第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間(以下、「当第3四半期」)において、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

(継続企業の前提に関する重要事象について)

 当第3四半期においては、2021年11月末に新型コロナウイルスの新たな変異株であるオミクロン株が確認されたこと等から、消費者の購買意欲の低下および購買行動の持ち直しが不透明な状況が続きましたが、新たな収益源として注力しているEC領域の好調に加え、「新型コロナウイルス感染拡大に伴う経営対策」として前期末から行っているグループ横断的なコスト削減を継続したことが功を奏し、第2四半期に引き続き、当第3四半期においても営業利益および親会社の所有者に帰属する四半期利益の黒字化を達成しております。

 このような状況の中、当社グループの収益が改善し黒字化を達成していること、安定的な財務基盤が構築できていることから、当第1四半期末から継続して当第2四半期末時点においては、主要金融機関との間で締結した金銭消費貸借契約における財務制限条項には抵触しておりません。

また、当第3四半期末時点においては、財務制限条項の一部に抵触しておりますが、連結子会社の株式会社ワンダーコーポレーションが保有する固定資産の譲渡が2022年1月に実行されており、本譲渡は2021年12月23日付で、同社親会社のREXT株式会社(当社連結子会社)にて取締役会決議を行い(同日に適時開示)、譲渡先とも合意がされていることを鑑み、主要金融機関との協議を行っております。主な取引銀行からは、当社の事業計画を遂行していく限り、期限の利益喪失請求権の権利行使は行わないという方針について了承を得ており、具体的には、財務制限条項への抵触状況のみで判断するのではなく、当社の構造改革の一環として、短期的な収益改善が難しい事業や当初想定していたグループシナジーが見込めない事業の売却、コロナ危機克服に向けた当社グループ全体のコスト最適化、非対面事業等の新たな収益源の創出等を含めた当社グループ全体の事業計画の遂行状況を多面的・総合的に考慮する中で、当社への継続支援の具体的な内容や条件についての協議を行ってまいります。

一方、当社が2021年5月14日に開示した通期業績予想に対して概ね想定通り推移しており、業績予想の内容に変更はありませんが、オミクロン株の感染拡大の急増により、まん延防止等重点措置の適用がされるなど、新型コロナウイルス感染拡大の収束時期は依然として不透明であることから、今後の事業進捗や追加的な資金調達の状況等によっては、当社の資金繰りに影響を及ぼす可能性もあり継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象等が存在する状況となっております。

 当社では、引き続き持続的成長に向けた経営基盤の強化のための構造改革施策を実施していくとともに、2022年3月期も引き続き、「グループ各社の共通機能の統合」、「グループ全体のコスト最適化」、「非対面・非接触事業の開発」の3つを柱とする「新型コロナウイルス危機対応」に注力し、新たな収益源の確保およびさらに安定した財務運営を目指してまいります。

 具体的には、パーソナルトレーニングジム「RIZAP」において、オンラインツールを用いたサービスを拡充するほか、アパレルや生活雑貨などの小売業を営む全てのグループ企業において、PB商品の開発およびEC部門への経営資源集中を進めます。また、REXT株式会社では、DX(デジタルトランスフォーメーション)を活用した未来型リテールを推進し、オフラインとオンラインを融合した新しい顧客価値の創造に取り組みます。加えて、事業売却やグループ資金の活用等により事業活動に必要な資金を確保するための施策を講じており、当面の資金状況は安定して推移する見通しです。

 以上のことから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社および当社の関係会社)が判断したものです。

 

(1)経営成績

a.連結経営成績に関する説明

 当社は、前連結会計年度において、株式会社エス・ワイ・エス、北斗印刷株式会社、株式会社日本文芸社を、当第3四半期において、株式会社アクトの事業を非継続事業に分類しています。このため、これらの会社については、「非継続事業からの四半期利益」として継続事業と区分して表示しています。

 

 当第3四半期は、新型コロナワクチンの普及に伴い新型コロナウイルス感染症の影響による経済活動への制限が徐々に緩和されたものの、2021年11月末に新たな変異株であるオミクロン株が確認されたこと等から、前期に引き続き消費者の購買意欲の低下および購買行動の持ち直しが不透明な状況が続きました。

 このような状況の中で、新たな収益源の柱として注力しているEC領域で、ECへの大転換に成功したアンティローザや過去最高EC売上高を達成したBRUNOの成功事例をグループ全体で共有する取り組みを行った結果、HAPiNSにおいてEC売上高が前年同期比で約1.8倍、ジーンズメイトにおいてEC売上高が前年同期比で約1.5倍になるなど、多くのグループ会社でEC売上高が好調に推移いたしました。

 実店舗を展開している事業については、従業員の日々の体温チェックやマスクの着用およびPCR検査の実施に加え、店舗の除菌や清掃など、新型コロナウイルス感染症対策を徹底するとともに、お客様、社員及び家族、取引先を対象とした新型コロナワクチンの職域接種を実施するなど、安心・安全な空間の提供に努めてまいりましたが、緊急事態宣言およびまん延防止等重点措置に伴う休業や時短営業により減収となりました。実店舗の減収分をECを始めとする非対面事業で補うには至らず、全社で減収となりました。

 利益面につきましては、前期より行っている「新型コロナウイルス危機対応」を更に踏み込んで継続して、コスト最適化、新たな非対面事業の創出、グループ会社間での人材の流動化、業務の断捨離・統合・フローの最適化による業務効率化など、抜本的な経営改革を行った結果、収益構造が大幅に改善され、全セグメントでの黒字計上および全社での増益を達成するに至りました。

 以上の結果、当第3四半期の売上収益は122,898百万円(前年同期は126,385百万円、前年同期比2.8%減)、営業利益は4,638百万円(前年同期は2,643百万円、前年同期比75.5%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は1,584百万円(前年同期は301百万円の損失)となりました。

 

b.セグメント別事業概況に関する説明

(ヘルスケア・美容)

 RIZAP関連事業は、新型コロナウイルス感染症の影響が続く中、パーソナルトレーニングジム 「RIZAP」をはじめとするグループスタジオサービスを含む全国全てのRIZAP関連事業店舗において、トレーナー・カウンセラーを対象として、新型コロナワクチンの接種を推進し、2022年3月からは3回目の職域接種の実施を予定するなど、ゲストの皆様に安心して通っていただける環境を整えております。また、前期に引き続き本社社員のリモートワークの推進やグループ会社とのシェアオフィス化による賃料削減などの継続的なコストの最適化および収益構造の改善を進めました。

 RIZAPでは、引き続きオンライントレーニングの提供や、Youtube等のSNSを活用したプロモーションを実施しており、今後も非対面・非接触での顧客価値最大化に向けた各種施策を推進してまいります。

 MRKホールディングス株式会社は、婦人下着及びその関連事業において、新型コロナウイルス感染症による影響が続く中、従業員へのPCR検査の実施等の安心・安全な店舗環境作りに取り組んだことに加え、主力の補整下着において、限定カラーが好評を得たことや、オリジナルサプリメントの新規販売及び定期購入による売上が好調に推移するなど商品販売が順調に推移した結果、全社で増収となりました。利益については、販売促進費及び広告宣伝費が増加するなどした結果、全社で減益となりました。

 以上の結果、ヘルスケア・美容セグメントの売上収益は33,914百万円(前年同期は32,239百万円、前年同期比5.2%増)、営業利益は1,298百万円(前年同期は469百万円、前年同期比176.8%増)となりました。

 

(ライフスタイル)

 ライフスタイルセグメントにおける中核子会社である、株式会社ワンダーコーポレーション、株式会社 HAPiNS、株式会社ジーンズメイトは、2021年4月1日をもちまして、共同株式移転により経営統合し、REXT株式 会社が発足いたしました。

 REXT株式会社は、ワンダーコーポレーション事業において、「高収益業態への転換」と「仕入れ型小売業からの脱却」を引き続きテーマに掲げ、アウトドア専門店「APORITO」のWonderGoo店内への導入や、リユース専門店WonderREXとエンタメ専門店WonderGoo、トレカ専門店Ganryuの複合業態となる新店舗を3店舗出店する等、利益率の改善を図るとともに、お客様のニーズに寄り添った新形態店舗の出店および改廃を行ってまいりました。また、オリジナルのジャズコンピレーションCDの発売や、オリジナル化粧品ブランドの新商品発売等を実施しPB商品の開発・強化にも力を入れております。WonderGooおよび新星堂にてLINEミニアプリの提供や複数の本を一括で読み取れるセルフレジの導入等、DX推進についても積極的に取り組んでおります。

 HAPiNS事業において、「おうちの中の癒し、くつろぎライフスタイル」を引き続きテーマに掲げ、コロナ禍における巣ごもり需要にマッチしたMDの推進および収益性の高いPB商品の拡充に取り組みました。オリジナルキャラクターFuku Fuku Nyanko(ふくふくにゃんこ)のキッチン家電や冬物寝具等、新規カテゴリーの商品も開発し、おうち時間をさらに楽しめる商品を販売開始したことに加え、各種マーケティング施策を引き続き強化するとともに、新規キャラクター「うさぴ」をリリースし、同キャラクターのLINEスタンプ発売などのキャラクターIPコンテンツの強化を図りました。また、EC事業の強化施策として、ECモールへの新規出店やWEB広告への投資、オンラインショップ限定商品の販売等を実施したことで、EC事業の売上高前年同期比は186.6%となりました。一方で、実店舗事業においては、引き続きコスト最適化に取り組み収益基盤の強化を図りましたが、緊急事態宣言解除後の客足の回復が鈍く、営業時間短縮を余儀なくされたことで苦戦しました。

 ジーンズメイト事業において、非対面事業強化に向けてEC事業に最注力し、2021年10月にはZOZOTOWNへZ世代に向けたショップ「UNIIT」(ユニット)を新規出店し、SNS中心のプロモーションを行うなど、新たな客層の獲得施策を実施しました。加えて、各種WEB販促施策の取組み強化・EC専用商材の拡充等を行うことで、EC売上高前年同期比は145.5%となりました。また、PB商品をメインにすべく、コストパフォーマンスが優れた商品群を拡充し、プロモーションに積極的に取り組んだことで、PB商品の売上構成比は54.9%(前年同期比14.2%増加)となりました。一方で、実店舗事業に関しては、商品の訴求方法の改善に向け、店頭VMD手法の見直しなど、実店舗の新しい魅力を演出する為のトライアルを実施しましたが、緊急事態宣言解除後も続く消費低迷等により苦戦が続きました。

 BRUNO株式会社は、ライフスタイル商品ブランド「BRUNO」において、主力商品のコンパクトホットプレート関連商品が年末商戦においても販売台数を堅調に伸ばし売上を牽引しました。また、2021年10月からテレビCMを放映し、「BRUNO」ブランド商品の認知を図ったことから、キッチン家電の売上が前年同期を上回りました。インテリア家電においても、売上が好調な既存商品に加え、新しく発売したフロア空気清浄機など生活家電を充実させたことにより、売上高は前年同期を上回りました。海外販売におきましては、台湾における広告宣伝により「BRUNO」ブランドの認知度が向上し、売上が好調に推移いたしました。トラベル商品ブランド「MILESTO」は、新型コロナウイルス感染拡大の落ち着きによる国内移動者数の増加に伴い、キャリー関連商品の売上が回復いたしました。また、強撥水生地の新シリーズを発売するなどコロナ禍のライフスタイルに対応したバッグ類の売上が伸長いたしましたが、主力であるトラベル商品は売上回復にはいたらず、「MILESTO」の売上高は前年同期比90%となりました。以上の結果、全社で増収となりました。利益については、テレワークの定着や直営店舗の徹底的なコスト削減により固定費を削減する一方、「BRUNO」ブランド認知度向上を図った戦略的広告宣伝費投下を行ったことにより全社で減益となりました。

 以上の結果、ライフスタイルセグメントの売上収益は64,021百万円(前年同期は69,711百万円、前年同期比8.2%減)、営業利益は2,955百万円(前年同期は3,862百万円、前年同期比23.5%減)となりました。

 

(インベストメント)

 SDエンターテイメント株式会社は、ウェルネス事業において、フィットネスは、業態転換した店舗については売上、会員数が伸びたものの、既存店舗においては休会者の利用再開が遅れており、減収となりました。保育・介護等は、前期末より開園した保育施設の園児定員充足率が順調に推移したことにより、増収となりました。また、クリエーション事業において、オンラインクレーンゲームは2021年9月よりサービスの拡充・収益の向上を目的として、「ぽちくれ」「#とれたね」の2サービスを「ぽちくれ」として1拠点に統合しましたが、統合に伴うサービス縮小期間及びコロナ禍の先行き不安からの消費意欲低迷の影響を受け、減収となりました。以上の結果、全社で増収増益となりました。

 夢展望株式会社は、アパレル事業において、厳しい外部環境の中で利益確保を優先し、連結子会社の不採算店舗の撤退を進めたほか、様々な戦略的施策により収益が大幅に改善いたしました。商品ごとのメリハリのある販売価格施策により不要な値引きを抑制することで粗利率を前年同期比で16%改善するとともに、引き続き業務効率化や事務所・倉庫の効率的運用に伴う面積圧縮等により販管費の削減を進めた結果、減収増益となりました。また、ジュエリー事業において、成約率の引き上げや平均販売単価上昇などにより増収となり、トイ事業において、新型コロナウイルス感染症拡大影響により、国内向けの売上が減少する等した結果、減収減益となりました。以上の結果、全社で減収増益となりました。

 堀田丸正株式会社は、きもの事業において、得意先における催事販売会が新型コロナウイルスの感染対策を徹底したうえで実施され集客が進むとともに消費の回復がみられました。また、業務効率化・経費削減も進捗しております。ライフスタイル事業においては、事業撤退となる寝装品における取引の減少により、営業所の統廃合等による経費削減が進捗したものの減収減益となりました。ファッション事業では、東日本事業において、得意先における催事販売会が実施されたこと、消費の回復が見られたことで売上は回復傾向となりました。一方で西日本事業は、婦人洋品事業は堅調に推移しましたが、ホームファッション、ベビー・子供服事業は受注減の影響で低調に推移しました。マテリアル事業は、OEM受託事業並びに製品卸事業は取引先の売上回復もあり受注増となりました。国内の糸卸事業においては、原料調達の遅延等の影響もあり前年同四半期で売上は微減しましたが、海外事業において新規取引先の開拓、受注が進み売上高が大幅に増加した結果増収増益となりました。以上の結果、全社で減収増益となりました。

 この結果、インベストメントセグメントの売上収益は26,321百万円(前年同期は25,498百万円、前年同期比3.2%増)、営業利益は873百万円(前年同期は53百万円の損失)となりました。

 

 なお、セグメント間の内部売上収益1,359百万円、親会社である当社の管理部門費用など、各セグメントに配賦不能なセグメント利益の調整△488百万円があるため、グループ全体としての売上収益は122,898百万円、営業利益は4,638百万円となりました。

 

(2)財政状態

(資産)

 流動資産は、前期末に比べて8,085百万円、9.5%減少し、77,360百万円となりました。これは主として、現金及び現金同等物が10,702百万円減少した一方で、棚卸資産が1,756百万円増加したこと、営業債権及びその他の債権が1,304百万円増加したことによるものです。

 非流動資産は、前期末に比べて5,620百万円、7.4%減少し、70,220百万円となりました。これは主として、使用権資産が3,662百万円減少したことによるものです。

 この結果、資産合計は、前期末に比べて13,705百万円、8.5%減少し、147,581百万円となりました。

 

(負債)

 流動負債は、前期末に比べて6,817百万円、9.4%減少し、65,742百万円となりました。これは主として、短期借入金が減少し有利子負債が4,216百万円減少したこと、その他の流動負債が1,710百万円減少したことによるものです。

 非流動負債は、前期末に比べて9,446百万円、17.7%減少し、43,858百万円となりました。これは主として、長期借入金および長期リース債務の減少により有利子負債が8,871百万円減少したことによるものです。

 この結果、負債合計は、前期末に比べて16,264百万円、12.9%減少し、109,600百万円となりました。

 

(資本)

 資本合計は、前期末に比べて2,558百万円、7.2%増加し、37,980百万円となりました。これは主として、利益剰余金及び非支配持分が増加したことによるものです。

 

(3)キャッシュ・フロー

 当第3四半期における現金及び現金同等物(以下「資金」)の残高は前期末に比べ10,702百万円減少し、売却目的で保有する資産に含まれる現金及び現金同等物の振戻額および振替額を加味すると、23,084百万円となりました。

 各キャッシュ・フローの増減状況とそれらの主要因は以下のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当第3四半期における営業活動による資金の増加は5,686百万円(前年同期は18,998百万円の増加)となりました。主な要因は、減価償却費及び償却費が8,208百万円となったこと、税引前四半期損益が3,373百万円の利益となった一方で、棚卸資産の増加に伴う支出が1,764百万円となったこと、営業債権及びその他の債権の増加に伴う支出が1,949百万円となったこと、その他の支出が3,581百万円となったことです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当第3四半期における投資活動による資金の減少は1,228百万円(前年同期は1,151百万円の減少)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出が1,816百万円となった一方で、敷金及び保証金の回収による収入が929百万円となったことです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当第3四半期における財務活動による資金の減少は15,254百万円(前年同期は12,111百万円の減少)となりました。主な要因は、リース負債の返済による支出が8,535百万円となったこと、長期借入金の返済による支出が5,807百万円となったこと、短期借入金の返済による支出が1,977百万円となった一方で、長期借入れによる収入が1,492百万円となったことです。

 

3【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。