当期のわが国経済は、政府による経済政策や金融緩和策により、全体としては緩やかな回復基調にあるものの、英国EU離脱や米国大統領選挙の影響等による株式・為替市場における大幅な相場変動、中国や新興国経済の減速等の海外経済の不確実性の高まり、消費者マインドの冷え込みによる個人消費の停滞等、先行き不透明な経営環境が続きました。
このような状況において、当社グループでは、中期経営計画「CAN20(2014年度~2020年度)」の3年目、第1フェーズの最終年度にあたり、『集中と結集』をキーコンセプトに、「SBU(戦略的ビジネスユニット)戦略による既存事業の選択と集中」「CFA(クロス ファンクショナル アプローチ)活動による成長・新規事業の育成、創出」「成長戦略を支援する経営基盤強化」への取り組みを進めました。
機能ソリューション事業は、メディカル分野が順調に推移しましたが、その他の分野の売上は総じて苦戦しました。アパレル事業は、一般衣料品全般の店頭苦戦が続くなか、成長販路への取り組みを強化し堅調に推移しました。
その結果、当連結会計年度の売上高は136,579百万円(前年同期比1.3%減)、営業利益は4,206百万円(前年同期比14.9%増)、経常利益は4,671百万円(前年同期比490.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,102百万円(前年同期は純損失1,201百万円)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
プラスチックフィルム分野は、主力のシュリンクフィルムが国内及び東南アジアで好調に推移し、また中国における差異化機能を活かした市場開拓効果や工業用途が中国スマホ向け需要増等により堅調に推移しました。エンジニアリングプラスチックス分野は、産業用チューブ類、半導体用製品が好調に推移しましたが、OA市場の停滞による影響をカバーしきれませんでした。電子部品分野では、台湾合弁製造子会社の事業撤退を含む工場再編・合理化等の構造改革を継続しているものの、タッチパネル、フィルム市場の競争激化により苦戦しました。メディカル分野は、北米向けが引き続き好調であり、国内・中国向け販売も順調に推移しました。
以上の結果、機能ソリューション事業の売上高は50,195百万円(前年同期比10.6%減)、営業利益は3,468百万円(前年同期比0.8%増)となりました。
インナーウエア分野では、レディスインナーを中心とした差異化商品の拡販並びに成長販路の拡大により順調に推移しました。レッグウエア分野は、主力ブランドのサブリナが全体を牽引しました。
以上の結果、アパレル事業の売上高は平成28年4月に子会社化したアパレル小売事業の売上影響を含め71,629百万円(前年同期比5.1%増)、営業利益は2,505百万円(前年同期比12.2%増)となりました。
不動産関連分野は、「グンゼタウンセンターつかしん」は近隣商圏の競争激化の影響があったものの、マスターリース事業や賃貸住宅事業が貢献しました。スポーツクラブ分野では、出店効果により売上は増加したものの、新規店の初期費用影響で微増益となりました。
以上の結果、ライフクリエイト事業の売上高は15,168百万円(前年同期比3.6%増)、営業利益は1,322百万円(前年同期比8.3%増)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ2,198百万円増加し、9,670百万円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況と主な要因は次のとおりであります。
営業活動によって得られたキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較して2,057百万円増加し、13,832百万円となりました。主なキャッシュ・インの要因は税金等調整前当期純利益3,315百万円、減価償却費6,811百万円、売上債権の減少1,121百万円であります。
投資活動に使用されたキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較して4,212百万円減少し、7,834百万円となりました。主なキャッシュ・アウトの要因はライフクリエイト事業の設備投資など固定資産の取得による支出9,023百万円、アパレル事業における販売代理店の事業譲受による支出1,419百万円であり、主なキャッシュ・インの要因は固定資産の売却による収入3,534百万円であります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較して2,841百万円減少し、4,116百万円の支出となりました。主なキャッシュ・インの要因は長期借入れによる収入1,200百万円であり、主なキャッシュ・アウトの要因は長期借入金の返済1,991百万円、短期借入金及びコマーシャル・ペーパーの減少1,621百万円、配当金の支払1,583百万円であります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前期比(%) |
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機能ソリューション事業 |
36,905 |
△13.4 |
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アパレル事業 |
43,775 |
1.1 |
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合計 |
80,680 |
△6.1 |
(注) 1.上記金額は、製造原価ベースで表示しており、外注生産高を含んでおります。
2.上記生産実績以外に、下記の商品仕入高があります。
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セグメントの名称 |
仕入高(百万円) |
前期比(%) |
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機能ソリューション事業 |
305 |
23.0 |
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アパレル事業 |
7,506 |
48.3 |
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ライフクリエイト事業 |
2,667 |
△3.1 |
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合計 |
10,480 |
34.1 |
3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当社及び連結子会社は、機能ソリューション事業に含まれる機械類を除き、原則として見込生産であります。
機能ソリューション事業に含まれる機械類の受注高、受注残高は下記のとおりであります。
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区分 |
受注高(百万円) |
前期比(%) |
受注残高(百万円) |
前期比(%) |
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機能ソリューション事業に含まれる機械類 |
3,023 |
△0.5 |
693 |
9.7 |
(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前期比(%) |
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機能ソリューション事業 |
50,195 |
△10.6 |
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アパレル事業 |
71,629 |
5.1 |
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ライフクリエイト事業 |
15,168 |
3.6 |
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小計 |
136,994 |
△1.4 |
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内部売上控除 |
△415 |
― |
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合計 |
136,579 |
△1.3 |
(注) 1.販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10を超える販売先はありません。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
わが国経済は一部業種で人手不足感が強まり、設備投資拡大等企業の前向きなマインドに底堅さが見られるものの、原材料価格の高騰等の影響による景気の下振れ懸念、不安定な国際情勢や新興国の成長率鈍化等リスク要因もあり、社会保険料の負担増等の将来不安により消費者の節約志向は依然として強く、当社グループを取り巻く経営環境は依然予断を許さない状況が継続すると予想されます。
このような環境のなか、2017年度は中期経営計画『CAN 20(2014年度~2020年度)』の第2フェーズ(2017年度~2020年度)の初年度にあたり、主力商品・主力チャネルの成熟化に対する戦略課題に全構成員の力を結集し、成長回帰に向けた取り組みを本格化してまいります。
『CAN 20』では、ポートフォリオ戦略として、SBU(戦略的ビジネスユニット)分類評価による「選択と集中」を推進しております。また成長戦略の要として、組織横断でのCFA(クロス ファンクショナル アプローチ)プロジェクトにより当社グループの経営資源を組み合わせて効率的に新規事業を創出・育成し、QOL(クオリティ オブ ライフ)の向上に貢献する健康・医療分野などの事業拡大に取り組んでおります。また、成長戦略を支援する経営基盤強化対策として、コア技術力・グローバル対応力・コーポレートブランド価値など無形資産の強化を図っております。
加えて、株主重視の観点からROE(自己資本当期純利益率)をグループ重点指標として掲げ、収益性の向上、資本の効率化並びに自己株式の取得等により、その向上に取り組んでおります。そのために、各事業の投資効率を計る指標としてROA(総資産営業利益率)目標を事業部門・関係会社単位で設定し、売上高利益率・総資産回転率の向上に努めております。
『CAN 20』の第1フェーズでは、電子部品分野が市況悪化と価格下落が想定以上に進み業績が低迷、また収益性の高いエンジニアリングプラスチックス分野がOA市場の低迷を受けて苦戦しました。一方で、成長分野のメディカル分野は目標以上の成果を出しており、また構造改革を進めたアパレル事業も売上減少に歯止めがかかり堅調に推移しましたが、全体では当初業績目標に対して未達となりました。
第2フェーズでは、ポテンシャルを有している技術力を武器に機能ソリューション事業の成長回帰を実現し、回復基調となったアパレル事業との両輪でグループ経営を支えるとともに、QOL関連事業を成長エンジンとして、戦略目標の実現をめざします。
また、3つの基本戦略(①既存事業の再構築 ②新規事業創出 ③経営基盤強化)を加速するとともに、特に新規事業創出については、新しい芽が出やすい仕組みを作ることにより、新しい事業の開花、結実をめざしてまいります。
当社グループは、これらの取り組みを通して、当社グループの特長をいかした「ここちよさ」をお客様に提供するグローバル企業として社会に貢献してまいります。
現在、当社の多くの事業が転換期(「潮目の変化」)に直面しております。成長事業であるメディカル事業や回復基調にあるアパレル事業ともにこの潮目の変化を捉え、成長性に重点を置いた事業展開を図ります。
機能ソリューション事業では、プラスチックフィルム分野は事業環境が大きく変化しているなか、新市場、新商品の開発を推進します。エンジニアリングプラスチックス分野では主力OA商品の成熟化への対策及び半導体関連など繊維技術活用製品の拡大を図ります。また、電子部品分野ではタッチパネル販売を民生用から業務用へ転換するとともに、タッチパネル販売からフィルム販売を主体とした事業構造シフトを加速してまいります。メディカル分野では更なる成長に向けて、新工場建設などへの積極的な経営資源の投入を図り事業拡大に対応した生産・販売体制整備を推進します。
アパレル事業では、インナーウエア分野はオリジナル技術を強みに主力ブランドの更なる拡販を図り成長チャネルである直販ルート、海外販売を強化してまいります。レッグウエア分野では市場トレンドと消費者潜在ニーズを先取りした新市場・新商品の開発などを進めてまいります。
ライフクリエイト事業では、不動産分野での商業施設運営体制を見直し収益力の向上を図ります。スポーツクラブ分野においては、海外を含む積極的な多店舗展開により売上を拡大してまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社は「会社の支配に関する基本方針」を定めており、その内容は以下の通りであります。
会社の支配に関する基本方針
当社グループは、「品質第一」と「技術立社」を基盤に、創業の精神である「人間尊重」、「優良品の提供」、「共存共栄」を企業理念として顧客起点の事業運営を行っております。この理念の下、企業の社会的責任(CSR)に積極的に取り組むとともに、各事業の商品、サービスを通して「お客さまに“ここちよさ”をお届けしていく」という強い意思をもち、「社会にとって必要とされる企業」「社会とともに持続発展する企業」を目指しております。また、当社グループは、企業価値向上を目指し、株主重視の経営姿勢を堅持していくことを基本に、収益性の向上、資本の効率化に取り組むとともに、株主の皆様に対する利益還元を経営の重要政策と位置づけ、配当金支払い・自己株式取得等を通じて、中長期的な業績見通しに基づいた、安定的・継続的な利益還元を図っております。
一方、当社の株主のあり方については、当社株式の自由な取引を通じて決定されるものであると考えており、会社の支配権の移転を伴う買収提案がなされた場合に、これに応じるか否かの判断も、最終的には株主の皆様の意思に委ねられるべきものと考えております。
しかしながら、上記のような取り組みを通して、企業価値・株主共同の利益の持続的な向上を図るためには、株主の皆様はもとより、お客様・取引先・従業員・地域社会等のステークホルダーとの適切な関係を維持し、発展させていくことが重要であり、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の財務及び事業の内容や当社の企業価値の源泉を十分に理解し、ステークホルダーの利益にも十分配慮した経営を行うことが可能な者である必要があると考えております。
従って、当社グループの企業価値及び会社の利益ひいては株主共同の利益を毀損する恐れのある大量買付行為又はこれに類似する行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような買付行為に対しては、必要かつ相当な対抗措置を採ることにより、当社グループの企業価値及び会社の利益ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えております。
当社は、基本方針の実現に資する取り組みとして以下の施策を実施し、当社グループの企業価値及び株主共同の利益の向上に努めております。
①中期経営計画の推進
当社グループは、中期経営計画(CAN20計画:第119期~第125期)を展開しており、『集中と結集』をキーコンセプトに、「SBU(戦略的ビジネスユニット)戦略による既存事業の選択と集中」、「CFA(クロス ファンクショナル アプローチ)活動による成長・新規事業の育成・創出」、「成長戦略を支援する経営基盤強化」を基本戦略として、企業価値の向上を図っていくこととしております。
また、株主重視の観点からROE(自己資本当期純利益率)をグループ重点指標として掲げ、収益性の向上、資本の効率化並びに自己株式の取得等により、その向上に取り組んでまいります。そのために、各事業の投資効率を計る指標としてROA(総資産営業利益率)目標を事業部門・関係会社単位で設定し、売上高利益率・総資産回転率の向上に努めてまいります。
②コーポレートガバナンスの強化
当社は、意思決定の迅速化、経営監督機能の強化を図るため、第110期(平成17年度)に執行役員制度の導入、取締役員数の削減を行うとともに、取締役の経営責任を明確にし、経営環境の変化に迅速に対応できる経営体制とするため、第111期(平成18年度)に取締役任期を2年から1年に変更し、併せて経営の透明性の確保を図るため社外取締役の選任を行うなど、コーポレートガバナンスの強化に努めております。
なお、平成27年12月18日開催の取締役会において、当社グループのコーポレートガバナンスに関する基本方針として、「グンゼ コーポレートガバナンス・ガイドライン」を制定いたしました。その内容は、以下の当社ホームページに掲載しております。
http://www.gunze.co.jp/ir/policy/governance/index.html
当社は、当社株式の大量取得行為を行おうとする者に対しては、大量取得行為の是非を株主の皆様が適切に判断するための必要かつ十分な情報の提供を求め、大量取得行為の是非を株主の皆様が適切に判断するための時間の確保に努めるなど、金融商品取引法、会社法その他関係法令の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいります。
当社取締役会は、これらの取り組みが、当社の支配の基本方針に沿うものであり、企業価値・株主共同の利益を損なうものではなく、また取締役の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
当社グループの経営成績、財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において当社グループが判断したものです。
当社グループは「品質第一主義 優良品の提供」を事業の根幹に置き、より安心で、より快適な、魅力ある商品とサービスの提供のために、徹底した安全性と品質の確認を実施しておりますが、予想を超える重大な品質トラブルが発生した場合には、該当する商品のみならず、当社グループの製品全体の評価にも重大な影響を与え、売上の低下によって、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの衣料品事業は、消費者の嗜好及び需要の変化に的確に対応するために、SCMの構築・カテゴリーチェンジ(品種構成の革新)などに取り組んでおりますが、消費者の嗜好及び需要は急激に変化することから、市場動向の判断を誤った場合は売上高の減少・在庫の増加などにより、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。
当社グループの事業は、シーズン商品の販売が多いことから、冷夏・暖冬等の天候不順が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。
当社グループの製品は、原糸・綿糸・プラスチック樹脂等を主たる原材料としており、原材料価格は市況により変動しております。原材料価格の高騰は原価高に繋がり、製品価格に転嫁できない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。
当社グループは、事業遂行に関連して、個人情報をはじめとする多数の重要情報を管理しております。これらの情報については、情報システムに対するセキュリティ管理、情報管理に関する従業員への教育、外部委託先との機密保持契約などを行い、その管理に万全を期しておりますが、予期せぬ事態により重要情報が漏えいしたり、不正使用された場合、当社グループの社会的信用に影響を与え、更には損害賠償責任の発生等により、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、国内外に生産工場等の事業所を配置しております。大規模な地震や台風、洪水等の自然災害及び新型インフルエンザ等の感染症の発生により、生産活動や販売活動などに支障をきたした場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの海外事業は、現地における政変や社会・経済情勢、テロや戦争、知的財産権訴訟、疾病といったリスクを内在しております。このような問題が顕在化したときは事業活動の継続が困難になることがあるため、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。
当社グループの取引には外貨による輸出・輸入が含まれております。そのため為替予約等により為替相場の変動リスクをヘッジしておりますが、そのリスクを全て排除することは不可能であり、当社グループの経営成績及び財政状態に少なからず影響を与える可能性があります。
当社グループは営業活動・業務提携等の一環として、一部の取引先について株式を所有しております。当該株式の多くは上場株式であり、株式市場の下落等により、当社グループの経営成績及び財政状態に少なからず影響を与える可能性があります。
当社グループの退職給付制度は、一部を除いて確定給付型制度を採用しております。退職給付債務については安全性の高い長期の債券の利回りを基準とした割引率に基づいて算定しており、金利の変動は退職給付債務に影響を与えます。また、確定給付型年金制度における年金資産はその一部を株式等のリスク資産に投資しており、株式市場の下落等により、その運用利回りは悪化する可能性があります。このように長期金利の変動及び株式市場の下落等運用環境の悪化は、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。
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契約会社名 |
相手先 |
契約内容 |
期限 |
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グンゼ開発㈱ |
㈱平和堂 |
グンゼタウンセンター「つかしん」に建設した商業施設の賃貸 |
平成38年4月 |
提出会社は、運転資金の効率的な調達を行うため、平成29年1月に取引銀行3行と協調融資型特定融資枠契約を締結しております(特定融資枠の額:50億円、契約期限:平成29年12月)。
当社グループは、プラスチックフィルム、エンジニアリングプラスチックス、電子部品、機械、メディカル材料、インナーウエア・レッグウエア等衣料品、繊維資材等の事業活動を展開しており、当社の研究開発部及びQOL研究所は、これらを支援する研究開発活動として、既存事業分野の新規付加価値商品の開発及び生産技術革新等の事業部門サポート、並びに新規事業創出に向けた技術開発や基礎研究に取り組んでおります。また、研究成果の知財権利化を進め、事業基盤強化を図っております。
当連結会計年度における研究開発費は3,074百万円であります。セグメントの主な研究開発活動及び研究開発費の金額は次のとおりであります。
(1)機能ソリューション事業
プラスチックフィルム分野では、コア技術である多層押出技術に、機能性を付与する新たな技術を融合させることで、展開している包装材料における高付加価値化や新規分野への展開を目指した取り組みを進めております。
エンジニアリングプラスチックス分野では、複写機・プリンター用機能性ベルトで培ったフィラー分散技術を生かした高機能部材研究や、フッ素樹脂の特性を生かした高摺動性ワイヤーで、産業資材への展開を進めております。
電子部品分野では、ウェット/ドライの薄膜形成技術や基材フィルム製造技術などを組み合わせ、ディスプレイ周辺に使用される電極フィルムや各種機能フィルムの開発を進めております。
機械分野では、各事業部門の生産工程革新につながる製造技術・装置の研究開発に加え、新機能性商品に関するオリジナル製造装置の研究開発に取り組んでおります。
メディカル分野では、生体内吸収性高分子の機能を生かした医療材料の開発、医療材料と同時に使用する医療デバイスの開発に取り組んでおります。また、京都大学と共同で、iPS細胞など再生医療に利用される細胞の大量培養基材の開発も進めております。なお、新設されるメディカル工場内に研究室を併設し、基礎研究から商品開発まで一気通貫の体制を構築し、開発スピードアップを図ります。
新規事業分野では、成長分野として注目されるウェアラブル市場に向けて、繊維加工技術とセンサーデバイス技術の融合による独自商品の開発を進めております。また、CFA(クロス ファンクショナル アプローチ)活動の推進により、社内保有技術の更なる活用と新市場創出を目指す取り組みに注力しております。
当該セグメントに係る研究開発費は2,542百万円であります。
(2)アパレル事業
衣料品分野では、「お客さまのためのここちよさの追求」をキーワードに、生理学的研究に基づく快適インナーの開発や接着技術による無縫製商品の開発を進めております。また、これまで蓄積した多くの繊維加工技術を高付加価値商品開発に応用し、早期市場展開に向け推進しております。
更に、衣料製品の技術を活用して医療に貢献するメディカル衣料(衣療)プロジェクトは、事業化に向けた活動をさらに推進します。
また従来のアパレル商品の快適性・品質・安全性評価に加え、インナーウエア等は、培養皮膚キットを用いた化学的刺激について安全性評価も行っており、より安全・安心・快適な商品開発に努めております。
当該セグメントに係る研究開発費は531百万円であります。
総資産は169,460百万円となり、前連結会計年度末に比べ289百万円減少しました。主な増加要因は、現金及び預金の増加2,198百万円、投資有価証券の増加1,853百万円、建物及び構築物の増加1,207百万円であり、主な減少要因は機械装置及び運搬具の減少4,315百万円、受取手形及び売掛金の減少1,119百万円であります。
負債は61,106百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,003百万円減少しました。主な減少要因は、長短借入金(コマーシャル・ペーパーを含む)の減少2,696百万円であります。
純資産は、108,353百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,714百万円増加しました。主な増加要因は、親会社株主に帰属する当期純利益3,102百万円、その他有価証券評価差額金の増加1,666百万円であり、主な減少要因は、配当による減少1,589百万円、非支配株主持分の減少1,321百万円であります。
なお、キャッシュ・フローの状況は、「1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
「1 業績等の概要 (1) 業績」をご参照ください。