文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
経営の基本方針は、食品産業の分野において広く社会に貢献し企業価値の向上に努め、永続と繁栄をはかることにより、株主をはじめとする関係者のご期待に応えることにあります。
上記の方針に基づいて、消費者が快適な食生活を実現するための食材を提供するのが当社グループの任務です。
(2)目標とする経営指標、進捗及び達成状況
当社グループは中期経営計画を作成し、平成28年度を初年度として、3年後に経常利益20億円、5年後に経常利益30億円を目標数値とし、営業活動の強化や生産性の向上に全社一丸となって取り組んでまいります。
収益性の向上に取り組んだ結果、想定いたしました進度に対しては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (業績等の概要) (1) 業績」に記載の通りとなりました。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社グループでは、安全・安心かつ安定的な商品の供給体制やコンプライアンス体制の強化をはかるとともに、お客様のニーズを捉えた新商品の研究開発に努め、更に環境対策や経営の効率化を推進するために次の基本戦略に基づいて実行しております。
(基本戦略)
① 技術力の強化により高度な品質を実現し、商品力の強化をはかります。
② 商品の安定供給のために、原材料の安定確保をはかります。
③ 品質維持・管理に最大限の注意を払います。
④ 株主利益の増大と財務体質の強化をはかります。
(4)経営環境及び対処すべき課題
食品業界を取り巻く環境は、少子高齢化等による社会構造の変化や業態を超えた競争の激化により、厳しい状況が続いております。加えて、異物混入防止や放射能、アレルゲンへの対応も含めた安全・安心な食の提供や環境問題への対応等、企業に求められる社会的責任は増大してきております。
このような環境に対し、当社グループでは顧客ニーズの収集に努めて顧客満足を推進し、品質の維持向上と安全・安心な商品の安定的な供給体制を維持するために検査・分析能力等の更なる充実を図り、グループ全体の収益性の向上に取り組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成30年6月26日)現在において当社グループが判断したものであります。ただし、以下は当社グループの全てのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。
(安全性のリスク)
当社グループでは、お客様へ安全安心な商品を提供するために、ISO9001の品質マネジメントシステムを推進し、また品質保証に関する専門部署や委員会を設置する等、安全性の確保に向けた最大限の努力をしております。しかしながら、当社グループの想定を超えた事象や、社会全般にわたる食の安全性に関わる問題の発生、あるいは、当社商品における異物混入や表示間違い等により回収費用や訴訟・損害賠償等が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(主要顧客企業への依存について)
当社グループの全売上高に占める割合が10.0%以上となる主要顧客企業において経営方針に変更が生じた場合、当社グループの販売状況に影響が生じることが予想され、このことは当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(原料の調達及び価格)
当社グループが使用する原料の調達及び価格につきましては、下記の要因により当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
・家畜の疾病
使用する原料の産出国或いは地域において、BSE・鳥インフルエンザ等の家畜の疾病が発生した場合、原料輸入禁止措置等に伴う供給量減により、畜肉原料の調達困難及び価格が上昇することが予想されます。
・気象
冷夏、暖冬や台風をはじめとする異常気象により農水産物の作柄が悪化した場合、原料の調達困難及び価格が上昇することが予想されます。
・相場
家畜の疾病や異常気象、各国の経済情勢や政策等による消費状況の変化、また、エネルギー資源としての農作物の需要増等により、市場での原料供給が需要を下回った場合等、調達困難及び相場による価格上昇が予想されます。
また、原油価格の高騰は、包装用容器やフィルム等の原料価格へ悪影響を及ぼすことが予想されます。
・セーフガード
原料輸入量の急激な増加によりセーフガードが発動された場合、原料購買価格が上昇いたします。
・為替
当社の予想した為替レートに対して大幅な円安ドル高となった場合、原料購買価格が上昇いたします。
(原油価格)
原油価格の高騰は、原材料の価格高騰のみならず、燃料費をはじめとする製造コストや物流コストの上昇を招き、このことは当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(法令、規制等の変更によるリスク)
当社グループは事業活動を遂行していくうえで、食品衛生法、製造物責任法等、様々な法規制の適用を受けております。これらの法規制の変更や新たな規制が導入された場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(退職給付関係)
当社グループの従業員退職給付費用及び債務は、割引率等の前提条件や年金資産の期待収益率に基づいて算出されています。従って割引率の低下や年金制度の変更等、前提条件に大きな変動があった場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(減損リスク)
当社グループでは、減損会計を適用しており、実質的価値が下落した保有資産(投資有価証券を含む)や収益性の低い事業等について減損処理が必要となった場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(自然災害等)
当社グループの事業拠点及び取引先のある地域において、大規模な地震、火災、テロ、戦争等の災害が発生した場合、原材料・商品の仕入や工場稼働、受発注、商品配送等の事業継続に支障をきたすことが予想されます。このことは当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(海外進出に対するリスク)
当社グループは、中長期的な成長を図るために海外への事業展開を行っていく方針です。しかしながら、海外の市場開拓が進まない場合や政治的、経済的状況等の変化及び社会環境における予測し得ない事態が発生した場合は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度におけるわが国の経済は、政府による経済対策効果等による雇用環境や企業収益の改善を背景に、緩やかな景気回復基調で推移いたしましたが、世界経済の変動による影響等から不透明な状況が続いております。
食品業界におきましては、消費者の安全・安心への意識の高まりや低価格志向継続のほか、競争激化や人手不足等、厳しい経営環境で推移いたしました。
このような環境のなかで、当社グループにおきましては、販売力の強化、お客様のニーズを捉えた商品開発、お客様への迅速な対応に努めて参りました。その結果、当連結会計年度における売上高は、522億5千3百万円(前年同期比1.7%増)となりました。
利益面に関しましては、海外食品事業が操業開始初年度で経費負担が大きいことや、国内における物流費用の増加等から、営業利益は13億7千万円(前年同期比11.6%減)、経常利益は14億9千7百万円(前年同期比9.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は10億3百万円(前年同期比13.4%減)となりました。
事業部門の区分別の売上高は、次のとおりであります。なお、当社グループの事業は単一セグメントであるため、部門別により記載しております。
冷凍食品部門につきましては、421億7千1百万円(前年同期比3.1%増)となりました。
日配食品部門につきましては、72億6千7百万円(前年同期比5.2%減)となりました。
缶詰部門等につきましては、28億1千3百万円(前年同期比0.4%増)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ6億3千5百万円増加し、35億8千8百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益14億2千5百万円、減価償却費16億6千4百万円、等により35億8千4百万円の資金収入(前年同期は23億1千4百万円の資金収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出13億5千1百万円等により13億8千4百万円の資金支出(前年同期は10億6千2百万円の資金支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の減少6億円、割賦債務の返済3億9千9百万円等により、15億3千5百万円の資金支出(前年同期は2億6千8百万円の資金支出)となりました。
当連結会計年度における生産実績を部門ごとに示すと、次のとおりであります。
|
部門 |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
前年同期比(%) |
||
|
金額(千円) |
||||
|
製品 |
冷凍食品部門 |
42,737,977 |
104.8 |
|
|
日配食品部門 |
7,267,682 |
94.8 |
||
|
缶詰部門 |
1,633,285 |
100.0 |
||
|
その他製品部門 |
724,165 |
87.5 |
||
|
合計 |
52,363,110 |
102.8 |
||
(注) 1 当社グループの事業は単一セグメントであるため、部門別により記載しております。
2 金額は販売価格によっております。
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループは見込生産を行っているため、該当事項はありません。
当連結会計年度における販売実績を部門ごとに示すと、次のとおりであります。
|
部門 |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
前年同期比(%) |
||
|
金額(千円) |
||||
|
製品 |
冷凍食品部門 |
42,171,657 |
103.1 |
|
|
日配食品部門 |
7,267,682 |
94.8 |
||
|
缶詰部門 |
1,618,360 |
99.2 |
||
|
その他製品部門 |
740,402 |
90.8 |
||
|
その他 |
455,083 |
127.9 |
||
|
合計 |
52,253,186 |
101.7 |
||
(注) 1 当社グループの事業は単一セグメントであるため、部門別により記載しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
販売高(千円) |
割合(%) |
販売高(千円) |
割合(%) |
|
|
三菱食品株式会社 |
5,324,030 |
10.37 |
5,689,051 |
10.89 |
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成30年6月26日)現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (業績等の概要) (1) 業績」をご参照下さい。
(キャッシュ・フロー)
詳細につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (業績等の概要) (1) キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、材料購入のほか、労務費、経費、販売費及び一般管理費等の費用によるものであります。販売費及び一般管理費の主なものは、運搬費及び保管費、人件費等であります。
当社グループの研究開発費は一般管理費及び当期製造費用に含まれておりますが、研究開発に携わる従業員の人件費が主要な部分を占めております。
(契約上の債務)
平成30年3月31日現在の当社グループの契約債務の概要は以下のとおりであります。
|
|
年度別要支払額 |
(単位:百万円) |
|||
|
契約債務 |
合計 |
1年以内 |
1年超2年以内 |
2年超3年以内 |
3年超 |
|
短期借入金 |
2,110 |
2,110 |
― |
― |
― |
|
長期借入金 |
7,527 |
1,979 |
1,717 |
1,237 |
2,592 |
|
長期未払金 |
692 |
311 |
198 |
104 |
76 |
|
リース債務 |
10 |
7 |
2 |
1 |
― |
(財務政策)
当社グループは、運転資金及び設備資金について、自己資金または借入により調達しております。このうち借入による資金調達については、運転資金は短期借入金で、設備投資に必要な資金は長期借入金で調達しております。
平成30年3月31日現在、短期借入金の残高は21億1千万円で、平均利率は0.5%、長期借入金の残高は75億2千7百万円で平均利率は0.9%となっております。
当社グループの財務政策の基本は、収益の短期的変動に左右されることなく、営業活動の拡大展開及び効率的な設備投資を継続して行うことができる、安定的な資金調達を行うことであります。
当社グループの営業活動によりキャッシュ・フローを生み出す能力及び現在の財務状態から、当社グループの成長を維持するために、将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達することは、十分可能であると考えております。
該当事項はありません。
当社グループの研究開発活動は、安全・安心な食生活への貢献を目指し、お客様の満足度を最優先にして「製品」を開発することを目的としております。
当連結会計年度は、試作開発部と研究部の2部署体制で研究開発を進めました。試作開発部は、製品開発を担当する部門として新製品の開発を進めました。研究部では基盤技術研究や加工技術開発、微生物に関連する技術開発、食品に関する分析・鑑定技術研究を行いました。商品企画部、生産部、各工場などの関連部署と密接な連携をはかり、効率的な研究開発を進めました。
主な研究開発の概要及び成果は以下の通りであります。
1 高付加価値化のための製造技術開発
① 畜肉製品・調理加工品・デザート類などの主要製品群について、それぞれ技術開発テーマを設定し、新製品開発・新規メニュー提案を行いました。
② お客様のニーズに対応するための製品強化に取り組みました。
③ さらなる製品の品質向上・高付加価値化を目指し、新たな品質評価技術を利用した加工技術開発に取り組みました。
2 安全性・信頼性確保のための技術開発
① 安全性向上のため、製造ラインや新製品について、微生物制御に関する研究を行いました。
② 食物アレルギー対応製品の拡大にともなう安全性確保のため、アレルギー物質の管理・分析体制を強化しました。
3 山形県産資源を利用した研究開発
① 「植物や食品残さ等に含まれる機能性物質に関する研究」を通じて、成分の網羅的解析、ヒト細胞に対する効能、および資源の有効活用法について検討を行いました。
② 新たな化粧品素材の開発を目的とし、県産農産物の成分・機能性・安全性に関するスクリーニング試験を実施しました。
③ 大学、研究機関、企業との共同研究を通じて、未利用資源のシーズ探索および利用法について検討を行いました。
当連結会計年度に支出した研究開発費は8億8百万円であります。
なお、当社グループの事業は単一セグメントであるため、セグメントに関連付けた説明は記載しておりません。