文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
カゴメグループは、「感謝」「自然」「開かれた企業」を企業理念としております。これは、創業100周年にあたる平成11年を機に、カゴメグループの更なる発展を目指して、創業者や歴代経営者の信条を受け継ぎ、カゴメの商品と提供価値の源泉、人や社会に対し公正でオープンな企業を目指す決意を込めて、平成12年1月に制定したものです。

また、カゴメグループは今後も「自然を、おいしく、楽しく。KAGOME」をお客様と約束するブランド価値として商品をお届けしてまいります。
中長期的な環境変化として、世界においては、人口の増加、異常気象による天然資源、食糧・水の不足が更に深刻化し、国内においては、人口減少や超高齢化社会の進行、それに伴う労働力不足や介護問題の深刻化などが予想されます。そのため、企業は今以上に、これらの課題に対応することで、社会に貢献していくことが求められます。
当社は社会環境の変化を予測し、その時代の要請を事業戦略に組み込みながら、当社ならではの方法で社会課題の解決に貢献することが、当社の社会的価値を高めることに繋がると考えております。そして、それらを実現するための新たな経済価値やビジネスモデルを創出する力の向上が、当社にとっての事業機会と捉えております。
<長期ビジョン>
当社は、平成27年に行った「10年後の環境予測」において「深刻化する国内外の社会問題」を認識し、特に取り組むべき社会課題を「健康寿命の延伸」、「農業振興・地方創生」、「世界の食糧問題」の3つに定めております。
当社のありたい姿として「食を通じて社会課題の解決に取り組み、持続的に成長できる強い企業になる」ことを掲げ、平成37年(2025年)までの長期ビジョンとして「トマトの会社」から、「野菜の会社」になることを目指しております。事業領域をトマトから野菜に広げ、価値ある多様な野菜を、多様な加工度・形態で、多様な市場に提供することにより、国内の野菜摂取不足を解消させることで「健康寿命の延伸」に貢献していき、連結売上収益2,500億円、連結事業利益200億円(事業利益率8%)を目指します。
<中期経営計画>
平成37年のありたい姿や長期ビジョンの達成に向けて、平成33年度(2021年度)までの3ヵ年を新たな中期経営計画として位置付けております。新事業・新領域に挑戦し、当社の社会的価値、経済的価値を一層高めていくことに取り組んでまいります。
重点戦略につきましては、対処すべき課題の項に記載します。定量目標につきましては、平成33年度(2021年度)の連結売上収益2,120億円、連結事業利益162億円の達成を目指します。
※当社グループは、「食を通じて社会問題の解決に取り組み、持続的に成長できる強い企業になる」ことを目指しております。その一環として、経営管理品質の向上、国際的な比較可能性の向上、及び海外投資家の拡大を図ることを目的として、平成31年12月期より、国際財務報告基準(以下、IFRS)を任意適用いたします。そのため、長期ビジョン及び中期経営計画の定量目標はIFRSに基づき作成しております。
平成31年度は、以下4点の重点課題に取り組んでまいります。
① 「バリューアップ」と「ムダ・ムリ・ムラの削減」の継続
・第1次中期経営計画の積み残し課題である農事業、国際事業の収益構造改革の完遂
・事業や商品の価値を磨き採算性を高めるバリューアップ
② 新事業・新領域への挑戦
・ベジタブル・ソリューションによる多様な野菜素材の活用
・「野菜をおかずで摂る」ことを通じた野菜摂取機会の創出
③ 「働き方の改革」から「生き方改革」へ
・ダイバーシティの推進
・総労働時間1,800時間に向けた取組み
・人事、研修制度改革
・健康経営の推進
④ 「強い企業」になるためのしくみづくり
・品質、環境マネジメント
・基幹業務システム入替に伴う業務標準化
当社の株式について、特定の買付者による大量取得行為が行われる場合に、株主の皆さまが当社の株式を売却されるか否かは、最終的には株主の皆さまのご判断に委ねられるべきものと考えられますが、その前提として、株主の皆さまに適切かつ十分な情報をご提供したうえで、ご判断を頂くために適切かつ十分な期間と機会を確保することが重要と考えられます。そのためには、当社取締役会が、大量取得行為を行おうとする者から詳細な情報を収集して、これを株主の皆さまにご提供するとともに、かかる大量取得行為が当社の企業価値及び株主共同の利益を害する虞があるものと判断する場合には、当該大量取得行為に係る提案と当社取締役会が作成する代替案のいずれを選択すべきかについて、株主の皆さまに適切かつ十分な情報をご提供したうえでそのご判断を仰ぐことが、当社の企業価値及び株主共同の利益を確保・向上させるために最善の方策であると当社は考えます。
当社グループは、この企業理念に則り、企業の成長は、社会の成長とともにあることを認識し、「開かれた企業」として、世界に広がるあらゆるステークホルダーの皆さまと手を携え、新たな価値ある商品を提供できるよう取り組んでおります。また、当社グループのつくる商品の価値の源は、「自然」であり、自然に根差し、農業から生産、加工、販売と一貫したバリューチェーンを持った世界でもユニークな企業として、この強みを活かし、グローバル市場を見据えて激しい環境変化に対応するスピードと競争力を強化する経営を推進しております。そして、すべてのステークホルダーに「感謝」の心を持ち、皆さまに愛され支持される会社であり続けられるよう、たゆまず努力をしてまいります。
(イ)中期経営計画による企業価値向上への取り組み
当社グループは、中期経営計画を策定するにあたり、将来の環境変化について、徹底した予測を行いました。その結果、明らかになったのは日本国内における社会問題の深刻化でした。中でも「健康寿命の延伸」は当社グループが真っ先に取り組むべきテーマであり、この他にも「農業の成長産業化」「地方創生」「世界の食糧不足」などは、当社グループが解決に貢献をするべきテーマであると認識しました。そこで当社は、平成37年(2025年)のありたい姿を「食を通じて社会問題の解決に取り組み、持続的に成長できる『強い企業』になる」とし、平成28年には「トマトの会社から野菜の会社に」という長期ビジョンを定めました。当社の保有する生鮮野菜、ジュース・調味料、冷凍素材、サプリメントなど、野菜を手軽に摂取できる幅広い商品や、野菜の健康価値情報の提供、新規事業の創出などを通じて、ありたい姿や長期ビジョンの実現を目指してまいります。長期ビジョンの定量目標は、連結売上収益2,500億円、連結事業利益200億円の達成ですが、当社は、この財務的な目標数値以外にも「日本人の1日1人あたりの野菜摂取量を293gから厚生労働省の推奨する目標値350g以上にすること」と「カゴメが国内で供給する緑黄色野菜の供給割合を約12%から15%以上にすること」を掲げ、「野菜の会社」の実現に向けた企業活動を展開してまいります。
更に長期の平成47年~52年(2035年~40年)を見据えては「社員から役員までの全ての階層における女性比率を50%にする」という目標を定め、ダイバーシティ活動を推進しております。この活動によって、新たなイノベーションを起こす企業へと変革し、多様化する消費者ニーズへの対応や、購買者視点に立った事業戦略の展開を進めてまいります。
(ロ)コーポレート・ガバナンスの強化に向けた取り組み
当社は、企業理念「感謝」、「自然」、「開かれた企業」に則り、持続的な成長と中長期的な企業価値向上の実現を目指しており、そのためにコーポレート・ガバナンスを重要な経営課題であると認識しております。当社では、コーポレート・ガバナンスの基本を「『自律』の更なる強化と『他律』による補完である」と考えております。これは、自らの意思で時代に適応するコーポレート・ガバナンスを構築することを原則としながら、「カゴメファン株主づくり」の推進や社外取締役の機能の活用などにより外部の多様な視点を取り入れていくことで、客観性や透明性を担保していくというものです。
当社は、カゴメならではの個性や独自性を活かしつつ、ステークホルダーとの対話を図る中で、高度なアカウンタビリティを実現し、真の「開かれた企業」を目指してまいります。
当社は、監督と執行の機能分離をすすめ、経営のスピードアップと経営責任の明確化につなげるべく平成28年3月に監査等委員会設置会社に移行しました。移行にあたっては、取締役会の主たる役割を、経営戦略・経営方針の決定とその執行モニタリングと定めました。また、当社は、独自に定めた「社外取締役の独立性基準」を満たす社外取締役を3名以上選任することで、アドバイス機能の充実と監督機能の強化を図り、その実効性を高めております。
監査等委員会においては、常勤監査等委員を1名以上置くことを方針とし、内部統制システムを利用して、取締役の業務執行の適法性、妥当性を監査しております。
取締役の指名や報酬については、独立社外取締役が半数以上を占める報酬・指名諮問委員会において、審議した内容を取締役会に諮り決定することで、客観性、公正性を高めております。
業務執行については、執行役員制度のもと、一定の基準により、執行の責任と権限を各部門に委任し、取締役会決議・報告事項の伝達、周知及び執行役員間の連絡、調整を図ることを目的に執行役員会を設置しております。また、社長のリーダーシップの下、機動的かつ相互に連携して業務執行ができるよう経営会議を設置しております。経営会議において審議を行うことで適切なリスクテイクを可能としており、責任を明確にしたうえでスピーディーな意思決定を行っております。
当社はこのような考え方に基づき以下のとおり、当社株式の大量取得行為に関する対応策(以下「本ルール」といいます。)を制定し、導入いたしました。本ルールは、当社株式の買付(以下において定義します。)が行われる場合に、買付者(以下において定義します。)に対して、予め遵守すべき手続きを提示し、株主の皆さまに対して、買付者による買付提案に応ずるべきか否かを判断するために適切かつ十分な情報並びに期間及び機会をご提供することを確保するとともに、買付提案の検証及び買付者との交渉を行うことを通じて、当社の企業価値及び株主共同の利益を害する買付を抑止し、当社の企業価値及び株主共同の利益を確保し、向上させることを目的としております。
当社は、万一当社の企業価値及び株主共同の利益を害する虞がある買付の提案がなされた場合であっても、かかる買付提案に対する対抗策の発動は、株主の皆さまの株主共同の利益にかかわるものであるため、原則として株主の皆さまの意思を確認したうえで行うべきものであると考えております。そのため、本ルールでは、買付者から買付提案がなされた場合には、当社取締役会が買付者から詳細な情報を収集し、これを独立委員会(以下において定義します。)に提供したうえで、当社取締役会及び独立委員会において慎重かつ十分な検証を行います。当社取締役会は、独立委員会が、当該買付提案は当社の企業価値及び株主共同の利益を害する虞があるとの勧告を行った場合には、その勧告に従い(但し、勧告に従うことが、取締役の善管注意義務に違反する場合があると判断する場合は除きます。)、株主の皆さまに対して、買付者の買付提案及び当該買付提案に対する当社取締役会の見解並びに当社取締役会が作成する代替案に関する適切かつ十分な情報を提供したうえで、速やかに株主意思確認総会等を開催することにより、株主の皆さまに対抗策を発動すべきか否かをご判断頂くこととしております。
なお、買付が当社の企業価値及び株主共同の利益を毀損することが明らかである場合や、買付者が本ルールを遵守しない場合には、株主意思確認総会等を開催することなく、独立委員会の勧告に従い(但し、勧告に従うことが、取締役の善管注意義務に違反する場合があると判断する場合は除きます。)、対抗策を発動の決議を行います。
※1 「買付」とは、当社が発行者である株券等について、保有者の株券等保有割合が20%以上となる買付その他一切の行為、または当社が発行者である株券等について、公開買付者及びその特別関係者の株券等所有割合の合計が20%以上となる公開買付をいいます。
※2 「買付者」とは、買付を行う者及び買付を行おうとする者(当社の同意を得ることなく、かかる買付に関する情報開示等を行う者及び買付提案を行う者を含む)をいいます。
※3 「独立委員会」とは、当社の業務執行を行う経営陣から独立した当社の社外役員又は学識経験者等の中から、当社取締役会決議に基づき選任される3名以上の委員によって構成される委員会をいいます。
当社取締役会は、本ルールの設計にあたり、以下の事項を考慮し盛り込むことにより、本ルールが基本方針に従い、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上させるために最善の方策であると考えております。
(イ)買収防衛策に関する指針の要件を充足していること
本ルールは、経済産業省と法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」に定める三原則を充足しており、また企業価値研究会が平成20年6月30日に発表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」における提言内容と整合的な内容となっております。
(ロ)株主の皆さまの意思を重視するものであること
本ルールは、株主の皆さまにご判断をいただくために適切かつ十分な情報を提供したうえで、当社取締役会が、独立委員会の勧告を最大限尊重したうえで、買付者による買付提案が当社の企業価値及び株主共同の利益を害する虞があり、対抗策を発動すべきであるとの判断がなされた場合には、株主意思確認手続きを行うことにより、株主の皆さまに対抗策を発動すべきか否かを直接ご判断いただく方法を採用しています。
また、当社は当社取締役会において決議した本ルールを平成30年3月開催の定時株主総会において株主の皆さまの承認を得たうえで継続することとしており、その後当社株主総会において変更又は廃止の決議がなされた場合は、当該決議に従い変更又は廃止されるものとなっております。さらに、本ルールには有効期間を約3年とするいわゆるサンセット条項が付されております。また、当社は、取締役(監査等委員を除く)の任期を1年としており、本ルールの有効期間中でも、毎年の株主総会での取締役選任を通じて、株主の皆様の意向を反映させることが可能となっております。
このように、本ルールは、株主の皆さまの意思が十分に反映される仕組みを採用しております。
(ハ)当社取締役会の判断による対抗策発動の制限
当社取締役会が株主意思確認手続きを行わずに対抗策を発動できる場合は、買付者が本ルールに違反した場合や買付が当社の企業価値及び株主共同の利益を毀損することが明らかな場合であり、かつ独立委員会が当社取締役会の判断による対抗策の発動に賛同する場合に限定されています。
(ニ)独立委員会及び第三者たる専門家の意見を重視
本ルールにおいては、買付者による買付提案に対して対抗策を発動するか否かの判断が適切になされることを確保するために、当社の業務執行を行う経営陣から独立した3名以上の委員から構成される独立委員会を設置し、買付者からの買付提案に関する情報の収集、買付者による買付提案が当社の企業価値及び株主共同の利益を害する虞があるとして株主意思確認手続きに基づき対抗策を発動することの是非、及び株主意思確認手続きを行うことなく当社取締役会の判断により対抗策を発動することの是非等について、独立委員会の意見を諮問し、これを最大限尊重する仕組みを採用しています。
また、当社取締役会は、代替案及び買付者の買付提案に関する当社取締役会の見解の作成にあたり、当社の業務執行を行う経営陣から独立した第三者(フィナンシャルアドバイザー、公認会計士、弁護士、コンサルタントその他の専門家を含みます。)の助言を得ることが可能であり、かかる助言を得る場合には、これを尊重することにより、当社取締役会の判断が恣意的なものとならないよう配慮するものとされています。
当社グループの経営成績、株価及び財政状況等に影響を及ぼす可能性のある主なリスクについて記載しております。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成31年3月15日)現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループが製品を販売している市場は、その大部分を日本国内が占めております。したがって、日本国内における景気の後退、及びそれに伴う需要の減少、または、消費動向に影響を及ぼすような不測の事態の発生は、当社グループの業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループ収入のかなりの部分は、変わりやすい顧客嗜好などを特徴とする激しい競争に晒されています。
当社グループは、こうした市場環境にあって、継続して魅力的な商品やサービスを提供してまいりますが、これを保証するものではありません。
当社グループが市場の変化を充分に予測できず、魅力的な商品やサービスを提供できない場合は、将来における売上の低迷と収益性を低下させ、業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、原材料及び一部の商品を、複数の国から調達しております。これらの調達にあたっては、世界的な食料需給構造変化に伴う、安定的な価格や調達量確保に対するリスク及び調達先の国における下記のリスクが内在しております。
・予期しない法律または規制の変更
・政治、経済の混乱
・テロ、戦争等による社会的混乱
これらの要因は、当社グループにおける調達価格の上昇や供給不足の原因となるリスクを孕んでおり、業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの主要な事業である飲料事業などは、特に夏季における天候に左右されます。同時期における天候不良は、これらの事業における売上の低迷をもたらし、業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは農作物を原材料に使用した商品が多いため、これら原材料の生産地にて天候不良などによる不作が生じた場合、調達価格の上昇や供給不足を招くリスクを孕んでおり、業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、商品の品質、安全性を経営の最重要課題のひとつだと考えており、そのために様々な活動を行っております。具体的には部門横断の品質保証委員会を毎月開催し、商品クレームや事故の未然防止活動、商品表示の適正化に取り組んでおります。また、いわゆる「フード・ディフェンス」の考え方を取り入れ、意図的な異物混入を防御すると共に異常が無いことを証明できる体制づくりを行っております。
しかしながら、異物混入などの事故・被害によりブランドイメージを損ね、回収費用や訴訟・損害賠償などにより業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、商品の品質や安全性を確保するためのトレーサビリティーの強化などは、そのシステム構築に多大な費用がかかる可能性があり、これらも業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、国外における事業も展開しております。各地域において現地通貨にて作成された財務諸表は、連結財務諸表作成のために円換算されております。このため、為替の変動は、現地通貨における価値に変動がなかったとしても、当社グループの業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループが原材料及び商品の一部を調達している国外との取引は、為替変動の影響を受ける可能性があります。こうした影響を最小限に止めるべく、当社グループではヘッジ方針に従ったヘッジ取引を行っておりますが、中長期的な為替変動は、当社グループの業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、事業の用に供する不動産をはじめとする様々な資産を所有しております。こうした資産は、時価の下落や、将来のキャッシュ・インフローの状況により、減損会計の適用を受ける可能性があります。これらは業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、一部の商品についてグループ外の複数の委託先に、その供給を依存しております。こうした委託先にて充分な生産が確保できない場合、業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、売買を目的とした有価証券は保有しておりませんが、様々な理由により、売却可能な有価証券を保有しております。
これらの有価証券のうち、時価を有するものについては、全て時価にて評価されており、市場における時価の変動は業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、事業活動を展開する各国において、様々な公的規制を受けております。
これらの規制を遵守できなかった場合は、当社グループの活動が制限される可能性や、コストの増加を招く可能性があり、業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、生産ラインの中断による潜在的なリスクを回避するため、必要だと考えられる定期的な災害防止検査と、設備点検、更にサプライチェーンの複線化などの災害対策を行っております。
しかしながら、天災等による生産施設における災害を完全に防止できる保証はありません。また、物流網の混乱などにより商品供給が滞る可能性があります。こうした影響は、売上高の低下、コストの増加を招く可能性があり、業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、販売促進キャンペーン、通信販売等により多数のお客様の個人情報を保持しております。当社グループは、これらの重要な情報の紛失、誤用、改ざん等を防止するため、システムを含め情報管理に対して適切なセキュリティ対策を実施しております。
しかしながら、停電、災害、ソフトウエアや機器の欠陥、コンピュータウィルスの感染、不正アクセス等予測の範囲を超える出来事により、情報システムの崩壊、停止または一時的な混乱、顧客情報を含めた内部情報の消失、漏洩、改ざん等のリスクがあります。このような事態が発生した場合、営業活動に支障をきたし、業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、廃棄物再資源化、省エネルギー、二酸化炭素排出の削減の徹底を図り、事業を遂行していくうえで環境に関連する各種法律、規制を遵守しております。
しかしながら、関係法令等の変更によって、新規設備の投資、廃棄物処理方法の変更等による大幅なコストの増加が発生する場合、業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、複数の国で事業を展開しております。各国の政治・経済・社会・法制度等の変化や暴動、テロ及び戦争の発生による経済活動の制約、サプライ・チェーンや流通網の遮断等が発生した場合、業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積りは、過去実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるために実際の結果は異なる場合があります。
(1) 経営成績の分析
① 売上高
売上高は、2,098億65百万円となり、前連結会計年度の2,142億10百万円に比べ、43億44百万円の減少(2.0%減)となりました。前連結会計年度の売上高には、前連結会計年度に売却したPreferred Brands International, Inc.(以下、PBI社)の売上高59億51百万円が含まれており、同社売上高の純減を上回る増収を達成することが出来ませんでした。
国内加工食品事業は、業務用受託製品の減収はあったものの、「野菜生活100 Smoothie」やトマトジュースなど主力の飲料事業や通販事業の販売が好調に推移した結果、前期比83百万円の増加(0.1%増)を確保しました。
他方、国内農事業及び国際事業は、環境変化への対応が遅れたことにより想定を下回る成長となりました。
当連結会計年度の売上原価は、1,152億16百万円となり、前連結会計年度の1,177億38百万円に比べ、25億21百万円の減少(2.1%減)となりました。また、売上原価率は前連結会計年度の55.0%から54.9%と0.1ポイント改善しております。国際事業の主要子会社であるKAGOME INC.(米国)の新規に導入した製造設備の不具合、Holding da Industria Transformadora do Tomate, SGPS S.A.(ポルトガル)のトマトペースト相場低迷による販売価格の下落、国内農事業では、主力である生鮮トマトの最盛期である上半期の市場価格が前連結会計年度以上に低迷し、供給過剰な市場構造への対応が遅れたことが売上原価率の悪化となりましたが、国内加工食品事業の原価低減が大きく寄与した結果、前連結会計年度より売上原価率は改善しました。
この結果、当連結会計年度の売上総利益は、946億49百万円となり、前連結会計年度の964億72百万円に比べ、18億23百万円の減少(1.9%減)となりました。
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、826億48百万円となり、前連結会計年度の845億3百万円に比べ、18億54百万円の減少(2.2%減)となりました。広告宣伝費の戦略的投入や国内の運賃・保管料が引き続き上昇する中、販売促進費の効果的活用などにより、売上高販管費比率では39.4%と前連結会計年度の39.4%と同率となりました。
この結果、当連結会計年度における営業利益は、120億円となり、前連結会計年度の119億68百万円に比べ、31百万円の増加(0.3%増)となり、3期連続で過去最高益を更新しました。
また、売上高営業利益率は、前連結会計年度の5.6%から5.7%と0.1ポイント改善しております。
当連結会計年度の営業外収益は、10億53百万円となり、前連結会計年度の15億59百万円に比べ、5億5百万円の減少となりました。これは前連結会計年度は、保有しているデリバティブの時価変動による評価益を3億91百万円(当連結会計年度は、28百万円の評価損)計上していたことによります。
また、当連結会計年度の営業外費用については、10億2百万円となり、前連結会計年度の9億10百万円と比べ、92百万円の増加となりました。
この結果、当連結会計年度における経常利益は、120億51百万円となり、前連結会計年度の126億18百万円に比べ、5億66百万円の減少(4.5%減)となりました。
また、売上高経常利益率は、前連結会計年度の5.9%から5.7%と0.2ポイント悪化しております。
当連結会計年度の特別利益は、60億56百万円となり、前連結会計年度の45億90百万円に比べ、14億66百万円の増加となりました。当社は、資産効率を含めたコーポレートガバナンス向上の一環として、当連結会計年度において、当社の静岡工場跡地および小牧倉庫跡地を売却したことによる固定資産売却益14億82百万円、保有意義の希薄な政策保有株式の処分・縮減という基本方針に則り、当社保有のアサヒグループホールディングス株式、日清食品ホールディングス株式等を売却したことによる投資有価証券売却益45億74百万円をそれぞれ計上しました。
当連結会計年度の特別損失は、21億79百万円となり、前連結会計年度の15億98百万円に比べ、5億81百万円の増加となりました。
平成30年8月から9月にかけて発生した台風20号、21号の影響により、子会社である加太菜園㈱は甚大な被害を受け、今後の事業の再開は不可能と判断し、平成30年11月30日を以て解散いたしました。これにより、当連結会計年度において、災害による損失を12億71百万円計上しました。その他、環境変化への対応が遅れている国際事業において、種子事業を中心に構造改革に着手し、採算性の悪い販売拠点の閉鎖や販売戦略の見直しによる棚卸資産の廃棄を含む事業構造改善費用を4億71百万円計上しております。
当連結会計年度の法人税等合計は、前連結会計年度の52億32百万円に比べ、3億11百万円減少し49億21百万円となりました。また、税効果会計適用後の法人税等の負担率は、のれん償却額などの影響もあり、日本の法定実効税率30.7%を僅かながら上回る30.9%となりました。
上記に非支配株主に帰属する当期純利益を差し引いた結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、115億27百万円となり、前連結会計年度の101億円に比べ14億26百万円の増加となりました。
以上により、当連結会計年度の売上高は、前期比2.0%減の2,098億65百万円、営業利益は前期比0.3%増の120億円、経常利益は前期比4.5%減の120億51百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比14.1%増の115億27百万円となりました。
セグメント別の業績は、次の通りであります。
(単位:百万円)
(注) 1国内事業内のセグメント間売上高を消去しております。
2国内事業と国際事業間のセグメント売上高を消去しております。
国内事業の売上高は、前期比0.1%増の1,704億2百万円、営業利益は、前期比4.8%増の116億64百万円となりました。各事業別の売上高の状況は以下の通りであります。
① 加工食品事業
加工食品事業では、飲料や調味料等の製造・販売を手掛けております。
当事業における売上高は、前期比0.1%増の1,577億25百万円、営業利益は、前期比3.1%増の110億30百万円となりました。
[飲料:野菜生活100シリーズ、トマトジュース、他]
飲料カテゴリーにつきましては、生活者の健康期待に貢献できる「生涯健康飲料」を目指しております。「野菜を手軽においしく提供すること」をキーワードに、様々な健康ニーズと飲用シーンに対応した商品の拡充や、機能性の強化など多面的・習慣的な飲用の開拓を図っております。
トマトジュースにつきましては、平成28年より機能性表示食品として販売しております。平成30年からは、「善玉コレステロールを増やす」、「高めの血圧を下げる」という二つの機能性を表示した商品としてリニューアル発売し、好調に推移しました。
「野菜生活100」シリーズにつきましては、「野菜生活100 Smoothie」について、間食だけでなく食事代替にもなるソイポタージュを関東限定で発売するなど新たなシーンの獲得を図り、20~40代の女性を中心に飲用領域の拡張が進んでおります。
トマトジュースとスムージーが順調に拡大する一方、飲料周辺領域が拡張し、既存の200ml容器商品の飲用機会が減少したことにより、飲料カテゴリーの売上高は、前期同水準の890億75百万円、営業利益は、広告宣伝費の増加などにより前期比2.8%減の57億87百万円となりました。
[食品他:トマトケチャップ、トマト系調味料、ソース、通販・贈答用製品、他]
トマトケチャップにつきましては、家庭用では、ナポリタンなどの洋食メニューに加え、エビチリなど中華メニューへの活用をプロモーション提案いたしました。業務用では、主にホテルなどの朝食、ビュッフェに最適なディスペンサーによる需要喚起策等に注力し、堅調に推移いたしました。
トマトケチャップを除いたトマト調味料につきましては、「基本のトマトソース」を使用した「10分トマトメニュー」の広告や店頭での提案を強化することにより、30~40代の主婦を中心に共感の声を頂き、好調に推移いたしました。
また、家庭用と業務用のカテゴリーを超えた統合的な提案ができる営業体制を整え、拡大する中食市場に向けてベジタブル・ソリューションをテーマとして提案を強化してまいりました。
その他、贈答用製品は、健康・おいしさ・思いやり・限定感といった当社ならではの価値を持つ商品の販売に注力し、好調に推移しました。通販製品は、主力の飲料である「つぶより野菜」やサプリメントが順調に拡大しています。
以上により、自社ブランド製品の売上は増加しましたが、業務用受託製品の売上が減少し、食品他カテゴリーの売上高は、前期同水準の686億49百万円、営業利益は、前期比10.4%増の52億42百万円となりました。
② 農事業
農事業では、主に、生鮮トマト、ベビーリーフ、パックサラダ等の販売を手掛けております。
当事業における売上高は、前期比0.5%増の114億64百万円、営業損失は1億61百万円(前期は営業損失2億36百万円)となりました。
主力である生鮮トマトにつきましては、野菜に期待される成分への注目が高まるなか、高リコピン、βカロテン、GABAなど特定の成分を豊富に含む高付加価値商品のラインナップを広げました。平成30年12月には、機能性表示食品として「GABAセレクト」を発売しました。しかし、低迷していた生鮮トマトの市況が春から夏にかけて一段と悪化したことに加え、供給過剰な市場構造への対応が遅れたことにより、売上高は増加したものの、前期に引き続き営業損失となりました。
なお、生鮮トマトに次ぐ新たな柱として育成しているベビーリーフは、首都圏にて販売している「Green Vege Bowlベビーリーフミックス」、「Green Vege Bowlベビースピナッチ」について、洗わずにそのまま使える価値を評価され、販売が拡大いたしました。
③ その他事業
その他事業には、運送・倉庫業、不動産賃貸業、業務受託事業などが含まれており、売上高は、前期比3.5%増の186億96百万円、営業利益は、前期比19.3%増の7億95百万円となりました。
なお、物流費高騰など深刻化する食品物流の諸課題の解決に向けて、食品メーカー協働での取り組みを一層推進することを目的として、当社を含む食品メーカー5社で物流統合会社を平成31年4月に発足する契約を平成30年4月に締結いたしました。
国際事業は、トマトの種子開発から農業生産、商品開発、加工、販売までの垂直統合型ビジネスを経営戦略の柱として事業展開をしております。
当事業における売上高は、前期比5.0%減の463億90百万円、営業利益は、前期比59.9%減の3億36百万円となりました。
なお、平成29年11月にPBI社の株式を売却した影響を除く前連結会計年度との比較では、売上高は、前期比8.1%増、営業利益は、前期比60.4%減となります。
主な子会社における現地通貨建業績の概要は以下の通りであります。
KAGOME INC.(米国)は、グローバルフードサービス企業向けの販売が堅調に推移したこと、また前連結会計年度に当社との取引時期を変更したことにより増収となりましたが、新しい製造設備の導入に伴う、稼働率の一時的な悪化などにより減益となりました。Holding da Industria Transformadora do Tomate, SGPS S.A.(ポルトガル)は、トマトペーストの市場価格の低迷等により営業損失となりました。Kagome Australia Pty Ltd.(豪州)においては、主要顧客向けの販売が堅調に推移したことに加えて、前連結会計年度より取り組んでいる事業の構造改革が順調に進展していることにより増収増益となりました。
需要が拡大する西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)域内のトマト事業開発拠点として、前連結会計年度に設立したKagome Senegal Sarl(セネガル共和国)が、当連結会計年度から同国での加工用トマトの生産、販売を開始しております。また、香港・マカオにおける事業拡大と中国市場への進出を目指し、野菜飲料販売の合弁会社であるKagome Nissin Foods (H.K.) Co., Ltdの事業を開始いたしました。
なお、今後の見通しにつきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通りであります。
また、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載の通りであります。
当連結会計年度末は、総資産については、前連結会計年度末に比べ21億24百万円減少いたしました。
流動資産については、前連結会計年度末に比べ76億53百万円増加いたしました。
これは、投資有価証券の売却などにより、「現金及び預金」が84億41百万円増加したことによります。
固定資産については、前連結会計年度末に比べ97億78百万円減少いたしました。
「有形固定資産」は、前連結会計年度末に比べ33億51百万円増加いたしました。
主な増加は、当社の製造設備の更新などによる固定投資113億66百万円です。
主な減少は、減価償却費47億75百万円、不動産売却10億32百万円及び減損損失8億44百万円です。
「投資その他の資産」は、投資有価証券の売却などにより、前連結会計年度末に比べ131億25百万円減少いたしました。
負債については、前連結会計年度末に比べ11億14百万円減少いたしました。
これは、「未払金(長期未払金など含む)」が15億14百万円増加したものの、投資有価証券の売却などにより繰延税金負債が28億2百万円減少したことによります。
純資産については、前連結会計年度末に比べ10億9百万円減少いたしました。
これは、「利益剰余金」が「親会社株主に帰属する当期純利益」により115億27百万円増加、剰余金の配当により26億68百万円減少した結果、株主資本は91億5百万円増加したものの、投資有価証券の売却や時価下落、並びに円高の進行などで「その他の包括利益累計額」が93億21百万円減少したことによります。
この結果、自己資本比率は52.5%、1株当たり純資産は1,146円85銭となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、301億12百万円となり、前連結会計年度末比で85億62百万円増加いたしました。
各キャッシュ・フローの状況は次の通りであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、101億30百万円の純収入(前期は165億98百万円の純収入)となりました。この主要因は、税金等調整前当期純利益が159億28百万円となったこと、減価償却費が51億94百万円となったこと(以上、キャッシュの純収入)、有価証券売却益が45億17百万円となったこと、固定資産売却益が12億54百万円となったこと、法人税等の支払いにより55億円支出したこと(以上、キャッシュの純支出)によります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、2億99百万円の純支出(前期は172億71百万円の純収入)となりました。この主要因は、有価証券の売却により89億62百万円、固定資産の売却により23億31百万円、それぞれ収入となったこと、固定資産の取得により107億18百万円、有価証券の取得により8億1百万円、それぞれ支出したことによります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、10億83百万円の純支出(前期は407億61百万円の純支出)となりました。この主要因は、長期借入れにより77億26百万円、短期借入金の純増減により23億1百万円、それぞれ収入となったこと、長期借入金の返済により84億97百万円、配当金の支払いにより26億68百万円、それぞれ支出したことによります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。当社グループの主な資金の源泉は、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入金となります。設備投資等の長期資金需要は、自己資金又は金融機関からの長期借入金等により賄い、運転資金等の短期資金需要は、主に自己資金により賄っております。
なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は301億12百万円、有利子負債の残高は373億2百万円となっております。
当連結会計年度における生産実績をセグメント毎に示すと、次の通りであります。
(注) 1 金額は製造原価によっております。
2 金額は消費税等を含めておりません。
主要製品の受注生産は行っておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメント毎に示すと、次の通りであります。
(注) 1 国内事業内のセグメント間売上高を消去しております。
2 国内事業と国際事業間のセグメント売上高を消去しております。
3 金額は消費税等を含めておりません。
4 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の通りであります。
当社は、平成30年4月23日の取締役会において、味の素株式会社、ハウス食品グループ本社株式会社、日清フーズ株式会社、日清オイリオグループ株式会社、当社の食品メーカー5社で、平成31年4月に物流事業を統合する全国規模の物流会社の発足に関する契約の締結を行うことを決議し、平成30年4月26日に契約を締結いたしました。
本契約は、深刻化する食品物流の諸課題の解決に向けて、食品メーカー協働での取り組みを一層推進することを目的としております。
なお、発足する新会社は、味の素物流株式会社を存続会社とし、カゴメ物流サービス株式会社(当社子会社)、 F-LINE株式会社、九州F-LINE株式会社の平成31年4月1日時点の全事業及びハウス物流サービス株式会社の事業(一部を除く)を統合し、商号を味の素物流株式会社から「F-LINE株式会社」に変更いたします。
当社グループは、独創的でイノベーティブな製品開発や健康情報発信を行うため、品種・栽培技術、素材・加工技術、機能性エビデンスに関する研究を研究施設併設の試験圃場やパイロットプラント等で行っております。また、当社グループの事業基盤を強化するため、品質保証技術の高度化と、知的財産の保護・活用に取り組んでおります。
また、長期経営ビジョン「トマトの会社から、野菜の会社に」の実現に向け、経営戦略と研究テーマの連動、社内外の連携・協働による新たな研究テーマやコンセプトの創出を積極的に進めております。また、外部研究機関に研究員を派遣した、ネットワーク型研究拠点を拡充することで、オープンイノベーション型研究の強化を行っており、新たな価値創りを加速させております。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は、35億57百万円 であります。
本年度の主な概要とその成果は、次の通りであります。
① 昨年度より進めている国立研究開発法人 産業技術総合研究所との包括的共同研究の成果として、AI(人工知能)を用いてトマト加工品の異物・トマトの皮・ヘタの跡・変色部を高精度で検出する技術の開発に成功しました。今後、生産工場での実用化を目指します。
② 平成30年1月1日付で弘前大学医学研究科に共同研究講座「野菜生命科学講座」を開設しました。本講座は、野菜摂取が健康維持および疾病予防に役立つメカニズムを明らかにすること、および野菜不足の改善を促すため「野菜の充足度」を簡単に測定出来る技術開発を目的としており、得られた研究成果は「野菜摂取の促進」へつなげて参ります。
③ 品種・栽培技術研究の分野において、おいしさを訴求した生鮮トマト品種等、計4件の品種登録出願を行いました。また、本年度は、品種開発した生鮮トマトにおいて、血管の収縮抑制や高めの血圧を下げる効果を実証し、『血圧が高めの方に』と表示した機能性表示食品を実現し、「GABAセレクト」の発売に繋げました。
④ 名古屋大学大学院との共同研究成果として、トマトに含まれるリコピンが、にんにくやたまねぎ、油と一緒に加熱することで、体内に吸収されやすい構造への変化が促進されることを明らかにしました。引き続き、トマトメニューを摂る価値に繋がる情報を発信して参ります。
⑤ 商品開発部では、飲料分野にて「野菜生活100 Smoothie」に複数の新商品・リニューアル商品を導入し、シリーズの活性化を行うとともに、ブランド拡張のために「ソイポタージュ」2品を市場投入しました。調味料・調理食品分野では、簡単に手作りで野菜がとれる「野菜がはいったおかず調味料」2品、カゴメ独自の製法で作った『野菜だし』を使った「だしまで野菜のおいしいスープ」3品を発売しました。また、㈱ロック・フィールドとの共同開発商品、スプーンで手軽に食べられる「ベジュレサラダ」を導入しました。乳酸菌分野では、生きて腸で働く植物性乳酸菌『ラブレ菌』商品の一つとして、「カゴメ ラブレ 発酵豆乳ミックス」を発売しました。