当中間連結会計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当中間連結会計期間(2024年5月1日~2024年10月31日)における我が国経済は、企業収益や雇用・所得環境が改善し、緩やかに回復してきています。ただし為替動向、人件費の高騰、不安定な国際情勢等から消費者マインドの改善に足踏みが見られ、依然として先行き不透明な状況が続いております。
中食・惣菜業界におきましては、物価高への懸念による生活者の節約志向は一層高まり、引き続き厳しい状況となっております。
このような状況のもと、当社グループにおきましては、前中間連結会計期間に対して増収減益となりました。売上面におきましては、一部店舗の売り場変更や縮小等の影響もありましたが、来店頻度や客単価の向上を目的に、基幹ブランドの「RF1」を中心に18店舗のリニューアルを行い、「神戸コロッケ」「いとはん」「融合」の併設出店や新型ケースの導入によるMD・売り方の改良等を行い、当中間連結会計期間の売上高は25,301百万円(前年同期比0.8%増)となりました。
損益面におきましては、全社的な生産性向上に取り組むとともに、物流拠点の集約による配送コストの削減に取り組みましたが、採用難や最低賃金改定に伴う時給単価引き上げ等による人件費上昇を吸収しきれず、営業利益は638百万円(前年同期比24.0%減)となりました。経常利益は684百万円(前年同期比22.1%減)、親会社株主に帰属する中間純利益は110百万円(前年同期比80.5%減)となりました。なお、当中間期におきましては、特別損失として、2024年7月26日開催の当社第52回定時株主総会において、同株主総会終結の時をもって取締役を退任した創業者岩田弘三氏に対し、在任中の功労に報いるため贈呈した特別功労金500百万円を計上しております。
業態別の売上は次のとおりであります。
|
業態 |
2024年4月期 中間連結会計期間 |
2025年4月期 中間連結会計期間 |
対前年 同期比 |
|||
|
売上 |
構成比 |
売上 |
構成比 |
|||
|
|
|
百万円 |
% |
百万円 |
% |
% |
|
|
サラダ |
8,336 |
33.2 |
8,259 |
32.6 |
99.1 |
|
RF1 |
フライ |
3,067 |
12.2 |
3,100 |
12.3 |
101.1 |
|
|
その他惣菜 |
3,898 |
15.5 |
3,995 |
15.8 |
102.5 |
|
|
小計 |
15,301 |
60.9 |
15,354 |
60.7 |
100.3 |
|
グリーン・グルメ |
|
4,949 |
19.7 |
5,086 |
20.1 |
102.8 |
|
いとはん |
1,812 |
7.2 |
1,828 |
7.3 |
100.9 |
|
|
神戸コロッケ |
1,469 |
5.9 |
1,468 |
5.8 |
100.0 |
|
|
融合 |
|
484 |
1.9 |
462 |
1.8 |
95.4 |
|
ベジテリア |
441 |
1.8 |
466 |
1.8 |
105.4 |
|
|
外販(卸) |
|
387 |
1.6 |
353 |
1.4 |
91.4 |
|
その他 |
|
259 |
1.0 |
281 |
1.1 |
108.3 |
|
合計 |
25,107 |
100.0 |
25,301 |
100.0 |
100.8 |
|
主な業態別の概況は次のとおりであります。
当社は、百貨店、駅・駅ビル等における販売業態として「RF1」「グリーン・グルメ」「いとはん」「神戸コロッケ」「融合」「ベジテリア」を店舗展開しており、来店頻度や客単価の向上に向け、次の取り組みを行いました。
「RF1」におきましては、旬の味わいを堪能できるサラダやフライの提案を行いました。当社の強みである生産者との繋がりを活かし、希少な厳選素材を用いた「『スーパーフルーツトマト』堪能サラダ 豊かな香りのジェノバ風」「熊本県産『赤なす』の豚巻きフライ 韓国風甘辛ダレ」など来店のきっかけになる商品展開を行いました。
「グリーン・グルメ」におきましては、セレクトショップとして、季節の素材を活かした各ブランドの和・洋・アジアのサラダや料理を品揃えするとともに、時間帯別の客層に合わせた弁当を展開しました。
「いとはん」におきましては、「山形伝統野菜『おかひじき』の和さらだ」「梅おかか厚揚げとちりめんの和さらだ」など日本の伝統や食文化を伝える商品や、日々の献立に取り入れやすく季節の素材を活かした「舞茸とヤリイカのだし醤油あん」「里芋とちりめんのねぎ山椒だれ」などの提案を行いました。
「神戸コロッケ」におきましては、「宮崎県産新ごぼうのコロッケ」「徳島県産れんこんのコロッケ」など、香りや食感にこだわった季節コロッケをシリーズ化し、素材に関する情報とともに提案を行いました。
「融合」におきましては、ハーブやスパイスを活かしたアジア各国の多彩な味わいや食シーンの提案として、「たっぷり野菜と鶏のサラダフォー」「たっぷり野菜のトムヤムヌードル」「クセになる旨辛さ よだれ鶏風冷麺」など、夏の猛暑の時期にあわせた冷麺の販売を強化しました。
「ベジテリア」におきましては、KENKOサポートブランドとして、苦みのあるケールと季節の果物を組み合わせた「フレッシュケール&桃」や、健康的な野菜とフルーツを組み合わせた「赤しそ&グレープフルーツ」などのジュースの提案を行いました。
「外販(卸)」におきましては、冷凍食品ブランド「RFFF(ルフフフ)」及び「神戸コロッケ」の品揃え拡充を行い、取引先への提案を強化するとともに、都市型グルメスーパーや地域密着型の小売店を中心に、引き続き取引先及び販売店舗数を積極的に拡大しましたが、冷蔵商品の卸先の閉店や販売中止などの影響により、前中間連結会計期間に対して減収となりました。
「その他」におきましては、ロック・フィールドオンラインショップにて、季節ごとに異なるメニューが届く3回コースの定期便「わたしレストラン」や、当社商品と厳選したお酒を一緒に愉しむ「至福のクラフトセット」「ゆったり週末のアペロセット」を提案しました。また、連結子会社である岩田(上海)餐飲管理有限公司におきましては、厳しい雇用・所得環境により個人消費が落ち込み、百貨店への来店客数が減少しましたが、2024年1月に新規出店した南京IFC店が増収に寄与しました。
なお、当社グループは惣菜事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(2)財政状態の状況
当中間連結会計期間末の資産合計は前連結会計年度末と比べて656百万円減少し、35,366百万円となりました。
これは主に、現金及び預金の減少1,067百万円、仕掛品の増加152百万円等による棚卸資産の増加202百万円、売掛金の増加114百万円、その他の流動資産の増加94百万円による流動資産の減少655百万円及び、有形固定資産の減少66百万円、無形固定資産の増加122百万円、投資その他の資産の減少57百万円によるものであります。
負債合計は前連結会計年度末と比べて409百万円減少し、6,473百万円となりました。これは主に、未払法人税等の減少330百万円、賞与引当金の減少163百万円、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)の減少150百万円、流動負債その他の増加120百万円、買掛金の増加69百万円、ポイント引当金の増加53百万円等によるものであります。
純資産合計は前連結会計年度末と比べて246百万円減少し、28,892百万円となりました。これは主に、配当金の支払による利益剰余金の減少365百万円、親会社株主に帰属する中間純利益による利益剰余金の増加110百万円、譲渡制限付株式報酬による自己株式の減少10百万円等によるものであります。
以上の結果、自己資本比率は81.7%、1株当たり純資産額は1,105円68銭となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて1,087百万円減少し、12,676百万円となりました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、310百万円の収入(前年同期は1,407百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前中間純利益184百万円、減価償却費845百万円、賞与引当金の減少額163百万円、棚卸資産の増加額202百万円、法人税等の支払額359百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは741百万円の支出(前年同期は625百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出519百万円、無形固定資産の取得による支出159百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは655百万円の支出(前年同期は747百万円の支出)となりました。これは主に配当金の支払額365百万円、長期借入金の返済による支出150百万円、リース債務の返済による支出139百万円等によるものであります。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
当中間連結会計期間における当社グループの研究開発活動の金額は67百万円であります。なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(8)経営成績に重要な影響を与える要因
当中間連結会計期間において、新たに経営成績に重要な影響を与える事象は発生しておりません。
(9)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、主に百貨店との売上に関する契約等に基づき安定的に売上金の回収を行っております。また、直営店におきましては現金販売が中心となっているため、早期にキャッシュの回収を行うことができ、それにより仕入及び人件費の支払に関する運転資金は売上金の回収から得られたキャッシュから支出可能な状況にあります。
当中間連結会計期間の各キャッシュ・フローの詳しい状況につきましては、「(3)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。