文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営方針及び対処すべき課題
当社は、「1.全ての事に感謝します。2.全ての事に正直でいます。3.全ての事にあきらめず挑戦します。4.全ての事を大切にします。5.全ての事のルールを守ります。」を全従業員の行動規範とし、経営理念・経営方針として「よりいいものをより安く」提供することを通じて、全ての人の生きていくための糧となり、全ての人の健康と幸せに貢献することを使命とし、常に消費者としての感覚を忘れず、消費者にとって価値のある商品づくり、人づくり、店づくりを目指しております。また、持続的・安定的な成長を図ることを経営の重要課題であると認識し、着実に推し進めるべく、以下の課題に取り組んでおります。
① 収益力向上
当社は、製造小売(豆腐版SPA)事業に全ての経営資源を集中し、事業拡大を推進しております。「三代目茂蔵」のブランド力を高め、消費者に支持されるべく当社オリジナルの新商品開発や既存商品のリニューアルを積極的に行うとともに、販売力の強化として、既存店舗のリニューアル改装や新規店舗の出店及び新規業態開発を行い、当社の持続的・安定的な成長を図ってまいります。
② 人材の確保・育成
当社の持続的・安定的な成長を実現させるためには、必要な人材を十分に確保し、育成していくことが、重要な課題であると認識しております。多様な働き方を推奨し、適正な評価を行うことで優秀な人材を確保し、従業員の教育・能力の開発に積極的に取り組んでまいります。
③ コンプライアンス体制の強化
当社は社会的責任を果たすべく、また、当業界を取り巻く消費者の安全・安心志向がより高まる中、全社的にコンプライアンス体制を整備強化していくことが、注力すべき課題と考えております。そのために単なる整備強化に止まらず、ひとりひとりの意識をより高め、社会的責任を果たせるコンプライアンス体制を確立してまいります。
(2) 経営環境及び経営戦略等
食品業界におきましては、原料価格の変動や労働力不足にともなう人件費の上昇、また、2019年10月1日からの消費税率の改定により、消費者の節約志向がさらに強まることも見込まれており、業界の先行きは不透明感が強まっています。
このような状況のなか、当社の経営戦略の根幹である、「よりいいものをより安く」消費者に提供し続けることにより、強固な収益基盤と成長を実現していくため、①消費者に価値を感じて頂きながら適正な利益を確保するための販売チャネル(製造小売モデル)を拡大すること、②消費者のニーズに合った、またニーズを喚起出来る商品をたゆまなく開発していくこと、以上を中長期的な経営戦略における主要テーマとして注力し、小売事業による販売チャネルを一層拡大することで、より幅広い購買者層に当社ブランドの認知度を向上させ、収益基盤をより強固なものとし、持続的な成長を実現し企業価値向上を図ってまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、拡大成長が見込まれる小売事業に経営資源を集中させることで収益の最大化に向けて邁進しており、持続的・安定的な経営を実現させるため、重要な経営指標として本業の儲けに対してその効率性を示す売上高営業利益率を重視し5%以上を目標としております。
以下において、当社の経営成績、今後の事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。なお、当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在(2019年12月19日)において当社が判断したものであります。
(1) 今後の事業戦略及び出店施策
当社は、お客様に「よりいいものをより安く」提供し、高品質な商品を適正価格で販売するという設立以来の事業方針に基づき、今後も全社において小売事業を積極的に進めてまいりますが、既存業態及び新規業態の条件に見合う物件がない場合には出店は行わないため、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 消費者の嗜好の変化について
当社が取扱う商品は、消費者の嗜好の変化による影響を受けやすく、特に食料品の分野においては消費者の嗜好の変化のスピードが早まっており、消費者の需要動向にあった商品開発が行われなかった場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 債権管理について
当社は、取引先や小売加盟店に対しての売上債権や売上金の保全に努めますが、当該取引先又は小売加盟店が経営不振等に陥った場合、当該取引先や小売加盟店から売上債権や売上金が回収できない場合が想定されます。また、直営店舗につきましては敷金・保証金等の保全に努めますが、当該店舗賃貸者等が経営不振に陥った場合、敷金・保証金等の回収ができない場合が想定され、それらの結果、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 特定の取引先への依存度について
当社は、年間仕入総額の38.1%を株式会社ハギワラから仕入れております。株式会社ハギワラは、主要な協力工場のひとつであり、当社の2工場における生産を全て委託しております。
今後、同社との売買条件が変更になった場合、同社との契約更新が円滑に進まなかった場合等、何らかの理由で同社からの仕入につき支障が生じた場合には、当社の店舗運営や業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 当社の管理体制について
当社が今後業容を拡大していく際、併せて内部管理体制も強化・充実させていく必要があります。しかし、当社の事業の拡大や人員の増強に対して、適切かつ十分な組織的対応ができるか否かは不透明であり、その結果、当社の事業遂行及び拡大に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 原材料価格の高騰に関するリスク
当社商品の主要原材料は、大豆などの農産物であり、また包材については石油製品を使用しており、その価格は市場の状況により変動いたします。今後、異常気象や原油価格の高騰等、予測困難な問題により原材料価格が上昇した場合、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 食品衛生の安全管理について
当社の事業の多くは、「食品衛生法」の規制を受けており、監督官庁より営業許可を取得しております。当社では、食品販売における衛生管理の重要性に鑑み、法定の食品衛生検査をはじめ、食品衛生責任者の設置、害虫駆除の定期的実施等により、安全な商品を顧客に提供するため衛生管理を徹底しております。
しかしながら、食中毒等の衛生問題が発生した場合、当社において損害賠償の請求を受けたり、商品回収による損失や費用の発生及び当社のブランドイメージ低下による売上の減少等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 災害等の発生による影響について
当社は事業の特性上、売上高の基となる顧客数が天候及び気温に左右される傾向にあります。従って猛暑・厳冬等の異常気象が発生した場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。
また、当社は、関東地方を中心に事業を展開しており、地震・洪水等の自然災害の発生による被害を被る可能性があり、その被害の程度によっては、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。加えて、取引先の工場・倉庫・輸送手段等が被災し、商品供給が影響を受ける可能性があり、その被災の程度によっては、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 労務関連のリスク
当社は、多くのパートタイム従業員が業務に従事しておりますが、今後の人口態様の変化により、適正な労働力を確保できない可能性があるほか、社会保険、労働条件に係わる諸制度に変更がある場合、人件費の増加となり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10)情報リスクについて
当社は、店舗及び事務所等において、ネットワークを構築し、営業・財務・個人データ等の様々な会社情報をコンピューター管理しております。IT統制・IT業務管理規程等を設けて、厳正な情報管理を実施しておりますが、犯罪行為やネットワーク障害、情報の漏洩・流出及びシステムの破壊・破損の発生等により営業活動に支障が生じた場合は、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当社は消費者にとって価値のある商品づくり、人づくり、店づくりを目指し、「三代目茂蔵」のブランド力を強化・確立することで、売上高及び利益の向上を図ってまいります。
当事業年度において、商品につきましては、①豆腐、豆乳、おから等を使用した「茂蔵オリジナル商品」、②それ以外の厳選された「定番商品」、③協力工場等からの「本日のお買い得品」の3つに分類し、「茂蔵オリジナル商品」を中心に専門性が高く利益率の良い高付加価値商品を開発・販売することで、のぼり型の「工場直売所」から、のれん型の「豆腐専門店」へと、転換を進めております。また、既存商品につきましても、内容や価格の見直しを順次行い、顧客単価の上昇と利益の改善に努めました。
当事業年度の売上高は3,136,083千円(前事業年度比19.1%減)、営業利益は53,475千円(前事業年度は営業損失70,252千円)、経常利益は55,209千円(前事業年度は経常損失68,861千円)、当期純利益は34,369千円(前事業年度は当期純損失99,024千円)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
(小売事業)
当セグメントにおきましては、「三代目茂蔵」ブランドの認知度向上を推し進めることによる新規顧客の獲得と既存顧客のリピート率向上を目的とし、豆腐専門店としての認知度をより高めるため、7店舗の既存店舗においてリニューアル改装を行いました。また、出店エリアの見直し等によるスクラップアンドビルドに取り組んでおり、店舗数が前事業年度と比較して5店舗減少しております。出店につきましては条件や店舗形態等の見直しを行い、出店準備を継続して進めております。
これらより1店舗平均の顧客単価は、上記に記載した利益率の良い高付加価値商品や既存商品の価格の見直しが貢献し、前事業年度比113.1%となりました。顧客数につきましては、「茂蔵オリジナル商品」を中心とした商品の品質等の見直しによる改廃により一時的にアイテム数が減少したことや顧客単価の上昇等が要因となり、1店舗平均の顧客数は前事業年度比90.1%となりました。
以上の結果、小売事業の売上高は2,792,351千円(前事業年度比15.6%減)となりました。また、利益率の良い高付加価値商品や既存商品の価格の見直しにより売上総利益率が改善しており、セグメント利益(営業利益)は157,774千円(前事業年度比448.6%増)となりました。
(その他事業)
その他事業は、小売加盟店及び業務用得意先への卸売事業並びに通販事業であります。
その他事業の売上高は343,732千円(前事業年度比39.9%減)、セグメント利益(営業利益)は34,978千円(前事業年度比10.2%減)となりました。
なお、当事業年度の出店状況は、次のとおりであります。
(単位:店)
|
|
前事業年度末 |
増加 |
減少 |
当事業年度末 |
|
|
小売事業 |
「三代目茂蔵」(直営店) |
50 |
- |
5 |
45 |
|
その他事業 |
「三代目茂蔵」(加盟店) |
77 |
2 |
17 |
62 |
|
合計 |
127 |
2 |
22 |
107 |
|
②財政状態の分析
a.資産
当事業年度末における資産の残高は、前事業年度末と比較して22,225千円減少し1,520,319千円となりました。これは主に、現金及び預金の増加46,353千円、売掛金の減少15,760千円、有形固定資産の減少9,662千円、敷金及び保証金の減少29,116千円等によるものであります。
b.負債
当事業年度末における負債の残高は、前事業年度末と比較して56,543千円減少し393,643千円となりました。これは主に、買掛金の減少115,586千円、未払金の減少38,237千円、長期借入金の増加(1年内返済予定の長期借入金を含む)96,666千円等によるものであります。
c.純資産
当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度末と比較して34,318千円増加し1,126,675千円となりました。これは主に、当期純利益の計上34,369千円等によるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度と比較して46,353千円増加し477,340千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は、61,350千円(前事業年度は103,175千円の支出)となりました。これは主に、増加要因として、税引前当期純利益51,764千円、減価償却費及びその他の償却費36,770千円、売上債権の減少額15,770千円、減少要因として、仕入債務の減少額115,586千円、未払金の減少額44,525千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は、11,104千円(前事業年度は15,216千円の支出)となりました。これは主に、増加要因として、敷金及び保証金の回収による収入29,116千円、リース債権の回収による収入5,474千円、減少要因として、有形固定資産の取得による支出20,249千円、無形固定資産の取得による支出3,490千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、96,601千円(前事業年度は34,986千円の支出)となりました。これは長期借入れによる収入100,000千円等によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
該当事項はありません。
b.仕入実績
当事業年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当事業年度 (自 2018年10月1日 至 2019年9月30日) |
前年同期比(%) |
|
小売事業(千円) |
1,827,372 |
79.6 |
|
その他事業(千円) |
269,100 |
60.2 |
|
合計(千円) |
2,096,472 |
76.4 |
(注)1.金額には、消費税等は含まれておりません。
2.金額は、仕入価格で記載しております。
c.受注実績
該当事項はありません。
d.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当事業年度 (自 2018年10月1日 至 2019年9月30日) |
前年同期比(%) |
|
小売事業(千円) |
2,792,351 |
84.4 |
|
その他事業(千円) |
343,732 |
60.1 |
|
合計(千円) |
3,136,083 |
80.9 |
(注)1.金額には、消費税等は含まれておりません。
2.販売実績総額に対する割合が、100分の10以上に該当する相手先はありません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項(重要な会計方針)」をご参照下さい。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.売上高
当事業年度における売上高は、前事業年度と比較して742,726千円減少し、3,136,083千円となりました。主力事業である小売事業におきましては、「茂蔵オリジナル商品」を中心に高利益率及び高単価の高付加価値商品を開発・販売したこと及び既存商品の販売価格を見直した結果、1店舗平均の売上高は前事業年度比101.3%となりましたが、前事業年度の第3四半期会計期間から当事業年度の第1四半期会期間にかけて、不採算店舗等を閉店したことにより店舗数が減少したことことから、小売事業の売上高は前事業年度比15.6%減、514,627千円の減少となりました。また、その他事業におきましても、前事業年度の第4四半期会計期間におきまして加盟店のセーブオンがローソンへと業態変更したことにより取引が終了となったこと及び当事業年度において15店舗減少したこと等が要因となり、前事業年度比39.9%減、228,098千円の減少となりました。
b.売上原価及び売上総利益
当事業年度における売上原価は2,099,209千円となり、売上総利益は前事業年度より50,907千円減の1,036,873千円、対売上高比33.1%となり、前事業年度の28.0%から5.1ポイントの上昇となりました。当事業年度において、上記a.に記載のとおり、利益率の良い高付加価値商品を開発・販売したこと及び既存商品の販売価格を見直したことが主な要因となっております。
c.販売費及び一般管理費及び営業利益
当事業年度における販売費及び一般管理費は983,398千円となり、前事業年度と比較し174,634千円の減少、対売上高比は29.9%から31.4%となりました。セーブオンとの取引終了による運賃等の減少及び不採算店舗を閉店したことによる店舗経費の減少等が要因となりました。この結果、前事業年度の営業損失70,252千円から営業利益53,475千円となり、対売上高比は△1.8%から1.7%となりました。
d.当期純利益
当期純利益につきましては、前述のa.~c.が主な要因となったこと、特別損失として、既存店舗のリニューアル改装等による固定資産除却損2,304千円の計上や小売事業である直営店舗2店舗について減損損失1,373千円を計上したこと及び法人税、住民税及び事業税17,395千円を計上した結果、前事業年度の当期純損失99,024千円から当期純利益34,369千円となりました。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照下さい。
④資本の財源及び資金の流動性についての分析
当事業年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。
当社の資金需要の主なものは、商品の仕入れ、販売費及び一般管理費に係る運転資金、新規出店及び既存店舗のリニューアル改装に係る設備投資であります。
資金につきましては、主に営業活動によって得られる資金によって賄っておりますが、当事業年度において設備投資資金として金融機関より100,000千円の資金調達を行いました。今後につきましても必要な都度、主に金融機関から調達する方針であります。
⑤経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗状況
当事業年度の売上高営業利益率は1.7%となり、前事業年度の△1.8%から改善いたしました。引き続き、売上高営業利益率5%以上を目指し、収益力の向上と経営効率の改善に努めてまいります。
該当事項はありません。
特記すべき事項はありません。