第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当事業年度におけるわが国経済は、政府主導による経済政策や金融政策などに支えられ、個人消費、住宅投資、企業による設備投資といった民間需要の回復が見込まれる一方で、足許の景気持ち直しに向けた動きにやや減速感も見られる中、中国の景気減速懸念を端緒とした世界同時株安による海外経済の減速も背景に、経済環境は不透明な状況が続いております。

食料品・外食業界におきましては、雇用環境の改善や訪日外国人観光客によるインバウンド消費の影響も受けて一定の消費回復傾向が見られるものの、賃金の伸び悩みや株安による消費者マインドの悪化などを背景として、依然として厳しい市場環境が続いております。

このような経営環境の中で、当社は経営理念としている「食と食の文化を通じてお客様に満足と幸せを提供する」ことを一貫して追い求め、「食の安全・安心」を第一に掲げて、業績の向上と財務体質の改善を図り、経営基盤の強化に取組んでまいりました。

この結果、当事業年度の売上高は16,701百万円前期比1.8%減)、営業利益は751百万円前期比13.6%増)、経常利益は750百万円前期比14.4%増)、当期純利益は295百万円前期比10.8%増)となりました。

セグメントの業績は次のとおりです。

なお、第3四半期累計期間より非連結決算に移行したことから、セグメントの業績について、前期との比較分析は行っておりません。

 

① 食料品事業

小売店などで消費者向けに販売される市販市場において、当社の得意分野である高付加価値型の商品群が売上増加に貢献しました。また『デルソーレ小麦ごはん』という提案型商品戦略を展開し、全国各地のスーパー店頭でのキャラバン隊によるマーケティング活動などによって、ブランド認知度を一層高めるプロモーション施策に取組むとともに、市販用や業務用といった各業態別の拡販に向けた戦略的な営業活動の強化ならびにピザ生地玉の受注の好調などにより、着実に売上及び利益を確保してまいりました。

また、生産部門におきましては適正な製品供給を確保するために柔軟な生産体制をもって対応し、高品質で安全・安心なシステムづくりに取組んでまいりました。

当事業年度では、売上高は11,793百万円、セグメント利益は1,365百万円となりました。

 

② 外食事業

外食事業におきましては、原材料価格の高騰、人手不足による人件費の高騰や人員確保リスクが増大し依然として厳しい環境が続いております。このような状況下で、主力業態である「一番どり」「燦鶏」につきましては、店舗毎の磨き込みにより売上高の拡大に取組んでまいりました。

当事業年度では7月に「焼鳥・炙り焼き をどり」3号店となる「アクアシティお台場店」、9月には新規業態として大崎に無添加手作り石釜焼ピッツァのイタリアン「PANE&VINO大崎ブライトコア店」、11月に「おめで鯛焼き本舗 アトレ浦和店」の3店舗を出店したほか、7店舗の改装、4店舗の不採算店舗の閉店を行った結果、当事業年度の売上高は4,924百万円、システム導入にともなう諸経費及び原価高騰などに加えて店舗の減損損失もあり、セグメント損失は59百万円となりました。

 

③ 事業開発事業

当社の中長期の事業戦略の中で、事業開発本部の体制の整備を図ったこと等を踏まえ、報告セグメントにつきまして、第1四半期会計期間より、従来の「海外事業」から、既存の海外事業に加えて国内外で事業化を検討している新規事業も含めた「事業開発事業」に変更しております。

事業開発事業におきましては、中国において、関連会社(廊坊欧爵士食品有限公司)の株式について、同社の発行済株式の49%を保有する爵士客香港控股有限公司の株式を平成27年12月31日付で全て売却したため、同社は関連会社ではなくなっております。

また、インドネシアにおいてPT Indofood CBP Sukses Makmur TBKとの合弁で設立したPT Indofood Comsa Sukses Makmur が「POPOLAMAMA」ブランドのもと、ジャカルタ市内に生パスタと当社クラストをベースとしたピザをメインに提供するカジュアルなイタリアンレストラン計4店舗を営業しております。現地におきましては、日本発のミドル顧客層をターゲットとするレストランということで好評を頂き、新たに「和」のテイストを加えたドリアなどのライスものや唐揚げを使用したメニューを加え、売上増大に努めております。本年6月には5号店の出店を予定しており、その後も好立地での店舗展開を目指しております。

当事業年度では、将来の多店舗展開を見越して作ったセントラルキッチンや合弁会社のシステム投資等の管理諸経費の計上などにより、セグメント損失は65百万円となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、1,716百万円となりました。

なお、第3四半期累計期間より非連結決算に移行したことから、前期との比較分析は行っておりません。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、720百万円となりました。
 これは主として、税引前当期純利益の計上や減価償却費等の増加要因があった一方で、たな卸資産の増加などの減少要因があったことによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果支出した資金は、568百万円となりました。
 これは主として有形固定資産の取得による支出があったこと等によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果支出した資金は、103百万円となりました。
 これは主として配当金の支払による支出があったこと等によるものです。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

 

(1) 生産実績

当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

食料品事業

5,985,243

+8.0

 

(注)1 金額は、製造原価によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

食料品事業ではピザの一部について受注生産を行っておりますが、受注から納品までの期間が極めて短期で受注残高としては僅少であり、受注実績と販売実績がほぼ同額となりますので、受注状況の記載は省略しております。

 

(3) 販売実績

当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

食料品事業

11,776,649

△3.1

外食事業

4,924,197

+1.5

事業開発事業

399

△61.7

合計

16,701,245

△1.8

 

(注)1  セグメント間取引については、相殺消去しております。

2  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3  主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。なお、株式会社日本アクセスの販売実績は、前事業年度の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。

相手先

前事業年度

当事業年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

株式会社日本アクセス

1,780,021

10.7

 

 

3 【対処すべき課題】

当社は、引き続き企業理念「食の安全・安心」を第一として、持続的成長と収益力の強化を着実に目指してまいります。重点課題として以下の6つを掲げ、「スピード感」と「実行力」を以て取組んでまいります。

① 「食の安全・安心」を最優先にした品質管理体制機能の充実

② 新たな市場開拓を目的とした海外事業推進体制の構築

③ 食料品事業部において、「デルソーレ」ブランドの確立と新市場への進出

④ 外食事業部において、ブランド価値の再構築による戦略的出店

⑤ 内部統制およびコンプライアンス体制の充実による経営の健全性の確保

⑥ ERPシステム導入を通じた、より強固な管理体制の構築と経営の効率化

 

4 【事業等のリスク】

当社の経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性のある主なリスクは以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

① 原材料価格が損益に与える影響について

 ピザの主原料であるナチュラルチーズは輸入品に依存しており、世界的な需給ギャップの発生や海外生産地における旱魃などの気候変動によって、大幅に価格が乱高下することがあります。また、当社製品の原材料の大きな部分を占める小麦粉の価格も平成19年より相場連動型となり、国際的な相場の影響を受けるようになりました。当社では、購入契約の方法・時期等を十分検討することにより、原価を安定させるよう努力しておりますが、その価格動向が年間損益に大きな影響を与えることがあります。

② 為替リスクについて

 当社が海外から輸入する商品の一部については、ドル建ての契約となっております。為替予約の締結も行っておりますが、為替の変動に伴って当社損益に影響を及ぼす可能性があります。

③ 敷金及び差入保証金について

 当社は、外食事業を展開するにあたり、店舗オーナーと賃貸借契約を結び敷金や保証金の差入を行なっております。当事業年度末の「敷金及び保証金」残高は713百万円であります。信用度の調査には十分に配慮しておりますが、店舗オーナーの経営状況等により敷金や保証金の回収不能が発生した場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。

④ 食の安全・品質管理

 当社は「食の安全・安心」を経営理念に掲げて、品質管理、衛生管理を徹底し万全の体制で臨んでおります。当社では、食品の安全性、品質管理及び表示不良商品等に関して重大な事故及び訴訟等は発生しておりませんが、今後異物混入及び品質・表示不良品の流通、食中毒等の衛生問題が発生した場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 外食事業の出店について

 当社の外食事業は、外食直営店並びに有力フランチャイズ店を軸とする多店舗展開を成長の牽引力として推進しております。当社の外食ブランドに適合する立地条件など、一定の社内基準に基づいて首都圏、特に東京都内での出店を拡大する計画でありますが、賃料など適合物件を確保できないことなどにより、計画どおりの出店ができない場合には、当社の成長に影響を与える可能性があります。

⑥ 個人情報の保護について

 当社では、宅配グループの受注業務をコールセンターにて実施しており、多くのお客様情報を管理しております。従来から、お客様、従業員並びに株主の皆様に関する情報につきましては、適正に管理し、情報の漏洩防止に努めておりますが、万一、情報が漏洩した場合、社会的信用の失墜、損害賠償の支払い等により、業績に影響を与える可能性があります。

⑦ 自然災害

 当社は、生産拠点として国内に工場を有しておりますが、地震や台風等の自然災害が発生して重大な被害を受けた場合に備えて、緊急危機管理体制の整備や損害保険の活用により財務インパクトを最小限に抑える対応を行っております。しかし、複数の工場が重大な被害を受けるなど、当社の想定範囲を超えた自然災害の場合には、一般的に業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

⑧ 法規制について

 当社の事業においては、食品衛生法、不当景品類及び不当表示防止法、環境・リサイクル関連法等、様々な法的規制を受けております。これらの法的規制が強化された場合、それに対応するための新たな規制遵守に係る費用が増加すること等により、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

⑨カントリーリスクについて

 当社の海外進出形態は現地優良パートナーとの合弁事業を主体としています。これにより、国内規制等の動きをいち早く察知し、現地法制リスクをはじめとするカントリーリスクを最小限に抑えることが、可能と考えていますが、これらの国の政治、経済、社会情勢に起因して生じる予期せぬ事態が発生した場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑩固定資産に関する減損リスク

 当社が保有する固定資産については、現時点において必要な減損等の処理を実施しておりますが、今後市況の悪化、需要の減退等に伴い保有固定資産の経済価値が低下した場合には必要な減損処理を実施することになり、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

当社は、平成27年12月31日付で、OSI Hong Kong Trading Co., Ltd.との間で、当社の100%出資の連結子会社であった爵士客香港控股有限公司の全株式の譲渡契約を締結いたしました。

 

6 【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。

(2) 当事業年度の経営成績の分析

当事業年度の経営成績の分析につきましては、「第2[事業の状況]1[業績等の概要](1) [業績]」をご参照下さい。

(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2[事業の状況]4[事業等のリスク]」をご参照下さい。

(4) 当事業年度の財政状態の分析
(資産)

当事業年度末における総資産は、前事業年度末と比べ336百万円増加し9,292百万円となりました。これは主に、現金及び預金や原材料及び貯蔵品の増加があったこと等によるものです。

(負債)

当事業年度末における負債は、前事業年度末と比べ142百万円増加し5,277百万円となりました。これは主に、未払法人税等や長期借入金の増加があったこと等によるものです。

(純資産)

当事業年度末における純資産は、前事業年度末と比べ193百万円増加し4,014百万円となりました。これは主に、当期純利益の計上による利益剰余金の増加によるものです。

(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

資本の財源及び資金の流動性についての分析につきましては、「第2[事業の状況]1[業績等の概要](2) [キャッシュ・フローの状況]」をご参照下さい。

(6) 経営者の問題認識と今後の方針について

経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「第2[事業の状況]3[対処すべき課題]」をご参照下さい。