(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、企業収益及び雇用・所得環境の改善を背景に、緩やかな景気回復の動きが見られたものの、個人消費の低迷、株価の下落や為替相場の変動などから、力強さに欠ける状況が続いた。海外では、中国を始めとするアジア経済や資源国等の経済の成長鈍化や英国のEU離脱問題による経済の混乱が広がるなど、先行き不透明な状況で推移した。
このような状況の下、当社グループは、平成26年5月からスタートした中期経営計画に掲げる成長戦略の早期実現に向け、高分子事業を中心とする機能素材メーカーとしての基盤強化や収益改善のための各施策の実行に努めてきた。この結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は62,571百万円(前年同四半期比14.6%減)、営業利益は6,273百万円(同41.8%増)、経常利益は4,133百万円(同35.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は3,585百万円(同108.3%増)となった。
セグメント別の業績は、次のとおりである。
[高分子事業]
フィルム事業では、包装分野は、国内では猛暑の影響により需要が増えたため、前期に引き続き好調に推移し、新バリアナイロンフィルム「エンブレムHG」など高付加価値品の販売拡大も収益に寄与した。海外でも、アジア市況の復調とインドネシア子会社のP.T.EMBLEM ASIA(エンブレムアジア)の生産能力増強に伴い販売数量が増加した。工業分野は、情報端末機器用途など電気・電子機器分野で需要が減少したが、耐熱ポリアミドフィルム「ユニアミド」などの高付加価値品の販売が拡大したことにより収益は増加した。この結果、事業全体で増収増益となった。
樹脂事業では、ナイロン樹脂は、販売数量が増加したものの、販売価格の見直しにより売上は減少した。熱可塑性飽和共重合ポリエステル樹脂「エリーテル」は、海外向け太陽電池用途などで好調に推移した。当社独自のポリアリレート樹脂「Uポリマー」は、事務機器用途で低調だったが、情報端末機器用途で好調に推移した。この結果、事業全体で減収増益となった。
不織布事業では、ポリエステルスパンボンドは、農業用途等で低調に推移したが、インテリアや建築材料用途等で販売数量を伸ばし、収益は増加した。海外では、タイ子会社のTHAI UNITIKA SPUNBOND CO.,LTD.(タスコ)は、タイ国内の景気低迷の中、主にカーペット用途での海外展開の増加、コストダウン等により、収益が増加した。コットンスパンレースは、国内では猛暑による制汗シートの需要拡大など生活資材用途で好調に推移し、輸出数量も増加した。この結果、事業全体で減収増益となった。
高分子事業全体では、原油価格の持ち直しの動きが緩やかであったため、原燃料価格が低位で推移し、収益に貢献した。
以上の結果、高分子事業の売上高は27,551百万円(前年同四半期比1.8%減)、営業利益は5,214百万円(同38.6%増)となった。
[機能材事業]
ガラス繊維事業では、産業資材分野は、建築用途の販売が堅調に推移した。電子材料分野のICクロスは、情報端末機器用途での需要が伸びず、低調に推移した。ガラスビーズ事業では、ロードマーキング用途は堅調に推移した。工業用途や反射材用途では売上が減少したが、商品構成の改善や燃料価格の下落により、全体として収益は増加した。また、活性炭繊維事業では、主力の浄水器用途で需要が伸び悩んだが、VOC除去用途や工業用フィルター用途などで堅調に推移した。
以上の結果、機能材事業の売上高は5,913百万円(同5.5%増)、営業利益は559百万円(同19.3%減)となった。
[繊維事業]
産業繊維事業では、ポリエステル高強力糸は、複合繊維などの高付加価値品や建築資材用途を中心に堅調に推移し、収益は増加した。ポリエステル短繊維は、前期までに実施した構造改革による事業縮小に伴い売上が大きく減少したが、計画通りの収益を確保した。
衣料繊維事業では、ユニフォーム分野は、調達コストの低減により採算が改善し、レディス分野は、二次製品の拡販による増収で、それぞれ収益は増加した。一方で、スポーツや寝装、インナー用途での素材販売及びデニム輸出は振るわず、事業全体の売上は減少した。
以上の結果、繊維事業の売上高は27,402百万円(同16.4%減)、営業利益は806百万円(同40.5%増)となった。
[その他]
その他の事業については、事業ポートフォリオ改革に伴う子会社の株式譲渡・清算、事業譲渡の影響などにより、その他の売上高は1,703百万円(同75.0%減)、営業損失は316百万円(前年同四半期は631百万円の損失)となった。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ10,247百万円減少し、当第2四半期連結累計期間末には31,776百万円となった。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益に減価償却費などの非資金項目を加えたキャッシュ・イン・フローなどにより、10,154百万円の資金の増加(前年同四半期比324.8%増)となった。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、設備投資に伴う支出などにより、3,524百万円の資金の減少(前年同四半期は784百万円の資金の減少)となった。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の返済などにより、16,348百万円の資金の減少(前年同四半期は1,716百万円の資金の減少)となった。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はない。
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1,527百万円である。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はない。