第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

 新型コロナウイルス感染拡大により、引き続きいずれの事業につきましても、各国の行政や当局からの方針・指示を踏まえ事業を行っておりますが、現時点において事業継続に支障はありません。今後も、新型コロナウイルス感染拡大による影響については、為替の動向及び各国の行政や当局の対応とともに注視・精査が必要です。新型コロナウイルス感染症の収束時期や将来的な影響を現時点で見通すことは困難であり、今後の状況によっては当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社は、昨今のロシア・ウクライナ情勢を踏まえ、ロシア市場における当社グループの全ての新規の投資及びマーケティング活動等を停止することとし、それに基づく対応を実施してまいりました。今後、事態の長期化等により、当社グループによる安定的かつ持続的な事業運営に著しい支障が生じる蓋然性を踏まえ、ロシア市場におけるたばこ事業の運営のあり方について、当社グループ経営からの分離を含めた選択肢の検討を行っております。なお、現時点において、今後の見通しや業績への影響については合理的に見積ることができません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

経営者の視点による経営成績等の状況に関する主な注記は以下のとおりです。

なお、以下、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日において判断したものです。

 

(非GAAP指標について)

当社グループは、当社が適用する会計基準であるIFRSにおいて定義されていない非GAAP指標を追加的に開示しております。非GAAP指標は、当社グループが中長期的に持続的な成長を目指す上で、各事業運営の業績を把握するために経営管理にも利用している指標であり、財務諸表の利用者が当社グループの業績を評価する上でも、有用な情報であると考えております。

 

調整後営業利益

営業利益(損失)から買収に伴い生じた無形資産に係る償却費、調整項目(収益及び費用)を除いた調整後営業利益を開示しております。調整項目(収益及び費用)はのれんの減損損失、リストラクチャリング収益及び費用等です。

また、為替一定ベースの調整後営業利益の成長率も追加的に開示しております。当社グループは、為替一定ベースの調整後営業利益の成長率における、中長期に亘る年平均mid to high single digit成長を全社利益目標としており、その達成を目指してまいります。為替一定ベースとは、たばこ事業における当期の自社たばこ製品売上収益又は調整後営業利益から、前年同期の為替レートを用いて換算・算出した為替影響及び一定の方法を用いて算出した一部市場のインフレに伴う売上又は利益の増加分を除いたものです。

なお、当社グループは、超インフレ経済下にある子会社の財務諸表について、IAS第29号「超インフレ経済下における財務報告」(以下、IAS第29号)に定められる要件に従い、会計上の調整を加えておりますが、為替一定ベースの自社たばこ製品売上収益及び調整後営業利益にはIAS第29号の影響は含めておりません。

 

(自社たばこ製品売上収益について)

たばこ事業においては、自社たばこ製品に係る売上収益を開示しております。自社たばこ製品売上収益には、物流事業及び製造受託等に係る売上収益は含まれておりません。

 

(RRPについて)

RRPは、加熱式たばこ及びE-Vapor製品等、喫煙に伴う健康リスクを低減させる可能性のある製品(Reduced- Risk Products)を指しております。

加熱式たばこは、たばこ葉を使用し、たばこ葉を燃焼させずに、加熱等によって発生するたばこベイパー(たばこ葉由来の成分を含む蒸気)を愉しむ製品です。当社製品ポートフォリオでは、高温加熱型のHeated tobacco sticks(HTS)、低温加熱型のInfused-tobacco capsules(Infused)があります。

一方、E-Vapor製品は、たばこ葉を使用せず、装置内もしくは専用カートリッジ内のリキッド(液体)を電気加熱させ、発生するベイパー(蒸気)を愉しむ製品です。

 

 

経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容は以下のとおりです。

(1)経営成績の状況

① 全社実績

(単位:億円)

 

2021年12月期

第1四半期

連結累計期間

2022年12月期

第1四半期

連結累計期間

増減率

売上収益

5,474

5,815

6.2%

調整後営業利益

1,781

1,949

9.4%

営業利益

1,601

1,784

11.4%

四半期利益(親会社所有者帰属)

1,138

1,241

9.1%

 

<売上収益>

売上収益は、すべての事業での増収により、前年同期比6.2%増の5,815億円となりました。為替一定ベースのcore revenue(注1)は、前年同期比3.8%増となりました。

 

<調整後営業利益>

為替一定ベースの調整後営業利益は、すべての事業での増加により、前年同期比4.5%増となりました。為替影響を含めた調整後営業利益は、現地通貨に対して円安となったことで、たばこ事業においてポジティブな為替影響を受けたこと等から、前年同期比9.4%増の1,949億円となりました。

 

<営業利益>

営業利益は、調整後営業利益の増益等により、前年同期比11.4%増の1,784億円となりました。

 

<親会社の所有者に帰属する四半期利益>

親会社の所有者に帰属する四半期利益は、法人所得税費用が増加したものの、営業利益の増益等により、前年同期比9.1%増の1,241億円となりました。

 

(注1)為替一定ベースのcore revenueは、為替一定ベースの自社たばこ製品売上収益、医薬事業・加工食品事業・その他の売上収益の合計。

 

② セグメント別実績

当社グループは当年度より、たばこ事業の事業運営体制を一本化することに伴い、従来「国内たばこ事業」、「海外たばこ事業」、「医薬事業」、「加工食品事業」の4区分としていた報告セグメントを「たばこ事業」、「医薬事業」、「加工食品事業」の3区分に変更しております。

セグメント区分の変更に伴い、前年度のセグメント情報については、当年度の表示形式に合わせて組み替えて表示しております。

 

〔たばこ事業〕

(単位:億本、億円)

たばこ事業

2021年12月期

第1四半期

連結累計期間

2022年12月期

第1四半期

連結累計期間

増減率

総販売数量

1,270

1,285

1.2%

Combustibles販売数量(注1)

1,253

1,266

1.0%

RRP販売数量(注2)

17

20

16.0%

自社たばこ製品売上収益

4,731

5,020

6.1%

調整後営業利益

1,823

1,973

8.3%

 

<総販売数量>(注3)

総販売数量は、複数市場における総需要の減少があったものの、Global Travel Retail(免税市場)や新興市場における販売数量の増加等により、前年同期比1.2%増の1,285億本となりました。Combustibles販売数量及びRRP販売数量は、それぞれ前年同期比1.0%、16.0%増となりました。RRP販売数量は、日本において数量及びシェアが引き続き伸長しています。市場シェアは、主要市場であるイタリア・スペイン・台湾・トルコ・フィリピン・ルーマニアを含めた様々な市場で伸長しました。

 

<自社たばこ製品売上収益及び調整後営業利益>

自社たばこ製品売上収益及び調整後営業利益は、ポジティブな単価上昇効果及び為替影響等により、それぞれ前年同期比6.1%増、8.3%増となりました。RRP関連売上収益(注2)は、主に日本におけるRRP販売数量の増加等により、前年同期比2.4%増の191億円となりました。

為替一定ベースの自社たばこ製品売上収益及び調整後営業利益は、ともに前年同期比3.4%増となりました。

 

(注1)製造受託/水たばこ/加熱式たばこ/無煙たばこ/E-Vaporを除く燃焼性のたばこ製品。

(注2)RRP販売数量にはデバイス・関連アクセサリー等は含まれておりませんが、RRP関連売上収益にはデバイス・関連アクセサリー等に係る売上収益が含まれております。

(注3)総需要及び市場シェアは当社推計です。

 

〔たばこ事業 クラスター別内訳〕(注4)

たばこ事業における各クラスターの実績は以下のとおりです。

 

(単位:億円)

 

2021年12月期

第1四半期

連結累計期間

2022年12月期

第1四半期

連結累計期間

増減率

Asia

 

自社たばこ製品売上収益

1,941

1,929

△0.6%

 

調整後営業利益

767

757

△1.3%

Western Europe

 

自社たばこ製品売上収益

1,224

1,252

2.3%

 

調整後営業利益

578

612

6.0%

EMA

 

自社たばこ製品売上収益

1,566

1,839

17.5%

 

調整後営業利益

478

604

26.3%

 

(注4)当社グループのたばこ事業をより深く理解していただくために、当該セグメントを3つのクラスター(Asia、Western Europe、EMA)に区分けしております。Asiaはアジア全域、Western Europeは西欧地域、EMAは東欧、中近東、アフリカ、トルコ、南北アメリカ大陸及びすべての免税市場を含んでおります。Asiaには台湾、日本、フィリピン等、Western Europeにはイギリス、イタリア、スペイン等、EMAにはトルコ、ルーマニア、ロシア等を含んでおります。

 

※ 円に対する為替レートは、以下のとおりです。

為替レート

2021年12月期

第1四半期

連結累計期間

2022年12月期

第1四半期

連結累計期間

増減

増減率

100円/USD

0.94

0.86

△0.08

9.7%高

100円/RUB

70.08

73.74

3.67

5.0%安

100円/GBP

0.68

0.64

△0.04

6.7%高

100円/EUR

0.78

0.77

△0.02

2.1%高

100円/CHF

0.85

0.79

△0.06

7.4%高

100円/TWD

26.46

24.05

△2.41

10.0%高

100円/TRY

6.95

11.95

5.00

41.9%安

100円/PHP

45.53

44.29

△1.24

2.8%高

 

 

〔医薬事業〕

(単位:億円)

医薬事業

2021年12月期

第1四半期

連結累計期間

2022年12月期

第1四半期

連結累計期間

増減率

売上収益

197

213

8.3%

調整後営業利益

42

46

8.0%

 

<売上収益及び調整後営業利益>

売上収益は、当社の連結子会社である鳥居薬品株式会社の増収により、前年同期比8.3%増となりました。

調整後営業利益は、研究開発費の増加があったものの、増収により、前年同期比8.0%増となりました。

 

〔加工食品事業〕

(単位:億円)

加工食品事業

2021年12月期

第1四半期

連結累計期間

2022年12月期

第1四半期

連結累計期間

増減率

売上収益

338

357

5.5%

調整後営業利益

3

4

26.4%

 

<売上収益及び調整後営業利益>

売上収益は、主に冷食・常温事業製品の販売が伸長したことにより、前年同期比5.5%増となりました。

調整後営業利益は、原材料費の高騰やネガティブな為替影響があったものの、増収及び前年同期に計上した子会社の工場火災に係る除却損の剥落により、前年同期比26.4%増となりました。

 

 

(2)財政状態及びキャッシュ・フローの状況

① 財政状態の状況

〔資産〕

当第1四半期連結会計期間末現在の資産合計は、前年度末に比べ269億円減少し、5兆7,474億円となりました。これは、配当金やたばこ税の支払いに伴う現金及び現金同等物の減少があったこと等によるものです。

〔負債〕

当第1四半期連結会計期間末現在の負債合計は、前年度末に比べ1,239億円減少し、2兆7,642億円となりました。これは、短期借入金の増加があったものの、営業債務及びその他の債務の減少並びに未払地方たばこ税の減少があったこと等によるものです。

〔資本〕

当第1四半期連結会計期間末現在の資本合計は、前年度末に比べ971億円増加し、2兆9,831億円となりました。これは、在外営業活動体の換算差額の増加があったこと等によるものです。

 

② キャッシュ・フローの状況

当第1四半期連結会計期間末現在の現金及び現金同等物は、前年度末に比べ665億円減少し、6,553億円となりました(前年同期末残高4,243億円)。

 

〔営業活動によるキャッシュ・フロー〕

当第1四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、390億円の収入(前年同期は124億円の収入)となりました。これは、国内外におけるたばこ税及び法人税の支払い、営業債務及びその他の債務の支払いがあったものの、主にたばこ事業による安定したキャッシュ・フローの創出があったこと等によるものです。

 

〔投資活動によるキャッシュ・フロー〕

当第1四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、227億円の支出(前年同期は224億円の支出)となりました。これは、有形固定資産及び無形資産の取得による支出があったこと等によるものです。

 

〔財務活動によるキャッシュ・フロー〕

当第1四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、1,168億円の支出(前年同期は1,274億円の支出)となりました。これは、短期借入金による収入があった一方で、配当金の支払いがあったこと等によるものです。

 

(3)経営方針・経営戦略等

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について前事業年度の有価証券報告書に記載した内容から重要な変更はありません。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について前事業年度の有価証券報告書に記載した内容から重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

当第1四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費は、155億円です。

当第1四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析

① 資金需要

設備投資、運転資金、外部資源の獲得、借入の返済及び利息の支払い、配当金の支払い、自己株式の取得並びに法人税の支払い等に資金を充当しております。

 

② 資金の源泉

主として営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入、社債及びコマーシャル・ペーパーの発行により、必要とする資金を調達しております。

 

<キャッシュ・フロー>

「(2)財政状態及びキャッシュ・フローの状況 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

<有利子負債>

(長期負債)

社債(1年内償還予定を含む)は、前年度末現在6,510億円、当第1四半期連結会計期間末現在6,746億円、金融機関からの長期借入金(1年内返済予定を含む)は、前年度末現在1,970億円、当第1四半期連結会計期間末現在1,980億円です。

 

(短期負債)

金融機関からの短期借入金は、前年度末現在706億円、当第1四半期連結会計期間末現在899億円です。コマーシャル・ペーパーの発行残高は、それぞれありません。

 

③ 流動性

当社グループは、従来から営業活動により多額のキャッシュ・フローを得ており、今後も引き続き資金源になると見込んでおります。営業活動によるキャッシュ・フローは今後も安定的で、通常の事業活動における必要資金はまかなえると予想しております。また、当第1四半期連結会計期間末現在、国内・海外の主要な金融機関からのコミットメント融資枠があります。更に、コマーシャル・ペーパープログラム、アンコミットメントベースの融資枠、国内社債発行登録枠及びユーロMTNプログラム等があります。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。