独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書

 

 

2022年6月29日

 

RIZAPグループ株式会社

 

 

取締役会 御中

 

 

 

太陽有限責任監査法人

 

 

 東京事務所

 

 

 

指定有限責任社員

業務執行社員

 

公認会計士

大木 智博

 

 

指定有限責任社員

業務執行社員

 

公認会計士

和田 磨紀郎

 

 

指定有限責任社員

業務執行社員

 

公認会計士

西村 健太

<財務諸表監査>

監査意見

当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられているRIZAPグループ株式会社の2021年4月1日から2022年3月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結財政状態計算書、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結持分変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書及び連結財務諸表注記について監査を行った。

当監査法人は、上記の連結財務諸表が、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条により規定された国際会計基準に準拠して、RIZAPグループ株式会社及び連結子会社の2022年3月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。

 

監査意見の根拠

当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。

 

強調事項

連結財務諸表注記37.後発事象において、BRUNO株式会社による株式会社HAPiNSの株式取得及び吸収合併に関する事項が記載されている。

 当該事項は、当監査法人の意見に影響を及ぼすものではない。

 

監査上の主要な検討事項

 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。

 

内部統制の重要な不備が連結財務諸表監査に及ぼす影響

監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由

監査上の対応

会社は、2021年11月26日付で、2019年3月期から2021年3月期の有価証券報告書の訂正報告書及び内部統制報告書の訂正報告書を提出している。

これは、会社がIFRS第16号「リース」に係る適用開始時点の一部の賃貸借契約の適用漏れ、連結財務諸表注記の法人所得税注記に係る集計誤り等を把握したことを受け、重要性がないため修正を行っていなかった他の未修正事項と併せて修正したものである。

会社は、当該誤謬の発生を防止又は適時に発見できなかったことから、2021年11月26日付の上記訂正報告書提出時点において、会社の決算・財務報告プロセスに係る内部統制に重要な不備が存在すると判断した。

会社は、2022年3月期において、決算・財務報告プロセスに係る内部統制の重要な不備を是正するために、以下の改善策を実施した。

・連結子会社における経理部門のRIZAPビジネスイノベーション株式会社への集約・業務の統合に向けた準備作業

・経理部門の専門知識の向上を目的とした各種勉強会等の実施

・IFRS第16号「リース」を中心とした連結決算手続における業務手順の見直し、及び会計処理漏れや誤りを発見・防止するための内部統制の整備

会社は、上記内部統制を整備したものの、グループの規模や会計論点の多様化に対するリスク評価が不十分であり、これらのリスクに見合った十分かつ適切な人材配置に至らなかったこと、及び2021年11月26日付での訂正報告書提出から期末日までに運用期間の制約が存在していたことから、整備した内部統制を有効に運用することができず、結果として、IFRS第16号「リース」をはじめとする複数の会計処理及び連結財務諸表注記に関して、当監査法人の指摘により、重要性の乏しい項目を除き当連結会計年度の連結財務諸表を修正した。これらの状況を踏まえ、会社は、当連結会計年度末において、決算・財務報告プロセスに係る内部統制に重要な不備が存在すると判断している。

当連結会計年度の監査において、当該決算・財務報告プロセスに係る内部統制の重要な不備が、財務報告に重要な虚偽表示をもたらす可能性について慎重に検討する必要がある。当該内部統制の重要な不備は、内部統制の有効性を踏まえた監査戦略に重要な影響を与える可能性があることから、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。

 

当監査法人は、主として以下の監査手続を実施することにより、内部統制の重要な不備が連結財務諸表監査に及ぼす影響への対応を行った。

・会社が、2022年3月期において決算・財務報告プロセスに係る内部統制の重要な不備を是正するために整備した内部統制について理解するとともに、必要に応じて、内部統制の実施に関する証跡を閲覧した。

・2022年3月期の連結財務諸表監査の過程で識別された会計処理及び連結財務諸表注記に関する誤謬の発生原因について、財務担当取締役に質問を実施するとともに、会社が実施した検討結果を閲覧し、発生原因の分析が十分に行われているかどうかを評価した。

・上記の分析結果を踏まえ、当該内部統制の重要な不備が、財務報告に重要な虚偽表示をもたらす可能性について、慎重に検討したうえで、監査戦略の見直しの要否を判断し、必要に応じて、以下の追加的な監査手続を実施した。

・IFRS第16号「リース」の適用対象となる契約の網羅性を確かめるため、会社が連結子会社における地代家賃等の総勘定元帳を利用してIFRS第16号「リース」に係る賃貸借契約の網羅性を検証している手続の結果を閲覧するとともに、一定の基準に基づき抽出した連結子会社の検証結果について、再実施を行った。

・法人所得税注記が正確に集計されていることを確かめるため、注記内容に関する前期比較等の分析的手続に加えて、一定の基準に基づき抽出した連結子会社の注記基礎資料を対象として、税務申告書等との照合を実施した。また、集計資料について再計算を実施した。

  ・その他、内部統制に依拠できないと判断した決算・

   財務報告プロセスに関連する勘定科目については、

   実証手続の実施範囲を拡大したうえで、集計資料の

   再計算、抽出したサンプルに対する根拠資料との突

   合等の必要と認められる詳細テストを実施した。

 

 

 

RIZAP株式会社における繰延税金資産の回収可能性

監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由

監査上の対応

会社は、期末に存在する将来減算一時差異及び繰越欠損金のうち、予定する繰延税金負債の取崩し及びタックス・プランニング、予測する将来課税所得に基づき、税務便益が実現する可能性が高いと判断される繰延税金資産を認識している。

連結財務諸表注記16.に記載されているとおり、連結財政状態計算書で計上されている繰延税金資産5,971百万円のうち、RIZAP株式会社における繰延税金資産は3,089百万円であり、重要な割合を占めている。

RIZAP株式会社の繰延税金資産のうち大部分は繰越欠損金に係る繰延税金資産である。

RIZAP株式会社が有する繰越欠損金は、主として2019年3月期において多額の繰越欠損金を計上していたRIZAPイノベーションズ株式会社を吸収合併したことにより生じたものであるが、2022年3月期においてRIZAP株式会社が税引前当期利益及び繰越欠損金充当前課税所得を計上したことに伴い、一部の繰越欠損金を充当したため、残高が減少している。

一方、2022年3月期に事業撤退の意思決定が行われた不採算事業を営む連結子会社が有する繰越欠損金の一部について、将来の組織再編を前提としてRIZAP株式会社に引き継がれることが合理的に見込まれるため、連結財務諸表作成上、当該繰越欠損金をRIZAP株式会社の繰越欠損金に含めたうえで、回収可能性の検討を行っている。

 

RIZAP株式会社は、2020年3月期において、消費税増税による消費マインドの低下、不採算事業の状況及び新型コロナウイルス感染症の影響が不透明であることを受けて、従前より計上していた繰延税金資産全額の取崩しを行ったが、2021年3月期において、第2四半期連結会計期間以降の新規入会者数・売上高の回復及びグループ全体でのコスト削減活動の成果等を踏まえ、依然として不透明な経営環境の中でも安定的に利益を確保できる体制が整ったとして、3か年の事業計画に対応する将来課税所得の見積りに基づき回収可能性が認められる繰延税金資産を2,393百万円認識した。

2022年3月期において、RIZAP株式会社は、売上収益21,317百万円(2021年3月期比102.0%)、営業利益1,187百万円(2021年3月期は624百万円の営業損失)、税引前当期利益849百万円(2021年3月期は813百万円の税引前当期損失)を計上したことから、前年度に引き続き、2022年3月期に策定・承認された3か年の事業計画に対応する将来課税所得の見積りに基づき回収可能性が認められる繰延税金資産を認識している。

 

会社は、2023年3月期以降、RIZAP株式会社のボディメイク事業における新規事業を含めた戦略的な成長投資を予定しており、当該成長投資による影響を将来課税所得の見積りの基礎となる3か年の事業計画において考慮している。

3か年の事業計画における重要な仮定は、顧客からの問い合わせ件数、ゲスト紹介率、入会率、既存契約の解約率、及び事業間の送客率等である。

 

繰延税金資産の回収可能性の判断は、主に経営者による将来課税所得の見積りに基づいており、将来課税所得の見積りの基礎となる3か年の事業計画における重要な仮定は、今後の広告宣伝施策をはじめとする各種施策に係る効果や足元の実績を踏まえた今後の動向の予測等による不確実性を伴うものであり、仮定の設定には広範囲で経営者による判断が必要となる。

また、3か年の事業計画において考慮されているRIZAP株式会社のボディメイク事業における新規事業を含めた戦略的な成長投資の影響については、競合他社や顧客の需要の動向等に大きく依存するため、不確実性を高める要因となっている。

 以上のことから、当監査法人は、RIZAP株式会社における繰延税金資産の回収可能性を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。

当監査法人は、RIZAP株式会社における繰延税金資産の回収可能性に関する会社の判断の妥当性を検討するため、同社の繰延税金資産の回収可能性の検討に関する内部統制の整備状況の有効性を評価するとともに、主として以下の監査手続を実施した。

(1)3か年の事業計画の合理性

将来課税所得の見積りの基礎となる3か年の事業計画の合理性を評価するため、主として以下の手続を実施した。

・過年度の事業計画及びその基礎となる重要な仮定について、実績数値との比較を行い、見積りの不確実性を評価した。

・重要な仮定である問い合わせ件数、ゲスト紹介率、入会率、既存契約の解約率に関する今後の各種施策に係る効果や足元の実績を踏まえた今後の動向の予測について、事業責任者に質問を実施するとともに、過去実績から計画期間までの趨勢分析を行い、その合理性を評価した。

・RIZAP株式会社のボディメイク事業における新規事業を含めた戦略的な成長投資の概要、計画及び競合他社との差別化要因等について、事業責任者に質問を実施するとともに、3か年の事業計画において考慮された影響について、会社が実施したテストマーケティングの結果や1店舗当たりの顧客受入能力に関する考察結果等も踏まえ、その合理性を評価した。また、見積りの基礎となっている過去の類似事例との比較等を行い、事業間の送客率に関する予測の合理性を評価した。

・問い合わせ件数1件当たりの広告宣伝費に関する過去実績から計画期間までの趨勢分析を実施し、設定された将来の問い合わせ件数を獲得するための広告宣伝費予算が十分に見込まれているかどうかを検討した。

・会社及びRIZAP株式会社の資金繰り計画の検討を通じて、RIZAP株式会社の将来の広告宣伝費の支出能力、及び戦略的な成長投資のための支出能力を評価した。

・既存事業の店舗の稼働率に関する過去実績から計画期間までの趨勢分析を行うとともに、分析結果に関する事業責任者への質問を実施し、事業計画上で獲得が見込まれる新規顧客の受入能力に関する会社の想定の合理性を評価した。

・店舗における人件費や諸経費について、過去実績から計画期間までの趨勢分析及び分析結果に関する事業責任者への質問を実施するとともに、重要な仮定の設定との整合性を検討することにより、見積りの合理性を評価した。

・RIZAP株式会社が作成した検討資料に含まれる問い合わせ件数の情報について、関連するシステムから出力された基礎データと照合した。

(2)事業計画に基づく将来課税所得の見積りの合理性

将来課税所得の見積りが事業計画に基づいて行われており、税務上の加減算項目に関する見積りの合理性を評価するため、主として以下の手続を実施した。

・将来課税所得の見積りに使用された営業利益と3か年の事業計画数値を照合した。

・税務上の加減算項目について、過去実績との比較を通じて、見積りの合理性を評価した。

(3)一時差異及び繰越欠損金残高の正確性とスケジューリングの妥当性

・RIZAP株式会社における一時差異及び繰越欠損金残高について、税務申告書と照合した。

・2022年3月期に事業撤退の意思決定が行われた不採算事業を営む連結子会社が有する繰越欠損金のうち、組織再編を通じてRIZAP株式会社に引き継がれることが見込まれる金額について、グループ内における債権・債務の解消見込等の検討を通じて、その妥当性を評価した。

 ・一時差異のスケジューリングについて、項目別に解消

  見込年度の合理性を検討した。

 

 

有形固定資産及び使用権資産の減損

監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由

監査上の対応

会社の連結財務諸表を構成するグループ会社には、多店舗展開を行っている会社が多く、かつ、その店舗の多くは賃借物件である。会社の連結財政状態計算書上、店舗に係る有形固定資産及び賃貸借契約に係る使用権資産が多額に計上されており、当連結会計年度末における有形固定資産及び使用権資産は、それぞれ18,474百万円、25,683百万円となっている。

連結財務諸表注記26.に記載されているとおり、RIZAP株式会社において有形固定資産4,601百万円及び使用権資産7,105百万円、株式会社ワンダーコーポレーションにおいて有形固定資産2,211百万円及び使用権資産4,977百万円が計上されており、連結財政状態計算書上の有形固定資産及び使用権資産の残高に占める両社の割合は重要である。

会社は、両社の有形固定資産及び使用権資産の減損の兆候の有無の把握に際して、各店舗を他の資産又は資産グループからのキャッシュ・イン・フローとは概ね独立したキャッシュ・イン・フローを生み出す最小の資産グループ(資金生成単位)としており、資金生成単位ごとの損益状況や閉店計画等を考慮して、減損の兆候の有無を検討している。

減損の兆候が把握された資金生成単位については、回収可能価額を見積るとともに、有形固定資産及び使用権資産の帳簿価額が回収可能価額を超過する金額について、減損損失を計上している。

会社は、資金生成単位における回収可能価額を使用価値により測定しており、使用価値は、経営者が承認した事業計画を基礎とする将来キャッシュ・フローの見積額を加重平均資本コストを基礎とした割引率に基づき現在価値に割り引くことで算定している。

両社の将来キャッシュ・フローの見積りは、いずれも事業計画を基礎としており、事業計画における重要な仮定はそれぞれ以下のとおりである。

 

(RIZAP株式会社)

3か年の事業計画を基礎としており、事業計画における重要な仮定は以下のとおりである。

・顧客からの問い合わせ件数

・ゲスト紹介率

・入会率

・既存契約の解約率

・ボディメイク事業における新規事業を含めた戦略的な成長投資による影響

・事業間の送客率

 

(株式会社ワンダーコーポレーション)

翌期の事業計画を基礎としており、事業計画における重要な仮定は以下のとおりである。

・店舗別売上高

・店舗別営業利益率

・業態転換に係る施策の効果の予測

 

両社の有形固定資産及び使用権資産の金額的重要性が高く潜在的な影響が大きいこと、及び将来キャッシュ・フローの見積りにおける重要な仮定は、事業環境の変化や顧客の需要の動向等による不確実性を伴うものであり、広範囲で経営者による判断が必要となることから、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。

当監査法人は、RIZAP株式会社及び株式会社ワンダーコーポレーションにおける有形固定資産及び使用権資産の減損テストが、IAS第36号「資産の減損」に準拠して適切に実施されていることを検討するに当たり、関連する内部統制の整備状況の有効性を評価するとともに、主として以下の監査手続を実施した。

 

(RIZAP株式会社)

・減損の兆候の有無に関する判定の基礎となる各店舗の損益が適切に集計されていることを確かめるため、直接費と間接費の区分方法及び間接費の配賦基準が各費用の性質や組織構造に照らして合理的かどうかを検討するとともに、集計結果の再計算を実施した。

・取締役会等各種会議体の議事録の閲覧及び所管部門に質問を実施することにより、閉店計画に係る情報を入手し、当該計画が減損の兆候の有無の判定資料に反映されているかどうかを検討した。

・資金生成単位ごとの将来キャッシュ・フローの見積期間について、関連する資産の残存耐用年数と比較した。

・資金生成単位ごとの3か年の将来キャッシュ・フローの見積額が、経営者によって承認された3か年の事業計画の内容と整合していることを検証した。

・3か年の事業計画の見積りに含まれる問い合わせ件数、ゲスト紹介率、入会率、既存契約の解約率、ボディメイク事業における新規事業を含めた戦略的な成長投資による影響、及び事業間の送客率等の重要な仮定については、見積りの前提条件について事業責任者に質問するとともに、過去実績から計画期間までの趨勢分析や、見積りの基礎となっている過去の類似事例との比較を行い、その合理性を評価した。また、過年度の事業計画数値及びその基礎となる重要な仮定について、実績数値との比較を行い、見積りの不確実性を評価した。

・資金生成単位ごとの4年目以降の将来キャッシュ・フローの見積りにおける経営者による将来の不確実性の反映方法について、事業責任者に質問するとともに、事業の特性や外部情報等を考慮してその合理性を評価した。

・割引率については、計算手法の合理性及び算定基礎として利用された外部データの信頼性を評価するとともに、再計算を実施した。

 

(株式会社ワンダーコーポレーション)

・当監査法人における株式会社ワンダーコーポレーションの監査チームと年間を通じて継続的にコミュニケーションを行うとともに、以下の手続を指示し、監査調書を査閲することで十分かつ適切な監査証拠が入手されているかどうかを評価した。

・店舗別損益実績の集計結果に関する正確性の検証

・減損の兆候のある資金生成単位の網羅的な識別に関する検討

・翌期の事業計画の見積りに含まれる重要な仮定である店舗別売上高及び営業利益率、業態転換に係る施策の効果の予測に関する事業責任者への質問及びその回答の合理性に関する検討

・資金生成単位ごとの2年目以降の将来キャッシュ・フローの見積りにおける経営者による将来の不確実性の反映方法に係る、事業責任者への質問及び事業の特性や外部情報等を考慮した合理性の評価

 

 

継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況の解消に関する経営者の判断の合理性

監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由

監査上の対応

連結財務諸表の作成に当たり、経営者は継続企業の前提が適切であるかどうかを評価することが求められる。また、継続企業の前提に関する評価の結果、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在し、当該事象又は状況を解消し、又は改善するための対応をしてもなお継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められるときは、当該不確実性について連結財務諸表に注記することが必要となる。

2021年3月期において、会社は、2019年3月期から継続して税引前当期損失を計上し、これに伴い、取引金融機関との間で締結した金銭消費貸借契約における財務制限条項に抵触していたため、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在していたが、当該事象又は状況を解消し、又は改善するための諸施策を実施することにより、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないため、継続企業の前提に関する事項を連結財務諸表に注記する必要はないと判断した。

2022年3月期において、会社は、グループ機能統合プロジェクト「ONE RIZAP」の方針のもと、新たな収益の柱としてEC事業の成長、グループ横断的なコスト最適化等の経営合理化策を実行した結果、営業利益5,234百万円(2021年3月期比328.3%)、税引前当期利益3,530百万円(2021年3月期は525百万円の税期前当期損失)を計上しており、取引金融機関との間で締結した重要な借入金に係る金銭消費貸借契約において財務制限条項に抵触していない。

このような状況を踏まえ、安定的な財務基盤が構築できたとして、会社は、当連結会計年度末において継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況は存在していないと判断している。

継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況の解消に関する情報は、財務諸表利用者にとって重要であり、その判断に際しては、財務制限条項への抵触の有無といった形式的な基準に基づく判断のみではなく、財務基盤やキャッシュ・フローの安定性といった実質的かつ総合的な経営者による判断が必要となる。

また、会社は、複数の上場企業を連結子会社としており、各社において親会社から独立した企業経営が求められるため、会社とグループ会社間での資金融通には一定の制約がある。財務基盤やキャッシュ・フローの安定性の評価に際しては、このような会社独自の特性も考慮する必要がある。

 以上のことから、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況の解消に関する経営者の判断の合理性については、監査人として慎重な評価が求められるため、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。

 

 当監査法人は、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況の解消に関する経営者の判断の合理性を検討するに当たり、事業計画及び資金繰り計画の作成に係る会社の内部統制の整備状況の有効性を評価するとともに、主として以下の監査手続を実施した。

・継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しないと判断した理由について、経営者及び財務担当取締役に質問を実施した。

・重要な借入金に係る金銭消費貸借契約において財務制限条項に抵触していないことを確かめるため、取引金融機関への質問、主要な借入金の金銭消費貸借契約書の閲覧等を通じて財務制限条項への抵触の有無に関する検討を実施した。

・財務基盤やキャッシュ・フローの安定性に関する経営者の判断の合理性を検討するため、会社が作成した資金繰り計画について、以下の手続を実施した。

・過年度の資金繰り計画について、実績数値との比較を行い、見積りの不確実性を評価した。

・取引金融機関への質問を通じて、会社が資金繰り計画の前提としている当該取引金融機関の融資姿勢に係る会社判断の合理性を評価した。

・会社の経常収支の予測について、基礎となる会社の事業計画の合理性を評価したうえで、事業計画の内容が資金繰り計画に反映されているかどうかを検討した。

・会社とグループ会社間での資金融通に関する予測の合理性を評価するため、資金繰り計画上で会社が借入れを見込むグループ会社については、当該グループ会社の事業計画の合理性の評価及び事業計画と資金繰り計画の整合性の検討を行い、グループ会社が会社に対して貸付けを行ったとしても事業運営に支障がない資金余力を有しているかどうかを検討した。また、グループ会社の財務諸表に関する質問及び分析的手続を実施し、資金繰り計画で会社からの貸付けを見込んでいるグループ会社以外に、会社が追加の貸付けを見込む必要のあるグループ会社がないかどうかを検討した。

・会社が上場企業の連結子会社から借入れを見込んでい

る場合には、担保提供の有無及び当該連結子会社にお

ける検討状況等の把握を通じて、独立した企業経営の

観点からの経済合理性、及び当該借入れの実行可能性

  について検討した。

 

 

 

その他の記載内容

その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。

当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。

連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。

当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。

 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。

 

連結財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任

経営者の責任は、国際会計基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。

連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、国際会計基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。

監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。

 

連結財務諸表監査における監査人の責任

監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。

監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。

・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。

・ 連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。

・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。

・ 経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。

・ 連結財務諸表の表示及び注記事項が、国際会計基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。

・ 連結財務諸表に対する意見を表明するために、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。監査人は、連結財務諸表の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。

 

監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。

監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去又は軽減するためにセーフガードを講じている場合はその内容について報告を行う。

監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。

 

<内部統制監査>

監査意見

当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、RIZAPグループ株式会社の  2022年3月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。

当監査法人は、RIZAPグループ株式会社が2022年3月31日現在の財務報告に係る内部統制は開示すべき重要な不備があるため有効でないと表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。

 

監査意見の根拠

当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。

 

強調事項

内部統制報告書に記載されているとおり、会社の決算・財務報告プロセスには開示すべき重要な不備が存在しているが、会社は開示すべき重要な不備に起因する必要な修正は全て連結財務諸表に反映している。

これによる財務諸表監査に及ぼす影響はない。

 

内部統制報告書に対する経営者及び監査等委員会の責任

経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。

監査等委員会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。

なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。

 

内部統制監査における監査人の責任

監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。

監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。

・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。

・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。

・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。監査人は、内部統制報告書の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。

 

監査人は、監査等委員会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。

監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去又は軽減するためにセーフガードを講じている場合はその内容について報告を行う。

 

利害関係

会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。

 

以 上

 

 

※1 上記は監査報告書の原本に記載された事項を電子化したものであり、その原本は有価証券報告書提出会社が別途保管しております。

2 XBRLデータは監査の対象には含まれていません。

 

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