文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものである。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、堅調な企業収益や雇用環境の改善などを背景に、引き続き底堅く推移した。また、世界経済においても、良好な米国経済が下支えとなり、全体としては堅調に推移した。一方で、米中貿易摩擦の激化や地政学的リスクの高まり、資源価格の変動など、世界情勢が不安定さを増す中、中国や欧州の景気が減速し日本経済への影響も懸念されるなど、足下では先行き不透明な状況が続いている。
このような状況の下、当社グループは、中期経営計画「“G”round 20 ~to The Next Stage(ジーラウンド・トゥエンティ ~トゥ ザ ネクスト ステージ)」に掲げる3つの“G”(Growth、Global、Governance)の実現に努めてきた。この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は95,694百万円(前年同四半期比0.5%増)、営業利益は6,393百万円(同27.4%減)、経常利益は5,507百万円(同31.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は4,574百万円(同34.3%減)となった。
セグメント別の経営成績は次のとおりである。
[高分子事業]
フィルム事業では、包装分野は、好調な国内市況による需要の伸長により、冬物商品用途などを中心に販売は引き続き好調であった。バリアナイロンフィルム「エンブレムHG」などの高付加価値品の販売も順調に伸長した。海外では、子会社のP.T.EMBLEM ASIA(エンブレムアジア)の販売が、インドネシア国内及び輸出ともに堅調に推移した。工業分野では、電気・電子機器分野は堅調に推移し、シリコーンフリー離型PETフィルム「ユニピール」などの高付加価値品の販売は好調であった。
樹脂事業では、熱可塑性飽和共重合ポリエステル樹脂「エリーテル」や環境配慮型の水性エマルション「アローベース」は、太陽電池用途の需要が減少した。当社独自のポリアリレート樹脂「Uポリマー」は、情報端末機器用途などで在庫調整等の影響を受け、販売数量が減少した。ナイロン樹脂は自動車用途などの販売は堅調に推移した。
不織布事業では、ポリエステルスパンボンドは、建築資材、農業、輸出等いずれの用途も概ね堅調に推移した。タイ子会社のTHAI UNITIKA SPUNBOND CO.,LTD.(タスコ)は、新機台製品のスペックインを順次進めており、既存機台製品の販売は堅調に推移した。コットンスパンレースは、スキンケア用品等の好調な需要を背景に販売は伸長した。
高分子事業全体では原燃料価格の上昇などのコスト要因が大きく影響し、収益は減少した。
以上の結果、高分子事業の売上高は47,153百万円(前年同四半期比8.0%増)、営業利益は5,897百万円(同18.8%減)となった。
[機能材事業]
ガラス繊維事業では、産業資材分野は、不燃シートなどの建築用途の販売が好調であったが、環境、土木用途は低調であった。電子材料分野のICクロスは、情報端末機器の減速が鮮明となり、汎用クロスの販売は低調であったが、超薄物タイプなどの高付加価値品の販売が順調に推移した。
ガラスビーズ事業では、路面標示用途は例年と比較して販売が堅調、工業用途では特殊用途品の販売が好調であった。一方、反射材用途は苦戦した。
活性炭繊維事業では、工業用フィルター用途の販売は伸び悩んだが、主力の浄水器用途やVOC除去用途は引き続き堅調に推移した。
以上の結果、機能材事業の売上高は9,526百万円(同1.7%増)、営業利益は891百万円(同4.7%減)となった。
[繊維事業]
産業繊維事業では、短繊維は、生活資材用途や海外販売は低調であったが、複合繊維などの高付加価値品の販売は堅調に推移した。ポリエステル高強力糸は、土木建築用途などが引き続き堅調であった。一方で、原燃料価格等のコスト要因により、収益が減少した。
衣料繊維事業では、主軸のユニフォーム分野のワーキング用途は好調を維持、高機能素材の原糸販売も堅調に推移したが、スポーツ分野は厳しい状況が続いた。海外向けデニム生地販売は低調であった。
以上の結果、繊維事業の売上高は37,841百万円(同3.6%減)、営業損失は121百万円(前年同四半期は836百万円の利益)となった。
[その他]
その他の事業については、売上高は1,173百万円(前年同四半期比59.9%減)、営業損失は237百万円(前年同四半期は244百万円の損失)となった。
②財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ1,617百万円増加し、203,064百万円となった。これは、主として有形固定資産が増加したことによる。負債は、前連結会計年度末に比べ1,946百万円減少し、158,770百万円となった。これは、主として長期借入金が減少したことによる。純資産は、前連結会計年度末に比べ3,563百万円増加し、44,293百万円となった。これは、主として親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により利益剰余金が増加したことによる。
(2)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はない。
(3)事業上および財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はない。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、2,586百万円である。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はない。