(1)業績
当連結会計年度(平成28年5月1日~平成29年4月30日)におけるわが国経済は、政府や日銀の経済政策及び金融政策による雇用や所得環境の改善を背景に個人消費に持ち直しの動きが見られるなど、景気は緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら海外経済の不確実性の高まりや、金融資本市場の変動の影響など、先行きについては不透明な状況が続いております。
このような状況の中、当社は「The Mirai Salad Company」を目指し、お客様にご満足いただける売場づくりに継続して取り組んでまいりました。また、曜日別・時間帯別にお客様ニーズに沿った商品、クリスマスや歳時記などイベントに合わせた高付加価値商品を導入・品揃えしたことにより客単価がアップし、売上高と営業利益の伸長に繋がりました。
「駅ビル」「駅ナカ」立地の店舗では、駅の持つ集客力や利便性を活かし、従来の量り売りを中心とした販売方法から、パック化した商品を中心に販売する方法に取り組みました。「都心」立地の店舗においても、多段オープンケースの導入を推進し、パック化した商品の販売を強化することで、夕方の混雑時にクイックで買い物ができるようにするなど、お客様の満足度向上に取り組みました。
「郊外」立地の店舗では、お客様の多様なニーズにお応えするため、RF1、いとはん、融合などの商品を組み合わせたセレクトショップの「グリーン・グルメ」ブランドへの業態変更を継続して行いました。
主なブランド別の概況は次のとおりであります。
「RF1」ブランドにおきましては、「食と健康」をテーマに、サラダを中心とした健康的な食生活・食習慣の提案として、ヘルシーマガジンの発行など広く健康情報を発信いたしました。野菜高騰の際には緑の30品目サラダなどの定番商品が多くのお客様に支持されました。またオーブンを使用した焼きたてメニューとサラダとの食卓提案の強化や、朝食など新たな需要の創造を目的とした品揃えが売場の活性化につながりました。その結果、売上高は34,149百万円(前期比0.6%減)となりました。
「グリーン・グルメ」ブランドにおきましては、セレクトショップとしてRF1ブランドのサラダを中心とした品揃えに、「いとはんフェア」「融合フェア」の販売促進を定期的に実施し、他の単独ブランド店舗と差別化を図ったことが客数と客単価の増加に繋がりました。また、第43期より進めておりました「RF1」ブランドから「グリーン・グルメ」ブランドへの業態変更の影響により、売上高632百万円がRF1からグリーン・グルメの売上高となりました。その結果、売上高は6,828百万円(前期比16.6%増)となりました。
「いとはん」ブランドにおきましては、「一汁二菜プラス和さらだ」という現代版の一汁三菜の考え方を取り入れた食卓を継続して提案するとともに、京都産筍や菜の花、長崎県沖産天然ぶりなど四季の食材を楽しむ品揃えを展開いたしました。またホワイトアスパラガスやクレソンなどを使用した新しいテイストの和さらだの展開にもチャレンジいたしました。その結果、売上高は3,778百万円(前期比1.1%減)となりました。
「神戸コロッケ」ブランドにおきましては、コロッケを中心とした品揃え強化策として、神戸牛や大海老を使用した高付加価値コロッケや塩たまねぎや徳島県産れんこん、春キャベツなど旬の素材を使用した商品の展開を行いました。その結果、売上高は2,859百万円(前期比2.1%増)となりました。
「ベジテリア」ブランドにおきましては、「KENKOサービス・野菜習慣」をテーマに、定番野菜ジュースにシールド乳酸菌®を加えた新しいジュースや、季節野菜のチカラを活かしたジュースの強化に取り組みました。また1日分の野菜が摂れるスープや10種野菜のグリーンポタージュなど翌日以降もお楽しみいただける商品も積極的に販売強化しました。その結果、売上高は1,546百万円(前期比0.4%減)となりました。
「融合」ブランドにおきましては、アジア料理独特の調味料やスパイス&ハーブを感じるメニューを特集するなど、アジア料理と健康に関する情報発信に継続して取り組みました。なかでも、パクチー、空心菜、タンドリーチキンといった東南アジアの素材やテイストを感じる商品が年間を通して好調に推移しました。その結果、売上高は1,219百万円(前期比7.5%増)となりました。
「その他」ブランドに含まれております連結子会社である岩田(上海)餐飲管理有限公司におきましては、中国上海市に2店舗を出店しております。中国市場に合わせた品揃えの商品提案を行い、売上高は146百万円となりました。
以上の結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は50,720百万円(前期比1.6%増)、営業利益は3,020百万円(前期比18.5%増)、経常利益は3,064百万円(前期比18.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,084百万円(前期比28.6%増)となりました。
なお、当社グループはそうざい事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(注)上記金額には消費税等は含まれておりません。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて1,631百万円増加し、13,009百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、3,817百万円(前期比238百万円の増加)となりました。これは、主に税金等調整前当期純利益3,064百万円(前期比509百万円の増加)、減価償却費1,604百万円(前期比42百万円の減少)、法人税等の支払額1,046百万円(前期比293百万円の増加)等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、1,285百万円(前期比85百万円の減少)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出1,138百万円(前期比165百万円の増加)、長期前払費用の取得による支出178百万円(前期比129百万円の減少)等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、895百万円(前期比7百万円の減少)となりました。これは、主に配当金の支払額664百万円(前期比63百万円の増加)、リース債務の返済による支出267百万円(前期比24百万円の減少)等によるものであります。
(1)生産実績
当連結会計年度の生産実績について、当社グループは単一セグメントとしているため、製品別に示すと次のとおりであります。
なお、同一製品が複数ブランドで販売されるため、ブランド別の生産実績は記載しておりません。
|
製品別 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
サラダ |
25,450 |
100.9 |
|
デイリーそうざい |
14,167 |
109.4 |
|
フライ |
9,246 |
95.5 |
|
神戸コロッケ |
3,699 |
99.9 |
|
ベジテリア |
2,112 |
101.2 |
|
合計 |
54,675 |
101.9 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)受注状況
当社グループでは見込み生産を行っておりますので該当事項はありません。
(3)販売実績
当連結会計年度の販売実績について、当社グループは単一セグメントとしているため、ブランド別に示すと次のとおりであります。
|
ブランド別 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
|
RF1 |
サラダ |
19,315 |
98.2 |
|
|
フライ |
7,480 |
94.5 |
|
|
その他そうざい |
7,353 |
108.5 |
|
|
小計 |
34,149 |
99.4 |
|
グリーン・グルメ |
6,828 |
116.6 |
|
|
いとはん |
3,778 |
98.9 |
|
|
神戸コロッケ |
2,859 |
102.1 |
|
|
ベジテリア |
1,546 |
99.6 |
|
|
融合 |
|
1,219 |
107.5 |
|
その他 |
339 |
80.3 |
|
|
合計 |
50,720 |
101.6 |
|
(注)1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成27年5月1日 至 平成28年4月30日) |
当連結会計年度 (自 平成28年5月1日 至 平成29年4月30日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
(株)髙島屋 |
4,927 |
9.9 |
5,069 |
10.0 |
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、創業以来「日本の豊かな食生活を創造し社会に貢献する」ことを使命に事業を展開しております。健康で安心・安全な「SOZAI」の提供に努めることにより、広く社会に貢献し、更なる企業価値の向上を図ることを経営の基本方針としております。当社グループは更なる発展と「The Mirai Salad Company」を目指し、企業理念・価値観のもと、株主・顧客・取引先・従業員等すべてのステークホルダーの信頼と期待に応えるべく、サラダを通じて健康で豊かなライフスタイルの提案を行ってまいります。
理念 「私たちは、SOZAIへの情熱と自ら変革する行動力をもって、豊かなライフスタイルの
創造に貢献します。」
価値観 「健康」「安心・安全」「美味しさ」「鮮度」「サービス」「環境」
(2)経営戦略
当社グループにおきましては、「The Mirai Salad Company」を目指し、野菜の持つチカラと創業以来培ってきた技術力を活かした商品開発を行い、そうざいを通じて健康で豊かなライフスタイルの提案を継続して行うとともに、食卓提案を通した客単価アップと少人化モデル構築に向けた売り方・見せ方・モノづくりの変革に取り組んでまいります。また、人材育成による更なる経営体制の強化、企画開発力と情報発信力の強化による新価値創造に取り組んでまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループは、事業を継続的に発展させていくためには、売上高を増加させ、適正な利益確保を図っていく
ことが必要であると考え、「営業利益率」を重要な経営指標として捉え、平成30年4月期の営業利益率の目標を
6.3%と定めております。
(4)経営環境及び対処すべき課題
今後の経済の見通しにつきましては、国内景気は緩やかな回復基調で推移すると期待されるものの、海外経済の不確実性の高まりや金融資本市場の変動の影響などにより、景気の先行きは不透明な状況が続くものと予想されます。
中食業界におきましては、少子高齢化や単身世帯、働く女性の増加といったライフスタイルの変化により食の多様化が進み、中食市場は確実に拡大しております。しかしながら、異業種からのサラダ専門店などへの新規参入やコンビニエンスストア、食品スーパーのそうざいの販売強化による競争は更に激化するとともに、人材確保難によるパートタイマー、アルバイト等の時給単価上昇など、経営環境は一層厳しさを増すものと思われます。
こうした経営環境の認識のもと、当社グループは経営資源を活用し、商品企画開発体制、品質保証体制の更なる強化と販売力・生産性の向上、物流の効率化等、大胆な業務改革を進め、実効性のある施策を実施してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)出店政策について
当社グループは、百貨店内、駅・駅ビル内及び路面においてブランド別の店舗展開を行っております。今後も出店先の条件等を勘案し、百貨店、駅・駅ビル等への積極的な店舗展開を行っていく方針でありますが、日本国内における景気の変動及びそれに伴う消費動向の変化などにより、経営効率の改善等を目的に不採算店舗の退店及びブランド再構築のための業態変更・統合を行うことも想定されます。それにより一時的に多額の損失が発生することが見込まれ、当社グループの業績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2)競合について
当社グループの属するそうざい業界においては、異業種等による新規参入やコンビニエンスストア、食品スーパーのそうざいの販売強化により競争が激化し、大変厳しい経営環境となっております。当社グループはこうした市場環境にあっても、魅力的で高付加価値な商品開発を行うことなどにより、ライフスタイルの変化、絶えず変化する顧客のニーズに応えられる商品やサービスを全力で提供しております。ただし、当社グループが市場の変化を充分に予測できず、より良い商品やサービスの提供ができない場合、または競合他社の品質の向上及びサービスレベルの向上等により、当社グループの業績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3)法改正について
当社グループが営んでいるそうざい事業に関する主たる法的規制には「食品衛生法」「食品表示法」「水質汚濁防止法」「製造物責任法(PL法)」「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律(食品リサイクル法)」等があります。これらの法的規制が強化された場合は設備投資等の新たな費用が発生・増加することなどにより、当社グループの業績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
平成29年4月末現在、当社グループは約6,850名程度の短時間労働者(パートタイマー、アルバイト)を雇用しております。今後の店舗展開等においても、短時間労働者の継続雇用は当社グループにとって重要な施策と考えておりますが、このような短時間労働者に対する処遇改善案等の法改正が行われた場合等、企業側が負担する人件費増が見込まれるため、当社グループの業績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)食品の安全性について
当社グループは、会社の理念・価値観を中心に経営しており、お客様に安全に食していただける「そうざい」の提供に努めることが最重要課題のひとつと考えております。当社グループは安全な食品を提供するために品質保証部を設置し、法定の食品衛生検査はもとより、HACCPに基づいた衛生管理を徹底しております。また原材料のトレーサビリティーを強化し、安全性の確保にも努めております。
しかしながら、BSE(狂牛病)や鳥インフルエンザに代表される食材の根本に関わる問題が発生した場合には、関連商品等の消費の縮小や安全性確保のための費用により、当社グループの業績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5)人材の確保について
当社グループが営んでいるそうざい事業は、労働集約型産業であり、従業員だけでなく短時間労働者も大変重要な戦力であり当社グループの経営を支える柱であります。今後の少子化において人材の確保は、大変重要な事項になると考えております。人材の確保の状況によっては、新規出店の抑制や既存店における人件費の増加等、当社グループの業績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6)自然災害について
当社グループの主な生産拠点である神戸や静岡、または主な販売拠点である首都圏や関西地区において大規模自然災害発生の際には、生産ラインの中断や販売店舗の休業による売上の低下や、コストの増加を招く恐れがあり、当社グループの業績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの商品にはさまざまな農作物を原材料として使用しているため、これら原材料の生産地にて天候不良等による不作が生じた場合、調達価格の上昇や供給不足を招くリスクを有しており、当社グループの業績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループは、「健康・安心・安全」を基本コンセプトに、品質、味、価格ともに生活者にあった価値ある「そうざい」の提供を目的として研究開発に取り組んでおります。
当社グループの研究開発は、開発担当者18名が推進しております。
当連結会計年度における研究開発費は、総額195百万円となっております。
なお、当社グループはそうざい事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
(2)当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析
① 財政状態の分析
当連結会計年度末の資産合計は前連結会計年度末と比べて1,903百万円増加し、32,848百万円となりました。これは主に、現金及び預金の増加1,631百万円、売掛金の増加113百万円、リース資産の増加200百万円等によるものであります。
負債合計は前連結会計年度末と比べて438百万円増加し、6,445百万円となりました。これは主に、未払金の増加40百万円、未払法人税等の増加36百万円、賞与引当金の増加62百万円、リース債務の増加207百万円等によるものであります。
純資産合計は前連結会計年度末と比べて1,465百万円増加し、26,403百万円となりました。
以上の結果、自己資本比率は80.4%、1株当たり純資産額は994円09銭となりました。なお、当社は平成28年5月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を行っております。1株当たり純資産額につきましては、当該株式分割後の発行済株式数(自己株式を除く)により算定しております。
② 経営成績の分析
当連結会計年度(平成28年5月1日~平成29年4月30日)におけるわが国経済は、政府や日銀の経済政策及び金融政策による雇用や所得環境の改善を背景に個人消費に持ち直しの動きが見られるなど、景気は緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら海外経済の不確実性の高まりや、金融資本市場の変動の影響など、先行きについては不透明な状況が続いております。
このような状況の中、当社グループにおきましては、曜日別・時間帯別にお客様ニーズに沿った商品や、クリスマスや歳時記などイベントに合わせた高付加価値商品を導入することで品揃えの多様化に取り組んだ結果、既存店売上高は前期比101.0%となり、売上高は50,720百万円(前期比1.6%増)となりました。
利益面におきましては、経費のコントロールや機械化による労務費の低減に取り組んだ結果、経常利益は3,064百万円(前期比18.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,084百万円(前期比28.6%増)となりました。
なお、当社グループが展開するブランド別の売上につきましては、「2 生産、受注及び販売の状況 (3) 販売実績」、ブランド別の取り組みにつきましては「1 業績等の概要 (1)業績」をご参照ください。
(3)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、主に百貨店との売上に関する契約等に基づき安定的に売上金の回収を行っております。また、直営店におきましては現金販売が中心となっているため、早期にキャッシュの回収を行うことができ、それにより仕入及び人件費の支払に関する運転資金は売上金の回収から得られたキャッシュから支出可能な状況にあります。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの詳しい状況につきましては、「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。