第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用情勢等に改善の兆しがみられるなど緩やかな回復基調で推移したものの、消費者の節約志向は根強く、また中国をはじめとした海外経済の減速懸念など先行き不透明な状況で推移しました。

コーヒー業界におきましては、サードウェーブコーヒーへの関心の高まりやコンビニエンスストアにおけるカウンターコーヒーが市場に定着したことなどを受け、国内におけるコーヒー消費量は3年連続で過去最高を更新し、暮らしの中でのコーヒーの持つ存在感はますます大きなものとなっております。また、業績に大きな影響を及ぼすコーヒー生豆相場は落着きを取り戻しましたが、円安に伴う輸入商材のコスト上昇など厳しい状況にありました。

このような状況の下、当社グループはコーヒーの持つ魅力を生活者にお届けし続けるという企業使命を果たすため、「品質第一主義」の経営理念に基づいて、「ブランド強化」、「収益力の強化」及び「グループ連携強化」を3つの柱とし、新たな事業領域の開拓、生活者のニーズにお応えする新商品の開発やお取引先との絆を深める企画提案型の営業活動を継続して行いました。

最重要課題である「ブランド強化」については、「ドリップしよう。Shall we drip?」をコミュニケーションテーマとし、生活者においしいコーヒーをドリップする楽しみを提案するキャンペーンを行う一方、差別性のある新商品開発や付加価値の高い商品の拡販に注力しました。

「収益力の強化」については、コーヒー生豆の安定調達への取組み、製品統廃合の推進、工場間における最適製造体制の確立、製造能力の向上と効率化が図れる設備投資を行うなどコスト低減化を推進しました。

海外では、インドネシアにおいて市場開拓の取組みを強化し、日本で培ってきたノウハウを活かした営業活動の展開や簡易抽出コーヒー商品の現地製造に着手するなど、業容拡大に注力しました。

業績につきましては、コーヒー関連事業が好調だったことにより当社グループの当連結会計年度の売上高は、649億6百万円(前連結会計年度比15.2%増)となりました。利益面では、営業利益は10億54百万円(同24.6%増)、経常利益は13億73百万円(同1.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は7億51百万円(同7.0%減)となりました。

セグメントの営業概況は次のとおりであります。

 (コーヒー関連事業)

業務用市場では、「トアルコ トラジャ コーヒー」や「氷温熟成珈琲」、世界各地の選りすぐりのコーヒー農園産スペシャリティーコーヒーシリーズなど差別性の高いプレミアムコーヒーの拡販活動を推進しました。お取引先への支援策としては、「カレーフェア」などの販促策を実施しました。また、海外からの観光客増加に伴うインバウンド需要に対する施策として、ホテルの客室向け商品に日・英・中・韓の4ヶ国語表記を行うとともにラインアップの充実を図り販売を強化する一方、都市型ホテルを中心にillyブランド商品の配荷を推進しました。伸張しておりますコンビニエンスストア向けカウンター用コーヒーの売上は、前年実績を大幅に上回るなど引き続き好調でありました。

家庭用市場では、大容量コーヒーで「グランドテイスト」シリーズの配荷拠点拡大と積極的な販促活動を展開し、簡易抽出コーヒーでは「ドリップオン バラエティパック」を中心に拡販を行った結果、両分野とも大幅な売上増を達成しました。真空パック製品及び缶製品でもシェアの向上を図り、トップシェアを維持しました。レギュラーコーヒー以外の飲料商品やインスタントコーヒーなども前年を上回る販売実績となりました。

 

ギフト商品では、中元期には「天然水プリズマ飲料ギフト」、「氷温熟成珈琲アイスコーヒーギフト」など人気の飲料ギフトを中心に全35アイテムをラインアップし、歳暮期にはモンドセレクション金賞を6年連続受賞した「ドリップオンギフトシリーズ」など、多様な飲用シーンにあわせた全24アイテムをラインアップし、前年並みの販売実績を確保しました。

カフェ開業支援の施策として提案しております、さまざまな立地条件に適応するパッケージカフェ「KEY'S CAFE」は出店速度を加速させ、大型商業施設、書店、病院、駅構内など多様なロケーションに20店舗を出店し、導入店舗数は39店舗となり前年と比べ倍増となりました。

また、独占販売契約を結んでおりますイタリアのillycaffe S.p.A.(イリカフェ社)については、illyブランド商品の市場導入を促進する一方、本場のエスプレッソ文化の啓蒙を行うための「イリー大学」をスタートさせました。

業績につきましては、積極的な営業活動が奏効し、業務用、家庭用、原料用の各市場とも前年実績を上回り、特に原料用市場の売上が大幅に伸張しました。

この結果、コーヒー関連事業の売上高は559億61百万円(前連結会計年度比20.5%増)、営業利益は16億58百万円(同11.1%増)となりました。

 (飲食関連事業)

株式会社イタリアントマトでは、「COLD PASTA FAIR」や「マロンフェア」などの季節ごとのメニューフェアを実施しました。また、「国内は充実」「海外は拡大」の方針に加え新業態店舗の開発を促進することとし、国内では「イタリアントマト カフェ とうめい厚木クリニック店」など3店、海外では中国に「夢見屋 上海アピタ店」など5店を出店する一方、不採算店の閉鎖を進め店舗数は270店(直営店56店、FC店214店)となりました。

業績につきましては、株式会社イタリアントマトにおける売上が前年を下回る結果となりましたが、原材料価格や人件費の高騰に対し、付加価値の高いメニューの投入や効率的な販管費の活用を図るなど利益面の改善に努めました。

この結果、株式会社アマンドを含めた飲食関連事業の売上高は51億1百万円(前連結会計年度比12.3%減)、営業損失は1億29百万円(前連結会計年度は1億74百万円の営業損失)となりました。

 (その他)

ニック食品株式会社は、自社ブランド商品の積極的な販売活動を行いました。honu加藤珈琲店株式会社は通販事業を営んでおり、「楽天市場 ショップ・オブ・ザ・イヤー」を13年連続で受賞するなど、積極的な販促活動を行いました。

この結果、他の6社を加えた当連結会計年度におけるその他事業の売上高は38億43百万円(前連結会計年度比5.1%減)、営業利益は1億50百万円(同2.8%増)となりました。


(コーヒー相場:ニューヨークコーヒー先物相場)

 

(2) キャッシュ・フロー

単位:百万円

 

前連結会計年度
(平成27年3月期)

当連結会計年度
(平成28年3月期)

増減

営業活動によるキャッシュ・フロー

2,643

△6,477

△9,121

投資活動によるキャッシュ・フロー

△793

5,151

5,945

財務活動によるキャッシュ・フロー

△528

△1,330

△801

現金及び現金同等物の増減額

1,328

△2,663

△3,992

現金及び現金同等物の期首残高

7,138

8,467

1,328

現金及び現金同等物の期末残高

8,467

5,803

△2,663

 

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益13億円、減価償却費13億43百万円などを計上する一方、たな卸資産の増加49億90百万円、売上債権の増加30億81百万円、法人税等の支払い3億45百万円などがありました。この結果、64億77百万円の支出となり、前連結会計年度と比べ91億21百万円減少しました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出9億52百万円などがありましたが、有価証券の償還48億円、投資有価証券の売却による収入8億75百万円などの結果、前連結会計年度と比べ59億45百万円増加し、51億51百万円の収入となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出8億77百万円、配当金の支払い3億62百万円など13億30百万円の支出となりました。

以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は58億3百万円となり、前連結会計年度末より26億63百万円の減少となりました。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産及び仕入実績

当連結会計年度の生産及び仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

① 生産実績

<コーヒー関連事業>

 

品目

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

数量(トン)

前年同期比(%)

レギュラーコーヒー

39,943

115.3

合計

39,943

115.3

 

(注) 生産数量には外注支給を含んでおります。

 

<飲食関連事業>

品目

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

前年同期比(%)

生菓子及び焼菓子 (百万円)

995

81.0

合計 (百万円)

995

81.0

 

(注) 1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりせん。

 

② 仕入実績

イ.商品仕入実績

品目

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

前年同期比(%)

コーヒー関連事業

 

 

 飲料・食品等 (百万円)

10,615

107.5

飲食関連事業

 

 

 食材等 (百万円)

591

94.6

合計 (百万円)

11,207

106.7

 

(注) 1.金額は、仕入価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりせん。

 

ロ.主要原材料の入手量、使用量及び在庫量

原材料名

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

入手量

前年同期比

使用量

前年同期比

期末在庫量

前年同期比

(トン)

(%)

(トン)

(%)

(トン)

(%)

コーヒー生豆

59,857

140.9

49,120

115.5

12,083

897.7

 

 

 

ハ.主要原材料の価格の推移

当社グループ製品の主要原材料でありますコーヒー生豆は国際商品であり、かつわが国では全量輸入のため、当社グループの仕入価格は国際商品市況及び為替相場の変動による影響を受けております。

原材料名

単位

(kg)

前連結会計年度

(自 平成26年4月1日

至 平成27年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

6月

9月

12月

3月

6月

9月

12月

3月

(円)

(円)

(円)

(円)

(円)

(円)

(円)

(円)

コーヒー生豆

 

342

372

413

486

487

463

411

388

 

(注) 価格は、各当該期間の仕入総平均単価であります。なお、価格には消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注状況

当社グループは販売計画に基づく見込生産を行っているため、受注生産はありません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

前年同期比(%)

コーヒー関連事業 (百万円)

55,961

120.5

飲食関連事業 (百万円)

5,101

87.7

その他 (百万円)

3,843

94.9

合計 (百万円)

64,906

115.2

 

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去致しております。

2.主な相手先別の販売実績金額及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

日本コカ・コーラ株式会社

9,398

16.7

16,906

26.0

三井物産株式会社

6,402

11.4

7,945

12.2

三菱商事株式会社

6,358

11.3

7,114

11.0

 

3.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【対処すべき課題】

(1) 対処すべき課題

今後におきましては、海外経済の減速懸念や震災による経済活動の停滞、個人消費の回復の遅れが見込まれるなど、景気の先行き不透明感がますます増大するものと予想されます。

このような状況の下、当社の置かれているさまざまな状況とその変化をいち早く受け止め、グループ一丸となって「ブランド強化」、「収益力の強化」及び「グループ連携強化」に注力し、引き続き、企業体質の強化と業績の向上に努める所存です。 

また、当社は2020年に迎える創業100周年のビジョンとして、コーヒーに関して信頼度NO.1の会社であること、コーヒーの可能性を追求し、その価値を提供できる会社であること、そして、お客様に最初に選ばれるコーヒー会社であることを掲げ、その実現に向けて全社一丸となって取組んでまいります。 

 

(2) 株式会社の支配に関する基本方針

当社は、平成20年4月23日開催の取締役会において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針(以下「基本方針」といいます。)を定めており、その内容は以下の①及び②のとおりとなります。

また、当社は、平成20年6月24日開催の当社定時株主総会において、この基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして、当社株式の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)(以下「本プラン」といいます。)を承認いただき継続しておりますが、平成27年5月20日開催の取締役会において、本プランを一部修正のうえ、当社第63期定時株主総会で株主の皆様にご承認いただけることを条件として、本プランを継続することを決定致しましたところ、平成27年6月24日開催の定時株主総会において本プランを継続することが承認されました。本プランの詳細につきましては、以下の③をご参照ください。

 

① 当社の財務及び事業の方針を決定する者の在り方に関する基本方針

当社は、当社及び当社グループの企業価値(以下、単に「当社の企業価値」といいます。)、ひいては株主共同の利益を確保し、向上させていくことを究極の目的としているため、当社株式の大規模買付けや支配権の移転を伴う買収提案(以下「買収提案」といいます。)を行う者(以下「買収提案者」といいます。)のうち、その目的から見て当社の企業価値の向上や株主共同の利益の確保・向上に対し明白な侵害をもたらす者は、当社の財務及び事業の方針を決定する者としては、不適切であると考えております。

また、買収提案が、当社の企業価値、ひいては株主共同の利益の確保・向上に寄与するものであれば、当社は、一概にこれを否定するものではないものの、当該買収提案に関して、株主の皆様に対し必要かつ十分な情報提供が行われない場合には、当該買収提案が当社の企業価値、ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するかどうかについての株主の皆様の適切な判断を妨げる結果となります。そのため、当社は、買収提案者のうち、株主の皆様に対し、必要かつ十分な情報や検討時間等を与えない者についても、当社の企業価値、ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものではなく、買収提案者としては不適切であると考えております。

 

② 基本方針の実現に資する特別な取組み

当社の企業価値の源泉は、その創業以来長年にわたり培ってきた「キーコーヒー」そのものの存在感、ブランド力にあると考えておりますが、当社は、この企業価値の源泉であるブランド力を最大限に活かして事業の発展を図るとともに、これに恥じない社会的責任を全うすることで、より一層、当社の企業価値、ひいては株主共同の利益の確保・向上を目指しており、具体的には、以下の各取組みを実施しております。

(a) コーヒーへのこだわり

当社は、海外からより品質の高いコーヒー豆を適正な価格で安定的に確保できる体制作りに注力するとともに、当社自身も、海外においてコーヒー農場を直営するなど、理想のコーヒー作りを追求するなどし、もって、キーコーヒーのブランド力の向上を図っております。

(b) 生産設備の整備

当社は、平成13年以降、全国4箇所に存在する当社工場のリノベーションに取組み、現在では、全ての工場で、高度の衛生管理機能の整った生産及び物流体制が構築されており、このような生産設備を最大限に活かし、キーコーヒーブランドの存在価値を高めて参ります。なお、この当社4工場は、グローバルな食品安全認証システムである「FSSC22000」の認証を受けております。

(c) 市場の開拓

当社は、お客様のニーズに応じたコーヒー製品を提供することや、コーヒー市場の裾野拡大に向けた取組みを行う等により、キーコーヒーブランドに対する期待と信頼に応え、キーコーヒーブランドをより確固たる存在にしていきたいと考えております。

(d) 研究開発

当社は営業活動と密接に関連した開発研究所を設置し、コーヒーの基礎研究を行うとともに、新製品の開発、新技術の発明を目指しており、これにより、キーコーヒーブランドのさらなる発展を企図しています。

(e) CSR活動

当社は、例えば、生産地の社会福祉に貢献し環境にもやさしいレインフォレストアライアンス認証コーヒーを100%使用した商品を開発するなど、CSR活動を通じて、求められる社会的責任を全うし、キーコーヒーブランドのさらなる発展を目指しております。また、当社が地域社会の人々と共に発展することを目指して行ってきたインドネシア・スラウェシ島におけるトラジャ事業は、CSRという言葉が市場で耳目を集める遥か以前から取組んできたCSR活動そのものであり、当社直営のパダマラン農場は、「レインフォレストアライアンス」及び「グッドインサイド」の2つの認証を取得するという国際的にも競争力のあるコーヒー農場となっております。さらに、トラジャの生産農家の栽培技術向上に資するべくコーヒーアワードを創設するなど現地との一体化と共生を深めております。

(f) コーポレート・ガバナンスの強化

当社は、平成27年6月24日よりコーポレート・ガバナンスの一層の強化を図るため監査等委員会設置会社に移行しました。また、当社は、経営判断の意思決定スピードを速めるとともに経営と業務執行を分離することで執行責任と権限を明確にするために、執行役員制度を導入しており、月1回定例開催する取締役会や、必要に応じた臨時取締役会の開催のほかに、原則として週1回、取締役、執行役員及び経営幹部で構成する業務執行会議を開催しております。なお、4名の監査等委員である取締役のうち3名を社外から招聘するなどしております。

 

③ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定がされることを防止するための取組み

 

(イ) 当社発行株式の大規模買付行為に対する対応策(買収防衛策)による取組み

(a) 本プランは、当社の特定の株主及び当該株主と一定の関係にある者の株券等保有割合・株券等所有割合の合計が20%以上となる当該株券等の買付けその他の取得等(以下「大規模買付行為」といいます。)を行おうとする者(以下「大規模買付行為者」といいます。)を適用対象としております。

 大規模買付行為者は、取締役会又は株主総会において、新株予約権の無償割当ての実施・不実施に係る決議がなされるまでの間、大規模買付行為を実施してはならず、また、買付意向表明書、独立委員会が提出を求める必要情報回答書・追加回答書の提出を通じて、独立委員会に対し情報を提供し、独立委員会は、必要に応じて、株主の皆様に対し、当該情報の全部又は一部を開示します。

(b) 独立性の高い社外取締役等で構成され、独立委員会規則に従い運営される独立委員会は、上記の情報について、当社の企業価値、ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するか否かの観点から所定の期間内に評価・検討し、独立委員会としての意見を取りまとめます。その際、独立委員会は、必要に応じて、取締役会に対し意見等の提示を求めます。その上で、独立委員会は、所定の判断基準に従って、取締役会に対し、新株予約権の無償割当ての実施若しくは不実施又は株主総会の決議を得るべき旨を勧告します。これらの意見等の内容は、必要に応じて、株主の皆様にも適時適切に開示されます。

(c) 取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重し、所定の要件に従って新株予約権の無償割当ての実施・不実施に係る決議を行うか、又は株主総会にその実施・不実施に係る議案を付議します。なお、取締役会が新株予約権の無償割当ての実施を決議するのは、大規模買付行為が、(ⅰ)いわゆるグリーンメーラーであったり、当社の焦土化を意図している場合等で、当社の企業価値、ひいては株主共同の利益の確保・向上に対する明白な侵害をもたらすおそれがある場合、(ⅱ)強圧的二段階買付け等に当たる場合、(ⅲ)その条件が当社の本源的価値に鑑み不十分又は不適当である場合等に該当し、かつ、新株予約権の無償割当てを実施することが相当と認められる場合です。

(d) 取締役会又は株主総会によって、新株予約権の無償割当ての実施が決議された場合、当社は、大規模買付行為者による権利行使は認められないとの行使条件等が付された新株予約権を、当社を除くすべての株主に対して、無償割当ての方法により、その保有する当社普通株式1株につき新株予約権1個を上限として当該決議において別途定める割合で割当てます。ただし、新株予約権の無償割当てが実施された後であっても、当社独立委員会の勧告に従い、当該新株予約権の無償割当ての中止又はその無償取得を行うことがあります。

(e) 本プランは、株主総会又は取締役会において本プランを廃止する旨の決議が行われない限り、平成27年6月24日開催の第63期定時株主総会終了後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに係る定時株主総会終結時までを有効期間とします。

 

(ロ)上記③(イ)の取組みに対する取締役会の判断及びその理由

(a) 本プランが本基本方針に沿うものであること

 本プランは、大規模買付行為者に対し、大規模買付行為に関する必要かつ十分な情報を事前に提供すること及び取締役会又は株主総会において本プランの発動・不発動に係る決議がなされた後に大規模買付行為を開始することを求め、本プランの手続きを遵守しない買収提案、必要かつ十分な情報を提供しない買収提案、さらに、当社の企業価値、ひいては株主共同の利益の確保・向上の観点から問題のある買収提案に対して、取締役会が、新株予約権の無償割当てを実施することがあるとするものです。

 

 このように、本プランは、当社の企業価値、ひいては株主共同の利益の確保・向上に資さない大規模買付行為に対し、対抗措置を講じるものですので、取締役会としては、本基本方針の考え方に沿うと考えております。

(b) 本プランが当社株主の共同の利益を損なうものでないこと

 本プランは、大規模買付行為に際して、株主の皆様に必要かつ十分な情報と検討時間を確保することを可能にする手続きを定めたものであり、この趣旨に反する大規模買付行為者に対し、対抗措置を講じることを定めています。
 また、本プランは、株主の皆様の株主総会におけるご承認を条件に導入・継続されるだけでなく、株主の皆様の意思により有効期間中でも廃止できることとされています。
 これらの設計は、いずれも、当社の企業価値、ひいては株主共同の利益の確保・向上を図ることを念頭に置いたものですので、当社取締役会としては、本プランが当社株主の共同の利益を損なうものでないことは明らかであると考えています。

(c) 本プランが当社役員の地位の維持を目的とするものでないこと

 本プランは、大規模買付行為について、必ず取締役会からの独立性が担保された独立委員会の評価・検討を経ることとされ、取締役会は、独立委員会から出される勧告を最大限尊重する必要があるとされているほか、独立委員会から対抗措置を実施すべき旨の勧告がなされた場合であっても、取締役会が、当社の企業価値、ひいては株主共同の利益の確保・向上の観点から適切であると判断する場合には、株主総会を招集し、新株予約権の無償割当ての実施・不実施に係る議案を付議できるとされている点に特徴がありますが、独立委員会が新株予約権の無償割当ての不実施を勧告している場合にまで、取締役会に株主総会に対するかような議案の付議を認めているものではなく、当社取締役会が、当社独立委員会の勧告を無視し、株主総会を利用して新株予約権の無償割当てを実施するといった恣意的な行為ができないように設計されております。
 また、その他にも、新株予約権の無償割当てを実施するにあたっては、所定の合理的かつ詳細な客観的要件が充足される必要があること、有効期間を短期間に限定し、有効期間中であっても、株主の皆様の意思により廃止することが可能になっていることといった特徴があり、本プランの採否及び内容において、取締役会の恣意的な判断が極力排除されるように設計されております。
 そのため、取締役会としては、本プランが当社役員の地位の維持を目的とするものではないことは明らかであると考えています。

 

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

① 原料調達

当社はレギュラーコーヒーの原料生豆を全量海外からの輸入により調達しておりますが、コーヒー生豆は国際相場商品であります。当社の求める品質の原料を最適な価格で調達できるよう様々な手段を講じておりますが、コーヒー生産国の政情、コーヒー産地の作柄や市況、輸送手段の状況、輸入時の検疫、また外国為替の変動等によっては、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

② 天候

当社グループは、レギュラーコーヒーを中心とした事業を展開しており、これらの事業における製商品の売上は天候の影響を受けやすく、天候の変動等によっては、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

③ 自然災害

当社グループは、大規模な地震・台風等の自然災害が発生した場合、事業活動の停止、生産設備や棚卸資産等の損壊等により、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

④ 海外事業

当社グループは、インドネシアにおける農場事業、台湾におけるレギュラーコーヒー販売事業などを行っております。事業を展開する各国における政治、経済、社会の変化など海外事業に伴うリスクに十分に対応できない場合、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 個人情報の管理

当社グループは、より良いサービスを提供するために顧客情報などの個人情報を保有しております。情報の取得や活用、保管にあたっては、適正かつ安全な方法にて取り扱うよう最大限の注意を払っておりますが、万一、情報の漏洩や改竄、紛失などが発生した場合、当社グループの信用低下を招き、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑥ 安全性

当社グループは、「品質第一主義」の下、高品質の商品を安全かつ衛生的に製造し、お客様にご満足いただけるよう常に厳しい品質保証体制をとっております。万一、品質に関する事故が発生した場合には、お客様の安全を最優先に考え、速やかな情報開示と適切な対応処置をとる所存であります。しかし、その事故の規模によってはブランドイメージを著しく損ねる恐れがあり、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑦ 減損会計

当社グループは、土地、建物や機械装置など様々な資産を所有しております。このような資産は、将来のキャッシュ・フローの状況によっては減損会計の適用を受け、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑧ 有価証券

当社グループが保有する有価証券につきましては、時価を有するものは全て時価にて評価しているため、株式市場等における時価の変動の影響を受けており、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループでは、千葉県船橋市に開発研究所を設置し、市場のニーズを取り入れた魅力ある商品づくりを行うとの考え方にもとづき、生活者の視点から商品アイテムの見直し、改廃を行いながら研究開発に取り組んでおります。

研究開発を行っている項目は次のとおりです。

(1) コーヒーの基礎研究

(2) コーヒー及びその他の食品、飲料類の新製品、新技術の開発

(3) 当社グループ製品及び取扱商品の品質向上策の立案研究並びに品質保証のための活動

なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は2億18百万円であり、主要な支出はコーヒー関連事業であります。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。

詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

(2) 財政状態の分析

当連結会計年度末の資産の部は前連結会計年度末に比べ15億53百万円減少し、484億47百万円となりました。負債の部は51百万円減少し、127億37百万円となりました。純資産の部は15億1百万円減少し、357億9百万円となりました。

これらの主な要因は次のとおりです。

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は259億6百万円となり、前連結会計年度末より6億39百万円増加となりました。これは主に償還などにより有価証券が減少(42億10百万円減)、大手取引先との取引拡大及び取引方法の変更に伴い買掛金の支払いが一時的に増大したことにより現金及び預金が減少(36億53百万円減)する一方、原材料及び貯蔵品の増加(48億49百万円増)、受取手形及び売掛金の増加(30億80百万円増)などによるものであります。

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は225億40百万円となり、前連結会計年度末より21億93百万円減少となりました。これは主に投資有価証券の減少(12億35百万円減)、減価償却が進んだことによる建物及び構築物の減少(3億93百万円減)などによるものであります。

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は100億53百万円となり、前連結会計年度末より4億19百万円減少となりました。これは主に支払手形及び買掛金の減少(8億円減)、未払法人税等の増加(4億39万円増)などによるものです。

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は26億84百万円となり、前連結会計年度末より3億67百万円増加となりました。これは主に退職給付に係る負債の増加(7億91百万円増)、繰延税金負債の減少(3億56百万円減)などによるものです。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は357億9百万円となり、前連結会計年度末より15億1百万円減少しました。これは自己株式の取得による減少(8億77百万円減)、退職給付に係る調整累計額の減少(5億84百万円減)、その他有価証券評価差額金の減少(2億49百万円減)、利益剰余金の増加(3億89百万円増)などによるものであります。

 

(3) 経営成績の分析

(売上高)

当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度と比べ85億82百万円増の649億6百万円となりました。

(営業利益)

営業利益は、前連結会計年度と比べ2億8百万円増の10億54百万円となりました。

 

(経常利益)

経常利益は、前連結会計年度と比べ15百万円減の13億73百万円となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比べ57百万円減の7億51百万円となりました。

 

(4) キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローの状況については、「第2事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フロー」の項目をご参照願います。