第2 【事業の状況】

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

当社の企業理念

一.企業活動を通じて社会に貢献し、親しまれ、信頼される会社を目指します。

一.過去にとらわれることなく、常に前進する会社を目指します。

一.創造的で活力のある会社を目指します。

企業理念の実践を通じて、大きな相乗効果を創出し,企業価値の増大を図り、安定的な収益体質を確立して、その成果を株主、従業員、お客様、取引先、地域社会等、全てのステークホルダーに対して適性に配分し、存在価値のある企業を目指してまいります。

 

(2) 目標とする経営指標

当社は、2019年2月期(第108期事業年度)から2021年2月期(第110期事業年度)を対象とした中期経営計画「Challenge For Next Century 2nd Stage」を策定しております。「(3)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題」に記載の重点施策に取り組むことにより、収益力を向上し、最終年度(第110期事業年度)に「売上高4,000百万円、売上高営業利益率2.5%」を目指し、取り組んでまいります。また、株主への安定的な利益還元を実現させるために「1株当たり当期純利益」についても重要な指標ととらえております。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題

中期経営計画「Challenge For Next Century 2nd Stage」の初年度である2019年2月期(第108期事業年度)は、自社製品の販売拡充や新潟工場における生産性の向上等により、売上高・営業利益ともに計画を上回ることができました。

特にアイスクリーム等の製造工場である新潟工場においては、従来多量に発生していた製造ロスの改善に取り組み、生産スケジュールの最適化を図り、効率の良い稼働に努めた結果、製造原価の低減(間接費の節減)につながり、工場利益は大きく改善いたしました。

また、営業部門においても、当社の主力製品である「かき氷」の引き合いが非常に多く、販路の拡大につながりました。中期経営計画の2年度目の2020年2月期(第109期事業年度)においても、以下の当社の目指す姿、及び重点施策を実行し、さらなる企業価値の向上に積極的に取り組んでまいります。
 

〔セイヒョーが目指す将来像(あるべき姿)〕

・社員が個人と会社の成長を実感でき、働き甲斐のある職場環境づくりに努める。

・地元新潟にしっかりとした基盤を持ち、新潟から「美味しい・楽しい・感動」を発信する。

・100年企業のDNAで、厳しい経営環境の変化に対し絶えず変革を続ける。

・継続的に利益を出し、企業価値向上に努める。

・当社の強みを正しく捉え、環境の変化に対応し、顧客満足度の向上に努める。

 

 

〔重点的施策〕

① 工場の生産性の向上

・精度の高い生産計画の策定及び進捗管理(計画製造数の確保)

・製品トラブル及びロスの撲滅

・機械メンテナンスの徹底

・5S、改善活動の推進

・製造技術の向上と人材育成

 

② 品質管理体制の強化

・品質保証部による徹底した製品チェック

  クレーム、製品トラブル防止のための仕様書の整備

  定期的な工場監査の実施

・ISO22000システムの有効活用

 

③ 製品開発力の強化

・製品開発室と営業部の連携及び情報収集の強化

・製品開発体制の整備(製品開発室人員の増加)

・新製品の年間スケジュール化

 

④ 自社製品の販売強化

・セイヒョー(氷や)としての強みを生かした販売の展開

・生産部と営業部の連携及び情報収集の強化

 

⑤ 人材の育成

・社内研修制度の確立

・OJTの徹底(育成プラン表による進捗管理)

 

⑥ 労働環境の整備

・「働き方改革」の推進

・働き甲斐のある職場づくりの推進

 

(4) 会社の支配に関する基本方針について

近年わが国においても、企業の成長戦略として企業買収や事業買収という手法が多用されておりますが、当社といたしましても、市場原理に基づく当該手法が企業の成長にとって重要なものであると認識しております。

しかし、近時の資本市場においては、対象となる会社の経営陣と十分な協議や合意のプロセスを経ることなく、突如として大量の株式の買付を強行するといった買収方法も見られ、株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付の内容等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との交渉を要するもの等、対象会社の企業価値とりわけ株主共同の利益に資さないものも少なくはありません。

しかしながら、当社取締役会は、上場会社として当社株式の自由な売買を認める以上、当社の取締役会の賛同を得ずに行われる、いわゆる「敵対的買収」であっても、企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。また、株式会社の支配権の移転を伴う買付提案に応じるか否かの判断も、最終的には株主全体の意志に基づいて行われるべきものと考えています。

したがって、現時点における当社取締役会は、「買収防衛策」を導入する考えはございません。

ただし、株主の皆様が「買収防衛策」の導入を推奨される場合は、当社取締役会において検討させていただき、定時株主総会または臨時株主総会に付議いたします。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

1.食の安全性

当社は、お客様に安心・安全な製品をお届けするべく、製品の品質及び安心安全に対する取り組みを経営の最重要事項と考え、日々向上に努めており、製造工場である新潟工場及び三条工場ではISO22000:2005認証取得しております。今後もさらなる品質保証・管理体制強化を図ってまいります。しかし、異物混入などによる不具合品の流通、製造工程において想定外の問題が発生した場合、製品の回収や製造の停止などのリスクが考えられ、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

2.経済情勢・消費動向及び市場競争力

当社では、新製品開発力の強化を図り、お客様に安心・安全、魅力のある製品の開発を行うとともに、製造工場においてはコストダウンを図り、競争力ある製品製造に努めております。

しかし、当社製品を販売している市場は日本国内であり、国内における景気後退やそれに伴う需要の減少、消費動向に影響を与えるような不測の事態の発生、消費者の嗜好の変化・多様化などにより、売上低迷、収益性悪化等により、当社の業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。

 

3.流通の変化と競合

当社の商品は、主に卸売業、小売業との継続的な取引に基づいて流通し、お客様のもとへ届けられております。しかし、これらの業界や一部特定企業の経営状態や販売政策等の変化によって、販売機会の喪失や販売価格に影響を与える可能性があります。

 

4.季節的要因及び気候的要因

当社は、事業の特性上、売上高が夏季期間に偏りがあり、特に第2四半期会計期間の売上高は他の四半期会計期間の売上高と比べ著しく高くなる傾向にあります。そのため、夏季期間において冷夏その他異常気象等が発生した場合は、当社の業績に影響を与える可能性があります。

 

5.OEM供給のリスク

顧客企業へのOEM供給は、顧客企業の業績など当社が管理できない要因により大きな影響を受けます。顧客企業の業績不振、調達方針の変更、予期できない契約打ち切り、値下げ要求などが、当社の業績と財務状況に影響を与える可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概況

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概況は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

当事業年度(2018年3月1日から2019年2月28日まで)におけるわが国経済は、自然災害が相次いで発生した影響や海外の政治経済情勢の不安定感が払拭できないことによるリスクの高まり等が懸念されたものの、企業収益や雇用環境の改善が顕著となり、緩やかな回復基調で推移しました。

国内食品業界におきましては、消費者の多様な価値観の高まりや根強い節約志向への対応が求められ、かつ原材料価格の高騰や人手不足が深刻化する厳しい経営環境となっております。アイスクリーム業界につきましては、5年連続で最高売上を更新するなど市場は年々拡大しております。

このような状況のもと当社は、当事業年度を開始年度とする3カ年の中期経営計画「Challenge For Next Century 2nd Stage」に基づき、6つの具体的施策に積極的に取り組み、企業価値の向上を図るとともに、将来の持続的成長の実現に向けた取り組みを展開いたしました。

売上高は、主力のアイスクリーム販売が天候に恵まれたこともあり好調に推移し、自社製造の氷菓製品の売上が大きく伸びるとともに、OEM製品(相手先ブランド名製造)の受注も堅調に推移いたしました。また、第3四半期会計期間(9~11月)以降においてもOEM製品の受注は好調を維持し、新潟工場の稼働率が当初の計画を大幅に上回った結果、売上高は、4,047百万円(前期比11.0%増)となりました。

損益面については、売上増加に伴い夏季期間での製品の運搬費及び支払保管料が大幅に増加したものの、新潟工場における生産性の向上を目指し、製造ラインの機械メンテナンスの強化及び製造技術の向上を図ったことにより、原価低減を図ることができました。その結果、営業利益は46百万円(前期は79百万円の営業損失)、経常利益は75百万円(前期は44百万円の経常損失)、税引前当期純利益は72百万円(前期は17百万円の税引前当期純利益)、当期純利益は64百万円(前期は12百万円の当期純利益)となりました。

 

財政状態の状況については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ③財政状態」に記載しております。

 

② キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物は、前事業年度末に比べ63百万円増加し、当事業年度末の資金は184百万円となりました。

当事業年度における各キャッシュ・フローは、次のとおりであります。

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは195百万円の収入(前期は100百万円の支出)となりました。これは主に税引前当期純利益72百万円、減価償却費119百万円、たな卸資産の増加額57百万円、未払消費税等の増加額24百万円、仕入債務の増加額18百万円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは71百万円の支出(前期は48百万円の支出)となりました。これは主にアイスクリーム等製造に伴う設備投資による支出66百万円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは60百万円の支出(前期は109百万円の収入)となりました。これは主に短期借入金の純減額30百万円、リース債務の返済による支出18百万円等によるものであります。

 

 

③ 生産、受注及び販売の実績

当社は、「第5  経理の状況 1 財務諸表等  (1)財務諸表  注記事項 セグメント情報等」に記載のとおり冷凍食品製造事業の単一セグメントであり、生産、受注及び販売の実績につきましては、部門別に記載しております。

なお、当事業年度より部門の集約・変更を行っており、「製氷部門」「飲料部門」「冷凍冷蔵部門」「アイスクリーム部門」「和菓子部門」「冷凍果実部門」「冷凍食品部門」の7部門から、「アイスクリーム部門」「仕入販売部門」「和菓子部門」「物流保管部門」の4部門に変更しております。なお、前事業年度との比較については、前事業年度の部門を当事業年度の部門に組み替えて比較しております。

a. 生産実績

当事業年度における生産実績を部門別に示すと、次のとおりであります。

部門

生産高(千円)

前年同期比(%)

アイスクリーム部門

1,997,517

12.2

仕入販売部門

5,818

△26.1

和菓子部門

344,981

1.1

物流保管部門

260,099

10.6

合計

2,608,416

10.3

 

(注)  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b. 商品仕入実績

当事業年度における仕入販売部門の商品仕入実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

仕入販売部門

仕入高(千円)

前年同期比(%)

加工氷

7,389

△0.1

飲料

72,106

△3.4

アイスクリーム

286,187

6.2

和菓子

3,842

△12.0

冷凍食品

540,164

△8.2

冷凍果実

6,459

△80.6

合計

916,149

△6.3

 

(注) 1  金額は、仕入価格によっております。

2  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c. 受注状況

当社は、受注から引渡しまでの期間が短いため、受注状況の記載を省略しております。

 

 

d. 販売実績

当事業年度における販売実績を部門別に示すと、次のとおりであります。

部門

販売高(千円)

前年同期比(%)

アイスクリーム部門

2,401,575

25.2

仕入販売部門

1,100,625

△5.7

和菓子部門

296,553

△4.0

物流保管部門

249,215

△1.2

合計

4,047,969

11.0

 

(注) 1  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 物流保管部門には、前事業年度65,151千円、当事業年度70,840千円の運賃収入を含んでおります。

3  最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前事業年度

当事業年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

森永乳業株式会社

948,532

26.0

1,325,700

32.7

 

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

財務諸表の作成のための重要な会計方針については、「第5  経理の状況  1  財務諸表等 (1)財務諸表  注記事項 重要な会計方針」に記載のとおりであります。

 

② 経営成績

売上高は、主力のアイスクリーム販売が天候に恵まれたこともあり好調に推移し、自社製造の氷菓製品の売上が大きく伸びるとともに、OEM製品(相手先ブランド名製造)の受注も堅調に推移いたしました。また、第3四半期会計期間(9~11月)以降においてもOEM製品の受注は好調を維持し、新潟工場の稼働率が当初の計画を大幅に上回った結果、売上高は、4,047百万円(前期比11.0%増)となりました。

各部門別の売上高については、以下のとおりであります。

(アイスクリーム部門)

当事業年度のアイスクリーム部門の売上高は、2,401百万円(前期比25.2%増)となりました。主な増加要因は、OEM製品の受注が好調に推移したこと及び氷菓製品の販売強化を図ったことによるものであります。

(仕入販売部門)

当事業年度の仕入販売部門の売上高は、1,100百万円(前期比5.7%減)となりました。主な減少要因は、夏季期間におけるアイスクリームの仕入販売が好調に推移したものの、冷凍食品の仕入販売において食品量販店等の取引先が、仕入ルートをメーカーとの直接取引等に変更したことによるものであります。

(和菓子部門)

当事業年度の和菓子部門の売上高は、296百万円(前期比4.0%減)となりました。主な減少要因は、夏季期間における需要が減少したことによるものであります。

(物流保管部門)

当事業年度の物流保管部門の売上高は、249百万円(前期比1.2%減)となりました。主な減少要因は、保管業務収入が減少したことによるものであります。

 

 

③ 財政状態

(資産)

当事業年度末における総資産は前事業年度末に比べ59百万円増加し、2,207百万円となりました。これは主に現金及び預金の増加額63百万円、商品及び製品の増加額51百万円、機械及び装置(純額)の減少額18百万円、投資有価証券の減少額32百万円等によるものであります。

(負債)

当事業年度末における負債は前事業年度末に比べ31百万円増加し、1,090百万円となりました。これは主に買掛金の増加額18百万円、未払法人税等の増加額13百万円、賞与引当金の増加額11百万円、短期借入金の減少額30百万円等によるものであります。

(純資産)

当事業年度末における純資産は前事業年度末に比べ28百万円増加し、1,117百万円となりました。これは主に繰越利益剰余金の増加額52百万円、その他有価証券評価差額金の減少額23百万円等によるものであります。

 

④ キャッシュ・フロー

キャッシュ・フローの状況に関する分析については、「(1)経営成績等の状況の概況 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社における資金需要の主なものは、原材料仕入、商品仕入のほか、生産効率化のための設備投資や情報化投資等であり、その資金は、営業活動によるキャッシュ・フローや金融機関からの借入により調達しております。

 

⑥ 経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社は、2019年2月期(第108期事業年度)から2021年2月期(第110期事業年度)までの3カ年の中期経営計画「Challenge For Next Century 2nd Stage」を策定しており、最終年度に売上高4,000百万円、売上総利益700百万円、営業利益100百万円、営業利益率2.5%を達成することを目標として掲げております。

中期経営計画の初年度である当事業年度は、自社製造の氷菓製品の売上が大きく伸びるとともに、OEM製品(相手先ブランド名製造)の受注が堅調に推移したこと等により目標を達成いたしました。

中期経営計画2年目以降につきましても、取り巻く環境の変化に対応し、さらなる企業価値の向上に積極的に取り組んでまいります。

 

(参考)2019年2月期の中期経営計画と実績との比較

 

計画(千円)

実績(千円)

対計画増減(%)

売上高

3,700,000

4,047,969

9.4

売上総利益

500,000

574,419

14.8

営業利益

20,000

46,538

132.6

営業利益率

0.5%

1.1%

0.6

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当社は、食品製造業として、アイスクリーム、和菓子等の分野において、新製品開発や既存製品の改良、品質の向上等を研究するため製品開発室を設置しております。当事業年度におきましては、新製品15品、既存製品のリニューアル1品を発売いたしました。今後の活動につきましては、引き続き製品開発室を中心とした製品開発委員会で、安心・安全でおいしい製品をお客様目線で開発し、魅力ある「高付加価値製品」の創作に取り組んでまいります。