,283

106

3,798

105,853

当期変動額

9,105

△9,321

96

△889

△1,009

当期末残高

98,771

2,961

202

2,908

104,843

 

 

当連結会計年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)

 

(単位:百万円)

 

株主資本

その他の
包括利益累計額

新株予約権

非支配株主持分

純資産合計

当期首残高

98,771

2,961

202

2,908

104,843

当期変動額

5,303

673

103

179

6,259

当期末残高

104,074

3,634

306

3,088

111,102

 

 

 

④ 要約連結キャッシュ・フロー計算書

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 2018年1月1日

至 2018年12月31日)

当連結会計年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

営業活動によるキャッシュ・フロー

10,130

12,351

投資活動によるキャッシュ・フロー

△299

△9,267

財務活動によるキャッシュ・フロー

△1,083

△4,873

現金及び現金同等物に係る換算差額

△185

△35

現金及び現金同等物の増減額(△は減少)

8,562

△1,825

現金及び現金同等物の期首残高

21,550

30,112

連結範囲の変更に伴う現金及び現金同等物の増減額(△は減少)

△1,026

現金及び現金同等物の期末残高

30,112

27,260

 

 

⑤ 要約連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更

前連結会計年度(自 2018年1月1日 至 2018年12月31日)

(連結の範囲に関する事項)

カゴメ野菜生活ファーム㈱は、前連結会計年度に設立したことにより連結の範囲に含めております。

㈱八ヶ岳みらい菜園は、重要性が増したことにより前連結会計年度より連結の範囲に含めております。

 

(持分法の適用に関する事項)

Kagome Nissin Foods (H.K.) Co., Ltdは、前連結会計年度に設立したことにより持分法適用の範囲に含めております。

 

当連結会計年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)

(連結の範囲に関する事項)

カゴメ物流サービス㈱は、2019年4月1日付で物流事業を統合する一環として、味の素㈱の物流子会社である、味の素物流㈱(統合後、「F-LINE㈱」に商号変更)を存続会社とする吸収合併により消滅したため、連結範囲から除外しております。

 

(持分法の適用に関する事項)

2019年4月1日付の物流事業統合に伴い、旧F-LINE㈱他1社は、消滅したため、持分法の範囲から除外しております。また、存続会社である味の素物流㈱(統合後、「F-LINE㈱」に商号変更)を新たに持分法適用の範囲に含めております。

 

 

(会計方針の変更)

「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2018年3月30日。以下「収益認識会計基準」という。)及び 「収益認識に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第30号 2018年3月30日)が2018年4月1日以後開始する事業年度の期首から適用可能となったことに伴い、当期の期首から収益認識会計基準等を適用しております。

また、収益認識会計基準等の適用については、収益認識会計基準第84項ただし書きに定める経過的な取扱いに従っており、当期の期首より前に新たな会計方針を遡及適用した場合の累積的影響額を、当期の期首の利益剰余金に加減し、当該期首残高から新たな会計方針を適用しております。

そのため、約束した財又はサービスの支配が顧客に移転した時点で、当該財又はサービスと交換に受け取ると見込まれる金額で収益を認識することといたしました。

従来は、販売促進の目的で取引先に支払う金額を支払金額確定時に認識しておりましたが、本基準適用により、販売促進費用の一部を売上計上時に見積もって認識しております。また、「販売費及び一般管理費」に表示しておりました一部の販売促進費等を、「売上高」から控除して表示しております。

この結果、従来の方法に比べ、当期の売上高が25,506百万円減少、販売費及び一般管理費が25,442百万円減少しており、営業利益、経常利益、税引前当期純利益はそれぞれ63百万円減少しております。また、利益剰余金の当期首残高が1,596百万円減少しております。

 

(表示方法の変更)

「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)を当連結会計年度から適用し、繰延税金資産は投資その他の資産に表示し、繰延税金負債は固定負債の区分に表示する方法に変更しております。

 

経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報

前連結会計年度(自 2018年1月1日 至 2018年12月31日)

「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記」の「36.初度適用」をご参照ください。

 

当連結会計年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)

(のれんの償却停止)

日本基準では、のれんの償却については、実質的に償却年数を見積り、その年数で償却することとしておりましたが、IFRSでは償却を停止しております。この結果、販売費及び一般管理費が日本基準より14百万円減少しております。また、持分法による投資損益は75百万円増加しております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

当社は、2018年4月23日の取締役会において、味の素株式会社、ハウス食品グループ本社株式会社、日清フーズ株式会社、日清オイリオグループ株式会社、当社の食品メーカー5社で、2019年4月に物流事業を統合する全国規模の物流会社の発足に関する契約の締結を行うことを決議し、2018年4月26日に契約を締結いたしました。
 本契約は、深刻化する食品物流の諸課題の解決に向けて、食品メーカー協働での取り組みを一層推進することを目的としております。
 なお、発足する新会社は、味の素物流株式会社を存続会社とし、カゴメ物流サービス株式会社(当社子会社)、 F-LINE株式会社、九州F-LINE株式会社の2019年4月1日時点の全事業及びハウス物流サービス株式会社の事業(一部を除く)を統合し、商号を味の素物流株式会社から「F-LINE株式会社」に変更しております。

 

 

5 【研究開発活動】

当社グループは、独創的でイノベーティブな製品開発や健康情報発信を行うため、品種・栽培技術、素材・加工技術、機能性エビデンスに関する研究を研究施設併設の試験圃場やパイロットプラント等で行っております。また、当社グループの事業基盤を強化するため、品質保証技術の高度化と、知的財産の保護・活用に取り組んでおります。

また、長期経営ビジョン「トマトの会社から、野菜の会社に」の実現に向け、経営戦略と研究テーマの連動、社内外の連携・協働による新たな研究テーマやコンセプトの創出を積極的に進めております。また、外部研究機関に研究員を派遣した、ネットワーク型研究拠点を拡充することで、オープンイノベーション型研究の強化を行っており、新たな価値創りを加速させております。

なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は、3,525百万円であります。

 

本年度の主な概要とその成果は、次の通りであります。

 ①  皮膚のカロテノイドレベルなどを光学的に測定することで野菜摂取量の充足度が推定できる測定機器を、ドイツの Biozoom services社と共同開発いたしました。センサーに手のひらを乗せて数十秒で測定可能であることから、利用者にその場で結果を伝えられる簡便性を特徴としており、2019年7月からは、健康増進施策の強化を図る自治体などにむけて、販売・レンタル及び本機器を活用した健康サービスの販売を開始しました。

 ②  機能性成分“スルフォラファングルコシノレート”は、中高年世代において肝臓のダメージを軽減し、血中ALT値(肝臓の健康状態を示す指標の一つ)を改善することを明らかにいたしました。引き続き、野菜とその成分の疾病予防・改善効果を明らかにし、発信していくことでお客様の健康長寿へ貢献してまいります。

 ③  品種・栽培技術研究の分野において、おいしさを訴求した生鮮トマト品種や園芸用苗品種等、計6件の品種登録出願を行いました。また、北海道の農業で深刻な問題となっている外来の害虫「ジャガイモシストセンチュウ」と「ジャガイモシロシストセンチュウ」に対して、抵抗性と密度低減効果を持つ加工用トマトを開発いたしました。本品種の活用を通じて、持続可能な農業に貢献いたします。

 ④  商品開発部では、飲料分野にて「野菜生活100」にアップルサラダを新規追加し、既存品の改良によりシリーズを進化させ、Smoothieシリーズも新商品・改良商品の投入により、スムージー市場のトップシェアに成長しました。また、野菜飲料を拡張した「ONEDAY」、「PLUS BALANCE」、「AOJIL」などの新領域商品を発売しました。調味料・調理食品分野では、「野菜がはいったおかず調味料」の新商品・改良商品によりシリーズを活性化し、カゴメ独自の製法で作った業務用「野菜だし調味料」を導入しました。乳酸菌分野では、機能性表示食品「カゴメラブレαプレーン」を発売しました。BtoB領域では、カゴメ独自の高リコピントマトを用いた複数の新商品が採用されました。