第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

 (1) 業績

当連結会計年度(平成27年4月1日~平成28年3月31日)におけるわが国の経済は、政府・日銀による経済・金融政策により緩やかな景気回復基調にあったものの、個人消費については実質賃金の停滞や物価上昇への警戒感から、伸び悩みが続いております。

食品業界においても、食料品価格の相次ぐ値上げに対して、消費者の意識は厳しいものがあり、依然として先行き不透明な状況が続いております。

このような環境の中で当社グループは、飲料事業においては、麦茶について天候不順により減収となった前連結会計年度からの回復、ブームの沈静化から減収の続くごぼう茶について積極的な販売促進を実施しての増収、珍味事業においてもビーフジャーキーに容量・製法・風味の異なる新製品を投入することで増収を目指してまいりました。損益面においては、これら増収による工場稼働率の向上や、製造工程の合理化等を行うこと、ビーフジャーキーについては原材料価格の高騰に対して値上げを行うことによって、採算の改善を目指してまいりました。

しかし、飲料事業において麦茶については最盛期である夏季が、一時的な猛暑はあったものの全体的には天候不順が続く状況であったこと、また予想を上回る競争環境の激化などから、前期を更に上回る減収となりました。ごぼう茶の売上は下げ止まったものの、反転にまでは至らず、飲料事業全体では減収となりました。損益面では、麦茶の製造工程の合理化で製造原価の低減を図ることができたことから増益となりました。

珍味事業においてもビーフジャーキーが、値上げにより価格競争力が低下したことや、値上げ商品への切替えが手間取り一時的な出荷減少があったことから減収となり、工場稼働率の低下や、値上げ商品への切替えによる販売促進費の増加から損益も悪化しました。

また飲料事業及び珍味事業の収益性の低下に伴い、関連する固定資産について減損損失83百万円を計上することとなりました。

これらの結果、売上高451百万円(前連結会計年度比13.1%減)、営業損失83百万円(前連結会計年度は営業損失74百万円)、経常損失86百万円(前連結会計年度は経常損失73百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失170百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失74百万円)となりました。

セグメントの業績は次のとおりであります。

①飲料事業

麦茶の採算改善により増益となったものの減収となり、売上高212百万円(前連結会計年度比8.3%減)、営業利益16百万円(前連結会計年度比13.6%増)となりました。

②珍味事業

出荷の減少や価格競争力の低下から、売上高234百万円(前連結会計年度比16.7%減)、営業損失21百万円(前連結会計年度は営業損失12百万円)となりました。

③その他

だしのもとは堅調だったものの業務用ナルトが減収となり、売上高5百万円(前連結会計年度比28.9%減)、営業利益0百万円(前連結会計年度比44.5%減)となりました。

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ10百万円増加し、当連結会計年度末には44百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果使用した資金は48百万円(前年同期は39百万円の使用)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失が計上されたこと等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は0百万円(前年同期は6百万円の使用)となりました。これは有形固定資産の取得による支出があったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果獲得した資金は60百万円(前年同期は12百万円の獲得)となりました。これは主に長期借入れによる収入があったことによるものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

前年同期比 (%)

飲料事業(百万円)

206

101.5

珍味事業(百万円)

202

66.3

 報告セグメント計(百万円)

408

80.4

その他(百万円)

5

77.1

合計(百万円)

414

80.3

 

(注) 金額は販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注状況

当社グループは、他社ブランド製品を含めて見込生産を行っており、受注生産はほとんど行っておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

前年同期比 (%)

飲料事業(百万円)

212

91.7

珍味事業(百万円)

234

83.3

 報告セグメント計(百万円)

446

87.1

その他(百万円)

5

71.1

合計(百万円)

451

86.9

 

(注) 1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成26年4月1日

至 平成27年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

国分㈱

115

22.2

98

21.8

㈱やおきん

84

16.3

60

13.4

 

2.上記金額には消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【対処すべき課題】

当社グループにおきましては、度重なる赤字と当事業年度に計上した減損損失の影響等により、財政状態が大幅に毀損しており、まずはその財政状態の健全化が、会社の対処すべき最も大きな課題となっております。主たる事業である飲料事業と珍味事業を再建することで、継続的に黒字を計上していくことが、財政状態を健全化させる基本的な考え方となります。

飲料事業については、主力商品が麦茶という季節性の高い商品であることから、工場の夏季繁忙期と冬季閑散期の生産稼働率の平準化を図ることと、少子化に伴う長期的な市場縮小による売上減少に歯止めをかけること、更に天候不順などが業績に与える影響が大きいことが課題となっております。麦茶以外の商品としては、ごぼう茶が飲料業界に先駆けて投入したことでトップブランドの地位を得ることができ、これらの課題の解決に一役買ったものの、ブームの沈静化に伴い、いまだ課題を一掃するには至っておりません。外食産業へ業務用として提案するほか、徳用商品のキャンペーン展開などでごぼう茶の再成長と地位の向上を図ることに加え、「フジミネラル麦茶」と「ごぼう茶」のブランド力を活かした新たな健康茶の新商品を投入すべく、開発に努めてまいります。

珍味事業については、近年まで売上の伸長が続いておりましたが、減収に転じたことに加え、主要原料である牛肉価格の高騰と、海外子会社で生産する輸入商品であることから円安で採算が大幅に悪化しており、売上を再び伸張させることと、採算を改善させることが課題となっております。また、これらに対応する形で度々実施した値上げにより価格競争力の低下が生じたことへの対応も課題となっております。当社グループとしては、取扱店舗やOEM等による新規販路の拡大、商品バリエーションの拡充を引き続き図ることで競争力や付加価値を高めることや、従来は南関東に限定していた営業活動を北関東や近畿地方などにも拡大することによって売上の伸長と適正な利益の確保をできるよう努めてまいります。

その他の事業については、委託生産品であるナルトについて、着実な売上及び利益の計上が続くよう、目指してまいります。
 またこれらの基本的施策に加え、効果の見込める事業者との事業提携や、財務政策上必要であれば効果的な資本提携や増資などを実施することを引き続き検討してまいります。

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成28年6月29日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)事業の継続性に重要な疑義を生じさせるような状況について

当社グループは、当連結会計年度まで3期連続して営業損失、経常損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上したことから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。

 

(2)特定国での生産への依存について

当連結会計年度における連結売上高のうち51.8%が、中国生産子会社ウェイハン石垣食品有限公司で生産した商品の売上であり、高い比率を占めております。当社グループとしましては生産・輸入について安定した商品供給に努め、この輸入販売を維持する方針であります。しかし、依存度の高い中国からの輸入について、日本および中国の政策や貿易環境等が変化した場合には当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(3)麦茶市場について

麦茶市場は、嗜好品に対する消費者の節約傾向が続く中、少子化に伴う主要顧客の減少による市場縮小も続いており、今後ますます競争が激化する可能性があります。当社グループとしましては、商品のリニューアルや積極的な販売促進により売上の維持を目指していく方針であります。しかし、単価下落や顧客の減少、販売促進費の大幅な増加傾向が今後も続いた場合には、当社グループは売上に影響を受ける可能性が高くなります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

詳細は『第5経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)』に記載のとおりであります。

 

 

6 【研究開発活動】

当社グループは「良い新食品を開発する」という方針のもと、特色を生かした研究及び商品開発活動を行っております。

飲料事業は、麦茶等の既存商品については、品質向上と生産性向上に関する技術の研究に取り組んでおります。また、消費者の健康志向に適し通年型商品となり得る、ごぼう茶に続く新たな健康茶の研究・開発を進めております。

珍味事業は、ビーフジャーキーの既存商品については、品質向上と生産性向上に関する技術の研究に取り組んでおります。また、多様化する消費者の嗜好を捉えた新しい形態・風味の新商品の研究・開発を進めております。更に、生産国である中国の人件費や原料価格の高騰に対し、対応策を検討し実施してまいります。

その他、業務用ナルト等については、当社の乾燥食品の加工技術のノウハウを供与し、高い品質の維持を図っております。

なお、研究開発費は、各セグメントに配分できない基礎研究や全社費用等で構成されており、当連結会計年度の上記研究開発費の総額は9,108千円であります。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成28年6月29日)現在において当社グループが判断したものであります。

(1)当連結会計年度の経営成績の分析

当社グループは、飲料事業においては、麦茶について天候不順により減収となった前連結会計年度からの回復、ブームの沈静化から減収の続くごぼう茶について積極的な販売促進を実施しての増収、珍味事業においてもビーフジャーキーに容量・製法・風味の異なる新製品を投入することで増収を目指してまいりました。損益面においては、これら増収による工場稼働率の向上や、製造工程の合理化等を行うこと、ビーフジャーキーについては原材料価格の高騰に対して値上げを行うことによって、採算の改善を目指してまいりました。

しかし、飲料事業において麦茶については最盛期である夏季が、一時的な猛暑はあったものの全体的には天候不順が続く状況であったこと、また予想を上回る競争環境の激化などから、前期を更に上回る減収となりました。ごぼう茶の売上は下げ止まったものの、反転にまでは至らず、飲料事業全体では減収となりました。損益面では、麦茶の製造工程の合理化で製造原価の低減を図ることができたことから増益となりました。

珍味事業においてもビーフジャーキーが、値上げにより価格競争力が低下したことや、値上げ商品への切替えが手間取り一時的な出荷減少があったことから減収となり、工場稼働率の低下や、値上げ商品への切替えによる販売促進費の増加から損益も悪化しました。

また飲料事業及び珍味事業の収益性の低下に伴い、関連する固定資産について減損損失83百万円を計上することとなりました。

 

(2)経営成績に重要な影響を与える要因について

当連結会計年度(平成27年4月1日~平成28年3月31日)におけるわが国の経済は、政府・日銀による経済・金融政策により緩やかな景気回復基調にあったものの、個人消費については実質賃金の停滞や物価上昇への警戒感から、伸び悩みが続いております。

食品業界においても、食料品価格の相次ぐ値上げに対して、消費者の意識は厳しいものがあり、依然として先行き不透明な状況が続いております。

 

(3)現状と見通し

飲料事業においては、主力の麦茶について、前期及び前々期における天候不順による売上減少からの脱却が図れると見込み、今期は堅調な売上を見込んでおります。ごぼう茶はブームの沈静化と健康商材との競争激化と厳しい環境が続きますが、徳用キャンペーンの展開や外食産業への売込みを図ることで健康茶としての地位を固め、売上の向上を目指します。珍味事業においては、ビーフジャーキーについて、容量や製法の違いによるバリエーション拡充に加え、味付けにおいても発売当初からの醤油ベースの味付け以外にカレー味・塩レモン味の新しい味付けの商品を発売する一方で、営業活動を南関東のみから北関東や近畿地方などへも展開することで、販路拡大を図ってまいります。

損益面においては、これら増収による生産稼働率の向上が損益の改善に寄与するほか、ビーフジャーキーの値上げが通期で寄与すること、当連結会計年度に固定資産の減損損失を計上したことにより減価償却費負担が数百万円規模で減少することから、採算の改善を見込んでおります。

 

 

(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの資金状況は、税金前調整前当期純損失170百万円が計上されたことを主因に、営業活動によるキャッシュ・フローが48百万円の使用になっておりますが、平成28年2月において長期借入れの追加を行ったこと等により、期末における残高がなお44百万円あること及び平成28年6月において役員からの借入れを行ったことから、当社グループの資金状況は問題ないものと判断しております。

 

(5) 継続企業の前提に重要な疑義を抱かせる事象または状況の分析と対応策

当社グループは、当連結会計年度まで3期連続して営業損失、経常損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上したことから、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。

当社グループとしては、当該状況を早期に改善・解消すべく対処を行っております。

当該状況に陥った要因は、主にビーフジャーキーの採算悪化と、麦茶の減収によるものであります。ビーフジャーキーの採算悪化については、為替の急激な円安及び牛肉価格の高騰から採算が悪化したことや、商品値上げを行ったところ新旧商品の切替えにより商品出荷の停滞が生じたこと、値上げ新商品について販売促進費負担が生じたこと、価格競争力が低下したことが要因であります。麦茶の減収については、天候不順が重なり出荷が低調で収支が悪化したこと、それに伴って工場稼働率が大幅に低下し採算が悪化したことが要因であります。また、当社グループの収支はこれら2事業に偏重していることから、この2事業の業況悪化が直接的に会社の状況に影響を与えることによります。

ビーフジャーキーについては、現状の為替及び牛肉価格に対応した商品価格の改定を当連結会計年度までに完了したことから採算改善及び販促費負担の低減が見込めるほか、新商品投入による工場稼働率向上、営業活動エリアを拡大して新規取扱先を開拓し拡販を図る、中国生産子会社が原料牛肉調達方法を継続的に見直すことによりコストダウンを図るなど、事業採算の改善に努めております。

麦茶の採算が天候要因によって左右されるのは避けられないとしても、既に主力商品の一翼に育ったごぼう茶の様に、当社グループの生産設備とノウハウを活かした新商品を開発・投入することで飲料事業全体の採算の平準化を図ってまいります。

また、これらの基本的施策に加え、効果の見込める事業者との事業提携についての交渉を進め、財務政策上必要であれば事業者との資本提携や、関係者による支援などを実施することを引き続き検討してまいります。