文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは「地球にやさしく、おいしさと安全の一体化を図り、お客様満足に全力を傾ける」ことを企業理念とし、「日本一安心・安全な食品会社になる」を目標に掲げています。
また、①素材本来の味を活かす本物の美味しさを提供する「無添加調理」の技術、②自社の社員の目で確認した「厳選素材」、③原材料の履歴情報を開示する「品質保証番号」、の3つの原則を基本に活動しております。
そして、食事でお困りの方に無添加調理だからできる価値作りを行い、お客様の変化を捉え、新しいマーケットを創り上げるとともに、社会に貢献できる活動を行ってまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、収益力の改善を行い株主はもちろんのこと、すべてのステークホルダーにご満足いただけることを考え、経営戦略・経営計画に基づいて利益を生み出し企業価値の増加を図るよう努めています。近年ROEの考え方を導入する社会的要請も踏まえ、様々な経営指標を勘案しながら利益体質の強化、純資産の効率的活用を行っていく所存です。そのうちのひとつの指標が、月次売上8億円の損益分岐点であります。日々の活動を合否判定することにより、あるべき姿との差を明確にし、その差の分析を行い、ロス・ムダの改善をすぐに実行できる体制を作ってまいります。
(3)中長期的な会社の経営戦略
顧客の変化に対応しつつ、次の価値作りに向けた布石を打ち、新しいマーケットを創ってまいります。
イシイのブランドマークは全て無添加調理で製造し、健康をテーマにした本物の美味しい食事を提供してまいります。
① 食生活の変化を捉え、お客様の食事に関する困り事を掴み、お客様の生活に合う食事のコト提案を行ってまいります。
② 商品作りは自然な香りと風味を生かす無添加調理を基本として開発、リニューアルを行ってまいります。
③ 塩分の摂取制限のある方へ、一食1.5g以下の塩分量の商品開発、リニューアル及び販売を行ってまいります。
④ 食物アレルギーの方への食事の提供と販売チャネルの開拓を行ってまいります。
⑤ 本社ビル1階のコミュニティハウス「ヴィリジアン」にて地域の方々に社会貢献を行ってまいります。
(4)会社の対処すべき課題
当社グループの対処すべき課題は次のとおりであります。
① 新規顧客の獲得と新しいサービスの提供
「地域と旬」のビジネスモデルの構築を通じて地域の活性化に取り組み、付加価値の高い商品開発を行い、食シーンに合わせた食事の提供、チャネルの選択と集中を行ってまいります。
② 今ある食事の不安を解消できる安心・安全な商品の提供
ISO9001(品質)、ISO14001(環境)、FSSC22000(食品安全)の3つのマネジメントシステムを運用し、安心・安全への取り組みを更に充実してまいります。
③ 利益構造の改善
生産における一つ一つの工程を徹底的に分析し、あるべき姿と実績との差を明確にし、改善を進めることにより、生産性の向上を行います。生産工程毎に品質の合否判定を行う体制を整えることにより、安全対策の強化と利益構造の改善に努めてまいります。
また、全部門において従来からの業務工程を作業分析し、ロス・ムダの改善を行います。
④ 安定的な財務基盤の獲得
新しい分野、従来の分野を問わず、投資と成果のバランスを図り、キャッシュ・フロー重視の経営を行ってまいります。
⑤ 管理体制の充実
日々の変化を敏感に捉え、即対応することができる体制を作り、責任の所在を明確にし、関連法令順守、環境保全の推進を図ります。このことにより内部統制の強化を図ってまいります。
⑥ 地球環境
認証取得しておりますISO14001の運用において、ISO9001、FSSC22000と一緒に考えて行動していくことにより、お客様に喜んで頂ける商品やサービスの提供とともに、食品廃棄物量、二酸化炭素(CO2)排出量の削減を積極的に進めてまいります。
⑦ 企業の社会的責任への対応
当社グループは企業の社会的責任(CSR)に対する関心の高まりに応えるべく、金融商品取引法における内部統制システムの構築・整備・運用を行うとともに、ISO9001、ISO14001、FSSC22000のマネジメントシステムを業務に一体化させることで、お客様に喜んで頂けるサービスの提供と環境問題への貢献、災害時における食事で困っている方に援助することで社会への貢献ができると考えております。これらにより新たな社会的貢献事業や活動等を通じて、CSRの視点に立った経営を目指してまいります。
⑧ 今後想定される災害に対する対応
当社グループは、災害が発生した場合、千葉県八千代市、京都府船井郡京丹波町、佐賀県唐津市の三地域に工場が分散している利点を生かし、供給が継続できる体制を準備してまいります。
以上のことを実施していくことにより、社会からより信頼される企業を目指して、経営体質改善の実現を継続的に図る所存であります。
(5)株式会社の支配に関する基本方針
① 基本方針の内容
当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。また、当社に対して大規模買付提案(買収提案)が行われた場合に、当該大規模買付提案を受け入れるか否かは、最終的には株主の皆様のご判断に委ねられるべきものであると考えます。
しかし、株式の大規模買付提案の中には、その目的等から見て、当社が蓄積してきました多くのノウハウ・知識・経験について理解のないもの、ステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性があるもの、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのあるもの、株主の皆様に株式の売却を事実上強制するおそれのあるもの、当社グループの価値を十分に反映しているとは言えないもの、あるいは株主の皆様が最終的な決定をされるために必要な情報が十分に提供されないもの等、当社の企業価値・株主共同の利益に資さないものもありえます。
そこで、そのような提案に対しては、当社は、買収者に株主の皆様のご判断に必要かつ十分な情報を提供させること、さらに買収者の提案が当社の企業価値及び株主共同の利益に及ぼす影響について当社取締役会が評価・検討した結果を株主の皆様に当該提案をご判断いただく際の参考として提供すること、場合によっては当社取締役会が大量買付行為または当社の経営方針等に関し買収者と交渉または協議を行うことが、当社取締役会としての務めであると考えております。
以上のような見解に基づき、当社取締役会は、当社に対する買収行為が、一定の合理的なルールに従って行われることが、当社及び当社株主全体の利益に合致すると考え、事前の情報提供等に関する一定のルール(以下、「本プラン」といいます。)を設定することとしました。
② 基本方針の実現に資する特別な取り組み
当社は、創業以来、食の安心・安全を第一に考えて、おいしい良質な調理済食品の製造販売を行ってきております。また、品質管理方法においても、品質管理番号システムを採用することで品質管理を徹底し、原材料の履歴と製造工程の管理状況がわかる独自のシステムを導入しております。また、同時に検査体制も充実させることで食の安心・安全の実現を担保しております。
そうした中、当社は、他社では真似のできない、無添加調理方法、品質管理方法、厳選素材の入手ルート等、数多くのノウハウ・知識・経験を蓄積してきており、これらのノウハウ等から生み出される安心・安全かつおいしい良質な食品を製造販売することで、数多くのお客様及び取引先等のステークホルダーとの間に信頼関係を築き上げてまいりました。
当社は、これからも当社独自の品質管理方法、無添加調理方法、厳選素材の入手ルート等の当社が有するすべての技術・ノウハウをベースとして、これら技術・ノウハウの質を日々たゆまぬ努力により一層向上させながら、お客様に満足していただける安心、安全かつおいしい良質な食品の提供を提案し続けてまいります。当社の企業価値は、このような、技術力・提案力により確保、向上されるべきであり、また、これを支えるお客様、取引先、従業員等のステークホルダーとの一体性こそが、当社の企業価値の源泉であると考えております。
当社は、このような経営姿勢を当社の企業理念である「地球にやさしく、おいしさと安全の一体化を図りお客様満足に全力を傾ける。」というメッセージに込め、すべてのステークホルダーの利益を追求し、当社の企業価
値ひいては株主共同の利益の向上を図ってまいります。
③ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み
当社は、平成28年6月24日開催の第75回定時株主総会において、「当社株式の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)継続の件」について、承認を得ております。
本プランは、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させることを目的として、上記①に記載の基本方針に沿うものであり、当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者が遵守すべきルールを明確にし、株主の皆様が適切な判断をするために必要かつ十分な情報及び時間、並びに大規模買付行為を行おうとする者との交渉の機会を確保することを目的としています。
本プランは、当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者が遵守すべきルールを策定するとともに、一定の場合には当社が対抗措置をとることによって大規模買付行為を行おうとする者に損害が発生する可能性があることを明らかにし、これらを適切に開示することにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者に対して、警告を行うものです。
また、本プランでは、対抗措置の発動にあたって、当社取締役会の恣意的判断を排除し、取締役会の判断及び対応の客観性、合理性を確保するための機関として特別委員会を設置し、発動の是非について当社取締役会への勧告を行う仕組みとしています。
なお、本プランは一般的なものであり、特定の大量保有者のみを意識したものではありませんが、現在の大量保有者にも、本プランは適用されます。
本プランの対象となる者は、特定株主グループ(注)の議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株券等の買付行為、または結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる行為(いずれについても当社取締役会が同意したものを除くものとし、また市場取引、公開買付け等の具体的な買付方法の如何を問いません。以下、このような買付行為を「大規模買付行為」といい、大規模買付行為を行う者を「大規模買付者」といいます。)を行おうとする者です。
(注) 特定株主グループとは、当社の株券等(金融商品取引法第27条の23第1項に規定する株券等をいいます。)の保有者(同法第27条の23第1項に規定する保有者をいい、同条第3項に基づき保有者に含まれる者を含みます。)及びその共同保有者(同法第27条の23第5項に規定する共同保有者をいい、同条第6項に基づき共同保有者とみなされる者を含みます。)並びに当社の株券等(同法第27条の2第1項に規定する株券等をいいます。)の買付け等(同法第27条の2第1項に規定する買付け等をいい、取引所有価証券市場において行われるものを含みます。)を行う者及びその特別関係者(同法第27条の2第7項に規定する特別関係者をいいます。)を意味します。
なお、この大規模買付ルールの詳細につきましては、当社ホームページのIR情報に記載の「当社株式の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)の継続に関するお知らせ」(平成28年5月13日付)をご参照下さい。
(http://www.ishiifood.co.jp/)
④ 不適切な支配の防止のための取り組みについての取締役会の判断
当社を取巻く昨今の国内の食品市場は、少子高齢化の影響による人口減少により、国内の食品消費量は頭打ちの状況にあり、厳しい環境にあります。そうした中、食品会社各社は新たな需要を開拓するべく、自社による新商品開発にとどまらず、他社を買収することによりその会社が有する技術力を用いて商品開発等を行い、自身の業務を拡大しようとする動きが近年加速している状況にあります。
当社は、かかる認識のもと、自身が培ってきた独自の無添加調理方法、品質管理方法を軸とした高度な技術力に基づく食品業界固有のブランドと市場を開拓し、また、生産体制の効率化と製品競争力の強化を中心とした収益構造の確立を図りつつ、財務面では借入金に頼らない堅実な経営を推進することにより、持続的成長可能な食品会社となることを経営の基本方針として、企業価値及び株主共同の利益の向上に努めてきておりますが、当社を取巻く経営環境等の変化を背景に、以前にも増して、当社の卓越した技術力や財務健全性に着目した、当社の支配権取得を目的とした大規模買付行為が行われることも予想される状況になってきております。
当社取締役会は、①に記載の基本方針で謳っているように、大規模買付行為であっても、当社の企業価値及び株主共同の利益に資する買収提案であれば、これを一概に否定するものではありません。また、当社の株主構成は、現時点では当社の創業者親族等の株主が保有割合の上位を占めており、現段階で具体的に差し迫った買収のリスクが存在している訳ではありません。しかしながら、上記のような当社を取巻く経営環境等の変化を鑑みると、将来的に、当社の事業やビジネス・モデルに関する理解が十分ではない者による当社に対する大規模買付行為が行われた場合、当社の顧客・取引先等を含む重要なステークホルダーとの関係が崩壊し、当社の企業価値・株主共同の利益が著しく毀損されかねないこと、同時に、こうした状況に便乗した、当社の経営には関心のない、当社の技術力や健全な財務力の取得だけを目的とした買収者が現れる可能性も否定できません。さらに、当社の株主構成に関しても、当社の創業者親族等の株主の中には高齢の株主もおり、各々の事情に応じた譲渡、相続等の処分が行われる状況が具体的に予想され、今後一層当社の株式の分散化が進んでいく可能性は否定できず、将来的に現在のような安定した株主構成が維持されるとは限りません。また、当社の経営に直接関与していない創業者親族等による当社株式に関する権利行使については、それぞれ株主個人の判断のもとに行われており、当社がそれら権利行使について関与・コントロールするものではないことから、当社の経営権の取得等を目的とした大規模買付提案に際しても、大規模買付者に当社の経営を委ねるべきか否か等の一株主としての判断が、当社取締役会の判断とは異なる場合もありえます。したがって、当社取締役会は、今から当社の企業価値及び株主共同の利益を著しく害するような大規模な買収行為に備えた対応策を準備しておくことが、当社の企業価値及び株主共同の利益を守るためにも必要であると判断しました。また、その内容をあらかじめ定めておくことは、手続の透明性や関係者の予見可能性を向上させる意味でも適切なものであると考えたことから、今回、本プランを導入し、その内容を開示することとしております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)製品の品質評価
当社グループは、お客様に安心・安全な食品をお届けするために、食品衛生法及び関連法令の遵守並びにJAS法等の基準に基づいた製品の企画、開発、生産、販売を行っております。さらに、お客様サービスセンターに寄せられたお客様の声、店頭活動、わくわくヘルシー倶楽部会員様からのご意見を活かし、製品やパッケージの表示、包装容器の機能等の改善に努めております。しかしながら、予期せぬ製品のトラブル等が発生し、当該製品や当社グループ製品全体の評価が低下した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2)食品の安全性
当社グループは、食に対する安全性を第一に考え、2013年10月に認証取得したFSSC22000を運用するとともに原材料の仕入れに関しての当社仕入れ基準を設け、規格外は仕入れない体制を確立しております。しかし、鳥インフルエンザ、放射性物質汚染、水質汚染、残留農薬など様々な問題が発生しております。当社グループではそのようなリスクを事前に察知し顕在化する前に対処できるように取り組んでおりますが、予期せぬ事態が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3)原材料の供給体制
当社グループは、主要原材料及び包材等について当社グループ外の企業から供給を受けております。したがって、これらの供給元企業が災害等の事由により当社グループの必要とする原材料を予定通り供給できない場合は、生産遅延、販売機会損失等が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)原材料価格の変動
当社グループの製品は、履歴が明確で厳選された素材を原材料として使用しております。これらの原材料は天候不順による品質の悪化、放射性物質汚染、農薬汚染、水質汚染や鳥インフルエンザなどによる外的要因による市場の変化により仕入れ量の確保に影響を受ける可能性があります。また、海外からの原材料においては為替の変動により影響を受ける可能性があります。このため、使用原材料の仕入先を複数にすることによる施策を講じておりますが、原材料価格の高騰が、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5)重大な訴訟等
当連結会計年度において、当社グループに重要な影響を及ぼす訴訟等は提起されておりません。しかしながら、将来、重大な訴訟等により当社グループに対して多額の損害賠償責任等が確定した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6)自然災害等について
当社グループの製品を製造する工場やサーバー等のインフラを有する工場のエリアにおいて、大規模な地震その他の自然災害等が発生し、生産設備の損壊、あるいはインフラネットワークの損壊の発生により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、食品の製造工程において水を使用することから、水に対して人体に影響するような問題が発生した場合、当社グループにおいて食品製造の操業を中断する可能性があります。
(7)システムリスク
当社グループにおいては、受注・出荷・請求等の業務全般にわたってコンピューターシステムによって処理を行っております。当該コンピューターシステムにおいてウイルスの侵入や突発的な事故によりトラブルが発生した場合、販売機会損失・請求漏れや復旧等に係る臨時費用が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における食品業界を取り巻く環境は、高齢化や共働き世帯の増加、都市部への人口集中と地方の過疎化といった社会の変化に大きく影響を受け、消費者の嗜好も地域や年代、家族構成等により多様化しております。
当社においても安心安全で美味しい食であることを前提に、節約志向とこだわり志向、時短と手間ひまのバランス、健康への強いこだわり、採れたてのものが食べたい等、お客様から様々なご要望をいただくようになりました。
このような変化の中、当期は以下の2つの方針を基に活動をしてまいりました。
1.「地域と旬」のビジネスモデルの構築を通じて地域の活性化に取り組む。
日本の各地には美味しく、伝統的な素材があります。当社は鰹節を削って出汁をとる、栗を鬼皮から剥き風味豊かにするなど素材の美味しさを生かす「無添加調理」の技術を生かし、地域素材本来の味が味わえる商品提案を行ってまいりました。地域の農産物を使う事で農家の方々と地域の活性化を目指す試みを行い、国内32地域と67件の農家とのネットワークを構築し、商品開発と販売を行ってまいりました。
事例としては千葉県白子町において、甘味が強く、九十九里浜のミネラル豊富な砂質土壌と潮風を受けて育った「白子の新玉ねぎ」を使ったハンバーグ「オニオンスープハンバーグ」の開発を行い、生産者、販売店が一体となり開発販売を行い、ご好評を頂きました。
また、筍は地域ごとにそれぞれのこだわり(特長)がある産地と取り組み、地域の調味料で味付けをし、筍の特長を生かした商品を開発し、農家との関係を深め、京都府京丹波町、千葉県大多喜町、佐賀県唐津市の「筍ご飯」を発売、栗は茨城県笠間市、千葉県成田市、岐阜県山県市等の「まぜご飯の素」「栗きんとん」等を発売いたしました。
しかし、これらの取り組みは「旬」の販売タイミングが農作物の生育の関係でピタリとは合わず、チャンスロスが発生しました。また、生産性も今後の課題となりました。
2.「商品・チャネルの選択と集中」と「業務の改善」を行う。
商品は一品一品ターゲットとコンセプトの見直しを行い、品質の向上を目的とした改善を行うと共に、不採算商品は終売いたしました。その結果、付加価値生産性の改善と共に生産余力を生み出し、新しいチャレンジに取り組むことが出来ました。
既存商品の流通チャネルは当社の目指す方向と同じ目線を持つチャネルとの関係を強化し、駅ナカ・道の駅・土産物屋・百貨店等のチャネルを開拓し、新たなビジネスモデル構築の足がかりを作りました。
生産部門では全ての工程でのロスと歩留を分析し、一つ一つ改善に取り組んだ結果、付加価値生産性の改善が進みました。
広報活動では新しいファン作りを行うため今までの広告を全て見直し、食に関心の高い方が集まるイベント等に参加し、無添加調理をベースに素材の良さを生かした「地域と旬」の取り組みを伝える活動に力を入れました。また、地域の取り組みも生産者や行政と一体となり記者会見を行う等のパブリシティー活動を行いました。
このような活動を行った結果、当連結会計年度における売上高は前年同期比1億50百万円減の103億87百万円となりましたが、製造コストの削減等により、売上総利益は前年同期比1億2百万円増の38億81百万円となりました。
販売費及び一般管理費は、人件費等の削減により、前年同期比1億29百万円減の36億87百万円となり、1億94百万円の営業利益(前年同期は38百万円の損失)となりました。
これに営業外収益40百万円、営業外費用64百万円を加減した結果、1億70百万円の経常利益(前年同期は32百万円の損失)となり、特別利益に補助金収入9百万円、特別損失に減損損失2百万円及び固定資産処分損2百万円を計上した結果、税金等調整前当期純利益は1億74百万円(前年同期は35百万円の損失)となりました。
また、今後の業績動向を勘案し、繰延税金資産の回収可能性を慎重に検討した結果、回収可能性のある部分について繰延税金資産を計上することとし、法人税等調整額△72百万円を計上した結果、法人税等合計が△19百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は1億94百万円(前年同期は65百万円の損失)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ6億33百万円増加し、37億27百万円(前年同期比20.5%増)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動により増加した資金は8億29百万円(前年同期は3億67百万円の増加)となりました。
主な要因は、税金等調整前当期純利益の計上、減価償却費の計上、売上債権の増加、仕入債務の増加及びその他負債の増加であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動により減少した資金は1億24百万円(前年同期は8億91百万円の増加)となりました。
主な要因は、有形固定資産の取得による支出であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動により減少した資金は70百万円(前年同期は4億30百万円の増加)となりました。
主な要因は、配当金の支払額、リース債務の返済による支出であります。
③ 販売の実績
|
(単位:千円)
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(単位:千円)
|
(チャネル別内訳) |
前連結会計年度 (28.4.1~29.3.31) |
当連結会計年度 (29.4.1~30.3.31) |
比較増減 |
|||
|
スーパーマーケット・百貨店他 |
金額 |
構成比 |
金額 |
構成比 |
金額 |
趨勢比 |
|
|
|
% |
|
% |
|
% |
|
食肉加工品 (ハンバーグ・ミートボール他) |
7,818,321 |
88.9 |
7,994,497 |
90.8 |
176,175 |
102.3 |
|
正月料理 |
385,335 |
4.4 |
282,132 |
3.2 |
△103,203 |
73.2 |
|
惣菜(サラダ・煮物他) |
179,152 |
2.0 |
165,147 |
1.9 |
△14,004 |
92.2 |
|
炊き込みご飯の素・まぜご飯の素 |
271,004 |
3.1 |
149,985 |
1.7 |
△121,019 |
55.3 |
|
非常食 |
16,335 |
0.2 |
20,169 |
0.2 |
3,833 |
123.5 |
|
地域商品 |
5,442 |
0.0 |
61,574 |
0.7 |
56,132 |
― |
|
配慮食 (食物アレルギー・減塩他) |
24,739 |
0.3 |
23,487 |
0.3 |
△1,251 |
94.9 |
|
その他 |
94,445 |
1.1 |
107,421 |
1.2 |
12,976 |
113.7 |
|
合計 |
8,794,777 |
100.0 |
8,804,416 |
100.0 |
9,638 |
100.1 |
(単位:千円)
|
|
前連結会計年度 (28.4.1~29.3.31) |
当連結会計年度 (29.4.1~30.3.31) |
比較増減 |
|||
|
宅配・生協・官公庁他 |
金額 |
構成比 |
金額 |
構成比 |
金額 |
趨勢比 |
|
|
|
% |
|
% |
|
% |
|
食肉加工品 (ハンバーグ・ミートボール他) |
429,704 |
24.7 |
431,903 |
27.3 |
2,199 |
100.5 |
|
正月料理 |
732,122 |
42.0 |
667,515 |
42.2 |
△64,606 |
91.2 |
|
惣菜(サラダ・煮物他) |
243,910 |
14.0 |
275,322 |
17.4 |
31,412 |
112.9 |
|
炊き込みご飯の素・まぜご飯の素 |
42,419 |
2.4 |
28,811 |
1.8 |
△13,607 |
67.9 |
|
非常食 |
247,523 |
14.2 |
141,367 |
8.9 |
△106,156 |
57.1 |
|
地域商品 |
17 |
0.0 |
2,146 |
0.1 |
2,128 |
― |
|
配慮食 (食物アレルギー・減塩他) |
29,890 |
1.7 |
23,577 |
1.5 |
△6,312 |
78.9 |
|
その他 |
17,660 |
1.0 |
12,813 |
0.8 |
△4,846 |
72.6 |
|
合計 |
1,743,247 |
100.0 |
1,583,459 |
100.0 |
△159,788 |
90.8 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりです。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(イ)財政状態の分析
(流動資産)
流動資産は、前連結会計年度末の46億10百万円に対し、8億93百万円増の55億4百万円(前年同期比19.4%増)となりました。主な要因は、現金及び預金、売掛金の増加であります。
(固定資産)
固定資産は、前連結会計年度末の36億82百万円に対し、57百万円減の36億25百万円(前年同期比1.6%減)となりました。主な要因は、有形固定資産の減少、投資有価証券の増加であります。
この結果、総資産は前連結会計年度末の82億93百万円に対し、8億36百万円増の91億29百万円(前年同期比
10.1%増)となりました。
(流動負債)
流動負債は、前連結会計年度末の23億87百万円に対し、5億75百万円増の29億63百万円(前年同期比24.1%増)となりました。主な要因は、買掛金、未払費用の増加であります。
(固定負債)
固定負債は、前連結会計年度末の22億85百万円に対し、51百万円減の22億33百万円(前年同期比2.3%減)となりました。主な要因は、退職給付に係る負債の減少、リース債務の増加であります。
この結果、負債合計は前連結会計年度末の46億73百万円に対し、5億23百万円増の51億96百万円(前年同期比11.2%増)となりました。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末の36億20百万円に対し、3億12百万円増の39億32百万円(前年同期比8.6%増)となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上、退職給付に係る調整額の変動に伴う増加であります。
(ロ)キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(ハ)経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、103億87百万円(前年同期比1億50百万円減)となりました。製品別売上高としましては、正月料理の売上が前連結会計年度を下回り、売上高全体で前年同期比98.6%となりました。
(営業利益)
当連結会計年度は、製造コスト等の削減等により、営業利益は1億94百万円(前年同期は38百万円の損失)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の営業利益に、受取利息や受取配当金などの営業外収益40百万円、たな卸資産廃棄損などの営業外費用64百万円を加減致しました結果、経常利益は1億70百万円(前年同期は32百万円の損失)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の経常利益に、補助金収入の9百万円、減損損失2百万円及び固定資産処分損2百万円を加減致しました結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は1億74百万円(前年同期は35百万円の損失)となり、今後の業績動向を勘案し、繰延税金資産の回収可能性を慎重に検討した結果、回収可能性のある部分について繰延税金資産を計上することとし、法人税等調整額△72百万円を計上した結果、法人税等合計が△19百万円となり、1億94百万円の親会社株主に帰属する当期純利益(前年同期は65百万円の損失)となりました。
商品別チャネル別についての販売実績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
食肉加工品(ハンバーグ・ミートボール他)
主力のミートボール群は、ナショナルブランド商品においては店舗訪問を強化し、売れ筋商品の売り場を拡大するという基本的な活動に注力し、そこへ原材料の産地や鮮度、使用している原材料のシンプルさと無添加調理であることをお伝えするとともに、店別に顧客分析を行い弁当に限らない食シーンに合わせての食事提案を行った結果、売上は増加しました。プライベートブランド商品についてはシンプルな原材料で調理していることを前面に出し、販売チェーンや取り扱い店舗の増加もありましたが、価格競争の影響を受け、売上は前年とほぼ同水準となりました。
この結果、食肉加工品(ハンバーグ・ミートボール他)の売上高は前期比102.2%となりました。
正月料理
重詰め予約おせちは、商品コンセプトが明確化されていない商品については、価格競争の影響をうけ販売実績が大きく縮小しましたが、食物アレルギー配慮、食塩不使用といった商品コンセプトが明確な商品は大きく伸長しました。単品おせちでは、全国7か所の地域の栗を使用した付加価値の高い栗きんとんを販売しました。ご家庭での利用だけではなく、贈答用にご好評いただき、全国の百貨店を中心に展開しました。
一方で、不採算商品を中心に重詰め予約おせち、単品おせちともに積極的に商品終売を行いロスの削減に注力しました。
この結果、正月料理の売上高は、前期比85.0%となりました。
惣菜(サラダ・煮物他)
主力の「ごぼうサラダ」は、当社の特徴である地域を限定した、とれたてのごぼうの風味の良さを伝える提案を行いました。また生協チャネルのプライベートブランド商品も産地を限定した商品を新たに販売し、ごぼうの素材の良さやごぼうの風味、素材を生かした製造工程、アレンジメニューの提案を行い1人・2人世帯、共働き世帯を中心に支持されました。
この結果、惣菜(サラダ・煮物他)の売上高は前期比104.1%となりました。
炊き込みご飯の素・まぜご飯の素
炊き込みご飯の素は、目の届く範囲で安全・衛生管理が可能な原材料の使用を前提とし、中国産の栗や松茸を使用した商品を終売にしたため売上が減少しました。
この結果、炊き込みご飯の素・まぜご飯の素の売上高は前期比57.0%となりました。
非常食
非常食は、火が無くても、水が無くても、のコンセプトが評価され、企業や大学等への売上は増加しましたが、大口の官公庁からの受注や昨年の熊本地震での特別受注による売上は減少しました。
この結果、非常食の売上高は前期比61.2%となりました。
地域商品
地域商品は、千葉県白子町及び大多喜町、京都府京丹波町、愛知県大府市、長崎県五島列島等、全国の地域との取り組みを行いました。生産者、行政、販売店が三位一体となり、採れたての旬の食材をタイミング良く生かし、無添加調理を基本に風味が生きた商品を百貨店や質販店、道の駅や地域のスーパー等で販売しました。
特にハンバーグ群では、千葉県白子町の「白子町の新玉ねぎをつかったハンバーグ」、兵庫県淡路島の「淡路島の新玉ねぎがつまったハンバーグ」、長崎県五島列島の「五島列島みじょっ子島生姜のジンジャーソースハンバーグ」は、三位一体となった取り組みの成果が上がり、ご好評をいただきました。
また、新しい食べ方として「野菜といっしょに食べるサラダ肉だんご」では、旬の野菜と混ぜて食べるサラダおかずという提案を行った結果、野菜嫌いのお子様でも野菜を沢山食べてくれるとのお声もいただいております。
炊き込みご飯・まぜご飯は、4月に地域と期間限定で、千葉県大多喜町産、京都府京丹波町産の筍を収穫後2日以内で加工した筍ご飯を販売し、百貨店等で販売した結果、「筍の風味が生きていて旬の味が楽しめた」とのお声もあり大変ご好評をいただきました。また、9月下旬からは京都府京丹波町、茨城県笠間市、千葉県成田市、岐阜県山県市で、今年収穫した栗を手剥きにして仕上げた栗ご飯を販売しました。11月からは西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)と連携し、富山県射水市産の「幻の魚」と呼ばれるサクラマスを使用した加工品として「サクラマスの寿司めしの素」「サクラマスのまぜごはんの素」「サクラマスのオリーブオイルコンフィ」を販売しました。この商品は百貨店の他、土産物屋、駅ナカにおいて展開し、旅行客を中心に土産用としてご好評いただきました。1月からは愛知県大府市産木之山五寸にんじんや山梨県市川三郷町産大塚にんじんをそれぞれ使用したまぜごはんの素を販売しました。特に木之山五寸にんじんは地元知多半島のたまり醤油を使用するなど調味料にもこだわり地元の小売店、物産館や東京都内の百貨店でも販売を行いました。
この結果、地域商品の売上高は前期より58百万円増加しました。
配慮食(食物アレルギー・減塩他)
配慮食は、食物アレルギー患者向けに、外出先や旅行先での食の悩みにお応えする「Lunch Boxおにぎりとハンバーグのセット」「Lunch Boxおにぎりとミートボールのセット」を販売しましたが、食物アレルギーでお悩みの方が集まるコミュニティやWEBなど、顧客とのコミュニケーションが出来るチャネルに販売先を限定した結果、配慮食の売上は減少しました。
この結果、配慮食の売上高は前期比86.2%となりました。
その他
子会社のイシイ産業株式会社で行っている地域との取り組みにおいて、千葉県内の製造商品を地域の道の駅、直売所等に販売した結果売上が増加し、その他の売上高は前期比107.3%となりました。
該当事項はありません。
当連結会計年度の研究開発活動は、当社の無添加調理の技術を駆使した、地域やお客様の課題に寄り添った製品の開発とリニューアルを、料理研究家の方々のご指導を受け行ってまいりました。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、51百万円であり、製品群別の新製品開発及びリニューアルの主な状況は次のとおりであります。
<正月料理>
栗きんとん(長野県小布施町産)
<炊き込みご飯の素・まぜご飯の素>
鶏ときのこの炊込みご飯の素2合用
<非常食>
ロングライフミートボール、ロングライフチキンハンバーグ
<地域商品>
淡路島の新玉ねぎがつまったハンバーグ、白子町の新玉ねぎをつかったハンバーグ、五島列島みじょっ子島生姜のジンジャーソースハンバーグ、野菜といっしょに食べるサラダ肉だんご、炊き込みごはんの素栗ごはん(京都府京丹波町産、茨城県笠間市産、千葉県成田市産、埼玉県日高市産、岐阜県山県市産、熊本県山江村産)、サクラマスの寿司めしの素、サクラマスのまぜごはんの素、サクラマスのオリーブオイルコンフィ、山形里芋煮、石川加賀蓮根煮、千葉大浦太牛蒡煮、山梨大塚人参煮、静岡花どんこ椎茸煮、京都海老芋煮、京都金時人参煮
<配慮食(食物アレルギー・減塩他)>
Lunch Boxおにぎりとミートボールのセット、Lunch Boxおにぎりとハンバーグのセット