第2 【事業の状況】

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 本文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、「食を通じて世の中に貢献する。」及び「心身(こころ・からだ・いのち)と環境」を企業理念、「サラダNo.1企業を目指す。」、「品質、サービスで日本一になる。」ことをグループ経営方針として掲げております。また、従業員の宣誓として「お客様と社員の幸せ作りの為に考え工夫する」、「資源と環境を大切にする」「成長を目指し果敢に行動する」という3つの誓いを立てております。関係者の皆様に満足いただける商品・サービスの提供を続けるとともに、安定した成長を持続できる経営基盤づくりに努めてまいります。

 

①地域社会や環境への貢献

 食品メーカーとしてまた食文化創造企業として、「心を豊かにする食品づくり」「身体にやさしい食品づくり」を進めるとともに、廃棄物の削減とリサイクルに努め、限りある資源を有効活用し、環境保全に積極的に取り組み地域社会及び国際社会に貢献してまいります。

②お客様ニーズへの対応

 当社は北海道から九州まで全国に広がる当社グループの製造・販売拠点を活かし、多様化、高度化するニーズにお応えし、安全で健康によい商品、新鮮でおいしい商品の供給に努め、多彩なメニュー提案を行い、自らの力で商品開発から生産・販売まで行ってまいります。

③惣菜(総菜)へのこだわり

 当社グループは「惣菜(総菜)」を主食とともに食べる様々なおかず(副食)ではなく、食卓の主役として惣菜を位置づけております。サラダに代表される洋惣菜、煮物に代表される和惣菜等を総称して「総菜」と位置づけ、「中食」市場の拡大傾向の中で「総菜」全般をお任せいただけるメーカーを目指してまいります。

 「総菜」の基本は家庭の味であり地域の味であります。子供から年配者まで「楽しく・おいしい食卓」を目指し、かつプロの味を皆様に喜んでいただけるメニュー作りを行ってまいります。

 

 今後はサラダのリーディングカンパニーとして経営資源を適正に配分しあらゆる面から企業価値の向上及びCSR活動の充実した実践を図ることによりお客様・株主の皆様に信頼され当社を取り巻く関係者皆様のご期待にお応えできるよう事業の拡大を推進してまいります

 

(2)中長期的な会社の経営戦略

 中期経営計画『KENKO Transformation Plan』におきましては、当社を取り巻く目まぐるしい環境の変化に迅速に対応する企業体制が求められており、企業価値向上と持続的な成長へ向け文字どおり、変革を推進してまいります。

 その変革のために4つのテーマとサステナビリティ方針を掲げております

 なお4つのテーマとサステナビリティ方針の詳細につきましては、「3 経営者による財政状態経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3)経営者の問題意識と今後の方針についてをご参照ください

 

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 新型コロナウイルス感染症の変異株による感染再拡大のリスクに加え、外国為替市場における急激な円安や原料価格の高騰、ウクライナ情勢などの地政学的リスクによる世界経済への影響も懸念され、景気は依然として先行き不透明な状況が続くものと思われます。

 また、食用油をはじめとした原料価格やエネルギーコストの高騰が大きな負担となり、食用油に関しては今後も上昇傾向にあるなど、引き続き厳しい状況が続いております。

 このような事業環境の中、当社グループにおきましては、生産効率の改善や固定費等の見直しのほか、コスト上昇要因を吸収するために価格改定を進めると共に、小容量商品の拡充などの商品ラインナップや販売チャネル拡充、またSNSなどを活用した認知度向上に向けたマーケティング戦略など、企業価値向上と持続的な成長に向けた変革に取り組んでまいります。

 

(4)目標とする経営指標

 当社グループは、劇的な変化を続ける経営環境に対応し、株主利益の増大と企業価値向上のためグループ全体の収益基盤及び財務体質の安定強化を図ってまいります。連結売上高、連結経常利益額を重要な経営指標と捉え、配当性向等の株主への利益還元につきましても、その維持・向上を目指しております。

 なお、2023年3月期につきましては、外国為替市場における急激な円安やウクライナ情勢などの地政学的リスク等、経済情勢が不透明な状態であることに加え、当社の主原料である食用油をはじめとする原料価格やエネルギーコストの動向など、現時点では当社グループの業績に与える影響額を算出することが極めて困難であることから、未定としております。今後、合理的に予測可能となった時点で速やかに公表いたします。

 

決算年月

2021年3月

2022年3月

2023年3月

連結売上高      (百万円)

68,502

75,647

未定

連結経常利益     (百万円)

2,050

1,622

未定

配当性向       (%)

22.6

22.9

未定

 

2 【事業等のリスク】

 

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、本文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営環境について

 当社グループは多品種の食品を取り扱っており、同業他社のみならず異業種との競争が益々激しくなっております。そのような環境の中、日照不足等の天候不順、鳥インフルエンザ、残留農薬等の食品の安全性・信頼性を揺るがす問題等により、売上高の減少に繋がり業績に影響を与える可能性があります。

 また、当社グループにおける製品の販売先の大半が日本国内であることから、国内景気の悪化及び市場規模の縮小、主要販売先における販売の不振や商品政策の変更等による需要の後退、地震等の自然災害、火災等の人的災害の発生による生産能力の低下等により、業績に影響を与える可能性があります。

 新型コロナウイルス感染症は、状況によっては、当社グループの生産工場を休止に追い込む危険性があります。この事態を回避すべく、在宅勤務の継続や国内外への出張の原則禁止、社内外の連絡や打合せ等は可能な限り電話、メール、WEB会議等を活用するなどの対応とあわせ、生産工場や受注部門は、従業員、お客様、関係者様等の安全・安心に最大限の配慮をし、感染予防策を徹底した上で供給体制を維持してまいりました。

 しかしながら、訪日外国人の大幅な減少や旅行・イベントの自粛などが売上高の減少要因となっております。

 

(2)原材料等購入価格の変動について

 当社グループの主要な原材料は食用油(大豆、菜種等)・卵・野菜であり、購入価格は内外の商品市場価格及び外国為替相場に大きく影響されます。市場価格の変動リスクのヘッジとしまして海外調達も含め産地分散、及び通年価格契約の実施等を行っておりますが、市場価格の変動が経営成績に影響を与える可能性があります。

 食用油に関しては、2021年度の大豆相場は前半は南米での生育遅れや豚肉生産回復による中国の大豆輸入の急回復、また温暖化対策として食用油のバイオディーゼルへの利用増大のため市況は上昇しており、2021年4月に最高値を更新していたカナダ菜種は夏季の大干ばつにより生産量が例年の6割程度にとどまり、相場高騰に拍車がかかっております。特に、ロシア・ウクライナのヒマワリ、菜種の輸出が停止し世界の油糧種子や食用油はさらに高騰している状況にあります。

 このような厳しい事業環境に対し、当社では2021年7月以降、価格改定を進めてまいりました。今後は原料価格高騰に対して、高付加価値商品の開発・導入をはじめとした対策を進めてまいります。

 

0102010_001.png

 

(3)製品の安全性について

 消費者の食品に対する安全性の関心が高まる中、当社グループは原材料の品質、生産工程等を厳格に管理し、製品の品質や異物混入等には万全の注意を払っております。

 万が一原材料や製造工程等に想定外の事態が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 これに対する品質管理の取組みとして、食品安全マネジメントシステム(FSSC22000等)、品質マネジメントシステム(ISO9001)、試験所及び校正機関の能力に関するマネジメントシステム(ISO17025)の取得、トレーサビリティシステムの導入等を行い、制度とシステムの充実を推進することで、品質保証と品質管理への万全な体制を取っております。

 

(4)物流の外部委託について

 当社グループの物流は、外部の専門企業に全面委託しております。委託先企業はそれぞれの条件に応じて複数存在しますが、その取引条件の変更や事故あるいは災害によるトラブル発生の場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(5)情報システムについて

 当社グループでは、基幹系システムにより管理している生産・販売・物流・会計等の重要な情報を災害対策を施した外部データセンターに保管するとともに、紛失や改ざん等を防止するため、情報管理体制の徹底やシステム障害等に対する保守・保全等のセキュリティ対策を講じております。

 しかしながら、地震等の自然災害をはじめ、予測の範囲を超える事象によりシステム障害等が発生した場合、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 また、サイバー攻撃に対しては、セキュリティ関連システムの導入と共に社員に対する教育・研修等を進めるなど、予防・検知・発生時対策を実施しております。

 しかしながら、これらの対策にもかかわらずサイバー攻撃等により重要な情報が外部に漏洩した場合には、取引先等の関係者に損害を発生させる場合があり、また、その信用の低下等から、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(6)金融情勢の変動について

 当社グループの資金調達は、設備投資計画に基づき必要な資金を長期借入金及び割賦契約により行っております。金利変動リスクを回避するために固定レートによる調達を行っておりますが、金融情勢に大幅な変動が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響する可能性があります。

 

(7)固定資産の減損について

 当社グループは、土地、建物、機械装置等の様々な資産を所有しております。資産の新規取得にあたりましては、各関連部署が連携し投資効果、回収可能性を徹底的に検証・検討しており、職務権限規程に基づき決裁を受けております。また、継続して有効性の確認を行い、固定資産の保全と有効活用に努めております。

 しかしながら、外部環境の急激な変化に伴い、時価の下落や収益性の低下等により投資額の回収が見込めなくなった場合、減損損失を計上する可能性があり、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 また、海外の持分法適用関連会社に対する投資に関しましても同様に、業績の悪化等により回収

可能価額が帳簿価額を下回る場合には、減損損失を計上する可能性があります。

 

(8)労務について

 当社グループは、正社員に加えてパートナー社員、アルバイト等も受注業務及び生産業務等に従事しており、勤務者の就業等に関する法律の改正等が行われた場合には費用が変動する可能性があり、業績に影響を与える可能性があります。

 

(9)中期経営計画について

 当社グループは、更なる飛躍を目指して中期経営計画を策定しましたが、取引先の業況及び経済情勢などの事業環境に大幅な影響を与える変動が発生し、中期経営計画策定時の前提と異なった場合は目標数値を達成できない可能性があります。

 またサステナビリティ方針に関しても事業環境に大幅な影響を与える変動が発生し中期経営計画策定時の前提と異なったことにより目標数値等を達成できない場合には取引先等関係者からの信用低下と共に業績及び財政状態に影響を与える可能性があります

 

(10)気候変動について

 地球温暖化等による気候の変動は、原材料となる農作物等の調達に影響を及ぼすのみならず、生産設備の被害を甚大化させ、操業停止やサプライチェーンが寸断するなど生産調達活動そのものに多大な影響を及ぼし、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループにおきましては気候変動などの環境問題への対応を重要課題と捉え2021年4月よりスタートさせたサステナビリティ方針ではその原因とされる温室効果ガス削減について

CO₂を2030年度までに2019年度対比原単位で50%削減する目標を掲げ代替フロンへの切り替え等の取組みを進めております

 また気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD:Task Force on Climate-related Financial Disclosures)が提言しております4つの開示要素(ガバナンス戦略リスク管理指標と目標)に対しては気候変動が当社グループに与える影響を分析し対策について検討を進めております

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度(2021年4月1日から2022年3月31日まで)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症対策として9月末まで続いた緊急事態宣言などの行動制限が10月以降に解除されたことにより、一旦は飲食や旅行などのサービス消費が持ち直したものの、2022年1月以降はオミクロン株の感染が拡大し、まん延防止等重点措置が発令されるなど、経済社会活動は再び制限されることとなりました。また、食用油の主原料となる大豆に関しては、北米地域の乾燥天候による減収やバイオ燃料の需要拡大によって食料向けとの競合が発生し、さらには資源価格の大幅な高騰により急激に物価が上昇する状況が続いております。

 

 このような事業環境の中、当社グループにおきましては、次の成長へ向けて当連結会計年度を初年度とする中期経営計画『KENKO Transformation Plan』をスタートさせております。この中期経営計画は、前中期経営計画のCSV経営の考え方を継続し、社会と企業の共存を目指すために「企業価値の向上と持続的な成長に向けた変革」を基本方針とし、4つのテーマ及びサステナビリティ方針を軸に取組みを進めております。

 

(イ)財政状態の状況

(資産)

 流動資産は、27,868百万円(前連結会計年度比1,551百万円の増加、5.9%増)となりました。これは主に売掛金が940百万円増加し、商品及び製品が267百万円増加、受取手形が11百万円増加したこと等によるものであります。

(なお、現金及び預金の詳しい内容につきましては連結キャッシュ・フロー計算書をご参照くだささい。)

 固定資産は、33,892百万円(前連結会計年度比2,110百万円の減少、5.9%減)となりました。これは主に機械装置及び運搬具(純額)が1,754百万円減少、建物及び構築物(純額)が694百万円減少したことによるものであります。この結果、総資産は61,760百万円(前連結会計年度比559百万円の減少、0.9%減)となりました。

 

(負債)

 流動負債は、16,068百万円(前連結会計年度比1,064百万円の増加、7.1%増)となりました。

これは主に買掛金が1,407百万円増加したことによるものであります。

 固定負債は、9,153百万円(前連結会計年度比2,584百万円の減少、22.0%減)となりました。これは主に長期借入金が1,675百万円減少、長期未払金が483百万円減少したことによるものであります。この結果、負債合計は25,221百万円(前連結会計年度比1,520百万円の減少、5.7%減)となりました。

 

(純資産)

 純資産合計は、36,539百万円(前連結会計年度比961百万円の増加、2.7%増)となりました。これは主に利益剰余金の増加によるものであります。この結果、自己資本比率は59.2%(前連結会計年度比2.1ポイント増)となりました。

 

0102010_002.png

 

(ロ)経営成績の状況

(売上高)

 売上高につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため飲食店などの休業や営業時間短縮、また酒類の提供禁止など行動制限の厳格化等に伴う売上高の減少要因はありましたが、前連結会計年度と比べその影響は軽微なものにとどまりました。また、ファストフード向けの売上が引き続き好調で推移したことやマヨネーズ類等の価格改定などにより、前連結会計年度比で増収となりました。

 

(利益)

 利益につきましては、原料価格の更なる高騰による大幅なコストの増加に対して、価格改定に加えて工場の原価低減をはじめとした全社的な経費削減の取組みを進めてまいりましたが、前連結会計年度比で減益となりました。

 

 

 当連結会計年度における連結売上高は75,647百万円(前連結会計年度比7,144百万円の増加、10.4%増)、連結営業利益は1,616百万円(前連結会計年度比359百万円の減少、18.2%減)、連結経常利益は1,622百万円(前連結会計年度比428百万円の減少、20.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,211百万円(前連結会計年度比246百万円の減少、16.9%減)となりました。

 

 なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しております。

 詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。

 

0102010_003.png

 

 

(調味料・加工食品事業)

 前連結会計年度における新型コロナウイルス感染症拡大による大幅な落ち込みから回復が進み、各商品群いずれも前連結会計年度比で増収となりました。各商品群における主な内容は次のとおりであります。サラダ・総菜類につきましては、主力商品の1kg形態のポテトサラダが外食向けなどで売上の回復が進んだことや、ファストフード向けのプロモーション品に採用されたことにより増収となりました。タマゴ加工品につきましては、大手製パンメーカーやコンビニエンスストア向けのタマゴサラダが増加したこと、また厚焼き卵が外食チェーンやコンビニエンスストアで採用されたことにより増収となりました。 マヨネーズ・ドレッシング類につきましては、中期経営計画のテーマの一つである「BtoBtoC」に基づいたミドルサイズ商品やテイクアウト需要への対応に加えて、7月から進めておりますマヨネーズ類の価格改定効果等により増収となりました。

 この結果、当連結会計年度におけるセグメント売上高は57,552百万円(前連結会計年度比5,940百万円の増加、11.5%増)、セグメント利益は1,887百万円(前連結会計年度比270百万円の増加、16.7%増)となりました。

 

(総菜関連事業等)

 2018年より稼働を開始した株式会社ダイエットクック白老及び株式会社関東ダイエットクック神奈川工場は、コロナ禍における中食需要の高まりも寄与して売上高は順調に拡大し、利益も大幅に改善しております。

 この結果、当連結会計年度におけるセグメント売上高は17,232百万円(前連結会計年度比1,175百万円の増加、7.3%増)、セグメント利益は984百万円(前連結会計年度比442百万円の増加、81.6%増)となりました。

 

0102010_004.png

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、12,441百万円(前連結会計年度比56百万円の増加)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、3,757百万円(前連結会計年度比1,446百万円の減少)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益1,754百万円、減価償却費2,797百万円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、419百万円(前連結会計年度比169百万円の増加)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出226百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、3,281百万円(前連結会計年度比304百万円の減少)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出1,725百万円、割賦債務の返済による支出906百万円によるものであります。

 

0102010_005.png

 

③生産、受注及び販売の実績

 

(イ)生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

調味料・加工食品事業

57,852

12.8

総菜関連事業等

17,020

7.3

報告セグメント計

74,873

11.5

その他

668

6.5

合計

75,541

11.4

(注)金額は販売価格によっております。

 

(ロ)受注実績

 当社グループは販売計画に基づいて生産計画をたて、これにより生産しているため、受注生産を行っておりません。

 

(ハ)販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

調味料・加工食品事業

57,552

11.5

総菜関連事業等

17,232

7.3

報告セグメント計

74,785

10.5

その他

861

3.4

合計

75,647

10.4

(注)1.上記の金額にはセグメント間取引の金額は含まれておりません。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

ベンダーサービス株式会社

8,053

11.8

8,700

11.5

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産・負債の報告金額及び報告期間における収益・費用の報告金額に影響する見積り、判断及び仮定を必要としております。過去の実績や状況を踏まえ合理的と考えられる様々な要因に基づき、継続的に見積り、判断及び仮定を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの経営成績に影響を与える大きな要因としては、市場動向、原材料費動向、人財動向、品質管理の状況などがあげられます。

 

(市場動向)

 当社グループにおける新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、感染拡大防止のため飲食店などの休業や営業時間短縮、また酒類の提供禁止などの行動制限の厳格化等に伴う売上高の減少要因はありましたが、前連結会計年度と比べその影響は軽微なものにとどまりました。

 サラダ・総菜類につきましては、主力商品の1kg形態のポテトサラダが外食向けなどで売上の回復が進んだことや、ファストフード向けのプロモーション品に採用されたことにより増収となりました。タマゴ加工品につきましては、大手製パンメーカーやコンビニエンスストア向けのタマゴサラダが増加したこと、また厚焼き卵が外食チェーンやコンビニエンスストアで採用されたことにより増収となりました。

 一方で、連結子会社の事業である総菜関連事業は、コロナ禍における中食需要の高まりも寄与して売上高は順調に拡大しました。

 

(原材料費動向)

 当社グループの主要な原材料は食用油(大豆、菜種等)・卵・野菜であり、購入価格は内外の商品市場価格及び外国為替相場に大きく影響されます。

 食用油に関しては、2021年度の大豆相場は前半は南米での生育遅れや豚肉生産回復による中国の大豆輸入の急回復、また温暖化対策として食用油のバイオディーゼルへの利用増大のため市況は上昇しており、2021年4月に最高値を更新していたカナダ菜種は夏季の大干ばつにより生産量が例年の6割程度にとどまり、相場高騰に拍車がかかっております。特に、ロシア・ウクライナのヒマワリ、菜種の輸出が停止し世界の油糧種子や食用油はさらに高騰している状況にあります。

 

(人財動向)

 当社グループは、市場環境変化の速度、多様化する顧客ニーズに対応する為には、更なる社内環境整備と人財育成、そして、様々な視点・経験・見識を確保するために多様な人財の管理職・中核人財登用が必要と考えております。 異なる価値観・文化を理解し、受け入れ、年齢、国籍、性別、性的指向、障がいの有無等に関係なく、公平な雇用と従業員へのキャリア機会の提供等を進め、さまざまなアイディアを出し合いながら社会価値を創造しイノベーションを創出できる社内環境の整備やチーム、人財の育成を進めます。

 

(品質管理の状況)

 当社グループの取り扱う商品・サービスは食品衛生法、食品表示法、JAS法等による定めがあり、法令を遵守しなければなりません。また、消費者の食品に対する安全性への関心が高まる中、当社グループは品質管理の徹底と万全の体制をとっておりますが、現状の品質体制をより高度化する取組みを行ってまいります。

 

 

資本の財源及び資金の流動性については、以下のとおりであります。

 

(イ)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。

 

(ロ)資金需要

 当社グループの資金需要は運転資金需要と投資資金需要であります。

運転資金需要の主なものは、原材料仕入などの製造に関わる費用、物流費などの販売費等によるものであります。また、投資資金需要としましては、工場設備投資、海外事業展開への投資、システム投資によるものであります。

 

(ハ)財務政策

 当社グループは、運転資金を内部資金より充当しておりますが、新型コロナウイルス感染症により手元流動性に影響が出ると想定される場合には、従前より資金調達枠として確保している特別当座貸越による調達のほか、コミットメントラインや政府による資金繰り支援融資とあわせて外部からの調達を検討してまいります。なお、当連結会計年度末の特別当座貸越による借入実行残高はありません。

 設備資金につきましては、設備投資計画に照らして、必要な資金を銀行借入及び割賦契約により行っておりますが、償還期間等を勘案しつつ有利子負債の圧縮にも努めております。資金調達コストや金利リスクの低減のため、金利変動リスクを回避するために、調達手段として長期借入金、固定金利等での調達を基本としております。

 また、資本の配分に関しては、株主還元、従業員還元、内部留保(成長資金確保)において適正なバランスで配分することを基本としております。

 

(3)経営者の問題意識と今後の方針について

 新型コロナウイルス感染症拡大防止に伴う緊急事態宣言や外出自粛等により、コンビニエンスストアや外食産業における店舗運営、テレワークによる生活スタイルの変化により食を取り巻く環境は大きく変化しました。

 また、足元では新型コロナウイルス感染症の新規感染者も減少傾向にあり、社会経済活動も正常化されつつあります。このように急速に変化する環境に柔軟に対応するべく、当社グループは以下を重要課題と認識し、企業体制の再構築を図ってまいります。

 

 ・Withコロナ、Afterコロナへの対応

 ・基盤事業の継続成長

 ・未来につながる新たな事業の検討・模索

 ・ESG、SDGsを意識したサスティナブルな企業経営

 ・グローバル化への対応・推進

 ・DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進

 

 これら課題解決にチャレンジすべく、中期経営計画『KENKO Transformation Plan』として、次の4つのテーマに取り組んでおります。

 

<4つのテーマ>

 ①BtoBtoC

  消費者の皆様に当社を直接知っていただく機会を増やす

 ②イノベーション

  将来の地球環境を見据え、環境保全を意識した中からNew KENKOを創り出す

 ③構造改革

  基盤事業の成長を目指すための改革実行

 ④グローバル

  グローバル事業の基盤強化

 

 生活様式の変化を新たな事業チャンスと捉え、4つのテーマとサスティナビリティ方針を軸に事業活動を進めております。

 特に、持続可能な社会の実現は、全世界の共通目標です。当社グループも、環境・社会・健康に貢献し、持続可能な社会の実現と人々の健康・幸せに向けてしっかり貢献してまいりたいと考えております。

 

<サステナビリティ方針>

 

①方針と課題

  当社グループでは、これまで「食を通じて世の中に貢献する。」及び「心身(こころ・から

 だ・いのち)と環境」の企業理念のもとに企業の社会的責任を果たすべくCSR活動において

 様々な取組みを進めてまいりました。

  今後はこの時代の変化にあわせ、持続可能な社会の実現に向けて環境、社会、健康への貢献の

 指標としてケンコーマヨネーズグループのサステナビリティ方針を定め、温室効果ガス、原料、

 容器・包材、健康、人財、の5つの課題に取り組み、持続可能な開発目標(SDGs)と連動

 し、中・長期目標として取り組んでまいります。

 

②5つの課題の取組み

(ア)温室効果ガス

   CO₂やフロンをテーマにその削減に向けた取組みを進めてまいります。生産工場や物流

  を切り口に、温室効果ガス削減につながる取組みを進めてまいります。

(イ)原料

   食品メーカーとして食品ロスの削減は、使命感を持って解決しなければならない課題として

  とらえております。当社の商品開発力を生かし、食品ロスの削減につながる商品の開発を進め

  るほか環境負荷が少ない原料や、持続可能につながる原料の導入に向けた取組みを進めてまい

  ります。

(ウ)容器・包材

   環境に配慮した資材の選択、社会問題となっているプラスチック使用量の削減に向けた取組

  みを加速してまいります。

(エ)健康

   商品を切り口にすべての人々の健康、ヘルスケアに寄与できる商品開発を進めてまいりま

  す。社名と同じく健康につながる商品の開発に取り組み、料理教室や子供たちへの食育活動、

  取引先様への勉強会なども積極的に進めてまいります。

(オ)人財

   コロナ禍においての働き方や生活スタイルの変化への対応を進め、従業員のワークライフバ

  ランスの向上を目指してまいります。

 

③目標

  温室効果ガス削減は2019年度対比原単位で、CO₂排出量を2023年度△3%、2030年度

 △50%、2050年度までに△100%を目指します。

  代替フロンは2023年度までに代替冷媒への切り替えを推進し、2030年度までにオゾン層を破壊

 する成分が多く含まれるフロンガスR22冷媒の撤廃、2050年度までに自然冷媒100%導入を目指

 します。

  持続可能な包装資源の活用として、2023年度までは包材・資材の軽量化に取り組んでまいりま

 す。以降リサイクル可能素材の活用を進め、2030年度には全製品の60%の品目で活用、2050年度

 にはすべての製品で使用を目指します。

  廃棄物削減では加工ロスの削減を進めてまいります。2019年度対比原単位で2023年度△5%、

 2050年度には△30%を目指してまいります(目標は、社会環境変化に応じて見直してまいりま

 す)。

 

0102010_006.png

 

0102010_007.png

 

4 【経営上の重要な契約等】

株主間協定

契約締結先

内容

出資比率

合弁会社名

設立年月

三井物産株式会社

米国において中食市場への参入を行うための合弁事業

当社       20%

三井物産株式会社 80%

MKU Holdings,Inc.

2018年11月

 

 

5 【研究開発活動】

 当社グループの調味料・加工食品事業では、約70名の開発人員が、原材料や素材に関する研究やマヨネーズ・ドレッシング類、サラダ・総菜類、タマゴ加工品等の各カテゴリー別の商品開発、当社商品を使ったメニュー開発に取り組んでおります。

 お客様の使用用途に応じた付加価値や機能性の研究を進め、多くの技術とノウハウを蓄積するとともに、既存の常識にとらわれず「あったらいいな」を形にする新しい発想の商品を開発しています。さらには、ベーカリー、外食、中食、給食などの各業態、業種ごとのメニュー開発を進めており、当社商品を使用したおいしさの提案に加え、お客様側でのオペレーションの簡略化、品質向上、原価低減などプラスアルファでお役立ちできる提案を行っております。

 これらは製法開発、健康訴求商品の開発にも対応する組織となっており、お客様のニーズに対応できるだけでなく、より効率の良い商品開発体制の確立と高付加価値商品の開発及び技術レベルの向上に努めております。

 以上の活動による当連結会計年度の調味料・加工食品事業に係る研究開発費は380百万円となっております。