当事業年度(平成27年3月1日から平成28年2月29日まで)におけるわが国経済は、政府の経済政策や日銀の大規模な金融緩和政策等を背景として、全体的に緩やかな回復基調が続きました。
国内食品業界においては、消費者の節約志向が根強く、低価格化による販売競争の激化に加え、原材料価格の高騰やエネルギーコスト等の上昇により、収益を圧迫する厳しい状況が続いております。
このような状況のもとで当社は、経営環境の変化に対応し、さらなる企業価値向上に取組むことを基本方針とする中期経営計画「Challenge For Next Century」に基づいて、将来の持続的成長の実現に向けた取り組みを積極的に展開いたしました。また、工場の生産性の向上及び収益力の改善を図ることを目的に、工場の集約化を行いました。佐渡工場のアイスクリーム並びに笹だんごの製造を中止し、アイスクリームの製造は新潟工場へ、笹だんごの製造は三条工場へ集約いたしました。加えて、平成28年3月に創業100周年を迎えるに当たり、平成27年3月から平成29年2月までの期間を対象に100周年事業を展開しております。100周年事業の主旨は、自社の企業価値を見直し、現状の経営課題を解決する契機とすること及び、会社の歴史を振り返り今後の事業の方向性を構築、発信していくことを基本方針として、業績の向上や知名度の向上、社内改革等に積極的に取組みました。その結果、売上高は3,524百万円(前期比3.2%増)となりました。
損益面については、販売価格の見直しと、製造工場の集約化による生産性の向上、製造ロスの削減に取組み、収益の改善に努めました。また、全社的にコスト削減の意識を徹底させ、経費の削減に努めました。その結果、営業利益は20百万円(前期は85百万円の営業損失)、経常利益は47百万円(前期は64百万円の経常損失)、税引前当期純利益は57百万円(前期は114百万円の税引前当期純損失)、当期純利益は61百万円(前期は119百万円の当期純損失)となりました。
当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ25百万円増加し、当事業年度末の資金は164百万円となりました。また、当事業年度における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は217百万円(前期は36百万円の獲得)となりました。これは主として、減価償却費110百万円、税引前当期純利益57百万円、たな卸資産の減少額81百万円、未払金の減少額37百万円、売上債権の減少額13百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は126百万円(前期は85百万円の使用)となりました。これは主として、アイスクリーム等製造に伴う設備投資による支出128百万円、投資有価証券の売却による収入8百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は65百万円(前期は69百万円の獲得)となりました。これは主として、短期借入金の純減額50百万円、リース債務の返済による支出14百万円等によるものであります。
当事業年度における生産実績を部門別に示すと、次のとおりであります。
部門 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
製氷部門 | 28,810 | △35.2 |
冷凍冷蔵部門 | 223,674 | △13.1 |
アイスクリーム部門 | 1,241,469 | △1.6 |
和菓子部門 | 362,418 | 9.3 |
冷凍食品部門 | 2,669 | 47.4 |
冷凍果実部門 | 11,070 | 50.6 |
合計 | 1,870,113 | △1.8 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当事業年度における商品仕入実績を部門別に示すと、次のとおりであります。
部門 | 仕入高(千円) | 前年同期比(%) |
製氷部門 | 7,217 | △56.9 |
飲料部門 | 73,758 | 13.4 |
アイスクリーム部門 | 262,849 | △2.1 |
和菓子部門 | 10,810 | △22.4 |
冷凍食品部門 | 699,101 | △9.0 |
冷凍果実部門 | 27,110 | △19.1 |
合計 | 1,080,848 | △7.3 |
(注) 1 金額は、仕入価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社は、受注から引渡しまでの期間が短いため、受注状況の記載を省略しております。
当事業年度における販売実績を部門別に示すと、次のとおりであります。
部門 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
製氷部門 | 54,567 | △17.9 |
飲料部門 | 77,116 | 13.9 |
冷凍冷蔵部門 | 248,540 | 0.2 |
アイスクリーム部門 | 1,960,506 | 11.0 |
和菓子部門 | 314,050 | 5.2 |
冷凍食品部門 | 832,287 | △10.0 |
冷凍果実部門 | 37,473 | △15.9 |
合計 | 3,524,541 | 3.2 |
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 冷凍冷蔵部門には、前事業年度69,411千円、当事業年度65,186千円の運賃収入を含んでおります。
3 最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先 | 前事業年度 | 当事業年度 | ||
金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
森永乳業株式会社 | 661,848 | 19.3 | 728,736 | 20.6 |
(1) 現状の認識について
次期(平成29年2月期)の見通しにつきましては、景気を押し下げる要因である、円高や株価の下落、個人消費の停滞などのリスクが存在しており、厳しい経営環境で推移するものと予想されます。また、食品業界においては、食の安心・安全をめぐる消費者の関心はより一層高まっており、食品メーカーとして品質、安全管理体制を強化していくことが重要な課題となっております。
(2) 当面の対処すべき課題の内容
当社は、経営環境の変化に対応し、お客様のニーズに合った製品を適正価格で製造することにより、厳しい経営環境下でも継続的に利益を確保できる企業体質へと変革を図ることを最重要課題として、その実現に向けて活動を継続しております。
(3) 対処方針及び具体的な取組状況等
① 営業の強化
営業体制を引き続き強化し、新規取引先の開拓、既存の販売先への拡販を図ります。また、消費者ニーズや販売動向を適切に把握し、商品別に販売価格の見直しを行い適切な利益を確保するよう努めます。
② 経営基盤の強化
事業構造を見直し、事業の選択と集中により利益獲得能力を高めるよう努めます。また、リスク管理や内部統制システムの整備等を通じ、内部管理体制の強化を継続的に行います。
③ 業務の効率化、標準化
日々の業務プロセスを見直し、業務の効率化を図り、無駄なコストの削減に努めます。また、基幹システムの入替を平成28年3月に行い、IT統制への転換やITによる業務の効率化を図ってまいります。
④ 製品ブランド力の強化
ブランド力の強化が、経営環境の変化や季節変動、外的要因等に対処する有効な手段であると捉え、魅力ある「高付加価値製品」の開発を継続していきます。
⑤ コストダウン
社員一人ひとりのコスト意識の変革を図り、改善活動を継続していきます。また、平成27年7月に佐渡工場のアイスクリーム製造及び和菓子製造を中止し、アイスクリームの製造は新潟工場へ、笹だんごの製造は三条工場へ集約したことにより、固定費の削減による収益力の改善、集約先2工場の生産性の向上等、原価の低減に努めていきます。
⑥ 人材の育成
機械化やIT化が進む中、「人にしかできない業務」のスキルを高め、自らが考え行動できる社員の育成に向け、社員教育や管理者研修をさらに拡充し、人材育成の強化を進めてまいります。
(4) 会社の支配に関する基本方針について
近年わが国においても、企業の成長戦略として企業買収や事業買収という手法が多用されておりますが、当社といたしましても、市場原理に基づく当該手法が企業の成長にとって重要なものであると認識しております。
しかし、近時の資本市場においては、対象となる会社の経営陣と十分な協議や合意のプロセスを経ることなく、突如として大量の株式の買付を強行するといった買収方法も見られ、株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付の内容等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との交渉を要するもの等、対象会社の企業価値とりわけ株主共同の利益に資さないものも少なくはありません。
しかしながら、当社取締役会は、上場会社として当社株式の自由な売買を認める以上、当社の取締役会の賛同を得ずに行われる、いわゆる「敵対的買収」であっても、企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。また、株式会社の支配権の移転を伴う買付提案に応じるか否かの判断も、最終的には株主全体の意志に基づいて行われるべきものと考えています。
したがって、現時点における当社取締役会は、「買収防衛策」を導入する考えはございません。
ただし、株主の皆様が「買収防衛策」の導入を推奨される場合は、当社取締役会において検討させていただき、定時株主総会または臨時株主総会に付議いたします。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
1.食の安全性
当社は、お客様に安心・安全な製品をお届けするべく、製品の品質及び安心安全に対する取り組みを経営の最重要事項と考え、日々向上に努めており、製造工場である新潟工場及び三条工場ではISO22000:2005認証取得しております。今後もさらなる品質保証・管理体制強化を図ってまいります。しかし、異物混入などによる不具合品の流通、製造工程において想定外の問題が発生した場合、製品の回収や製造の停止などのリスクが考えられ、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
2.経済情勢・消費動向及び市場競争力
当社では、新製品開発力の強化を図り、お客様に安心安全、魅力のある製品の開発を行うとともに、製造工場においてはコストダウンを図り、競争力ある製品製造に努めております。
しかし、当社製品を販売している市場は日本国内であり、国内における景気後退やそれに伴う需要の減少、消費動向に影響を与えるような不測の事態の発生、消費者の嗜好の変化・多様化などにより、売上低迷、収益性悪化等により、当社の業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
3.流通の変化と競合
当社の商品は、主に卸売業、小売業との継続的な取引に基づいて流通し、お客様のもとへ届けられております。しかし、これらの業界や一部特定企業の経営状態や販売政策等の変化によって、販売機会の喪失や販売価格に影響を与える可能性があります。
4.季節的要因及び気候的要因
当社は、事業の特性上、売上高が夏季期間に偏りがあり、特に第2四半期会計期間の売上高は他の四半期会計期間の売上高と比べ著しく高くなる傾向にあります。そのため、夏季期間において冷夏その他異常気象等が発生した場合は、当社の業績に影響を与える可能性があります。
5.OEM供給のリスク
顧客企業へのOEM供給は、顧客企業の業績など当社が管理できない要因により大きな影響を受けます。顧客企業の業績不振、調達方針の変更、予期できない契約打ち切り、値下げ要求などが、当社の業績と財務状況に影響を与える可能性があります。
なお、当社は平成26年2月期以降連続して営業損失を計上したことから、継続企業の前提に関する重要事象等の存在を認識しておりましたが、当事業年度末において継続企業に関する重要事象等は解消いたしました。
該当事項はありません。
当社は、食品製造業として、アイスクリーム、和菓子等の分野において、新製品開発や既存製品の改良、品質の向上等を研究するため製品開発室を設置しております。当事業年度におきましては、新製品6品を発売いたしました。今後の活動につきましては、製品企画開発室を中心に製品開発委員会で、安心・安全でおいしい製品をお客様目線で開発し、魅力ある「高付加価値」製品の創作に取り組んでまいります。
文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
財務諸表の作成のための会計方針については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 重要な会計方針」に記載のとおりであります。
(2) 財政状態に関する分析
当事業年度末における総資産は前事業年度末に比べ43百万円減少し、2,052百万円となりました。これは主に現金及び預金の増加額25百万円、受取手形の減少額17百万円、商品及び製品の減少額88百万円、原材料の増加額7百万円、有形固定資産の増加額22百万円等によるものであります。負債は前事業年度末に比べ107百万円減少し、942百万円となりました。これは主に買掛金の増加額4百万円、短期借入金の減少額50百万円、未払金の減少額37百万円、設備関係未払金の減少額10百万円等によるものであります。純資産は前事業年度末に比べ64百万円増加し、1,110百万円となりました。これは主に繰越利益剰余金の増加額62百万円等によるものであります。
(3) 経営成績の分析
当事業年度の経営成績は、売上高3,524百万円(前期比109百万円増)、営業利益20百万円(前期は営業損失85百万円)、経常利益47百万円(前期は経常損失64百万円)、当期純利益61百万円(前期は当期純損失119百万円)となりました。
以下で損益計算書に重要な影響を与えた要因について分析しております。
① 売上高の分析
当社は、経営環境の変化に対応し、さらなる企業価値向上に取組むことを基本方針とする中期経営計画「Challenge For Next Century」に基づいて、自社製造品の拡販及び販売価格の見直しを行いました。自社製品の拡販については、営業活動方針である製品別販売戦略と得意先別販売戦略の見直しを行い、製品の特徴や得意先のニーズに沿った提案に取組み、自社製品及びPB製品の拡販に努めました。また、OEM製品の受注も順調に推移したことから、売上高は前期比3.2%増の3,524百万円となりました。
各部門別売上高の分析については以下のとおりであります。
[製氷部門]
当事業年度の製氷部門の売上高は、54百万円(前期比17.9%減少)となりました。主な減少要因は、不漁による取引先での需要減少等によるものであります。
[飲料部門]
当事業年度の飲料部門の売上高は、77百万円(前期比13.9%増加)となりました。主な増加要因は、営業地域における需要の増加によるものであります。
[冷凍冷蔵部門]
当事業年度の冷凍冷蔵部門の売上高は、248百万円(前期比0.2%増加)となりました。主な増加要因は、販売価格の見直しにより保管業務収入が増加したことによるものであります。
[アイスクリーム部門]
当事業年度のアイスクリーム部門の売上高は、1,960百万円(前期比11.0%増加)となりました。主な増加要因は、比較的天候に恵まれた事もあり自社製品の販売が増加したこと及びOEM製品の受注の増加によるものであります。
[和菓子部門]
当事業年度の和菓子部門の売上高は、314百万円(前期比5.2%増加)となりました。主な増加要因は、販売価格の値上げによるものであります。
[冷凍食品部門]
当事業年度の冷凍食品部門の売上高は、832百万円(前期比10.0%減少)となりました。主な減少要因は、食品量販店等における仕入ルートがメーカーから直接仕入に変更になった煽りを受けたことによるものであります。
[冷凍果実部門]
当事業年度の冷凍果実部門の売上高は、37百万円(前期比15.9%減少)となりました。主な減少要因は、学校給食向けの取扱い量が減少したものであります。
② 損益に関する分析
損益面については、販売価格の見直しと、製造工場の集約化による生産性の向上、製造ロスの削減に取組みました。販売価格の見直しについては、標準原価の改定を行い、全製品の販売価格を見直し、採算性を重視した営業活動を行いました。製造ロスの削減については、製造工場のロスの見える化を図り、PDCAサイクルの徹底による改善活動を行いました。また、全社的にコスト削減の意識を徹底させ、経費の削減による収益力の改善に努めました。その結果、営業利益は20百万円(前期は85百万円の営業損失)、経常利益は47百万円(前期は64百万円の経常損失)、税引前当期純利益は57百万円(前期は114百万円の税引前当期純損失)、当期純利益は61百万円(前期は119百万円の当期純損失)となりました。
次期(平成29年2月期)の見通しにつきましては、景気を押し下げる要因である、円高や株価の下落、個人消費の停滞などのリスクが存在しており、厳しい経営環境で推移するものと予想されます。また、食品業界においては、食の安心・安全をめぐる消費者の関心はより一層高まっており、食品メーカーとして品質、安全管理体制を強化していくことが重要な課題となっております。
このような状況のなかで、当社は中期経営計画における施策を着実に実践し、企業価値・株主共同の利益の最大化を図ってまいります。(詳細は、「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」に記載しております。)
以上により、平成29年2月期通期業績予想は、売上高3,800百万円(前期比7.8%増)、営業利益59百万円(前期比190.0%増)、経常利益74百万円(前期比54.3%増)、当期純利益55百万円(前期比11.1%減)を見込んでおります。
(4) キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要(2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載しております。
(6) 経営戦略の現状と見通し
「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」に記載しております。
(7) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(8) 経営者の問題意識と今後の方針について
「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」に記載しております。