文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営理念及び中期経営計画
当社グループでは、「おいしさと楽しさ」をモットーに、消費者ニーズに応える商品づくりを通じ、健康で豊かな食文化の向上に貢献し、顧客、取引先、社会に信頼され、そして従業員、株主、企業それぞれが充足することをめざしていくことを企業理念としております。中食業界で事業を展開する当社グループを取り巻く環境は、少子高齢化をはじめとした社会環境の変化や業態を超えた競争の激化、また消費者ニーズの多様化など厳しい環境が続いております。
このような環境下において当社グループは、企業理念をめざす姿と捉え、「継続的な売上成長」「コスト競争力の強化」「人材の育成」「環境への取り組み」を基本戦略とする中期経営計画(2016年3月期~2020年3月期)を策定し、計画達成に向け活動を進めております。
(2) 対処すべき課題
①継続的な売上成長の確保
当事業年度は、副菜の内製化により手作り感にこだわった「真菜ごころ」弁当や健康系弁当、具材の見えるラップおにぎりなどの開発により売上高は堅調に推移いたしました。さらに、より多くのお客様に商品のコンセプトを知っていただくため、「フードストアソリューションズフェア2018」へ出展し、新規カテゴリーの商談や新規取引先の開拓など、販売力の強化に取り組みました。
今後は、チルド商品への取り組みやプロの料理人から指導を受けた調理のノウハウを生かし、お客様へより一層の「おいしさ」を提供するために、開発、製造、営業の各部門が一体となった販売体制を築きます。
②コスト競争力の向上
当事業年度は、使用数量の多い主要材料の鶏肉や豚肉等の調達方法の見直しを継続して行うことに加え、野菜の調達方法の改善を行い、コストの低減を図りました。また、人員不足に起因する労務コストの増加はありましたが、製品アイテムの集約による生産性向上や、充填機やサンドの自動袋詰め機などの導入による省人化に取り組みました。
今後は、最新機器導入による品質の向上と省人化を継続するとともに、製品アイテムの集約による材料ロスの削減や生産効率の向上、原材料の調達方法の改善を継続し、コスト競争力を向上させてまいります。
③現場力強化に向けた人材育成
当事業年度は、生産管理部門による品質管理担当者会議や、購買部による資材会議を通して、安全・安心な商品づくりや原材料管理の強化に対する意識向上を図りました。
人材面では、女性リーダーの育成や営業職に向けた各種研修を行い、また資格取得の推進を積極的に図るなど、スキルの向上に取り組みました。
今後は、将来の経営幹部候補者を対象に会社経営の能力向上を目的に開催する「シノブ経営塾」をはじめ、管理職などへの階層別の研修を行い、人材の育成を図ってまいります。
④環境負荷の軽減
企業としての社会的使命を果たすべく、廃棄量の削減のため、ロスの多い食材をターゲットに、役員や幹部社員が参加する業務運営会議で削減状況を確認するとともに、各種設備投資時に省エネタイプの機器の導入に取り組みました。
今後は、省エネタイプの機器の導入や、食材ロス削減による廃棄量の削減に継続して取り組むとともに、ゴミの飼料化を行うなど、さらに環境負荷軽減に努めてまいります。
当社グループは、「継続的な売上成長」「コスト競争力の強化」「人材の育成」「環境への取り組み」を基本戦略とする中期経営計画(2016年3月期~2020年3月期)を策定し、連結売上高550億円、経常利益率3.0%を目指し、計画達成に向け活動を進めてまいりました。
しかしながら、最終年度となる2020年3月期は、台風21号などの自然災害により、新関西工場の生産開始時期が3ヶ月遅れたことが大きく影響し、連結売上高520億円、経常利益11億円を見込んでおります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる事項は以下のようなものがあり、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えております。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものでありますが、リスクはこれに限定されるものではありません。
①食の安全性について
当社グループでは、「安全・安心」に注力した商品作りを徹底し、国際認証基準となる食品安全システムであるISO22000やFSSC22000などの手法に基づいた衛生管理、品質管理を行い、「食の安全性の確保」に注力しております。
しかしながら、上記の取り組みの範囲を超えた食材の根本に関わる問題が発生した場合、または、当社グループ製品に直接関係がない場合であっても、風評などにより社会的信用度が低下するなどの事態が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
②事業環境について
当社グループでは、「おいしさと楽しさ」をモットーに当社グループならではの商品開発を進め、顧客ニーズの多様化やライフスタイルに合った商品を提供することに注力しておりますが、少子高齢化の進展によって若年層の顧客は減少傾向にあります。当社グループの予測を超え、商品開発が顧客ニーズ等に合わなかった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③災害等について
当社グループは、関東から東海・関西及び中四国地区のエリアで8工場が稼働しております。これらの地域において、大規模な地震や台風などの自然災害や大規模な事故が発生した場合、電気、ガス、水道等のライフラインの供給停止や生産設備への被害、また物流の遮断やコンピューターネットワークのシステム遮断・障害の発生による、製造や供給が困難に陥いることが考えられ、また、天候不順等により原材料の生産地にて不作が生じた場合、調達価格の上昇や供給不足を招くリスクを有しており、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④特定の取引先への依存について
当社グループの売上高は、株式会社ファミリーマートが全体の半分以上を占めており、同社の出店政策や価格政策などの経営戦略が変更になった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、同社との取引関係をより強固なものとするため、製品の開発、品質の向上などに努めております。なお、株式会社ファミリーマート向けの販売実績は、「3 [経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (1)経営成績等の状況の概要 ③生産、受注及び販売の実績 (c)販売実績 (注)1」に記載のとおりであります。
⑤取引先の競合環境について
当社グループの属する中食業界では、市場規模は拡大傾向にあるものの、取引先であるコンビニエンスストア、スーパーマーケット、ドラッグストア等において業態の垣根を越えた統合・再編の加速により競争が激化した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑥原材料等購入価格の高騰について
当社グループ製品の主要原材料は、米・野菜などの農産物・畜産物であり、購入価格は商品価格相場に大きく影響されます。また、天候不順や為替レートなど外的な要因により、仕入価格が変動する可能性がある原材料があります。
これらの影響を吸収できなかった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑦人材の確保について
当社グループでは、2,000名を超えるパートタイム・アルバイト労働者が従事しており、良品作りを支える重要な戦力となっており、今後の少子高齢化や労働人口の減少のなかで人材の確保は、大変重要な事項になると考えております。
今後、製造現場をはじめとする人材獲得競争の激化により人材確保が計画通りに進まなかった場合、また、最低賃金の引き上げなど法改正への対応により労働条件などの環境に変化があった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑧情報セキュリティに関するリスク
当社グループは、生産・販売・管理等の情報をコンピューターにより管理しております。コンピューターウイルス感染によるシステム障害やハッキングによる被害及び外部への社内情報の漏えいが発生しないようセキュリティに万全の対策を講じております。
また、運用面においては自然災害によるデータの消失に備えたバックアップを行うとともに、アクセス権限の設定、パスワード管理等により情報漏えいの防止に努めております。
しかしながら、当社グループの取組みの範囲を超える事象が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑨固定資産の減損について
当社グループは、事業の用に供するさまざまな有形固定資産を有しておりますが、「固定資産の減損に係る会計基準」及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」の適用により、時価の下落や将来のキャッシュ・フローの状況によっては、これらの資産の減損処理が必要となる場合があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑩法的規制について
当社グループの営んでいる事業に関する主たる法的規制には「食品衛生法」「食品表示法」「水質汚濁防止法」「製造物責任法」などがあり、これらの遵守に万全を期しています。
しかしながら、より厳格な法規制が導入されたり、規制当局の法令解釈が従来よりも厳しくなるなどにより多大な法的責任、不利な措置が課された場合や法的手続きへの対応に多大なコストがかかる場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、緩やかな回復基調が続きましたが、海外経済の不確実性、金融資本市場の変動や自然災害による経済への影響懸念など依然として先行き不透明な状況が続いております。また、中食業界で事業を展開する当社グループの経営環境は、消費に持ち直しの動きが見られるものの、エネルギー価格や労働コストの上昇などがあり、引き続き厳しい状況となりました。
こうした状況下、当社グループは中期経営計画(2016年3月期~2020年3月期)における4つの基本戦略、「継続的な売上成長」、「コスト競争力の強化」、「人材の育成」、「環境への取り組み」に基づき目標達成に向け取り組んでおります。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ65億8千5百万円増加し、278億5千万円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ61億6千1百万円増加し、158億9千7百万円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ4億2千4百万円増加し、119億5千2百万円となりました。
(b) 経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高490億6千8百万円(前年同期比3.7%増)と、増収となりました。また、利益につきましては、営業利益10億8千4百万円(前年同期比5.1%増)、経常利益10億9千6百万円(前年同期比6.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益7億5千万円(前年同期比8.2%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は44億8千4百万円と、前連結会計年度末と比較して30億9千1百万円の増加となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は21億4千3百万円(前連結会計年度は17億6千6百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益11億3百万円、減価償却費11億9百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は43億4千8百万円(前連結会計年度は19億6千4百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出43億2千6百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は52億9千6百万円(前連結会計年度は6億2千3百万円の支出)となりました。これは主に、借入れによる収入66億円、借入金の返済による支出8億9千6百万円、自己株式の取得による支出2億1千3百万円、配当金の支払額1億8千9百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度における生産実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は、販売価格(出荷価格)により表示しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループは、受注生産を行っておりますが、受注当日ないし翌日に製造・出荷しておりますので、受注ならびに受注残高についての記載を省略しております。
当連結会計年度における販売実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、278億5千万円となり、前連結会計年度末に比べ65億8千5百万円増加しました。これは主に有形固定資産の増加によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債は158億9千7百万円となり、前連結会計年度末に比べ61億6千1百万円増加しました。これは主に長期借入金の増加によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は119億5千2百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億2千4百万円増加し、自己資本比率は、42.4%となりました。
(b) 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ17億6千7百万円増加し、490億6千8百万円(前年同期比3.7%増)となりました。これは主に、具材が見えるラップおにぎりの好調な販売や関東地区での新たな業態との取引開始などにより、コンビニエンスストアやスーパーマーケットを中心に、売上高が堅調に推移したことによるものであります。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は、前連結会計年度に比べ4億5千6百万円増加し、100億3千4百万円(前年同期比4.8%増)となりました。また、売上高総利益率は前連結会計年度に比べ0.2ポイント増加し、20.5%となりました。これは主に、精米等の原材料価格の値上がりがありましたが、使用数量の多い鶏肉や豚肉等の調達方法を見直すことでコストの低減を図り、また、人員不足に起因する労務コストの増加はありましたが、製品アイテムの集約や積極的な設備投資による省人化などコストの増加を抑える取り組みを積極的に行ったことによるものであります。
(営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ4億3百万円増加し、89億4千9百万円(前年同期比4.7%増)となりました。これは主に、物流コストの増加によるものであります。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は前連結会計年度に比べ5千2百万円増加し、10億8千4百万円(前年同期比5.1%増)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、前連結会計年度に比べ1千7百万円増加し、4千5百万円(前年同期比63.9%増)となりました。これは主に、受取配当金の増加によるものであります。
営業外費用は、前連結会計年度に比べ8百万円増加し、3千3百万円(前年同期比33.3%増)となりました。これは主に、支払利息の増加によるものであります。
以上の結果、経常利益は、前連結会計年度に比べ6千2百万円増加し、10億9千6百万円(前年同期比6.0%増)となりました。また、売上高経常利益率は前連結会計年度と横ばいの2.2%となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別利益は、前連結会計年度に比べ2千万円増加し、2千5百万円(前年同期比447.7%増)となりました。これは主に、補助金収入によるものであります。
特別損失は、前連結会計年度に比べ4百万円減少し、1千8百万円(前年同期比18.2%減)となりました。これは主に、固定資産除却損の減少によるものであります。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ5千7百万円増加し、7億5千万円(前年同期比8.2%増)となりました。
③資本の財源及び資金の流動性についての分析
(a) キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(b) 財務政策
当社グループは、運転資金及び設備投資など事業活動に必要な資金については、自己資金及び金融機関からの借入により資金調達することとしております。当連結会計年度末において、有利子負債は87億7千4百万円であります。
今後も営業活動により得られるキャッシュ・フロー及び借入を基本に将来必要な資金を調達していく考えであります。
④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、連結売上高及び連結経常利益率を重要な経営指標として位置付け、第50期を最終年度とする中期経営計画の数値目標(連結売上高550億円、連結経常利益率3.0%)の達成に向け取り組んでおります。
当連結会計年度における連結売上高は490億6千8百万円であり、2018年5月8日に開示しております連結売上高計画480億円に比べ、10億6千8百万円の増加となりました。また、連結経常利益率は2.2%であり、連結経常利益率計画2.2%に比べ、計画通りとなりました。
当社グループは、「継続的な売上成長」「コスト競争力の強化」「人材の育成」「環境への取り組み」を基本戦略とする中期経営計画(2016年3月期~2020年3月期)を策定し、連結売上高550億円、経常利益率3.0%を目指し、計画達成に向け活動を進めてまいりました。
なお、2019年7月に新関西工場(大阪市西淀川区)の稼働を予定しており、売上高の増加及び立上げ費用や減価償却費等の経費の増加を見込んでおります。
以上により次期は、売上高520億円、経常利益11億円、親会社株主に帰属する当期純利益7億7千万円を見込んでおります。
該当事項はありません。
当社グループの研究開発活動については、米飯製品の競争激化に伴う製品の多様化、ライフサイクルの短縮に対応するとともに、流通チャネルに適応した製品、鮮度への要求にも配慮した製品の開発に力をそそいでおります。
また、既存製品の改良・開発につきましては、ますます顕著になってくる消費者のライフスタイルの変化に適応する製品づくりを進めてまいります。