第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社は、「わが社は、高い倫理観を保ち、浮利を追わず、質実剛健と先憂後楽の社風を確立して、社業の発展に努め、以って取引先、従業員並びに株主に対する企業責任を全うし、社会に貢献することを旨とする。」という基本理念に基づき、販売先である食品業界へは徹底した品質管理のもと安定した製品を安定的に供給し、仕入先である鶏卵業界へは需要期、不需要期のアンバランスをなくす需給調整機能を提供し、また食のインフラとして国民の豊かな食生活に貢献してまいります。また、社会の公器として法令はもとより企業倫理を遵守します。
 また連結子会社の日本化工食品株式会社は、「1.この仕事を通じて社会に貢献する。2.この仕事を通じて魅力ある立派な人間を育成する。3.取引先より信用と信頼を得られる魅力ある商品を創造する。4.魅力ある会社、魅力ある工場にしてゆく。」という会社理念を基本としております。

 

(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては特に定めておりませんが、売上高経常利益率8%以上を安定的に確保することを目標としており、この数値を会社の持続的な成長のための製造設備や研究開発等への積極的な投資の源泉、株主に対する利益還元の源泉、また従業員の持続的な所得向上等の従業員満足度向上のための源泉と位置づけ、この指標を達成できるよう努力してまいります。 

 

(3)経営環境、経営戦略及び対処すべき課題

当社グループが属する食品業界におきましては、原材料価格の高騰や円安を背景とする食品価格の値上げによる消費者の生活防衛意識の強まりや、国内の人口減少に伴う国内需要の減少懸念など、厳しい経営環境が続くことが予想されます。加えて、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に伴い、食に対する需要が大きく変化しております。

このような状況を踏まえ、当社グループは、中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題について、以下の諸施策を推進し、企業価値の増大に努めてまいります。

 

①営業施策

鶏卵関連事業に関しましては、主要な製品である液卵、凍結卵について、お客様が求める品質の製品を、安定供給することを使命とし、適正価格でご提供できるよう、営業コスト削減や業務の合理化等に努めてまいります。また営業と研究開発との連携を強化させることにより、お客様ごとに適した製品を提供してまいります。少子高齢化や人口減に伴う労働力不足が社会問題化する中、液卵、凍結卵は業務の効率化、省力化にアドバンテージを持つ製品であることをアピールし、新たなお客様や新たな業種への積極的な拡販を行ってまいります。

調味料関連事業に関しましては、主要な製品である粉体及び顆粒調味料の販売に関するマーケティングを強化し、営業と研究開発の相互連携によってお客様のニーズを迅速に製品開発に反映させて高付加価値化を図り、販売価格の適正化に努めるとともに、独自の生産技術を活用し、主力である即席めん・ふりかけ業界以外にスナック菓子業界等新たな業種への提案を強化し、販路拡大に努力してまいります。

 

②購買施策

鶏卵関連事業に関しましては、国内での鳥インフルエンザの発生に伴う鶏卵の需給逼迫懸念や飼料価格の変動及び養鶏業界の寡占化が進むなど、購買環境は大変厳しくなると予想されます。このような状況を踏まえ、仕入先の更なる拡大、需要と供給のアンバランスを調整する需給調整、原料定期仕入比率の向上、委託生産、輸入の検討等、仕入システムの多様化を図り、当社が経営の第一目標としているお客様への安定供給責任を果たしてまいります。

調味料関連事業につきましては、得意先の商品のライフサイクルが短いため、購買管理と在庫管理を徹底し、原料や資材等のデッドストックを減らすべく努力してまいります。

 

③製造施策

鶏卵関連事業に関しましては、食品メーカーとして品質を第一とし、食品安全マネジメントシステムの導入や最新鋭設備の新設及び増設、既存設備の更新等を積極的に行い、お客様へより安全・安心な製品を安定的に提供すべく努力をしてまいります。また、品質保証体制の継続的な改善を図るため、作業手順書・マニュアルの整備はもちろんのこと、製造会議・安全衛生委員会を充実させ、従業員の衛生意識の向上、食品衛生法関連の法令並びに規制を遵守させるための教育に力を入れてまいります。さらに、社内で推奨している2S(整理、整頓)を徹底し、作業環境の改善等による作業効率化を図ってまいります。

調味料関連事業に関しましては、品質向上・生産効率向上のための設備更新や生産ラインの合理化等を積極的に行い、安全・安心な製品を製造することを第一の目標とし、従業員の意識改革により品質保証体制の構築及び経費削減を進め、またシステム活用及び多能工化による作業の効率化により製造効率の向上に努力してまいります。

 

④コスト削減活動

コスト削減については、従業員がコスト削減や業務改善について提案する「提案制度」を設けており、この制度を積極的に活用し、社内でのコスト削減意識を高め、低コストオペレーション(「品質」・「効率」・「歩留」・「もったいない」)の推進に努めてまいります。また、社内のコスト削減への取り組みに対する評価を行い、優秀な提案を表彰するなど、常に業務改善やコスト削減に取り組む体制にしてまいります。

 

 

⑤研究開発

鶏卵関連事業に関しましては、営業との連携を図り、周囲の状況や変化を敏感に捉えるセンスと柔軟な発想をもって利益に貢献できる品質改良や製品開発を行ってまいります。その中でもお客様のニーズが高い商品に的を絞って取り組みます。また、研究機関や大学、他社との連携を図り、卵殻及び卵殻膜の用途開発等、鶏卵の新規用途の可能性や廃棄物の有効利用のための研究開発を強化してまいります。

調味料関連事業に関しましては、開発担当者が営業担当者とチームを作り、お客様の様々な要望に応えるために、直接訪問し対話することで、お客様の意図や嗜好性を把握しながら商品開発を進めてまいります。

 

⑥業容の拡大

当社グループとシナジー効果の見込める業務提携や買収なども視野に入れ、業容の拡大を図ってまいります。

 

なお、新型コロナウイルス対応につきましては、感染拡大防止と事業継続維持の両面からリスク管理を徹底しており、製品に係る「食の安全」のための施策はもちろんのこと、お取引先様や従業員の健康と安全の確保に努め、万一の場合にも事業への影響を最小限に抑えられるよう必要な対策を優先的に実行してまいります。同時に、外出自粛等による「巣ごもり」「即食」「留守食」等の需要にも対応してまいります。

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)鶏卵相場が業績に与える影響について

当社グループの鶏卵関連事業の主力製品である液卵は、主原料が鶏卵であり、毎日の鶏卵相場に応じて販売価格及び仕入価格が変動します。当社では、相場変動によるリスクを回避できるよう、夏場の低需要期に原料卵を安く仕入れたり、原料コストの低廉化を図るため比較的安価な加工用原料卵の購入比率を高めたりするなどして、仕入価格と販売価格の差益を一定額以上確保するとともに販売数量を伸ばす努力をしております。

しかしながら、国内での食料政策の変更や大規模な鳥インフルエンザの発生等により鶏卵需給が著しく変化し、相場動向に大きな変化が生じた場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)食品の安全・衛生問題について

近年、消費者の食の安全・安心に対する意識は一段と高まってきております。当社グループにおきましては、安全・安心で高品質な製品を提供するために最新鋭設備の導入や徹底した製品の品質・温度管理、従業員への衛生教育を行うなど、当社グループ製品の安全・衛生問題には万全の注意を払っております。

しかしながら、今後、偶発的な事由によるものを含めて、万一、当社グループ製品を起因とした安全・衛生問題が発生した場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)凍結製品の在庫について

当社グループの鶏卵関連事業におきましては、販売の見通し、鶏卵相場や原料の買付状況、また工場の稼働状況等、さまざまな状況を勘案して長期保存が可能な凍結製品を製造・保管しており、棚卸資産合計額の約6割を占めております。また、その大部分は外部の営業倉庫に保管しており、その在庫管理は主に外部倉庫業者からの入出庫取引報告書や在庫証明書と社内のシステム記録の照合で行っております。凍結製品は、低需要期で鶏卵相場が低く原料卵を安価に仕入れることが可能な夏場に多く製造し、原価低減に努めております。

しかしながら、販売が想定通りに進まず過剰在庫となった場合や、鶏卵相場の動向によって保有している凍結製品の原価が上昇した場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。また、外部の営業倉庫に保管している凍結製品については、その管理について倉庫業者に委ねているため、凍結製品の在庫が大規模に毀損した場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)特定の販売先について

当社グループの鶏卵関連事業については、生液卵及び凍結卵の製造販売を主たる事業としております。主要な販売先は、その使用量の多さから製パン業界であり、当連結会計年度における同業界に対する売上高比率は約4割を占めております。その中でも山崎製パン株式会社に対する売上高は特に多く、売上高に占める比率は約2割(商社等経由での販売も含む)であり、同社の仕入・生産動向が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、冷凍食品メーカーや総菜メーカー等の新たな業種や新たなマーケットへ販路を拡大し、特定の業種への依存度を下げるのみならず、販売数量を拡大することにより財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況への影響を最小限に抑える努力をしております。

 

(5)自然災害等による影響について

近年、世界的な気候変動による台風、水害、大雪等の自然災害や大規模地震等の発生頻度や影響度が高まっております。当社グループの鶏卵関連事業は、関東、東海、近畿、九州に工場が4ヶ所あり、不測の事態に備えて互いに他地域の当社工場から供給する体制を整えております。

しかしながら、万一、大規模地震等の自然災害が当社グループの工場の所在地を含む地域で発生した場合、公共インフラの停止や工場の修復等、その被害状況によっては当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、予測不可能な停電や通信トラブルが発生した場合、当社グループの業務が中断することも考えられ、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(6)情報セキュリティの信頼性について

当社グループは、事業活動を通して、お客様や取引先の個人情報及び機密情報を入手することがあり、また、営業上・技術上の機密情報を保有しています。当社グループでは、これらの情報についての厳格な管理体制を構築し、情報の取扱い等に関する規程類の整備・充実や従業員等への周知・徹底を図るなど、情報セキュリティを強化しております。

しかしながら、サイバー攻撃、不正アクセス、コンピューターウィルスの侵入等により、万一これら情報が流出した場合や重要データの破壊、改ざん、システム停止等が生じた場合には、当社グループの信用低下や財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)新型コロナウイルス感染症の影響について

新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う経済活動の大幅な減退や外出自粛・店舗休業による個人消費の冷え込み等により、景気は急速に悪化し先行きの予測が大変難しい状況にあります。

このような厳しい環境のもと、当社グループでは新型コロナウイルス感染拡大防止と事業継続の体制維持の観点から、当社グループの経営方針、基本理念に基づき、製品に係る「食の安全」はもちろんのこと、お取引先様や従業員及びその家族の健康・安全確保や事業への影響を最小限に抑えるべく必要な対応を最優先に行っております。

しかしながら、新型コロナウイルス感染症による消費活動への影響度合いや影響の及ぶ期間を見極めることが大変難しくなっており、新型コロナウイルスの影響が長期化した場合、販売数量や生産体制、物流体制等に影響が生じ、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染拡大が各種感染防止策の効果やワクチン接種の進展により落ち着き、経済社会活動が徐々に正常化に向かい始めるなかで個人消費に持ち直しの動きが見られた一方、新型コロナウイルスのオミクロン変異株の感染拡大、ウクライナ危機を背景とする原油価格の高騰等から物価上昇圧力が強まり、景気の先行きに不透明感が高まりました。

食品業界におきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のための外出自粛要請や休業要請、営業時間の短縮等により外食等の需要が減少する一方で、中食・内食の需要が増加する等、食に対する需要が大きく変化しました。また、穀物価格の上昇等により原材料価格が上昇し値上げが相次ぎました。鶏卵業界では2020年11月から2021年3月にかけての鳥インフルエンザの大規模な発生により鶏卵の需給が逼迫した余波を受けて、鶏卵相場が極めて高い水準で推移しました。

このような状況の中、当社グループの当連結会計年度の連結売上高につきましては、過去最高となる17,430百万円(前連結会計年度比26.1%増)となりました。

損益につきましては、連結営業利益は8期連続増益となる1,325百万円(同11.9%増)、連結経常利益は8期連続増益となる1,357百万円(同12.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3期連続増益となる996百万円(同20.0%増)となり、いずれも過去最高益となりました。

なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等の適用により、売上高が105百万円減少しております。

 

セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。

 

鶏卵関連事業

当セグメントにおきましては、主要な商品である液卵の製品販売単価及び原料仕入単価が鶏卵相場に連動して変動するものが多くあります。鶏卵相場が高く推移した場合は、製品販売単価及び原料仕入単価はともに高く推移する傾向にあります。一方、鶏卵相場が低く推移した場合は、製品販売単価及び原料仕入単価はともに低く推移する傾向にあります。そのため、製品販売単価と原料仕入単価の差益の一定額以上の確保と販売数量の確保により利益が最大になるように努めております。

当セグメントにおける売上の指標となる販売数量につきましては、前連結会計年度に比べ5.4%増となりました。これは主に、前述の鳥インフルエンザの大規模な発生に伴い鶏卵の需給が逼迫し鶏卵市場に原料卵が不足するなか、輸入卵や委託生産等多様な調達手段により原料卵の安定確保に注力し、既存取引先への安定供給に努めたことや、営業面での積極的なアプローチにより新規取引先を獲得できたこと等によるものであります。

売上高につきましては、鶏卵相場(全農東京Mサイズ基準値)が26.6%(45円/kg)高と大幅に上昇したことに伴い連動する販売単価が上昇したこと及び販売数量が増加したこと等により、液卵売上高は15,219百万円(前連結会計年度比29.6%増)となりました。また、加工品売上高は卵白プロテインの販売増等により509百万円(同8.6%増)、その他売上高は591百万円(同23.1%増)となりました。この結果、当セグメント合計の売上高は16,319百万円(同28.5%増)となりました。

セグメント利益につきましては、鶏卵相場高に伴い原料仕入単価が高騰したため一部の製品の販売単価改定を行ったこと、また前述のとおり販売数量が増加したこと、さらに工場の生産効率の向上や歩留まりの向上による製造コストの削減に努めたこと等、業績を向上させるべく様々な施策を積極的に講じた結果、1,242百万円(同9.0%増)となりました。

なお、収益認識会計基準等の適用により、従来、顧客に支払われる対価の一部を販売促進費として販売費及び一般管理費に計上しておりましたが、当期より、これら顧客に支払われる対価は売上高から控除して表示しており、この結果、売上高が34百万円減少しております。

 

 

調味料関連事業

当セグメントの売上高につきましては、既存得意先への販売増等により1,196百万円(前連結会計年度比3.8%増)となりました。

セグメント利益につきましては、上記売上高の増加及び販売費及び一般管理費の低減に努めた結果、70百万円(同130.2%増)となりました。

なお、収益認識会計基準等の適用により、得意先から受け取る対価の総額を売上高として認識していた取引のうち、顧客への商品等の提供における当社の役割が代理人に該当する取引については、顧客から受け取る対価から商品等の仕入先に支払う額を控除した純額で売上高を認識する方法に変更しており、この結果、売上高が70百万円減少しております。

 

その他

当セグメントは太陽光発電であり、売上高は前連結会計年度並みの24百万円となり、セグメント利益は太陽光パネルの修理等により13百万円(前連結会計年度比6.8%減)となりました。

 

 当社グループの当連結会計年度の財政状態の分析につきましては次のとおりであります。

 

(資産)

当連結会計年度末の資産合計は11,759百万円となり、前連結会計年度末に比べ720百万円増加しました。

流動資産は6,824百万円となり、前連結会計年度末に比べ603百万円増加しました。主な要因は、現金及び預金の増加232百万円、商品及び製品の増加169百万円、原材料及び貯蔵品の増加153百万円等によるものであります。 

固定資産は4,934百万円となり、前連結会計年度末に比べ116百万円増加しました。主な要因は、機械装置及び運搬具の増加145百万円、繰延税金資産の増加86百万円、建物及び構築物の減少96百万円等によるものであります。

 

(負債)

当連結会計年度末の負債合計は4,230百万円となり、前連結会計年度末に比べ85百万円減少しました。

流動負債は2,863百万円となり、前連結会計年度末に比べ306百万円増加しました。主な要因は、流動負債のその他に含まれる仮受金の増加205百万円及び未払金の増加130百万円等によるものであります。 

固定負債は1,367百万円となり、前連結会計年度末に比べ391百万円減少しました。主な要因は、長期借入金の減少382百万円等によるものであります。

 

(純資産)

当連結会計年度末の純資産合計は7,529百万円となり、前連結会計年度末に比べ805百万円増加しました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益996百万円の計上等によるものであります。

この結果、自己資本比率は64.0%となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における「現金及び現金同等物の期末残高」は、前連結会計年度末に比べ232百万円増加し2,661百万円となりました。
 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動により得られた資金は、前連結会計年度に比べ87百万円増加し1,140百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上1,337百万円、減価償却費の計上374百万円等による資金の増加が、棚卸資産の増加330百万円、法人税等の支払い456百万円等による資金の減少を上回ったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において投資活動により使用された資金は、前連結会計年度に比べ71百万円増加し311百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出307百万円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において財務活動により使用された資金は、前連結会計年度に比べ284百万円増加し596百万円となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出404百万円、配当金の支払い213百万円等によるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメント

金額(百万円)

前期比(%)

鶏卵関連事業

15,689

+31.0

調味料関連事業

1,184

+12.0

合計

16,873

+29.5

 

(注) 金額は、販売価格で表示しております。

 

 

b. 仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメント

金額(百万円)

前期比(%)

鶏卵関連事業

658

+25.5

調味料関連事業

4

△93.9

合計

663

+9.5

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

   2 金額は、実際仕入額で表示しております。

 

c. 受注実績

当社グループの製品については、概ね受注生産でありますが、生産と販売の関連において製品の回転が早く、月末(または期末)における受注残高が極めて少ないため、受注実績の記載を省略しております。

 

d. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメント

金額(百万円)

前期比(%)

鶏卵関連事業

16,319

+28.5

調味料関連事業

1,085

△1.7

その他

24

+0.3

合計

17,430

+26.1

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

   2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

(売上高)

鶏卵関連事業につきましては、液卵売上高は、前連結会計年度に比べ29.6%増の15,219百万円となりました。これは主に、販売数量の増加や鶏卵相場(全農東京M基準値)が26.6%(45円/kg)上昇したことに伴い連動する販売単価も上昇した影響等によるものであります。なお、売上の指標である販売数量は、新規取引先の獲得や菓子メーカー向けの販売が増加したこと等により、前連結会計年度に比べ5.4%増で10期連続の増加となり、9期連続で過去最高を更新しました。加工品売上高は、卵白プロテインの販売が増加したこと等により同8.6%増の509百万円、その他売上高は同23.1%増の591百万円となりました。この結果、当セグメント合計の売上高は同28.5%増の16,319百万円となりました。

なお、収益認識会計基準等の適用により、従来、顧客に支払われる対価の一部を販売促進費として販売費及び一般管理費に計上しておりましたが、当期より、これら顧客に支払われる対価は売上高から控除して表示しており、この結果、売上高が34百万円減少しております。

調味料関連事業につきましては、既存取引先への販売が増加したこと等により前連結会計年度に比べ3.8%増の1,196百万円となりました。

なお、収益認識会計基準等の適用により、得意先から受け取る対価の総額を売上高として認識していた取引のうち、顧客への商品等の提供における当社の役割が代理人に該当する取引については、顧客から受け取る対価から商品等の仕入先に支払う額を控除した純額で売上高を認識する方法に変更しており、この結果、売上高が70百万円減少しております。

その他につきましては太陽光発電事業であり、売上高は前連結会計年度並の24百万円となりました。

この結果、セグメント間の内部売上高を除いた連結売上高は前連結会計年度に比べ26.1%増の17,430百万円となりました。

 

(売上総利益)

当連結会計年度における売上原価は、主に鶏卵関連事業において、鶏卵相場の上昇に伴う材料費の増加や原料仕入数量増に伴う運賃の増加、また重油価格や電気料の上昇による水道光熱費の増加等により、前連結会計年度に比べ32.4%増の14,026百万円となりました。

この結果、売上総利益は同5.3%増の3,403百万円となりました。

 

 

(営業利益)

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、鶏卵関連事業における販売数量の増加による運賃の増加や製品販売増加による保管数量減による保管料の減少、収益認識会計基準等の適用による販売促進費の減少、また調味料関連事業における旅費交通費の減少等により、前連結会計年度に比べ1.4%増の2,077百万円となりました。

この結果、営業利益は同11.9%増の1,325百万円となり、8期連続の増益で過去最高益となりました。

 

(経常利益)

営業外収益は、受取賃貸料24百万円の計上等により40百万円となりました。営業外費用は、支払利息8百万円の計上となりました。

この結果、経常利益は前連結会計年度に比べ12.2%増の1,357百万円となり、8期連続の増益で過去最高益となりました。経常利益率は7.8%となりました。

 

(特別損益)

特別利益は、投資有価証券売却益5百万円を計上しました。特別損失は、鶏卵関連事業の一部資産について減損損失22百万円を計上したこと等により合計24百万円となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ20.0%増の996百万円となり、3期連続の増益で過去最高益となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの資金需要としましては、運転資金、設備投資、借入金の返済及び利息の支払、税金及び配当金の支払等であります。資金の調達手段としましては、主に、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入れにより調達しております。また、運転資金の効率的な調達のため、主要取引銀行4行と当座貸越契約を締結することで手元流動性を確保しており、金融機関との間で総額2,800百万円の契約を締結しております。本契約に基づく当連結会計年度末の借入実行残高は500百万円であります。

当連結会計年度における資金調達の状況につきましては、税金等調整前当期純利益の計上1,337百万円、減価償却費の計上374百万円等による資金の増加が、棚卸資産の増加330百万円、法人税等の支払い456百万円等による資金の減少を上回ったことにより、営業活動によるキャッシュ・フローは1,140百万円のキャッシュ・インとなりました。

なお、当期は長期借入金の借入れは行わず、設備投資については自己資金で行いました。

翌期につきましては、運転資金や経常的に発生する設備更新等については、営業活動によるキャッシュ・フローや当座貸越契約による調達、また長期借入金でまかなう予定であります。

なお、当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

③重要な会計上の見積り及び当期見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって採用している会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。連結財務諸表の作成においては、過去の実績やその時点での合理的と考えられる情報に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、見積りには不確実性が伴い、実際の結果とは異なる場合があります。

なお、当期の連結財務諸表の作成にあたっては、新型コロナウイルス感染症の影響が2022年度上期以降も一定期間にわたり継続するとの仮定を置いたうえで会計上の見積りを検討しており、今後の状況の変化によっては翌連結会計年度以降の連結財務諸表において重要な影響を与える可能性があります。

当社グループは、特に以下の会計上の見積りが当社グループの連結財務諸表に重要な影響を与えるものと考えております

 

a.貸倒引当金

当社グループは、債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。なお、取引先の財政状態が予測を大幅に超えて悪化し、その支払能力が著しく低下した場合、追加引当処理が必要となる可能性があります。

 

b.固定資産の減損処理

当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

5 【研究開発活動】

当連結会計年度の研究開発活動は、様々なお客様の用途に合った製品の研究開発に注力いたしました。

当連結会計年度における研究開発費の総額は143百万円であります。セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。

 

(鶏卵関連事業)

鶏卵関連事業の研究開発活動は、液卵メーカーとしての製品技術や製品レベルの向上を図り、顧客ニーズに応じた製品の開発を行うための卵の特性の研究などを行っております。

研究開発体制は、関東事業部の研究開発担当と製造統轄部を中心として行っており、関東事業部研究開発担当2名と製造統轄部13名の社員計15名及びそれを補佐するパート従業員数名で、大学や他の研究機関等との連携を強化し、共同開発に向けた活動を本格的に始めております。

具体的な研究開発活動は、安全・安心の面で殺菌液卵の需要が増えている中、未殺菌液卵と同等の起泡力を有する殺菌液卵の開発や顧客の用途に合った液卵等の研究開発に注力しております。その中で、殺菌製菓用卵白や液卵をベースとした新たな卵加工品について製品化が実現し、数社の顧客へ販売しております。

また、お客様の要望が強いものに的を絞った液卵の開発や品質改良に取り組んでおります。さらに、大学や他の研究機関等との連携を図り、鶏卵の新規用途の可能性や、卵殻等の廃棄物の有効利用のための研究を行ってまいります。

当連結会計年度における当事業の研究開発費の総額は128百万円であります。

 

(調味料関連事業)

調味料関連事業の研究開発体制は、研究開発部3名で行っており、粉末状態のものを高温で加熱処理することが可能な特殊な加工設備を有し、この技術を活用して商品開発を進めております。また、造粒加工や粉体混合等、当社グループが持つ各生産設備を個別に完結させることなく連係することで、単一の生産設備では成し得ない複合的な商品開発も進めており、原料の選定や配合を変えることで無数の商品開発が可能になります。これにより、昨今細分化されている複雑な味の要求にもフレキシブルに対応しております。

これに加え、開発担当者が営業担当者とチームを作り、お客様の様々な要望に応えるために、直接訪問し対話することで、お客様の意図や嗜好性を把握しながら商品開発を進めております。

当連結会計年度における当事業の研究開発費の総額は15百万円であります。