(1)業績
当連結会計年度における我が国経済は、政府の経済政策や日本銀行の金融緩和政策により、景気の下支えはおこなわれていますが、中国経済減速や米国の利上げなど複合的な要因を背景に景気の下振れリスク等もあり、先行きにつきましては、必ずしも楽観視できない状況となっております。
賃貸オフィス事業を取り巻く環境につきましては、都心部を中心として空室率は回復傾向にあり、賃料水準も改善の兆しが見られます。
こうした環境のもと、当社グループは、平成26年度を初年度として新たに策定した中期経営計画に基づき、『変革とスピード』をキーワードとして不動産賃貸事業を核としたビジネスモデルを発展進化させ、永続的な企業価値の増大を遂げることに注力してまいりました。
その結果、当連結会計年度の連結業績は、営業収益は169,956百万円(前期比△42,834百万円、20.1%減)、営業利益42,002百万円(前期比5,970百万円、16.5%増)、経常利益42,534百万円(前期比8,220百万円、23.9%増)、当期純利益33,628百万円(前期比11,275百万円、50.4%増)となりました。
また、単体業績につきましては、営業収益が133,713百万円(前期比△57,886百万円、30.2%減)、営業利益39,377百万円(前期比5,809百万円、17.3%増)、経常利益39,589百万円(前期比7,733百万円、24.2%増)、当期純利益26,292百万円(前期比7,109百万円、37.0%増)となりました。
各セグメントの業績は、次の通りであります。
なお、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に記載の通り、当連結会計年度から「人材関連事業」を報告セグメントとして追加しております。
(各セグメントの営業収益は、セグメント間の内部営業収益、振替高を含みます。)
(不動産事業)
当社グループの中核事業は、東京23区を中心に、約200件(販売用不動産除く)の賃貸物件・賃貸可能面積約93万㎡を活用した不動産賃貸業務であります。賃貸事業収益の更なる拡大の観点から、築年数の古い物件を中心に立地の特性に適した建替の着実な推進によるポートフォリオの質的改善に取り組んでおります。
当連結会計年度におきましては、ヒューリックレジデンス新宿戸山(平成27年3月竣工)、チャームスイート新宿戸山(平成27年7月竣工)、ヒューリック浅草橋江戸通(平成27年9月竣工)及びヒューリック志村坂上(平成27年11月竣工)が竣工いたしました。
そのほか、志村家庭寮(有料老人ホーム棟 平成28年3月竣工予定)の建替計画も順調に進行しております。
なお、当連結会計年度におきまして、新たに調布富士ビル(平成29年3月竣工予定)、蒲田富士ビル(平成29年4月竣工予定)、板橋富士ビル(平成29年9月竣工予定)及び府中富士ビル(平成30年6月竣工予定)の建替を決定しております。
また、当社は、立地重視の投資によるポートフォリオ拡充に取り組んでおります。当連結会計年度におきましては、ヒューリック銀座一丁目ビル(東京都中央区)、ヒューリック日本橋本町一丁目ビル(東京都中央区)(一部は販売用として取得)、G10(東京都港区)、池袋東急ハンズ(東京都豊島区)、池袋GIGO(東京都豊島区)、宇田川町シグマ第5ビル(東京都渋谷区)、箱根翠松園(神奈川県足柄下郡箱根町)、熱海ふふ(静岡県熱海市)、KSK Eastビル(東京都中央区)、ヒューリック八丁堀第二ビル(東京都中央区)、ウインズ浅草ビル(東京都台東区)、浅草パークホールビル(東京都台東区)、城南ビルディング(東京都千代田区)、銀座ウォールビル(東京都中央区)、ヒューリック浅草一丁目(東京都台東区)、大和代々木第二ビル(東京都渋谷区)、Primegate飯田橋(東京都新宿区)及び東海堂渋谷ビル(東京都渋谷区)等を取得いたしました。更に、株式会社シンプレクス・インベストメント・アドバイザーズ(以下、「SIA」といいます。)株式の取得及び同社との合併により、豊洲プライムスクエア(東京都江東区)など東京・駅近のオフィス・商業施設、東京ベイ舞浜ホテル(千葉県浦安市)など12物件(一部は販売用として取得)を取得いたしました。そのほか、(仮称)銀座7丁目相鉄ホテル(東京都中央区)(一部は販売用に振替え)の土地についても取得しております。また、連結子会社であったHulic UK Limitedを通じて保有しておりました103 Mount Street(英国ロンドン)の持分を売却いたしました。
開発業務につきましては、大森駅前商業開発(東京都品川区)、(仮称)有楽町二丁目開発計画(東京都千代田区)(一部は販売用として取得)、(仮称)新橋二丁目開発計画(東京都港区)、(仮称)六本木三丁目相鉄ホテル開発計画(東京都港区)、(仮称)築地三丁目開発計画(東京都中央区)及び(仮称)日体大深沢開発計画(東京都世田谷区)の開発用地を取得し、大森駅前商業開発(東京都品川区)及び(仮称)有楽町二丁目開発計画(東京都千代田区)について、開発に着手しております。また、京都四条開発計画(京都市下京区)についても、開発に着手いたしました。そのほか、開発中の(仮称)ヒューリック渋谷井の頭通りビル(東京都渋谷区)及び(仮称)日本橋二丁目再開発PJ(東京都中央区)についても順調に進行しております。
PPP(パブリック・プライベート・パートナーシップ)事業におきましては、東京都下水道局主催の「芝浦水再生センター再構築に伴う上部利用事業」として取り組んでおりました品川シーズンテラス(東京都港区)が平成27年2月に竣工いたしました。
販売用不動産につきましては、上記SIAとの合併により物件を取得したほか、グラスシティ元代々木(東京都渋谷区)、Primegate目黒三田(東京都目黒区)及びサザンビーチホテル&リゾート沖縄(沖縄県糸満市)等を取得いたしました。売却につきましては、中野セントラルパーク サウス棟(東京都中野区)、御茶ノ水ソラシティの一部(東京都千代田区)、上記グラスシティ元代々木(東京都渋谷区)、ヒューリック虎ノ門ビルの一部(東京都港区)他10物件を売却しております。販売用不動産に係る開発業務につきましては、新札幌豊和会病院(札幌市厚別区)、一部を売却いたしましたヒューリック虎ノ門ビル(東京都港区)が竣工いたしました。また、上記の通り(仮称)有楽町二丁目開発計画(東京都千代田区)及び(仮称)ヒューリック渋谷公園通りビル計画(東京都渋谷区)の開発用地を取得し、開発に着手したのに加え、(仮称)一行院開発計画(東京都新宿区)にも着手しております。そのほか、開発中の(仮称)渋谷東4丁目開発計画(東京都渋谷区)についても順調に進行しております。
このように、当セグメントにおける事業は順調に進行しており、物件の竣工、取得による不動産賃貸収入の増加があったものの、前連結会計年度はヒューリックリート投資法人への多額の販売用不動産の売却があったことから、営業収益は138,064百万円(前期比△62,229百万円、31.0%減)、営業利益は44,185百万円(前期比5,665百万円、14.7%増)となりました。
(保険事業)
保険事業におきましては、連結子会社であるヒューリック保険サービス株式会社が、国内・外資系の保険会社と代理店契約を結んでおり、法人から個人まで多彩な保険商品を販売しております。保険業界の事業環境は引き続き厳しい環境にありますが、既存損保代理店の営業権取得を重点業務として、法人取引を中心に拡充しております。
この結果、当セグメントにおける営業収益は3,260百万円(前期比374百万円、12.9%増)、営業利益は987百万円(前期比240百万円、32.1%増)となりました。
(人材関連事業)
人材関連事業におきましては、連結子会社である株式会社アヴァンティスタッフが、人材派遣・人材紹介事業等をおこなっております。同社では、主力ビジネスである人材派遣事業の増強をはかるとともに、企業及び求職者の多様化するニーズに対応するべく、総合人材サービス企業としてのノウハウを活用し、様々な人材サービスの提案、提供をおこなっております。
この結果、当セグメントにおける営業収益は19,179百万円、営業利益は515百万円となりました。
(その他)
その他におきましては、連結子会社であるヒューリックビルド株式会社が、当社保有ビル等の営繕工事、テナント退去時の原状回復工事、新規入居時の内装工事を中心に受注実績を積み上げておりますほか、連結子会社であるヒューリックオフィスサービス株式会社による給食業務の受託事業等が寄与した結果、営業収益は12,085百万円(前期比647百万円、5.6%増)、営業利益は822百万円(前期比126百万円、18.2%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、営業活動により36,272百万円増加し、投資活動により284,580百万円減少し、財務活動において257,934百万円増加し、当連結会計年度末には30,997百万円となりました。
(単位:百万円)
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平成26年12月期 |
平成27年12月期 |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
84,123 |
36,272 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△83,815 |
△284,580 |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
4,192 |
257,934 |
|
現金及び現金同等物の期末残高 |
21,129 |
30,997 |
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは36,272百万円の収入(前期比△47,850百万円)となりました。これは主に、不動産賃貸収入及び販売用不動産の売却を主因とした税金等調整前当期純利益が44,575百万円、減価償却費が8,929百万円あった一方、たな卸資産の増加額9,058百万円及び法人税等の支払額9,411百万円があったためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは284,580百万円の支出(前期比△200,764百万円)となりました。これは主に、賃貸事業収益の更なる拡大の観点から、建替を進めるとともに新規物件の取得やSIA株式の取得をおこなったためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは257,934百万円の収入(前期比253,741百万円)となりました。これは主に、借入れや公募増資及び第三者割当増資による資金調達をおこなったためであります。
(1) 生産実績
該当事項はありません。
(2) 受注状況
該当事項はありません。
(3) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年1月1日 至 平成27年12月31日) |
前期比(%) |
|
不動産事業 (百万円) |
138,064 |
△31.0 |
|
保険事業 (百万円) |
3,260 |
12.9 |
|
人材関連事業 (百万円) |
19,179 |
- |
|
その他 (百万円) |
12,085 |
5.6 |
|
調整額 (百万円) |
△2,633 |
- |
|
合計 (百万円) |
169,956 |
△20.1 |
(注)1.各セグメントの営業収益は、セグメント間の内部営業収益、振替高を含みます。
2.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次の通りであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成26年1月1日 至 平成26年12月31日) |
当連結会計年度 (自 平成27年1月1日 至 平成27年12月31日) |
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金額 (百万円) |
割合(%) |
金額 (百万円) |
割合(%) |
|
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みずほフィナンシャルグループ |
23,074 |
10.8 |
31,816 |
18.7 |
|
ヒューリックリート投資法人 |
118,829 |
55.8 |
18,520 |
10.8 |
(1)経営方針
当社グループは、「お客さまの社会活動の基盤となる商品・サービスを提供することにより、永く『安心と信頼に満ちた社会』の実現に貢献する」ことを企業理念として掲げ、企業理念の実践による社会発展への貢献をめざしております。また、企業理念と表裏一体をなすCSR(企業の社会的責任)ビジョンのなかで地球環境の保護に努めることを宣言しております。
そのために、安定した事業基盤を活かしつつ成長を遂げる企業をめざし、新しい視点で業務に取り組み企業価値の一層の向上に努めております。そしてお客さまに最適な商品・サービスを提供することによりお客さまの満足を何より重視することを、基本姿勢としてまいります。
結果として、高い成長と企業価値の向上を実現し、あらゆるステークホルダーの信頼を得られるよう努力してまいります。
(2)対処すべき課題と中長期的な経営戦略
我が国経済は、政府の経済政策や日本銀行の金融緩和政策により、景気の下支えはおこなわれていますが、中国経済減速や米国の利上げなど複合的な要因を背景に景気の下振れリスク等もあり、先行きにつきましては、必ずしも楽観視できない状況となっております。
賃貸オフィス事業を取り巻く環境につきましては、都心部を中心として空室率は回復傾向にあり、賃料水準も改善の兆しが見られます。
こうした環境のもと、当社グループは、平成26年度を初年度として策定した中期経営計画に基づき、『変革とスピード』をキーワードとして不動産賃貸事業を核としたビジネスモデルを発展進化させ、永続的な企業価値の増大を遂げることに注力してまいりました。この戦略に沿った施策として、新規物件への投資や既存物件の建替、J-REITビジネスをはじめとした新しい事業領域の開拓などにより、規模と多様性を併せ持ったポートフォリオの充実をはかり、安定的な収益源を確保するとともに、企業価値の持続的向上をはかることができる体制の構築に取り組んでまいりました。その結果、平成27年度におきましては、1年前倒しで中期経営計画の利益目標を達成することが出来ました。
平成28年度におきましても、更なる飛躍に向けて策定した新たな中期経営計画に基づき、変革とスピードを徹底し、不動産賃貸事業の更なる増強をはかるとともに、新たな事業への取り組みを強化し、新中期経営計画の達成に向けた事業基盤の維持・発展を進めてまいります。
当社グループは、容積消化率の低い物件を建替えるという施策と優良な新規物件の購入を推進してきたことから、比較的負債依存度が高く平成27年12月期末時点での総借入は6,201億円となっております(うち37億円はノンリコースローン)。
外部負債の利用は、高い収益力を背景とした低コスト調達により、総コストを抑えつつ安定的に調達をおこない、企業価値の向上をめざすという財務戦略に立脚したものであります。一方において、負債管理を総合的におこない最適なバランスシートコントロールに努めていることから、相対的に高い外部格付けを維持しております。
このようにして当社グループは、負債水準を適切にコントロールしつつ、高い利益率に支えられた安定的な収益を挙げる事業構造を確立しておりますが、更に保有物件の建替による資産効率の向上と、建替に伴う一時的なキャッシュ・フローの減少を投資回収等で補うことにより、更なる成長をめざしてまいります。その実現のために、主に以下の戦略に取り組んでまいります。
①不動産賃貸事業の強化
当社グループの中核事業は、東京23区の駅近を中心に保有・管理する賃貸物件を活用した不動産賃貸事業であり、容積消化率の低い物件を建替えて賃貸面積の拡大と賃料収入の増強を実現し、資産運用効率の極大化をはかってまいります。
建替に際してはオフィスのほか高齢化等の社会環境の変化を反映した、賃貸マンション・高齢者施設・商業施設など立地特性にあった用途を選択するとともに、隣地との一体開発など、様々な開発手法の組み合わせにより財務規律を維持しつつ事業収益の強化をはかっており、併せて、開発を前提とした物件の取得も継続的におこなっております。
駅近の好立地で基準階面積が100坪以上の規模のビルが大宗を占め、かつメインテナントがみずほフィナンシャルグループで安定していることもあって、マーケットより常に低い空室率を維持し、安定的な収益を確保しております。主要な建替物件につきましては、今期は4物件が竣工し、来期についても1物件が竣工する計画となっており、更なる営業収益の増強をはかることが可能となります。
なお、平成27年11月末には平成27年の不動産M&Aとして最大規模の取引をおこない、賃貸物件をまとめて取得し、事業基盤の強化をはかりました。
また、当社はマーケットより常に低い空室率を維持しておりますが、CREなど戦略的ソーシングによる着実なポートフォリオの拡充に合わせて、テナントリーシング力を更に強化し、不動産賃貸事業の底支えをはかっております。
②新規業務分野開拓
新規取り組みとして、J-REITを中心としたアセットマネジメントビジネスや、ウェアハウジング機能の発揮及び富裕層向けビジネスとして物件売買にも取り組み、実績を積み重ねております。また、PPP(パブリック・プライベート・パートナーシップ)事業につきましては、東京都下水道局主催の「芝浦水再生センター再構築に伴う上部利用事業」(品川シーズンテラス)が平成27年2月に竣工いたしました。更に、成長分野である観光事業では、「THE GATE HOTEL 雷門 by HULIC」につきましては、順調に営業をおこなっており、「箱根翠松園、熱海ふふ」、「東京ベイ舞浜ホテル」など、外部からの高級温泉旅館・観光ホテル物件等の取得にも積極的に取り組んでおります。また、CRE事業及び高齢者ビジネスにつきましても、「次世代型ヘルスケアモール」、「納骨堂開発」等の取り組みを強化しております。
今後も、企業の保有する不動産の有効活用を提案・実行するCRE事業や、所有不動産以外の新規開発事業、今後マーケットの拡大が予想される高齢者・観光・環境ビジネスなど3Kビジネスを深化し、社会構造の変化に対応した新しい不動産関連事業領域への取り組みをおこなっていくことで、新しい成長ドライバーを開拓してまいります。また、同時に長寿命化ビルの標準仕様化やCO2総量削減に向けた環境配慮ビルの建設等を推進し、地球環境保全と企業成長の一体化をはかってまいります。
③保険部門収益の増強
当社の連結子会社であるヒューリック保険サービス株式会社は、保険代理店専業の会社として、機動的かつ効率的な業務運営体制を構築しております。基本戦略は、提案セールス力の強化による生産性の向上とお客さま満足度の向上であり、引き続き営業・事務の両面で高いレベルのサービスを提供し、付加価値の高い保険代理店営業をおこなってまいります。
従来からの事業展開に加えて、「内部統制」、「リスク管理」、「コンプライアンス」、「開示統制」についても、引き続き徹底をはかってまいります。特にリスク管理に関しては、「事業継続基本計画」(BCP:Business Continuity Plan)を制定しており、定期的に訓練を実施する等、有事対応力の向上を更に進めてまいります。
また、平成27年6月に公表されました「コーポレートガバナンス・コード」の各原則を踏まえ、当社の持続的成長・企業価値向上に向けての最適なコーポレートガバナンスを実現するための枠組みとして、「コーポレートガバナンス・ガイドライン」を制定いたしました。ガイドラインを基に健全な企業統治の下で株主の権利に留意し、永続的な企業価値の向上をめざしてまいります。
そのほか、サステナビリティの考え方を重視したバランス経営を実践すべく、環境に配慮したビジネス展開、地域社会をはじめ各ステークホルダーとの関係強化、強固なガバナンス体制の構築など、バランスのとれたESG経営を基に社会的ニーズに対応した価値創造を進めてまいります。併せて、人材育成を軸として、女性や高齢者も等しく能力を発揮できる職場とし、一人当たり生産性の高い企業、人が育つ企業をめざしてまいります。
配当政策につきましては、不動産賃貸事業を主たる事業としていることもあり、長期的かつ安定的な事業基盤の強化のために必要な内部留保の充実をはかるとともに、株主への利益還元を狙いとして、安定した配当を継続することを基本方針としております。また、業績動向を踏まえた配当とすることも同様に重要と考えております。
なお、文中における将来に係る記載についてはその達成を保証するものではありません。
本書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクについて、主な事項を記載しています。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に記載しております。なお、当社グループは、これらの事項の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。また、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)当社グループの事業に関するリスク
①不動産賃貸事業に関するリスク
当社グループは不動産事業を主たる業務として営んでおりますが、このうち企業向けオフィスビルの賃貸が収益の過半を占めております。一般的にテナント企業の不動産賃貸物件に対するニーズは景気の変動に影響を受けやすく、経済情勢が悪化した場合、賃料収入に予期せぬ影響を及ぼす可能性があります。当社グループのテナントは長期安定したテナントが多く、過去の推移からも賃料の変動は景気変動に比し小さい傾向にありますが、国内景気が冷え込み、これを受けて不動産市況が悪化した場合、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。また、テナントや入居者の信用力の低下による賃料の支払の延滞、賃料の減額要求による賃料の値下げ、退去による空室率の上昇などによって不動産賃貸収入が低下することで、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
②不動産価値の低下に関するリスク
当社グループでは、賃貸用不動産を始めとして多くの事業用不動産を保有しておりますが、不動産市況の悪化による賃料水準の低下や空室率の上昇などにより、事業用不動産に対する減損処理が必要となった場合、評価損等の発生によって、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③建替に伴うリスク
当社グループの収益力は比較的安定しているものと考えておりますが、既存ビルの建替の際には、テナントの立ち退きに関する費用や設備の除却等により多額の特別損失が発生することとなります。当社グループにおける既存ビルの建替は、特別損失を計上しても、中長期的に当社グループの収益力を強化する戦略的なものであり、全体の収益計画を踏まえた計画的な建替をおこなってまいります。また、特別損失の発生に対しては、固定資産の売却の検討などにより、その影響を極力限定的なものにコントロールしてまいります。
しかしながら、建替の規模により、特別損失を通じて当期純利益段階の業績が大きく影響を受ける可能性や、建替の時期により、年度間で当期純利益が大きく変動する可能性があります。加えて建替が、主要テナントの事情等何らかの理由により計画通り進捗しない場合、当社の利益計画に影響を及ぼす可能性があります。
④不動産事業における投資判断に関するリスク
当社グループでは、賃貸用不動産、販売用不動産を問わず、新規不動産の取得や、SPCに対する出資等にあたっては、物件の収益の安定性や成長性について専門的な見地から十分に検討を重ねたうえで投資判断をおこなっておりますが、顧客の需要動向、金利動向、販売価格動向等、種々の変化によって、当初想定していた通りの収益が確保できなかった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤その他、不動産事業に付随するリスク
aアスベスト対策等について
当社グループが保有・管理する賃貸物件について、労働安全衛生法施行令の改正に伴い、吹き付けアスベストの調査を実施し、全て措置済であります。しかしながら、当社グループが予期しない形でアスベストの使用が発覚し、その処理のための費用負担が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、アスベスト以外にも身体に害を与えるとされる建築材料が将来新たに指定され、それらの処理義務が当社グループに課せられた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
b土壌汚染等の対策について
土壌汚染対策法(平成15年2月15日施行)により、土地の所有者等は同法に規定する特定有害物質による土壌の汚染の状況についての調査・報告や、汚染の除去等の措置を、命ぜられることがあります。
当社グループが保有・管理する賃貸物件については、現時点土壌汚染物質の問題は発生してはおりませんが、近隣地域から汚染物質が流入する等の問題が発生した場合や、新たな汚染物質が指定される等、当社グループが予期しない形で土壌汚染対策が求められた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
cその他不動産事業固有のリスク
当社グループでは、各種設備について、法定の点検のみならず定期的な保守点検を実施し、また、小規模修繕の状況を注視するなど、資産の保全と安全の確保に、日頃より万全の注意を払っております。
しかしながら、資産の劣化・毀損が予期せぬ時期に予期せぬ規模で起こった場合、その対策にあたるため、当社グループの財政状態並びに経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥有利子負債への依存に関するリスク
当社グループは、平成27年12月期末現在で658,214百万円の有利子負債残高を有しております。また、今後も既存不動産の建替等をおこなうにあたっては、借入等にて資金手当てをおこなうことも予定していることから、有利子負債残高は今後の事業拡大にあたって更に増加する可能性があります。これに対しては、外部格付けを取得し、その維持・向上をはかることにより財務統制をおこなっております。
しかしながら、金融環境の変化等の状況によっては、当社グループが望む条件での資金調達が十分におこなえず、今後の当社グループの事業計画等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社は、既存の長期借入金については、すべて固定金利としており、大半の借入金については将来の金利変動リスクをヘッジする施策を講じております。しかしながら、将来において金利が急速かつ大幅に上昇した場合、また、固定金利借入の借り換え時の金利情勢によっては、資金調達コストの増加により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
《有利子負債残高の推移》
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平成23年 12月期 |
平成24年 12月期 |
平成25年 12月期 |
平成26年 12月期 |
平成27年 12月期 |
|
有利子負債残高(百万円) |
310,338 |
416,619 |
462,036 |
473,299 |
658,214 |
|
総資産(百万円) |
476,244 |
637,919 |
720,344 |
773,401 |
1,091,266 |
|
有利子負債比率(%) |
65.1 |
65.3 |
64.1 |
61.1 |
60.3 |
⑦自然災害、人災等によるリスク
地震を中心とした自然災害、テロその他の人災の発生に対しては、「事業継続基本計画」を設けておりますが、当社グループが所有する資産に毀損等があった場合、当社グループの事業に悪影響を及ぼし、また、所有する資産の価値が低下する可能性があります。特に地震対策として、旧建築基準法下の物件について、旧来の保有物件に関しては耐震補強工事を完了し、新規取得物件についても順次対応をしておりますが、当社の保有・管理する物件が首都圏に集中し、オフィスを中心とした賃貸物件のうち約7割が東京23区内という立地であることから、想定を超える規模の東京直下型地震などのこの地域における甚大な災害により、当社グループの資産に予期せぬ毀損等が発生した場合、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
⑧株価下落に関するリスク
当社グループが保有する投資有価証券の残高は平成27年12月期末現在で114,362百万円(うち、上場株式67,645百万円(総資産の6.1%))となっております。それぞれの株式については長期的視点からの事業上の意義も含めて保有・売却の判断をしており、加えて日々株価動向を調査し、月次または臨時の資金ALM委員会を開催して相場動向の影響と対応の検討をおこなっております。
しかしながら、想定以上に株価が下落しまた株価低迷が長期化する場合には、評価損の計上等を通じ当社グループの財政状態並びに経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
《投資有価証券残高の推移》
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|
平成23年 12月期 |
平成24年 12月期 |
平成25年 12月期 |
平成26年 12月期 |
平成27年 12月期 |
|
投資有価証券(百万円) |
74,896 |
89,127 |
101,601 |
109,231 |
114,362 |
|
(うち、上場株式)(百万円) |
25,565 |
31,358 |
49,785 |
59,617 |
67,645 |
|
(うち、その他)(百万円) |
49,331 |
57,769 |
51,815 |
49,614 |
46,717 |
|
その他有価証券評価差額金 |
4,924 |
5,773 |
18,736 |
26,549 |
31,708 |
⑨法的規制等変更リスク
当社グループの事業である不動産・建築及び保険等に関する法的規制あるいは税制について、今後、改廃、または新たな規制が制定されることで、当社グループの事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
⑩情報セキュリティ管理に関するリスク
当社グループは保険代理店業務を中心に、多数の法人・個人のお客さまの情報を保有しているほか、当社グループ自体の様々な経営情報等の内部情報を有しております。これらの情報の管理については、コンプライアンス委員会の統制のもと、情報セキュリティポリシーを始めとする情報関連諸規程とにより、運用管理をおこなっております。更に役職員に対する教育・研修等により情報管理の重要性を周知徹底し、システム上のセキュリティ対策等もおこなっております。
しかしながら、これらの対策にもかかわらず、不可抗力のシステムトラブル、内部・外部の要因により、重要な情報が流出した場合には、当社グループの信用低下、補償コストの発生等、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)みずほフィナンシャルグループ(以下、「みずほFG」)との関係について
①みずほFGとの資本関係について
当社は、昭和32年3月、銀行業に対する各種不動産規制に対応するために、旧㈱富士銀行が設立の中心となり、親密な各社の出資のもとで不動産事業等を営む会社として設立されております。
当社グループは設立以来、旧㈱富士銀行時代を含めみずほFGの子会社又は関連会社に該当したことはなく、平成27年12月末時点におけるみずほFGからの出資比率は6.1%(みずほキャピタル㈱3.8%、㈱みずほ銀行1.7%等)にとどまっております。また、みずほFGの事前承認を必要とする事項など、当社グループの意思決定を妨げたり拘束したりする事項は特にありません。なお、「みずほ信託銀行株式会社 退職給付信託 沖電気工業口 再信託受託者 資産管理サービス信託銀行株式会社」の所有する当社株式につきましては、沖電気工業株式会社がみずほ信託銀行株式会社に委託した退職給付信託の信託財産であり、その議決権行使の指図権は沖電気工業株式会社に留保されているため、みずほFGからの出資比率には含めておりません。
②みずほFGとの取引関係について
(不動産賃貸)
当社グループの総営業収益に占めるみずほFGからの営業収益の割合は、平成27年12月期において18.7%と高い水準にあります。これは、当社の主要事業である不動産事業におけるビル賃貸においてみずほFGの中核企業である㈱みずほ銀行を主要テナントとしているためであり、この背景としてはみずほFGの前身である旧㈱富士銀行の財務統制上の要請から当社に購入要請があり、平成8年から11年にかけて95物件を購入し、同銀行に賃貸してきたことなどが挙げられます。
《営業収益に占めるみずほFGの比率の推移》
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平成23年 12月期 |
平成24年 12月期 |
平成25年 12月期 |
平成26年 12月期 |
平成27年 12月期 |
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総営業収益(百万円) |
74,738 |
94,319 |
108,444 |
212,791 |
169,956 |
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うち、みずほFG(百万円) |
20,674 |
22,622 |
23,077 |
23,074 |
31,816 |
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みずほFG比率(%) |
27.6 |
23.9 |
21.2 |
10.8 |
18.7 |
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平成23年 12月期 |
平成24年 12月期 |
平成25年 12月期 |
平成26年 12月期 |
平成27年 12月期 |
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不動産事業営業収益 |
68,221 |
84,567 |
96,066 |
200,293 |
138,064 |
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うち、みずほFG(百万円) |
18,269 |
18,054 |
16,940 |
16,906 |
16,907 |
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みずほFG比率(%) |
26.7 |
21.3 |
17.6 |
8.4 |
12.2 |
(借入金)
当社グループの借入総額に占めるみずほFGからの借入比率は、30%台で推移しております。
《借入総額に占めるみずほFGの比率の推移》
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平成23年 12月期 |
平成24年 12月期 |
平成25年 12月期 |
平成26年 12月期 |
平成27年 12月期 |
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借入総額(百万円) |
288,225 |
391,323 |
371,840 |
419,197 |
620,113 |
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うち、みずほFG(百万円) |
99,780 |
148,089 |
141,750 |
156,213 |
229,269 |
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みずほFG比率(%) |
34.6 |
37.8 |
38.1 |
37.2 |
36.9 |
③みずほFGとの人的関係について
当社は設立以来、永年、親密な関係にあったみずほFGに人材斡旋の多くを依存していたことなどもあり、平成27年12月末現在において、当社の役員及び役員に準ずる者23名のうち11名、当社の全従業員128名のうち17名(役員に準ずる者を除く)はみずほFG出身者でありますが、みずほFG出身者は一部を除き当社に転籍済であります。なお、本書提出日現在において、役員に占めるみずほFG出身者の比率は約43%となっております。
また、当社は近年においては、事業戦略上必要となる不動産開発等の専門的知識を有した人材の採用を積極的に推し進めており、今後も同様の方針を継続する予定であります。
(3)経営アドバイザリー委員会の設置
当社グループとみずほFGとの関係は上記の通りとなっておりますが、当社グループは一個の独立した企業体として自らの経営責任のもとに事業経営をおこなっております。
更にこの独立した事業経営について、透明性の高い経営と開示努力により幅広いステークホルダーの理解が得られるよう、当社では平成20年7月より「経営アドバイザリー委員会」(注)を設置し、当社の独立性確保の強化及びステークホルダーの利益が損なわれることのないよう、取締役会付議事項・報告事項のチェックを始めとした、経営全般に関わる事項について助言・勧告をおこなう体制を構築しております。
(注)みずほFG及び当社特定株主(上位10位までの大株主)出身者以外の第三者であって、法曹関係者、会計士、学識者、実務家のうちから当社取締役会で選任された4名以上の委員で構成され原則月1回開催。
(重要な合併について)
当社は、平成27年10月28日開催の取締役会において、株式会社シンプレクス・インベストメント・アドバイザーズ(以下、「SIA」といいます。)の株式を取得して子会社化すること及び同社を吸収合併することを決議し、同日付で合併契約を締結いたしました。なお、当該合併は平成27年12月1日に実行されております。
(1)合併の目的
当社グループは、平成26年度に更なる成長に向けて平成35年度までを展望した新長期計画「10年後のヒューリック(2014-2023)」(以下、「新長期経営計画」といいます。)及び3ヶ年中期計画(2014-2016)(以下、「中期経営計画」といいます。)を策定いたしました。
新長期経営計画において「10年後のヒューリック」のめざす姿を定めており、それに向けた第1ステップと位置付けられる中期経営計画では、不動産賃貸事業を核としたビジネスモデルを発展進化させるべく、好立地の新規物件への投資や立地の特性に適した既存物件の建替えによる安定的収益の確保、並びにJ-REITビジネスやCRE事業、3K事業として高齢者・観光・環境ビジネス等の新しい事業領域の開拓などに取り組んでまいりました。
平成27年4月8日には、中核事業である賃貸事業の強化と建替・開発の計画的遂行、並びにそれらを支える注力分野であるCRE事業、高齢者・観光・環境ビジネス等の新規業務分野開拓の積極的な推進のために、平成27年度から平成30年度までの4年間に総額7,000億円から8,000億円の投資を行う方針を決定し、同時に公募増資を実行いたしました。
本件株式取得はその投資計画の実行の一部であり、当社グループの注力する東京・駅近のオフィス・商業施設と、成長分野と位置付ける観光分野である東京ディズニーリゾートのホテルを主体とした物件を保有するSIAの株式取得は、当社グループの中核事業である不動産賃貸事業の拡大に大きく寄与すると同時に、当社グループの強みである選択と集中のポートフォリオ戦略の徹底がはかれるものと考えております。
また、当社とSIAは、平成27年12月1日を効力発生日として、当社を吸収合併存続会社、SIAを吸収合併消滅会社とする吸収合併の方式により経営統合をおこないました。本件株式取引及び本件合併により、当社とSIAが保有する物件を一体化させることで、規模と多様性を併せ持った安定的なポートフォリオを構築すると共に、これらを一体的に管理・運用することによるコストシナジーを発揮しつつ、安定的な収益源の確保及び企業価値の継続的な向上に寄与していくものと考えております。
(2)合併の方法
当社を吸収合併存続会社とし、SIAを吸収合併消滅会社とする吸収合併であります。
(3)合併期日(効力発生日)
平成27年12月1日
(4)合併に係る割当ての内容
当社は、合併時点においてSIAの株式のすべてを保有していたため、本合併に際して株式その他の金銭等の割当交付はおこなっておりません。ただし、合同会社SIAキャピタル及び合同会社芝浜に対して、株式取得の対価として66,773百万円を支払っております。
(5)引継資産・負債の状況
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流動資産 |
31,466百万円 |
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固定資産 |
104,141 |
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資産合計 |
135,608 |
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流動負債 |
58,726 |
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固定負債 |
11,436 |
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負債合計 |
70,162 |
(6)合併後の存続会社の概要
① 名称 ヒューリック株式会社
② 本店の所在地 東京都中央区日本橋大伝馬町7番3号
③ 代表者 代表取締役社長 西浦 三郎
④ 資本金の額 62,641百万円
⑤ 事業の内容 不動産の所有・賃貸・売買及び仲介事業、その他関連事業
該当事項はありません。
本項に含まれる将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は、1,091,266百万円となり、対前期末比317,865百万円増加いたしました。当社グループにおいては、賃貸事業収益の更なる拡大の観点から、築年数の古い物件を中心に立地の特性に適した建替の着実な推進、立地重視の投資によるポートフォリオ拡充等に取り組んでおります。
また、ヒューリックリート投資法人の中長期的な収益向上と運用資産の着実な積上げを実現するために、スポンサーとしてのサポートやバックアップに努めてまいります。
主な項目の増減は以下の通りであります。
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①現金及び預金 |
9,095百万円増加 |
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②販売用不動産 |
49,462百万円増加(固定資産からの振替、物件の取得、竣工及び売却) |
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③仕掛販売用不動産 |
9,649百万円増加(固定資産からの振替、開発計画の進行及び物件の竣工) |
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④建物及び構築物 |
38,146百万円増加(物件の取得、建替物件の竣工等) |
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⑤土地 |
194,337百万円増加(物件の取得等) |
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⑥建設仮勘定 |
11,256百万円減少(建替計画の進行、建替物件の竣工等) |
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⑦借地権 |
10,665百万円増加(物件の取得等) |
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⑧投資有価証券 |
5,131百万円増加(投資有価証券の取得、売却及び有価証券の含み益の増加等) |
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は、774,221百万円となり、対前期末比206,241百万円増加いたしました。これは、主に、設備投資等に伴う資金調達によるものであります。
当社グループの借入金残高は620,113百万円となっておりますが、このうち特別目的会社(SPC)のノンリコースローンが3,750百万円含まれております。金融機関からの資金調達については、高い収益力を背景として安定的に低コストで調達をおこなっております。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は、317,045百万円となり、対前期末比111,623百万円増加いたしました。このうち株主資本合計は、281,368百万円となり、対前期末比で106,600百万円増加いたしました。これは、主に、公募増資及び第三者割当増資等による資本金及び資本剰余金の増加、当期純利益による利益剰余金の増加及び配当金の支払による利益剰余金の減少によるものであります。
また、その他の包括利益累計額合計は、31,568百万円となり、対前期末比で3,998百万円増加いたしました。これは、主に、有価証券の含み益が6,300百万円増加したことによるその他有価証券評価差額金の増加及び連結子会社であったHulic UK Limitedの減資等を起因とした為替換算調整勘定の減少によるものであります。
(2)経営成績の分析
(営業収益)
当連結会計年度の営業収益は、169,956百万円となり、対前期比で42,834百万円減少いたしました。これは、物件の竣工、取得による不動産賃貸収入の増加がありましたが、前連結会計年度において、平成26年2月7日付で上場したヒューリックリート投資法人への多額の販売用不動産の売却があったことによるものであります。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は、42,002百万円となり、対前期比で5,970百万円増加いたしました。これは、物件の竣工、取得による不動産賃貸収入の増加によるものであります。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は、42,534百万円となり、対前期比で8,220百万円増加いたしました。これは、上記営業利益の増加に加え、Hulic UK Limitedの減資等に伴い為替差益が発生したことによるものであります。
(当期純利益)
当連結会計年度の当期純利益は、33,628百万円となり、対前期比で11,275百万円増加いたしました。これは、上記経常利益の増加に加え、投資有価証券売却益の増加等により特別利益が増加したことによるものであります。
なお、キャッシュ・フローの状況につきましては、「1 業績等の概要」に記載しております。