第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1) 業績

 当事業年度の売上高は4,379,895千円(前事業年度比10.2%減)、営業利益は81,741千円(前事業年度比60.9%減)、経常利益は79,935千円(前事業年度比61.2%減)、当期純利益は50,307千円(前事業年度比68.2%減)となりました。

 

 セグメント別の業績は次のとおりであります。

 

(小売事業)

 当事業年度は「徹底的に考えて行動する」をテーマに、商品力とマネージャーシステムのブラッシュアップを推し進めてまいりました。

 商品につきましては、米飯・和菓子等の惣菜系商品と共に豆腐類、揚げ物類の鮮度感を強化した新商品開発及びリニューアルを行うと同時に、徹底的に「美味しい」を追求した高付加価値商品の開発も行ってまいりました。特に米飯では「いなり寿司」、「太巻き」、「限定弁当」を、和菓子ではあんこ・もち米等を全面的に改良すると同時に価格の見直しを実施してリニューアルを行い、鮮度感と商品単価の向上に努めました。

 結果、1店舗平均の顧客単価は前事業年度比99.7%となりましたが、顧客数につきましては商品のリニューアル投入が遅れたこと等が要因となり来店頻度が低下したため、同91.7%となりました。特に第4四半期会計期間は天候不順と景況感の悪化も要因となり、同会計期間の1店舗平均の顧客単価は前年同四半期比98.6%となりましたが、顧客数につきましては同87.7%と大きく落ち込む結果となりました。このような状況下、翌事業年度に向けた課題として、より分かりやすく買いやすい商品作りに取り組んでまいります。具体的には「大豆加工食品の専門店」から、より豆腐屋らしく「豆腐・豆乳・おからの専門店」へと原点回帰をテーマに、店舗作り・商品開発を推し進めてまいります。そこで商品については、商品の特徴などをより分かりやすくするため、統一パッケージに順次リニューアルすると共に、より買いやすくするために商品単価につきましては量目等を見直して100円商品を中心に取り揃える準備を行ってまいります。

 また、マネージャーシステムにつきましては、発注の精度向上を最大の課題と捉えて、今まで様々なデータに基づき仮説を立てて検証を行い、そのデータを蓄積してきたことによりシステム化をすることが可能となり、翌事業年度より本格的な発注システムが稼働できる状況となりました。

 結果、マネージャーの生産性は大幅に向上することとなり翌事業年度からは新業態開発等への人員配置を実施する予定です。

 以上の結果、小売事業の売上高は3,918,928千円(前事業年度比9.5%減)、セグメント利益(営業利益)におきましては、売上高の減少により固定費率が上昇し、販管費率が前事業年度比1.8ポイント上昇したことが要因となり191,427千円(前事業年度比38.5%減)となりました。

 

(その他事業)

 その他事業は、小売加盟店及び業務用得意先への卸売事業並びに通販事業であります。

 その他事業の売上高は460,967千円(前事業年度比15.5%減)、セグメント利益(営業利益)は50,567千円(前事業年度比23.7%減)となりました。

 

 なお、当事業年度の出店状況は、次のとおりであります。

(単位:店)

 

前事業年度末
店舗数

増加

減少

当事業年度末
店舗数

小売事業

「三代目茂蔵」(直営店)

60

3

4

59

その他事業

「三代目茂蔵」(加盟店)

92

7

14

85

合計

152

10

18

144

 

(2) キャッシュ・フロー

 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度と比較して72,009千円減少し470,782千円となりました。

 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、13,207千円(前事業年度は233,455千円の収入)となりました。これは主に、増加要因として、税引前当期純利益66,928千円、減価償却費及びその他の償却費39,326千円、固定資産売却損益14,483千円、減少要因として、仕入債務の減少額56,557千円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、35,966千円(前事業年度は76,807千円の収入)となりました。これは主に、増加要因として、有形固定資産の売却による収入23,513千円、リース債権の回収による収入11,382千円、減少要因として、投資有価証券の取得による支出30,000千円、無形固定資産の取得による支出24,316千円、有形固定資産の取得による支出16,234千円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、49,254千円(前事業年度は90,153千円の支出)となりました。これは配当金の支払額によるものであります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

 該当事項はありません。

 

(2) 仕入実績

 当事業年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 平成26年10月1日

 至 平成27年9月30日)

前年同期比(%)

小売事業(千円)

2,753,089

91.0

その他事業(千円)

363,190

86.2

合計(千円)

3,116,280

90.4

(注)1.金額には、消費税等は含まれておりません。

2.金額は、仕入価格で記載しております。

3.「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおり、当事業年度より配送費の計上方法を変更しております。前年同期比については、遡及適用後の前事業年度数値に基づいております。

 

(3) 受注状況

 該当事項はありません。

 

(4) 販売実績

  当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 平成26年10月1日

 至 平成27年9月30日)

前年同期比(%)

小売事業(千円)

3,918,928

90.5

その他事業(千円)

460,967

84.5

合計(千円)

4,379,895

89.8

(注)1.金額には、消費税等は含まれておりません。

2.販売実績総額に対する割合が、100分の10以上に該当する相手先はありません。

3【対処すべき課題】

 当社は、「いいものを安く」消費者に提供することを企業コンセプトに豆腐・豆乳等大豆加工食品の企画・開発・販売を通して製造小売(豆腐版SPA)事業を推進しております。

 また、製造小売(豆腐版SPA)事業を推進する上で重要な課題となる商品の企画・開発と販売力の強化を図ってまいります。そのため「いいものを安く」を主眼にした、消費者の健康に配慮した商品企画・開発力及び「三代目茂蔵」の出店による販売力を両輪として当社のブランド力を強化し、企業価値拡大に取り組んでまいります。

 

(1) 小売事業モデルについて

 当社は、製造小売(豆腐版SPA)事業に全ての経営資源を集中し商品力と販売力を両輪に事業拡大を推進しております。その際、商品力においては企画・開発に迅速に対応できる協力企業の拡大に取り組むとともに、販売力を強化するための人材の採用や教育の強化は重要な課題であると考えており全社を挙げて取り組んでまいります。

 

(2) 新商品開発

 当社は大豆たんぱく質をテーマとした様々なカテゴリーの商品企画・開発をしておりますので、消費者に支持され、当社ブランド力を高める鮮度感のある新商品を開発していくことは、当社事業を拡大する上で重要な課題であると考えております。消費者の健康志向や安全・安心志向に適う高い品質のものをできるだけ安価に提供するべく商品企画・開発に鋭意取り組んでまいります。

 

(3) コンプライアンス体制の強化

 当社は社会的責任を果たすべく全社的にコンプライアンス体制を整備強化しておりますが、当業界を取り巻く消費者の安全・安心志向がより高まる中、コンプライアンス体制をより強化していくことを特に注力すべき課題と考えております。そのために単なるコンプライアンス体制の整備強化に止まらず、ひとりひとりのコンプライアンスに対する意識をより高め、社会的責任を果たせるコンプライアンス体制を確立してまいります。

 

4【事業等のリスク】

 以下において、当社の経営成績、今後の事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。なお、当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。

 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在(平成27年12月24日)において当社が判断したものであります。

 

(1) 今後の事業戦略及び出店施策

 当社は、お客様に「いいものを安く」提供し、高品質な商品を適正価格で販売するという設立以来の事業方針に基づき、今後も全社において小売事業を積極的に進めてまいりますが、既存業態及び新規業態の条件に見合う物件がない場合には出店は行わないため、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 消費者の嗜好の変化について

 当社が取扱う商品は、消費者の嗜好の変化による影響を受けやすく、特に食料品の分野においては消費者の嗜好の変化のスピードが早まっており、消費者の需要動向にあった商品開発が行われなかった場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 債権管理について

 当社は、取引先や小売加盟店に対しての売上債権や売上金の保全に努めますが、当該取引先または小売加盟店が経営不振等に陥った場合、当該取引先や小売加盟店から売上債権や売上金が回収できない場合が想定されます。また、直営店舗につきましては敷金・保証金等の保全に努めますが、当該店舗賃貸者等が経営不振に陥った場合、敷金・保証金等の回収ができない場合が想定され、それらの結果、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 特定の取引先への依存度について

 当社は、年間仕入総額の40.1%を株式会社ハギワラから仕入れております。株式会社ハギワラは、主要な協力工場のひとつであり、当社の2工場における生産を全て委託しております。

 今後、同社との売買条件が変更になった場合、同社との契約更新が円滑に進まなかった場合等、何らかの理由で同社からの仕入につき支障が生じた場合には、当社の店舗運営や業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 特定人物への依存

 当社事業の創始者であり推進者である代表取締役社長樽見茂は、設立以来、経営方針及び事業戦略の決定を行い、事業運営の中心としての役割を果たしております。同氏に対する依存度が高いため、何らかの理由により同氏が経営から離れるような事態となった場合には、当社の業績及び今後の事業推進に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 当社の管理体制について

 当社が今後業容を拡大していく際、併せて内部管理体制も強化・充実させていく必要があります。しかし、当社の事業の拡大や人員の増強に対して、適切かつ十分な組織的対応ができるか否かは不透明であり、その結果、当社の事業遂行及び拡大に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 原材料価格の高騰に関するリスク

 当社商品の主要原材料は、大豆などの農産物であり、また包材については石油製品を使用しており、その価格は市場の状況により変動いたします。今後、異常気象や原油価格の高騰等、予測困難な問題により原材料価格が上昇した場合、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 食品衛生の安全管理について

 当社の事業の多くは、「食品衛生法」の規制を受けており、監督官庁より営業許可を取得しております。当社では、食品販売における衛生管理の重要性に鑑み、法定の食品衛生検査をはじめ、食品衛生責任者の設置、害虫駆除の定期的実施等により、安全な商品を顧客に提供するため衛生管理を徹底しております。

 しかしながら、食中毒等の衛生問題が発生した場合、当社において損害賠償の請求を受けたり、商品回収による損失及びその費用が発生したりするほか、当社のブランドイメージ低下による売上の減少等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 災害等の発生による影響について

 当社は事業の特性上、売上高の基となる顧客数が天候及び気温に左右される傾向にあります。従って猛暑・厳冬等の異常気象が発生した場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。

 また、当社は、関東地方を中心に事業を展開しており、地震・洪水等の自然災害の発生による被害を被る可能性があり、その被害の程度によっては、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。加えて、取引先の工場・倉庫・輸送手段等が被災し、商品供給が影響を受ける可能性があり、その被災の程度によっては、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)労務関連のリスク

 当社は、多くのパートタイム従業員が業務に従事しておりますが、今後の人口態様の変化により、適正な労働力を確保できない可能性があるほか、今後、社会保険、労働条件に係わる諸制度に変更がある場合、人件費の増加となり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)情報リスクについて

 当社は、店舗及び事務所等において、ネットワークを構築し、営業・財務・個人データ等の様々な会社情報をコンピューター管理しております。IT統制・IT業務管理規程等を設けて、厳正な情報管理を実施しておりますが、犯罪行為やネットワーク障害等により、情報の漏洩・流出及びシステムが破壊される事等により営業活動に支障が生じた場合は、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 特記すべき事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 重要な会計方針及び見積り

 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項(重要な会計方針)」をご参照下さい。

 

(2) 当事業年度の経営成績の分析

① 売上高

「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1) 業績」をご参照下さい。

② 売上総利益

売上総利益は1,264,876千円(前事業年度比11.9%減)となり、売上総利益率は28.9%(前事業年度は29.5%)となりました。売上総利益の減少につきましては、売上高が減少したこと及び当事業年度より、物流センターから直営店舗への商品の配送費を売上原価として処理しておりますが、前事業年度と比べ配送費率が0.4ポイント上昇したことが売上総利益率の低下の要因となっております。

③ 営業利益及び経常利益

営業利益及び経常利益につきましては、売上高が減少したこと及び引き続き経費削減等に努めましたが、売上高が減少したことにより販売費及び一般管理費比率が前事業年度に比べ1.8ポイント上昇したことにより、営業利益は127,529千円減少し81,741千円、経常利益につきましては、前事業年度に比べ125,987千円減少し79,935千円となりました。

④ 当期純利益

当期純利益につきましては、当社が行っている債務保証に伴う債務保証損失引当金の戻入額3,750千円、かすみがうら工場売却等による固定資産売却損14,726千円、店舗閉鎖損失2,271千円及び法人税、住民税及び事業税23,585千円を計上した結果、50,307千円となりました。

 

(3) 当事業年度の財政状態の分析

① 資産

当事業年度末における資産の残高は、前事業年度末と比較して91,302千円減少し1,693,336千円となりました。これは主に、増加要因として、投資有価証券の増加30,000千円、ソフトウェアの増加22,844千円、減少要因として、現金及び預金の減少72,009千円、有形固定資産の減少59,839千円等によるものであります。

② 負債

当事業年度末における負債の残高は、前事業年度末と比較して91,852千円減少し381,109千円となりました。これは主に、買掛金の減少56,557千円、未払金の減少17,538千円等によるものであります。

③ 純資産

当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度末と比較して549千円増加し1,312,227千円となりました。これは主に、増加要因として、当期純利益の計上50,307千円等、減少要因として、剰余金の配当49,758千円によるものであります。

 

(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について

 「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」をご参照下さい。

(5) 経営戦略の現状と見通し

 「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」をご参照下さい。

(6) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当事業年度におけるキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フロー13,207千円、投資活動によるキャッシュ・フロー△35,966千円、財務活動によるキャッシュ・フロー△49,254千円となりました。詳しくは「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フロー」をご参照下さい。