第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による各種政策効果により一部の企業の業績や雇用環境に改善がみられる一方で、米国経済の先行き不透明感の高まりや新興国経済の減速懸念などによる世界的な景気減速リスクにより、企業の収益性の悪化を招く懸念を内在し、依然として不透明な状況が続いております。当社グループが営むホテル業界におきましては、政府の観光推進政策などにより訪日外国人旅行客の宿泊需要が高まりを見せる一方で国内ホテルの開発の過熱がホテル間の競争を激化させております。

このような経済状況のもとで当社グループは、ホテルマネジメン卜を柱とする安定収入を基礎とした堅実な利益体質を獲得し、公開企業の公共性を自覚した社会に貢献できる企業へ飛躍する、という当社グループの当面の最重要課題の達成に向け、既存ホテルの高稼働率、高客室単価の維持と新規ホテルの開発を行っております。

ホテル事業につきましては、都市型ビジネスホテル『ベストウェスタン』と中長期滞在型ホテル『バリュー・ザ・ホテル』の2ブランドの運営を事業の中核に据えております。『ベストウェスタン』については、既存ホテルにおいて安定して高稼働率を確保していることから客単価の上昇による収益増加を図りつつ、新規ホテルを出店しブランドの拡大を進めております。平成30年5月には『ベストウェスタンホテルフィーノ千歳(仮称)』、平成30年10月には『ベストウェスタンホテルフィーノ東京秋葉原(仮称)』、平成30年12月には『ベストウェスタンホテルフィーノ大阪北浜(仮称)』を直営新規ホテルとしてオープンすることを予定しております。一方で、一部ホテルの運営終了により、当連結会計年度における運営ホテル数は一時的に減少いたしました。『バリュー・ザ・ホテル』については、これまでの震災復興関連宿泊需要のみならず、1泊2食付きのメリットを活かし一般企業等の大型宿泊需要など顧客層の拡大により稼働率が向上してきております。平成29年11月には『バリュー・ザ・ホテル楢葉木戸駅前(仮称)』を直営新規ホテルとしてオープンすることを予定しております。

不動産事業につきましては、保有物件の賃貸売上は概ね堅調に推移いたしました。また、固定資産の売却等を行い金融機関等からの借入の圧縮を進めております。

以上の結果、当連結会計年度の当社グループの経営成績は、次のとおりとなりました。

当連結会計年度の売上高は5,256百万円(前年同期比8.7%減)となりました。内訳は、ホテル事業が4,963百万円、不動産事業が293百万円であります。

営業利益は27百万円(前年同期比85.1%減)となりました。ホテル事業における運営ホテル数の減少などによるものであります。

経常利益は662百万円(前年同期比49.5%増)となりました。投資事業組合への出資に係る運用益407百万円、違約金収入327百万円を計上しております。

親会社株主に帰属する当期純利益は48百万円(前年同期比88.6%減)となりました。減損損失446百万円、法人税等85百万円を計上しております。

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。

①ホテル事業

当セグメントの業績は、売上高4,963百万円、営業利益113百万円となりました。

セグメント間の取引を消去した外部顧客との取引結果は、売上高4,963百万円(前年同期比5.0%減)、営業利益388百万円(前年同期比10.5%減)となりました。

主な売上は、ホテルマネジメント売上などであります。

②不動産事業

当セグメントの業績は、売上高567百万円、営業利益156百万円となりました。

セグメント間の取引を消去した外部顧客との取引結果は、売上高293百万円(前年同期比44.8%減)、営業損失118百万円(前年同期比110百万円増)となりました。

主な売上は、賃貸売上などであります。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における当社グループの現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ100百万円増加し、417百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、311百万円のプラス(前年同期は109百万円のプラス)となりました。その主な要因は、税金等調整前当期純利益による資金の増加及び減損損失などの非資金損益項目の調整などによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、1,940百万円のプラス(前年同期は1,028百万円のプラス)となりました。その主な要因は、投資不動産及び不動産信託受益権の売却による資金の増加などによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、2,151百万円のマイナス(前年同期は1,137百万円のマイナス)となりました。その主な要因は、借入金の返済による資金の減少などによるものであります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当社グループは、生産業務を行っていないため、生産実績の記載を省略しております。

 

(2) 受注実績

当社グループは、売上高に占める受注販売割合の重要性が低いため、受注実績の記載を省略しております。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  平成28年4月1日

至  平成29年3月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

ホテル事業

4,962,992

95.0

不動産事業

292,566

55.2

合計

5,255,558

91.3

 

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針・経営戦略等

ホテル事業につきましては、都市型ビジネスホテル『ベストウェスタン』と中長期滞在型ホテル『バリュー・ザ・ホテル』の2ブランドを事業の中核に据えております。

『ベストウェスタン』は、世界最大級のワールドホテルチェーンであり、当社は日本国内における唯一のエリア開発会社として『ベストウェスタン』の国内展開を行っております。今後も増加が見込まれる訪日外国人旅行客の宿泊需要に応えるため、世界屈指の知名度を持つ『ベストウェスタン』ブランドは有力な集客ツールと考え、将来的な宿泊需要が期待できるエリアを中心に新規出店を行って参ります。

『バリュー・ザ・ホテル』は、震災復興関連宿泊需要にとどまらず、1泊2食付きで大型の宿泊需要にも応えることができるメリットを生かし一般企業等からの宿泊需要にも応えて参ります。

経理・人事業務、購買業務については、両ブランドを越えた管理方法や仕入れの一元化によるコスト削減と営業支援体制の一元化により販売力を強化し客単価の上昇による収益増加を図ります。

不動産事業につきましては、保有物件の賃貸売上を安定して確保しつつ、保有物件の売却も検討しながら金融機関等からの借入の圧縮を進めて参ります。

 

(2) 経営環境

ホテル事業につきましては、都市型ビジネスホテル『ベストウェスタン』は、オリンピックに向けての国策に連動して訪日外国人旅行客の拡大など引き続き好調な営業環境を維持できるものと認識しております。中長期滞在型ホテル『バリュー・ザ・ホテル』は、1泊2食付きのメリットを活かした顧客層の拡大により稼働率が向上しているものと認識しております。『ベストウェスタン』及び『バリュー・ザ・ホテル』に共通する課題として、パートアルバイト人件費、水道光熱費、リネンサプライ費等の経費の上昇が予想されると認識しております。 

不動産事業につきましては、比較的好調な不動産市況により、安定した賃料売上を確保するとともに、保有物件の売却を進めることができるものと認識しております。

また、金融機関の借入環境は好転しており、好条件での新規投資のための資金調達など財務体質は改善している状況にあると認識しております。

 

(3) 対処すべき課題

ホテル事業につきましては、企業業績の安定のため新規ホテルの出店を進め、収益の向上に取り組むことが課題であります。また、既存ホテルにおける高稼働率、高客室単価を維持するため、お客様の利便性を高める施策の実施、質の高いサービスの提供、ブランド好感度の向上などに取り組むことが課題であります。

サービス産業全体における人材不足がホテル業においても影響を及ぼしており今後も人材確保が重要な課題であると認識しており、外国人労働者の雇用、高齢者の雇用等促進、女性の活躍推進など多角的な視点から人材の雇用確保に取り組むことが課題であります。

不動産事業につきましては、賃貸事業の専業化を進め、現在の良好な金融環境を前提に、設備の更新による資産価値の維持向上により収益性を高め、借入条件の改善に取り組むことが課題であります。

これらの課題に対処することにより、ホテルマネジメントを柱とする安定収入を基礎とした堅実な利益体質を獲得し、公開企業の公共性を自覚した社会貢献に尽くせる企業へと飛躍していくことが、当社グループの当面の最重要課題であります。

 

 

4 【事業等のリスク】

事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、以下の記載は当社株式への投資に関するリスク全てを網羅するものではありません。

(1) ホテル事業

① 自然災害や伝染病の発生

当社グループの運営受託しているホテルが、大規模地震や自然災害の発生により、建物や施設に損害を被り、一時的な営業停止による売上減が発生する可能性があります。また、広域の伝染病の流行により、旅行や団体行動に制限が生じ、売上減が発生する可能性があります。

② 賃貸不動産の中途解約

当社グループが一括借上している建物のオーナーが、経済情勢等の理由により賃貸契約を同条件で継続できなくなった場合に、売上の減少や特別損失が発生する可能性があります。

③ 食中毒等の事故

当社グループの運営するホテルは、安全衛生には充分な配慮を行っておりますが、万が一に事故が発生した場合などに、一時的な営業停止や評判の悪化により、売上減が発生する可能性があります。

(2) 不動産事業

① 不動産市況の動向

当社グループの業績は、景気後退や供給過剰等によるビル市場において賃料水準の低下や空室率の上昇が起こるケース、また、景気後退やそれに伴う雇用環境等の悪化による住宅市場において顧客の購買意欲の減退が起こるケース等、不動産市況の動向が当社グループの事業展開、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

② 不動産関連法的規制等の制定・改定

当社グループは、不動産業者として「宅地建物取引業法」に基づく免許を受け事業を行うとともに、不動産売買、賃貸、管理、開発等の関連の法的規制を受けております。また、SPCを使用した不動産投資等の一部では「特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律」等による規制を受けるなど、業容の拡大により新たな法的規制を受けることになります。

今後は、これらの規制の改廃や新たな法的規制が設けられるケースには、資産の保有、取得、売却等に係るコストの増加、またこれらの要因による顧客の購買意欲の低下等により、当社グループの事業展開、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

③ 金利の変動

当社グループは、投資不動産に関する資金について、自己資金のほか金融機関等からの借入による安定的な資金調達を行っております。その多くは金利を固定化し、金利変動による影響を極力少なくするべく対処をしておりますが、金利が上昇した場合には、当社グループの事業展開、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 当連結会計年度の財政状態の分析

(資産)

当連結会計年度末の当社グループの総資産は4,363百万円となりました。これは、前連結会計年度末より2,483百万円の減少であります。主な要因は、投資不動産の売却等による減少1,179百万円や不動産信託受益権の売却等による減少1,361百万円などによるものであります。

(負債)

当連結会計年度末の当社グループの負債合計は2,697百万円となりました。これは、前連結会計年度末より2,525百万円の減少であります。主な要因は、投資不動産や不動産信託受益権の売却に伴う借入れの返済による長期借入金(1年内返済予定を含む)の減少2,206百万円などによるものであります。

(純資産)

当連結会計年度末の当社グループの純資産合計は1,666百万円となりました。これは、前連結会計年度末より41百万円の増加であります。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益などによる利益剰余金の増加52百万円などによるものであります。

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

詳しくは、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1) 業績」に記載のとおりであります。

(3) 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析

詳しくは、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。