第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

 

当第1四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生または前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
 なお、重要事象等は存在しておりません。
 

 
 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1) 経営成績の状況

当社グループは、2018年4月から新たにスタートした第六次中期計画において、“「食で健康」クオリティ企業への変革”をハウス食品グループのめざす姿と位置づけ、一企業市民として果たすべき「3つの責任」(お客様に対して、社員とその家族に対して、社会に対して)の全てにおいて、クオリティ企業への変革に向けた取組を推進しております。

・「3つの責任」重点取組テーマ

お客様に対して

国内成熟市場におけるイノベーションの創出と海外成長市場における事業展開の加速
(バリューチェーン革新、R&D変革、海外事業の成長拡大と事業基盤の強化)

社員とその家族に対して

ダイバーシティの実現
(働き方変革の実行、多彩な人材の獲得と活躍できる場づくり)

社会に対して

当社グループが考えるCSR(Creating Smiles & Relationships)活動を通じた循環型モデルの構築と健康長寿社会の実現

 

 

当第1四半期連結累計期間の業績は、海外食品事業、その他食品関連事業の伸長などにより、グループ全体の売上高は713億5百万円前年同期比1.3%の増収となりました。

利益面では、増収効果に加え、広告宣伝費等のマーケティングコストの減少などにより、営業利益は43億10百万円前年同期比12.9%の増益となりました。経常利益は46億60百万円前年同期比17.8%の増益親会社株主に帰属する四半期純利益は27億15百万円前年同期比20.0%の増益となりました。

 

 

セグメント別の業績の概況は、次のとおりであります。

①香辛・調味加工食品事業

カレー類については、「食の外部化」の影響から市場全体では調理型のルウカレーと調理済のレトルトカレーとで好不調が分かれております。そのような状況において、ルウカレーは発売50周年を迎えた「ジャワカレー」を中心に主力ブランドに注力し、前年並みの実績を確保いたしました。一方レトルトカレーは、複数個パックの「プロクオリティ」が前年同期に大きく販売を伸ばした反動影響もあり、前年を下回りました。またスナック製品が前年同期の反動から軟調な推移となりましたが、ラーメン、デザート製品は販売を伸ばしております。

以上に加え、マロニー㈱の新規連結効果が寄与したことで、香辛・調味加工食品事業の売上高は329億32百万円前年同期比1.1%の増収営業利益は26億57百万円前年同期比28.0%の増益となりました。結果、売上高営業利益率は8.1%となり、前年同期より1.7Pt向上いたしました。

 

②健康食品事業

機能性スパイス事業は、主力ブランド「ウコンの力」が、お客様の飲酒シーンが多様化する中で市場を活性化するには至らず、低調な推移となりました。

ビタミン事業は、「C1000」シリーズは前年を下回りましたが、需要拡大が続くゼリー飲料が牽引する「1日分のビタミン」が伸長し、全体では底堅い結果となりました。

以上の結果、健康食品事業の売上高は81億49百万円前年同期比5.0%の減収、営業利益は6億63百万円前年同期比3.2%の増益となりました。結果、売上高営業利益率は8.1%となり、前年同期より0.6Pt向上いたしました。

 

③海外食品事業

米国では、豆腐および豆腐関連製品がアジア系マーケットの安定成長に加え、米系マーケットや業務用市場での取扱いを拡大したことで伸長いたしました。

中国では、重点都市を中心にプロモーション活動の強化に取り組み、日本式カレーが持つメニュー魅力の浸透およびブランド価値の向上に努めた結果、好調に推移いたしました。

アセアンでは、タイにおける機能性飲料事業において「C-vitt」のお客様認知が着実に進み、順調に市場拡大を続けております。

以上の結果、海外食品事業の売上高は60億33百万円前年同期比11.3%の増収営業利益は9億61百万円前年同期比17.6%の増益となりました。結果、売上高営業利益率は15.9%となり、前年同期より0.9Pt向上いたしました。

 

④外食事業

㈱壱番屋については、直営店をフランチャイズ店へ譲渡したことなどから減収、また米を中心とした食材原価の上昇や人件費の増加などから営業減益となりました。直営店とフランチャイズ店を合算した国内店舗については、全店ベースの売上高は前年同期比0.9%増、既存店ベースの売上高は同0.8%増と堅調に推移しております。なお、第1四半期連結会計期間末における海外店舗数は155店舗となりました。

以上の結果、外食事業の売上高は127億44百万円前年同期比1.4%の減収、営業利益は㈱壱番屋を連結対象子会社とした際に発生したのれんや無形固定資産の償却負担から、1億60百万円の損失前年同期は営業利益17百万円)となりました。結果、売上高営業利益率は△1.3%となり、前年同期より1.4Pt減少いたしました。

 

⑤その他食品関連事業

運送・倉庫事業を営むハウス物流サービス㈱は、食品企業による共同取組「F-LINE」の全国展開を見据え、事業の最適化、再構築に取り組んでおります。

コンビニエンスストア向けの総菜等製造事業を営む㈱デリカシェフは、引き続き開発力強化・生産性改善に取り組んでおります。

㈱ヴォークス・トレーディングは、高品質原料のソリューション提案を積極的に推進し、スパイス類を中心に売上を伸ばしました。

以上の結果、その他食品関連事業の売上高は153億71百万円前年同期比5.1%の増収営業利益は6億5百万円前年同期比28.0%の増益となりました。結果、売上高営業利益率は3.9%となり、前年同期より0.7Pt向上いたしました。

 

(2) 財政状態の分析

当第1四半期連結会計期間末の財政状態は以下のとおりであります。

なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。

総資産は、3,778億12百万円となり、前連結会計年度末に比べて10億52百万円の減少となりました。

流動資産は、商品及び製品が増加した一方で、現金及び預金や有価証券が減少したことなどから、38億16百万円減少の1,374億29百万円となりました。固定資産は、のれん、機械装置及び運搬具が減少した一方で、投資有価証券および建設仮勘定が増加したことなどから、27億64百万円増加の2,403億83百万円となりました。

負債は936億54百万円となり、前連結会計年度末に比べて14億90百万円の減少となりました。

流動負債は、支払手形及び買掛金が増加した一方で、未払金や未払法人税等が減少したことなどから、19億97百万円減少の546億51百万円となりました。固定負債は、繰延税金負債が増加したことなどから、5億7百万円増加の390億3百万円となりました。

純資産は、為替換算調整勘定が減少した一方で、保有する投資有価証券の時価上昇によりその他有価証券評価差
額金が増加したことや、親会社株主に帰属する四半期純利益により利益剰余金が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べて4億39百万円増加の2,841億58百万円となりました。

この結果、当第1四半期連結会計期間末の自己資本比率は66.9%前連結会計年度末は66.5%)、1株当たり純資産は2,458円10銭前連結会計年度末は2,450円71銭)となりました。

 

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について、重要な変更および新たに生じた課題はありません。

なお、当社は財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。

 

①基本方針の内容

当社は、当社の企業価値の源泉が、当社グループが長年にわたって培ってきた経営資源に存することに鑑み、特定の者またはグループが当社の総議決権の20%以上の議決権を有する株式を取得することにより、このような当社グループの企業価値または株主のみなさまの共同の利益が毀損されるおそれが存する場合には、かかる特定の者またはグループは当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であるとして、法令および定款によって許容される限度において当社グループの企業価値および株主のみなさまの共同の利益の確保・向上のための相当措置を講じることを、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針といたします。

 

②基本方針実現のための取組

1)基本方針の実現に資する特別な取組

グループ全体としてシナジーを高め、企業価値と収益力を向上させるために、以下の事項の推進・強化に取り組んでまいります。

 

(中期計画の概要)

当社グループでは、3年ごとに中期計画を策定し、事業の方向性を明確にしたうえで、具体的行動計画の策定と実践に取り組んでおります。2018年4月から新たにスタートした第六次中期計画では、“「食で健康」クオリティ企業への変革”をハウス食品グループのめざす姿と位置づけ、事業面だけではなく、グループ理念のベースとなる (a)お客さまに対して (b)社員とその家族に対して (c)社会に対して の「3つの責任」の全てにおいて、次のとおりクオリティ企業への変革を進めるための取組を推進しております。

 

(a)お客さまに対する取組

事業を通じて、「食で健康」をお客さまにお届けすることを責任としております。「国内成熟市場におけるイノベーションの創出」と「海外成長市場における事業展開の加速」の2つをテーマに、バリューチェーン革新とR&D変革に取り組み、自ら新しい価値を創出する力を強化してまいります。

第六次中期計画における、各事業セグメントおよび新規事業の主なテーマは次のとおりです。

セグメント

主なテーマ

香辛・調味加工食品事業

収益構造モデルの変革 ~ルウ事業集中からの脱却~

健康食品事業

経営資源の選択と集中による構造改革と新しい柱の立ち上げ

海外食品事業

「成長加速化」と「収益確保」の両輪を推進し、グループを牽引

外食事業

成長軌道に向けた経営基盤強化と、魅力あふれる企業への進化

その他食品関連事業

食品企業物流プラットフォーム(F-LINE)推進、
サラダ・総菜事業を中心とした収益力向上、商社事業の収益基盤強化

新規事業

暗黙知の集積から形式知の獲得へ(涙の出ないタマネギの事業化他)

 

 

(b)社員とその家族に対する取組

多様性を受け入れ、活かし、育み、個性を活かした活躍ができるステージの創出に取り組むことを責任としております。「働き方変革の実行」と「多様な人材の獲得と活躍できる場づくり」の2つの取組を進め、ダイバーシティの実現をめざしてまいります。

 

 

(c)社会に対する取組

食事業を通じて人と地球の健康に貢献し、持続可能な社会を実現することを責任としております。

当社グループでは、CSRを「笑顔とつながりをつくり、未来へとつなげる」=“ Creating Smiles & Relationships ”ととらえ、CSR活動を通じて「循環型モデルの構築」と「健康長寿社会の実現」をめざしてまいります。

 

(事業投資計画)

第六次中期計画の期間中に、収益基盤強化のためのグループ最適生産体制の投資に300億円、グループ成長牽引のための海外成長投資に100億円、その他の新規事業投資に200億円の、計600億円の事業投資を計画しております。

 

(コーポレート・ガバナンス)

当社グループは、内部統制システムを、コーポレート・ガバナンス体制の充実と企業理念・経営目標の実現・達成のための仕組みととらえ、企業価値のさらなる向上と持続的な発展をめざし、グループ経営の視点でリスクマネジメント、コンプライアンスを含めたガバナンス体制の構築と運用の強化を図っております。会社機関におきましては、社外取締役を2名体制とし、経営戦略機関に対する監督機能の強化に注力しております。また、社外監査役3名を含む5名の監査役体制で、取締役の職務執行の監査を行っており、常勤監査役2名は、主要なグループ会社の非常勤監査役を兼務することにより、グループにおける監査役監査の実効性の確保に努めております。また、社外取締役を委員長とし、委員の半数以上を社外役員で構成する「報酬等諮問委員会」を設置し、取締役および監査役の報酬決定の手続きに、客観性と透明性を確保しております。

内部統制システムがグループとして有効に機能するよう、今後も継続的な改善に取り組んでまいります。

 

 

2)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組

当社は、2007年2月9日開催の当社取締役会において、「当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)」を導入することを決定し、同年6月27日開催の当社第61期定時株主総会において、株主のみなさまのご承認をいただきました。

その後、2010年6月25日開催の当社第64期定時株主総会および2013年6月26日開催の当社第67期定時株主総会において、一部所要の変更を行ったうえで買収防衛策を継続することをご承認いただいております(以下、当社第67期定時株主総会においてご承認いただいた買収防衛策を「本プラン」といいます。)。その後、有効期間満了にあたり、2016年6月28日開催の当社第70期定時株主総会で、基本的内容を維持したまま、本プランを継続することについてご承認いただきました。

本プランでは、当社グループの企業価値および株主のみなさまの共同の利益を確保・向上させることを目的として、当社の株券等の大量取得行為が行われる場合に、大量取得行為を行おうとする者(以下「大量取得者」といいます。)に対し、〔1〕事前に大量取得行為に関する必要かつ十分な情報の提供を求め、〔2〕大量取得行為についての情報収集および検討等を行う時間を確保したうえで、〔3〕株主のみなさまへの当社経営陣の計画や代替案等の提示、および大量取得者との交渉を行っていくための手続を定めております。

大量取得者が、本プランの手続きを遵守しない場合や、大量取得者によって提供された情報から、その大量取得行為により当社グループの企業価値または株主共同の利益が害されるおそれがあると認められ、新株予約権の無償割当てなどの対抗措置を発動することが相当であると独立委員会が判断した場合には、独立委員会は当社取締役会に対して対抗措置の発動を勧告します。

独立委員会からこのような勧告がなされ、対抗措置として新株予約権の無償割当てを実施する場合、当社取締役会は、その時点における当社以外の全ての株主のみなさまに対して、その保有する株式1株に対し1個の新株予約権を、無償で割り当てます。この新株予約権には、大量取得者による行使は認められないという行使条件と、当社が大量取得者以外の者から当社株式の交付と引換えに新株予約権を取得することができるという内容の取得条項を付すことがあり得るとされており、また、時価より格段に安い価格で行使することが可能とされています。

大量取得者以外の株主のみなさまがこの新株予約権を行使し、行使価額の払込みをすれば、新株予約権1個当たり当社株式1株を受け取ることとなり、その一方、大量取得者はこれを行使することができない結果、大量取得者が保有する当社株式は希釈化されることになります。

また、当社は、大量取得者以外の株主のみなさまからこの新株予約権を取得し、それと引換えに当社普通株式を交付することがあり、この場合には、大量取得者以外の株主のみなさまは行使価額の払込みをすることなく、当社普通株式を受け取ることになります。

一方、独立委員会は、対抗措置を発動させることが当社グループの企業価値および株主共同の利益の確保・向上に望ましいか否かの判断が困難である場合には、株主総会において対抗措置の発動の要否や内容の意思確認を行うよう、当社取締役会に対して勧告し、また、大量取得者が対抗措置の発動要件に該当しない、もしくは対抗措置を発動することが相当でないと判断した場合には、対抗措置を発動しないよう、当社取締役会に対して勧告します。

さらに独立委員会は、対抗措置の発動の是非について判断に至らない場合には、原則30日間を限度として評価期間を延長することもあります。

これらの独立委員会の勧告や決定は、適切に株主のみなさまに情報開示されるとともに、当社取締役会は、この独立委員会の勧告を最大限尊重するものとします。

なお、本プランの有効期間は、当社第70期定時株主総会の終結の時から2019年3月期に係る定時株主総会の終結の時までの約3年間となっております。

 

 

③具体的取組に対する当社取締役会の判断およびその理由

当社グループの中期計画は、当社グループの企業価値・株主共同の利益を持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、また、本プランは、前記②に記載のとおり、その内容において公正性・客観性が担保される工夫がなされ、かつ、企業価値・株主共同の利益を確保・向上させる目的をもって導入されたものであり、当社取締役会としては、いずれも当社の基本方針に沿うものであると判断しております。

 

※独立委員会委員略歴

独立委員会委員3名の略歴は以下のとおりであります。

 

砂川 伸幸(いさがわ のぶゆき)

(略 歴)

1966年生まれ

1989年4月 新日本証券株式会社(現みずほ証券株式会社)入社

1995年3月 神戸大学大学院経営学研究科博士課程修了

1995年4月 神戸大学経営学部助手

1998年4月 神戸大学経営学部助教授

1999年4月 神戸大学大学院経営学研究科助教授

2007年4月 神戸大学大学院経営学研究科教授

2016年4月 京都大学経営管理大学院教授(現)

 

小林 正明(こばやし まさあき)

(略 歴)

1946年生まれ

1970年4月 日本国有鉄道入社

2001年6月 日本貨物鉄道株式会社取締役

2002年6月 同社常務取締役

2004年6月 同社代表取締役専務

2006年6月 同社代表取締役副社長

2007年6月 同社代表取締役社長

2012年6月 同社取締役会長

2013年6月 同社相談役

2015年6月 同社特別顧問(現)

 

蒲野 宏之(かまの ひろゆき)

(略 歴)

1945年生まれ

1971年4月 外務省入省

1981年4月 弁護士登録

1988年10月 蒲野綜合法律事務所代表弁護士(現)

2009年4月 東京弁護士会副会長

2013年4月 日本弁護士連合会常務理事

2015年6月 当社社外監査役(現)

 

(4) 研究開発活動

当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は9億84百万円であります。

なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

 

当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。