当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更があった事項は次のとおりである。なお、見出しに付された項目番号は、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」の項目に対応している。
また、文中の将来に関する事項は、この四半期報告書提出日現在において判断したものである。
(7)訴訟等にかかるもの
当社が、愛知県豊橋市(以下「豊橋市」)から1951年に譲り受けた工場用地を第三者に売却したことは、用地を譲り受けた際の契約に違反するとして、豊橋市住民が豊橋市長に対し、当社に対して損害賠償金の支払等を請求するよう求めていた訴訟(当社は補助参加人として参加)について、最高裁判所第三小法廷決定により、名古屋高等裁判所の判決が確定した。当判決に従い、2,609百万円の損害賠償金及び遅延損害金を支払った。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものである。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大により経済活動が大きく制限されるなど景気が急速に悪化した。その後、経済活動の再開や輸出の復調にともない緩やかな回復の動きが見られたが、雇用環境の悪化や消費回復の鈍化、依然として感染再拡大への懸念もあり、力強さを欠いている。世界経済も、新型コロナウイルス感染症拡大の収束時期が見通せず、経済活動の停滞により、回復基調は緩慢な状況となり、不透明な状況で推移した。
このような状況の下、当社グループは、昨年5月に公表した新中期経営計画「G-STEP30 1st(ジーステップ・サーティ ~ファースト)」に掲げる成長ステージに向けた基盤強化を最優先とした基本方針である、強固な事業ポートフォリオの構築、グローバル化の推進、社内風土・意識改革の実現に努めてきた。
この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は81,653百万円(前年同四半期比8.0%減)、営業利益は4,459百万円(同15.8%増)、経常利益は2,943百万円(同0.9%増)となった。また、当第2四半期連結会計期間において、2019年1月8日に発生した当社宇治事業所の火災事故に係る受取保険金を特別利益に計上したこともあり、親会社株主に帰属する四半期純利益は4,622百万円(前年同四半期は1,121百万円の損失)となった。
セグメント別の経営成績は次のとおりである。
なお、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同四半期比較については、前年同四半期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較している。詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載している。
[高分子事業セグメント]
高分子事業セグメントは、新型コロナウイルス感染症拡大により、自動車や電気電子用途などの産業分野において販売が影響を受けた。
フィルム事業では、包装分野は、インバウンドや行楽による需要が減少した一方で、在宅時間の増加による「巣ごもり需要」により食品分野などの一時的な需要の盛り上がりもあり、底堅く推移した。また、バリアナイロンフィルム「エンブレムHG」などの高付加価値品は国内外で順調に販売が拡大した。工業分野は、半導体分野は堅調に推移した。耐熱性ポリアミドフィルム「ユニアミド」の販売は減少したが、シリコーンフリー離型ポリエステルフィルム「ユニピール」の販売は堅調であった。この結果、事業全体で減収増益となった。
樹脂事業では、ナイロン樹脂は、電気電子用途など、多くの用途で販売が減少した。自動車用途は、生産減少により販売が大きく減少したが、当第3四半期より緩やかに回復した。ポリアリレート樹脂「Uポリマー」は、情報端末機器用途や事務機器用途、生活用品用途に加え、海外販売も低調であった。その他の機能樹脂の各素材も、自動車用途や生活用品用途で販売が苦戦した。この結果、事業全体で減収減益となった。
以上の結果、高分子事業セグメントの売上高は30,685百万円(前年同四半期比11.5%減)、営業利益は4,212百万円(同3.8%減)となった。
[機能資材事業セグメント]
機能資材事業セグメントは、新型コロナウイルス感染症拡大により、自動車、建築土木などを中心に多くの用途での販売が影響を受けた一方で、医療用ガウンや衛生材向けの販売が伸びた。
活性炭繊維事業では、浄水用途において水栓一体型が堅調であったものの、業務用の販売に苦戦した。また、気相用途,環境用途ともに自動車減産の影響を受け、販売が減少した。
ガラス繊維事業の産業資材分野では、環境関連用途は堅調であったが、建築土木用途のテント、シート等の販売が低調であった。電子材料分野のICクロスは、好調な半導体市況の影響を受け、引き続き堅調に推移した。また、超薄物や低熱膨張タイプなどの高付加価値品の販売も順調に推移した。
ガラスビーズ事業では、道路用途は、工事着工遅れ等の影響を受け販売が減少し、工業用途は、自動車や機械部品関連の需要減少により苦戦し、反射材用途も低調であった。
不織布事業では、コロナ禍影響を受けた建築土木用途は苦戦した。また、自動車用途、化粧雑貨等では回復基調にはあるものの低調に推移した。一方、医療用ガウン、除菌シート等の生活資材用途は好調に推移した。
産業繊維事業では、短繊維は、生活資材及び産業資材用途については堅調に推移したが、建材用途や自動車用途が苦戦した。ポリエステル高強力糸は、建築土木用途で、工事延期や休止等の影響を受け販売が大きく減少した。
以上の結果、機能資材事業セグメントの売上高は21,798百万円(同10.3%減)、営業利益は456百万円(前年同四半期は49百万円の損失)となった。
[繊維事業セグメント]
繊維事業セグメントの衣料繊維事業では、新型コロナウイルス感染症拡大により、主力のユニフォーム分野はホテルや飲食向け、オフィス向けで低迷するなど、その他の一般アパレル分野も全般的に厳しい状況で推移した。一方で、医療用ガウン及び防護服用途の販売が好調に推移し、収益を下支えした。
以上の結果、繊維事業セグメントの売上高は29,147百万円(前年同四半期比1.7%減)、営業損失は133百万円(前年同四半期は295百万円の損失)となった。
[その他]
その他の事業については、売上高は22百万円(前年同四半期比83.4%減)、営業損失は50百万円(前年同四半期は181百万円の損失)となった。
②財政状態の状況
総資産は、前連結会計年度末に比べ657百万円減少し、193,068百万円となった。これは、主として当社宇治事業所の火災事故に係る保険金の受取により現金及び預金が増加したが、受取手形及び売掛金、たな卸資産が減少したことによる。負債は、前連結会計年度末に比べ5,494百万円減少し、149,297百万円となった。これは、主として支払手形及び買掛金、長期借入金の減少や訴訟損失引当金を取り崩したことによる。純資産は、前連結会計年度末に比べ4,837百万円増加し、43,771百万円となった。これは、主として親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により利益剰余金が増加したことによる。
(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はない。
(3)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、2,684百万円である。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はない。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はない。