第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、「『人は変われる。』を証明する」をグループ理念として掲げ、全ての人が、より健康に、より輝く人生を送るための「自己実現産業」を事業領域として様々な商品、サービスを提供しております。当社グループではこのグループ理念をグループ全社で共有し、世界中から必要とされ続ける商品・サービスを提供し続けることを使命として事業を推進しています。

 

(2)目標とする経営指標

 当社は継続的な収益力の指標として「営業利益」を、成長性の観点から「売上収益」を経営指標としております。また、事業毎の収益性の観点から「売上収益営業利益率」を補助指標としております。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

 2022年3月期は、新型コロナウイルス感染拡大の収束時期が依然として不透明であった中で、2021年3月期に引き続き「新型コロナウイルス危機対応」として、グループ各社の共通機能の統合を進め、スケールメリットを最大化し、グループ全体のコスト最適化を行うとともに、非対面・非接触事業の開発を通じた新たな収益源の確保を進め、さらに安定した財務運営を目指してまいりました。これらによって、営業利益および親会社の所有者に帰属する当期利益において2年連続の黒字化を達成しております。

 2023年3月期につきましては、過去2期において実行したコスト構造改革を中心とした経営改革や、「BPX(ビジネス・プロセス・トランスフォーメーション)」プロジェクトの継続によるグループ内のあらゆる業務の再設計とより付加価値の高い領域への経営資源の再配置の推進に加え、当社グループのコア事業であるRIZAPボディメイク事業における戦略的な成長投資なども検討しております。

 主な重点施策は以下のとおりです。

 

① グループ管理体制の強化およびグループ機能統合

 当社グループは当社および連結子会社70社で構成されており、今後の持続的成長のためには、各社の経営管理体制を整備し、経営の機動性および計画実行の確実性を向上させていくことが必要と考えております。

 2022年3月には新たに「事業管理基準」を制定、全事業を対象に四半期ごとに定量・定性の基準をもって判定し、基準を満たさない場合は取締役会・経営会議等にて継続的にモニタリングを行うこととしております。

 また、「新型コロナウイルス危機対応」の一環として、グループ各社の共通機能の統合を目的とした「One RIZAP」プロジェクトを開始、現在も機能強化のためにグループ会社間での人材の流動化を進めるとともに、グループ各社の営業、人事、マーケティング等の共通機能の統合を加速し、既存事業のビジネスモデル変革による収益力の強化を継続しております。

 

② 新規事業の創出

 足元、消費者の購買行動はコロナ禍で急速に変化しつつあり、これまで「対面・接触型」で行っていたあらゆるビジネスが「非対面・非接触」に移行することが求められています。当社グループでも、全グループ会社でEC(電子商取引)化の加速を経営の重点施策の一つとしています。

 具体的には、小売業を営むグループ会社において、自社オンラインショップの充実やマーケティング施策の拡充を進めております。また、パーソナルトレーニングジム「RIZAP」において、オンライントレーニングの拡充やトレーニング関連動画の配信を拡充しているほか、今後はウエアラブル端末などを用いた遠隔での健康維持・ダイエットサポートサービスの充実を計画しております。

 

③ BPX(ビジネス・プロセス・トランスフォーメーション)の推進

 益々不透明性を増す経済環境下で、当社グループが今後も安定的に成長し続けるためには、グループ全体でさらに踏み込んだ経営改革が必要であると認識しております。そのため、2021年4月に「BPX(ビジネス・プロセス・トランスフォーメーション)=BPR(業務プロセス改革)の上位概念」プロジェクトを開始いたしました。グループ内のあらゆる業務を再設計することで、より付加価値の高い領域へ経営資源を再配置することを目指してまいります。

 

④ 海外事業の推進

 当社グループでは、以前より、パーソナルトレーニングジム「RIZAP(ライザップ)」やパーソナルゴルフジム「RIZAP GOLF」を、主に中国や台湾等の東アジアで事業を展開してきました。今後、新型コロナウイルス感染拡大収束後に、当社グループの海外事業を東アジアから北米・欧州に拡大し、現在海外事業を行っていないグループ会社の海外進出も加速いたします。

 

⑤ キャッシュ・フロー経営の強化

 当社グループが今後持続的成長を実現するには、継続的に既存事業及び新規事業に投資を行っていく必要があり、そのためには、投資の原資となるキャッシュ・フローをより改善していく必要があると考えております。

 その実現のため、当社グループ各社に対し重点経営管理指標を設定するとともに、グループ横断でのコスト削減・在庫最適化・売上金および買掛金の最適化等のプロジェクトを立ち上げ、キャッシュ・フローの改善を図ってまいります。

 

(4)経営環境

 ① 全般

  当社グループを取り巻く経営環境につきましては、2020年より感染が急拡大している新型コロナウイルス感染症の影響などによる雇用環境の悪化や、消費者マインドの低下など、いまだ先行き不透明の状況にあります。また、2021年は新型コロナワクチンの普及に伴い、新型コロナウイルス感染症の影響による経済活動への制限が徐々に緩和されたものの、足元では円安の継続、資源高、材料高による物価上昇等から、依然として厳しい経営環境が続いております。

  また、我が国においては、業界・業態を超えた企業間の競争が激化していることに加え、少子高齢化や人口減少といった構造的な問題の他、生活様式及び購買行動の変化など、当社グループを取り巻く今後の消費マーケットが大きく変化し、当社グループを取り巻く経営環境に大きな影響を与えることが想定されております。

 

② ヘルスケア・美容セグメント

  ヘルスケア・美容セグメントの主要事業であるフィットネスクラブ業界においては、2019年に3,347億円だった市場規模が、2020年は2,235億円まで減少、2021年も2,450億円にとどまっております(出典元:経済産業省「特定サービス産業動態統計調査 18 表 フィットネスクラブの売上高、利用者数、会員数、事業所数、従業者数及び指導員数」)。また、2022年4月において、26ヶ月連続でフィットネスクラブの会員数が減少しており(出典元:経済産業省「フィットネスクラブの動向(特定サービス産業動態統計速報(2021年12月))」)、足元においても、依然として厳しい経営環境が続いております。RIZAP株式会社のパーソナルトレーニングジム「RIZAP(ライザップ)」においては、従業員の日々の体温チェックやマスクの着用及びPCR検査の実施に加え、店舗の除菌や清掃など、新型コロナウイルス感染症対策を徹底した上で店舗営業は継続しておりますが、社会全体として経済活動の自粛を余儀なくされていることから、新規顧客獲得において引き続き一定の影響を受けることが予想されます。そのほか、パーソナルゴルフレッスン「RIZAP GOLF」やRIZAP ENGLISH株式会社が提供しているパーソナル英語レッスン「RIZAP ENGLISH」、その他MRKホールディングス株式会社や健康コーポレーション等のヘルスケアおよび美容関連の小売を展開する事業においても同様の影響を受けており、新型コロナウイルス拡大前の需要に回復するまでには至っておりません。

 

③ ライフスタイルセグメント

  ライフスタイルセグメントが属する小売業界においては、従前より、消費者行動の多様化、根強い節約志向及び人件費や物流費の上昇等により先行き不透明な状況が続いておりました。ライフスタイルセグメントの主要事業であるアパレル業界においては、2019年に91,732億円だった市場規模が、2020年は75,158億円まで下がっております(出典元:矢野経済研究所「2021 アパレル産業白書」)。当社においても2020年は新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、更なる消費者行動の変化や、緊急事態宣言発出中はテナントビルの休業及び時短営業に伴い当社グループが運営するほぼ全店において休業や時短営業を余儀なくされるなど、営業活動に多大な影響が生じており、依然として集客の戻りが鈍い状況が常態化しつつあります。一方で、新たな収益源の柱として注力しているEC事業においては、国内のBtoCのEC化率が2019年は6.76%だったのが、2020年は8.08%まで上がっており(出典元:経済産業省「令和2年度産業経済研究委託事業(電子商取引に関する市場調査)」)、今後も新しい生活様式に即したサービス形態として、成長が見込める領域であると捉えております。

 

④ インベストメントセグメント

  インベストメントセグメントにおいては、ヘルスケア・美容セグメントまたはライフスタイルセグメントに資する事業を行っております。主要子会社で見ると、SDエンターテイメント株式会社ではフィットネスクラブを運営しておりヘルスケア・美容セグメントと同様に足元も厳しい経営環境が続いております。また、夢展望株式会社および堀田丸正株式会社においてはアパレル事業を営んでおり、ライフスタイルセグメントと同様に、新型コロナウイルスの影響を大きく受けております。一方で、国内のBtoCのEC化率は伸長するなどしており、今後も成長が期待できる市場環境となっております。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

① 持続的成長に向けた経営基盤の強化

 当社グループは、2019 年3月期に構造改革を開始し、主に在庫や不採算事業の減損に係る構造改革関連費用を含む非経常的損失が発生したことから、営業損失および親会社の所有者に帰属する当期損失を計上いたしました。また、2020 年3月期は主に新型コロナウイルス感染拡大等の影響があったことから、2期連続となる営業損失および親会社の所有者に帰属する当期損失を計上いたしました。これにより、金融機関との間で締結した金銭消費貸借契約における財務制限条項に抵触している状況にあることから、2019 年3月期有価証券報告書より、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在する旨を記載しており、その後、2020 年3月期および 2021 年3月期の有価証券報告書においてもその旨の記載を行っておりました。

 一方、当社グループは、新型コロナウイルス感染症拡大により不透明な経営状況が続く中、グループ機能統合プロジェクト「One RIZAP」の方針の下、新たな収益の柱としてのEC事業の成長、グループ横断的なコスト最適化などの経営合理化策を実行した結果、収益構造が大きく改善し、2021 年3月期決算では、営業利益および親会社の所有者に帰属する当期利益において3年ぶりの黒字化を達成し、2022 年3月期も同様に、営業利益および親会社の所有者に帰属する当期利益において2年連続の黒字化を達成しております。これら当社グループの収益が改善し黒字化を達成していること、安定的な財務基盤が構築できている点を鑑み、金融機関との間で締結している重要な借入金における金銭消費貸借契約において、財務制限条項に抵触していた状態は、現在解消されております。

 これらの状況から、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況は現時点において存在し ないものと判断し、有価証券報告書の「2 事業等のリスク」に記載していた「継続企業の前提に関する重要事象について」の記載を解消しております。

 当社では、引き続き持続的成長に向けた経営基盤の強化のための構造改革施策を実施してまいります。具体的には、グループ横断的なコスト最適化や業務合理化、在宅勤務常態化による本社家賃の低減をはじめとする固定費の削減、不採算店舗の統廃合などを進め、収益力の向上を目指してまいります。加えて、事業売却やグループ資金の活用等により事業活動に必要な資金を確保するための施策を講じており、当面の資金状況は安定して推移する見通しです。

 

② 人材の確保及び管理体制の強化

 当社グループは、人材の確保が経営の重要課題の一つであると認識しております。今後の業績拡大のため、エンジニアを含むDX(デジタルトランスフォーメーション)人材を確保するとともに、引き続き、商品企画開発、マーケティング、営業等の事業成長に直結する能力を有する人材、そして業績管理やコンプライアンス等グループ全体を適切に管理できる能力を有する人材の確保が重要と考えております。グループ内での機能統合や人材の活用、外部からの採用等を行うことで、経営基盤の強化を着実に進めたいと考えております。

 

③ 消費者ニーズの変化に対応する新商品・新サービスの開発

 今後当社グループが業績を伸ばしていくためには、新型コロナウイルス感染拡大で急速に変化している消費者の購買行動やニーズに合致した新商品や新サービスの企画開発に努める必要があります。また、そのような消費者ニーズの変化に対応しながら、特にPB商品やその他商品・サービスのラインアップの充実とライフサイクルの段階に応じた新商品や新サービスの投入の強化を図ってまいります。

 

④ リピート顧客の育成

 当社グループが安定的な利益を生み出すためには、新規顧客だけでなく継続的に商品やサービスをご購入いただくリピート顧客の獲得が重要となります。当社グループは、新規にご購入いただいたお客様にリピートしていただくため、コールセンターによるフォローコールや、コミュニケーションツールとしてのショッピングサイトの構築等、顧客満足度の向上に努め、リピート顧客=ファン顧客の獲得・拡大に取り組んでまいります。

 

⑤ マーケティングの強化

 当社グループのヘルスケア・美容事業において、売上に対する広告宣伝費の割合は高く、新規顧客獲得のための広告宣伝活動は非常に重要であります。当社グループは、広告宣伝活動の強化を推進するとともに、費用対効果の高い広告宣伝媒体・手法を常に開拓し、顧客獲得コストの最適化を図ってまいります。

 

⑥ グループシナジーの活用

 当社グループは、グループ内の事業との親和性の高い事業を運営する企業を子会社化し、グループを拡大してまいりました。今後は個々の事業会社の強みを活かしながら、グループ会社間でのシナジーを最大限に発揮するための企業間連携を更に強め、グループ全体での売上・利益拡大の実現に向け取り組んでまいります。

 

⑦ コンプライアンス体制の強化

 当社グループは、各種事業を営むにあたり、大量に個人情報を収集・保有しております。個人情報保護を徹底するため、引き続き管理体制の強化に努めてまいります。

 また、当社グループは「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」、「食品衛生法」、「不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)」、「製造物責任法(PL法)」、「特定商取引に関する法律」等、多くの法的規制を受けており、関係部門で関係諸法令のチェック体制を常に整備しておく必要があります。

 当社は、当社およびグループ会社の財務報告の信頼性を確保するために内部統制システムの構築を行い、その仕組みが適正に機能することを継続的に評価し、不備があれば必要な是正を行うことにより、「金融商品取引法」およびその他関係法令等を遵守する体制を整備してまいります。

 今後も、コンプライアンス体制の充実に積極的に取り組んでまいります。

 

⑧ 決算業務における体制強化

 当社は2021年11月26日に「過年度の有価証券報告書等および決算短信等の訂正に関するお知らせ」にて公表いたしましたとおり、過年度において、IFRS第16 号「リース」の適用開始時点での会計処理を検討する際に、当社の連結子会社であった株式会社ワンダーコーポレーション(現在、当社連結子会社 REXT株式会社の子会社)から提出されたリース契約に関する報告から、一部の賃貸借契約が漏れていたこと等が判明したため、過年度において決算訂正をしております。

 当社は、本事案を受け、当社グループの連結子会社における経理部門社員の RIZAPビジネスイノベーション株式会社(当社連結子会社:企業のバックオフィス業務の受託等)への集約による経理機能の強化、経理部門のさらなる専門知識の向上、IFRS第16号を中心とした連結決算手続きにおける業務手順の見直しを図り、再発防止の徹底に努めてまいります。

 

2【事業等のリスク】

 以下においては、当社グループの事業展開その他に関する事項のうち、リスク要因となる可能性が考えられる主な事項及びその他投資家の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で、行われる必要があるものと考えております。

 なお、文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)当社特有のリスクについて

① 特定人物への依存

 当社設立の中心人物であり事業の推進者である代表取締役社長瀬戸健は、経営方針や経営戦略等、当社グループの事業活動全般において重要な役割を果たしております。何らかの理由で同氏の業務の遂行が困難になった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当該リスクが顕在化する可能性の程度及び時期について予測することは困難ですが、当社は、同氏に対して過度に依存しない経営体制の構築を目指し、経験豊富な社外取締役の起用、執行役員制度の導入による監督と執行の分離及び業務遂行に優れた社外の人材の起用、社内の人材の育成を実施しております。これらにより、従前と比べ相対的に同氏への依存度は低くなっております。

 

② 当社の持株会社としてのリスク

 当社は2016年7月1日付で持株会社制へ移行いたしました。これにより当社の果たす役割は、主にグループ全体戦略の立案と実行、グループシナジーの最大化、グループ全体の最適なリソース配分、M&Aを含む機動的な事業再編、コーポレート・ガバナンスの強化推進となっております。子会社の収益動向によっては、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があり、当該リスクが顕在化する可能性は、一定程度あるものと認識しておりますが、安定的な収益を確保するため、子会社からの配当金及び適正な経営支援料を得ておりリスクの低減に努めております。

 

(2)法務に関するリスクについて

① 法規制について

 当社グループが営む事業においては、各関係法令によって規制を受けております。

 各種商品の製造・品質管理においては、品質・有効性・安全性確保のために必要な規定をした「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」、食品・添加物・器具容器の規格等を定める「食品衛生法」の規制を受けております。

 各種商品・サービスの広告や表示においては、主に「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」「食品衛生法」「健康増進法」「農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(JAS法)」「食品表示法」「不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)」「著作権法」「商標法」「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(男女雇用機会均等法)」「職業安定法」等の規制を受けており、虚偽または誇大な表示・広告の禁止等、適正な広告・表示が求められております。

 消費者との取引においては、「消費者契約法」、販売形態によっては、禁止行為、解約事項等を規定した「特定商取引に関する法律」等の規制を受けることがあります。

 また、住宅事業については、「建築基準法」「住宅の品質確保の促進に関する法律(住宅品質確保促進法)」「宅地建物取引業法」「国土利用計画法」「都市計画法」「建設業法」「建築士法」等の法的規制を、アパレル関連事業については、「製造物責任法」「農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(JAS法)」等、リユース事業については、「古物営業法」「犯罪収益移転防止法」等による規制を受けております。

 その他、特許権、商標権、意匠権等の知的財産権により、当社グループの各種商品・サービスの自社権益の保護に努める一方、他社の権利を侵害することがないよう、各種商品・サービス開発にあたっては十分な注意を払っております。

 これらの各関係法令において、予期せぬ法律規制強化があった場合や何らかの法規制に抵触する行為を行った場合等においては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当該リスクが顕在化する可能性の程度及び時期について現時点では認識しておりませんが、当社グループにおいては、上記のとおり様々な事業を運営していることから、当社の経営企画本部が主導となり、グループ全体にて関係諸法令のチェック体制およびコンプライアンス体制の整備、社員教育の実施および社内管理体制の強化を推進し、グループ各社の法務担当との連携及び必要に応じて外部の専門機関を活用するなど、各種関連法規を遵守し業務を遂行するよう努めております。

 

② 商品・サービスの安全性について

 当社グループの主力事業であるパーソナルトレーニングサービス「RIZAP」及び子会社で運営するスポーツジム等の各種トレーニングに関連するサービスにおいては、顧客にパーソナルトレーニングやトレーニングの場の提供を行っており、運営する施設内で事故が発生した場合、当社グループは賠償請求を受ける可能性があります。

 また、要件を満たさない商品の製造過程、原材料の使用や異物混入等を防止できなかった場合には、「製造物責任法(PL法)」に基づき損害賠償請求の対象となる可能性があります。

 住宅事業においては、施工した物件に重大な瑕疵があるとされた場合には、直接的な原因が当社子会社以外の責任によるものであったとしても、施工主として瑕疵担保責任を負う可能性があります。

 さらに、これら商品・サービスの事故が発生した場合には、安全性に関する悪い風評が発生する可能性もあります。このような場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当該リスクが顕在化する可能性の程度及び時期について現時点では認識しておりませんが、サービスの提供を行うにあたり、顧客の安全性には十分に配慮しております。また、各種商品の製造・品質管理においては、製造工程、仕入先及び梱包作業委託先に対し、使用原材料及び製商品の安全性及びトレーサビリティを確保するため、定期的な監査の実施、必要に応じ製造現場及び関連施設への視察および状況報告の依頼、並びに発注品及び納期管理等の指導を実施しております。

 

③ 個人情報の保護について

 当社グループは様々な事業において、顧客の個人情報を取り扱っておりますが、万一、外部からの不正アクセス等により個人情報が社外に漏洩した場合、損害賠償請求や社会的な信用失墜により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクが顕在化する可能性は、一定程度あるものと認識しております。個人情報保護においては、「個人情報の保護に関する法律」の遵守は勿論のこと、個人情報の取扱いを定めた個人情報管理規程やルールの策定及び運用徹底、従業員教育の実施、個人情報へのアクセス権限は承認が必要など、情報システムのセキュリティ強化等を行っており、当社グループでは、個人情報を厳正かつ慎重に管理しております。

 また、当社の経営企画本部が主管となり、当社設置の個人情報管理事務局および当社グループの情報セキュリティを推進する情報セキュリティ小委員会が主導となり、各グループ会社の情報セキュリティおよび個人情報管理の担当部署と連携し、各社の個人情報保護における管理体制の把握および体制構築の支援等を通じて、グループ全体における個人情報管理の適正性の把握に努めております。

 

(3)財務に関するリスクについて

① 減損・評価減等のリスクについて

 当社グループは様々な商品を販売しております。また、店舗の運営を行う事業もあります。

 商品につきましては、流行や顧客の嗜好の変化、競合による画期的な新商品の発売等、様々な要因により需要動向を見誤った場合には、販売が難しい余分な在庫を抱える可能性があり、基準に照らし必要な場合は評価減を実施いたします。

 店舗につきましては、人口動態の変化や近隣への競合の出店等、様々な要因により、店舗の損益状況が計画を大きく下回った場合には、基準に照らし必要な場合は固定資産等の減損処理を実施いたします。

 また、当社は、連結財務諸表について国際財務報告基準(IFRS)を任意適用し決算を行っております。IFRSにおいては、日本において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準と異なりのれんの定額償却が不要となります。一方、のれんの対象会社における経営成績悪化等により減損の兆候が認められる等、回収可能価額がのれんの帳簿価額を下回る場合、減損処理を行う必要が生じます。

 このように評価減や減損処理を行い、その金額が大きい場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当該リスクが顕在化する可能性は、一定程度あるものと認識しております。当社グループでは、四半期毎に減損兆候について把握と改善計画を策定・実行しつつ判定を行うとともに、実質的価値が下落した保有資産については、保有継続可否の検討を行っております。また、店舗出店時における投資判断精度の向上に努め、過去の販売実績や需要予測に基づいて商品仕入れや商品開発を行うなど、在庫水準の適正化に努めております。

 

② 契約管理システムについて

 当社グループの主力事業であるパーソナルトレーニングサービス「RIZAP」及び子会社で運営するスポーツジム等の各種トレーニングに関するサービスにおいては、顧客との契約において、契約管理システムを使用しております。

 RIZAP株式会社は、契約管理システムから、会計システムに情報を取り込む際に、RIZAPが提供している多種多様なサービス・物販に対応するため、売掛金残高や前受金残高を抽出する条件が広範に設定されております。また、抽出したデータから財務会計に基づくデータへ転換するため、前受金や売掛金に対して必要な調整を実施しており、調整項目は重要かつ多岐にわたっております。また、上記抽出データ及び調整データの多くは、外部業者を利用して抽出しており、売掛金および前受金の正確性に影響を及ぼす可能性があります。

 当該リスクが顕在化する可能性は、一定程度あるものと認識しておりますが、正確性を担保するために、以下の対応を行っております。

 まず、売掛金残高や前受金残高を抽出する条件が広範であることに対応すべく、前月残高と当月フロー情報との整合性を検証することにより、当月残高の妥当性を検証しております。

 また、財務会計に基づくデータへ転換するための多岐にわたる調整項目に対応すべく、定型的な作業手順に従い金額を集計し、月次で調整項目の金額が契約の実態を反映しているか検討しております。加えて、調整項目の明細より、相当数のサンプルを抽出し契約単位で調整内容の適切性を確認しております。

 さらに、これら一連の作業工程の正確性を検証すべく、会計システムに反映される調整後の売掛金残高および前受金残高明細より、相当数のサンプルを抽出し、契約書等との整合性を確認しております。

 上記対応を行うことでリスクの低減に努めております。

 

(4)事業に関するリスクについて

① 業界及び市場環境に関するリスク

 当社グループの商品・サービスは、一般消費者を顧客とするものが多く、様々な要因により、需要動向が変化いたします。景気の動向、流行や顧客の嗜好の変化、技術革新による画期的な新商品及び代替品の発売や、競合企業との激しい競争等により業界・市場環境に急激な変化があり、当社グループの商品・サービスが陳腐化する事態となった場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当該リスクが顕在化する可能性及び時期について予測することは困難ですが、当社グループはそのような業界・市場環境に左右されないよう、常に顧客の要求に応えることのできる商品・サービスの開発や改良に努めております。また、新たな事業の展開、商品・サービスの提供の推進やEC領域の強化など販路の拡大を図り、堅固な収益基盤の構築に努めております。

 

② 店舗出店に関するリスク

 当社グループは事業により、店舗を出店し商品の販売、サービスの提供を行っております。

 よって、店舗出店は当社グループの各事業の戦略上、非常に重要でありますが、希望するエリア、施設等に出店条件に適う物件がなく、出店が滞る場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループの店舗の多くが賃貸物件となりますが、店舗賃貸のための保証金や敷金を貸主に差し入れております。貸主により異なりますが、基本的には保証金や敷金は契約期間が満了しなければ返還されず、倒産やその他貸主の事由により、返還されるべき保証金や敷金の一部もしくは全部が回収出来なくなることで、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 海外での生産・事業展開に伴う為替や政情等に関するリスク

 当社グループの商品の中には、BRUNO株式会社における家電製品、REXT株式会社、ナラカミーチェジャパン株式会社における衣類・雑貨等、アジアを中心に海外で生産し輸入しているものがあります。また、BRUNO株式会社における家電製品、株式会社ジャパンギャルズにおける化粧品や美容機器、MRKホールディングス株式会社における婦人用下着等、アジアで展開している商品・サービスもあります。

 そのため、為替の動向による円換算での仕入価格の上昇又は販売価格の低下、また、現地で調達される原材料費や人件費等が当社グループの想定を超えて上昇した場合に仕入価格が上昇する等、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 また、各国における政治・経済状況の変化、法律・税制の改正、貿易問題の発生、自然災害や戦争等の発生等により、当社グループの商品仕入及びビジネス展開に悪影響が発生した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす場合があります。

 当該リスクが顕在化する可能性の程度及び時期について予測することは困難ですが、為替予約利用による為替相場の急激な変動によるリスクの低減や、生産拠点の複数化(中国、フィリピン、台湾を中心としたアジアや、アメリカ)による仕入の安定化を図っております。また、海外への事業展開については、国内販売とのバランスを考慮しながら、リスク分散に努めております。

 

 

④ 情報セキュリティに関するリスク

 当社グループは、多くのITシステムを使用しておりますが、予期できない情報システム障害や情報セキュリティ事故により、情報システム基盤や通信回線の重大な障害、或いは経営に係る機密情報の漏洩等が発生する可能性を完全に排除することはできず、そのような事態が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当該リスクが顕在化する可能性は、一定程度あるものと認識しております。自社管理の情報システムのシステムバックアップの取得、外部サービスのデータバックアップの実施、これらのバックアップ復旧手順の作成等のバックアップ体制の整備、内外からの不正アクセス防止、ネットワークやデータベースへのアクセス制御などのセキュリティ対策を実施しております。機密情報、個人情報等の管理については、情報セキュリティの強化等により社内管理体制の徹底強化に努めるとともに、従業員に対する情報管理、情報セキュリティに関する指導を定期的に実施しております。

 また、グループ全体の情報セキュリティ活動を統括する組織として情報セキュリティ小委員会を設置し、当委員会の主導のもと、グループ共通ルールである情報セキュリティ基本規程の周知、各グループ会社の情報セキュリティ担当部署と連携し、各社の情報セキュリティ体制の把握及び体制構築の支援等を通じて、グループ全体の情報セキュリティ体制の推進を図っております。

 

⑤ 災害の発生に関するリスク

 当社グループの各事業は、日本全国各地に店舗を展開しており、また、取引先も全国に点在しております。

 大地震や集中豪雨等の自然災害や、テロ、大規模な事故の発生等により、当社グループの各事業が運営する店舗の休業、仕入先の生産停止、配送網の寸断、データセンターの停止等が発生した場合は、当社グループの事業運営に支障をきたし、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当該リスクが顕在化する可能性の程度及び時期について予測することは困難ですが、事業継続計画(BCP)を整備し、緊急時の被災状況等の情報収集体制の確立、お客様や従業員等の安全確保と事業継続に向けた体制の構築に努めております。また、避難・防災についての教育訓練を定期的に実施するとともに、万一当該リスクが顕在化した場合であっても影響の少ない営業所において事業活動を継続するための物流の複数拠点化、仕入れ先の生産停止の影響を最小限に抑えるために同一商品において取引先工場を複数設けるなどリスク低減に努めております。

 

⑥ 新型コロナウイルス感染症に関するリスク

  2021年3月期は新型コロナウイルス感染拡大に伴う店舗の臨時休業や時短営業などの影響がありました。また、コロナ禍で消費者の購買意欲が低下したほか、海外からの渡航自粛によるインバウンド需要の消失などの影響も重なり、グループ全体としては厳しい経営環境となりました。その後も、2021年2月からワクチン接種が開始されたものの、4月には3回目となる緊急事態宣言が発出されたこと、2021年11月末に新たな変異株であるオミクロン株が確認されるなど、新型コロナウイルス感染拡大の収束時期は依然不透明であり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

  現在、当該リスクが顕在化している状況ですが、そのような状況の中、当社では、引き続き「グループ各社の共通機能の統合」、「グループ全体のコスト最適化」、「非対面・非接触事業の開発」の3つを柱とする「新型コロナウイルス危機対応」に注力し、新たな収益源の確保およびさらに安定した財務運営を目指すことでリスクの低減に努めております。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

 当社は、2021年3月期連結会計年度において、第3四半期連結会計期間に株式会社エス・ワイ・エスおよび北斗印刷株式会社の全株式を、第4四半期連結会計期間に株式会社日本文芸社の全株式をそれぞれ譲渡、また、2022年3月期連結会計年度において、株式会社アクトを事業撤退したことで、これら4社は当社の連結子会社から除外されることとなりましたので、非継続事業に分類しました。

 以上の結果、当期において、前述の非継続事業に分類した会社につきましては、「非継続事業からの当期利益(親会社所有者帰属)」として継続事業と区分して表示しています。

 当期及び前期の数値は、上記それぞれの内容を反映させた形で表示、比較・分析を行っております。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況の概要

①財政状態及び経営成績の状況

 a.経営成績

 当期の売上収益は162,359百万円(前期は168,577百万円、前期比3.7%減)、営業利益は5,234百万円(前期は1,594百万円、前期比228.3%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は2,131百万円(前期は1,608百万円、前期比32.5%増)となりました。

 

 当期は、新型コロナワクチンの普及に伴い新型コロナウイルス感染症の影響による経済活動への制限が徐々に緩和されたものの、2021年11月末に新たな変異株であるオミクロン株が確認される等、依然として不透明な経営状況が続いております。加えて、2022年初頭からは、ウクライナ情勢の動向、大幅な円安等、外部環境は更に急速に変化してきております。

 このような状況の中、グループ機能統合プロジェクト「One RIZAP」の方針の下、新たな収益の柱とし注力しているEC領域で、ECへの大転換に成功したアンティローザや過去最高EC売上高を達成したBRUNOの成功事例をグループ全社に展開する取り組みを行った結果、HAPiNSにおいてEC売上高が前年同期比で約1.8倍、ジーンズメイトにおいてEC売上高が前年同期比で約1.4倍、その他の多くのグループ会社においても前年を上回るEC売上高を計上するなど、好調に推移いたしました。

 実店舗を主に展開している事業については、従業員の日々の体温チェックやマスクの着用およびPCR検査の実施、店舗の除菌や清掃など新型コロナウイルス感染症対策を徹底するとともに、当期において3回に渡る職域接種を実施するなど、安心・安全な空間の提供に努めて参りましたが、度重なる緊急事態宣言およびまん延防止等重点措置に伴う休業や時短により減収となりました。実店舗事業の減収の影響を、ECを中心とする非対面事業で補うには至らず、全社で減収となりました。

 利益面につきましては、グループ横断的なコスト最適化、業務の断捨離、グループ全社共通の最適業務フロー構築による業務効率化などの経営合理化策を実行した結果、収益構造が大きく改善し、全セグメントでの黒字計上および全社で増益を達成するに至りました。

 

 セグメント別の事業概況は、次のとおりであります。

 

(ヘルスケア・美容)

 RIZAP関連事業は、新型コロナウイルス感染症再拡大の影響が続く中、パーソナルトレーニングジム「RIZAP」をはじめとしてグループスタジオサービスを含む全国全てのRIZAP関連事業店舗において、トレーナー・カウンセラーを対象として、新型コロナワクチンの接種を推進し、2022年3月からは3回目の職域接種を実施するなど、ゲストの皆様に安心して通っていただける環境を整えております。利益面については、本社社員のリモートワークの標準化、グループ会社とのシェアオフィス化による賃料削減などの継続的なコストの最適化により、利益構造の改善を進めました。以上の結果、増収増益となりました。

 RIZAPは今後、コア事業であるボディメイク事業における戦略的な成長投資を行い、新たな顧客価値を提供して参ります。

 MRKホールディングス株式会社は、婦人下着及びその関連事業において、主力の補整下着の新色や限定商品の販売が好評を得たことに加え、オリジナルサプリメントの定期購入が定着するなど好調に推移しました。また、婚礼・宴会関連事業において、婚礼・宴会の延期や縮小が続く中、新しいオンラインショップの開設や、ダイニングカフェ事業「BRICK CAFE(ブリックカフェ)」において地産食材を使用したメニューがふるさと納税返礼品に採用されるなど、新たな販路拡大に注力した結果、増収となりました。利益面については、マタニティ及びベビー関連事業におけるマルコ株式会社との合併による業務効率化、前期比で減損損失が縮小したこと、広告宣伝費の最適化などによって増益となりました。

 この結果、ヘルスケア・美容セグメントの売上収益は44,781百万円(前期は43,813百万円、前期比2.2%増)、営業利益は1,306百万円(前期は216百万円の損失)となりました。

 

(ライフスタイル)

 ライフスタイルセグメントにおける 中核子会社である、株式会社ワンダーコーポレーション 、株式会社HAPiNS、株式会社ジーンズメイトは、2021年4月1日をもちまして、共同株式移転により経営統合し、REXT株式会社が発足いたしました。

 REXT株式会社は、ワンダーコーポレーション事業において、「高収益業態への転換」と「仕入れ型小売業からの脱却」を引き続きテーマに掲げ、アウトドア専門店「APORITO」のWonderGOO店内への導入を進めるとともに、リユース専門店WonderREXとエンタメ専門店WonderGOO、トレカ専門店Ganryuなどの専門店の複合業態新店舗を6店舗出店する等、利益率の改善を図るとともに、お客様のニーズに寄り添った新形態店舗の出店および改廃を行ってまいりました。

 また、オリジナルのジャズコンピレーションCDの発売や、オリジナル化粧品ブランドの新商品発売等を実施しPB商品の開発・強化にも力を入れてまいりました。WonderGOOおよび新星堂にてLINEミニアプリの提供や複数の本を一括で読み取れるセルフレジの導入等、DX推進についても積極的に取り組んでおります。

 HAPiNS事業におきましては、前年に続きオリジナルキャラクターFuku Fuku Nyanko(ふくふくにゃんこ)の商品開発に注力し、収益性の高いPB商品の拡充を図りました。また、各種マーケティング施策を強化するとともにLINEスタンプの発売などキャラクターIPコンテンツの強化に取り組んだことで、Fuku Fuku Nyankoの商品の売上構成比は56.4%(前年同期比+17.5%伸長)となりました。

 また、EC事業の強化施策として、ECモールへの新規出店やWEB広告への投資、オンラインショップ限定商品の販売等を実施したことで、EC事業売上高の前年同期間対比は178.2%と堅調に推移いたしました。

一方、実店舗事業に関しては、引き続きコスト最適化に取り組み、収益基盤の強化を図るとともに、集客の回復に向けて、Fuku Fuku Nyankoの着ぐるみイベントやスクラッチキャンペーン施策、限定商品の販売等を実施致しましたが集客効果は限定的であり、全体的に苦戦が続きました。

 ジーンズメイト事業におきましては、前年に続き非対面事業強化に向けてEC事業に最注力し、10月にZOZOTOWNに新規出店したZ世代に向けたショップ「UNIIT」(ユニット)も初月から好調に推移し、加えて1月末に自社サイトのリプレイスを行い、新たに「スタッフスタート」や「ユニサイズ」といったアプリケーションを導入することで魅力があり且つ利便性を高められたことで、EC売上高の前年同期間対比は138.4%と着実な売上増を達成いたしました。加えて、PB商品売上増に向けて、高機能且つトレンド感も兼ね備え、コストパフォーマンスにも優れた商品群を拡充し、WEB広告・折込みチラシ等のプロモーションに積極的に取り組んだことで、足元の第4四半期ではアウター類を中心にEC・店舗共にPB商品の売上構成比は60.1%(前年同期比+15.4%伸長)となりました。

 一方、実店舗事業に関しては、LINE施策やスクラッチキャンペーン施策の実施など集客回復に向け様々なトライアルをしてまいりましたが、引き続き消費低迷やお客様の購買志向の変化等により、全体的に苦戦が続きました。

 

 BRUNO株式会社は、引き続きEC売上高が好調に推移し、過去最高のEC売上高を達成するに至りました。また、ライフスタイル商品ブランド「BRUNO」において、「コンパクトホットプレート」を始めとして、「スチーム&ベイクトースター」や「マルチスティックブレンダー」などのキッチン家電をテレビ番組やSNS等で積極的に配信したことなどから、キッチン家電の売上高は前年を上回りました。加えて、海外販売については、台湾において「コンパクトホットプレート」の販売台数が前年比166%、「スタイリングハンディスチーマー」の販売台数が前年比331%と大きく増加いたしました。トラベル商品ブランド「MILEST」は、3月の卒業旅行シーズンにおけるキャリー商品の販売促進強化により売上回復を図りましたが、コロナ禍における旅行需要の減退やトラベル直営店の閉店の影響で、売上高は前年比で89%となりました。以上の結果、全社で増収となりました。利益については、テレワークの定着や直営店舗の徹底的なコスト削減による固定費の低減を行った一方で、「BRUNO」ブランドにおいて認知度向上を図った戦略的広告宣伝費投下を行ったことによって減益となりました。

 この結果、ライフスタイルセグメントの売上収益は84,411百万円(前期は91,820百万円、前期比8.1%減)、営業利益は2,868百万円(前期は4,091百万円、前期比29.9%減)となりました。

 

(インベストメント)

 SDエンターテイメント株式会社は、全社で新型コロナウイルス感染拡大に伴う影響の最小化に向け、事業収益力の回復および安定的な財務基盤の強化を図るため「有利子負債の大幅削減」、「事業の選択と集中」、「不採算店舗の整理」を柱とする構造改革を実施いたしました。主力のウェルネス事業について、保育・介護等においては、前第4四半期から当第1四半期にかけて開園した保育施設が通年寄与したことと園児の充足率が順調に推移したことにより、売上が増加しました。フィットネスにおいては、「総合型」から「24時間型・365日型」への業態転換とウィズコロナ時代に対応した安全性・利便性の向上を図ったコンテンツの導入を行い、あわせて改善が難しい一部の店舗を閉店いたしました。また、経営資源の有効活用と財務体質の向上を目的として同社が所有する不動産を譲渡いたしました。以上の結果、全社で増収増益となりました。

 

 夢展望株式会社は、上期から取り込んで参りました販売戦略の見直し等の効果が下期から徐々に出始め、下期は損益を大幅に改善し上期のマイナス分を挽回する形となりました。年間の繁忙期の入口である9月末に緊急事態宣言が解除されたことも後押しとなり、10月から2ヶ月間程度各商業施設が概ね通常営業に戻ったことなどから、実店舗を有するアパレル事業子会社及びジュエリー事業子会社にも少し客足が戻りました。また、EC専業の当社についても、秋口の気温が例年より低下したことも幸いして、秋冬のヒット商品が着実に売上を牽引いたしました。トイ事業は引き続き主要販売先である国内小売の不振に伴い苦戦いたしましたが、グループ中核のアパレル事業がメリハリをつけた販売戦略などにより粗利率が大幅に改善したことなどにより、グループ全体で下期に営業利益を積み上げ、その結果、通期でも営業損益はプラスに転じました。

 

 堀田丸正株式会社は、新型コロナウイルスの感染拡大による百貨店や専門店の営業時間短縮や集客の低下、店舗撤退、催事販売会の中止などが続きましたが、事業の成長性を鑑みた選択と集中を進め、機能の統廃合、経費の見直しならびに業務効率化、生産性向上による固定費の逓減に取り組むとともに、顧客を起点とした商品調達や新たな収益構築に向けた基盤づくりを行った結果、全社で減収増益となりました。

 この結果、インベストメントセグメントの売上収益は34,887百万円(前期は34,208百万円、前期比2.0%増)、営業利益は1,833百万円(前期は565百万円の損失)となりました。

 

 なお、セグメント間の内部売上収益1,720百万円、親会社である当社の管理部門費用など、各セグメントに配賦不能なセグメント利益の調整774百万円があるため、グループ全体としての売上収益は162,359百万円、営業利益は5,234百万円となりました。

 

 b.財政状態

(資産)

 流動資産は、前期末に比べて11,946百万円、14.0%減少し、73,498百万円となりました。これは主として、現金及び現金同等物が9,666百万円減少したこと、営業債権及びその他の債権が1,393百万円減少したことによるものです。

 非流動資産は、前期末に比べて9,551百万円、12.6%減少し、66,289百万円となりました。これは主として、使用権資産が4,085百万円減少したこと、有形固定資産が3,509百万円減少したことによるものです。

 この結果、資産合計は、前期末に比べて21,498百万円、13.3%減少し、139,788百万円となりました。

 

(負債)

 流動負債は、前期末に比べて9,897百万円、13.6%減少し、62,662百万円となりました。これは主として、有利子負債が6,719百万円減少したこと、その他の流動負債が1,582百万円減少したこと、営業債務及びその他の債務が1,319百万円減少したことによるものです。

 非流動負債は、前期末に比べて12,240百万円、23.0%減少し、41,064百万円となりました。これは主として、有利子負債が11,530百万円減少したことによるものです。

 この結果、負債合計は、前期末に比べて22,137百万円、17.6%減少し、103,726百万円となりました。

 

(資本)

 資本合計は、前期末に比べて639百万円、1.8%増加し、36,061百万円となりました。これは主として、資本剰余金が減少した一方で、利益剰余金及び非支配持分が増加したことによるものです。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当期における現金及び現金同等物(以下「資金」)の残高は前期末に比べ9,666百万円減少し、売却目的で保有する資産に含まれる現金及び現金同等物の振戻額および振替額を加味すると、24,119百万円(前期は33,786百万円)となりました。

 各キャッシュ・フローの増減状況とそれらの主要因は以下のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当期における営業活動による資金の増加は10,006百万円(前期は24,867百万円の増加)となりました。主な要因は、減価償却費及び償却費が10,830百万円となったこと、税引前当期利益が3,530百万円となった一方で、その他の支出が4,524百万円となったことです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当期における投資活動による資金の増加は2,717百万円(前期は20百万円の減少)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出が2,546百万円となった一方で、有形固定資産の売却による収入が4,739百万円となったことです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当期における財務活動による資金の減少は22,513百万円(前期は18,172百万円の減少)となりました。主な要因は、長期借入れによる収入が2,762百万円となった一方で、短期借入金の減少額が3,708百万円となったこと、長期借入金の返済による支出が9,196百万円となったこと、リース負債の返済による支出が11,283百万円となったことです。

 

③資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、商品等の仕入費用、人件費、主に集客用のテレビCM等に使用する広告宣伝費、主に店舗運営のための地代家賃等であります。また、設備投資資金需要の主なものは、新規店舗開設のための有形固定資産等の取得にかかる費用であります。

 運転資金につきましては、内部資金の活用、金融機関からの借入を基本としております。設備投資資金については、金融機関からの長期借入を基本としております。

 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース負債を含む有利子負債の残高は66,356百万円、現金及び現金同等物の残高は24,119百万円となり、ネット有利子負債は主にリース負債の影響により、42,236百万円(前年同期比16.9%減)となりました。

 

④生産、仕入、販売及び受注の実績

a.生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

自 2021年4月1日

至 2022年3月31日

前年同期比(%)

ヘルスケア・美容

(百万円)

1,086

97.1 %

ライフスタイル

(百万円)

4,986

138.0 %

インベストメント

(百万円)

2,934

104.4 %

合計

(百万円)

9,007

119.4 %

(注)1 セグメント間取引については相殺消去しております。

2 金額は、製造原価によっております。

3 上記の金額には、非継続事業に係る金額は含まれておりません。

 

b.仕入実績

 当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

自 2021年4月1日

至 2022年3月31日

前年同期比(%)

ヘルスケア・美容

(百万円)

16,462

106.0 %

ライフスタイル

(百万円)

42,494

91.0 %

インベストメント

(百万円)

19,702

109.7 %

合計

(百万円)

78,659

98.1 %

(注)1 セグメント間取引については相殺消去しております。

2 金額は、仕入価格によっております。

3 上記の金額には、非継続事業に係る金額は含まれておりません。

 

c.販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

自 2021年4月1日

至 2022年3月31日

前年同期比(%)

ヘルスケア・美容

(百万円)

43,771

100.7 %

ライフスタイル

(百万円)

84,233

91.9 %

インベストメント

(百万円)

34,354

102.7 %

合計

(百万円)

162,359

96.3 %

(注)1 セグメント間取引については相殺消去しております。

2 上記の金額には、非継続事業に係る金額は含まれておりません。

 

d.受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

自 2021年4月1日

至 2022年3月31日

受注高

(百万円)

前年同期比

(%)

受注残高

(百万円)

前年同期比

(%)

ヘルスケア・美容

513

97.1 %

106

84.0 %

インベストメント

9,957

92.6 %

832

52.6 %

合計

10,471

92.8 %

938

54.9 %

(注)1 ライフスタイルについては、該当事項がないため記載しておりません。

2 上記の金額には、非継続事業に係る金額は含まれておりません。

 

⑤重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1976年大蔵省令第28号)第93条の規定により、IFRSに準拠して作成しております。

 当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。

 なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計方針、見積りの詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記」の「3.重要な会計方針」「4.重要な判断及び見積り」をご参照ください。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。