当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
(1)経営成績の分析
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境に持ち直しの動きがある中で緩やかな回復が期待されたものの、消費者マインドの改善に足踏みが見られ、先行き不透明な状況で推移しました。
食品業界におきましては、物価上昇が続く中で、節約志向がますます顕著になり、厳しい経営の舵取りが求められました。
このような環境の中、当グループにおきましては、経営計画に基づき、市場が縮小傾向にある煮豆製品の再浮上と昆布製品のさらなる強化等に取り組みました。
販売面では、昆布製品、豆製品、デザート製品、ヨーグルト製品が伸長し、売上高は280億55百万円(前年同中間期比2.1%増)となりました。
利益面では、積極的な広告宣伝投資により物量を高めて利益を増加する方針としましたが、値引きや販売奨励金等の負担も増えたため、販売増加の効果は限定的なものになりました。また、材料費や労務費の上昇、物流費の高騰、日配惣菜や通信販売の苦戦等により収益性が低下し、営業利益は2億57百万円(前年同中間期比61.0%減)、経常利益は4億49百万円(前年同中間期比46.3%減)、親会社株主に帰属する中間純利益は3億78百万円(前年同中間期比34.7%減)となりました。
製品分類別の販売状況は、次のとおりであります。
惣菜製品は、前年実績を下回りました。消費者の節約志向を背景に、日配惣菜並びに中華惣菜が苦戦する結果となりました。包装惣菜は、「おばんざい小鉢」はTVCMと連動した売場での多面展開を進めたことで前年実績を上回りましたが、調味食品等が低調で推移し包装惣菜トータルでは前年実績を下回りました。
昆布製品は、主力の「ふじっ子煮」が販売を牽引しました。4月から6月にかけて、白いご飯と合う王道の食べ方を訴求するTVCMでトライアル促進を狙い、7月から8月にかけては使用頻度を高めるため「DELISH KITCHEN」と共同開発したレシピを展開しました。9月の後半からは、「こんぶでみんなを笑顔に」をテーマに、既存ユーザーの購入促進と次世代ユーザーのトライアル促進を狙ったTVCMを放映いたしました。
豆製品は、前年実績を上回りました。「おまめさん豆小鉢」は、食卓における登場頻度を高めるため、そのまま出せて便利な価値を訴求するTVCMを5月下旬から6月にかけて放映し、7月から8月にかけては店頭での認知率向上を図るために、売場での多面展開と店頭試食販売に取り組みました。水煮・蒸し豆は、蒸し豆シリーズの販売開始20周年を記念した20%増量企画を、水煮シリーズと併せて7月に実施いたしました。
ヨーグルト製品は、主力の「カスピ海ヨーグルトプレーン」が好調に推移しました。また、カスピ海ヨーグルトシリーズの購入促進のため、「カスピ海ヨーグルト脂肪ゼロ」にアーモンドクロカント、「まるごとSOYカスピ海ヨーグルト」にきなこを添付する企画を実施いたしました。サプリメントの「善玉菌のチカラ」は、リニューアルが遅れ厳しい状況が続きました。
デザート製品は、「フルーツセラピー」シリーズが好調に推移しました。ユーザーとのコミュニケーションを深めるため、8月には東西でファンミーティングを初開催しました。9月からは、秋冬限定商品の「フルーツセラピー 温州みかん」を販売し、売上に寄与しております。
(2)財政状態の分析
当中間連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ1億84百万円減少し、802億92百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ1億2百万円増加し、342億85百万円となりました。売掛金が減少し、現金及び預金が増加した主な要因は、前期末(3月末)の金融機関休日に伴う入金タイミングの影響等によるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ2億86百万円減少し、460億6百万円となりました。これは、有形固定資産の減価償却が進んだことや、保有する投資有価証券の時価評価が低下したこと等によるものです。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ2億52百万円増加し、96億82百万円となりました。これは主に、原料購入の季節性に伴う買掛金の増加等によるものです。
固定負債は、前連結会計年度末と同水準の20億49百万円となりました。
純資産は、前連結会計年度末に比べ4億63百万円減少し、685億59百万円となりました。これは、配当に伴う利益剰余金の減少やその他有価証券評価差額金の減少等によるものです。
これらの結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の85.8%から85.4%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ5億88百万円増加し、119億29百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前中間純利益5億40百万円、減価償却費17億23百万円の計上、売上債権の減少5億14百万円等により、29億28百万円の収入(前年同中間期は11億33百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形固定資産の取得等により、16億83百万円の支出(前年同中間期は12億80百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払等により、6億56百万円の支出(前年同中間期は6億54百万円の支出)となりました。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たな発生はありません。
(5)研究開発活動
当中間連結会計期間の研究開発費の総額は5億17百万円であります。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。