第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更があった事項は次のとおりである。なお、見出しに付された項目番号は、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」の項目に対応している。

また、文中の将来に関する事項は、この四半期報告書提出日現在において判断したものである。

(7)訴訟等にかかるもの

当社が、愛知県豊橋市(以下「豊橋市」)から1951年に譲り受けた工場用地を第三者に売却したことは、用地を譲り受けた際の契約に違反するとして、豊橋市住民が豊橋市長に対し、当社に対して損害賠償金の支払等を請求するよう求めていた訴訟(当社は補助参加人として参加)について、最高裁判所第三小法廷決定により、名古屋高等裁判所の判決が確定した。当判決に従い、2,609百万円の損害賠償金及び遅延損害金を支払った。

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものである。

(1)財政状態及び経営成績の状況

①財政状態の状況

総資産は、前連結会計年度末に比べ1,900百万円減少し、191,825百万円となった。これは、主として当社宇治事業所の火災事故に係る保険金の受取により現金及び預金が増加したが、受取手形及び売掛金が減少したことによる。負債は、前連結会計年度末に比べ5,693百万円減少し、149,099百万円となった。これは、主として支払手形及び買掛金の減少や訴訟損失引当金を取り崩したことによる。純資産は、前連結会計年度末に比べ3,792百万円増加し、42,726百万円となった。これは、主として親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により利益剰余金が増加したことによる。

また、当社が、愛知県豊橋市(以下「豊橋市」)から1951年に譲り受けた工場用地を第三者に売却したことは、用地を譲り受けた際の契約に違反するとして、豊橋市住民が豊橋市長に対し、当社に対して損害賠償金6,300百万円及び遅延損害金の支払いを請求するよう求めていた訴訟(当社は補助参加人として参加)については、第2審でその一部(2,094百万円及び遅延損害金)を認める判決があり、当社らは上告及び上告受理申立てを行っていたが、2020年7月21日、最高裁判所において、上告等を棄却し、上告審として受理しない旨の決定がなされ、同年8月末に当社は豊橋市に2,609百万円を支払った。

②経営成績の状況

当第2四半期連結累計期間における国内経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、自動車など幅広い業種において生産や販売が急減し、加えて、インバウンド需要の消滅、自粛ムードを背景とした需要減少、また、雇用・所得環境の悪化など、マイナス局面となった。世界経済も同様に、新型コロナウイルス感染拡大の収束時期が見通せず、経済活動の停滞の長期化が懸念されるなど、後退局面となった。

このような状況の下、当社グループは、本年5月に公表した新中期経営計画「G-STEP30 1st(ジーステップ・サーティ ~ファースト)」に掲げる成長ステージに向けた基盤強化を最優先とした基本方針である、強固な事業ポートフォリオの構築、グローバル化の推進、社内風土・意識改革の実現を進めてきた。

この結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は54,828百万円(前年同四半期比9.4%減)となった。営業利益は2,798百万円(同2.4%減)となり、経常利益は1,610百万円(同25.0%減)、また、2019年1月8日に発生した当社宇治事業所の火災事故に係る受取保険金について、3,398百万円を特別利益に計上したこともあり、親会社株主に帰属する四半期純利益は3,731百万円(前年同四半期は1,383百万円の損失)となった。

セグメント別の経営成績は次のとおりである。

なお、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同四半期比較につ
いては、前年同四半期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較している。詳細は、「第4 経
理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載している。

[高分子事業]

高分子事業は、新型コロナウイルス感染症拡大により、自動車関連用途などの販売が影響を受けた。

フィルム事業では、包装分野は、外出自粛、在宅勤務、休校などによる「巣ごもり需要」の影響により、食品や液体洗剤の詰め替えなどの用途は一時的に需要が増えたが、土産菓子用途などの販売は低調であった。また、バリアナイロンフィルム「エンブレムHG」などの高付加価値品は国内外で堅調であった。工業分野は、情報端末機器用途などの販売が減少し低調に推移したが、シリコーンフリー離型ポリエステルフィルム「ユニピール」などの高付加価値品の販売は堅調であった。この結果、事業全体で減収減益となった。

樹脂事業では、ナイロン樹脂は、自動車の生産台数減少の影響を大きく受け、加えて流通在庫過多による販売回復の遅れがあり、販売が苦戦した。また、ポリアリレート樹脂「Uポリマー」は、情報端末機器用途や事務機器用途に加え、海外販売も苦戦した。その他の機能樹脂の各素材も、自動車用途や生活用品用途で販売が減少した。この結果、事業全体で減収減益となった。

以上の結果、高分子事業の売上高は20,193百万円(前年同四半期比12.9%減)、営業利益は2,400百万円(同23.3%減)となった。

機能資材事業

機能資材事業は、新型コロナウイルス感染症拡大により、医療用ガウンや衛生材向けの販売は伸長したが、自動車、建築土木などを中心に多くの用途での販売が影響を受けた。

活性炭繊維事業では、自動車用途が減少したことに加え、海外販売も減少し、浄水器用途は、住宅設備関連の販売が減少した。

ガラス繊維事業では、産業資材分野は、工事延期等により建築土木用途のテント、シート等の販売が減少し、環境関連用途の販売も低調であった。電子材料分野のICクロスは、情報端末機器用途は伸び悩んだが、テレワークの増加によりパソコンや半導体用途は堅調に推移し、超薄物や低熱膨張タイプなどの高付加価値品の販売が好調であった。

ガラスビーズ事業では、工業用途は自動車や機械部品関連の需要減少の影響を受け苦戦し、反射材用途及び道路用途も低調に推移した。

不織布事業では、スパンボンド不織布は、国内外において建築、自動車などの各用途が低調であった。生活資材用途は医療用ガウン向けなどで伸長し、好調に推移した。スパンレース不織布は、医療用ガウンや除菌シートなどの用途が伸長し、スキンケア用途などの減少分をカバーした。

産業繊維事業では、短繊維は、一部の衛生材用途は好調であったが、ポリエステル高強力糸は、建築土木用途で、工事延期等の影響を受け販売が減少し、また、自動車、生活資材などの各用途も低調に推移した。

以上の結果、機能資材事業の売上高は14,546百万円(同12.8%減)、営業利益は302百万円(前年同四半期は35百万円の損失)となった。

[繊維事業]

衣料繊維事業では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、主力のユニフォーム分野を始めレディス分野など全般的に厳しい状況で推移したが、医療用ガウン及び防護服用途の販売が伸長し、収益を下支えした。海外向けデニム生地の販売は低調であった。

以上の結果、繊維事業の売上高は20,073百万円(前年同四半期比2.0%減)、営業利益は165百万円(前年同四半期は79百万円の損失)となった。

[その他]

その他の事業については、売上高は14百万円(前年同四半期比88.6%減)、営業損失は33百万円(前年同四半期は144百万円の損失)となった。

(2)キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,829百万円増加し、当第2四半期連結累計期間末に21,023百万円となった。

当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、仕入債務の減少や訴訟に対する賠償金等の支払があったが、売上債権の減少や宇治事業所の火災事故に係る保険金の受取などにより、7,979百万円の資金の増加(前年同四半期比73.7%増)となった。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、設備投資に伴う支出などにより、3,297百万円の資金の減少(前年同四半期は2,987百万円の資金の減少)となった。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の返済などにより、1,681百万円の資金の減少(前年同四半期は2,079百万円の資金の減少)となった。

 

(3)経営方針・経営戦略等

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はない。

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はない。

(5)研究開発活動

当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1,832百万円である。

なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はない。

3【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はない。