第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当事業年度におけるわが国経済は、政府及び日銀による経済政策を背景に、緩やかな景気回復基調が続きましたが、中国経済の鈍化、英国のEU離脱問題、米国大統領選挙、為替相場の動向及び消費税率引上げの延期等により、依然として先行きに不透明感を残す状況で推移しました。

食品業界、特に即席めん業界では、消費者の生活防衛意識は変わらず、低価格志向が続くことで競争は激しさを増し、また、雇用の改善に伴う人手不足・労働コストの上昇等もあり、厳しい経営環境が継続しました。

このような状況の中で、当社は主力製品である棒ラーメンや皿うどんの販売拡大を目指すとともに、コスト削減を含む経営効率化に取り組んでまいりました。

その結果、販売拡大策の浸透により、特に皿うどんの販売が堅調に推移するとともに、震災による需要増もあり、カップめん等の販売も増加し、売上高は7,973百万円(前年同期比2.0%増)となりました。

また、損益面につきましては、売上増加に加え、原材料費及び製造経費の低減等により、営業利益は374百万円(前年同期比40.8%増)、経常利益は412百万円(前年同期比42.5%増)、当期純利益は408百万円(前年同期比37.2%増となりました。

 

                          <当事業年度中の新発売製品>

平成28年8月

 

棒ラーメン

 

一幸舎監修棒ラーメン

 

 

皿うどん

四海樓監修長崎皿うどん

11月

 

カップめん

 

縦型マルタイラーメン

平成29年1月

 

カップめん

長崎ちゃんぽん

3月

 

皿うどん

パリパリサラダ麺

 

 

皿うどん

太麺皿うどん

 

                           (※印はリニューアル発売製品)

 

主要製品別の売上状況は以下のとおりであります。

(棒ラーメン)

海外への販売が増加となり、売上高は2,770百万円(前年同期比0.3%増)となりました。

(皿うどん)

家庭用の長崎皿うどんやサラダ用の揚げめんの販売好調で、売上高は2,032百万円(前年同期比6.9%増)となりました。

(カップめん)

平成28年4月に発生いたしました熊本地震による需要増もあり、カップめんの売上高は2,742百万円(前年同期比0.6%増)となりました。

(2)キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ420百万円増加し、資金残高は1,762百万円となりました。

 

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。


(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は648百万円となり、前年同期と比べ109百万円増加しました。これは主に仕入債務の増減額が110百万円、減価償却費が69百万円減少したものの、売上債権の増減額が281百万円増加したこと等によるものであります。


(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は131百万円となり、前年同期と比べ96百万円増加しました。これは主に有形固定資産の取得による支出が98百万円増加したこと等によるものであります。


(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は95百万円となり、前年同期とほぼ同額となりました

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

当社は、単一セグメントであるため、当事業年度の生産実績を生産品目別に示すと、次のとおりであります。

生産品目別

当事業年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

 前年同期比(%)

棒ラーメン(千円)

2,847,236

1.4

皿うどん(千円)

2,036,844

5.9

カップめん(千円)

2,816,041

5.7

袋めん(千円)

389,977

△3.2

その他(千円)

40,851

△0.8

合計(千円)

8,130,951

3.7

(注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)受注状況

当社は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。

(3)販売実績

当社は、単一セグメントであるため、当事業年度の販売実績を販売品目別に示すと、次のとおりであります。

販売品目別

当事業年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

 前年同期比(%)

棒ラーメン(千円)

2,770,304

0.3

皿うどん(千円)

2,032,674

6.9

カップめん(千円)

2,742,556

0.6

袋めん(千円)

394,711

2.3

その他(千円)

33,609

△10.2

合計(千円)

7,973,857

2.0

(注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前事業年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

当事業年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

加藤産業株式会社

1,868,806

23.9

1,938,527

24.3

株式会社日本アクセス

1,016,334

13.0

974,838

12.2

三井食品株式会社

702,675

9.0

821,041

10.3

国分グループ本社株式会社

833,610

10.7

805,130

10.1

三菱食品株式会社

802,479

10.3

798,219

10.0

合計

5,223,905

66.9

5,337,757

66.9

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)経営の基本方針

当社は「即席めんの開発、製造、販売を通じて、豊かな食文化の創造に貢献する」という経営の基本方針を創業以来貫いてきております。

引き続き、当社は製品の品質と安全性の向上を図る等、お客さまや株主のご期待にお応えし、食の悦び、食の楽しみを支え続ける企業として発展してまいります。

 

(2)中長期的な経営戦略

当社では、福岡工場及び本社社屋の新築に伴う減価償却費の増大に対し、収益の改善を最優先とする方針のもと、原材料の見直し、物流体制の整備、生産効率の向上、諸経費の削減等の改善策を推進するとともに、ブランド価値の高い棒ラーメン、皿うどんの販売拡大を基本戦略に据えて諸施策を展開しております。

特に、新製品の研究・開発を進め、採算性の向上を図り、新規需要の開拓を推進いたします。また、海外向けや業務用の販売拡大に努めるとともに、販売シェアが低い関東・中部地区において、ブランド力、認知度の向上を図る等の販売拡大策を推進してまいります。

 

(3)経営環境及び対処すべき課題

今後のわが国経済の見通しにつきましては、雇用・所得環境の改善が続く中で、各種政策の効果もあって、緩やかに回復していくことが期待されていますが、地政学的リスクが高まっており、海外経済の不確実性や金融市場の変動の影響に留意する必要があります。

食品業界、特に即席めん業界においては、依然として価格競争が厳しい中で、品質に対する関心が高まっており、食の安全・安心への対策強化や人手不足・労働コストの上昇等、厳しい経営環境が続くことが想定されます。

このような状況のもと、当社は以下の事項を対処すべき重要な課題として施策に取り組んでまいります。

 

製品の品質と安全性の確保

食品企業の最重要課題である「品質と安全・安心の確保」に向け、ISOとJASの公的な基準を踏まえ、製品の品質管理の徹底を図るとともに、製造工程の安全性確保に取り組んでまいります。

 

経営効率の向上

厳しい競争の中で、利益を確保できる企業体質を目指し、原材料調達の見直しや生産・在庫・物流の効率化等により、より一層のコスト低減を図るとともに、主力製品である棒ラーメンと皿うどんの販売拡大を基本戦略に据え、経営効率を重視した営業活動を推進してまいります。

 

製品開発力の強化

消費者ニーズを調査・把握し、付加価値の高い新製品を開発し、販売してまいります。開発に際しては、味の追求はもちろんのこと、製法改善等による原価低減を図りながら、お客さまに満足いただき、末永く支持される新製品を市場に投入してまいります。

 

人材育成と組織力向上

企業価値を向上させる原動力は人材であるとの理念のもと、社員がより効率的かつ効果的に業務遂行ができ、仕事を通して自己成長を実感できるように、教育体系を整備し、人材育成に努めてまいります。また、組織間における連携強化や人材交流等、組織力の向上にも注力してまいります。

 

設備投資の適正化

会社の持続的成長のためには、販売量の増大に伴う製造設備の増強や設備の老朽化に伴う更新等の投資が必要となります。今後の投資計画では、事業環境や収支への影響に注意を払いながら、投資の規模やタイミングを見極め、設備投資の適正化を図ってまいります。

 

以上の施策を経営戦略の中心に据えて着実に推進し、「味の追求」「品質管理」「安全性」について、お取引先に信頼され、お客さまにご満足いただける製品づくりに努め、安定した収益を確保するため、全社一丸となって取り組んでまいります。

 

4【事業等のリスク】

当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性のあるリスクや不確定な事項には、以下のものがあります
が、これらに限定されるものではありません。

なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいて当社が判断したものであります。

(1)資材価格について

効率的な生産体制の確立により製造原価の低減に努めておりますが、主原材料であります小麦粉の価格、また原油価格は各種資材等の仕入価格に直接影響を及ぼしており、これらの価格の高騰は、業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

(2)新製品開発について

即席めん業界では、カップめんを中心に新製品開発競争が展開され、数多くの新製品が市場に投入されております。同時に市場の進化のスピードが速く、新製品の定着率が極めて低い状況にあります。

そのような中、多様化する市場ニーズにマッチした新製品の開発は、即席めんメーカーの命運を左右するものであります。

 

(3)製品の安全性確保について

当社は、食品衛生法の規制を受けております。衛生管理の徹底のみならず、不良品の発生防止に細心の注意を払っていく方針であります。

不良品の発生は、当社業績に重大な結果を及ぼす可能性があります。

 

(4)販売動向について

即席めん製造業は、成熟産業であり各社の生産能力は過剰の状況にあることから、厳しい価格競争が展開されております。

一方、今後は値下げ圧力が一段と厳しさを増すことが予測され、その動向により業績に影響が出る可能性があります。

 

(5)為替変動について

当社は、東南アジアへの輸出に力を入れております。ここ数年続いた円安傾向が追い風となって、当社では業績を伸ばすことができました。しかし、昨今、為替が円安から円高へ振れることもあり、その動向により業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

当社は、魅力ある製品を提供することによって社会に貢献するという経営理念のもと、多様化する消費者の嗜好や時代のニーズに合った製品開発に取り組んでおり、製品開発が当社の成長と収益性向上の基盤となっております。

なお、研究開発費として特に計上すべき金額はありません。

(1)研究開発

当社は、棒状ラーメンのパイオニアとして市場を先取りした新製品を数多く開発し、即席めん類の普及に貢献してきました。しかし、即席めん業界は簡便性に優れたカップめんを中心に価格競争がますます激化してきており、こうした中でロングセラー製品の強化は勿論のこと、機能、品質、価格等あらゆる面で同業他社に負けない新製品を開発することは、当社にとって極めて重要であります。

そのために、次の2点を積極的に推進しております。

1.顧客ニーズにマッチした新製品、特に低糖質など健康志向の製品開発。

2.競争力を更に強固なものにするために、無駄を省き設備の改善や生産設備の向上に努め、コストの低減を推進。

特に当期は、次の製品を研究開発し発売いたしました。

 

平成28年8月

 

棒ラーメン

 

一幸舎監修棒ラーメン

 

 

皿うどん

四海樓監修長崎皿うどん

11月

 

カップめん

 

縦型マルタイラーメン

平成29年1月

 

カップめん

長崎ちゃんぽん

3月

 

皿うどん

パリパリサラダ麺

 

 

皿うどん

太麺皿うどん

 

                    (※印はリニューアル発売製品)

 

(2)研究体制

研究開発については、研究開発部が行っております。

研究開発部は新製品、新技術の開発と既存製品の改良、改善を担当し、特に製品開発については、必要に応じ社内他部門や社外とも情報交換を積極的に行い、開発活動を行っております。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当期の財政状態及び経営成績の分析は、以下のとおりであります。

(1)重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

 

(2)当事業年度の財政状態の分析

当事業年度末の総資産は9,107百万円となり、前事業年度末に比べ318百万円増加しました。これは主に現金及び預金が379百万円、減価償却等により有形固定資産が189百万円減少したものの、有価証券が800百万円、投資有価証券が101百万円増加したこと等によるものであります。

負債につきましては1,869百万円となり、前事業年度末に比べ63百万円減少しました。これは主に買掛金が71百万円減少したこと等によるものであります。

純資産につきましては7,238百万円となり、前事業年度末に比べ381百万円増加しました。これは主に利益剰余金が312百万円増加したこと等によるものであります。

 

(3)当事業年度の経営成績の分析

当事業年度における経営成績の概況につきましては「第2 事業の状況 1.業績等の概要 (1)業績」に記載しております。

 

(4)当事業年度のキャッシュ・フローの状況の分析

当事業年度におけるキャッシュ・フローにつきましては「第2 事業の状況 1.業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。