当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、食品流通事業を中心にビジネスホテルの経営、不動産賃貸事業を行う総合食品商社として、安定的な成長と収益力を備えた力強い企業づくりを進めてまいります。
また、安心・安全な商品の提供を通じて地域の生活者の健康で豊かな食生活に貢献するなかで、企業価値の最大化を図ってまいります。
(2)経営戦略等
当社グループは食品流通事業を行う商事部門、ビジネスホテルの経営を行うホテル部門、不動産賃貸業を行う不動産部門を柱として、強固な経営基盤を構築するとともに、収益力の向上に努めてまいります。
商事部門では、少子高齢化、人口減少などの構造的変化が進み、食生活も一層多様化するなか、食品メーカー、
小売業などお取引先との連携を強化し、常に変化していく顧客ニーズに的確に対応するとともに、物流機能、情報機能、リテールサポート機能のレベルアップに取り組み、卸売機能の強化を図ってまいります。
また、加工食品、低温食品、酒類、業務用商品、飼料・畜産、米穀のトータル営業を推進し、フルライン体制を強化するとともに、物流の効率化などによるローコストオペレーションを進めるなかで、適正利潤を確保してまいります。
ホテル部門では、機能サービスの充実と快適で魅力ある客室の提供に努め、集客力の向上を図ってまいります。
また、収益を重視するなかで、東京エリアを中心に地域の特性、立地など事業環境の再検討を行うとともに、既存ホテルの変革を行い、事業の最適化を図ってまいります。
不動産部門では、安定的な収益確保を図ってまいります。
また、コーポレート・ガバナンスの有効性が継続的に確保されることを課題として、コンプライアンス体制の強化に取り組むとともに、人材の育成、公正で透明性の高い経営を行ってまいります。
(3)経営環境
当連結会計年度における日本経済は、雇用や所得環境の改善、インバウンド需要の増加等を背景に景気は緩やかな回復基調で推移した一方で、米国の通商政策をはじめとした不安定な国際情勢による世界経済の減速リスク、長期化する物価高等、依然として先行きが不透明な状況が続きました。
食品流通業界におきましては、原材料や輸送コスト、人件費高騰等に伴う家庭用商品の値上げにより消費者の節約志向が継続するなど、引き続き厳しい経営環境となりました。
ビジネスホテル業界におきましては、ビジネスやレジャー客及び訪日外国人の宿泊が順調に推移しましたが、依然として人手不足が大きな懸念材料となっているとともに、燃料費や物価高騰により利益が圧迫され厳しい環境となりました。
このような状況のなかで、当社グループは引き続き、地域に密着した営業を展開するとともに、商事部門では物流の効率化、ホテル部門ではお客様が快適に過ごせるサービスの提供に努めてまいりました。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
今後の見通しにつきましては、引き続き雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の増加により景気回復が進むものの、不安定な国際情勢による世界経済の減速や長引く物価高の影響など、依然として先行きが不透明な状況で推移すると思われます。
食品流通業界におきましても、将来への不安感、物価上昇をはじめとする生活環境の動向、人口減少・少子高齢化などの影響を受け、消費者の節約志向は継続するものと思われます。
また、ビジネスホテル業界におきましても、インバウンド需要の増加もあり稼働率も回復してきておりますが、今後の宿泊をはじめとするホテルサービス需要の動向や競合ホテルとの競争激化など、依然として厳しい環境が続くものと思われます。
このような状況のなかで当社グループは、商事部門では、加工食品、低温食品、酒類、業務用商品、飼料・畜産、米穀のフルライン体制の強みを生かすなかで、商品供給を的確に行うとともに、物流業務の効率化を図ってまいります。また、食品の品質に対する消費者意識が高まるなか、より安全・安心な商品の取扱いを進めてまいります。
ホテル部門では、快適で魅力ある客室の提供並びにクオリティの高いサービスの提供に努め、集客力強化の取り組みを継続してまいります。
不動産部門では、引き続き安定的な収益確保に取り組んでまいります。
これら各部門の取り組みに加え、財務体質の強化を図り、一段と厳しさを増す経営環境に耐えうる強固な企業体制を構築してまいります。
(5)目標とする経営指標
当社グループは、営業基盤の拡充と経営の一層の効率化を進め、安定的かつ継続的に利益を確保することを重視しており、2026年3月期は連結売上高1,250億円、営業利益28億円、経常利益32億円、親会社株主に帰属する当期純利益22億円を見込んでおります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)ガバナンス
当社は、国連総会で採択されたSDGsの趣旨に賛同し、その達成に貢献するため、2022年に千葉県が創設した「ちばSDGsパートナー」として登録されました。2025年度は更新時期となるため、新たな目標も模索し引続き将来に向けた社会課題解決に取組んでまいります。当社グループは、このような施策を通じて、主として「食」や「宿泊サービス」に関わる環境・社会課題について責任を果たしてまいります。
当社内に取締役管理本部長を議長とするSDGs会議を設置し、具体的な取組について協議し、その都度、内容を代表取締役に報告することとしております。
(2)戦略
当社グループの経営に短期、中期及び長期にわたり影響を与える可能性があるサステナビリティ関連のリスク及び機会に対処するための取組のうち重要なものは以下のとおりであります。
・温暖化リスク
(取組)気候変動をはじめとする環境問題への取組(CO2排出の抑制等)
エコカーの導入促進、物流の効率化、プラスチック製品の利用抑制
・少子高齢化リスク
(取組)労働力減少に対する取組
ダイバーシティ推進による労働力確保、DX推進による業務の少人化
また、当社グループにおける、人的資本の価値向上、多様性を含む人材の確保・育成に関する方針及び社内環境整備に関する取組のうち重要なものは以下のとおりであります。
・性別、学歴等に囚われない採用、中途採用によるキャリアの多様化、管理職登用の促進
・有給休暇・男性の育児休業取得率向上、時間外・休日労働の削減
・研修制度、資格取得奨励制度による社員教育の継続実施
(3)リスク管理
当社グループにおいて、全社的なリスク管理は、リスク管理規程に基づきリスク管理委員会において行っております。当該委員会は管理部門担当役員が招集しており、構成メンバーは、委員長が代表取締役社長、委員が役付役員及び各本部長であります。
(4)指標及び目標
上記「⑵ 戦略」において記載した、サステナビリティ関連のリスク及び機会に対処する取組において、当社が主に用いている指標及び目標と、実績は、以下のとおりであります。
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指標 |
目標 |
実績(当事業年度) |
|
社有車に占めるエコカー の割合及び台数 |
2025年3月までに30%(23台) |
42.1%(32台) |
また、当社では、上記「⑵ 戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、主に次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、以下のとおりであります。
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指標 |
目標 |
実績(当事業年度) |
|
管理職に占める女性労働者 の割合 |
|
|
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)取引先の信用リスクについて
当社グループは、多数の取引先と掛売り取引を行っております。当社グループは、信用情報の収集、与信限度額の定期的な見直し等を行い、信用リスクの回避に努めておりますが、倒産のような予期せぬ事態により債権回収に問題が発生した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)市況変動について
米穀及び畜産の仕入価格は比較的短期間に大きく変動する場合があります。米の作況や流通状況、食肉の輸入制限措置などに伴う相場の動向によっては業績に影響を与える可能性があります。
(3)投資有価証券について
投資有価証券の大部分は上場株式であります。今後の株式市況の動向によっては業績に影響を与える可能性があります。
(4)金利動向について
有利子負債には変動金利による借り入れがあります。今後の金利動向によっては業績に影響を与える可能性があります。
(5)退職給付債務について
従業員退職給付債務については、割引率など数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。
今後、経済情勢の変化、年金資産の運用環境によっては費用負担の増加など業績に影響を与える可能性があります。
(6)食品の安全性について
食品業界においては、異物混入、表示違反など食品の安全性に係わる問題が発生し消費者の安心・安全に対する関心が高まっております。食肉業界においては、鳥インフルエンザ、豚流行性下痢の蔓延が懸念されております。今後、社会全般にわたる一般的な品質問題などが生じ、生産、流通に支障が生じた場合には業績に影響を与える可能性があります。
(7)品質管理について
当社グループは、製造設備として精米工場ならびにホテル部門ではレストランの経営を行っております。精米工場及びレストランにおいては、厳正な衛生管理、品質管理、製造工程の管理などを行い万全を期しておりますが、万が一、食中毒の発生、異物混入問題などが生じた場合には業績に影響を与える可能性があります。
(8)繰延税金資産について
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(9)貸倒引当金について
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。将来、取引先の財務状況等が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における日本経済は、雇用や所得環境の改善、インバウンド需要の増加等を背景に景気は緩やかな回復基調で推移した一方で、米国の通商政策をはじめとした不安定な国際情勢による世界経済の減速リスク、長期化する物価高等、依然として先行きが不透明な状況が続きました。
食品流通業界におきましては、原材料や輸送コスト、人件費高騰等に伴う家庭用商品の値上げにより消費者の節約志向が継続するなど、引き続き厳しい経営環境となりました。
ビジネスホテル業界におきましては、ビジネスやレジャー客及び訪日外国人の宿泊が順調に推移しましたが、依然として人手不足が大きな懸念材料となっているとともに、燃料費や物価高騰により利益が圧迫され厳しい環境となりました。
このような状況のなかで、当社グループは引き続き、地域に密着した営業を展開するとともに、商事部門では物流の効率化、ホテル部門ではお客様が快適に過ごせるサービスの提供に努めてまいりました。
その結果、当連結会計年度の売上高は1,230億92百万円(前年同期比2.9%増)、営業利益は27億30百万円(前年同期比47.1%増)、経常利益は31億16百万円(前年同期比40.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は20億50百万円(前年同期比24.3%減)となりました。
なお、親会社株主に帰属する当期純利益が前年同期に比べ6億56百万円減少した主な要因は、前年同期において八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業による権利変換に伴う受取補償金14億4百万円、固定資産売却益3億48百万円を特別利益に計上したことによるものです。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
1)商事部門
商事部門につきましては、物価高騰による消費者の節約志向が継続するなか、企業間競争の激化、物流コストの上昇等、依然として厳しい事業環境となりました。
このようななかで、商品供給を的確に行うとともに、新規取引の獲得、新商材の提案などを積極的に行ってまいりました。
売上高の内訳は、食品では、加工食品、酒類が低調に推移しましたが、冷凍・チルド商品、菓子、砂糖が順調に推移し前年並みとなりました。業務用商品では、小麦粉の販売単価の下落により低調に推移したものの、燃料の販売数量が増加し増収となりました。飼料・畜産では、飼料は養豚、養鶏の生産者向け販売数量が減少したことに加え販売単価が低下し減収となりました。畜産は枝肉及び正肉の販売数量が減少したものの、販売単価が上昇し増収となりました。米穀では、玄米の販売数量が減少したものの、精米及び玄米の販売単価が上昇し増収となりました。
その結果、商事部門の売上高は1,193億73百万円(前年同期比2.4%増)、営業利益は20億11百万円(前年同期比24.9%増)となりました。
商事部門売上高
|
|
前連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
食品(酒類・低温・砂糖含む)(百万円) |
74,344 |
74,237 |
99.9 |
|
業務用商品(百万円) |
20,319 |
20,564 |
101.2 |
|
米穀(百万円) |
6,790 |
9,796 |
144.3 |
|
飼料・畜産(百万円) |
15,091 |
14,775 |
97.9 |
|
商事部門合計(百万円) |
116,546 |
119,373 |
102.4 |
2)ホテル部門
ホテル部門につきましては、コロナ禍で中止されていた各種イベントやスポーツ大会及び企業研修等が回復し、インバウンド需要も順調に増加しており、稼働率が上昇し増収となりました。
その結果、ホテル部門の売上高は34億46百万円(前年同期比23.7%増)、営業利益は12億76百万円(前年同期比66.2%増)となりました。
3)不動産部門
不動産部門につきましては、賃貸料収入による売上高は2億71百万円(前年同期比9.6%増)、営業利益は2億57百万円(前年同期比8.5%増)となりました。
財政状態の状況
当連結会計年度の資産合計は、前連結会計年度末に比べ93百万円減少し643億14百万円となりました。主な内容は、現金及び預金の減少13億96百万円、建設仮勘定の減少19億10百万円、投資有価証券の減少5億66百万円、原材料及び貯蔵品の増加6億82百万円、建物及び構築物(純額)の増加26億21百万円、土地の増加4億62百万円などによるものです。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ12億45百万円減少し250億4百万円となりました。主な内容は支払手形及び買掛金の減少7億45百万円、未払法人税等の減少6億21百万円、短期借入金の増加1億86百万円などによるものです。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ11億51百万円増加し393億10百万円となりました。主な内容は利益剰余金の増加16億9百万円、その他有価証券評価差額金の減少4億55百万円などによるものです。
②キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローは5億74百万円(前年同期比22億41百万円の収入減)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益30億39百万円、減価償却費4億72百万円、棚卸資産の増減額△7億96百万円、仕入債務の増減額△7億45百万円、法人税等の支払額△15億67百万円などによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは△16億51百万円(前年同期比7億4百万円の支出増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出△17億28百万円などによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは△3億22百万円(前年同期比5億66百万円の支出減)となりました。これは主に短期借入金の純増減額1億70百万円、配当金の支払額△4億41百万円などによるものです。
これらの結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の期末残高は前連結会計年度末から14億円減少し105億81百万円となりました。
資本の財源及び資金の流動性について
当社グループの事業活動にかかる運転資金については営業キャッシュ・フローで獲得した資金を主な財源としており、将来にわたって必要な営業活動及び債務の返済に備えるために、自己資金のほか金融機関からの資金調達を行っております。
今後の設備投資で必要になる資金についても自己資金を元にしていく予定であります。
また、金融機関からの十分な調達枠を有しており、戦略投資を機動的に実施することが可能となっています。
③生産、受注及び販売の実績
a.仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
|
|
食品(酒類・低温・砂糖含む)(百万円) |
70,492 |
100.0 |
|
業務用商品(百万円) |
19,620 |
101.2 |
|
|
米穀(百万円) |
9,366 |
154.5 |
|
|
飼料・畜産(百万円) |
14,405 |
97.9 |
|
|
商事部門計(百万円) |
113,884 |
102.9 |
|
|
ホテル部門(百万円) |
78 |
104.3 |
|
|
不動産部門(百万円) |
- |
- |
|
|
合計(百万円) |
113,963 |
102.9 |
|
b.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
|
|
食品(酒類・低温・砂糖含む)(百万円) |
74,237 |
99.9 |
|
業務用商品(百万円) |
20,564 |
101.2 |
|
|
米穀(百万円) |
9,796 |
144.3 |
|
|
飼料・畜産(百万円) |
14,775 |
97.9 |
|
|
商事部門計(百万円) |
119,373 |
102.4 |
|
|
ホテル部門(百万円) |
3,446 |
123.7 |
|
|
不動産部門(百万円) |
271 |
109.6 |
|
|
合計(百万円) |
123,092 |
102.9 |
|
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績の分析
|
|
売上高 |
営業利益 |
経常利益 |
親会社株主に帰属する 当期純利益 |
||||
|
|
百万円 |
対前期 増減率(%) |
百万円 |
対前期 増減率(%) |
百万円 |
対前期 増減率(%) |
百万円 |
対前期 増減率(%) |
|
2025年3月期 |
123,092 |
2.9 |
2,730 |
47.1 |
3,116 |
40.9 |
2,050 |
△24.3 |
|
2024年3月期 |
119,580 |
1.4 |
1,856 |
26.9 |
2,212 |
25.7 |
2,707 |
143.4 |
(売上高)
当期の売上高は、雇用や所得環境の改善、インバウンド需要の増加等を背景に景気は緩やかな回復基調で推移した一方で、米国の通商政策をはじめとした不安定な国際情勢による世界経済の減速リスク、長期化する物価高等、依然として先行きが不透明な状況が続きました。
食品流通業界におきましては、原材料や輸送コスト、人件費高騰等に伴う家庭用商品の値上げにより消費者の節約志向が継続するなど、引き続き厳しい経営環境となりました。
ビジネスホテル業界におきましては、ビジネスやレジャー客及び訪日外国人の宿泊が順調に推移しましたが、依然として人手不足が大きな懸念材料となっているとともに、燃料費や物価高騰により利益が圧迫され厳しい環境となりました。
このような状況の中で、当社グループは引き続き、地域に密着した営業を展開するとともに、商事部門では物流の効率化、ホテル部門ではお客様が快適に過ごせるサービスの提供に努めてまいりました。
その結果、グループ全体では1,230億92百万円(前年同期は1,195億80百万円)となり、35億11百万円増加いたしました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価は、1,135億26百万円(前年同期は1,112億66百万円)となり、22億59百万円増加いたしました。
また、販売費及び一般管理費は、68億34百万円(前年同期は64億57百万円)となり、3億77百万円増加いたしました。
(営業利益)
営業利益は、27億30百万円(前年同期は18億56百万円)となり、8億74百万円増加いたしました。
(営業外収益・費用)
営業外収益は、受取配当金の増加などにより、4億17百万円(前年同期は3億69百万円)となり、47百万円増加いたしました。
営業外費用は、持分法による投資損失の増加などにより、31百万円(前年同期は14百万円)となり、17百万円増加いたしました。
(経常利益)
経常利益は、31億16百万円(前年同期は22億12百万円)となり、9億4百万円増加いたしました。
(特別利益・損失)
特別利益はありませんでした(前年同期は受取補償金などにより17億53百万円)。
特別損失は、固定資産処分損の増加などにより、77百万円(前年同期は1百万円)となり、75百万円増加いたしました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、20億50百万円(前年同期は27億7百万円)となり、6億56百万円減少いたしました。
これらの結果、1株当たり当期純利益は464円68銭(前年同期は603円06銭)となりました。
財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は333億14百万円であり、前連結会計年度末に比べ9億57百万円減少しております。現金及び預金の減少13億96百万円、原材料及び貯蔵品の増加6億82百万円、売掛金の減少3億35百万円、未収入金の増加1億72百万円が主な要因であります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は310億円であり、前連結会計年度末に比べ8億64百万円増加しております。建物及び構築物(純額)の増加26億21百万円、建設仮勘定の減少19億10百万円、投資有価証券の減少5億66百万円、土地の増加4億62百万円が主な要因であります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は226億28百万円であり、前連結会計年度末に比べ12億29百万円減少しております。支払手形及び買掛金の減少7億45百万円、未払法人税等の減少6億21百万円が主な要因であります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は23億75百万円であり、前連結会計年度末に比べ15百万円減少しております。繰延税金負債の減少47百万円が主な要因であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は393億10百万円であり、前連結会計年度末に比べ11億51百万円増加しております。利益剰余金の増加16億9百万円、その他有価証券評価差額金の減少4億55百万円が主な要因であります。
なお、セグメント別の分析は、「第一部〔企業情報〕 第2〔事業の状況〕 4〔経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析〕(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性につきましては、「第一部〔企業情報〕 第2〔事業の状況〕 4〔経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析〕(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。