第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)経営の基本方針

当社は「即席めんの開発、製造、販売を通じて、豊かな食文化の創造に貢献する」という経営の基本方針を創業以来貫いてきております。

引き続き、当社は製品の品質と安全性の向上を図る等、お客さまや株主のご期待にお応えし、食の悦び、食の楽しみを支え続ける企業として発展してまいります。

 

(2)中長期的な経営戦略

当社では、福岡工場及び本社社屋の新築に伴う減価償却費の増大に対し、収益の改善を最優先とする方針のもと、原材料の見直し、生産効率の向上、諸経費の削減等の改善策を推進するとともに、ブランド価値の高い棒ラーメン、皿うどんの販売拡大を基本戦略に据えて諸施策を展開しております。

特に、新製品の研究・開発を進め、採算性の向上を図り、新規需要の開拓を推進いたします。また、海外向けや業務用の販売拡大に努めるとともに、販売シェアが低い関東・中部地区において、ブランド力、認知度の向上を図る等の販売拡大策を推進してまいります。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社は、営業利益及び売上高営業利益率を、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等として用いております。

 

(4)経営環境及び対処すべき課題

今後のわが国経済の見通しにつきましては、企業業績が好調で株価や雇用環境も堅調に推移し、緩やかな回復基調が続くと期待されますが、一方で不安定な海外情勢や国内における自然災害発生のリスクに留意する必要があります。

食品業界、特に即席めん業界におきましては、健康志向を背景とした新たな市場が拡大する一方、食の安全・安心への対策強化、物流や原材料及び資材等の各種コストの上昇、さらには消費者の低価格志向等により、厳しい経営環境が続くことが想定されます。

このような状況のもと、当社は以下の事項を対処すべき重要な課題として取り組んでまいります。

 

製品の品質と安全性の確保

食品企業の最重要課題である「品質と安全・安心の確保」に向け、ISOとJASの公的な基準を踏まえ、製品の品質管理の徹底を図ります。また、国内で義務化予定のHACCPについても早期認証取得・運用に向けた取組みを推進してまいります。

 

経営効率の向上

厳しい競争の中で利益を確保できる企業体質を目指し、原材料調達の見直しや生産・在庫・物流等の効率化に加え、これまでの範囲にこだわらない経費削減に努め、一層のコスト削減を図ります。営業活動においては、主力製品である棒ラーメンと皿うどんの販売を基本に、戦略的営業活動を推進してまいります。

 

製品開発力の強化

消費者ニーズに基づいた製品戦略を明確にし、おいしさにこだわった新製品を開発し、販売してまいります。開発に際しては、味はもちろんのこと、製法改善等による原価低減を図りながら、お客さまに満足していただき、末永く支持される新製品を市場に投入してまいります。

 

人材育成と組織力向上

企業価値を向上させる原動力は人材であるとの理念のもと、社員が期待される役割と果たすべき責任を理解し、効率的かつ効果的に業務を遂行できるように、より一層人材育成に努めてまいります。また、社内外の環境変化に対応するため、組織間における連携強化や協議の実施等、組織力の向上にも注力してまいります。

 

以上の施策を経営戦略の中心に据えて着実に推進し、「味の追求」「品質管理」「安全性」について、お取引先に信頼され、お客さまにご満足いただける製品づくりに努め、安定した収益を確保するため、全社一丸となって取り組んでまいります。

 

2【事業等のリスク】

当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性のあるリスクや不確定な事項には、以下のものがあります
が、これらに限定されるものではありません。

なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいて当社が判断したものであります。

(1)資材価格について

効率的な生産体制の確立により製造原価の低減に努めておりますが、主原材料であります小麦粉の価格、また原油価格は各種資材等の仕入価格に直接影響を及ぼしており、これらの価格の高騰は、業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

(2)新製品開発について

即席めん業界では、カップめんを中心に新製品開発競争が展開され、数多くの新製品が市場に投入されております。同時に市場の進化のスピードが速く、新製品の定着率が極めて低い状況にあります。

そのような中、多様化する市場ニーズにマッチした新製品の開発は、即席めんメーカーの命運を左右するものであります。

 

(3)製品の安全性確保について

当社は、食品衛生法の規制を受けております。衛生管理の徹底のみならず、不良品の発生防止に細心の注意を払っていく方針であります。

不良品の発生は、当社業績に重大な結果を及ぼす可能性があります。

 

(4)販売動向について

即席めん製造業は、成熟産業であり各社の生産能力は過剰の状況にあることから、厳しい価格競争が展開されております。

 

(5)為替変動について

当社は、東南アジアへの輸出に力を入れております。ここ数年続いた円安傾向が追い風となって、当社では業績を伸ばすことができました。しかし、為替が円高へ振れることにより業績に影響を与える可能性があります。また、輸出は注文が不定期で、数量についても予測が困難であり、その動向によっても業績に影響を与える可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①経営成績の状況

当事業年度におけるわが国経済は、好調な企業業績に支えられ、設備投資の増加、雇用や所得の改善などにより、緩やかな景気の回復基調が続いています。しかしながら、全国各地で地震や豪雨等の自然災害が相次いだことに加え、米中二国間の貿易摩擦や中国経済減速の影響により景気後退懸念が強まるなど、先行きの見通せない状況が続いております。

食品業界におきましても、お客さまの節約志向が継続していることに加え、物流や原材料及び資材等の各種コストの上昇により、引き続き厳しい経営環境にあります。

このような状況の中で、当社では、主力製品である棒ラーメンや皿うどんの販売強化の推進、コスト削減等の経営効率化に取り組んでまいりました。

その結果、売上高は8,251百万円(前年同期比0.9%増)営業利益は452百万円(前年同期比3.5%増)、経常利益は475百万円(前年同期比3.8%増)、当期純利益は336百万円(前年同期比8.8%)となり、一定の利益水準を確保することができました。

 

                          <当事業年度中の新発売製品>

2018年5月

 

皿うどん

 

ラー麦皿うどん

 

 

カップめん

カップ・マルタイラーメン

6月

 

カップめん

 

縦型旨辛山椒担々風ラーメン

 

 

カップめん

 

縦型えびだし塩ラーメン

7月

 

カップめん

焦がし葱入とんこつ鹿児島ラーメン

8月

 

棒ラーメン

 

棒ヌードル醤油

 

 

棒ラーメン

 

棒ヌードル豚骨

 

 

棒ラーメン

 

棒ヌードル醤油豚骨

9月

 

棒ラーメン

 

ブラック棒ラーメン

 

 

皿うどん

 

ブラック皿うどん

2019年2

 

カップめん

 

縦型博多屋台とんこつラーメン

3月

 

カップめん

 

縦型長崎えびだし塩ラーメン

 

 

皿うどん

 

王様いちごの乳酸菌サラダ麺

 

                           (※印はリニューアル発売製品)

 

主要製品別の売上状況は以下のとおりであります。

(棒ラーメン)

海外への販売が減少し、売上高は2,618百万円(前年同期比1.3%減)となりました。

(皿うどん)

家庭用の長崎皿うどんやサラダ用の揚げめんの販売好調で、売上高は2,493百万円(前年同期比8.3%増)となりました。

(カップめん)

カップめんは、レギュラーカップ、ビッグカップともに減少し、売上高は2,732百万円(前年同期比1.6%減)となりました。

 

②財政状態の状況

当事業年度末の総資産は9,702百万円となり、前事業年度末に比べ113百万円増加しました。これは主に減価償却等により有形固定資産が282百万円減少したものの、有価証券が400百万円増加したこと等によるものであります。

負債につきましては1,927百万円となり、前事業年度末に比べ72百万円減少しました。これは主に未払法人税等が42百万円増加したものの、支払手形が39百万円、買掛金が35百万円及び未払金が32百万円減少したこと等によるものであります。

純資産につきましては7,775百万円となり、前事業年度末に比べ185百万円増加しました。これは主に利益剰余金が241百万円増加したこと等によるものであります。

なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当事業年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前事業年度末の数値で比較を行っております。

③キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ532百万円増加し、資金残高は2,837百万円となりました。

 

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。


(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は642百万円となり、前年同期と比べ77百万円減少しました。これは主に売上債権の増減額が165百万円増加したものの、仕入債務の増減額が210百万円減少したこと等によるものであります。


(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は14百万円となり、前年同期と比べ67百万円減少しました。これは主に有形固定資産の取得による支出が35百万円、投資有価証券の取得による支出が19百万円減少したこと等によるものであります。


(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は95百万円となり、前年同期とほぼ同額となりました。

 

④生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社は、単一セグメントであるため、当事業年度の生産実績を生産品目別に示すと、次のとおりであります。

生産品目別

当事業年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

 前年同期比(%)

棒ラーメン(千円)

2,738,066

△0.1

皿うどん(千円)

2,490,472

7.5

カップめん(千円)

2,644,357

△5.3

袋めん(千円)

325,568

△10.1

その他(千円)

88,260

5.2

合計(千円)

8,286,726

△0.1

(注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b.受注実績

当社は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。

 

c.販売実績

当社は、単一セグメントであるため、当事業年度の販売実績を販売品目別に示すと、次のとおりであります。

販売品目別

当事業年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

 前年同期比(%)

棒ラーメン(千円)

2,618,344

△1.3

皿うどん(千円)

2,493,197

8.3

カップめん(千円)

2,732,888

△1.6

袋めん(千円)

320,612

△11.5

その他(千円)

86,112

3.7

合計(千円)

8,251,154

0.9

(注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前事業年度

(自 2017年4月1日

至 2018年3月31日)

当事業年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

加藤産業株式会社

2,142,034

26.2

1,855,207

22.5

三井食品株式会社

885,418

10.8

931,420

11.3

国分グループ本社株式会社

800,602

9.8

921,647

11.2

株式会社日本アクセス

951,371

11.6

919,190

11.1

三菱食品株式会社

760,033

9.3

794,995

9.6

合計

5,539,460

67.7

5,422,462

65.7

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。

 

②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社の当事業年度の経営成績等は、売上高8,251百万円で4期連続の増収となり、決算月を変更し14か月決算となった2012年3月期を除き過去最高となりました。増収の要因としては、棒ラーメンの売上が、国内販売は前年並みであったものの、海外販売が減少したことから前事業年度を下回りましたが、皿うどんの売上が販売強化策を地道に実行したことにより大幅に増加し、売上高を伸ばすことができました。

営業利益は452百万円、経常利益は475百万円となり、5期連続の増益となりました。増益の要因としては、売上高増加に伴う利益の増加に加え、経費のコスト削減策などの経営効率化が功を奏したことによるものであります。

当期純利益は336百万円となり、2期連続の減益となりました。減益の要因としては、法人税、住民税及び事業税の増加によるものであります。

当社の経営成績に重要な影響を与える要因としては、主力製品である棒ラーメンの海外販売があります。海外販売は注文が不定期であり、また数量についても予測が困難な状況であります。このため、売上高の変動リスクが大きく、経営成績に大きな影響を及ぼしており、当事業年度におきましては棒ラーメンの売上高が減少した大きな要因となっております。

当社の資本の財源及び資金の流動性については、資金需要として運転資金、設備資金、配当及び法人税の支払等があります。その資金の源泉としては、主として営業活動によるキャッシュ・フローにより必要とする資金を調達しております。なお、取引金融機関との関係も良好であり、資金繰りについても安定した状態を維持しております。

経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、営業利益及び売上高営業利益率を用いております。この指標は、企業の収益性及び効率性を分析するための基本的な指標であります。当社では必達目標として営業利益400百万円以上、中長期的な目標として売上高営業利益率5%以上としております。この目標を達成することで、中長期的な企業価値の向上を図るとともに、来るべき設備投資に耐えられる経営基盤の構築を図ってまいります。なお、当事業年度につきましては、営業利益は452百万円、売上高営業利益率は5.5%となり、目標を達成することができました。

セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容については、当社が単一セグメントであるため、セグメントごとの記載は省略しております。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

当社は、魅力ある製品を提供することによって社会に貢献するという経営理念のもと、多様化する消費者の嗜好や時代のニーズに合った製品開発に取り組んでおり、製品開発が当社の成長と収益性向上の基盤となっております。

なお、研究開発費として特に計上すべき金額はありません。

(1)研究開発

当社は、棒状ラーメンのパイオニアとして市場を先取りした新製品を数多く開発し、即席めん類の普及に貢献してきました。しかし、即席めん業界は簡便性に優れたカップめんを中心に価格競争がますます激化してきており、こうした中でロングセラー製品の強化は勿論のこと、機能、品質、価格等あらゆる面で同業他社に負けない新製品を開発することは、当社にとって極めて重要であります。

そのために、次の2点を積極的に推進しております。

1.顧客ニーズにマッチした新製品、特に低糖質など健康志向の製品開発。

2.競争力を更に強固なものにするために、無駄を省き設備の改善や生産設備の向上に努め、コストの低減を推進。

特に当期は、次の製品を研究開発し発売いたしました。

 

2018年5月

 

皿うどん

 

ラー麦皿うどん

 

 

カップめん

カップ・マルタイラーメン

6月

 

カップめん

 

縦型旨辛山椒担々風ラーメン

 

 

カップめん

 

縦型えびだし塩ラーメン

7月

 

カップめん

焦がし葱入とんこつ鹿児島ラーメン

8月

 

棒ラーメン

 

棒ヌードル醤油

 

 

棒ラーメン

 

棒ヌードル豚骨

 

 

棒ラーメン

 

棒ヌードル醤油豚骨

9月

 

棒ラーメン

 

ブラック棒ラーメン

 

 

皿うどん

 

ブラック皿うどん

2019年2

 

カップめん

 

縦型博多屋台とんこつラーメン

3月

 

カップめん

 

縦型長崎えびだし塩ラーメン

 

 

皿うどん

 

王様いちごの乳酸菌サラダ麺

 

                           (※印はリニューアル発売製品)

 

(2)研究体制

研究開発活動については、商品開発部が行っております。

商品開発部は新製品、新技術の開発と既存製品の改良、改善を担当しております。また、必要に応じ社内他部門や社外とも情報交換を積極的に行い、開発活動を行っております。