当連結会計年度におけるわが国の経済は、企業業績の改善や雇用情勢の改善等、景気は緩やかな回復基調が続きましたが、英国の欧州連合(EU)離脱や北朝鮮問題、米国との貿易問題など海外の政治経済面での不安定な要因もあり、景気の先行きは依然として不透明なまま推移いたしました。
当社グループを取り巻く市場環境も、消費者の生活防衛意識の高まりから、節約志向、低価格志向が恒常化している一方、当社の主要原材料である原料海苔は、収穫量の減少による品薄感から仕入価格の高騰が続いており、当連結会計年度においても、漁期開始当初から仕入価格は更に高騰し、引き続き大変厳しい経営環境で推移いたしました。
このような状況のもと、当社では原料海苔仕入価格高騰によるコスト増を吸収するべく家庭用海苔製品等の価格改定を実施するとともに、販売促進費を中心とした経費削減に注力し、経営効率の向上に努めてまいりました。
その結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は16,672百万円(前期比0.8%増)となりました。利益面におきましては、営業利益は205百万円(前期比20.3%増)、経常利益は214百万円(前期比17.0%増)と増益となりましたが、当社関西物流センターの一部解体工事に伴い固定資産除却損を特別損失に計上したことから、親会社株主に帰属する当期純利益は90百万円(前期比21.2%減)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
(食品製造販売事業)
売上高を品目別に分類しますと、家庭用海苔は、原料海苔仕入価格の高騰により一部製品価格の値上げを実施したことなどによる販売数量の減少により、6,504百万円(前期比2.0%減)となりました。進物品につきましては、ギフト市場の不振により、1,449百万円(前期比7.2%減)となりました。ふりかけ等につきましては、新製品の寄与により、3,476百万円(前期比4.2%増)となりました。業務用海苔につきましては、既存取引先での販売が好調に推移したことや新規取引先の開拓等により、5,193百万円(前期比5.7%増)となりました。その他は、35百万円(前期比57.8%減)となりました。
以上の結果、食品製造販売事業の売上高は16,658百万円(前期比0.8%増)、営業利益は197百万円(前期比18.0%増)となりました。
(不動産賃貸事業)
不動産賃貸事業の売上高は、14百万円(前期比41.4%増)となり、営業利益は7百万円(前期比147.4%増)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて440百万円減少し、868百万円となりました。
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は629百万円(前連結会計年度末は329百万円の収入)となりました。これは主に原料海苔の仕入価格の高騰によるたな卸資産の増加額856百万円(前連結会計年度比630百万円増)、売上債権の増加額195百万円(前連結会計年度末は53百万円の減少)、法人税等の支払額94百万円(前連結会計年度末は法人税等の還付額65百万円)、役員退職慰労引当金の減少額62百万円(前連結会計年度末は11百万円の増加)の支出があった一方、仕入債務の増加額335百万円(前連結会計年度末は55百万円の減少)、税金等調整前当期純利益169百万円(前連結会計年度比25百万円減)、減価償却費120百万円(前連結会計年度比1百万円増)の収入があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は259百万円(前連結会計年度末は16百万円の支出)となりました。これは主に定期預金の減少額400百万円があった一方、有形固定資産の取得による支出123百万円(前連結会計年度比53百万円増)があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は75百万円(前連結会計年度比0百万円減)となりました。これは主に配当金の支払額75百万円(前連結会計年度比0百万円減)があったことによるものであります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
生産高(千円) |
前年同期比(%) |
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食品製造販売事業 |
家庭用海苔 |
4,295,413 |
102.5 |
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進物品 |
830,825 |
89.5 |
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ふりかけ等 |
1,952,757 |
105.7 |
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業務用海苔 |
4,349,332 |
106.3 |
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その他 |
10,829 |
24.5 |
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計 |
11,439,157 |
103.0 |
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合計 |
11,439,157 |
103.0 |
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(注) 上記金額は、製造原価によっております。また、上記金額には消費税等は含まれておりません。
当社グループは見込生産方式を採っておりますので、該当事項はありません。
当連結会計年度における販売実績をセグメント別に示すと次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
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食品製造販売事業 |
家庭用海苔 |
6,504,857 |
98.0 |
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進物品 |
1,449,033 |
92.8 |
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ふりかけ等 |
3,476,694 |
104.2 |
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業務用海苔 |
5,193,052 |
105.7 |
|
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その他 |
35,080 |
42.2 |
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計 |
16,658,718 |
100.8 |
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不動産賃貸事業 |
計 |
14,122 |
141.4 |
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合計 |
16,672,840 |
100.8 |
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(注) 1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2 主な相手先別の販売実績及びそれぞれの総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
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相手先 |
前連結会計年度 (自 平成27年10月1日 至 平成28年9月30日) |
当連結会計年度 (自 平成28年10月1日 至 平成29年9月30日) |
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金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
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三菱商事㈱ |
5,943,187 |
35.9 |
6,017,014 |
36.1 |
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伊藤忠商事㈱ |
3,554,570 |
21.5 |
3,544,417 |
21.3 |
当社グループを取り巻く市場環境は、消費者の生活防衛意識の高まりから、依然として節約志向、低価格志向が続き、大変厳しい環境が続くものと想定されます。
このような状況の中、当社グループといたしましては、原料海苔仕入価格の高騰に対処するべく、引き続き製造コストや販売促進費を中心とした経費の削減に注力するとともに、消費者ニーズに対応した新製品の開発、積極的な販売活動を展開し、売上目標・利益目標の達成と経営効率の向上に向けての努力を続けてまいります。今後とも「消費者的視点にたった経営」を経営理念として、優れた価値ある製品を提供し、どのような環境の変化にも対応できる販売競争力のある強固な企業体質の確立と経営効率の向上を図ってまいります。
施策といたしましては、中期経営戦略として以下の5点を掲げております。
① 多様化、個性化する消費者の支持を得られる新製品の開発を強力に推進していくこと。
② 新販路、新しいマーケットの更なる開拓強化を推し進めていくこと。
③ 平成12年に全工場・全製造品目で「ISO9002」の認証を取得、平成15年に「ISO9001:2000年版」の認証を取得、平成21年には「ISO9001:2008年版」の認証を取得いたしましたが、今後も更に製品の安全性、品質の安定性、顧客への安心感を高めていくこと。
④ 生産性の向上と全社的経費削減を継続して実行していくこと。
⑤ 中国をはじめとする海外マーケットを開拓すること。
以上を積極的に取り組み、強固な企業体質の確立と業績の向上に邁進してまいる所存であります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。なお、文中には将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 主要原材料の仕入について
当社の主要原材料である原料海苔は、海産物であるため生産地の天候や海況により収穫量が左右され、仕入価格が変動することがあり、当社の業績に影響を与える可能性があります。
なお、原料海苔はおおよそ11月から3月にかけて収穫され、その時期に約1年分の使用量を仕入れる必要があり、その仕入資金として一時的に金融機関からの借入金が発生しますが、期中において全額返済しております。
また、現在海苔は輸入制限品目に指定され、海外からの輸入(現在、海外の主な生産国は韓国、中国であります。)は制限されておりますが、将来的に輸入枠が拡大あるいは撤廃されることも考えられます。その場合、国内産との競合により、仕入価格・販売価格に影響を与える可能性があります。
(2) 製品の安全性について
当社では、安全・安心な製品を安定的に提供することを第一と考え、ISO9001の認証を取得するなど品質管理の強化に努めており、原材料・製品の検査体制の強化にも取り組んでおります。しかし、予見不可能な原因により製品の安全性に疑義が生じ、製品回収や製造物責任賠償が生じた場合は、当社の業績に影響を与える可能性があります。
(3) 海外事業におけるリスクについて
中国をはじめとする海外での販路開拓を目的に、平成25年3月に子会社「大森屋(上海)貿易有限公司」を設立いたしましたが、現地における政情不安や国際紛争の発生、法的規制や商習慣の違い等に起因する予測不能な事態が発生した場合、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
特記すべき事項はありません。
当社グループの研究開発活動は、「消費者的視点に立った製品づくり」という企業理念のもとに、「消費者の健康を考えた製品」の開発を基本方針として、研究開発及び品質管理等の分野において、積極的に課題に取り組んでおります。
当連結会計年度は、当社グループの経営資源を活用できる分野であるふりかけ・お茶漬け市場への積極的な商品展開を進め、また、新カテゴリーへの参入を考え、市場分析や消費者調査等様々な調査を行うなど、商品化に向けての開発活動を進めてまいりました。
当連結会計年度における新製品としましては、平成29年2月に博多明太子で有名な株式会社かねふくとコラボレーションして、ピリッと辛くて旨味たっぷりの「かねふく明太子ふりかけ」「かねふく明太子茶漬」を発売し、ご好評をいただいております。また、スポーツ活動をしている中高生がエネルギー不足にならないために行う補食に着目し、ビタミンB1やBCAAなどの栄養素を含んだおにぎりを簡単に作ることができる「スポめし野菜ミックス」「スポめしとりそぼろミックス」も発売いたしました。
平成29年8月には、日本有数のキャンディーメーカーであるノーベル製菓株式会社とコラボレーションし、濃厚な梅干しのしょっぱさが楽しめる「男梅ふりかけ」「男梅茶漬」を発売いたしました。「男梅ふりかけ」は、当社得意先で実施されたフードグランプリにて加工食品部門で1位に選ばれるなど非常に高い評価を受けており、発売後も順調な売れ行きを示しております。また、高齢化社会になり、血圧を気にしている人が増え、それに伴い減塩商品の需要が高まっており、当社の主力商品である「しじみわかめスープ」の塩分を25%カットした「しじみわかめスープ減塩ファミリータイプ」を発売いたしました。
研究活動としましては、崇城大学(熊本県)と共同で、海苔が持つ免疫機能を高める効果に着目しその効果を科学的に検証しており、海苔の持つ免疫賦活作用のメカニズム解明を進めています。今後、その成果を利用した健康食品などの発売を目指しております。
当連結会計年度に支出いたしました研究開発費は43百万円であります。(すべて食品製造販売事業に係るものであります。)
(1) 財政状態
① 資産、負債及び純資産の状況
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて308百万円増加し、12,462百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べて259百万円増加し、9,667百万円となりました。これは主に、たな卸資産が857百万円、受取手形及び売掛金が201百万円、その他(流動資産)が27百万円、繰延税金資産が13百万円それぞれ増加した一方、現金及び預金が840百万円減少したことによるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて48百万円増加し、2,794百万円となりました。これは主に、投資有価証券が64百万円、有形固定資産が35百万円それぞれ増加した一方、繰延税金資産が41百万円減少したことによるものであります。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べて316百万円増加し、2,245百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が388百万円、未払金が24百万円それぞれ増加した一方、その他(流動負債)が82百万円減少したことによるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて76百万円減少し、505百万円となりました。これは役員退職慰労引当金が62百万円、退職給付に係る負債が14百万円それぞれ減少したことによるものであります。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて68百万円増加し、9,711百万円となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金が34百万円、退職給付に係る調整累計額が16百万円、利益剰余金が14百万円それぞれ増加したことによるものであります。
② 資金の状況
当社グループの資金の状況は、営業活動により使用した現金及び現金同等物(以下「資金」という。)が629百万円、投資活動により得られた資金が259百万円、財務活動により使用した資金が75百万円となったことにより、当連結会計年度の資金残高は、868百万円となりました。
なお、各キャッシュ・フローの増減要因については、第2〔事業の状況〕1〔業績等の概要〕(2) キャッシュ・フローの状況に記載しております。
(2) 経営成績
① 売上高
当連結会計年度における売上高は16,672百万円となり、前連結会計年度と比較して132百万円の増加(前連結会計年度比0.8%増)となりました。品目別の状況につきましては、第2〔事業の状況〕1〔業績等の概要〕(1) 業績に記載しております。
② 売上原価及び売上総利益
売上原価は、前連結会計年度と比較して325百万円増加(前連結会計年度比2.9%増)し、11,434百万円となりました。売上原価率は68.6%(前連結会計年度67.2%)となりました。
この結果、売上総利益は5,238百万円となり、前連結会計年度と比較して192百万円減少(前連結会計年度比3.5%減)いたしました。
③ 販売費及び一般管理費及び営業利益
販売費及び一般管理費は5,033百万円となり、前連結会計年度と比較して226百万円減少(前連結会計年度比4.3%減)いたしました。主な内訳は販売促進費3,548百万円、給料手当485百万円、運賃371百万円、法定福利費87百万円であります。
この結果、営業利益は205百万円となり、前連結会計年度と比較して34百万円増加(前連結会計年度比20.3%増)いたしました。
④ 営業外損益及び経常利益
営業外収益は前連結会計年度と比較して2百万円減少(前連結会計年度比19.1%減)し12百万円となりました。営業外費用は前年結会計年度と比較して0百万円増加し、2百万円(前連結会計年度比24.1%増)となりました。
この結果、経常利益は214百万円となり、前連結会計年度と比較して31百万円の増加(前連結会計年度比17.0%増)となりました。
⑤ 特別損益及び税金等調整前当期純利益
特別利益は前連結会計年度と比較して15百万円減少(前連結会計年度比99.7%減)し0百万円となりました。
特別損失は当社関西物流センター(兵庫県西宮市)の倉庫の一部の用途変更に伴い、建物等の解体撤去費用29百万円及び残存簿価の除却損15百万円を固定資産除却損に計上したことなどにより、前連結会計年度と比較して41百万円増加(前連結会計年度比1,199.1%増)し、45百万円となりました。
この結果、税金等調整前当期純利益は169百万円となり、前連結会計年度と比較して25百万円の減少(前連結会計年度比13.3%減)となりました。
⑥ 法人税等及び親会社株主に帰属する当期純損益
法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額を合わせた法人税等合計は、前連結会計年度と比較して1百万円減少し、78百万円(前連結会計年度比1.9%減)となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比較して24百万円減少し、90百万円(前連結会計年度比21.2%減)となりました。