第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更があった事項は次のとおりである。なお、見出しに付された項目番号は、前事業年度の有価証券報告書に記載した「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2 事業等のリスク」の項目番号に対応している。

また、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものである。

(1) 法令等の順守に関するもの

当社グループが事業を遂行していく上で、取引先や第三者との間で訴訟等が発生し、当社グループの業績又は財政状況に重大な影響を及ぼす可能性がある。

①当社、連結子会社である日本エステル株式会社およびその他3社の計5社(以下「被告ら」という。)が製造、加工または販売した高伸度防砂シートに関して、代表者東亜建設工業株式会社およびその他2社の計3社で構成された特定建設工事共同体から損害賠償請求訴訟を提訴され、当該訴訟に係る訴状を2021年8月24日に受領した。その内容は、那覇空港滑走路増設埋立工事の一部工区に、当該高伸度防砂シートを使用したところ、短期間で著しく強度低下したために破れが発生し、これに伴い陥没や空洞が発生したことから補修工事を余儀なくされたことを理由に、被告らに製造物責任ないし瑕疵担保責任に基づく損害賠償等(2,142百万円)並びに遅延損害金の支払いを求めたものである。

この訴訟は、現在係争中であり、当社としては、相手側の主張が誤りであることを立証するなど、適切な防

御を行っていく所存である。

②当社が販売した高伸度防砂シートに関して、みらい建設工業株式会社(以下「原告」という。)から損害賠償請求訴訟を提訴され、当該訴訟に係る訴状を2022年7月14日に受領した。その内容は、原告が請負人となっている下関港岸壁築造工事において当該高伸度防砂シートを使用していたところ、当該高伸度防砂シートの破損及び強度低下が確認され、本工事につき岸壁構造としての性能が発揮できていないものとして工事発注者が原告に瑕疵修補を請求し、これに応じて原告が修補工事を行ったことにより、工事費用相当額の損害を被ったとして、当社に製造物責任に基づく損害賠償等(62百万円)並びに遅延損害金の支払いを求めたものである。

この訴訟は、現在係争中であり、当社としては、相手側の主張が誤りであることを立証するなど、適切な防

御を行っていく所存である。

③当社、連結子会社である日本エステル株式会社およびその他3社の計5社(以下「被告ら」という。)が製造、加工または販売した高伸度防砂シートに関して、住吉工業株式会社(以下「原告」という。)から損害賠償請求訴訟を提訴され、当該訴訟に係る訴状を2022年12月1日に受領した。その内容は、原告が請負人となっている下関港(新港地区)ケーソン製作工事外1件において当該高伸度防砂シートを使用していたところ、当該高伸度防砂シートの破損及び強度低下が確認され、本工事につき岸壁構造としての性能が発揮できていないとして工事発注者が原告に瑕疵修補を請求し、これに応じて原告が修補工事を行ったことにより、工事費用相当額の損害を被ったとして、被告らに製造物責任に基づく損害賠償等(60百万円)並びに遅延損害金の支払いを求めたものである。

この訴訟は、現在係争中であり、当社としては、相手側の主張が誤りであることを立証するなど、適切な防

御を行っていく所存である。

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものである。

(1)財政状態及び経営成績の状況

①財政状態の状況

総資産は、前連結会計年度末に比べ6,621百万円増加し、198,021百万円となった。これは、主として現金及び預金と受取手形、売掛金及び契約資産が減少したが、棚卸資産、有形固定資産が増加したことによる。負債は、前連結会計年度末に比べ3,025百万円増加し、151,353百万円となった。これは、主として支払手形及び買掛金が増加したことによる。純資産は、前連結会計年度末に比べ3,595百万円増加し、46,667百万円となった。これは、主として為替換算調整勘定が増加したことによる。

②経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間における国内経済は、全体としては緩やかな持ち直し傾向が続き、感染症対策がWithコロナに向けた新たな段階へ移行したことに伴い、サービス業を中心とした非製造業において回復傾向が見られた。海外においては、欧米各国での金融引き締めや、中国における感染再拡大の影響等により世界的に需要が減退し、原燃料価格などのコスト高止まりと合わせて国内の製造業にマイナス影響を与えた。

このような状況の下、当社グループは、中期経営計画「G-STEP30 1st(ジーステップ・サーティ ~ファースト)」の最終年度を迎え、基本方針である、「強固な事業ポートフォリオの構築」「グローバル化の推進」「社内風土・意識改革」の実現に向けた施策に取り組んできた。

この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は前年同四半期比5.0%増収の88,173百万円となった。

一方、営業利益は、原燃料価格の高止まりや円安によるコストアップの影響を大きく受けて、同63.9%減益の1,769百万円となった。

なお、期初対比での円安により外貨建資産の為替評価益を計上した結果、経常利益は同46.6%減益の2,414百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同64.9%減益の1,101百万円となった。

事業セグメント別の経営成績は次のとおりである。

[高分子事業セグメント]

高分子事業セグメントでは、これまで堅調であった需要が停滞し、原燃料価格高騰と円安の影響が重なり、価格改定に取り組んだものの大幅なコストアップにより苦戦を強いられた。

フィルム事業では、包装分野、工業分野ともに需要が一段落し、流通過程の在庫調整に伴い受注が減少した。その中でも、ハイバリアナイロンフィルム「エンブレムHG」、シリコーンフリー離型ポリエステルフィルム「ユニピール」などの高付加価値品の販売は引き続き伸長した。原燃料価格の高騰に伴い価格改定を実施したが、改定幅を超えるコスト上昇により収益が圧迫された。この結果、事業全体で増収減益となった。

樹脂事業では、各用途で中国でのロックダウンや感染拡大により工場稼働が減少したが、レジャー用途の販売好調と、価格改定の効果により売上高は増加した。一方で、原燃料価格高騰の影響が価格改定の効果を上回った。この結果、事業全体で増収減益となった。

以上の結果、高分子事業セグメントの売上高は38,803百万円(前年同四半期比2.4%増)、営業利益は3,372百万円(同39.3%減)となった。

[機能資材事業セグメント]

機能資材事業セグメントでは、建築資材用途の販売は堅調であったが、電子材料用途の需要が急減した。原燃料価格や輸送コスト上昇の影響が続いており、収益面では苦戦した。

活性炭繊維事業では、主力の浄水器用途の需要が停滞し、自動車用途の販売も苦戦した。

ガラス繊維事業では、建築分野の不燃テント、シート等の販売が堅調であった。電子材料分野のICクロスは、半導体市況の悪化により第3四半期に入り需要が急減した。

ガラスビーズ事業では、道路用途の需要が徐々に回復したが、反射材用途の販売は低調であった。

不織布事業では、国内の販売状況は概ね横ばいであったが、海外への販売は順調に推移した。また、スキンケア用途では需要回復の兆しが見えた。

産業繊維事業では、各用途で需要が減退し、販売が減少した。また、原燃料価格の高騰により収益が大幅に悪化した。

以上の結果、機能資材事業セグメントの売上高は26,210百万円(前年同四半期比2.8%増)、営業損失は51百万円(前年同四半期は67百万円の利益)となった。

[繊維事業セグメント]

衣料繊維事業では、欧州の景況悪化を受け、海外向け販売の回復にブレーキがかかったが、国内では主力のユニフォーム分野やレディス衣料を中心に需要が回復した。一方で、原燃料高、円安、輸送費高騰など、サプライチェーン全般でのコスト上昇は続いており、収益が大幅に悪化した。

以上の結果、繊維事業セグメントの売上高は23,103百万円(前年同四半期比12.4%増)、営業損失は1,491百万円(前年同四半期は689百万円の損失)となった。

[その他]

その他の事業については、売上高は55百万円(前年同四半期比19.5%増)、営業損失は41百万円(前年同四半期は29百万円の損失)となった。

 

(2)経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はない。

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はない。

(4)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、2,788百万円である。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はない。

3【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はない。