第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

 当連結会計年度(平成27年4月1日から平成28年3月31日)におけるわが国の経済は、中国経済の減速に起因する輸出の伸び悩みや個人消費、住宅投資という家計部門に落ち込みが見られました。また、平成28年1月以降は円高・株安の急激な進行に伴う企業収益・家計心理の悪化が懸念されており、マイナス金利を導入したものの、その効果は限定的と想定されております。

 

 このような事業環境の中、当社グループにおきましては、更なる飛躍を目指して「輝く未来のために」という希望に満ちた大きな方向性に基づき、当連結会計年度を初年度とする中期経営計画『KENKO Five Code 2015-2017』を策定いたしました。この新中期経営計画の冠の「Five」には、当社グループにおける「5番目の中期経営計画」及び連結経常利益率目標5%という意味を含めており、当社グループの「5つの指針」を示したものであります。

 その内容は次の通りです。

 

 (Ⅰ)Globalization(世界的拡大)

 (Ⅱ)Innovation(革新)

 (Ⅲ)Best practice(最良実施)

 (Ⅳ)Knowledge management(知識管理)

 (Ⅴ)Communication(Branding)(コミュニケーション(ブランド育成))

 

 以上の「5つの指針」に基づいた経営戦略の立案及び実践により更なる成長を目指し、最終年度の平成30年3月期の数値目標として連結売上高750億円、連結経常利益率5%を掲げております。

 

 当連結会計年度における取り組みの成果は次のとおりであります。

 

◇海外事業の展開につきましては、インドネシアの合弁会社で生産し、ハラールの認証を取得しているマヨネーズの輸入販売に続き、合弁先のグループ会社で生産したハラール認証の冷凍食品の輸入を開始しました。また、平成27年7月7日に開設しました情報収集拠点バンクーバー・リサーチオフィスを活用し、10月にはバンクーバーで開催された食品展示会に出展いたしました。今後、グローバル化の展開を更に加速させてまいります。

◇当社の新商品を中心としたメニュー提案会である、グループ総合フェア「Kenko Marché 2015 きらめきのタネ」を東京・大阪で開催しました。今回のフェアのタイトルには「フェアで紹介した商品・メニュー・情報という“タネ”を持ち帰っていただき、業界の中で芽を出し、様々な花を咲かせて欲しい」という思いを込めており、幅広いメニュー提案を行いました。また、世界各国で親しまれているその土地ならではのおいしさをお届けする新シリーズとして、「世界を旅するドレッシング」の展開を開始しました。このシリーズの最初の商品としては、ドイツのシルト島という、白い砂浜と空と海の青のコントラストがとても美しい島のイメージであり、ドイツでは一般家庭で愛用されているドレッシングを「世界を旅するドレッシングTM シルタースタイル®」として商品化いたしました。

◇サラダカフェの店舗展開につきましては、平成28年3月16日に「WaSaRa 近鉄あべのハルカス店」をオープンいたしました。この「WaSaRa」というサラダカフェの新しいブランド名には、和の素材・和の心にこだわった「和サラダ」を提供し、また、サラダを通じてお客様との“輪”を大切にしていきたいという想いを込めております。

◇当社は、株式会社三越伊勢丹ホールディングスと協業し、三越日本橋本店にオープンした「自遊庵(※)」のメインとなるイートインスペース「嗜み処」において、当社商品を使い国内外の最新のトレンドを反映させたレシピ及びメニューの開発と提供、運営を担い、新しい味覚を体感していただける空間としております。今後もお客様とのコミュニケーションをますます高めることで、更なるブランド強化に努めてまいります。

 ※自遊庵は「新しい味覚と出会う 創造の場」をコンセプトに、お客様にご自由に、季節の食を通して、楽しみ、遊んでいただく体感の場を提供しております。

 

 当連結会計年度における売上高及び利益の概況は以下のとおりであります。

 

 (イ)売上高

 売上高につきましては、サラダ・総菜類、タマゴ加工品、マヨネーズ・ドレッシング類といずれの商材も順調に売上を伸ばすことができました。特に、小型形態のロングライフサラダについては、アイテム数が増加するなど好調でありました。

 この結果、前連結会計年度に対して増収を達成することができました。

 

 (ロ)利益

 利益につきましては、鶏卵相場が引き続き高値圏で推移いたしましたが、前連結会計年度までに実施しておりました大型投資の成果である売上高の拡大及び高付加価値商品の増加により利益が増加しました。また、静岡富士山工場の操業度アップや原油価格の下落に伴う燃料コストの低減が進んだことにより、鶏卵等のコスト増加要因を吸収するとともに利益の改善を進めることができました。連結子会社におきましては、フレッシュサラダ等の商品群において、食品スーパー向けをはじめ順調に売上を伸ばしたことも利益の増加に寄与いたしました。

 この結果、連結営業利益、連結経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも前連結会計年度を上回ることができました。

 

 当連結会計年度における連結売上高は66,933百万円(前年同期比6,605百万円の増加11.0%増)、連結営業利益は3,436百万円(前年同期比435百万円の増加14.5%増)、連結経常利益は3,426百万円(前年同期比650百万円の増加23.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,085百万円(前年同期比443百万円の増加27.0%増)となりました。

 

 当連結会計年度における各報告セグメントの状況は次のとおりであります。

 

 <調味料・加工食品事業>

 サラダ・総菜類につきましては、基盤商品の1㎏形態を中心としたポテトサラダや小型形態のポテトサラダ、春雨サラダ、ゴボウサラダが大幅に伸長し、また、ツナサラダやコーン、オニオン等の素材を生かした商品が主に外食、コンビニエンスストア、製パン向けを中心に新規採用され増収となりました。

 マヨネーズ・ドレッシング類につきましては、総菜パン用に使用するマヨネーズやタルタルソースが主にコンビニエンスストア向けに採用されるとともに、1㎏形態のマヨネーズが、量販店向けに伸長しました。ソース類では、ゴマダレやバターソース等の商品が伸長したことにより増収となりました。

 タマゴ加工品につきましては、お弁当用や恵方巻きに使用される厚焼き卵、ドリア等に使用される薄焼き卵が新規採用され、サンドイッチ用や総菜パン用のタマゴサラダ、麺用の錦糸卵がコンビニエンスストアを中心に伸長しました。また、回転寿司向けの厚焼き卵、だし巻き卵も大幅に伸長し増収となりました。

 この結果、当連結会計年度におけるセグメント売上高は55,035百万円、セグメント利益は2,862百万円となりました。

 

<総菜関連事業等>

 売上高につきましては、基盤商品でありますポテトサラダやマカロニサラダ、明太子やタマゴを使用したパスタ商品が食品スーパー向けに新規採用されました。また、季節商品の拡大や、北海道エリア限定でのカット野菜が大幅に伸長したことにより増収となりました。

 この結果、当連結会計年度におけるセグメント売上高は10,660百万円、セグメント利益は645百万円となりました。

 

 なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、7,412百万円(前連結会計年度比55.1%増)となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、4,270百万円(前連結会計年度比410百万円の増加)となりました。これは、主として税金等調整前当期純利益2,767百万円、減価償却費1,508百万円、法人税等の支払額1,246百万円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、458百万円(前連結会計年度比3,037百万円の使用資金の減少)となりました。これは、主として有形固定資産の取得による支出708百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、1,177百万円(前連結会計年度比1,708百万円の使用資金の増加)となりました。これは、主として割賦債務の返済による支出1,155百万円、割賦取引による収入941百万円、長期借入金の返済による支出1,231百万円によるものであります。

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

調味料・加工食品事業

55,366

9.9

総菜関連事業等

10,389

22.6

報告セグメント計

65,755

11.7

その他

882

6.2

合計

66,637

11.6

(注)1.金額は、販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

 当社グループは販売計画に基づいて生産計画をたて、これにより生産しているため、受注生産を行っておりません。

 

(3) 販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

調味料・加工食品事業

 55,035

10.7

総菜関連事業等

 10,660

13.2

報告セグメント計

 65,695

11.1

その他

 1,238

5.4

合計

 66,933

11.0

(注)1.上記の金額にはセグメント間取引の金額は含まれておりません。

2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

ベンダーサービス株式会社

6,665

11.0

8,218

12.3

 

3 【対処すべき課題】

(1)経営方針

① 会社の経営の基本方針

 当社グループは、「心身(こころ・からだ・いのち)と環境」を経営理念とし、「サラダNo.1企業を目指す」、「品質、サービスで日本一になる」ことを経営方針として掲げております。また、従業員の宣誓として「お客様と社員の幸せ作りの為に考え工夫する」、「資源と環境を大切にする」、「成長を目指し果敢に行動する」という3つの誓いを立てております。『食育』という考え方に基づき、食を通じて世の中に貢献し、関係者の皆様に満足いただける商品・サービスの提供を続けるとともに、安定した成長を持続できる経営基盤づくりに努めてまいります。

 

(イ)地域社会や環境への貢献

 食品メーカーとしてまた食文化創造企業として、「心を豊かにする食品づくり」、「身体にやさしい食品づくり」を進めるとともに、廃棄物の削減とリサイクルに努め、限りある資源を有効活用し、環境保全に積極的に取り組み地域社会及び国際社会に貢献してまいります。

 

(ロ)お客様ニーズへの対応

 当社は北海道から九州まで全国に広がる当社グループの製造・販売拠点を活かし、多様化、高度化するニーズにお応えし、安全で健康によい商品、新鮮で美味しい商品の供給に努め、多彩なメニュー提案を行い、自らの力で商品開発から生産・販売まで行ってまいります。

 

(ハ)惣菜(総菜)へのこだわり

 私どもにとって「惣菜(総菜)」とは主食とともに食べる様々なおかず(副食)ではなく、食卓の主役として惣菜を位置づけております。サラダに代表される洋惣菜、煮物に代表される和惣菜等を総称して「総菜」と位置づけ、「中食」市場の拡大傾向の中で「総菜」全般をお任せいただけるメーカーを目指してまいります。

 総菜の基本は家庭の味であり地域の味であります。子供から年配者まで「楽しく、おいしい食卓」を目指し、かつプロの味を皆様に喜んでいただけるメニュー作りを行ってまいります。

 

 今後は「サラダ」のリーディングカンパニーとして、経営資源を適正に配分し、あらゆる面から企業価値の向上及びCSR活動の充実した実践を図ることにより、お客様・株主の皆様に信頼され、当社を取巻く関係者皆様のご期待にお応えできるよう事業の拡大を推進してまいります。

 

② 目標とする経営指標

 当社グループは、劇的な変化を続ける経営環境に対応し株主利益の増大と企業価値向上のためグループ全体の収益基盤及び財務体質の安定強化を図ってまいります。売上高、経常利益率、自己資本比率を重要な経営指標ととらえ、その向上を目指してまいります。

 

③ 中長期的な会社の経営戦略

 中期経営計画『KENKO Five Code 2015-2017』における「5つの指針」に基づいた「3つの経営戦略」を掲げております。

 

 ≪5つの指針≫

(Ⅰ)  Globalization(世界的拡大)

(Ⅱ)  Innovation(革新)

(Ⅲ)  Best practice(最良実施)

(Ⅳ)  Knowledge management(知識管理)

(Ⅴ)  Communication(Branding) (コミュニケーション(ブランド育成))

 

≪3つの経営戦略≫

(イ)サラダNo.1(Leading company)のポジションを確立

 他社との差別化に繋がる付加価値の高い商品を開発することをはじめとして、小型形態商品を充実させるなどの形態戦略、店舗でのオペレーションの簡略化に繋がる市場創造型商品の開発、サラダの幅を広げる新規素材の発掘・浸透などの素材戦略等、サラダという領域の拡大を進めてまいります。また「サラダNo.1」としての知名度とブランド力を活用するとともに、更なるブランドの向上も進めてまいります。

 

(ロ)サラダ料理の更なる進化

 当社では「サラダ料理」を「野菜を軸として、あらゆる食材(肉類・魚介類・乳加工品)とあらゆるソースとの調和を図り、進化発展させた主菜となるサラダ」と定義しております。お客様とのコミュニケーションはもちろんのことですが、グループ内のコミュニケーションも高めることで、従来から進めてまいりましたケンコーマヨネーズのメーカー機能、連結子会社による総菜機能、サラダカフェによるウェブサイトとショップを活用したお客様と直接対話できる機能という3つの事業体を有機的に結合させた、当社独自のビジネスモデルである「三位一体経営」により「サラダ料理」の更なる進化を目指してまいります。

 

(ハ)グローバル市場への積極展開を進める経営基盤強化

 当社グループにおけるグローバル化の展開につきましては、日本から距離的に近く、また成長が見込まれる地域であるアジアに生産・販売拠点を設立してスタートいたしましたが、次の段階として、北米や欧州などにもオフィスを設立し、世界から情報を収集・分析することで世界へ向けて食のトレンドを発信できるグローバル企業へ成長させてまいります。

 

④ 会社の対処すべき課題

 中期経営計画『KENKO Five Code 2015-2017』における「5つの指針」に基づいた経営戦略を実践することにより、平成30年3月期の数値目標は連結売上高750億円、連結経常利益率5%を達成させることが大きな目標であり、そのためには、新規事業の立ち上げやビジネスチャンスの拡大を図るためのM&Aも視野に入れたInnovationを実現させることが重要な課題と捉えております。

 

 

 

(2)株式会社の支配に関する基本方針

 当社は平成18年5月19日開催の当社取締役会において、当社の企業価値を毀損し、ひいては株主の皆様の共同利益を害すると考えられる当社買収に対し自衛を図る観点から、特定の法人・個人またはグループ(以下、「特定株主グループ」という。(注1))による当社の議決権割合(注2)の20%を超えて買い進めることを目的とした当社株券等(金融商品取引法第27条の23第1項に規定される。)の買付行為、または結果として特定株主グループによる議決権割合が20%を超えることとなるような当社株券等の買付行為(以下、かかる買付行為を「大規模買付行為」といい、大規模買付行為を行う者及び行おうとする者を「大規模買付者」という。)に関する対応方針(以下、「本プラン」という。)を決定いたしております。

 当社取締役会は、今後、公開買付制度に係わるものを含め関連諸法令の改正等を踏まえ、本プラン及び新株予約権の内容を適宜見直し、本プラン導入の趣旨に沿ったものとすべく必要に応じ修正していくこととしております。また当社は、本プランの検討・導入に関し、日本国の弁護士等第三者からの助言を受けております。

(注1)特定株主グループとは、当社の株券等(金融商品取引法第27条の23第1項に規定する株券等をいう。)の保有者(金融商品取引法第27条の23第1項に規定する保有者をいい、同条第3項に基づき保有者とみなされる者を含む。)または買付け等(金融商品取引法第27条の2第1項に規定する買付け等をいい、取引所有価証券市場において行われるものを含む。)を行う者とその共同保有者(金融商品取引法第27条の23第5項に規定する共同保有者をいい、同条第6項に基づき共同保有者とみなされる者を含む。)及び特別関係者(金融商品取引法第27条の2第7項に規定する特別関係者をいう。)を意味する。

(注2)議決権割合の計算において分母となる総議決権数は、当社のその時点での発行済全株式から、直近の自己株券買付状況報告書に記載された数の保有自己株式を除いた株式の議決権数とする。

 

① 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

 当社は食品メーカーとして創業以来、「心を豊かにする食品づくり」、「身体にやさしい食品づくり」を基軸として取り組んでまいりました。今後も「食を通じて世の中に貢献する」ことを企業理念に掲げ、「サラダNo.1企業を目指す」方針の下、株主の皆様の期待・信頼に応えるべく企業価値向上及び株主共同利益向上に邁進していく所存であります。

 当社グループは食品メーカーとして、工場の立地する地域社会とも共存共栄を図りつつ事業展開しており、さらに、地道な研究開発による新規商品・新規事業の開発と競争力の強化をベースに、企業としての成長を図っております。従いまして、当社に対する大規模買付行為の提案があったとしても、当社経営ノウハウ・知識・情報及び多数の従業員・顧客並びに取引先・地域社会等のステークホルダーとの間に築かれた関係等の理解なくしては、中長期的な企業価値の極大化の実現は困難であると考え、提案内容や当社の将来にわたる企業価値について判断いただくのは極めて困難であると考えております。

 最終的に、大規模買付行為を受け入れるかどうかは株主の皆様の判断によるべきものでありますが、上記事情に鑑みますと、大規模買付行為が行われようとする場合には、株主の皆様に対して、当社からはもとより、大規模買付者からも十分な判断材料が提示されるとともに、熟慮のための十分な時間が確保されるべきものと考えます。

 また、昨今のわが国資本市場においては、株主・投資家等に対する十分な情報開示がなされることなく、一方的な利得権益獲得のため突然に株券等の大規模買付行為がなされ、結果として対象会社の企業価値及び株主共同の利益を毀損する事態が発生し得る事例も散見され、これらは多数のステークホルダーに無用な混乱・ダメージを残すこととなり、厳に慎むべきものであります。それは、関係当事者同士が納得、合意した上で友好裡に進められるべきものと考えております。

 

 上記の点を踏まえ、当社取締役会は、大規模買付行為が一定の合理的なルールに基づき行われることが、株主の皆様の共同利益に合致するものと考え、本プランにおいて、一定のルール(以下、「大規模買付ルール」という。)を定めることといたしました。

 当社取締役会としては、大規模買付行為に対してこの大規模買付ルールの遵守を求め大規模買付ルールに基づき判断材料の提示を大規模買付者より受けた場合には、社外取締役及び社外監査役で構成される独立委員会(以下、「企業価値検討委員会」という。)の助言を最大限尊重した上でそれを十分吟味・検討し、当社取締役会としての見解を取りまとめた上で当該見解を適時且つ適切に開示し買付の受入または代替案の提示等、その見解に基づいた相当の対応をとることといたします。

 また、大規模買付者が大規模買付ルールに従わずに大規模買付行為を開始しようとする場合には、株主の皆様の共同利益を毀損する当社に対する敵対的買収行為と看做し、取締役会は企業価値検討委員会の助言を最大限尊重した上で必要に応じて相当な対抗措置等の意思決定を行います。

 本プランにおける大規模買付ルールは、関係諸法令、裁判例並びに経済産業省及び法務省の定めた「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」及び企業価値研究会の定めた「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」に準拠しております。

 なお、平成28年3月31日現在の大株主の状況は「第一部[企業情報]第4[提出会社の状況]1[株式等の状況](7)[大株主の状況]」に記載のとおりです。大量保有者に該当する株主は相互に自主独立した関係を構築しており、その意思決定は各々別個に独立して行われます。

 

② 大規模買付ルールの概要

 当社取締役会としては、大規模買付行為は、以下に定める大規模買付ルールに従って行われることが、当社株主の皆様の共同利益に合致すると考えます。

(イ)大規模買付ルール内容

(ⅰ) 事前に大規模買付者から当社取締役会に対して十分な情報が提供される。

(ⅱ) 当社取締役会による一定の評価期間が経過した後に大規模買付行為を開始する。

 

(ロ)大規模買付情報の提供

 大規模買付者には、当社取締役会に対して、当社株主の判断及び取締役会としての意見形成のために十分な情報(以下、「大規模買付情報」という。)を提供していただきます。

 項目の一部は以下のとおりであります。

(ⅰ) 大規模買付者及びそのグループの概要(大規模買付者の資本構成の詳細、事業内容、当社の事業と同種の事業についての経験等に関する情報を含む。)

(ⅱ) 大規模買付行為の目的及び内容

(ⅲ) 買付対価の算定根拠及び買付資金の裏付けまたは調達先

(ⅳ) 大規模買付行為完了後に意図する当社経営方針、事業計画、財務計画、資本政策、配当政策及び資産活用策等

(ⅴ) 既に保有する当社株券等に関する担保設定状況

(ⅵ) 今後買付ける当社株券等に関する担保設定の予定

(ⅶ) 大規模買付行為に際しての第三者との間における意思連絡の有無及び意思連絡が存する場合にはその内容

 

(ハ)「大規模買付意向表明書」の事前提出

 大規模買付者が大規模買付行為を行おうとする場合には、まず当社取締役会宛に大規模買付ルールに従う旨の意向表明書を提出いただくことといたします。意向表明書には、大規模買付者の名称、住所、代表者名、事業内容、主要株主、または主要出資者の概要、設立準拠法、国内連絡先を明示していただきます。当社は、この意向表明書の受領後10営業日(初日不算入)以内に、大規模買付者から当初提供していただくべき大規模買付情報のリストを大規模買付者に交付いたします。

 なお、当初提供していただいた情報を精査した結果、大規模買付情報として不十分と考えられる場合、十分な大規模買付情報が揃うまで追加的に情報提供をしていただくことがあります。大規模買付行為の提案があった事実及び当社取締役会に提供された大規模買付情報が、当社株主の皆様の判断のために必要であると認められる場合には、適切と判断する時点で、その全部または一部を開示することといたします。

 

(ニ)情報の検討及び当社意見表明等

 次に、当社取締役会は大規模買付行為に関する情報の提供が完了したと合理的に判断されるときには、その旨を大規模買付者に通知いたしますが、当該通知後60日間(初日不算入。対価を現金(円貨)のみとする公開買付による当社全株式の買付の場合)または90日間(その他の大規模買付行為の場合)を取締役会による評価、検討、交渉、意見形成、代替案立案のための期間(以下、「取締役会評価期間」という。)として与えられるべきものと考えます。

 従って大規模買付行為は、取締役会の意見公表後、または取締役会評価期間の経過後にのみ開始されるものといたします。取締役会評価期間中、当社取締役会は企業価値検討委員会の助言を最大限尊重して、提供された大規模買付情報を充分に評価・検討し、取締役会としての意見を慎重にとりまとめ、開示することになります。

 また、必要に応じ、大規模買付者との間で大規模買付行為に関する条件改善について交渉し、当社取締役会として株主への代替案を提示することもあります。

 

(ホ)企業価値検討委員会

(ⅰ) 目的

 対応方針に定める大規模買付行為が発生した場合、対応方針上の大規模買付ルールに則って一連の手続が行われていることを確認し、企業価値を守るために取締役会に対して、法的段取りや措置について適切且つ公正中立な立場で助言することを目的とします。

(ⅱ) 機能

 独立した組織として、合理性、公正性を担保するため、大規模買付行為が判明次第、買付行為の適正性及び対策について検討し、構成メンバーの同意による決議により、最終的判断を行う取締役会に助言します。取締役会はこの助言を最大限尊重しなければなりません。

(ⅲ) 買付行為の是非の判断

・企業価値及び株主共同の利益を毀損しないかを検討

・大規模買付ルールの遵守の確認

・企業価値の収奪性の確認

・買収価格の適正性の検討

(ⅳ) 第三者専門家の助言

 前号に定める検討または確認に必要と企業価値検討委員会が判断する場合には、当社の費用で独立した第三者(ファイナンシャル・アドバイザー、公認会計士、弁護士、税理士等)の助言を得ることができるものとします。

(ⅴ) 選任

 企業価値検討委員会の委員として社外取締役2名及び社外監査役3名を選任します。委員の氏名及び略歴は「第一部[企業情報]第4[提出会社の状況]5[役員の状況]」を参照願います。

 

③ 大規模買付行為への対応策

(イ)大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しない場合

 大規模買付者によって大規模買付ルールが遵守されない場合には、当社取締役会は、当社及び当社株主の皆様の利益の保護を目的として、新株予約権の発行等、会社法その他の法律(対抗措置時の施行後法令を含む。)及び当社定款が取締役会の権限として認める措置をとり大規模買付行為に対抗することがあります。具体的な対抗措置については、その時点で最も適切と当社取締役会が判断したものを選択いたします。

 また、具体的対抗措置として株主割当により新株予約権を発行する場合の概要は(注)のとおりとします。新株予約権の発行株数は当社取締役会が別途定める数とし、複数回にわたり新株予約権の発行を行うことがあります。なお、新株予約権を発行する場合には対抗措置としての効果を勘案した行使期間及び行使条件を設けることがあります。当該対抗措置により、大規模買付者はその持株比率が低下し、自己の持株の価値が減少する(いわゆる「希釈化」)という経済的損害を含む何らかの不利益を発生させる可能性があります。

 

(注) 株主割当により新株予約権を発行する場合の概要

(ⅰ)新株予約権付与の対象となる株主及びその発行条件

 取締役会で定める割当日における最終の株主名簿または実質株主名簿に記載または記録された株主に対し、その所有株式(ただし、当社の有する当社普通株式を除く。)1株につき1個の割合で新株予約権を割当てる。

(ⅱ)新株予約権の目的となる株式の種類及び数

 新株予約権の目的となる株式の種類は当社普通株式とし、新株予約権1個当たりの目的となる株式の数は1株とする。

(ⅲ)発行する新株予約権の総数

 新株予約権の割当総数は、当社取締役会が別途定める数とする。取締役会は複数回にわたり新株予約権の割当を行うことがある。

(ⅳ)各新株予約権の発行価額

 無償とする。

(ⅴ)各新株予約権の行使に際して払込みをなすべき額

 各新株予約権の行使に際して払込みをなすべき額は1円以上で取締役会が定める額とする。

(ⅵ)新株予約権の譲渡制限

 新株予約権の譲渡については、取締役会の承認を要するものとする。

(ⅶ)新株予約権の行使条件

 議決権割合が20%以上の特定株主グループに属する者に新株予約権の行使を認めないことを新株予約権の行使の条件として定める。新株予約権の行使条件の詳細については、当社取締役会において別途定めるものとする。

(ⅷ)新株予約権の行使期間等

 新株予約権の行使期間、その他必要な事項については、取締役会において別途定めるものとする。

 

(ロ)大規模買付者が大規模買付ルールを遵守した場合

 大規模買付ルールが遵守されている場合であっても、大規模買付行為が専ら大規模買付者の短期的な利得のみを目的とするものであったり、目的の不明確性や、買収後の経営の不確実性などから株主の皆様の共同利益に反するおそれがある場合や、当社に回復し難い損害をもたらすことが明らかであると、企業価値検討委員会が当社取締役会に助言した場合この助言を最大限尊重して、当社としてその旨の見解を改めて開示の上、必要に応じて相当な対抗措置を講ずることになりますので予めご留意願います。

 

 たとえば、以下の場合が対象となります。

(ⅰ)真に会社経営に参加する意思がないにもかかわらず株価をつりあげて高値で株式を当社または当社関係者に引取らせる目的であると判断される場合または当社株券等の取得目的が主として短期の利鞘の稼得にあると判断される場合

(ⅱ)当社の会社経営を一時的に支配して当社の事業経営上必要な知的財産権、ノウハウ、企業秘密、主要取引先や顧客等を買付提案者やそのグループ会社に移譲させるなど、いわゆる焦土化経営を行う目的があると判断される場合

(ⅲ)当社の経営を支配後、当社の資産を買付提案者やそのグループ会社等の債務の担保や弁済原資として流用する目的があると判断される場合

(ⅳ)当社経営を一時的に支配して、当社の事業に当面関係していない不動産、有価証券など資産等を売却等処分させ、その処分利益をもって一時的な高配当をさせるか、あるいは一時的高配当による株価の急上昇の機会を狙って当社株式の高価売り抜けを目的としていると判断される場合

(ⅴ)大規模買付者の経営陣または主要株主にいわゆる反社会的組織、またはその組織が支配・関与する個人・団体が含まれている場合等、大規模買付者が公序良俗の観点から当社の支配株主として不適切であると合理的な根拠をもって判断される場合

(ⅵ)大規模買付者による支配権取得により、当社株主はもとより、顧客、従業員、その他のステークホルダーの利益を含む当社の企業価値の毀損が予想されたり、当社の企業価値の維持及び向上を阻止する可能性があると合理的な根拠をもって判断される場合、または大規模買付者が支配権を獲得する場合の当社の企業価値が、中長期的な将来の企業価値との比較において、当該大規模買付者が支配権を取得しない場合の企業価値と比べ、明らかに劣後すると判断される場合

(ⅶ)大規模買付者による支配権取得の事実それ自体が、当社または当社グループ会社の重要な取引先を喪失させる等、当社の企業価値を明らかに毀損するものである場合

 

(ハ)対抗措置実施決定後の再検討

 当社取締役会は、一旦対抗措置の実施を決定した後であっても、大量買付者が大量買付行為に係る条件を変更した場合や大量買付行為を中止した場合など、当該決定の前提となった事実関係等に変動が生じた場合には、改めて企業価値検討委員会に諮問したうえで再度審議を行い、企業価値検討委員会の助言を最大限尊重した上で対抗措置の中止又は変更に関する決定を行うことがあります。

 この場合、当社取締役会は速やかに当該決定の概要及び企業価値検討委員会が必要と認める事項を開示することと致します。

 

④ 株主意思の確認

 当社取締役会は、大規模買付ルールに基づく取締役会評価期間満了後、大規模買付行為に対する対抗措置を発動するか否かの決定を行うにあたり、[1]企業価値検討委員会から株主の皆様のご意見を反映すべき旨の助言を受けた場合、または[2]株主総会の開催に要する時間等を勘案した上で、善管注意義務に照らし、株主意思を確認することが適切と判断する場合には、株主総会(以下、「株主意思確認総会」という。)招集の決議を行い、当社株主意思確認総会を開催する場合があります。ただし、当社取締役会が当該買収提案につき、当社の企業価値及び株主の皆様の共同利益の最大化に資すると判断した場合は、この限りではありません。

 

 

⑤ 株主・投資家に与える影響等

 大規模買付ルールは、当社の経営に影響力を持ち得る規模の当社株式の買付行為について当社株主の皆様の利益を保護するという観点から、株主に、このような買付行為を受け入れるかどうかの判断のために必要な情報や、現に経営を担っている当社取締役会の評価意見を提供し、更には、代替案の提示を受ける機会を保証することを目的とするものであります。

 従いまして、今後、大規模買付者が現れた場合や当社株主の皆様及び投資家の方々に影響を与える防衛策を発動することを決定した場合等には、その詳細について速やかに公表することとし、適用法令及び証券取引所規則に基づき適時且つ適切な開示を行います。

 また、対抗措置の発動に伴う当社株主の皆様に係わる手続については、以下のとおりとなりますのでご留意願います。株主割当による新株予約権の発行または行使につきましては、新株予約権または新株取得をするために所定の期間内に一定の手続をしていただく必要があります。かかる手続の詳細につきましては、実際に新株予約権を発行することになった際に、法令に基づき別途お知らせします。ただし、名義書換未了の当社株主の皆様に関しましては、新株予約権を取得するためには、別途当社取締役会が決定し公告する新株予約権の割当日までに、名義書換を完了していただく必要があります。

 なお、この新株予約権を取得した株主の皆様においてもその権利を行使しなかった場合は、他の株主の皆様が極めて安価に当社株式の発行を受けることにより、結果的に希釈化の不利益を受けることがあります。また、別紙2に定める手順に従い新株予約権の無償割当を受けるべき株主の方々が確定した後において、当社が新株予約権の無償割当を中止し、又は無償割当された新株予約権を無償取得する場合には、1株当たりの株式の価値の希釈化は生じませんので、1株当たりの株式の価値の希釈化が生じることを前提にして売買を行った投資家の皆様は、株価の変動により相応の損害を被る可能性があります。

 

⑥ 本プランの見直し等

 本プランは、平成28年6月28日に開催された当社取締役会において全取締役の賛成により決定されたものであり、社外監査役3名を含む当社監査役の全員が出席し、いずれの監査役も、本プランの具体的運用が適正になされることを条件として、賛成する旨の意見表明がありました。

 本プランについては、毎年定時株主総会後、最初に開催される当社取締役会において、継続の可否について検討することとし、また当社取締役会は、企業価値・株主価値向上の観点から、会社法その他企業防衛に係わる法改正、司法判断の動向や分析等を踏まえ、今後必要に応じて本プランを変更若しくは廃止し、または新たな対応策等を導入することがあります。

 なお、本プランの有効期限は、特段の事情がない限り、平成29年6月に開催される定時株主総会終結後に開催される取締役会の終了時までといたします。

 

⑦ 本プランの合理性

(イ)買収防衛策に関する指針に定める要件の充足

 本プランは、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」に定められた3原則、すなわち①企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、②事前開示・株主意思の原則、③必要性・相当性確保の原則をすべて充足しております。

 また、企業価値研究会が平成20年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」にも準拠しております。

 

 

(ロ)企業価値・株主共同の利益の確保または向上

 本プランは、基本方針に基づき、当社株式に対する買付等がなされた際に、当該買付等に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、あるいは当社取締役会が株主の皆様に代替案を提示するために必要な情報や時間を確保し、株主の皆様のために大規模買付者等と交渉を行うこと等を可能にすることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保または向上させるという目的で導入・更新されるものであり、大規模買付行為を一概に否定するものではありません。

 

(ハ)株主意思の尊重

 本プランは、上記「④ 株主意思の確認」に記載のとおり、当社取締役会は本プランの発動の是非について株主意思確認総会において株主の皆様の意思を確認することができるものとしており、本プランの実施においては株主の皆様のご意向が反映されることとなっております。

 

(ニ)合理的且つ客観的な発動要件

 本プランは、上記「③ 大規模買付行為への対応策」に記載のとおり、合理的・客観的要件を充足することを発動要件としており、当社取締役会による恣意的な発動を防止する仕組みを確保しております。

 

(ホ)独立性の高い社外者の判断重視

 上記「② 大規模買付ルールの概要(ホ)企業価値検討委員会」に記載のとおり、本プランにおいては社外取締役及び社外監査役から構成される企業価値検討委員会が大規模買付行為の是非を判断し、当社取締役会は同委員会の助言を最大限尊重した上で対抗措置発動の是非を決議しなければならない定めとなっております。

 企業価値検討委員会により当社取締役会が恣意的に本プランの発動等の運用を行うことのないよう厳しく監視されており、当社の企業価値・株主共同の利益の確保または向上に適うよう、本プランの透明な運営の仕組みが確保されております。

 

(ヘ)第三者専門家の意見の取得

 上記「② 大規模買付ルールの概要(ホ)企業価値検討委員会」に記載のとおり、本プランにおいては企業価値検討委員会は必要に応じて自らの判断で独立した第三者(ファイナンシャル・アドバイザー、公認会計士、弁護士、税理士等)の助言を得ることが可能となっております。これにより企業価値検討委員会の判断の公正性・客観性が担保される仕組みとなっております。

 

(ト)デッドハンド型やスローハンド型の買収防衛策ではないこと

 上記「⑥ 本プランの見直し等」に記載のとおり、本プランは有効期間満了前であっても取締役会決議により廃止が可能です。故に、当社株式を大量に買い付けた者が株主総会において取締役を選任し、当該取締役を構成員とする取締役会において本プランを廃止することが可能です。以上の理由から、本プランはいわゆるデッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。

 また、当社は期差任期制を採用していないため、本プランはスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交替を一度に行うことができないため、その発動を防止するのに時間を要する買収防衛策)ではありません。

 

4 【事業等のリスク】

 当社グループの事業に関してのリスク要因及び投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は以下のようなものがあります。

 なお、本文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営環境について

 当社グループは多品種の食品を取り扱っており、同業他社のみならず異業種との競争が益々激しくなっております。そのような環境の中、冷夏、暖冬等の天候不順、BSEや鳥インフルエンザ、残留農薬等の食品の安全性・信頼性を揺るがす問題等により、売上高の減少に繋がり業績に影響を与える可能性があります。

 また、当社グループにおける製品の販売先の大半が日本国内であることから、国内景気の悪化及び市場規模の縮小、主要販売先における販売の不振や商品政策の変更等による需要の後退、地震等の自然災害、火災等の人的災害の発生による生産能力の低下等により、業績に影響を与える可能性があります。

 

(2) 原材料等購入価格の変動について

 当社グループの主要な原材料は食用油(大豆、菜種等)・卵・野菜であり、購入価格は内外の商品市場価格及び外国為替相場に大きく影響されます。市場価格の変動リスクのヘッジとしまして海外調達も含め産地分散、及び通年価格契約の実施等を行っておりますが、市場価格の変動が経営成績に影響を与える可能性があります。

 また、原油価格が高騰した場合には、物流コストや包材価格が上昇する可能性があります。これらの影響を販売価格に転嫁できなかった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(3) 物流の外部委託について

 当社グループの物流は、外部の専門企業に全面委託しております。委託先企業はそれぞれの条件に応じて複数存在しますが、その取引条件の変更や事故あるいは災害によるトラブル発生の場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(4) 財政状態について

 当社グループは、有利子負債の圧縮等による財務体質の改善を進めております。今後も財務体質の改善に努めるとともに、金利変動リスクを回避するために固定レートによる長期の借入割合を高めてまいります。ただし、金融情勢に大幅な変動が生じた場合は当社グループの経営成績及び財政状態に影響する可能性があります。

 

(5) 中期経営計画について

 当社グループは、更なる飛躍を目指して中期経営計画を策定しておりますが、取引先の業況及び経済情勢などの事業環境に大幅な影響を与える変動が発生し、中期経営計画策定時の前提と異なった場合は目標数値を達成できない可能性があります。

 

(6) 労務について

 当社グループは、正社員に加えてパートナー社員、アルバイト等も受注業務及び生産業務等に従事しており、勤務者の就業等に関する法律の改正等が行われた場合には費用が変動する可能性があり、業績に影響を与える可能性があります。

 

(7) 品質管理及び法的規制について

 当社グループの取り扱う商品・サービスは食品衛生法、JAS法、健康増進法等による定めがあり、生産・販売・表示につき関係法令の遵守体制の充実に努めております。

 また、消費者の食品に対する安全性への関心が高まる中、当社グループは品質管理の取り組みとして、「ISO9001」(品質マネジメントシステム)及び「ISO17025」(試験所及び校正機関の能力に関するマネジメントシステム)の取得、トレーサビリティの導入等を行って品質管理には万全の体制をとっておりますが、万が一品質問題が発生した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(8) 固定資産の減損について

 当社グループは、土地、建物、機械装置等の様々な資産を所有しております。資産の新規取得にあたりましては、各関連部署が連携し投資効果、回収可能性を徹底的に検証・検討しており、職務権限規程に基づき決裁を受けております。また、継続して有効性の確認を行い、固定資産の保全と有効活用に努めております。

 しかしながら、外部環境の急激な変化に伴い時価の下落や収益性の低下等により投資額の回収が見込めなくなった場合、減損損失を計上する可能性があり業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(9) 情報システムについて

 当社グループでは、基幹系システムにより管理している生産・販売・物流・会計等の重要な情報を災害対策を施した外部データーセンターに保管するとともに、紛失や改ざん等を防止するため、情報管理体制の徹底やシステム障害等に対する保守・保全等のセキュリティ対策を講じております。

 しかしながら、地震等の自然災害をはじめ、予測の範囲を超える事象によりシステム障害等が発生した場合、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

 

6 【研究開発活動】

 当社グループでは、経営理念として「心身(こころ・からだ・いのち)と環境」を掲げ、食品メーカーとして「心を豊かにする食品づくり」「身体にやさしい食品づくり」を進めることとしており、商品開発の方向性としては従来の安全・安心でよりおいしい商品の開発だけでなく「心を豊かにする食品づくり」「身体にやさしい食品づくり」というビジョンを具体化した商品の開発に取り組んでおります。

 調味料・加工食品事業には、約60名の開発人員がおり、マヨネーズ・ドレッシング類、調理加工食品、タマゴ加工品等の各カテゴリー別の商品開発チーム、及び、当社商品を使用したメニューの開発を行うチームが中心となっております。

 また、これらは製法開発、健康訴求商品の開発にも対応する組織となっており、お客様のニーズに対応できるだけでなく、より効率の良い商品開発体制の確立と高付加価値商品の開発及び技術レベルの向上に努めてまいります。

 更に、工場においてゼロエミッションを目指し、原料調達から製品販売に至るまでに発生する廃棄物の削減とリサイクルに努めております。

 以上の結果、当連結会計年度の研究開発費は518百万円であり、調味料・加工食品事業に係るものであります。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計基準に基づいて作成されております。

 当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産・負債の報告金額及び報告期間における収益・費用の報告金額に影響する見積り、判断及び仮定を必要としております。過去の実績や状況を踏まえ合理的と考えられる様々な要因に基づき、継続的に見積り、判断及び仮定を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況」に記載しておりますが、次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。

① 貸倒引当金の計上基準

 当社グループは、債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については過年度実績率を基礎とした将来の貸倒予測率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。将来、顧客の財政状態が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上または貸倒損失が発生する可能性があります。

② 投資有価証券の減損処理

 当社グループでは投資有価証券を保有しており、評価方法は時価のある有価証券については時価法を、時価のない有価証券については原価法を採用しております。保有する有価証券につき、時価のあるものは株式市場の価格変動リスクを負っていること、時価のないものは投資先の業績状況等が悪化する可能性があること等から、合理的な基準に基づいて投資有価証券の減損処理を行っております。

 当社グループでは投資有価証券について必要な減損処理をこれまでに行ってきておりますが、この基準に伴い、将来の市況悪化または投資先の業績不振等により、現状の簿価に反映されていない損失または簿価の回収不能が発生し、減損処理が必要となる可能性があります。

③ 繰延税金資産の回収可能性の評価

 当社グループは、繰延税金資産について将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を十分に検討し、回収可能見込額を計上しております。しかし、繰延税金資産の回収可能見込額に変動が生じた場合には、繰延税金資産の取崩しまたは追加計上により利益が変動する可能性があります。

④ 固定資産の減損

 当社グループは、固定資産の収益性の低下により、投資額の回収が見込めなくなった場合、回収可能額まで減損損失を計上しております。将来、新たに固定資産の収益性が低下した場合、追加の減損損失の計上が必要となる可能性があります。

 

 

(2)財政状態の分析

(資産)

 流動資産は、21,836百万円となり前連結会計年度末に比べ、3,131百万円、16.7%増加しました。(なお、現金及び預金の詳しい内容につきましては連結キャッシュ・フロー計算書をご参照ください。)

 固定資産は、20,469百万円となり前連結会計年度末に比べ、274百万円、1.3%減少しました。これは、主として投資有価証券の減少によるものであります。この結果、総資産は42,306百万円となり前連結会計年度末に比べ、2,857百万円、7.2%増加しました。

 

(負債)

 流動負債は、16,313百万円となり前連結会計年度末に比べ、1,891百万円、13.1%増加しました。これは、主として支払手形及び買掛金の増加によるものであります。

 固定負債は、6,680百万円となり前連結会計年度末に比べ、378百万円、5.4%減少しました。これは、主として長期借入金の減少によるものであります。この結果、負債合計は22,994百万円となり前連結会計年度末に比べ1,513百万円、7.0%増加しました。

 

(純資産)

 純資産合計は、19,311百万円となり前連結会計年度末に比べ、1,343百万円、7.5%増加しました。これは、主として利益剰余金の増加によるものであります。また、自己資本比率は前期に比べ0.1ポイント上昇し45.6%となりました。

 

(3)経営成績の分析

 当連結会計年度における経営成績の状況については、「1業績等の概要(1)業績」に記載のとおりであります。

 

(4)キャッシュ・フローの分析

 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については、「1業績等の概要(2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

(5)経営者の問題意識と今後の方針について

 昨今の食品業界においては、消費者の景気回復期待の高まりを背景に従来の低価格路線から軌道修正の動きが見られます。消費者のニーズは価格だけではなく、魅力的なメニューづくりなど、付加価値のあるものを求めているものと捉えております。

 このような環境下、さまざまな商材を取り揃えてメニューを提案する当社の事業は、引き続き拡大の余地があるものと考えており、お客様の業態ごとに細分化した分野別チームをつくり、深耕した対策の立案と実践を行うことで、更なる事業拡大に向けて取り組んでまいります。

 しかしながら、円高の進行、個人消費の鈍化等による企業収益の悪化が懸念される中、当社グループにおきましては、中期経営計画である『KENKO Five Code 2015-2017』を策定し、「5つの指針」に基づいた経営戦略を実践することにより、平成30年3月期の数値目標は連結売上高750億円、連結経常利益率5%としております。