(1)業績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境には一定の改善が見られたものの、株価及び為替の不安定な動きを背景に企業収益や個人消費の停滞感が強まり、景気の足踏み状態が続いた。また、海外でも英国のEU離脱決定による影響への懸念、アジアや中南米など新興国における成長鈍化により、先行き不透明な状況で推移した。
このような状況の下、当社グループは、平成26年5月からスタートした中期経営計画に掲げる成長戦略の早期実現に向け、高分子事業を中心とする機能素材メーカーとしての基盤強化に努めてきた。
この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は31,289百万円(前年同四半期比12.4%減)、営業利益は3,153百万円(同38.7%増)、経常利益は1,637百万円(同11.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,191百万円(同23.3%減)となった。
セグメント別の業績は次のとおりである。
[高分子事業]
フィルム事業では、包装分野は、国内では猛暑予測に向けての需要が増え、前期に引き続き好調に推移し、海外でも当社子会社であるP.T.EMBLEM ASIA(エンブレムアジア)の生産能力増強に伴い販売数量が増加した。工業分野は、情報端末機器用途で需要が減少したが、耐熱ポリアミドフィルム「ユニアミド」などの高付加価値品の販売が拡大したことにより収益は増加した。
樹脂事業では、ナイロン樹脂は、原油安に伴う販売価格改定などの影響を受けやや減収となったが、当社独自のポリアリレート樹脂「Uポリマー」や熱可塑性飽和共重合ポリエステル樹脂「エリーテル」などの高機能樹脂は堅調に推移し、樹脂ドメインの子会社も好調に推移し収益に貢献した。
不織布事業では、ポリエステルスパンボンドは、農業用途等で低調に推移したが、産業資材用途等の販売数量の増加により収益は増加した。コットンスパンレースは、前期に引き続きスキンケア用品などの生活資材用途が好調に推移した。
高分子事業全体では、原燃料価格の下落も収益に貢献した。
以上の結果、高分子事業の売上高は14,003百万円(前年同四半期比2.1%増)、営業利益は2,661百万円(同55.7%増)となった。
[機能材事業]
ガラス繊維事業では、産業資材分野は、建築資材用途が好調に推移したが、電子材料分野のICクロスは、情報端末機器用途での需要の回復が遅れ、低調に推移した。
ガラスビーズ事業では、工事遅延などによりロードマーキング用途で受注が伸び悩んだが、工業用途では堅調に推移し、反射材用途は海外向けが堅調に推移した。
活性炭繊維事業では、主力の浄水器用途でユーザーの生産調整によりやや低調に推移したが、気相用途が堅調に推移するとともに、環境関連などの産業分野でも好調に推移した。
以上の結果、機能材事業の売上高は2,911百万円(同6.4%増)、営業利益は273百万円(同25.7%減)となった。
[繊維事業]
産業繊維事業では、ポリエステル高強力糸は、土木用途の販売が前期に引き続き低調に推移したが、複合繊維など高採算製品の販売が拡大し、収益は増加した。ポリエステル短繊維は、前期までに実施した低採算製品の事業縮小に伴い売上が減少したが、計画通りの収益を確保した。
衣料繊維事業では、ユニフォーム分野は、サービス産業向けと企業向け別注品が堅調であり、レディス分野も生地や二次製品の販売が好調に推移し増収となった。スポーツ分野や寝装分野は、需要が回復せず低調に推移した。海外では、円高の影響などにより収益が減少した。
以上の結果、繊維事業の売上高は13,576百万円(同16.6%減)、営業利益は369百万円(同38.4%増)となった。
[その他]
その他の事業については、前期に実施した事業ポートフォリオ改革に伴う株式譲渡や事業譲渡などの影響により、その他の売上高は798百万円(同73.4%減)、営業損失は146百万円(前年同四半期は82百万円の損失)となった。
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はない。
(3)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、766百万円である。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はない。