第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループはお客様第一主義を掲げ、安全で良品質な配合飼料を安定的にお客様に供給することにより、飼料畜産業界の発展に寄与することを経営方針と致しております。

当社グループを取り巻く経営環境は、原料価格が不安定であり、他社との競争も激しさを増していることから、引き続き厳しい状況です。また、原油価格の上昇や、米国の利上げを要因として為替相場が円安傾向にあることなどにより、景気の先行きは不透明な状況です。

このような状況のもとで、当社グループといたしましては、原料調達の多様化を促進し、新製品の開発と販売の強化を図り、固定費や生産コストの削減に注力することで業績の向上に努めてまいります。

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 穀物相場リスク

配合飼料原料の大半を占めるとうもろこし等の仕入価格は米国のシカゴ穀物相場を基準としており、穀物相場は主生産地である米国での作付状況や天候条件によって変動します。

穀物相場の予想しがたい高騰によって当社グループの経営成績に影響を及ぼすおそれがあります。

 

(2) 為替相場リスク

当社グループの仕入原料の大半は輸入品のため、為替相場の変動により仕入コストが影響を受けることがあります。

為替予約を行うことにより、為替変動リスクの低減を図っておりますが、必ずしも完全に回避できるものではなく、予期せぬ円安が発生した場合は損失を被ることがあります。

なお、当社グループは投機目的の外国為替予約は行っておりません。

 

(3) 取引先のリスク

当社グループには、取引先に対する債権回収に係るリスクが存在します。

畜産物相場は、基本的には需給関係に応じて変動しますが、需給関係や生産コストと関係なく騰落することもあります。このため、畜産生産者にとって穀物相場上昇時には生産コストに見合う収入を獲得できない場合があり、当社グループは債権回収に困難を来すことがあります。当社グループは、リスクマネジメントを徹底し引当金を積んでおりますが、完全に回避することは困難であります。

 

(4) 配合飼料価格安定基金

原料価格の高騰等による配合飼料価格の変動に備え、畜産経営者の経営安定を目的として、飼料価格安定基金制度があります。

この制度は、畜産経営者と飼料メーカーが基金の負担金を拠出し、配合飼料価格が上昇した際、畜産経営者に補てん金が支払われるものです。飼料基金負担金の動向によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼすおそれがあります。

 

(5) 家畜等の疾病

当社グループは、畜水産事業者に配合飼料を販売しており、畜水産事業者において伝染性疾病が発生した場合、配合飼料の製造及び販売に影響し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼすおそれがあります。

また、当社グループは、自社農場及び連結子会社において鶏卵、肉豚を生産しております。各飼育設備では消毒等の衛生対策及び異常家畜の早期発見に努めておりますが、家畜伝染病が発生した場合においては、生産物の大量処分や沈静化するまでの飼育の禁止等、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼすおそれがあります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、米国の通商政策や北朝鮮情勢による下振れの懸念があったものの、企業業績の改善に伴う設備投資の増加や個人の消費マインドの改善により、緩やかな回復基調で推移しました。

飼料業界におきましては、主原料である米国産とうもろこしは、高温乾燥による作柄懸念から価格は一時上昇しましたが、収穫量が予想を上回ったことから価格は安定的に推移しました。

副原料である大豆粕は、北米では作付面積の増加に伴い軟調であったものの、南米においては減産が予想されたことにより価格は総じて堅調に推移しました。

外国為替相場については、トランプ大統領の経済政策への期待や、米国の利上げにより円安基調で推移しました。

当社は、配合飼料価格を4月に値上げしましたが、7月と10月に値下げし、1月に値上げを行いました。

畜産物市況については、鶏肉相場は昨年に引き続き堅調に推移したものの、鶏卵相場は生産量の増加により若干軟調に推移しました。豚肉相場は堅調に推移しました。牛肉相場は価格の高止まりが消費者に敬遠されたことから軟調でした。

その結果、売上高は400億30百万円(前年同期比2.5%減)となりました。利益面につきましては、営業利益は7億61百万円(前年同期比9.8%増)となり、経常利益は8億45百万円(前年同期比5.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は5億25百万円(前年同期比61.8%増)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

飼料事業

売上高は、385億83百万円(前年同期比2.0%減)となり、セグメント利益(営業利益)は9億64百万円(前年同 期比6.8%減)となりました。

畜産事業

売上高は、14億46百万円(前年同期比14.6%減)となり、セグメント利益(営業利益)は1億58百万円(前年同期比57.9%増)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、101億47百万円となり、前連結会計年度末より58百万円増加しました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果取得した資金は、5億69百万円(前年同期取得した資金27億23百万円)となりました。これは主に、売上債権が10億84百万円、たな卸資産が3億19百万円増加したものの、仕入債務が9億23百万円増加し、税金等調整前当期純利益を8億26百万円、減価償却費を4億23百万円計上したことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、1億14百万円(前年同期取得した資金2億74百万円)となりました。これは主に、貸付金の回収による収入が3億22百万円あったものの、貸付けによる支出が2億17百万円、有形固定資産の取得による支出が2億15百万円あったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、3億96百万円(前年同期使用した資金96百万円)となりました。これは主に、短期借入金の返済による支出3億円、配当金の支払いによる支出96百万円によるものであります。

 

 

③生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

飼料事業

31,545,487

△1.5

畜産事業

1,357,026

△18.6

合計

32,902,513

△2.3

 

(注) 1 金額は製造原価によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b. 受注実績

当社グループは受注生産を行っておりません。

 

c. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

飼料事業

38,583,535

△2.0

畜産事業

1,446,641

△14.6

合計

40,030,177

△2.5

 

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 相手先別の販売実績につきましては、総販売実績に対して100分の10を超える相手先はありませんので記載を省略しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる可能性があります。

なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。

 

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a. 財政状態の分析

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の合計は、221億46百万円(前連結会計年度末204億90百万円)となり、16億55百万円増加しました。この要因は、受取手形及び売掛金が11億91百万円、原材料及び貯蔵品が2億70百万円増加したことによるものであります。

 

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の合計は、57億54百万円(前連結会計年度末64億27百万円)となり、6億73百万円減少しました。この要因は、貸倒引当金が7億59百万円減少したものの、破産更生債権等が8億94百万円、繰延税金資産が2億42百万円、機械装置及び運搬具が1億50百万円減少したことによるものであります。

 

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の合計は、104億89百万円(前連結会計年度末99億54百万円)となり、5億35百万円増加しました。この要因は、短期借入金が3億円減少したものの、支払手形及び買掛金が9億26百万円増加したことによるものであります。

 

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の合計は、1億15百万円(前連結会計年度末1億37百万円)となり、22百万円減少しました。この要因は、退職給付に係る負債が22百万円減少したことによるものであります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の合計は、172億96百万円(前連結会計年度末168億27百万円)となり、4億69百万円増加しました。この要因は、利益剰余金が4億28百万円増加したことによるものであります。

 

b. 経営成績の分析

(売上高)

当連結会計年度の売上高は400億30百万円(前連結会計年度410億54百万円)となり、10億24百万円減少しました。
 

(営業利益)

当連結会計年度の営業利益は7億61百万円(前連結会計年度6億93百万円)となり、67百万円増加しました。この要因は、売上総利益が1億29百万円減少したものの、販売費及び一般管理費が1億97百万円減少したことによるものであります。
 

(営業外損益)

当連結会計年度の営業外収益は2億35百万円(前連結会計年度2億79百万円)となり、44百万円減少しました。

また、営業外費用は1億50百万円(前連結会計年度1億67百万円)となり、16百万円減少しました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

以上に加えて特別損失として減損損失を18百万円(前連結会計年度3百万円)計上した結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は5億25百万円(前連結会計年度3億24百万円)となり、2億円増加しました。

 

c.キャッシュ・フローの状況の分析

当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 

 

d.資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料及び貯蔵品の調達や製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、生産設備への投資等によるものであります。

当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資等は自己資金で賄うことを基本方針としております。

なお、当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は、101億47百万円となっております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

5 【研究開発活動】

当社の研究開発体制としましては、全国5工場において顧客との密な情報交換や勉強会、技術指導を通して交流を深め、顧客ニーズに応じた研究・開発を行いながら、中央研究所(神戸市)へ情報を集約しております。

新規飼料については、国内外の最新情報を収集・検討後、当社直営農場等で試験を行い、データの分析を行っております。

また大学や公的機関と共同研究を行い、情報交流や技術の向上を図っております。

今期においては、生産物の高品質化及び飼育成績向上並びに抗菌性物質の代替原料の観点から、飼料の研究・開発を実施しました。当連結会計年度の研究結果は次の通りです。

 

養鶏部門

採卵鶏におきましては、血中の中性脂肪や血圧の低下などに効果があるオメガ3脂肪酸を多く含む卵を生産できる飼料を開発しました。

 また、老鶏のストレスを軽減させ、死亡率の減少と産卵期間を延長させる効果のある飼料を開発・販売しました。 

 

肉用鶏におきましては、増体効果のある抗菌性物質の代わりに、腸内環境を整えることで成長促進効果のある植物抽出成分を添加した飼料を開発・販売しました。

 アミノ酸やミネラル等の微量成分の配合を最適化し、少量の餌で成長を促進させる飼料を開発・販売しました。

 また、使用する油脂の種類を見直し、鶏肉特有の臭気を軽減する飼料を開発しました。

 

養豚部門

子豚におきましては、増体効果のある抗菌性物質の代わりに、植物抽出成分、乳酸菌及び有機酸等を添加することにより、腸内環境を整えて成長を促進させる飼料を開発・販売しました。

 

研究開発活動及びこれに係る研究開発費につきましては、飼料事業と畜産事業が連携して実施したため、セグメント別に区分することは困難であります。なお、当連結会計年度の研究開発費は、96百万円であります。