第2 【事業の状況】

1 【事業等のリスク】

 当第2四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績の分析

 当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い、暮らしや企業活動の制限が解除され正常化へ進む動きが見られましたが、物価上昇や世界的な金融引締めといった景気の下振れリスクを抱えたまま推移し、先行き不透明な状況が続きました。

 食品業界におきましては、物価上昇により消費者の生活防衛意識が高まる中、厳しい経営の舵取りが求められました。

 このような環境の中、当グループにおきましては、経営計画に基づき、値上げした製品への消費者支持が落ちないよう、製品価値を訴求するプロモーションや販売の強化に取り組みました。

 販売面では、昆布製品と惣菜製品が伸長し、売上高は274億66百万円(前年同四半期比4.4%増)となりました。

 利益面では、原材料やエネルギーコストは依然として上昇基調にありますが、広告宣伝投資に見合う売上高を実現し、固定費を吸収することで、営業利益は6億60百万円(前年同四半期比23.7%増)、経常利益は8億38百万円(前年同四半期比18.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は5億79百万円(前年同四半期比6.9%増)となりました。

 

 製品分類別の販売状況は、次のとおりであります。

 惣菜製品は、前年実績を上回りました。日配惣菜は、フジッコNEWデリカ株式会社が第1四半期に続き取引先開拓を進めました。中華惣菜は、株式会社フーズパレットが展開する四陸ブランドのFROZEN「海老のチリソース」がジャパン・フード・セレクションでグランプリを受賞しました。包装惣菜は、おいしさはもちろん、買い置きできてそのまま食卓に出せる「おばんざい小鉢」シリーズが牽引しました。

 昆布製品は、主力のカップ佃煮「ふじっ子煮」が好調に推移し、前年実績を上回りました。「ふじっ子煮」は、白いご飯との相性の良さを訴求するTVCM(ごはんパクパク応援団篇)を全国の主要都市で放映したほか、需要創造の取り組みとして、「COOKPAD(クックパッド)」と共同開発したレシピ(なすとごま昆布のピリ辛おつまみ等)をパッケージで訴求しました。

 豆製品は、煮豆市場のダウントレンドを蒸し豆でカバーし、前年実績を上回りました。煮豆は、9月に黒豆へのココア添付企画を実施し、ティータイムの食シーンとして黒豆ココアを提案しました。また、普段煮豆と接点のないユーザー獲得を狙う、10月からのポケモンパッケージ企画の準備を進めました。

 ヨーグルト製品は、量販店で販売する主力の「カスピ海ヨーグルト」が堅調に推移し、「まるごとSOYカスピ海ヨーグルト」の育成も進んでおりますが、通信販売で扱うサプリメント関係がコロナ禍からの反動で苦戦し、全体では前年実績を下回りました。

 デザート製品は、前年並みで推移しました。9月より秋冬限定の「フルーツセラピー 温州みかん」を発売しております。

 

(2)財政状態の分析

 当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ13億44百万円増加し、802億7百万円となりました。

 流動資産は、前連結会計年度末に比べ13億83百万円増加し、346億94百万円となりました。これは主に、売上高の増加と9月末の金融機関の休日に伴い売掛金が増加したこと等によるものです。

 固定資産は、前連結会計年度末に比べ39百万円減少し、455億13百万円となりました。これは、保有する投資有価証券の時価評価が増加する一方で、有形固定資産の減価償却が進んだこと等によるものです。

 流動負債は、前連結会計年度末に比べ10億18百万円増加し、94億26百万円となりました。これは主に、未払法人税等の増加や原料購入の季節性に伴う買掛金の増加等によるものです。

 固定負債は、前連結会計年度末と同水準の19億41百万円となりました。

 純資産は、前連結会計年度末に比べ3億25百万円増加し、688億39百万円となりました。

 これらの結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の86.9%から85.8%となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

 当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ8億2百万円減少し、124億72百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益を8億49百万円計上し、加算調整(キャッシュの増加)として減価償却費17億1百万円、仕入債務の増加3億96百万円、減算調整(キャッシュの減少)として売上債権の増加17億57百万円等があり、11億33百万円の収入(前年同四半期は17億24百万円の収入)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形固定資産の取得等により、12億80百万円の支出(前年同四半期は1億84百万円の支出)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払等により、6億54百万円の支出(前年同四半期は17億91百万円の支出)となりました。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第2四半期連結累計期間において、当グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たな発生はありません。

 

(5)研究開発活動

 当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は4億69百万円であります。

 

3 【経営上の重要な契約等】

 当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。