当第1四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間における当社グループを取り巻く事業環境は、欧米ではウィズコロナ社会に向けた転換が図られ、消費が回復しました。しかし、ウクライナ情勢の悪化・長期化に伴う原燃料価格の高騰や原材料供給の逼迫が重なり、インフレが進行しました。中国ではゼロコロナ政策(ロックダウン)により、景気は減速しました。一方、国内においては、原燃料価格の高止まりや半導体などの原材料供給不足による自動車生産の回復遅れ、ウィズコロナ政策の転換遅れにより、景気回復が足踏みしました。今後、新型コロナウイルス感染症の感染再拡大、円安やインフレ圧力の高まりが、経済活動に影響することが懸念されます。
こうした事業環境のもと、液晶偏光子保護フィルム“コスモシャインSRF”は新ラインの生産性を高めることにより販売を伸ばし、溶剤を回収するVOC処理装置はリチウムイオン電池の需要拡大を受けて販売が急回復しました。一方で、フィルム、エンジニアリングプラスチック、エアバッグ用基布、長繊維不織布スパンボンド、ポリエステル短繊維などにおいて、原料価格高騰の影響を受けました。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は前年同期比64億円(6.8%)増の1,010億円となり、営業利益は同46億円(50.0%)減の46億円、経常利益は31億円(42.0%)減の43億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は、火災事故の受取保険金56億円を特別利益に計上したこともあり、同16億円(26.4%)増の78億円となりました。
セグメント別の概況は、次のとおりです。
(フィルム・機能マテリアル)
当セグメントは、包装用フィルム事業、工業用フィルム事業において、原料価格高騰の影響を受け、減収減益となりました。
フィルム事業では、包装用フィルムは、販売は堅調に推移したものの、原料価格高騰に対し製品価格の改定実現に時間差があることから、低調でした。
工業用フィルムは、液晶偏光子保護フィルム“コスモシャインSRF”が新ラインの生産性を高めることで販売を伸ばしましたが、多くの製品において原料価格高騰の影響を受けました。
機能マテリアル事業では、水現像型感光性印刷版用途の光機能材料は、製品価格改定が進み、為替の影響も加わり、堅調でした。一方、工業用接着剤“バイロン”は、中国のゼロコロナ政策の影響を受け、低調でした。
この結果、当セグメントの売上高は前年同期比4億円(0.9%)減の453億円、営業利益は同33億円(48.3%)減の35億円となりました。
(モビリティ)
当セグメントは、原料価格の高騰に対し製品価格改定が追いつかず、増収、営業損失拡大となりました。
エンジニアリングプラスチックは、国内・海外ともに自動車減産に加えて、原料価格高騰の影響を受け、苦戦しました。
エアバッグ用基布は、原料価格高騰により悪化したスプレッドの改善が遅れました。
この結果、当セグメントの売上高は前年同期比7億円(6.8%)増の118億円、営業損失は8億円となりました(前年同期は営業損失5億円)。
(生活・環境)
当セグメントは、溶剤を回収するVOC処理装置は販売が回復しましたが、長繊維不織布スパンボンド、ポリエステル短繊維などは、原料価格高騰の影響を受け、増収減益となりました。
環境ソリューション事業では、VOC処理装置は、世界的なEV化によるリチウムイオン電池の需要拡大を受けて、リチウムイオン電池セパレーター製造工程で使用されるVOC処理装置、および交換エレメントの販売が急回復しました。
不織布マテリアル事業では、長繊維不織布スパンボンドは、自動車の減産に加えて、原料価格高騰の影響を受け、苦戦しました。ポリエステル短繊維は、衛材用途の販売は堅調でしたが、原料価格高騰の影響を受けました。
高機能ファイバー事業では、“ザイロン”は自転車タイヤ用途の販売が堅調に推移しました。
この結果、当セグメントの売上高は前年同期比44億円(15.8%)増の321億円、営業利益は同12億円(81.5%)減の3億円となりました。
(ライフサイエンス)
当セグメントは、新型コロナウイルス感染症のPCR検査用試薬の販売が減少するも、診断薬用原料酵素などの販売が堅調に推移し、増収増益となりました。
バイオ事業では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が落ち着き、PCR検査用試薬の販売が減少するも、診断薬用原料酵素、遺伝子検査用試薬の原料酵素の販売が拡大し、為替の影響も加わり、堅調に推移しました。
医薬品製造受託事業は、FDA対応の費用が嵩み、苦戦しました。
メディカル事業では、人工腎臓用中空糸膜、ウイルス除去膜の販売は堅調に推移しました。
この結果、当セグメントの売上高は前年同期比12億円(16.2%)増の87億円となり、営業利益は同3億円(14.7%)増の21億円となりました。
(不動産、その他)
当セグメントでは、不動産、エンジニアリング、情報処理サービス、物流サービス等のインフラ事業は、それぞれ概ね計画どおりに推移しました。
この結果、当セグメントの売上高は前年同期比5億円(18.5%)増の31億円、営業利益は同0億円(9.5%)減の3億円となりました。
資産、負債及び純資産の状況
総資産は、前年度末比158億円(3.0%)増の5,336億円となりました。これは主として現金及び預金の増加や棚卸資産の増加、および設備投資による有形固定資産が増加したことによります。
負債は、前年度末比85億円(2.7%)増の3,291億円となりました。これは主として支払手形及び買掛金や借入金が増加したことによります。
純資産は、利益剰余金の増加や、為替換算調整勘定などの増加により前年度末比73億円(3.7%)増の2,044億円となりました。
(2)事業上および財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は3,689百万円です。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。