第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)業績の状況

当第1四半期連結累計期間における当社グループを取り巻く事業環境は、世界経済においては、米国経済が堅調な個人消費に支えられて回復基調を継続しましたが、中国では景気の減速感が強まり、また欧州では英国のEU離脱問題が起こるなど、先行き不透明な状況が続きました。一方、国内では、消費増税が見送られるなか、景気はゆるやかな回復基調を維持しました。

このような環境のもと、当社グループは、「環境、ヘルスケア、高機能で、社会に貢献する価値を、創りつづけるカテゴリー・リーダー」をめざし、特長のある製品を、国内外の市場へ展開しております。当第1四半期連結累計期間においても、平成30年3月期までの4年間の中期計画で掲げた「海外展開の加速」、「新製品の拡大・新事業の創出」、「国内事業の競争力強化」、「資産効率の改善」、「グローバル経営機能の強化」の5つのアクションプランに沿って、事業活動を進めました。

「海外展開の加速」においては、エンジニアリングプラスチック事業で、米国を中心とした海外市場にて販売の拡大に努めました。また、エアバッグ用基布事業では、ドイツの原糸メーカーの共同買収を背景に、タイ・中国・米国における生産拠点の整備と新たなユーザーへの拡販に注力し、当連結会計年度後半からの拡大に向けた体制づくりを進めました。

「新製品の拡大・新事業の創出」では、液晶偏光子保護フィルムとして展開する“コスモシャイン SRF”については、大手偏光板メーカーに本格採用されたことを機に、国内外での一層の拡販に努めました。また、神経再生誘導チューブ“ナーブリッジ”については、国内では販売体制の強化に努める一方、米国食品医薬品局(FDA)の承認を取得、さらに製造設備の能力増強を行うなど、今後の海外展開に向けた準備を進めました。

 

以上の結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は前年同期比67億円(7.5%)減の827億円となり、営業利益は同1億円(3.1%)増の46億円、経常利益は同9億円(21.4%)減の34億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同1億円(5.7%)増の24億円となりました。

 

セグメント別の概況は次のとおりであります。

 

(フィルム・機能樹脂事業)

当事業は、液晶市場の調整や国内自動車生産台数減少などの影響を受けたものの、フィルム新製品が販売を伸ばし、また、一部の機能樹脂製品でも拡販が進み、前年同期に比べ、減収増益となりました。

フィルム事業では、包装用フィルムは、夏物商品向けの販売が堅調に推移しました。一方、工業用フィルムは、“コスモシャイン SRF”が、大手偏光板メーカー向けの出荷を軸に大幅に販売を伸ばしました。

機能樹脂事業では、工業用接着剤は“バイロン”が缶塗料用途やIT・電子関連用途で苦戦しましたが、ポリオレフィン用のハードレンが、自動車塗料・インキ用途で販売を伸ばしました。エンジニアリングプラスチックは、国内では自動車生産の海外シフトが進み、苦戦しましたが、海外では積極的な拡販により、販売は堅調に推移しました。

この結果、当事業の売上高は前年同期比33億円(8.6%)減の355億円、営業利益は同7億円(32.6%)増の28億円となりました。

 

(産業マテリアル事業)

当事業は、スーパー繊維の一部が好調に推移したものの、エアバッグ用基布や生活・産業資材が苦戦し、前年同期に比べ、減収減益となりました。

エアバッグ用基布は、国内自動車生産台数減少の影響で苦戦しました。スーパー繊維は、“イザナス”がロープ・ネット・釣り糸用途が好調に推移したものの、“ザイロン”の販売は低調に推移しました。生活・産業資材は、ポリエステル短繊維は堅調に推移しましたが、バグフィルター用PPS繊維プロコンが、市況悪化の影響を受け苦戦しました。

この結果、当事業の売上高は前年同期比16億円(9.1%)減の162億円、営業利益は同7億円(56.7%)減の5億円となりました。

 

(ヘルスケア事業)

当事業は、バイオ事業とメディカル事業が堅調に推移し、前年同期に比べ、増収増益となりました。

バイオ事業では、主力の診断薬用酵素が為替の影響を受けましたが、診断システムやライフサイエンス用試薬は販売を伸ばしました。メディカル事業では、医薬品製造受託が堅調に推移しました。一方、機能膜事業では、海水淡水化用逆浸透膜の交換膜販売が低調に推移しました。

この結果、当事業の売上高は前年同期比5億円(7.2%)増の71億円、営業利益は同2億円(19.2%)増の11億円となりました。

 

(繊維・商事事業)

当事業は、テキスタイルは堅調に推移しましたが、アクリル繊維が苦戦し、前年同期に比べ、減収減益となりました。

スポーツ衣料製品や輸出向けナイロン織物は、順調に販売を伸ばしました。インナー用途は苦戦しましたが、ユニフォーム用途は、堅調に推移しました。

テキスタイルは、中東向け特化生地の輸出が為替の影響を受けたものの、堅調に推移しました。アクリル繊維は、中国向け輸出でアンチダンピング政策の影響を受け苦戦しました。

この結果、当事業の売上高は前年同期比11億円(5.4%)減の201億円、営業利益は同3億円(58.7%)減の2億円となりました。

 

(不動産事業、その他事業)

当事業では、不動産、エンジニアリング、情報処理サービス、物流サービス等のインフラ事業は、それぞれ概ね計画どおりに推移しました。

この結果、当事業の売上高は前年同期比11億円(22.0%)減の39億円、営業利益は同2億円(48.9%)増の7億円となりました。

 

資産、負債及び純資産の状況

当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前年度末比126億円(2.8%)減の4,320億円となりました。これは主として受取手形及び売掛金が減少したことによります。

当第1四半期連結会計期間末の負債は、前年度末比91億円(3.2%)減の2,754億円となりました。これは主としてその他の流動負債が減少したことによります。

当第1四半期連結会計期間末の純資産は、その他有価証券評価差額金などの減少や、配当金の支払などにより利益剰余金が減少したことから、前年度末比36億円(2.2%)減の1,565億円となりました。

 

(2)事業上および財務上の対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

なお、当社は財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。

 

当社は、平成26年5月8日に開催された取締役会において、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を改定するとともに、「当社株式の大量買付行為への対応策(買収防衛策)」(以下「本プラン」といいます。)の更新を決定しました。本プランは、平成26年6月27日開催の当社定時株主総会において、出席株主の議決権の過半数の賛同を得て可決されております。

 

1)当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容の概要

当社は、上場会社として、株主の皆様による当社株券等の自由な売買を認める以上、当社の支配権の移転を伴う大量買付行為に応じるべきか否かのご判断は、最終的には株主の皆様の意思に基づき行われるべきだと考えております。

しかしながら、最近の我が国の資本市場における株券等の大量買付行為の中には、現経営陣の賛同を得ず一方的に行為を強行する動きも見受けられ、①対象会社に対し高値買取の要求を狙う買収である場合や、重要な資産・技術情報等を廉価に取得するなどして会社の犠牲の下に大量買付者の利益実現を狙う買収である場合、②株主の皆様に株式の売却を事実上強要するおそれがある買収である場合、③株主の皆様に十分な検討時間を与えず、また対象会社の経営陣との十分な協議や合意等のプロセスを経ることなく行われる買収である場合、④対

象会社の企業価値向上のために必要な従業員、取引先、お客様等の利害関係者との関係を損なうおそれのある買収である場合等、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく毀損するおそれがあるものも少なくありません。

当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方としては、当社の財務および基本理念、事業内容、

コアテクノロジーを十分理解し長期的視野に立って企業価値ひいては株主共同の利益を高めることを目的とする

者であるべきだと考えます。したがいまして、当社は、上記のような当社の企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大量買付行為またはこれに類似する行為を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として適切ではなく、このような行為を抑止するための枠組みが必要不可欠であると考えております。

 

2)基本方針の実現に資する特別な取組みの内容の概要

当社は、明治15年に紡績会社として創立され、昭和2年に化学繊維事業を開始し、昭和30年代に合成繊維市場に参入しました。昭和40年代からは現在のスペシャルティ事業の中核であるフィルム、機能樹脂、スーパー繊維、機能膜、診断薬用酵素等へ事業を展開・拡大してきました。130余年の歴史を通じて、当社は、「重合・変性」「加工」「バイオ」のコア技術を育むとともに、販売、開発、生産が一体となって、顧客の要請にきめ細かく応えていくビジネスモデルをつくり上げてきました。これらの特長こそが当社の強みであり、その源泉は、人材にあると考えています。今後の成長、企業価値向上においては、引き続き「技術力強化と人材育成」を基本に据えたマネジメントを進めます。

当社は、企業価値を「利益、キャッシュフロー、資産効率等の経済的価値」と「利害関係者からの信用・評価を含めた社会的価値」の両方で構成されると考えており、これら両面から企業価値を高めていきます。

 

3)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの内容の概要

①本プランの概要

本プランは、大量買付者が大量買付行為を行うにあたり、所定の手続に従うことを要請するとともに、かかる手続に従わない大量買付行為が行われる場合や、かかる手続に従った場合であっても当該大量買付行為が当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく毀損するものであると判断される場合には、かかる大量買付行為に対する対抗措置として、原則として新株予約権を株主の皆様に無償で割り当てるものです。また、会社法その他の法律および当社の定款上認められるその他の対抗措置を発動することが適切と判断された場合には当該その他の対抗措置が用いられることもあります。

本プランに従って割り当てられる新株予約権(以下「本新株予約権」といいます。)には、大量買付者およびその関係者による行使を禁止する行使条件や、当社が本新株予約権の取得と引換えに大量買付者およびその関係者以外の株主の皆様に当社普通株式を交付する取得条項等を付すことが予定されております。

本新株予約権の無償割当てが実施された場合、かかる行使条件や取得条項により、当該大量買付者およびその関係者の有する議決権の当社の総議決権に占める割合は、大幅に希釈化される可能性があります。

 

②本プランの有効期間

本プランの有効期間は、平成26年6月27日開催の定時株主総会の終結の時から平成29年3月期に関する定時株主総会の終結の時までとします。

 

4)本プランが基本方針に沿い、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものではないことおよびその理由

本プランは、以下の理由により、上記1)の基本方針の実現に沿うものであり、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、また当社役員の地位の維持を目的とするものでもないと考えております。

①買収防衛策に関する指針(経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」)の要件等を完全に充足していること

②企業価値ひいては株主共同の利益の確保または向上を目的として更新されていること

③株主意思を重視するものであること

④独立性の高い社外者(独立委員会)の判断の重視

⑤対抗措置発動に係る合理的な客観的要件の設定

⑥独立した地位にある第三者専門家の助言の取得

⑦デッドハンド型買収防衛策やスローハンド型買収防衛策ではないこと

 

なお、本プランの詳細につきましては、インターネット上の当社のホームページ(http://www.toyobo.co.jp/news/2014/)に掲載されている平成26年5月8日付「会社の支配に関する基本方針の改定および当社株式の大量買付行為への対応策(買収防衛策)の更新に関するお知らせ」をご参照ください。

 

(3)研究開発活動

当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は2,800百万円であります。

なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。